JP2003133875A - 振動片の製造方法、振動片、振動子、発振器及び電子機器 - Google Patents

振動片の製造方法、振動片、振動子、発振器及び電子機器

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JP2003133875A
JP2003133875A JP2001326501A JP2001326501A JP2003133875A JP 2003133875 A JP2003133875 A JP 2003133875A JP 2001326501 A JP2001326501 A JP 2001326501A JP 2001326501 A JP2001326501 A JP 2001326501A JP 2003133875 A JP2003133875 A JP 2003133875A
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photoresist pattern
photoresist
electrode portion
groove
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JP2001326501A
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Fumitaka Kitamura
文孝 北村
Hideo Tanaya
英雄 棚谷
Junichiro Sakata
淳一郎 坂田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極部を正確に形成し短絡等の不良が生じ難
い振動片の製造方法、振動片、振動子、発振器及び電子
機器を提供すること。 【解決手段】 振動片に金属膜を形成する金属膜形成工
程(ST1)と、前記金属膜の上にフォトレジストを霧
状に噴霧してフォトレジスト層を形成するフォトレジス
ト層形成工程(ST2)と、前記電極部の形成部分に対
応するフォトレジストパターンを形成するフォトレジス
トパターン形成工程(ST3)と、前記フォトレジスト
パターン形成工程で形成されたフォトレジストパターン
に対してレーザを照射してパターンの少なくと一部の形
状を調整するパターン形状調整工程(ST4)と、前記
フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜をエ
ッチングにより除去し、前記電極部を形成する電極部形
成工程(ST5)と、前記フォトレジストパターンを除
去するフォトレジストパターン剥離工程(ST6)と、
を備えることを特徴とする振動片の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動片の製造方
法、振動片、この振動片を有する振動子、この振動子を
備える発振器や電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、振動片である例えば音叉型水晶振
動片は、例えば図13に示すように構成されている。す
なわち、音叉型水晶振動片10は、基部11と、この基
部11から突出するように形成されている2本の腕部1
2、13を有している。そして、この2本の腕部12,
13には、溝12a及び溝13aが設けられている。
【0003】この溝12a,13aは、図13において
は表れていない腕部12,13の裏面にも同様に設けら
れている。このため、図13のA−A’断面図である図
14に示すように腕部12,13は、その断面形状が略
H状に形成されることになる。このような略H型の音叉
型水晶振動片10は、振動片の大きさを従来より著しく
小型化しても、腕部12,13の振動損失が低くCI値
(クリスタルインピーダンス又は等価直列抵抗)も低く
抑えることができるという特性を有する。
【0004】このため、略H型の音叉型水晶振動片10
は、例えば特に小型でも高精度な性能を求められる振動
子に適している。このような振動子としては、例えば共
振周波数が32.768kHの小型の振動子等があり、
このような振動子の振動片として前記略H型の音叉型水
晶振動片10を用いることが検討されている。そして、
この共振周波数が32.768kHの小型の振動子等
は、最終的には、例えば時計等の精密機器に組み込まれ
て使用されることになる。
【0005】ところで、上述のような略H型の音叉型水
晶振動片10は、外部より電流が印加されると腕部1
2、13が振動するようになっている。具体的には、図
13及び図14に示す溝12a、13aに溝電極12
b、13bが形成され、これら溝12a,13aが設け
られていない腕部12、13の側面である両側面12
c,13cに側面電極12d、13dが形成される。そ
して、電流が印加されると溝電極12b、13bと側面
電極12d、13dとの間で電界が生じ腕部12,13
が振動するようになっている。
【0006】このような溝電極12b、13bや側面電
極13d、13dは、例えばAu、Cr等からなり、図
14に示すように一定の間隔W、例えば15μm程度離
して配置される。そして、この配置は、フォトレジスト
を使用した所謂、フォトリソ工程により形成される。こ
のフォトリソ工程は、具体的には、図15に示すよう
に、腕部12,13の表面に金属膜14をスパッタ等で
配置し、その上にフォトレジスト膜15を配置し、マス
ク介してフォトレジストパターンを露光により形成す
る。そして、このフォトレジストパターンをマスクとし
てエッチングを行うことにより図14の溝電極12b、
13bや側面電極12d、13dが形成されることにな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、腕部12,
13等に塗布するフォトレジスト膜15用のフォトレジ
ストは紫外光に感光感度を持つ流動性を有する樹脂等か
らなるため、腕部12,13の表面に均一に塗布するこ
とは困難である。また、このフォトレジストを塗布した
部分は粒子状となる。このように粒子状となったフォト
レジストを露光して上述のフォトレジストパターンを形
成すると、フォトレジストパターンの外形線の形状がフ
ォトレジストの粒子状の影響で乱れてしまう。このため
フォトレジストパターンが、形成しようしたパターンと
外形部分で異なってしまう。このようなフォトレジスト
パターンの外形部分の乱れは、以下のような問題を生じ
る。
【0008】すなわち、図14に示すような溝電極12
b、13bや側面電極12d、13dとの間隔Wは、上
述のように例えば15μm程度しか離れておらず、この
溝電極12b、13bと側面電極12d、13dとの間
隔Wを形成するための上記フォトレジストパターンの外
形部分が上述のように乱れていると、間隔Wを正確に形
成できず、溝電極12b、13bと側面電極12d、1
3dとの短絡等が生じ、音叉型水晶振動片10の不良等
の原因となり問題となっていた。
【0009】そこで、本発明は、以上の点に鑑み、電極
部を正確に形成し短絡等の不良が生じ難い振動片の製造
方法、振動片、振動子、発振器及び電子機器を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的は、請求項1の
発明によれば、振動片に金属膜を形成する金属膜形成工
程と、前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧し
てフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工
程と、前記電極部の形成部分に対応するフォトレジスト
パターンを形成するフォトレジストパターン形成工程
と、前記フォトレジストパターン形成工程で形成された
フォトレジストパターンに対してレーザを照射してパタ
ーンの少なくと一部の形状を調整するパターン形状調整
工程と、前記フォトレジストパターンをマスクとして前
記金属膜をエッチングにより除去し、前記電極部を形成
する電極部形成工程と、前記フォトレジストパターンを
除去するフォトレジストパターン剥離工程と、を備える
ことを特徴とする振動片の製造方法により達成される。
【0011】請求項1の構成によれば、前記フォトレジ
ストパターン形成工程で形成されたフォトレジストパタ
ーンに対してレーザを照射してパターンの少なくと一部
の形状を調整するパターン形状調整工程を有している。
このため、前記フォトレジストが粒子状となっていて
も、前記フォトレジストパターンの例えば外形部分にレ
ーザを照射することで、パターンの形状を調整すること
ができ、正確な形状のフォトレジストパターンを形成す
ることができる。したがって、この正確な形状のフォト
レジストパターンをマスクとして前記エッチングを行う
ことで、正確に電極部を形成することができ、短絡等が
生じない振動片を製造することができる。また、前記レ
ーザを照射してパターンの少なくと一部の形状を調整す
るパターン形状調整工程の後に、前記フォトレジストパ
ターンを除去するフォトレジストパターン剥離工程を行
うと、レーザの照射で溶解した金属がフォトレジスト剥
離と同時に除去されるため製造上の歩留まりが著しく向
上することになる。
【0012】好ましくは、請求項2の発明によれば、請
求項1の構成において、前記振動片の振動腕部の表面及
び/又は裏面に溝部を形成する溝部形成工程を有し、前
記金属膜形成工程の金属膜には、前記溝部に配置される
溝電極部用金属膜と前記振動腕部の側面部に配置される
側面電極部用金属膜とが含まれ、前記フォトレジスト層
形成工程では、前記溝電極部用金属膜と前記側面電極部
用金属膜とを含む前記金属膜の上にフォトレジストを霧
状に噴霧してフォトレジスト層が形成され、前記フォト
レジストパターン形成工程では、少なくとも前記溝電極
部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応するフォ
トレジストパターンを形成し、前記パターン形状調整工
程では、前記フォトレジストパターンの一部である前記
溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応す
るフォトレジストパターンにレーザを照射して、その形
状を調整することを特徴とする振動片の製造方法であ
る。
【0013】請求項2の構成によれば、前記パターン形
状調整工程では、前記フォトレジストパターンの一部で
ある前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜
に対応するフォトレジストパターンにレーザを照射し
て、その形状を調整する振動片の製造方法である。この
ため、前記フォトレジストパターン形成工程で形成され
た前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に
対応するフォトレジストパターンに対してレーザを照射
してパターンの少なくと一部の形状を調整する。このた
め、前記フォトレジストが粒子状となっていても、前記
溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応す
るフォトレジストパターンの例えば外形部分にレーザを
照射することで、パターンの形状を調整することがで
き、正確な形状のフォトレジストパターンを形成するこ
とができる。したがって、この正確な形状のフォトレジ
ストパターンをマスクとして前記エッチングを行うこと
で、正確に前記溝電極部及び前記側面電極部を形成する
ことができ、これらの間に短絡等が生じない振動片を製
造することができる。
【0014】好ましくは、請求項3の発明によれば、請
求項2の構成において、前記パターン形状調整工程で行
われるレーザ照射が前記振動腕部の表面及び/又は裏面
の前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に
対応するフォトレジストパターンの相互間に一定の間隔
を形成するために行われることを特徴とする振動片の製
造方法である。
【0015】請求項3の構成によれば、前記パターン形
状調整工程で行われるレーザ照射が前記振動腕部の表面
及び/又は裏面の前記溝電極部用金属膜及び前記側面電
極部用金属膜に対応するフォトレジストパターンの相互
間に一定の間隔を形成するために行われる。このため、
特に電極部間の間隔が狭い前記振動腕部の表面及び/又
は裏面の前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金
属膜に対応するフォトレジストパターンの相互間に一定
の間隔を形成でき、正確な形状のフォトレジストパター
ンを形成することができる。したがって、この正確な形
状のフォトレジストパターンをマスクとして前記エッチ
ングを行うことで、前記振動腕部の表面及び/又は裏面
に正確に前記溝電極部及び前記側面電極部を形成するこ
とができ、これらの間に短絡等が生じない振動片を製造
することができる。また、前記振動腕部の表面又は裏面
のいずれかに一方に前記レーザ照射を行うことで他方も
同時に、形状の調整をすることもできる。この場合はレ
ーザ照射を表面又は裏面のいずれかに行うだけなので製
造工程が少なくて済み製造コストを低減することができ
る。
【0016】前記目的は、請求項4の発明によれば、振
動片に金属膜を形成する金属膜形成工程と、前記金属膜
の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォトレジスト
層を形成するフォトレジスト層形成工程と、前記フォト
レジスト層形成工程で形成されたフォトレジスト層の所
定部分に対してレーザを照射してフォトレジストパター
ンの一部を予め調整するパターン事前調整工程と、電極
部の形成部分に対応するフォトレジストパターンを形成
するフォトレジストパターン形成工程と、前記フォトレ
ジストパターンをマスクとして前記金属膜をエッチング
により除去し、前記電極部を形成する電極部形成工程
と、前記フォトレジストパターンを除去するフォトレジ
ストパターン剥離工程と、を備えることを特徴とする振
動片の製造方法により達成される。
【0017】請求項4の構成によれば、前記フォトレジ
スト層形成工程でフォトレジストを霧状に噴霧して形成
されたフォトレジスト層の所定部分に対してレーザを照
射してフォトレジストパターンの一部を予め調整するパ
ターン事前調整工程を有している。このため、前記フォ
トレジストが粒子状となっていても、前記フォトレジス
ト層形成工程で形成されたフォトレジスト層の所定部分
に対してレーザを照射することで、予めフォトレジスト
パターンの形状を調整することができ、正確な形状のフ
ォトレジストパターンを形成することができる。したが
って、この正確な形状のフォトレジストパターンをマス
クとして前記エッチングを行うことで、正確に電極部を
形成することができ、短絡等が生じない振動片を製造す
ることができる。また、前記レーザを照射してパターン
の少なくと一部の形状を調整するパターン形状調整工程
の後に、前記フォトレジストパターンを除去するフォト
レジストパターン剥離工程を行うと、レーザの照射で溶
解した金属がフォトレジスト剥離と同時に除去されるた
め製造上の歩留まりが著しく向上することになる。
【0018】好ましくは、請求項5の発明によれば、請
求項4の構成において、前記振動片の振動腕部の表面及
び/又は裏面に溝部を形成する溝部形成工程を有し、前
記金属膜形成工程の金属膜には、前記溝部に配置される
溝電極部用金属膜と前記振動腕部の側面部に配置される
側面電極部用金属膜とが含まれ、前記フォトレジスト層
形成工程では、前記溝電極部用金属膜と前記側面電極部
用金属膜とを含む前記金属膜の上にフォトレジストを霧
状に噴霧してフォトレジスト層が形成され、前記パター
ン事前調整工程では、フォトレジストパターンの一部で
ある前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜
に対応するフォトレジストパターンとなる前記フォトレ
ジスト層に対してレーザを照射し、そのフォトレジスト
パターンを事前に調整し、前記フォトレジストパターン
形成工程では、少なくとも前記溝電極部用金属膜及び前
記側面電極部用金属膜に対応するフォトレジストパター
ンを形成することを特徴とする振動片の製造方法であ
る。
【0019】請求項5の構成によれば、前記溝電極部用
金属膜と前記側面電極部用金属膜とを含む前記金属膜の
上にフォトレジストを霧状に噴霧して形成された前記フ
ォトレジスト層の所定部分に対してレーザを照射してフ
ォトレジストパターンの一部を予め調整するパターン事
前調整工程を有している。このため、前記フォトレジス
トパターン形成工程で前記溝電極部用金属膜及び前記側
面電極部用金属膜に対応するフォトレジストパターンを
正確に形成することができる。したがって、前記フォト
レジストが粒子状となっていても、前記溝電極部用金属
膜及び前記側面電極部用金属膜に対応する前記フォトレ
ジスト層の所定部分に対してレーザを照射してフォトレ
ジストパターンの一部を予め調整することで、形成され
るフォトレジストパターンの形状を事前に調整すること
ができ、結果として、正確な形状のフォトレジストパタ
ーンを形成することができる。したがって、この正確な
形状のフォトレジストパターンをマスクとして前記エッ
チングを行うことで、正確に前記溝電極部及び前記側面
電極部を形成することができ、これらの間に短絡等が生
じない振動片を製造することができる。
【0020】好ましくは、請求項6の発明によれば、請
求項5の構成において、前記パターン事前形状調整工程
で行われるレーザ照射が前記振動腕部の表面及び/又は
裏面の前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属
膜に対応するフォトレジストパターンとなる前記フォト
レジスト層の相互間に一定の間隔を形成するために行わ
れることを特徴とする振動片の製造方法である。
【0021】請求項6の構成によれば、前記パターン事
前形状調整工程で行われるレーザ照射が前記振動腕部の
表面及び/又は裏面の前記溝電極部用金属膜及び前記側
面電極部用金属膜に対応するフォトレジストパターンと
なる前記フォトレジスト層の相互間に一定の間隔を形成
するために行われる。このため、特に電極部間の間隔が
狭い前記振動腕部の表面及び/又は裏面の前記溝電極部
用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応するフォト
レジストパターンとなる前記フォトレジスト層の相互間
に一定の間隔を形成でき、結果的に正確な形状のフォト
レジストパターンを形成することができる。したがっ
て、この正確な形状のフォトレジストパターンをマスク
として前記エッチングを行うことで、前記振動腕部の表
面及び/又は裏面に正確に前記溝電極部及び前記側面電
極部を形成することができ、これらの間に短絡等が生じ
ない振動片を製造することができる。また、前記振動腕
部の表面又は裏面のいずれかに一方に前記レーザ照射を
行うことで他方も同時に、形状の調整をすることもでき
る。この場合はレーザ照射を表面又は裏面のいずれかに
行うだけなので製造工程が少なくて済み製造コストを低
減することができる。
【0022】前記目的は、請求項7の発明によれば、前
記振動片の振動腕部の表面及び/又は裏面に溝部を形成
する溝部形成工程と、前記振動片に前記溝部に配置され
る溝電極部用金属膜と前記振動腕部の側面部に配置され
る側面電極部用金属膜とを含む金属膜を形成する金属膜
形成工程と、前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に
噴霧してフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層
形成工程と、前記電極部の形成部分に対応するフォトレ
ジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成
工程と、前記フォトレジストパターンをマスクとして前
記金属膜をエッチングにより除去し、前記電極部を形成
する電極部形成工程と、前記フォトレジストパターンを
除去するフォトレジストパターン剥離工程と、前記電極
形成工程で形成された前記溝電極部及び前記側面電極部
の形状を調整するためこれら溝電極部及び側面電極部に
レーザを照射する電極部形状調整工程と、を有すること
を特徴とする振動片の製造方法により達成される。
【0023】請求項7の構成によれば、前記電極形成工
程で形成された前記溝電極部及び前記側面電極部の形状
を調整するためこれら溝電極部及び側面電極部にレーザ
を照射する電極部形状調整工程を有する。したがって、
前記フォトレジストが粒子状となり、前記フォトレジス
トパターンの形状に乱れ等が生じても、前記電極形成工
程で形成された前記溝電極部及び前記側面電極部の形状
を調整できるので、結果として正確な形状の前記溝電極
部及び前記側面電極部を形成することができ、これらの
間に短絡等が生じない振動片を製造することができる。
【0024】好ましくは、請求項8の発明によれば、請
求項7の構成において、前記電極部形状調整工程で行わ
れるレーザ照射が前記振動腕部の表面及び/又は裏面の
前記溝電極部及び前記側面電極部の相互間に一定の間隔
を形成するために行われることを特徴とする振動片の製
造方法である。
【0025】請求項8の構成によれば、前記電極部形状
調整工程で行われるレーザ照射が前記振動腕部の表面及
び/又は裏面の前記溝電極部及び前記側面電極部の相互
間に一定の間隔を形成するために行われる。このため、
特に電極部間の間隔が狭い前記振動腕部の表面及び/又
は裏面の前記溝電極部及び前記側面電極部の相互間に一
定の間隔を形成でき、これらの間に短絡等が生じない振
動片を製造することができる。また、前記振動腕部の表
面又は裏面のいずれかに一方に前記レーザ照射を行うこ
とで他方も同時に、形状の調整をすることもできる。こ
の場合はレーザ照射を表面又は裏面のいずれかに行うだ
けなので製造工程が少なくて済み製造コストを低減する
ことができる。
【0026】前記目的は、請求項9の発明によれば、振
動片に金属膜が形成され、前記金属膜の上にフォトレジ
ストを霧状に噴霧してフォトレジスト層が形成され、前
記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパターン
が形成され、前記フォトレジストパターン形成工程で形
成されたフォトレジストパターンに対してレーザを照射
してパターンの少なくと一部の形状を調整され、前記フ
ォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜をエッ
チングにより除去し、前記電極部を形成し、前記フォト
レジストパターンを除去して構成されることを特徴とす
る振動片により達成される。
【0027】請求項9の構成によれば、前記フォトレジ
ストパターンに対してレーザを照射してパターンの少な
くと一部の形状を調整するので、前記フォトレジストが
粒子状となっていても、前記フォトレジストパターンの
例えば外形部分にレーザを照射することで、パターンの
形状を調整することができ、正確な形状のフォトレジス
トパターンを形成することができる。したがって、この
正確な形状のフォトレジストパターンをマスクとして前
記エッチングを行うことで、正確に電極部を形成するこ
とができ、短絡等が生じない振動片を製造することがで
きる。また、前記レーザを照射してパターンの少なくと
一部の形状を調整した後に、前記フォトレジストパター
ンを除去するので、レーザの照射で溶解した金属がフォ
トレジスト剥離と同時に除去されるため製造上の歩留ま
りが著しく向上する振動片となる。
【0028】好ましくは、請求項10の発明によれば、
請求項9の構成において、前記振動片の振動腕部の表面
及び/又は裏面に溝部を形成し、前記金属膜には、前記
溝部に配置される溝電極部用金属膜と前記振動腕部の側
面部に配置される側面電極部用金属膜とが含まれ、前記
溝電極部用金属膜と前記側面電極部用金属膜とを含む前
記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォト
レジスト層が形成され、少なくとも前記溝電極部用金属
膜及び前記側面電極部用金属膜に対応するフォトレジス
トパターンを形成し、前記フォトレジストパターンの一
部である前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金
属膜に対応するフォトレジストパターンにレーザを照射
して、その形状を調整することを特徴とする振動片であ
る。
【0029】請求項10の構成によれば、前記フォトレ
ジストパターンの一部である前記溝電極部用金属膜及び
前記側面電極部用金属膜に対応するフォトレジストパタ
ーンにレーザを照射して、その形状を調整して構成され
る振動片である。このため、前記溝電極部用金属膜及び
前記側面電極部用金属膜に対応するフォトレジストパタ
ーンに対してレーザを照射してパターンの少なくと一部
の形状を調整する。このため、前記フォトレジストが粒
子状となっていても、前記溝電極部用金属膜及び前記側
面電極部用金属膜に対応するフォトレジストパターンの
例えば外形部分にレーザを照射することで、パターンの
形状を調整することができ、正確な形状のフォトレジス
トパターンを形成することができる。したがって、この
正確な形状のフォトレジストパターンをマスクとして前
記エッチングを行うことで、正確に前記溝電極部及び前
記側面電極部を形成することができ、これらの間に短絡
等が生じない振動片となる。
【0030】好ましくは、請求項11の発明によれば、
請求項10の構成において、前記レーザ照射が前記振動
腕部の表面及び/又は裏面の前記溝電極部用金属膜及び
前記側面電極部用金属膜に対応するフォトレジストパタ
ーンの相互間に一定の間隔を形成するために行われるこ
とを特徴とする振動片である。
【0031】請求項11の構成によれば、前記レーザ照
射が前記振動腕部の表面及び/又は裏面の前記溝電極部
用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応するフォト
レジストパターンの相互間に一定の間隔を形成するため
に行われる。このため、特に電極部間の間隔が狭い前記
振動腕部の表面及び/又は裏面の前記溝電極部用金属膜
及び前記側面電極部用金属膜に対応するフォトレジスト
パターンの相互間に一定の間隔を形成でき、正確な形状
のフォトレジストパターンを形成することができる。し
たがって、この正確な形状のフォトレジストパターンを
マスクとして前記エッチングを行うことで、前記振動腕
部の表面及び/又は裏面に正確に前記溝電極部及び前記
側面電極部を形成することができ、これらの間に短絡等
が生じない振動片となる。また、前記振動腕部の表面又
は裏面のいずれかに一方に前記レーザ照射を行うことで
他方も同時に、形状の調整をすることもできる。この場
合はレーザ照射を表面又は裏面のいずれかに行うだけな
ので製造工程が少なくて済み製造コストを低減すること
ができる振動片となる。
【0032】好ましくは、請求項12の発明によれば、
請求項9乃至請求項11のいずれかの構成において、前
記振動片が音叉型水晶振動片により形成されていること
を特徴とする振動片である。
【0033】好ましくは、請求項13の発明によれば、
請求項12の構成において、前記音叉型水晶振動片の共
振周波数が略32.768kHzに成っていることを特
徴とする振動片である。
【0034】請求項12又は請求項13の構成によれ
ば、前記音叉型水晶振動片又は共振周波数が略32.7
68kHzに成っている前記音叉型水晶振動片の製造工
程において、前記フォトレジストが粒子状となっていて
も、前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜
に対応するフォトレジストパターンの例えば外形部分に
レーザを照射することで、パターンの形状を調整するこ
とができ、正確な形状のフォトレジストパターンを形成
することができる。したがって、この正確な形状のフォ
トレジストパターンをマスクとして前記エッチングを行
うことで、正確に前記溝電極部及び前記側面電極部を形
成することができ、これらの間に短絡等が生じない振動
片となる。
【0035】前記目的は、請求項14の発明によれば、
基部と、前記基部から突出して形成される振動腕部と、
を有する振動片であり、前記振動片が、パッケージ内に
収容されている振動子であって、前記振動片に金属膜が
形成され、前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴
霧してフォトレジスト層が形成され、前記電極部の形成
部分に対応するフォトレジストパターンが形成され、前
記フォトレジストパターン形成工程で形成されたフォト
レジストパターンに対してレーザを照射してパターンの
少なくと一部の形状が調整され、前記フォトレジストパ
ターンをマスクとして前記金属膜をエッチングにより除
去し、前記電極部を形成し、前記フォトレジストパター
ンを除去して前記振動片が構成されることを特徴とする
振動子により達成される。
【0036】請求項14の構成によれば、前記振動片の
製造工程において前記フォトレジストパターンに対して
レーザを照射してパターンの少なくと一部の形状を調整
するので、前記フォトレジストが粒子状となっていて
も、前記フォトレジストパターンの例えば外形部分にレ
ーザを照射することで、パターンの形状を調整すること
ができ、正確な形状のフォトレジストパターンを形成す
ることができる。したがって、この正確な形状のフォト
レジストパターンをマスクとして前記エッチングを行う
ことで、正確に電極部を形成することができ、短絡等が
生じない振動片を有する振動子を製造することができ
る。また、前記レーザを照射してパターンの少なくと一
部の形状を調整した後に、前記フォトレジストパターン
を除去するので、レーザの照射で溶解した金属がフォト
レジスト剥離と同時に除去されるため製造上の歩留まり
が著しく向上する振動片を有する振動子となる。
【0037】好ましくは、請求項15の発明によれば、
請求項14の構成において、前記パッケージが箱状に形
成されていることを特徴とする振動子である。
【0038】好ましくは、請求項16の発明によれば、
請求項14の構成において、前記パッケージが所謂シリ
ンダータイプに形成されていることを特徴とする振動子
である。
【0039】請求項15又は請求項16の構成によれ
ば、前記パッケージが箱状に形成されている振動子又は
前記パッケージが所謂シリンダータイプに形成されてい
る振動子の振動片の製造工程において、前記フォトレジ
ストパターンに対してレーザを照射してパターンの少な
くと一部の形状を調整するので、前記フォトレジストが
粒子状となっていても、前記フォトレジストパターンの
例えば外形部分にレーザを照射することで、パターンの
形状を調整することができ、正確な形状のフォトレジス
トパターンを形成することができる。したがって、この
正確な形状のフォトレジストパターンをマスクとして前
記エッチングを行うことで、正確に電極部を形成するこ
とができ、短絡等が生じない振動片を有する振動子を製
造することができる。また、前記レーザを照射してパタ
ーンの少なくと一部の形状を調整した後に、前記フォト
レジストパターンを除去するので、レーザの照射で溶解
した金属がフォトレジスト剥離と同時に除去されるため
製造上の歩留まりが著しく向上する振動片を有する振動
子となる。
【0040】前記目的は、請求項17の発明によれば、
基部と、前記基部から突出して形成される振動腕部と、
を有する振動片であり、前記振動片と集積回路が、パッ
ケージ内に収容されている発振器であって、前記振動片
に金属膜が形成され、前記金属膜の上にフォトレジスト
を霧状に噴霧してフォトレジスト層が形成され、前記電
極部の形成部分に対応するフォトレジストパターンが形
成され、前記フォトレジストパターン形成工程で形成さ
れたフォトレジストパターンに対してレーザを照射して
パターンの少なくと一部の形状が調整され、前記フォト
レジストパターンをマスクとして前記金属膜をエッチン
グにより除去し、前記電極部を形成し、前記フォトレジ
ストパターンを除去して前記振動片構成されることを特
徴とする発振器により達成される。
【0041】前記目的は、請求項18の発明によれば、
基部と、前記基部から突出して形成される振動腕部と、
を有する振動片であり、前記振動片がパッケージ内に収
容されている振動子であり、前記振動子を制御部に接続
して用いている電子機器であって、前記振動片の前記振
動片に金属膜が形成され、前記金属膜の上にフォトレジ
ストを霧状に噴霧してフォトレジスト層が形成され、前
記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパターン
が形成され、前記フォトレジストパターン形成工程で形
成されたフォトレジストパターンに対してレーザを照射
してパターンの少なくと一部の形状が調整され、前記フ
ォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜をエッ
チングにより除去し、前記電極部を形成し、前記フォト
レジストパターンを除去して前記振動片構成されること
を特徴とする電子機器により達成される。
【0042】請求項17又は請求項18の構成によれ
ば、前記振動片の前記フォトレジストパターンに対して
レーザを照射してパターンの少なくと一部の形状を調整
するので、前記フォトレジストが粒子状となっていて
も、前記フォトレジストパターンの例えば外形部分にレ
ーザを照射することで、パターンの形状を調整すること
ができ、正確な形状のフォトレジストパターンを形成す
ることができる。したがって、この正確な形状のフォト
レジストパターンをマスクとして前記エッチングを行う
ことで、正確に電極部を形成することができ、短絡等が
生じない振動片を有する発振器又は電子機器を製造する
ことができる。また、前記レーザを照射してパターンの
少なくと一部の形状を調整した後に、前記フォトレジス
トパターンを除去するので、レーザの照射で溶解した金
属がフォトレジスト剥離と同時に除去されるため製造上
の歩留まりが著しく向上する振動片を有する発振器又は
電子機器となる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0044】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る振動片の製造方法で製造された音
叉型水晶振動片100を示す概略図である。図2は、図
1のB−B’線概略断面図である。この音叉型水晶振動
子100は、例えば水晶の単結晶から切り出され音叉型
に加工されて形成されている。このとき、図1に示すX
軸が電気軸、Y軸が機械軸及びZ軸が光軸となるように
水晶の単結晶から切り出されることになる。このように
電気軸が図1のX軸方向に配置されることにより、高精
度が要求される携帯電話装置等の電子機器全般に好適な
音叉型水晶振動片100となる。
【0045】また、より正確には、音叉型水晶振動片1
00は、水晶の単結晶から切り出す際、上述のX軸、Y
軸及びZ軸からなる直交座標系において、X軸回りに、
X軸とY軸とからなるXY平面を反時計方向に約1度乃
至5度傾けた、所謂水晶Z板として音叉型水晶振動片1
00が形成されることになる。
【0046】このような音叉型水晶振動片100は、基
部140と、この基部140から図においてY軸方向に
突出するように形成された例えば2本の振動腕部である
音叉腕120,130とを有している。この2本の音叉
腕120、130には、図1及び図2に示すように溝部
120a,130aがそれぞれ形成されている。これら
溝部120a、130aは、図2に示すように2本の音
叉腕120,130の裏面にも同様に形成されている。
したがって、図2に示すように腕部120、130に
は、溝部120a等が図において上下方向に設けられて
いるため、その断面形状が略H型に形成される。
【0047】このような音叉型水晶振動片100は、振
動片の大きさを従来より著しく小型化しても、音叉腕1
20,130の振動損失が低くCI値(クリスタルイン
ピーダンス又は等価直列抵抗)も低く抑えることができ
るという特性を有する。このため、音叉型水晶振動片1
00は、例えば特に小型でも高精度な性能を求められる
振動子に適している。このような振動子としては、例え
ば共振周波数が32.768kHの小型の振動子等があ
る。
【0048】このような音叉型水晶振動片100には、
図1に示すように例えばAu、Cr等から成る電極(図
において斜線部分)が形成される。具体的には、複数
層、例えば2層から成り、下地としてCr、上層がAu
から形成されている。そして、Crが例えば100Å乃
至1000Åの厚みで形成され、Auが例えば500Å
乃至1000Åの厚みで形成されている。また、Crの
代わりにNiやTi等を使用してもよい。さらに、1層
からなる場合もあり、このときは、例えばAl層が用い
られる。この他にも、Al電極で表面を陽極酸化した電
極やCr電極1層で、このCr層の上に保護膜としてS
iO2 等を形成する電極も用いることができる。
【0049】また、電極は、図1又は図2に示すよう
に、基部140には、基部電極140aが形成され、音
叉腕120、130の溝部120a,130aには、溝
電極120b,130bがそれぞれ形成される。また、
音叉腕120,130の図1及び図2に示す、それぞれ
の両側面の腕側面120c,130cには、側面電極1
20d,130dが形成されている。これら側面電極1
20d、130dと溝電極120b、130bは、基部
電極140aと接続されている。このため音叉型水晶振
動片100が載置されるパッケージ等から電流が基部電
極140aを介して側面電極120d、130d及び溝
電極120b、130bに供給される。そして、これら
側面電極120d、130dと溝電極120b、130
bとの間の音叉腕120、130内に電界が効率良く発
生し、音叉腕120、130を振動させる構成となって
いる。
【0050】このように音叉腕120,130の溝部1
20a、130aと腕側面120c、130cに配置さ
れる溝電極120b、130bと側面電極120d、1
30dは、音叉腕120,130の腕表面120e、1
30e及び腕裏面120f、130fにおいて、一定の
間隔である短絡防止用間隔W1を設けて相互に離して配
置されている。この短絡防止用間隔W1は、例えば15
μmという極めて狭い間隔となっている。このように間
隔が正確に形成されていることにより溝電極120b、
130bと側面電極120d、130dとの短絡等が防
止されることになる。
【0051】本実施の形態の音叉型水晶振動片100で
は、後述する製造方法により溝電極120b、130b
と側面電極120d、130dとが形成されるため、こ
れら溝電極120b、130bと側面電極120d、1
30dの形状が正確に形成される。特に側面電極120
d、130dと溝電極120b、130bとが対向する
短絡防止用間隔W1側の形状が正確に形成されるので、
短絡防止用間隔W1の間隔が15μmしかなくても短絡
等の生じない良好な音叉型水晶振動片100となる。
【0052】本実施の形態に係る音叉型水晶振動片10
0は、以上のように構成されるが、以下、その製造方法
等について説明する。先ず、水晶基板をエッチング等す
ることで、図1の電極が形成されていない状態の音叉型
水晶振動片が形成される。その後、この音叉型水晶振動
片に電極を形成する。以下、電極の形成工程を音叉腕1
20,130を中心に説明する。また、音叉腕130は
音叉腕120と同様のため、以下の説明は、音叉腕12
0の説明のみとする。図3は電極形成工程を示す概略フ
ローチャートである。図4は、音叉腕120に電極が形
成される工程を示す概略図である。
【0053】先ず、図4(a)は、上記エッチングによ
り外形が形成された状態の音叉型水晶振動片の音叉腕1
20の図1のB−B’線概略断面図である。図4(a)
に示すように、音叉腕120の表面120e及び裏面2
0fには、溝部120a、130aが形成される(溝部
形成工程)。このような音叉腕120等を含む振動片全
体にスパッタ等により金属膜である電極膜150を形成
する(金属膜形成工程、図3のST1)。この状態を示
したのが図4(b)である。図4に示す電極膜150
は、下層がCrで厚みが例えば100Å乃至1000Å
で形成される。そして、上層がAuで厚みが例えば50
0Å乃至1000Åで形成されている。
【0054】このように表面全体に電極膜150を形成
した後、図3のST2に示すようにフォトレジストを霧
状に噴霧して電極膜150の上の全面に塗布する。すな
わち、図4(c)に示すようにフォトレジスト膜151
を形成する(フォトレジスト層形成工程)。このフォト
レジストは紫外光に感光感度を持つ樹脂をベースとした
化合物であり、流動性を有するため、例えばスプレーに
より霧状に噴霧して塗布される。また、フォトレジスト
膜151の厚みは、例えば1μm乃至6μmとなってい
る。
【0055】次に、図3のST3に示すようにフォトレ
ジストパターン形成を行う。すなわち、図1の電極形成
部分(斜線部分)を除く部分を覆うような図示しないマ
スクを介して紫外線をフォトレジスト膜151に照射し
て(露光)、現像液で取り除き、加熱工程等を経てフォ
トレジスト膜151を固化させる。これにより、図1の
電極形成部分(斜線部分)に対応する形状のフォトレジ
ストパターン152が形成される。
【0056】このとき、フォトレジストパターン152
は、図1及び図2の短絡防止用間隔W1、具体的は例え
ば15μmの幅でフォトレスト膜151が形成されてい
ない部分ができる。ところで、フォトレジストは、上述
のように電極膜150上に塗布されるが、図4(a)の
音叉腕120の角部であるエッジ部分(図における矢印
E)をカバーするように塗布する必要がある。このと
き、塗布するフォトレジストが粒子状になっていた方が
エッジ部分Eのカバーが良い。しかしながらフォトレジ
ストをこのように粒子状のものを含んだ状態で塗布する
と、フォトレジスト現像後のフォトレジストパターン1
52の外形は正確な略直線ではなく、粒子の外形に沿っ
た略波線に形成されてしまう。このようにフォトレジス
トパターン152の外形線が、不均一であると前記短絡
防止用間隔W1が15μmという微細な間隔を形成する
場合、部分的に間隔が保持されないおそれがある。間隔
が保持されていない部分は、エッチングされない部分と
なってしまうため、電極同士の短絡等のおそれがある。
【0057】そのため、本実施の形態では、図3のST
4に示すようにレーザ照射を行う(パターン形状調整工
程)。具体的には、前記フォトレジストパターン152
の一部の形状である図1の音叉腕120の腕表面120
eの短絡防止用間隔W1について行われる。すなわち、
図5(a)に示すように、フォトレジストパターン15
2の外形線が不均一となり、このフォトレジストパター
ンをマスクとしてエッチングした場合、形成される溝電
極120bと側面電極120dとが短絡等を生じないよ
うに、短絡防止用間隔W1が例えば15μm確保できる
ようにフォトレジストパターン152の外形がレーザに
よって調整される。
【0058】このレーザは、例えば、YAGレーザ等が
用いられ、特にYAGレーザの3倍高調波を用いるとフ
ォトレジストパターン152の外形をより正確に調整す
ることができる。このようにフォトレジストパターン1
52を形成してからレーザを照射するので、特にフォト
レジストの感光を防止するイエロールーム内でレーザを
照射する必要がないので製造コストを低減することがで
きる。また、レーザの照射は、図5(a)(b)に示す
ように音叉腕120の腕表面120eの短絡防止用間隔
W1と腕裏面120fの短絡防止用間隔W1とを格別に
行う。
【0059】しかし、これに限らず図5(c)に示すよ
うに腕表面120e及び腕裏面の120fの双方を同時
にレーザによって加工することもできる。この場合、生
産工程を減らすことができるので生産コストも下げるこ
とができる
【0060】このようにフォトレジストパターン152
がレーザによって正確に形成された後、図3のST5の
エッチング工程となる(電極膜形成工程)。具体的に
は、上述のフォトレジストパターン152をマスクとし
て電極膜150をエッチングにより除去する。図6
(a)は、エッチングにより電極膜150が除去された
状態を示す図である。図6(a)に示すように本実施の
形態の製造方法によれば、短絡防止用間隔W1を正確に
確保することができる。
【0061】次に、図3のST6のレジスト剥離工程で
フォトレジストパターン152を除去すれば、図6
(b)に示すように溝電極120b、側面電極120d
が正確に形成されることになる(フォトレジストパター
ン剥離工程)。このとき、上述のレーザ照射工程(ST
3)の図5に示すレーザ照射で電極膜150の一部が溶
解し、この溶解した電極膜150の一部がレジストパタ
ーン152と共に除去されるので、より正確に短絡防止
用間隔W1を形成することができる。そして、このと
き、音叉型水晶振動片100全体については、図1に示
すように基部電極140a等が所定の形状で形成され、
音叉型水晶振動片100の電極配置が終了する。このよ
うにして製造された音叉型水晶振動片100は、音叉腕
120、130の腕表面120e、130e及び腕裏面
120f、130fの短絡防止用間隔W1が例えば15
μmに正確保持され、溝電極120b、130bと側面
電極120d、130dとが短絡等することを有効に防
止することができ、不良が生じにくい音叉型水晶振動片
となる。
【0062】(第1の実施の形態の第1の変形例)図7
は第1の実施の形態の音叉型水晶振動片100の製造方
法の第1の変形例を示す概略フローチャートである。本
変形例は上述の第1の実施の形態とその構成の多くが共
通しているため、共通部分は第1の実施の形態と同一符
号等とし、以下相違点を中心に説明する。
【0063】本変形例においては、図7に示すように、
図3の第1の実施の形態のST4のレーザ照射工程とS
T3のフォトレジスト塗布工程の順序が逆に構成されて
いる。すなわち、フォトレジスト膜151に対してレー
ザを照射し、その後に形成するフォトレジストパターン
152の短絡防止用間隔W1部分等の形状を予め調整す
るパターン事前調整工程を有している。このように製造
しても第1の実施の形態と同様の短絡等が有効に防止で
き、不良が生じ難い音叉型水晶振動片となる。
【0064】(第1の実施の形態の第2の変形例)図8
は、第1の実施の形態の音叉型水晶振動片100の製造
方法の第2の変形例を示す概略フローチャートである。
図8に示すように、図3の第1の実施の形態のST4の
レーザ照射工程がST6のレジスト剥離工程の後となっ
ている。すなわち、エッチング工程(ST5)で形成し
た図6に示す溝電極120b、側面電極120dの形状
を調整するためレーザを照射しする電極部形状調整工程
を設けることで、短絡防止用間隔W1部分等の形状を正
確に形成することができる。したがって、このように製
造しても第1の実施の形態と同様の短絡等が有効に防止
でき、不良が生じ難い音叉型水晶振動片となる。
【0065】なお、上述の各変形例においても、レーザ
の照射は、音叉腕120、130の腕表面120e及び
腕裏面129fに格別に行う場合に限らず、図5(c)
に示すようにいずれか一方側のみのレーザ照射で双方の
調整を行うように構成してもよい。
【0066】(第2の実施の形態)図9は、本実施の第
2の形態に係る振動子であるセラミックパケージ音叉型
振動子200を示す図である。このセラミックパケージ
音叉型振動子200は、上述の第1の実施の形態の音叉
型水晶振動片100を使用している。したがって、音叉
型水晶振動片100の構成、作用等については、同一符
号を付する等して、その説明を省略する。
【0067】図9は、セラミックパケージ音叉型振動子
200の構成を示す概略断面図である。図9に示すよう
に、セラミックパケージ音叉型振動子200は、その内
側に空間を有する箱状のパッケージ210を有してい
る。このパッケージ210には、その底部にベース部2
11を備えている。このベース部211は、例えばアル
ミナ等のセラミックス等で形成されている。
【0068】ベース部211の上には、封止部212が
設けられており、この封止部212は、蓋体213と同
様の材料から形成されている。また、この封止部212
の上には蓋体213が載置され、これらベース部21
1、封止部212及び蓋体213で、中空の箱体を形成
することになる。このように形成されているパッケージ
210のベース部211上にはパッケージ側電極214
が設けられている。このパッケージ側電極214の上に
は導電性接着剤等を介して音叉型水晶振動片100の基
部電極140aが固定されている。
【0069】この音叉型水晶振動片100は、パッケー
ジ側電極214から一定の電流が与えられると振動する
ようになっている。このとき、音叉型水晶振動片100
の溝電極120b、130bと側面電極120d、13
0dとの間には短絡防止用間隔W1が正確に形成されて
いる。したがって、短絡等による発振不良が生じ難い音
叉型水晶振動片100を備えるセラミックパケージ音叉
型振動子200となる。
【0070】(第3の実施の形態)図10は、本実施の
第3の形態に係る電子機器であるデジタル携帯電話30
0を示す図である。このデジタル携帯電話300は、上
述の第2の実施の形態のセラミックパケージ音叉型振動
子200と音叉型水晶振動片100を使用している。し
たがって、セラミックパケージ音叉型振動子200と音
叉型水晶振動片100の構成、作用等については、同一
符号を付する等して、その説明を省略する。
【0071】図10は、デジタル携帯電話300の回路
ブロックを示す概略図である。図10に示すように、デ
ジタル携帯電話300で送信する場合は、使用者が、自
己の声をマイクロフォンに入力すると、信号はパルス幅
変調・符号化のブロックと変調器/復調器のブロックを
経てトランスミッター、アンテナスイッチを介しアンテ
ナから送信されることになる。一方、他人の電話から送
信された信号は、アンテナで受信され、アンテナスイッ
チ、受信フィルター等を経て、レシーバーから変調器/
復調器のブロックに入力される。そして、変調又は復調
された信号がパルス幅変調・符号化のブロックを経てス
ピーカーに声として出力されるようになっている。この
うち、アンテナスイッチや変調器/復調器ブロック等を
制御するためにコントローラが設けられている。
【0072】このコントローラは、上述の他に表示部で
あるLCDや数字等の入力部であるキー、さらにはRA
MやROM等も制御するため、高精度であることが求め
られ、この高精度なコントローラの要求に応えられるよ
うに高精度の上述のセラミックパッケージ音叉振動子2
00が用いられることになる。すなわち、セラミックパ
ッケージ音叉振動子200に収容されている音叉型水晶
振動片100の溝電極120b、130bと側面電極1
20d、130dとの間には短絡防止用間隔W1が正確
に形成されている。したがって、短絡等による発振不良
が生じ難い音叉型水晶振動片100を備えるデジタル携
帯電話300となる。
【0073】(第4の実施の形態)図11は、本実施の
第4の実施の形態に係る発振器である音叉水晶発振器4
00を示す図である。このデジタル音叉水晶発振器40
0は、上述の第2の実施の形態のセラミックパケージ音
叉型振動子200と多くの部分で構成が共通している。
したがって、セラミックパケージ音叉型振動子200と
音叉型水晶振動片100の構成、作用等については、同
一符号を付する等して、その説明を省略する。
【0074】図11に示す音叉型水晶発振器400は、
図9に示すセラミックパッケージ音叉振動子200の音
叉型水晶振動片100の下方で、ベース部211の上
に、図7に示すように集積回路410を配置したもので
ある。すなわち、音叉水晶発振器400では、その内部
に配置された、音叉型水晶振動片100が振動すると、
その振動は、集積回路410に入力され、その後、所定
の周波数信号を取り出すことで、発振器として機能する
ことになる。
【0075】すなわち、音叉水晶発振器400に収容さ
れている音叉型水晶振動片100の溝電極120b、1
30bと側面電極120d、130dとの間には短絡防
止用間隔W1が正確に形成されている。したがって、短
絡等による発振不良が生じ難い音叉型水晶振動片100
を備える音叉水晶発振器400となる。
【0076】(第5の実施の形態)図12は、本実施の
第5の実施の形態に係る振動子であるシリンダータイプ
音叉振動子500を示す図である。このシリンダータイ
プ音叉振動子500は、上述の第1の実施の形態の音叉
型水晶振動片100を使用している。したがって、音叉
型水晶振動片100の構成、作用等については、同一符
号を付する等して、その説明を省略する。
【0077】図12は、シリンダータイプ音叉振動子5
00の構成を示す概略図である。図12に示すようにシ
リンダータイプ音叉振動子500は、その内部に音叉型
水晶振動片100を収容するための金属製のキャップ5
30を有している。このキャップ530は、ステム52
0に対して圧入され、その内部が真空状態に保持される
ようになっている。
【0078】また、キャップ530に収容された音叉型
水晶振動片100を保持するためのリード510が2本
配置されている。このようなシリンダータイプ音叉振動
子500に外部より電流を印加すると音叉型水晶振動片
100の腕部120が振動し、振動子として機能するこ
とになる。このとき、音叉型水晶振動片100の溝電極
120b、130bと側面電極120d、130dとの
間には短絡防止用間隔W1が正確に形成されている。し
たがって、短絡等による発振不良が生じ難い音叉型水晶
振動片100を備えるシリンダータイプ音叉振動子50
0となる。
【0079】また、上述の各実施の形態では、32.7
68kHzの音叉型水晶振動子を例に説明したが、15
kHz乃至155kHzの音叉型水晶振動子に適用でき
ることは明らかである。なお、上述の実施の形態に係る
音叉型水晶振動片100は、上述の例のみならず、他の
電子機器、携帯情報端末、さらに、テレビジョン、ビデ
オ機器、所謂ラジカセ、パーソナルコンピュータ等の時
計内蔵機器及び時計にも用いられることは明らかであ
る。
【0080】さらに、本発明は、上記実施の形態に限定
されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更
を行うことができる。そして、上記実施の形態の構成
は、その一部を省略したり、上述していない他の任意の
組み合わせに変更することができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、電極部を正確に形成し
短絡等の不良が生じ難い振動片の製造方法、振動片、振
動子、発振器及び電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る振動片の製
造方法で製造された音叉型水晶振動片100を示す概略
図である。
【図2】 図1のB−B’線概略断面図である。
【図3】 電極形成工程を示す概略フローチャートであ
る。
【図4】 音叉腕に電極が形成される工程を示す概略図
である。
【図5】 音叉腕に電極が形成される他の工程を示す概
略図である。
【図6】 音叉腕に電極が形成される他の工程を示す概
略図である。
【図7】 第1の実施の形態の音叉型水晶振動片の製造
方法の第1の変形例を示す概略フローチャートである。
【図8】 第1の実施の形態の音叉型水晶振動片の製造
方法の第2の変形例を示す概略フローチャートである。
【図9】 第2の実施の形態に係るセラミックパケージ
音叉型振動子を示す概略図である。
【図10】 第3の実施の形態に係るデジタル携帯電話
の回路ブロックを示す概略図である。
【図11】 第4の実施の形態に係る音叉水晶発振器の
構成を示す概略断面図である。
【図12】 第5の実施の形態に係るシリンダータイプ
音叉振動子の構成を示す概略図である。
【図13】 従来の音叉型水晶振動片の構成を示す概略
図である。
【図14】 図13のA−A’線概略断面図である。
【図15】腕部の表面に金属膜をスパッタ等で配置し、
その上にフォトレジスト膜を配置した状態を示す概略斜
視図である。
【符号の説明】
100・・・音叉型水晶振動片、120、130・・・
腕部、120a、130a・・・溝部、120b、13
0b・・・溝電極、120c、130c・・・腕側面、
120d、130d・・・側面電極、120e、130
e・・・腕表面、120f、130f・・・腕裏面、1
40・・・基部、140a・・・基部電極、150・・
・電極膜、151・・・フォトレジスト膜、152・・
・フォトレジストパターン、W1・・・短絡防止用間
隔、200・・・セラミックパッケージ音叉振動子、2
10・・・パッケージ、211・・・ベース部、212
・・・封止部、213・・・蓋体、214・・・パッケ
ージ側電極、300・・・デジタル携帯電話、400・
・・音叉水晶発振器、410・・・集積回路、500・
・・シリンダータイプ音叉振動子、510・・・リー
ド、520・・・ステム、530・・・キャップ
フロントページの続き (72)発明者 坂田 淳一郎 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 5J079 AA04 BA43 HA03 HA07 HA09 HA28 HA29 5J108 BB02 CC06 JJ04 KK02 MM14

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動片に金属膜を形成する金属膜形成工
    程と、 前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォ
    トレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、 前記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパター
    ンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、 前記フォトレジストパターン形成工程で形成されたフォ
    トレジストパターンに対してレーザを照射してパターン
    の少なくと一部の形状を調整するパターン形状調整工程
    と、 前記フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜
    をエッチングにより除去し、前記電極部を形成する電極
    部形成工程と、 前記フォトレジストパターンを除去するフォトレジスト
    パターン剥離工程と、を備えることを特徴とする振動片
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記振動片の振動腕部の表面及び/又は
    裏面に溝部を形成する溝部形成工程を有し、 前記金属膜形成工程の金属膜には、前記溝部に配置され
    る溝電極部用金属膜と前記振動腕部の側面部に配置され
    る側面電極部用金属膜とが含まれ、 前記フォトレジスト層形成工程では、前記溝電極部用金
    属膜と前記側面電極部用金属膜とを含む前記金属膜の上
    にフォトレジストを霧状に噴霧してフォトレジスト層が
    形成され、 前記フォトレジストパターン形成工程では、少なくとも
    前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対
    応するフォトレジストパターンを形成し、 前記パターン形状調整工程では、前記フォトレジストパ
    ターンの一部である前記溝電極部用金属膜及び前記側面
    電極部用金属膜に対応するフォトレジストパターンにレ
    ーザを照射して、その形状を調整することを特徴とする
    請求項1に記載の振動片の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記パターン形状調整工程で行われるレ
    ーザ照射が前記振動腕部の表面及び/又は裏面の前記溝
    電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応する
    フォトレジストパターンの相互間に一定の間隔を形成す
    るために行われることを特徴とする請求項2に記載の振
    動片の製造方法。
  4. 【請求項4】 振動片に金属膜を形成する金属膜形成工
    程と、 前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォ
    トレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、 前記フォトレジスト層形成工程で形成されたフォトレジ
    スト層の所定部分に対してレーザを照射してフォトレジ
    ストパターンの一部を予め調整するパターン事前調整工
    程と、 電極部の形成部分に対応するフォトレジストパターンを
    形成するフォトレジストパターン形成工程と、 前記フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜
    をエッチングにより除去し、前記電極部を形成する電極
    部形成工程と、 前記フォトレジストパターンを除去するフォトレジスト
    パターン剥離工程と、を備えることを特徴とする振動片
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記振動片の振動腕部の表面及び/又は
    裏面に溝部を形成する溝部形成工程を有し、 前記金属膜形成工程の金属膜には、前記溝部に配置され
    る溝電極部用金属膜と前記振動腕部の側面部に配置され
    る側面電極部用金属膜とが含まれ、 前記フォトレジスト層形成工程では、前記溝電極部用金
    属膜と前記側面電極部用金属膜とを含む前記金属膜の上
    にフォトレジストを霧状に噴霧してフォトレジスト層が
    形成され、 前記パターン事前調整工程では、フォトレジストパター
    ンの一部である前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極
    部用金属膜に対応するフォトレジストパターンとなる前
    記フォトレジスト層に対してレーザを照射し、そのフォ
    トレジストパターンを事前に調整し、 前記フォトレジストパターン形成工程では、少なくとも
    前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対
    応するフォトレジストパターンを形成することを特徴と
    する請求項4に記載の振動片の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記パターン事前形状調整工程で行われ
    るレーザ照射が前記振動腕部の表面及び/又は裏面の前
    記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応
    するフォトレジストパターンとなる前記フォトレジスト
    層の相互間に一定の間隔を形成するために行われること
    を特徴とする請求項5に記載の振動片の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記振動片の振動腕部の表面及び/又は
    裏面に溝部を形成する溝部形成工程と、 前記振動片に前記溝部に配置される溝電極部用金属膜と
    前記振動腕部の側面部に配置される側面電極部用金属膜
    とを含む金属膜を形成する金属膜形成工程と、 前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォ
    トレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、 前記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパター
    ンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、 前記フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜
    をエッチングにより除去し、前記電極部を形成する電極
    部形成工程と、 前記フォトレジストパターンを除去するフォトレジスト
    パターン剥離工程と、 前記電極形成工程で形成された前記溝電極部及び前記側
    面電極部の形状を調整するためこれら溝電極部及び側面
    電極部にレーザを照射する電極部形状調整工程と、を有
    することを特徴とする振動片の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記電極部形状調整工程で行われるレー
    ザ照射が前記振動腕部の表面及び/又は裏面の前記溝電
    極部及び前記側面電極部の相互間に一定の間隔を形成す
    るために行われることを特徴とする請求項7に記載の振
    動片の製造方法。
  9. 【請求項9】 振動片に金属膜が形成され、 前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォ
    トレジスト層が形成され、 前記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパター
    ンが形成され、 前記フォトレジストパターン形成工程で形成されたフォ
    トレジストパターンに対してレーザを照射してパターン
    の少なくと一部の形状を調整され、 前記フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜
    をエッチングにより除去し、前記電極部を形成し、前記
    フォトレジストパターンを除去して構成されることを特
    徴とする振動片。
  10. 【請求項10】 前記振動片の振動腕部の表面及び/又
    は裏面に溝部を形成し、 前記金属膜には、前記溝部に配置される溝電極部用金属
    膜と前記振動腕部の側面部に配置される側面電極部用金
    属膜とが含まれ、 前記溝電極部用金属膜と前記側面電極部用金属膜とを含
    む前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフ
    ォトレジスト層が形成され、 少なくとも前記溝電極部用金属膜及び前記側面電極部用
    金属膜に対応するフォトレジストパターンを形成し、 前記フォトレジストパターンの一部である前記溝電極部
    用金属膜及び前記側面電極部用金属膜に対応するフォト
    レジストパターンにレーザを照射して、その形状を調整
    することを特徴とする請求項9に記載の振動片。
  11. 【請求項11】 前記レーザ照射が前記振動腕部の表面
    及び/又は裏面の前記溝電極部用金属膜及び前記側面電
    極部用金属膜に対応するフォトレジストパターンの相互
    間に一定の間隔を形成するために行われることを特徴と
    する請求項10に記載の振動片。
  12. 【請求項12】 前記振動片が音叉型水晶振動片により
    形成されていることを特徴とする請求項9乃至請求項1
    1のいずれかに記載の振動片。
  13. 【請求項13】 前記音叉型水晶振動片の共振周波数が
    略32.768kHzに成っていることを特徴とする請
    求項12に記載の振動片。
  14. 【請求項14】 基部と、 前記基部から突出して形成される振動腕部と、を有する
    振動片であり、 前記振動片が、パッケージ内に収容されている振動子で
    あって、 前記振動片に金属膜が形成され、 前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォ
    トレジスト層が形成され、 前記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパター
    ンが形成され、 前記フォトレジストパターン形成工程で形成されたフォ
    トレジストパターンに対してレーザを照射してパターン
    の少なくと一部の形状が調整され、 前記フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜
    をエッチングにより除去し、前記電極部を形成し、前記
    フォトレジストパターンを除去して前記振動片構成され
    ることを特徴とする振動子。
  15. 【請求項15】 前記パッケージが箱状に形成されてい
    ることを特徴とする請求項14に記載の振動子。
  16. 【請求項16】 前記パッケージが所謂シリンダータイ
    プに形成されていることを特徴とする請求項14に記載
    の振動子。
  17. 【請求項17】 基部と、 前記基部から突出して形成される振動腕部と、を有する
    振動片であり、 前記振動片と集積回路が、パッケージ内に収容されてい
    る発振器であって、 前記振動片に金属膜が形成され、 前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォ
    トレジスト層が形成され、 前記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパター
    ンが形成され、 前記フォトレジストパターン形成工程で形成されたフォ
    トレジストパターンに対してレーザを照射してパターン
    の少なくと一部の形状が調整され、 前記フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜
    をエッチングにより除去し、前記電極部を形成し、前記
    フォトレジストパターンを除去して前記振動片構成され
    ることを特徴とする発振器。
  18. 【請求項18】 基部と、 前記基部から突出して形成される振動腕部と、を有する
    振動片であり、 前記振動片がパッケージ内に収容されている振動子であ
    り、前記振動子を制御部に接続して用いている電子機器
    であって、 前記振動片の前記振動片に金属膜が形成され、 前記金属膜の上にフォトレジストを霧状に噴霧してフォ
    トレジスト層が形成され、 前記電極部の形成部分に対応するフォトレジストパター
    ンが形成され、 前記フォトレジストパターン形成工程で形成されたフォ
    トレジストパターンに対してレーザを照射してパターン
    の少なくと一部の形状が調整され、 前記フォトレジストパターンをマスクとして前記金属膜
    をエッチングにより除去し、前記電極部を形成し、前記
    フォトレジストパターンを除去して前記振動片構成され
    ることを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010530686A (ja) * 2007-06-20 2010-09-09 エプコス アクチエンゲゼルシャフト Mems部品及び製造方法
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CN108512518A (zh) * 2018-03-28 2018-09-07 应达利电子股份有限公司 一种低等效串联电阻小型晶片制作方法及系统

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