JP2003133776A - 電子機器 - Google Patents

電子機器

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JP2003133776A
JP2003133776A JP2001328845A JP2001328845A JP2003133776A JP 2003133776 A JP2003133776 A JP 2003133776A JP 2001328845 A JP2001328845 A JP 2001328845A JP 2001328845 A JP2001328845 A JP 2001328845A JP 2003133776 A JP2003133776 A JP 2003133776A
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JP
Japan
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heat
electronic device
medium
heat medium
pipe
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Application number
JP2001328845A
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English (en)
Inventor
Shigeo Aoyama
繁男 青山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器において、CPU等の発熱素子にお
ける局所的温度上昇を抑制するための熱輸送手段を備え
た電子機器を提供することを目的とする。 【解決手段】 発熱素子CPUの上面に対して熱的に接
触させた熱伝導体ST近傍に冷却ファンFNを設置し、
熱伝導体STの上面に3枚の平板より構成した吸熱用熱
交換部HEX1を熱的に接触させて発熱素子CPUから
の発熱を熱媒体Refへ熱伝導により熱移動させ、その
熱媒体Refを熱媒体ポンプPMにより接続ユニットC
Uを経由して表示部2内にある3枚の平板より構成した
放熱用熱交換部HEX2へ搬送し、そこで空気側へ放熱
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノート型パソコン
等に代表されるCPU等の発熱素子を備えた電子機器に
おいて、特にCPU等の発熱素子における局所的温度上
昇を抑制するための熱輸送手段を備えた電子機器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の熱輸送手段については、近
年、さまざまな取組みがなされており、例えば、特開平
9−293985号公報に示されているような電子機器
の基本的な技術について以下に述べる。
【0003】上記従来の電子機器は図5に示すように、
発熱素子を実装したプリント基板10を内蔵した電子機
器本体1と、電子機器本体の後方上部で回動自在に任意
の角度に保持可能なヒンジ機構11により支持された表
示部2を備えている。
【0004】そして、表示部2の上下に設けた冷却用空
気穴12と、基板上の発熱素子に密着して発熱を吸熱す
る吸熱部13と、ヒンジ機構11とほぼ同軸上の表示器
内の位置で表示部2の回動により外装ケースに干渉しな
い範囲内に放熱用の冷却フイン14を有し発熱を移動さ
せて放熱するヒートパイプHPを配設している。
【0005】以上のように構成された電子機器では、冷
却用フアンモータを使用しないで発熱素子より発生した
熱を効率良く電子機器外部へ放熱することができるとい
う効果を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の電子機器では、放熱用に使用しているヒートパイプで
の熱移動量に限界があるため、演算処理の高性能化等に
伴い、発熱素子からの発熱量が増大する場合、十分に発
熱量を処理できず、発熱素子の温度上昇を抑制できない
という問題があった。
【0007】そこで、本発明は従来の課題を解決するも
ので、発熱素子の発熱を吸熱する熱交換部分と、熱媒体
循環手段とにより、吸熱した熱量を電子機器の表示部へ
搬送し、そこで空気中へ放熱する熱輸送手段を備え、発
熱素子からの発熱量増大に対して対応し得る電子機器を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、電子機器本体、及び表示
部とからなり、前記電子機器本体、及び前記表示部がヒ
ンジ部を介して機械的に接続され、前記電子機器本体内
部には、発熱素子と、前記発熱素子に対して熱的に接触
して熱伝導させる熱伝導体と、前記熱伝導体に対して熱
的に接触することにより前記発熱素子にて生じた発生熱
を内部の熱媒体へ熱移動させる吸熱用熱交換手段と、前
記熱媒体を循環させる熱媒体循環手段とが設置され、一
方、前記表示部内部には、前記吸熱用熱交換手段を介し
て前記発熱素子より吸熱した熱媒体の熱を空気中へ熱移
動させる放熱用熱交換手段が設置され、かつ、前記吸熱
用熱交換手段と前記放熱用熱交換手段とを機械的に接続
する配管接続手段とが設置され、前記吸熱用熱交換手
段、放熱用熱交換手段、及び前記熱媒体循環手段は熱媒
体配管により順次連通されており、前記熱媒体配管内を
前記熱媒体が循環し、前記吸熱用熱交換手段、及び放熱
用熱交換手段が、熱媒体の流路を形成した流路形成用平
板を中央にして、上下を封止用平板で挟み込んで、前記
流路形成用平板、及び封止用平板間は接着、あるいは溶
接等により密着されて構成されているものである。
【0009】これにより、発熱素子の発熱は熱伝導体を
介して吸熱用熱交換手段により熱媒体へ吸熱され、熱媒
体循環手段により熱媒体が放熱用熱交換手段へ搬送さ
れ、そこで熱媒体から空気中へ放熱される。この際、放
熱用熱交換手段全体において熱が拡散されるため、表示
部において局所的な温度上昇が生じることがない。
【0010】その結果、発熱素子からの発熱量増大に対
して、発熱素子からの発熱は、表示部において極端な温
度分布が生じることなく空気中へ放熱され、かつ発熱素
子の温度上昇を抑制することができる。
【0011】また、吸熱用熱交換手段、及び放熱用熱交
換手段が、熱媒体の流路を形成した流路形成用平板を中
央にして、上下を封止用平板で挟み込んで、流路形成用
平板、及び封止用平板間は接着、あるいは溶接等により
密着されて構成されているため、熱交換器としての薄型
化が可能となり、小型・省スペースを実現可能となる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の発明における配管接続手段として、吸熱用熱交換
手段からの断面形状が円状である配管、及び放熱用熱交
換手段からの断面形状が矩形状である配管とを接続する
ことを特徴とするものである。
【0013】即ち、放熱用熱交換手段が熱媒体の流路を
形成した流路形成用平板を中央にして、上下を封止用平
板で挟み込んで構成されていることより、内部を流動す
る熱媒体の流路断面は、熱媒体から流路内壁面への熱伝
達率が非常に高い、実質的に平行平板に近いアスペクト
比(縦横比)を有する矩形状である。
【0014】従って、配管接続手段において、吸熱用熱
交換手段からの断面形状が円状の配管、及び放熱用熱交
換手段からの断面形状が矩形状の配管とを接続可能とす
ることにより、放熱用熱交換手段から矩形流路のまま配
管接続手段へ接続されることになり、放熱用熱交換手段
における伝熱性能を低下させることなく、かつ、矩形状
配管から円管への変換の必要もなく、表示部自体の薄型
化を実現できる。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、電子機器
本体、及び表示部とからなり、前記電子機器本体、及び
前記表示部がヒンジ部を介して機械的に接続され、前記
電子機器本体内部には発熱素子と、前記発熱素子に対し
て熱的に接触して熱伝導させる熱伝導体と、前記熱伝導
体に対して熱的に接触することにより前記発熱素子にて
生じた発生熱を内部の作動媒体へ熱移動させるヒートパ
イプとが設置され、また、前記表示部内部には、熱媒体
を流すための流路を熱媒体が流動することにより、熱媒
体の熱を空気中へ熱移動させる放熱用熱交換手段と、前
記熱媒体を循環させる熱媒体循環手段とが設置され、前
記放熱用熱交換手段、及び前記熱媒体循環手段とは連通
されて閉回路を形成しており、前記放熱用熱交換手段の
流路内を前記熱媒体が循環し、かつ、前記ヒートパイプ
の端部と、前記放熱用熱交換手段の一部とを熱的に接続
して、前記ヒートパイプの熱を前記放熱用熱交換手段へ
熱移動させる間接熱交換手段とが設置されて構成されて
いることを特徴とするものである。
【0016】これにより、熱媒体が流動する回路は、放
熱用熱交換手段の存在する表示部内部のみで完結してい
るため、発熱体の存在する電子機器本体と表示部との間
において、間接熱交換手段を介した熱的流動は生じるも
のの、熱媒体が流動することはなく、ヒンジ部における
配管接続による熱媒体漏れの恐れがなく、気密信頼性が
向上する。
【0017】さらに、発熱素子の発熱は熱伝導体を介し
てヒートパイプ内部の作動媒体へ吸熱され、間接熱交換
手段を介して放熱用熱交換手段内の熱媒体へ熱交換さ
れ、熱媒体循環手段により熱媒体が放熱用熱交換手段に
おいて循環することにより、そこで熱媒体から空気中へ
放熱される。
【0018】この際、放熱用熱交換手段全体において熱
が拡散されるため、表示部において局所的な温度上昇が
生じることがない。
【0019】その結果、発熱素子からの発熱量増大に対
して、発熱素子からの発熱は、表示部において極端な温
度分布が生じることなく空気中へ放熱され、かつ発熱素
子の温度上昇を抑制することができる。
【0020】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から請求項3のいずれかに記載の発明に、電子機器本体
内の送風手段により送風された空気を前記電子機器本体
の背面部分から、前記表示部の背面へ吹き出すための風
向制御板を備えたことを特徴とするものである。
【0021】これにより、表示部背面における空気の対
流が活性化され、表示部背面表面における空気との熱伝
達率が飛躍的に向上し、その結果、放熱用熱交換手段か
ら空気への放熱量が増大し、発熱素子の温度上昇を大幅
に抑制することができる。
【0022】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
記載の発明に加えて、風向制御板が、前記電子機器の表
示部を閉じている場合には電子機器本体内部に収納され
ており、前記電子機器の表示部を開けている場合には電
子機器本体内部から外部上方へ突出するように、前記表
示部と機械的に連結された第1歯車、及び前記風向制御
板と機械的に連結された第2歯車を、前記ヒンジ部、及
びヒンジ部付近に設置したことを特徴とするものであ
る。
【0023】これにより、電子機器を使用している状
態、即ち、電子機器の表示部を開けている場合のみ、電
子機器本体内部から風向制御板を外部上方へ突出して、
送風手段から送られる空気を表示部背面に向かって上方
へ吹き上げるようにして、放熱能力の向上を図ることが
できる。
【0024】一方、電子機器を使用しない状態、即ち、
前記電子機器の表示部を閉じている場合には、電子機器
本体内部に風向制御板を収納しているため、外部から埃
やゴミ等の侵入を防止することができ、電子機器の動作
信頼性向上を図ることができる。
【0025】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
から請求項5のいずれかに記載の発明に加えて、電子機
器の表示部内において、前記放熱用熱交換部の背面側
に、前記放熱用熱交換部に熱的に密着するように、熱を
吸熱して蓄えることが可能な蓄熱材で構成されている蓄
熱シートを備えたことを特徴とするものである。
【0026】これにより、表示部内の放熱用熱交換手段
から空気へ放熱される熱量の一部を、蓄熱材で構成され
ている蓄熱シートに蓄熱させ、同時に蓄熱シートから表
示部背面を介して空気へ放熱することにより、放熱用熱
交換手段からの放熱量の増大を図り、発熱素子の温度上
昇を大幅に抑制することができる。
【0027】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
から請求項6のいずれかに記載の発明に加えて、電子機
器本体内において、前記熱伝導体に熱的に密着するよう
に、熱を吸熱して蓄えることが可能な蓄熱材で構成され
ている蓄熱シートを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0028】これにより、熱伝導体から放熱用熱交換手
段へ熱移動される熱量の一部を、蓄熱材で構成されてい
る蓄熱シートに蓄熱させて、発熱素子からの急激な発熱
量増大に対応することができ、発熱素子の急激な温度上
昇を抑制することができる。
【0029】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
から請求項7のいずれかに記載の発明に加えて、発熱素
子の温度を検出する温度検出手段と、前記熱伝導体近傍
に設置した送風手段と、前記温度検出手段より得られる
温度信号を処理する温度信号処理手段と、前記送風手段
の運転/停止を行う送風手段制御装置と、前記熱媒体搬
送手段の運転/停止を行う熱媒体搬送制御装置とからな
り、前記温度検出手段による検出温度が第1所定温度以
上に達した時点で前記送風手段の運転を開始し、さらに
前記温度検出手段による検出温度が前記第1所定温度よ
り高い第2所定温度以上に達した時点で前記熱媒体循環
手段の運転を開始する制御装置を備えたことを特徴とす
るものである。
【0030】これにより、電子機器の運転中において、
発熱素子の検出温度が第1所定温度より低い場合は、送
風手段、及び熱媒体循環手段を動作させることがなく、
発熱素子の検出温度が第1所定温度より高く、かつ第2
所定温度より低い場合は、送風手段のみ動作させて、熱
伝導体表面から強制対流により、発熱素子の発熱を電子
機器本体の外部へ排気する。
【0031】さらに、発熱素子の検出温度が第2所定温
度より高くなった場合のみ、送風手段、及び熱媒体循環
手段を動作させて、熱伝導体表面から強制対流により、
発熱素子の発熱を電子機器本体の外部へ排気する。
【0032】同時に、発熱素子の発熱は熱伝導体を介し
て吸熱用熱交換手段、あるいはヒートパイプにより吸熱
され、熱媒体循環手段により、吸熱した熱量が放熱用熱
交換手段を介して、表示部を介して空気中へ放熱される
ため、において局所的な温度上昇が生じることがなくな
る。
【0033】その結果、電子機器の使用に際して、機器
本体内排熱に必要なエネルギーを最小限に抑制しなが
ら、表示部において極端な温度分布が生じることなく空
気中へ放熱され、かつ発熱素子の温度上昇を抑制するこ
とができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電子機器の実
施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0035】(実施の形態1)図1に本発明の実施の形
態1による電子機器の外観斜視図を示し、図2に図1に
示す電子機器内部の要部概略図を示すが、従来例と同一
構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略
する。尚、図2中の黒矢印は熱媒体流動方向を示し、白
抜き矢印は空気の流動方向を示す。
【0036】本実施の形態の電子機器は、ノート型パソ
コンを例にして、電子機器本体1、および表示部2とか
らなり、ヒンジ部6により機械的に連結されている。そ
して、電子機器本体1は主に、キーボード部3と、スラ
イドパッド4とからなり、また、表示部2には液晶パネ
ル5が設置されている。
【0037】電子機器本体1の内部には、CPU等の演
算処理素子である発熱素子CPUと、発熱素子CPUの
上面に対して熱的に接触させて熱伝導により熱移動させ
ることができる金属板等で構成される熱伝導体STと、
熱伝導体ST近傍に設置した発熱素子CPUの冷却のた
めの冷却ファンFNと、熱伝導体STの上面に熱的に接
触させて発熱素子CPUからの発熱を内部の熱媒体Re
fへ熱伝導により熱移動させる吸熱用熱交換部HEX1
と、熱媒体Refを循環させる熱媒体ポンプPMとが設
置されている。
【0038】吸熱用熱交換部HEX1は、熱媒体Ref
の流路RYを形成した流路形成用平板PL1aを中央に
して、上下を2枚の封止用平板PL1bで挟み込んで構
成されており、流路形成用平板PL1a、及び封止用平
板PL1b間は接着、あるいは溶接等により密着されて
いる。
【0039】一方、表示部2内部には、吸熱用熱交換部
HEX1を介して発熱素子CPUより吸熱した熱媒体R
efの熱を空気中へ熱移動させる放熱用熱交換部HEX
2が設置され、かつ、吸熱用熱交換部HEX1と放熱用
熱交換部HEX2とを機械的に接続する配管接続ユニッ
トCUとが設置されている。
【0040】配管接続ユニットCUは、吸熱用熱交換部
HEX1からの断面形状が円状の配管Tb1、及び放熱
用熱交換部HEX2からの断面形状が矩形状の配管Tb
1とを接続することを特徴とする。
【0041】放熱用熱交換部HEX2は熱媒体Refの
流路RYを形成した流路形成用平板PL1aを中央にし
て、上下を封止用平板PL1bで挟み込んで構成されて
いることより、内部を流動する熱媒体Refの流路断面
は、熱媒体Refから流路内壁面への熱伝達率が非常に
高い、実質的に平行平板に近いアスペクト比(縦横比)
を有する矩形状である。
【0042】そして、吸熱用熱交換部HEX1、放熱用
熱交換部HEX2、及び熱媒体ポンプPMは順次連通さ
れており、熱媒体ポンプPM、及び吸熱用熱交換部HE
X1と配管接続ユニットCUとの間は、円管Tb1によ
り接続され、放熱用熱交換部HEX2と配管接続ユニッ
トCUとの間は、矩形管Tb2により接続されている。
【0043】放熱用熱交換部HEX2は、熱媒体Ref
の流路RYを形成した流路形成用平板PL2aを中央に
して、上下を2枚の封止用平板PL2bで挟み込んで構
成されており、流路形成用平板PL2a、及び封止用平
板PL2b間は接着、あるいは溶接等により密着されて
いる。
【0044】更に、発熱素子CPUの表面温度Tcを検
出するためのCPU温度検出手段Thが発熱素子CPU
表面に設置され、また、CPU温度検出手段Thより得
られる温度信号を処理する温度信号処理手段Thcal
と、冷却ファンFNの運転/停止を行う冷却ファン制御
装置FNcntと、熱媒体ポンプPMの運転/停止を行
う熱媒体ポンプ制御装置PMcntとからなり、温度検
出手段Thによる検出温度Tcの大小に応じて冷却ファ
ンFN、及び熱媒体ポンプPM、各々の運転開始/停止
を制御する第1制御装置Cnt1を備えている。
【0045】以上のように構成された電子機器の動作内
容について図3に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0046】まず、電子機器の運転が開始された後、s
tep1にて割り込みによる運転信号を確認し、運転信
号:ONの場合はstep2にて温度検出時間間隔IN
TがΔτ以上となるまで繰り返しにより待機し、温度検
出時間間隔INTがΔτ以上になった時点でstep3
において発熱素子CPUの表面温度Tcを検出する。
【0047】そして、step4において発熱素子CP
Uの表面温度Tcと第1所定温度T1を比較し、Tc<
T1の場合はstep5に移行して、冷却ファンFN:
停止(OFF)としてstep1へ戻り、逆にTc≧T
1の場合はstep6にて冷却ファンFNの運転を開始
(ON)する。
【0048】次に、step7において発熱素子CPU
の表面温度Tcと第2所定温度T2を比較し、Tc<T
2の場合はstep8に移行して、熱媒体ポンプPM:
停止(OFF)としてstep2へ戻り、逆にTc≧T
2の場合はstep9にて熱媒体ポンプPMの運転を開
始(ON)する。但し、この時、第2所定温度T2は第
1所定温度T1より高い温度とする。
【0049】そして、常にstep1へ戻って割り込み
による運転信号を確認し、運転信号:OFFの場合は、
step10にて冷却ファンFN:停止(OFF)と
し、step11にて熱媒体ポンプPM:停止(OF
F)として電子機器の運転を終了する。
【0050】これにより、電子機器の運転中において、
発熱素子CPUの検出温度Tcが第1所定温度T1より
低い場合は、冷却の必要がないために、冷却ファンF
N、及び熱媒体ポンプPMを動作させることがない。
【0051】次に、発熱素子CPUの検出温度Tcが第
1所定温度T1より高く、かつ第2所定温度T2より低
い場合は、冷却ファンFNのみ動作させて、熱伝導体表
面STから強制対流により、発熱素子CPUの発熱を電
子機器本体1の外部へ排気する。
【0052】さらに、発熱素子CPUの検出温度Tcが
第2所定温度T2より高くなった場合のみ、冷却ファン
FN、及び熱媒体ポンプPMを動作させて、熱伝導体表
面STから強制対流により、発熱素子CPUの発熱を電
子機器本体1の外部へ排気すると共に、発熱素子CPU
の発熱は熱伝導体STを介して吸熱用熱交換部HEX1
により吸熱され、熱媒体ポンプPMにより、吸熱した熱
が配管接続ユニットCUを経て放熱用熱交換部HEX2
へ搬送され、そこで空気側へ放熱される。
【0053】放熱用熱交換部HEX2において、全体に
形成された熱媒体用流路RYにより熱が拡散されるた
め、表示部2において局所的な温度上昇が生じることな
く、液晶パネル5における表示に悪影響を及ぼすことも
ない。
【0054】また、配管接続ユニットCUにおいて、吸
熱用熱交換部HEX1からの断面形状が円状の配管Tb
1、及び放熱用熱交換部HEX2からの断面形状が矩形
状の配管Tb2とを接続可能とすることにより、放熱用
熱交換部HEX2から矩形流路のまま配管接続ユニット
CUへ接続されることになり、放熱用熱交換部HEX2
における平行平板流れの高い伝熱性能を低下させること
なく、かつ、矩形状配管から円管への変換の必要もな
く、表示部2自体の薄型化を実現できる。
【0055】以上の結果、電子機器の使用に際して、電
子機器本体1内の排熱に必要なエネルギーを最小限に抑
制しながら、表示部2において極端な温度分布が生じる
ことなく空気中へ自然対流により放熱され、かつ発熱素
子CPUの温度上昇を抑制することができる。
【0056】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2について図面を参照しながら説明するが、実施の形
態1と同一構成部分については同一符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0057】図4は、本発明の実施の形態2による電子
機器内部の要部概略図を示し、図4中の黒矢印は熱媒体
流動方向を示し、白抜き矢印は空気の流動方向を示す。
【0058】本発明の実施の形態2は、構成面では実施
の形態1の場合における、電子機器本体1内での吸熱用
熱交換部HEX1、熱媒体ポンプPMからなる熱搬送系
統に替わってヒートパイプHPを設置し、かつ表示部2
内では放熱用熱交換部HEX2に薄型熱媒体ポンプPM
1を加えて閉回路を構成し、更に、間接熱交換部HEX
3を介して、発熱素子CPUの熱を放熱用熱交換部HE
X2内の熱媒体Refへ熱移動させ、CPU温度検出手
段Thによる検出温度Tcの大小に応じて冷却ファンF
N、及び薄型熱媒体ポンプPM1、各々の運転開始/停
止を制御する第2制御装置Cnt2を備えている点が異
なる。
【0059】すなわち、電子機器本体1、及び表示部2
とからなり、電子機器本体1、及び表示部2がヒンジ部
を介して機械的に接続され、電子機器本体1内部には、
発熱素子CPUに対して熱的に接触して熱伝導させる熱
伝導体STと、ヒートパイプHPが設置されている。
【0060】一方、表示部2内部には水平流路部、およ
び曲げ流路部よりなる放熱用熱交換部HEX2、及び薄
型熱媒体ポンプPM1を設置して、表示部2内部におい
て熱媒体Refが循環する閉回路が形成されており、発
熱素子CPUにて発生した熱はヒートパイプHPにより
間接熱交換部HEX3へ熱伝導される。
【0061】間接熱交換部HEX3では、ヒートパイプ
HPの一部、及び放熱用熱交換部HEX2の一部が熱的
に接触しており、ヒートパイプHPからの熱は間接熱交
換部HEX3を介して、放熱用熱交換部HEX2内の熱
媒体Refへ熱移動させることが可能になる。
【0062】次に、本発明の実施の形態2において、第
2制御装置Cnt2によって発熱素子CPUの検出温度
Tcの大小に応じて冷却ファンFN、及び薄型熱媒体ポ
ンプPM1、各々の運転開始/停止を制御する動作内容
について、フローチャートを図5に示す。
【0063】図5に示すフローチャートの内容は本発明
の実施の形態1における、熱媒体ポンプPMを薄型熱媒
体ポンプPM1に、第1制御手段Cnt1を第2制御手
段Cnt2に変更したものであるので、詳細な説明は省
略する。
【0064】これにより、熱媒体Refが流動する回路
は、放熱用熱交換部HEX2の存在する表示部2内部の
みで完結しているため、発熱素子CPUの存在する電子
機器本体1と表示部2との間において、間接熱交換部H
EX3を介した熱的流動は生じるものの、熱媒体Ref
が流動することはなく、ヒンジ部6における配管接続に
よる熱媒体漏れの恐れがなく、気密信頼性が向上する。
【0065】さらに、発熱素子CPUの発熱は熱伝導体
STを介してヒートパイプHP内部の作動媒体Medへ
吸熱され、間接熱交換部HEX3を介して放熱用熱交換
部HEX2内の熱媒体Refへ熱交換され、薄型熱媒体
ポンプPM1により熱媒体Refが放熱用熱交換部HE
X2内を循環することにより、そこで熱媒体Refから
表示部2表面を介して空気中へ放熱される。
【0066】この際、放熱用熱交換部HEX2全体にお
いて熱が拡散されるため、表示部2において局所的な温
度上昇が生じることがない。その結果、発熱素子CPU
からの発熱量増大に対して、発熱素子CPUからの発熱
は、表示部2において極端な温度分布が生じることなく
空気中へ放熱され、かつ発熱素子CPUの温度上昇を抑
制することができる。
【0067】また、間接熱交換部HEX3において、放
熱用熱交換部HEX2からの断面形状が矩形状の配管T
b2とを接続していることにより、放熱用熱交換部HE
X2から矩形流路のまま間接熱交換部HEX3へ接続さ
れることになり、放熱用熱交換部HEX2における平行
平板流れの高い伝熱性能を低下させることなく、かつ、
矩形状配管から円管への変換の必要もなく、表示部2自
体の薄型化を実現できる。
【0068】以上、本発明の実施の形態1によれば、電
子機器の使用に際して、電子機器本体1内の排熱に必要
なエネルギーを最小限に抑制しながら、表示部2におい
て極端な温度分布が生じることなく空気中へ自然対流に
より放熱され、かつ発熱素子CPUの温度上昇を抑制す
ることができる。
【0069】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3について図面を参照しながら説明するが、実施の形
態2と同一構成部分については同一符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0070】図6は、本発明の実施の形態3による電子
機器内部の要部概略図を示し、図6中の黒矢印は熱媒体
流動方向を示し、白抜き矢印は空気の流動方向を示す。
【0071】本発明の実施の形態3は、構成面では実施
の形態2の場合における、電子機器本体1の背面部分に
風向制御板LVを設置し、冷却ファンFNにより送風さ
れた空気を電子機器本体1の背面部分から、表示部2の
背面へ吹き出させる機能を有する。
【0072】この際、風向制御板LVは、電子機器の表
示部2を閉じられている場合には電子機器本体1内部に
収納され、表示部2を開けられている場合には電子機器
本体1内部から外部上方へ突出するように、表示部2と
機械的に連結された第1歯車GE1、及び風向制御板L
Vと機械的に連結された第2歯車GE2が、ヒンジ部
6、及びヒンジ部付近に設置されている。
【0073】次に、本発明の実施の形態3において、第
2制御装置Cnt2によって発熱素子CPUの検出温度
Tcの大小に応じて冷却ファンFN、及び薄型熱媒体ポ
ンプPM1、各々の運転開始/停止を制御する動作内容
については、本発明の実施の形態2の場合と同様であ
り、フローチャートとしては図5に示すが、詳細な説明
は省略する。
【0074】これにより、電子機器を使用している状
態、即ち、電子機器の表示部2を開けている場合のみ、
電子機器本体1内部から風向制御板LVを外部上方へ突
出して、冷却ファンFNから送られる空気Airを表示
部2の背面に向かって上方へ吹き上げるようにして、放
熱能力の向上を図ることができる。
【0075】一方、電子機器を使用しない状態、即ち、
電子機器の表示部2を閉じている場合には、電子機器本
体1内部に風向制御板LVを収納しているため、外部か
ら埃やゴミ等の侵入を防止することができ、電子機器の
動作信頼性向上を図ることができる。
【0076】これにより、表示部2の背面における空気
Airの対流が活性化され、表示部2背面表面における
空気Airとの熱伝達率が飛躍的に向上し、その結果、
放熱用熱交換部HEX2から空気Airへの放熱量が増
大し、発熱素子CPUの温度上昇を大幅に抑制すること
ができる。
【0077】(実施の形態4)次に、本発明の実施の形
態4について図面を参照しながら説明するが、実施の形
態3と同一構成部分については同一符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0078】図7は、本発明の実施の形態4による電子
機器内部の要部概略図を示し、図7中の黒矢印は熱媒体
流動方向を示し、白抜き矢印は空気の流動方向を示す。
【0079】本発明の実施の形態4は、構成面では実施
の形態3の場合における、電子機器本体1の熱伝導体S
Tの背面部分、及び電子機器の表示部2における放熱用
熱交換部HEX2の背面部分に熱的に密着するように、
熱を吸熱して蓄えることができる蓄熱シートTSを設置
している。
【0080】次に、本発明の実施の形態4において、第
2制御装置Cnt2によって発熱素子CPUの検出温度
Tcの大小に応じて冷却ファンFN、及び薄型熱媒体ポ
ンプPM1、各々の運転開始/停止を制御する動作内容
については、本発明の実施の形態2の場合と同様であ
り、フローチャートとしては図5に示すが、詳細な説明
は省略する。
【0081】これにより、熱伝導体STから放熱用熱交
換部HEX2へ熱移動される熱量の一部を、蓄熱材で構
成されている蓄熱シートTSに蓄熱させて、発熱素子C
PUからの急激な発熱量増大に対応することができる。
【0082】また、表示部内の放熱用熱交換手段から空
気へ放熱される熱量の一部を、蓄熱材で構成されている
蓄熱シートに蓄熱させ、同時に蓄熱シートから表示部背
面を介して空気へ放熱することにより、放熱用熱交換手
段からの放熱量の増大を図り、発熱素子CPUの急激な
温度上昇を抑制することができる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明は、電子機器本体、及び表示部とからなり、電子機器
本体、及び表示部がヒンジ部を介して機械的に接続さ
れ、電子機器本体内部には、発熱素子と、発熱素子に対
して熱的に接触して熱伝導させる熱伝導体と、熱伝導体
に対して熱的に接触することにより発熱素子にて生じた
発生熱を内部の熱媒体へ熱移動させる吸熱用熱交換手段
と、熱媒体を循環させる熱媒体循環手段とが設置され、
一方、表示部内部には、吸熱用熱交換手段を介して発熱
素子より吸熱した熱媒体の熱を空気中へ熱移動させる放
熱用熱交換手段が設置され、かつ、吸熱用熱交換手段と
放熱用熱交換手段とを機械的に接続する配管接続手段と
が設置され、吸熱用熱交換手段、放熱用熱交換手段、及
び熱媒体循環手段は熱媒体配管により順次連通されてお
り、熱媒体配管内を熱媒体が循環し、吸熱用熱交換手
段、及び放熱用熱交換手段が、熱媒体の流路を形成した
流路形成用平板を中央にして、上下を封止用平板で挟み
込んで、流路形成用平板、及び封止用平板間は接着、あ
るいは溶接等により密着されて構成されているものであ
る。
【0084】これにより、発熱素子の発熱は熱伝導体を
介して吸熱用熱交換手段により熱媒体へ吸熱され、熱媒
体循環手段により熱媒体が放熱用熱交換手段へ搬送さ
れ、そこで熱媒体から空気中へ放熱される。この際、放
熱用熱交換手段全体において熱が拡散されるため、表示
部において局所的な温度上昇が生じることがない。
【0085】その結果、発熱素子からの発熱量増大に対
して、発熱素子からの発熱は、表示部において極端な温
度分布が生じることなく空気中へ放熱され、かつ発熱素
子の温度上昇を抑制することができる。
【0086】また、吸熱用熱交換手段、及び放熱用熱交
換手段が、熱媒体の流路を形成した流路形成用平板を中
央にして、上下を封止用平板で挟み込んで、流路形成用
平板、及び封止用平板間は接着、あるいは溶接等により
密着されて構成されているため、熱交換器としての薄型
化が可能となり、小型・省スペースを実現可能となる。
【0087】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明における配管接続手段として、吸熱用熱交
換手段からの断面形状が円状である配管、及び放熱用熱
交換手段からの断面形状が矩形状である配管とを接続可
能な構成としている。
【0088】即ち、放熱用熱交換手段が熱媒体の流路を
形成した流路形成用平板を中央にして、上下を封止用平
板で挟み込んで構成されていることより、内部を流動す
る熱媒体の流路断面は、熱媒体から流路内壁面への熱伝
達率が非常に高い、実質的に平行平板に近いアスペクト
比(縦横比)を有する矩形状である。
【0089】従って、配管接続手段において、吸熱用熱
交換手段からの断面形状が円状の配管、及び放熱用熱交
換手段からの断面形状が矩形状の配管とを接続可能とす
ることにより、放熱用熱交換手段から矩形流路のまま配
管接続手段へ接続されることになり、放熱用熱交換手段
における伝熱性能を低下させることなく、かつ、矩形状
配管から円管への変換の必要もなく、表示部自体の薄型
化を実現できる。
【0090】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
記載の発明の場合における、電子機器本体内での吸熱用
熱交換手段、熱媒体循環手段からなる熱搬送系統に替わ
ってヒートパイプを設置し、かつ表示部内では放熱用熱
交換手段に熱媒体循環手段を加えて閉回路を構成し、更
に、間接熱交換手段を介して、発熱素子の熱を放熱用熱
交換手段内の熱媒体へ熱移動させるものである。
【0091】これにより、熱媒体が流動する回路は、放
熱用熱交換手段の存在する表示部内部のみで完結してい
るため、発熱体の存在する電子機器本体と表示部との間
において、間接熱交換手段を介した熱的流動は生じるも
のの、熱媒体が流動することはなく、ヒンジ部における
配管接続による熱媒体漏れの恐れがなく、気密信頼性が
向上する。
【0092】更に、発熱素子の発熱は熱伝導体を介して
ヒートパイプ内部の作動媒体へ吸熱され、間接熱交換手
段を介して放熱用熱交換手段内の熱媒体へ熱交換され、
熱媒体循環手段により熱媒体が放熱用熱交換手段におい
て循環することにより、そこで熱媒体から空気中へ放熱
される。この際、放熱用熱交換手段全体において熱が拡
散されるため、表示部において局所的な温度上昇が生じ
ることがない。
【0093】その結果、発熱素子からの発熱量増大に対
して、発熱素子からの発熱は、表示部において極端な温
度分布が生じることなく空気中へ放熱され、かつ発熱素
子の温度上昇を抑制することができる。
【0094】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から請求項3のいずれかに記載の発明に、電子機器本体
内の送風手段により送風された空気を電子機器本体の背
面部分から、表示部の背面へ吹き出すための風向制御板
を備えたものである。
【0095】これにより、表示部背面における空気の対
流が活性化され、表示部背面表面における空気との熱伝
達率が飛躍的に向上し、その結果、放熱用熱交換手段か
ら空気への放熱量が増大し、発熱素子の温度上昇を大幅
に抑制することができる。
【0096】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の発明に加えて、風向制御板が、電子機器の表示
部を閉じている場合には電子機器本体内部に収納されて
おり、電子機器の表示部を開けている場合には電子機器
本体内部から外部上方へ突出するように、表示部と機械
的に連結された第1歯車、及び風向制御板と機械的に連
結された第2歯車を、ヒンジ部、及びヒンジ部付近に設
置したものである。
【0097】これにより、電子機器を使用している状
態、即ち、電子機器の表示部を開けている場合のみ、電
子機器本体内部から風向制御板を外部上方へ突出して、
送風手段から送られる空気を表示部背面に向かって上方
へ吹き上げるようにして、放熱能力の向上を図ることが
できる。
【0098】一方、電子機器を使用しない状態、即ち、
前記電子機器の表示部を閉じている場合には、電子機器
本体内部に風向制御板を収納しているため、外部から埃
やゴミ等の侵入を防止することができ、電子機器の動作
信頼性向上を図ることができる。
【0099】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
から請求項5のいずれかに記載の発明に加えて、電子機
器の表示部内において、放熱用熱交換部の背面側に、放
熱用熱交換部に熱的に密着するように、熱を吸熱して蓄
えることが可能な蓄熱材で構成されている蓄熱シートを
備えるものである。
【0100】これにより、表示部内の放熱用熱交換手段
から空気へ放熱される熱量の一部を、蓄熱材で構成され
ている蓄熱シートに蓄熱させ、同時に蓄熱シートから表
示部背面を介して空気へ放熱することにより、放熱用熱
交換手段からの放熱量の増大を図り、発熱素子の温度上
昇を大幅に抑制することができる。
【0101】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
から請求項6のいずれかに記載の発明に加えて、電子機
器本体内において、熱伝導体に熱的に密着するように、
熱を吸熱して蓄えることが可能な蓄熱材で構成されてい
る蓄熱シートを備えるものである。
【0102】これにより、熱伝導体から放熱用熱交換手
段へ熱移動される熱量の一部を、蓄熱材で構成されてい
る蓄熱シートに蓄熱させて、発熱素子からの急激な発熱
量増大に対応することができ、発熱素子の急激な温度上
昇を抑制することができる。また、請求項8に記載の発
明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の発明に
加えて、発熱素子の温度を検出する温度検出手段と、熱
伝導体近傍に設置した送風手段と、温度検出手段より得
られる温度信号を処理する温度信号処理手段と、熱伝導
体近傍に設置した送風手段と、送風手段の運転/停止を
行う送風手段制御装置と、熱媒体搬送手段の運転/停止
を行う熱媒体搬送制御装置とからなり、温度検出手段に
よる検出温度が第1所定温度以上に達した時点で前記送
風手段の運転を開始し、さらに温度検出手段による検出
温度が前記第1所定温度より高い第2所定温度以上に達
した時点で熱媒体循環手段の運転を開始する制御装置を
備えるものである。
【0103】これにより、電子機器の運転中において、
発熱素子の検出温度が第1所定温度より低い場合は、送
風手段、及び熱媒体循環手段を動作させることがなく、
発熱素子の検出温度が第1所定温度より高く、かつ第2
所定温度より低い場合は、送風手段のみ動作させて、熱
伝導体表面から強制対流により、発熱素子の発熱を電子
機器本体の外部へ排気する。
【0104】さらに、発熱素子の検出温度が第2所定温
度より高くなった場合のみ、送風手段、及び熱媒体循環
手段を動作させて、熱伝導体表面から強制対流により、
発熱素子の発熱を電子機器本体の外部へ排気する。同時
に、発熱素子の発熱は熱伝導体を介して吸熱用熱交換手
段、あるいはヒートパイプにより吸熱され、熱媒体循環
手段により、吸熱した熱量が放熱用熱交換手段を介し
て、表示部を介して空気中へ放熱されるため、において
局所的な温度上昇が生じることがなくなる。
【0105】その結果、電子機器の使用に際して、機器
本体内排熱に必要なエネルギーを最小限に抑制しなが
ら、表示部において極端な温度分布が生じることなく空
気中へ放熱され、かつ発熱素子の温度上昇を抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子機器の実施の形態1の外観斜
視図
【図2】同実施の形態の電子機器における電子機器内部
の要部概略図
【図3】同実施の形態の電子機器における動作を示すフ
ローチャート
【図4】本発明による電子機器の実施の形態2の電子機
器内部の要部概略図
【図5】同実施の形態の電子機器における動作を示すフ
ローチャート
【図6】本発明による電子機器の実施の形態3の電子機
器内部の要部概略図
【図7】本発明による電子機器の実施の形態4の電子機
器内部の要部概略図
【図8】従来技術の電子機器の要部概略構成図
【符号の説明】
1 電子機器本体 2 表示部 6 ヒンジ部 Air 空気 Cnt1 第1制御手段 Cnt2 第2制御手段 CPU 発熱素子 CU 配管接続ユニット FN 冷却ファン FNcnt 冷却ファン制御装置 GE1 第1歯車 GE2 第2歯車 HEX1 吸熱用熱交換部 HEX2 放熱用熱交換部 HEX3 間接熱交換部 HP ヒートパイプ LV 風向制御板 PL1a,PL1b 流路形成用平板 PL2a,PL2b 封止用平板 PM 熱媒体ポンプ PM1 薄型熱媒体ポンプ PMcnt 熱媒体ポンプ制御装置 Ref 熱媒体 RY 流路 ST 熱伝導体 Tb1 円管 Tb2 矩形管 Th CPU温度検出手段 Thcal 温度信号処理手段 TS 蓄熱シート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器本体、及び表示部とからなり、
    前記電子機器本体、及び前記表示部がヒンジ部を介して
    機械的に接続され、前記電子機器本体内部には、発熱素
    子と、前記発熱素子に対して熱的に接触して熱伝導させ
    る熱伝導体と、前記熱伝導体に対して熱的に接触するこ
    とにより前記発熱素子にて生じた発生熱を内部の熱媒体
    へ熱移動させる吸熱用熱交換手段と、前記熱媒体を循環
    させる熱媒体循環手段とが設置され、一方、前記表示部
    内部には、前記吸熱用熱交換手段を介して前記発熱素子
    より吸熱した熱媒体の熱を空気中へ熱移動させる放熱用
    熱交換手段が設置され、かつ、前記吸熱用熱交換手段と
    前記放熱用熱交換手段とを機械的に接続する配管接続手
    段とが設置され、前記吸熱用熱交換手段、放熱用熱交換
    手段、及び前記熱媒体循環手段は熱媒体配管により順次
    連通されており、前記熱媒体配管内を前記熱媒体が循環
    し、前記吸熱用熱交換手段、及び放熱用熱交換手段が、
    熱媒体の流路を形成した流路形成用平板を中央にして、
    上下を封止用平板で挟み込んで、前記流路形成用平板、
    及び封止用平板間は接着、あるいは溶接等により密着さ
    れて構成されていることを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 配管接続手段は、吸熱用熱交換手段から
    の断面形状が円状の配管、及び放熱用熱交換手段からの
    断面形状が矩形状の配管とを接続することを特徴とする
    請求項1記載の電子機器。
  3. 【請求項3】 電子機器本体、及び表示部とからなり、
    前記電子機器本体、及び前記表示部がヒンジ部を介して
    機械的に接続され、前記電子機器本体内部には発熱素子
    と、前記発熱素子に対して熱的に接触して熱伝導させる
    熱伝導体と、前記熱伝導体に対して熱的に接触すること
    により前記発熱素子にて生じた発生熱を内部の作動媒体
    へ熱移動させるヒートパイプとが設置され、また、前記
    表示部内部には、熱媒体を流すための流路を熱媒体が流
    動することにより、熱媒体の熱を空気中へ熱移動させる
    放熱用熱交換手段と、前記熱媒体を循環させる熱媒体循
    環手段とが設置され、前記放熱用熱交換手段、及び前記
    熱媒体循環手段とは連通されて閉回路を形成しており、
    前記放熱用熱交換手段の流路内を前記熱媒体が循環し、
    かつ、前記ヒートパイプの端部と、前記放熱用熱交換手
    段の一部とを熱的に接続して、前記ヒートパイプの熱を
    前記放熱用熱交換手段へ熱移動させる間接熱交換手段と
    が設置されて構成されていることを特徴とする電子機
    器。
  4. 【請求項4】 送風手段により送風された空気を前記電
    子機器本体の背面部分から、前記表示部の背面へ吹き出
    すための風向制御板を備えたことを特徴とする請求項1
    から請求項3のいずれか一項記載の電子機器。
  5. 【請求項5】 風向制御板は、前記電子機器の表示部を
    閉じている場合には電子機器本体内部に収納されてお
    り、前記電子機器の表示部を開けている場合には電子機
    器本体内部から外部上方へ突出するように、前記表示部
    と機械的に連結された第1歯車、及び前記風向制御板と
    機械的に連結された第2歯車を、前記ヒンジ部、及びヒ
    ンジ部付近に設置したことを特徴とする請求項4に記載
    の電子機器。
  6. 【請求項6】 電子機器の表示部内において、前記放熱
    用熱交換部の背面側に、前記放熱用熱交換部に熱的に密
    着するように、熱を吸熱して蓄えることが可能な蓄熱材
    で構成されている蓄熱シートを備えたことを特徴とする
    請求項1から請求項5のいずれか一項記載の電子機器。
  7. 【請求項7】 電子機器本体内において、前記熱伝導体
    に熱的に密着するように、熱を吸熱して蓄えることが可
    能な蓄熱材で構成されている蓄熱シートを備えたことを
    特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項記載の
    電子機器。
  8. 【請求項8】 発熱素子の温度を検出する温度検出手段
    と、前記熱伝導体近傍に設置した送風手段と、前記温度
    検出手段より得られる温度信号を処理する温度信号処理
    手段と、前記送風手段の運転/停止を行う送風手段制御
    装置と、前記熱媒体搬送手段の運転/停止を行う熱媒体
    搬送制御装置とからなり、前記温度検出手段による検出
    温度が第1所定温度以上に達した時点で前記送風手段の
    運転を開始し、さらに前記温度検出手段による検出温度
    が前記第1所定温度より高い第2所定温度以上に達した
    時点で前記熱媒体循環手段の運転を開始する制御装置を
    備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれ
    か一項記載の電子機器。
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