JP2003133745A - 多層セラミック基板用導体組成物 - Google Patents

多層セラミック基板用導体組成物

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JP2003133745A JP2001331330A JP2001331330A JP2003133745A JP 2003133745 A JP2003133745 A JP 2003133745A JP 2001331330 A JP2001331330 A JP 2001331330A JP 2001331330 A JP2001331330 A JP 2001331330A JP 2003133745 A JP2003133745 A JP 2003133745A
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Ryuichi Saito
隆一 齊藤
Hidenori Katsumura
英則 勝村
Hiroshi Kagata
博司 加賀田
Shinichi Ogura
晋一 小倉
Masatoshi Suehiro
雅利 末広
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Kyoto Elex Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
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Kyoto Elex Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成後の電極近傍に欠陥を生じない多層セラ
ミック基板の製造が可能となる多層セラミック基板用導
体組成物を提供する。 【解決手段】 ガラスセラミックからなるグリーンシー
トに内部配線パターンを形成し、複数枚積層して積層体
を作製した後に、前記積層体の焼成温度では焼結しない
セラミックよりなるグリーンシートを、前記積層体の両
面に積層し、焼成して多層セラミック基板を製造する場
合に、前記ガラスセラミックからなるグリーンシートの
ビア孔に充填しておく多層セラミック基板用導体組成物
であって、Ag、Au、PtおよびPdのうちの少なく
とも1種類よりなる導電性粉末と、必須成分としてMo
化合物またはMo金属とを前記導電性粉末100重量部
に対し、Mo金属に換算して0.05重量部以上10重
量部以下の範囲で含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度多層配線基
板に用いる、高精度で高度な平坦性を有する低温焼成多
層セラミック基板に用いる導体組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高密度多層配線基板に用いられる低温焼
成多層セラミック基板(以下、多層セラミック基板とい
う)の製造方法は、多層セラミック基板用導体組成物
(以下、導体組成物という)により配線パターンを形成
されたセラミックグリーンシートを複数枚積層して、焼
成するというものである。各層同士の配線パターンを接
続するには、所望層のグリーンシートにあらかじめ貫通
孔(ビア孔)を形成しておき、ビア孔に導体組成物であ
る導体ペーストを充填した状態で積層し、焼成する。こ
うすることで、ビア孔に充填された導体ペーストも同時
に焼成され、ビア孔に電極が形成されて、所望層同士の
配線パターンが接続され、三次元回路を形成することが
できる。
【0003】しかし、通常の静置焼成では、導体とセラ
ミックの焼成収縮挙動が異なる場合が多く、大判で平坦
な基板を得ることは困難であった。また、焼成時の収縮
ばらつきによって寸法精度のよい基板を得ることも困難
であった。
【0004】そこで、グリーンシートを積層したものの
両面に、さらに、このグリーンシートの焼成温度では焼
結しない無機組成物からなる、別のグリーンシートを拘
束層として積層した後、焼成する方法が提案されている
(特許第2785544号公報)。この方法では、焼成
時における、グリーンシート積層体の平面方向の収縮
が、拘束層によって抑制され、厚み方向のみに選択的に
収縮がおこる。それによって、平坦かつ寸法精度の良好
な基板を得ることが可能となる。なお、拘束層は、焼成
後においても焼結が進んでいないため簡単に除去するこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た拘束層を用いる多層セラミック基板の製造方法では、
焼成過程において導体とセラミックとの焼結タイミング
や焼成収縮挙動の差により、導体とセラミックとの界面
に欠陥が生じやすい。具体的には、内層電極と素体およ
びビア電極と素体との間に欠陥が生じやすく、この欠陥
は、基板の信頼性を大きく低下させる。
【0006】拘束層を用いない製造方法であれば、焼成
過程において三次元方向に収縮が起こるために、このよ
うな欠陥は生じにくく、生じたとしても微細なものであ
って、焼成途中に十分修復が可能であった。しかし、拘
束層を用いると、平面方向に収縮がほとんど起こらない
ため、発生した欠陥は修復される可能性がきわめて少な
く、いったん発生した欠陥は、最終段階まで残存してし
まう。
【0007】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
のであって、焼成後の電極近傍に欠陥を生じない多層セ
ラミック基板の製造が可能となる多層セラミック基板用
導体組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の多層セラミック
基板用導体組成物は、ガラスセラミックからなるグリー
ンシートに内部配線パターンを形成し、複数枚積層して
積層体を作製した後に、前記積層体の焼成温度では焼結
しないセラミックよりなるグリーンシートを、前記積層
体の両面に積層し、焼成して多層セラミック基板を製造
する場合に、前記ガラスセラミックからなるグリーンシ
ートのビア孔に充填しておく多層セラミック基板用導体
組成物であって、Ag、Au、PtおよびPdのうちの
少なくとも1種類よりなる導電性粉末と、必須成分とし
てMo化合物またはMo金属とを前記導電性粉末100
重量部に対し、Mo金属に換算して0.05重量部以上
10重量部以下の範囲で含有している。それにより、多
層セラミック基板は、焼成後であっても電極近傍に欠陥
が生じない。そのため、電気特性を劣化させることな
く、信頼性の高い多層セラミック基板を得ることができ
る。
【0009】また、好ましくは、さらにガラスフリット
を10重量部以下含有している。それにより、多層セラ
ミック基板用導体組成物を焼成した場合の接着強度を増
加させることができ、さらに、最終的な収縮量を調整す
ることもできる。
【0010】さらに前記ガラスセラミックに使用されて
いる無機組成物をフリットとして10重量部以下含有し
てもよい。
【0011】また、前記Mo化合物またはMo金属を、
Mo金属に換算して0.05重量部以上3重量部未満の
範囲で含有してもよい。
【0012】また、好ましくは、前記ガラスフリット
は、平均粒径10μm以下で軟化点650℃以上の特性
を有するガラスとしてもよい。それにより、グリーンシ
ートと多層セラミック基板用導体組成物の焼結タイミン
グのずれがなくなり、電極周辺に欠陥が生じていない多
層セラミック基板を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態にかかる多層
セラミック基板用導体組成物(以下、導体組成物とい
う)について説明する。図1は、本実施の形態にかかる
導体組成物を用いて製造した多層セラミック基板の焼成
前の構造を示す断面図である。
【0014】まず、本実施の形態の多層セラミック基板
の製造方法について順に説明する。グリーンシート1
は、例えば、Al23とガラスを原料としたガラスセラ
ミックグリーンシートを用いる。原料とするガラス粉末
は、例えば、SiO2、B23、Al23、CaCO3
SrCO3、BaCO3、La23、ZrO2、TiO2
MgO、PbO、ZnO、Li2CO3、Na2CO3およ
びK2CO3の中から数種類を適宜選択した組成系のもの
を使用する。なお、これらは、グリーンシート1の組成
物のほんの一例であって、これら以外の組成物であって
も内層電極2やビア電極3となる導体組成物と同時焼成
可能な組成物であればよい。
【0015】Al23とガラス粉末に、ポリビニルブチ
ラール系バインダ、可塑剤、有機溶剤を加え、分散させ
ることによりスラリー化する。このスラリーをドクター
ブレード法等のグリーンシート成形法により、シート成
形する。例えば、PETフィルム等のベースフィルム上
に厚み20〜100μmのグリーンシート1を形成す
る。
【0016】形成されたグリーンシート1を、所定のサ
イズに切断する。さらに、パンチングやレーザ加工等の
方法によってグリーンシート1にビア孔を形成し、必要
に応じて積層用のパイロット穴も同時に形成する。次
に、所定の枚数のグリーンシート1の表面にスクリーン
印刷により導体組成物を印刷し、配線パターンを形成す
る。配線パターンの内、多層セラミック基板が完成した
場合に、その表面に形成されるものが表層電極4であ
り、多層セラミック基板の内部に形成されるものが、内
層電極2である。また、ビア孔に導体組成物を充填し
て、ビア電極3とする。
【0017】ここで、ビア孔に充填され、また、配線パ
ターンとしてグリーンシート表面に印刷される、本実施
の形態にかかる導体組成物について説明する。この導体
組成物は、導電性粉末とMoの化合物、また、必要に応
じてガラスフリットと有機ビヒクルから構成される導体
ペーストであることが望ましい。これは、内層電極2の
印刷性、ビア電極3のビア孔への充填性等を考慮した場
合には、いわゆるペースト状態にする必要があるためで
ある。
【0018】導電性粉末には、Ag、Pd、Pt、Au
より1種類以上を選んで使用する。すなわち、これらの
金属を単独で用いてもよく、数種類を混合して用いても
よく、あるいは数種類の金属の合金粉末として用いても
よい。また、導電性粉末の平均粒径は、0.5μm以上
10μm以下とする。経済的要因より、導電性粉末は、
Ag粉末またはAg粉末にPdやPt粉末を加えたも
の、あるいはAgとPdまたはPtとが合金化された粉
末を用いることが好ましい。
【0019】Moの化合物とは、例えば、MoO3、ナ
フテン酸Moや2エチルヘキサン酸Mo、オクチル酸M
oなどのMo有機化合物、あるいは珪化物としてMoS
2等である。また、Mo金属であっても良い。
【0020】Moの化合物の添加量は、導電性粉末10
0重量部に対して、Mo金属に換算して0.05重量部
以上10重量部以下が望ましい。Mo金属に換算した量
が0.05重量部よりも少ない場合には、Moの化合物
の添加効果が少なく、一方10重量部より多い時はMo
の化合物の効果は優れているものの、導電性組成物を焼
成した後の導体抵抗が著しく大きくなり使用できなくな
るためである。
【0021】なお、導体抵抗値を考慮すると、Mo金属
に換算したMoの化合物の添加量が、3重量部よりも少
ない場合が特に好ましいと考えられる。つまり、Mo金
属に換算したMoの化合物の添加量は、0.05重量部
以上3重量部未満であれば特に好ましい。
【0022】ガラスフリットとしては、ホウケイ酸鉛
系,ホウケイ酸系,ケイ酸亜鉛系,あるいはアルミノホ
ウケイ酸系ガラスフリットなどが考えられるが、これら
に限定されるものではない。また、ガラスフリットの平
均粒径は10μm以下で軟化点が650℃以上の特性を
有するものが好ましい。粒径の大きなガラスフリットを
用いると、ペースト中でのフリットの分散性が著しく悪
化し、ペーストの均一性が得られないためである。ま
た、軟化点の低いガラスを用いると導電性粉末の焼結を
促進させる効果があるため、電極と素体との焼結速度に
差が生じやすくなり、欠陥発生の原因になりやすい。
【0023】ガラスフリットは、導電性粉末100重量
部に対し0以上10重量部以下となるように添加する。
また、好ましくは0以上5重量部となるように添加す
る。ガラスフリットの添加により、接着強度を増加させ
ることができ、さらに、最終的な収縮量を調整すること
もできる。
【0024】有機ビヒクルの材料は、一般的によく使用
されているセルロース系樹脂をα−テルピネオール等の
溶剤に溶かしたもの等である。
【0025】以上説明した、所望の配合の導電性粉末、
Mo化合物、ガラスフリットおよび有機ビヒクルを混錬
し、三本ロールで均一に分散させて、導体組成物を作製
する。
【0026】作製された導体組成物がビア孔に充填さ
れ、スクリーン印刷を施されたグリーンシート1を、ベ
ースフィルム面を上にして積層機のピンとベースフィル
ム上のパイロット穴によって位置あわせを行い積層し
て、熱圧着後ベースフィルムを剥離する。
【0027】この作業を順次、所望とする印刷層分繰り
返し、積層体を形成する。さらにこの積層体の上下面に
グリーンシートの焼成温度では焼結しないアルミナ等の
材料からなるグリーンシートを拘束層5として積層す
る。この積層体を例えば、40℃、500kgf/cm2の条
件で熱プレスにより加圧することで、図1に示す、上下
に拘束層5を備えたグリーンシート積層体11が作製さ
れる。
【0028】グリーンシート積層体11を例えば、35
0〜600℃で脱脂後、850〜950℃で焼成を行う
ことにより、内部および表層に三次元配線回路を有する
低温焼成多層セラミック基板が得られる。なお、拘束層
5は焼成後に研磨、超音波洗浄、ブラスト等の方法で簡
単に除去することが可能である。
【0029】作製された多層セラミック基板には、必要
に応じてIC、SAWフィルタ、チップ部品等を実装し
た後、ダイシング等の方法により所定のサイズに切断
し、所望のセラミック積層電子部品を得る。
【0030】また、本実施の形態では、多層セラミック
基板表層の表層電極2については基板と同時焼成で作製
しているが、多層セラミック基板焼成後に後焼きつけを
行う方法で作製することも可能である。
【0031】以上のように、本実施の形態の導体組成物
によれば、グリーンシートのビア孔に充填して、グリー
ンシートを積層した後に、焼成することで、製造される
多層セラミック基板は、十分な平坦性と高い寸法精度を
有し、さらに電極周辺の欠陥がないため、導体抵抗値が
低い。
【0032】
【実施例】(実施例1)上述した本実施の形態の導体組
成物を用いて製造した多層セラミック基板を、実測結果
によって評価する。表1は、導電性粉末またはMo化合
物の異なる導体組成物を用いて、多層セラミック基板を
製造し、その電極および基板の評価を行った結果をまと
めたものである。なお、実施例1の導体組成物には、ガ
ラスフリットは添加していない。
【0033】
【表1】
【0034】評価項目としては、電極の導体抵抗と、ビ
ア電極と素体との界面もしくはその周辺部の欠陥および
クラック発生の有無とした。なお、ビア電極周辺の欠陥
については、焼成後の基板断面を研磨し顕微鏡にて欠陥
発生の有無を観察した。
【0035】表1には、比較例として、Mo化合物を含
まず、Ag粉末のみからなる導体組成物を用いて製造さ
れた多層セラミック基板の実測結果を示している。この
場合は、ビア電極周辺に欠陥が見つかった。図2は、そ
のときの電極周辺に生じた欠陥の一例を示す断面図であ
る。6は多層セラミック基板の素体であり、7は内層電
極(焼成後)であり、8はビア電極(焼成後)であり、
9は欠陥部を示す。図2に示すように、ビア電極8と素
体6との界面に欠陥部9が生じている。
【0036】表1に記載したNo.1〜No.7の導体
組成物は、Ag粉末100重量部に対して、Mo化合物
であるMoO3が、Mo金属に換算して、0.05重量
部以上10重量部以下の範囲で添加されている。これら
の導体組成物を用いて製造された多層セラミック基板の
ビア電極周辺には、欠陥が生じることはなかった。
【0037】さらにMo化合物の添加量を増やし、Mo
3のMo金属換算量を15としたNo.8の導体組成
物を用いて製造された多層セラミック基板は、欠陥は生
じていないが、ビア電極8と素体6の界面において反応
層が生じており、また導体抵抗値が大きくなりすぎてい
るため、適当ではない。また、導体抵抗は低いほど望ま
しいため、MoO3のMo金属換算量が0.05重量部
以上3重量部未満であるNo.1〜No.4の場合が特
に好ましいことが分かる。
【0038】また、導電性粉末の粒径が小さすぎると、
電極がグリーンシートよりも早く収縮するため、電極が
未焼結のグリーンシートに対して応力を及ぼし素体にク
ラックが生じる。反対に粒径が大きすぎると、焼結がグ
リーンシートよりも極端に遅れてしまい、ビア電極近傍
などで特に欠陥が生じやすくなる。また、焼結が非常に
進みにくいことから導体抵抗値も高くなってしまう。そ
のため、No.9〜No.11のように、平均粒径が
0.5〜10μmのAgを用いて多層セラミック基板を製
造することが好ましい。Ag粒径が0.5μmよりも小さ
い場合や10μmよりも大きい場合は、構造欠陥が生じ
る結果となった。
【0039】なお、導電性粉末については単体でなく、
2種類以上の混合粉末または合金粉末であってもよい。
No.12、No.13のようにAgと、PdまたはP
tの混合粉よりなる導体組成物で多層セラミック基板を
製造した場合でも欠陥は生じなかった。また、No.1
4〜No.16のように、添加するMo化合物は、酸化
物だけではなく、金属Mo、珪化物、有機化合物におい
ても良好な結果が得られた。
【0040】(実施例2)次に、ガラスフリットの軟化
点と添加量の異なる導体組成物を用いて、多層セラミッ
ク基板を製造し、実施例1と同様に電極および基板の評
価を行った。表2はその結果をまとめたものである。
【0041】
【表2】
【0042】表2に記載したNo.17、No.18の
導体組成物は、軟化点が650℃よりも低いガラスフリ
ットが添加されている。この導体組成物を用いて製造さ
れた多層セラミック基板のビア電極近傍には欠陥が生じ
た。これは、ガラスフリットの軟化点が低いため、導電
性粉末の焼結が早い段階から進み、これによりグリーン
シートとの焼結タイミングが異なってしまったためであ
ると考えられる。
【0043】No.19〜No.21の導体組成物は、
軟化点が650℃以上のガラスフリットが添加されてい
るため、ビア電極8近傍に欠陥が生じることはなかっ
た。
【0044】また、No.22〜No.24の導体組成
物のように、ガラスフリットの添加量を増やした場合で
あっても製造される多層セラミック基板のビア電極8周
辺には欠陥は生じていないが、添加量を増やすことで、
導体抵抗値が上がっていく。そのため、導電性粉末10
0重量部に対して、10重量部よりも大きいガラスフリ
ットが添加されたNo.24は、抵抗値が大きくなりす
ぎるため、適当ではない。
【0045】なお、実際の実施例は示していないがガラ
スフリットの代りに、ガラスセラミックグリーンシート
に用いられたガラスとセラミックの混合物を添加物とし
て使用した場合においても全く同様の傾向が得られる。
【0046】
【発明の効果】本発明の多層セラミック基板用導体組成
物によれば、Ag、Au、PtおよびPdのうちの少な
くとも1種類よりなる導電性粉末と、必須成分としてM
o化合物またはMo金属とを前記導電性粉末100重量
部に対し、Mo金属に換算して0.05重量部以上10
重量部以下の範囲で含有している。そのため、本発明の
多層セラミック基板用導体組成物を用いて、多層セラミ
ック基板を製造すれば、半導体やチップ部品を実装する
ために十分な平坦性を有し、寸法精度も良好で、なおか
つ電気特性を劣化させることなく、電極近傍に欠陥等の
ない信頼性の高い多層セラミック基板を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態にかかる導体組成物を用いて製
造した多層セラミック基板の焼成前の構造を示す断面図
【図2】 比較例の多層セラミック基板の電極周辺部の
欠陥の一例を示す断面図
【符号の説明】
1 グリーンシート 2 内層電極 3 ビア電極 4 表層電極 5 拘束層 6 素体 7 内層電極 8 ビア電極 9 欠陥部 11 グリーンシート積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝村 英則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 加賀田 博司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小倉 晋一 京都市下京区西七条東久保町55番地 京都 エレックス株式会社内 (72)発明者 末広 雅利 京都市下京区西七条東久保町55番地 京都 エレックス株式会社内 Fターム(参考) 4K018 AA02 AB06 AC01 BA01 BB04 BD10 JA29 JA34 KA33 5E346 AA15 AA43 CC18 CC31 CC35 CC39 FF18 HH07 5G301 DA03 DA05 DA09 DA11 DA12 DA34 DA36 DA38 DA42 DD01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスセラミックからなるグリーンシー
    トに内部配線パターンを形成し、複数枚積層して積層体
    を作製した後に、前記積層体の焼成温度では焼結しない
    セラミックよりなるグリーンシートを、前記積層体の両
    面に積層し、焼成して多層セラミック基板を製造する場
    合に、前記ガラスセラミックからなるグリーンシートの
    ビア孔に充填しておく多層セラミック基板用導体組成物
    であって、 Ag、Au、PtおよびPdのうちの少なくとも1種類
    よりなる導電性粉末と、必須成分としてMo化合物また
    はMo金属とを前記導電性粉末100重量部に対し、M
    o金属に換算して0.05重量部以上10重量部以下の
    範囲で含有していることを特徴とする多層セラミック基
    板用導体組成物。
  2. 【請求項2】 さらにガラスフリットを10重量部以下
    含有していることを特徴とする請求項1に記載の多層セ
    ラミック基板用導体組成物。
  3. 【請求項3】 さらに前記ガラスセラミックに使用され
    ている無機組成物をフリットとして10重量部以下含有
    していることを特徴とする請求項1に記載の多層セラミ
    ック基板用導体組成物。
  4. 【請求項4】 前記Mo化合物またはMo金属を、Mo
    金属に換算して0.05重量部以上3重量部未満の範囲
    で含有していることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載の多層セラミック基板用導体組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記ガラスフリットは、平均粒径10μ
    m以下で軟化点650℃以上の特性を有するガラスであ
    ることを特徴とする請求項2に記載の多層セラミック基
    板用導体組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7749592B2 (en) 2007-02-06 2010-07-06 Tdk Corpoation Multilayer ceramic substrate

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7749592B2 (en) 2007-02-06 2010-07-06 Tdk Corpoation Multilayer ceramic substrate

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