JP2003133164A - 積層セラミックコンデンサとその製造方法 - Google Patents
積層セラミックコンデンサとその製造方法Info
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- JP2003133164A JP2003133164A JP2001330758A JP2001330758A JP2003133164A JP 2003133164 A JP2003133164 A JP 2003133164A JP 2001330758 A JP2001330758 A JP 2001330758A JP 2001330758 A JP2001330758 A JP 2001330758A JP 2003133164 A JP2003133164 A JP 2003133164A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 近年、積層コンデンサは誘電体の薄層化、多
層化により、内部応力が大きくなり、クラック等の構造
欠陥が生じやすくなり、特に外部電極の焼結時に外部電
極の収縮による素体に対する引張応力により、外部電極
近傍にクラックの発生が起こりやすいという問題があっ
た。 【解決手段】 この発明に係る積層セラミックコンデン
サは、誘電体磁器組成物からなる誘電体層と、該誘電体
層を挟持している内部電極と、該内部電極に電気的に接
続されている外部電極とを備え、該誘電体磁器組成物は
セラミック粒子の焼結体からなり、該セラミック粒子の
うちで、該外部電極近傍のセラミック粒子の平均粒径を
実効領域のセラミック粒子の平均粒径と同じか又は小さ
くした。
層化により、内部応力が大きくなり、クラック等の構造
欠陥が生じやすくなり、特に外部電極の焼結時に外部電
極の収縮による素体に対する引張応力により、外部電極
近傍にクラックの発生が起こりやすいという問題があっ
た。 【解決手段】 この発明に係る積層セラミックコンデン
サは、誘電体磁器組成物からなる誘電体層と、該誘電体
層を挟持している内部電極と、該内部電極に電気的に接
続されている外部電極とを備え、該誘電体磁器組成物は
セラミック粒子の焼結体からなり、該セラミック粒子の
うちで、該外部電極近傍のセラミック粒子の平均粒径を
実効領域のセラミック粒子の平均粒径と同じか又は小さ
くした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は外部電極の近傍に
クラックが発生しないようにした積層セラミックコンデ
ンサとその製造方法に関するものである。
クラックが発生しないようにした積層セラミックコンデ
ンサとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、積層セラミックコンデンサは、
セラミックグリーンシートと内部電極パターンとを交互
に多数層積層し、これを内部電極パターン毎にチップ状
に裁断し、得られたチップ状の積層体の端部に外部電極
ペーストを付加し、1200℃程度の高温で焼成するこ
とにより製造されている。
セラミックグリーンシートと内部電極パターンとを交互
に多数層積層し、これを内部電極パターン毎にチップ状
に裁断し、得られたチップ状の積層体の端部に外部電極
ペーストを付加し、1200℃程度の高温で焼成するこ
とにより製造されている。
【0003】ここで、セラミックグリーンシートはセラ
ミック原料粉末を有機バインダでつないでシート状に形
成したものからなり、焼成により誘電体層になる。内部
電極パターン及び外部電極ペーストは金属粉末を主成分
とする導電性ペーストからなり、焼成により内部電極や
外部電極になる。
ミック原料粉末を有機バインダでつないでシート状に形
成したものからなり、焼成により誘電体層になる。内部
電極パターン及び外部電極ペーストは金属粉末を主成分
とする導電性ペーストからなり、焼成により内部電極や
外部電極になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、F特性等、
高誘電率系の積層セラミックコンデンサの場合、通常、
誘電率を確保する為、誘電体層を形成しているセラミッ
ク粒子の粒子径は比較的大きく、2〜3ミクロン程度で
ある。セラミック粒子の粒子径を大きくするために焼結
過程で粒成長させるわけだが、積層セラミックコンデン
サでは内部電極との複合構造になっているため、電極の
焼結カーブと素体の焼結カーブの違いより、内部応力が
発生する。
高誘電率系の積層セラミックコンデンサの場合、通常、
誘電率を確保する為、誘電体層を形成しているセラミッ
ク粒子の粒子径は比較的大きく、2〜3ミクロン程度で
ある。セラミック粒子の粒子径を大きくするために焼結
過程で粒成長させるわけだが、積層セラミックコンデン
サでは内部電極との複合構造になっているため、電極の
焼結カーブと素体の焼結カーブの違いより、内部応力が
発生する。
【0005】近年、積層コンデンサーは誘電体の薄層
化、多層化が進んでおり、1層3ミクロン、積層数50
0層以上と、内部応力が大きくなりやすい構造になって
きている。内部応力が大きくなると、クラック等の構造
欠陥が生じやすくなり、特に外部電極の焼結時に外部電
極の収縮による素体に対する引張応力により、外部電極
近傍にクラックの発生が起こりやすくなる。
化、多層化が進んでおり、1層3ミクロン、積層数50
0層以上と、内部応力が大きくなりやすい構造になって
きている。内部応力が大きくなると、クラック等の構造
欠陥が生じやすくなり、特に外部電極の焼結時に外部電
極の収縮による素体に対する引張応力により、外部電極
近傍にクラックの発生が起こりやすくなる。
【0006】これらのクラックの発生を抑制するために
は、外部電極の塗布厚を薄くしたり、外部電極のE寸を
短くする等の方法もあるが、電極の密着強度やコンタク
トを確保するためにはある程度の塗布量が必要であり、
これらの方法を採用することは難しい。
は、外部電極の塗布厚を薄くしたり、外部電極のE寸を
短くする等の方法もあるが、電極の密着強度やコンタク
トを確保するためにはある程度の塗布量が必要であり、
これらの方法を採用することは難しい。
【0007】この発明は、外部電極の近傍にクラックが
発生しないようにした積層セラミックコンデンサとその
製造方法を提供することを目的とする。
発生しないようにした積層セラミックコンデンサとその
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る積層セラ
ミックコンデンサは、誘電体磁器組成物からなる誘電体
層と、該誘電体層を挟持している内部電極と、該内部電
極に電気的に接続されている外部電極とを備え、該誘電
体磁器組成物はセラミック粒子の焼結体からなり、該セ
ラミック粒子のうちで、該外部電極近傍のセラミック粒
子の平均粒径が実効領域のセラミック粒子の平均粒径と
同じか又は小さいことを特徴とするものである。ここ
で、実効領域とは対向している隣り合う内部電極間の領
域をいう。
ミックコンデンサは、誘電体磁器組成物からなる誘電体
層と、該誘電体層を挟持している内部電極と、該内部電
極に電気的に接続されている外部電極とを備え、該誘電
体磁器組成物はセラミック粒子の焼結体からなり、該セ
ラミック粒子のうちで、該外部電極近傍のセラミック粒
子の平均粒径が実効領域のセラミック粒子の平均粒径と
同じか又は小さいことを特徴とするものである。ここ
で、実効領域とは対向している隣り合う内部電極間の領
域をいう。
【0009】また、前記外部電極近傍のセラミック粒子
の平均粒径は0.5〜3μmが好ましい。セラミック粒
子の平均粒径が3μmを超えると積層セラミックコンデ
ンサの外部電極近傍にクラックが入り易くなるからであ
る。なお、セラミック粒子の平均粒径の下限値を0.5
μmとしているが、これは0.5μm未満を排除する趣
旨ではない。
の平均粒径は0.5〜3μmが好ましい。セラミック粒
子の平均粒径が3μmを超えると積層セラミックコンデ
ンサの外部電極近傍にクラックが入り易くなるからであ
る。なお、セラミック粒子の平均粒径の下限値を0.5
μmとしているが、これは0.5μm未満を排除する趣
旨ではない。
【0010】また、前記外部電極近傍のセラミック粒子
中に粒成長抑制成分が前記実効領域のセラミック粒子中
より多く含まれていてもよい。該粒成長抑制成分として
は、アルカリ土類金属の化合物及び/又は希土類元素の
化合物を使用することができる。アルカリ土類金属の化
合物としては、例えばCa,Sr,Ba,Mgの化合物
を挙げることができ、希土類元素の化合物としては、
Y,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Yb
の化合物を挙げることができる。
中に粒成長抑制成分が前記実効領域のセラミック粒子中
より多く含まれていてもよい。該粒成長抑制成分として
は、アルカリ土類金属の化合物及び/又は希土類元素の
化合物を使用することができる。アルカリ土類金属の化
合物としては、例えばCa,Sr,Ba,Mgの化合物
を挙げることができ、希土類元素の化合物としては、
Y,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Yb
の化合物を挙げることができる。
【0011】また、この発明に係る積層セラミックコン
デンサの製造方法は、内部電極パターンとセラミックグ
リーンシートが交互に積層してなるチップ状の積層体を
形成する積層体形成工程と、該チップ状の積層体の端部
に外部電極ペーストを塗布する外部電極ペースト塗布工
程と、該チップ状の積層体を非酸化性雰囲気中で焼成す
る焼成工程と、該焼成工程を経た該積層体を酸化性雰囲
気中で焼成する再酸化工程とを備えた積層セラミックコ
ンデンサの製造方法において、前記外部電極ペースト中
に粒成長抑制成分を含有させたことを特徴とするもので
ある。
デンサの製造方法は、内部電極パターンとセラミックグ
リーンシートが交互に積層してなるチップ状の積層体を
形成する積層体形成工程と、該チップ状の積層体の端部
に外部電極ペーストを塗布する外部電極ペースト塗布工
程と、該チップ状の積層体を非酸化性雰囲気中で焼成す
る焼成工程と、該焼成工程を経た該積層体を酸化性雰囲
気中で焼成する再酸化工程とを備えた積層セラミックコ
ンデンサの製造方法において、前記外部電極ペースト中
に粒成長抑制成分を含有させたことを特徴とするもので
ある。
【0012】ここで、前記粒成長抑制成分としては、ア
ルカリ土類金属の化合物及び/又は希土類元素の化合物
を使用することができる。アルカリ土類金属の化合物と
しては、例えばCa,Sr,Ba,Mgの酸化物、水酸
化物、炭酸塩等を使用することができる。希土類元素の
化合物としては、Y,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,
Ho,Er,Ybの酸化物等を使用することができる。
ルカリ土類金属の化合物及び/又は希土類元素の化合物
を使用することができる。アルカリ土類金属の化合物と
しては、例えばCa,Sr,Ba,Mgの酸化物、水酸
化物、炭酸塩等を使用することができる。希土類元素の
化合物としては、Y,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,
Ho,Er,Ybの酸化物等を使用することができる。
【0013】前記粒成長抑制成分は外部電極ペーストに
対して0.5〜2.0wt%含有されているのが好まし
いが、0.1〜5.0wt%まで含有させることができ
る。前記粒成長抑制成分が0.1wt%未満になると充
分な粒成長抑制が得られず、前記粒成長抑制成分が5.
0wt%を超えると外部電極及び素体が焼結し難くな
り、また外部電極の密着強度が低下するという不都合が
生ずるようになるからである。
対して0.5〜2.0wt%含有されているのが好まし
いが、0.1〜5.0wt%まで含有させることができ
る。前記粒成長抑制成分が0.1wt%未満になると充
分な粒成長抑制が得られず、前記粒成長抑制成分が5.
0wt%を超えると外部電極及び素体が焼結し難くな
り、また外部電極の密着強度が低下するという不都合が
生ずるようになるからである。
【0014】
【実施例】まず、BaCO3,CaCO3,TiO2,
ZrO2の各化合物の粉末を表1に示す割合で各々秤量
し、これらの化合物をボールミルに入れ、水を加え、湿
式で約15時間混合した。そして、得られたスラリーを
脱水乾燥させ、大気中にて1100℃で2時間仮焼し
た.その仮焼物を粉砕したものに,Ho2O3,Mg
O,SiO2を表2に示す割合で加えて同様に混合し,
脱水乾燥して原料粉末を得た。
ZrO2の各化合物の粉末を表1に示す割合で各々秤量
し、これらの化合物をボールミルに入れ、水を加え、湿
式で約15時間混合した。そして、得られたスラリーを
脱水乾燥させ、大気中にて1100℃で2時間仮焼し
た.その仮焼物を粉砕したものに,Ho2O3,Mg
O,SiO2を表2に示す割合で加えて同様に混合し,
脱水乾燥して原料粉末を得た。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】次に、この原料粉末1000g(100重
量部)に対し、アクリル酸エステルポリマー、グリセリ
ン、縮合リン酸塩の水溶液からなる有機バインダーを1
5重量%添加し、更に、50重量%の水を加え、これら
をボールミルに入れ、粉砕及び混合してセラミックスラ
リーを作成した。
量部)に対し、アクリル酸エステルポリマー、グリセリ
ン、縮合リン酸塩の水溶液からなる有機バインダーを1
5重量%添加し、更に、50重量%の水を加え、これら
をボールミルに入れ、粉砕及び混合してセラミックスラ
リーを作成した。
【0018】次に、このセラミックスラリーを真空脱泡
機に入れて脱泡した後、リバースロールコータに入れ、
ポリエステルフィルム上にこのセラミックスラリーから
なる薄膜を形成した。そして、この薄膜をポリエステル
フィルム上で100℃に加熱して乾燥させ、打ち抜き、
厚さ約10μmで、10cm×10cmの正方形のセラ
ミックグリーンシートを得た。このセラミックグリーン
シートの厚さは焼成後の誘電体層厚として7μmであ
る。
機に入れて脱泡した後、リバースロールコータに入れ、
ポリエステルフィルム上にこのセラミックスラリーから
なる薄膜を形成した。そして、この薄膜をポリエステル
フィルム上で100℃に加熱して乾燥させ、打ち抜き、
厚さ約10μmで、10cm×10cmの正方形のセラ
ミックグリーンシートを得た。このセラミックグリーン
シートの厚さは焼成後の誘電体層厚として7μmであ
る。
【0019】一方、ニッケル粉末とエチルセルロースを
ブチルカルビトールに溶解させ、内部電極ペーストを調
製した。そして、上記グリーンシートにこの内部電極ペ
ーストからなる内部電極パターンを印刷し、乾燥させ
た。
ブチルカルビトールに溶解させ、内部電極ペーストを調
製した。そして、上記グリーンシートにこの内部電極ペ
ーストからなる内部電極パターンを印刷し、乾燥させ
た。
【0020】次に、上記導電パターンの印刷面を上にし
てグリーンシートを180枚積層した。この際、隣接す
る上下のシートにおいて、その印刷面がパターンの長手
方向に約半分程ずれるように配置した。更に、この積層
物の上下両面に導電パターンの印刷の施されていないグ
リーンシートを積層した。
てグリーンシートを180枚積層した。この際、隣接す
る上下のシートにおいて、その印刷面がパターンの長手
方向に約半分程ずれるように配置した。更に、この積層
物の上下両面に導電パターンの印刷の施されていないグ
リーンシートを積層した。
【0021】次に、この積層物を約50℃の温度で厚さ
方向に約40トンの圧力を加えて圧着させ、その後、こ
の積層物を格子状に裁断し、縦3.2mm×横1.6m
mの積層チップを得た。
方向に約40トンの圧力を加えて圧着させ、その後、こ
の積層物を格子状に裁断し、縦3.2mm×横1.6m
mの積層チップを得た。
【0022】一方、ニッケル粉末とDy2O3(粒成長
抑制剤)とエチルセルロースをブチルカルビトールに溶
解させ、外部電極ペーストを調製した。ここで、Dy2
O3(粒成長抑制剤)の添加量は表2に示す通りとし
た。
抑制剤)とエチルセルロースをブチルカルビトールに溶
解させ、外部電極ペーストを調製した。ここで、Dy2
O3(粒成長抑制剤)の添加量は表2に示す通りとし
た。
【0023】次に、内部電極が露出する積層チップの端
面にこの外部電極ペーストをディップした。ここで、E
寸(図1参照)が500μmのものと800μmのもの
の2種類とした。
面にこの外部電極ペーストをディップした。ここで、E
寸(図1参照)が500μmのものと800μmのもの
の2種類とした。
【0024】次に、この積層チップを雰囲気焼成が可能
な炉に入れ、N2雰囲気中で加熱して有機バインダを除
去させ、続いて、酸素分圧が10−5〜10−10at
mの条件下、1260℃で2時間焼成し、その後、N2
雰囲気下、800℃で再酸化処理を行ない、積層セラミ
ックコンデンサを得た。
な炉に入れ、N2雰囲気中で加熱して有機バインダを除
去させ、続いて、酸素分圧が10−5〜10−10at
mの条件下、1260℃で2時間焼成し、その後、N2
雰囲気下、800℃で再酸化処理を行ない、積層セラミ
ックコンデンサを得た。
【0025】図1に積層セラミックコンデンサの断面構
造を示す。図中、10は誘電体層、12は内部電極、1
4は外部電極である。
造を示す。図中、10は誘電体層、12は内部電極、1
4は外部電極である。
【0026】次に、積層セラミックコンデンサ(n=5
0)の断面を研磨し、外部電極近傍のクラックの発生数
を調べた。ここで、クラックは深さ15μm以上のクラ
ックをクラックとした。
0)の断面を研磨し、外部電極近傍のクラックの発生数
を調べた。ここで、クラックは深さ15μm以上のクラ
ックをクラックとした。
【0027】次に、研磨後の試料を熱エッチングし、誘
電体層を形成しているセラミック粒子の外部電極近傍の
セラミック粒子の粒径D1と実効領域のセラミック粒子
の粒径D2をSEMを用いて測定したところ、表2に示
す通りであった。図2、図3に誘電体層を形成している
セラミック粒子の粒径D1,D2と外部電極との位置関
係を示す。
電体層を形成しているセラミック粒子の外部電極近傍の
セラミック粒子の粒径D1と実効領域のセラミック粒子
の粒径D2をSEMを用いて測定したところ、表2に示
す通りであった。図2、図3に誘電体層を形成している
セラミック粒子の粒径D1,D2と外部電極との位置関
係を示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3から、試料No.2〜5,8〜11に
示すように、外部電極ペースト中に粒成長抑制剤を添加
した場合、外部電極に接しているセラミック粒子の平均
粒径D1は1.8〜2.9μmであり、実効領域のセラ
ミック粒子の平均粒径D2と同等か、小さくなってお
り、クラックが発生し難くなることがわかる。図4は外
部電極近傍のセラミック粒子の平均粒径とクラック発生
頻度との関係を示すグラフである。
示すように、外部電極ペースト中に粒成長抑制剤を添加
した場合、外部電極に接しているセラミック粒子の平均
粒径D1は1.8〜2.9μmであり、実効領域のセラ
ミック粒子の平均粒径D2と同等か、小さくなってお
り、クラックが発生し難くなることがわかる。図4は外
部電極近傍のセラミック粒子の平均粒径とクラック発生
頻度との関係を示すグラフである。
【0030】
【発明の効果】この発明は、外部電極ペースト中に粒成
長抑制成分を添加して、外部電極近傍のセラミック粒子
の平均粒径を実効領域のセラミック粒子の平均粒径と同
じか又は小さくしたので、外部電極近傍の素体の機械的
強度が高められ、クラック発生のない積層セラミックコ
ンデンサが得られるという効果がある。
長抑制成分を添加して、外部電極近傍のセラミック粒子
の平均粒径を実効領域のセラミック粒子の平均粒径と同
じか又は小さくしたので、外部電極近傍の素体の機械的
強度が高められ、クラック発生のない積層セラミックコ
ンデンサが得られるという効果がある。
【図1】積層セラミックコンデンサの断面構造を示す説
明図である。
明図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】図1のB部拡大図である。
【図4】外部電極近傍のセラミック粒子の平均粒径とク
ラック発生頻度との関係を示すグラフである。
ラック発生頻度との関係を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 5E001 AB03 AD03 AF06 AH01 AH09
AJ02 AJ03
5E082 AB03 BC33 FG06 FG26 FG51
FG54 GG10 GG28 JJ03 JJ15
LL01 LL02 MM24 PP03 PP09
Claims (8)
- 【請求項1】 誘電体磁器組成物からなる誘電体層と、
該誘電体層を挟持している内部電極と、該内部電極に電
気的に接続されている外部電極とを備え、該誘電体磁器
組成物はセラミック粒子の焼結体からなり、該セラミッ
ク粒子のうちで、該外部電極近傍のセラミック粒子の平
均粒径が実効領域のセラミック粒子の平均粒径と同じか
又は小さいことを特徴とする積層セラミックコンデン
サ。 - 【請求項2】 前記外部電極近傍のセラミック粒子の平
均粒径が0.5〜3μmであることを特徴とする請求項
1に記載の積層セラミックコンデンサ。 - 【請求項3】 前記外部電極近傍のセラミック粒子中に
粒成長抑制成分が前記実効領域のセラミック粒子中より
多く含まれていることを特徴とする請求項1に記載の積
層セラミックコンデンサ。 - 【請求項4】 前記粒成長抑制成分がアルカリ土類元素
及び/又は希土類元素であることを特徴とする請求項3
に記載の積層セラミックコンデンサ。 - 【請求項5】 内部電極パターンとセラミックグリーン
シートを交互に積層してなるチップ状の積層体を形成す
る積層体形成工程と、該チップ状の積層体の端部に外部
電極ペーストを塗布する外部電極ペースト塗布工程と、
該チップ状の積層体を非酸化性雰囲気中で焼成する焼成
工程と、該焼成工程を経た該積層体を酸化性雰囲気中で
焼成する再酸化工程とを備えた積層セラミックコンデン
サの製造方法において、前記外部電極ペースト中に粒成
長抑制成分を含有させたことを特徴とする積層セラミッ
クコンデンサの製造方法。 - 【請求項6】 前記粒成長抑制成分がアルカリ土類元素
及び/又は希土類元素であることを特徴とする請求項5
に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。 - 【請求項7】 前記粒成長抑制成分が外部電極ペースト
に対して0.1〜5.0wt%含有されていることを特
徴とする請求項5又は6に記載の積層セラミックコンデ
ンサの製造方法。 - 【請求項8】 前記粒成長抑制成分が外部電極ペースト
に対して0.5〜2.0wt%含有されていることを特
徴とする請求項6に記載の積層セラミックコンデンサの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001330758A JP2003133164A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 積層セラミックコンデンサとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001330758A JP2003133164A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 積層セラミックコンデンサとその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003133164A true JP2003133164A (ja) | 2003-05-09 |
Family
ID=19146436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001330758A Pending JP2003133164A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 積層セラミックコンデンサとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003133164A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6975502B2 (en) | 2004-03-31 | 2005-12-13 | Tdk Corporation | Multilayer ceramic capacitor |
US6987662B2 (en) | 2004-01-30 | 2006-01-17 | Tdk Corporation | Multilayer ceramic capacitor |
US7046502B2 (en) | 2004-03-31 | 2006-05-16 | Tdk Corporation | Multilayer ceramic capacitor |
JP2012156171A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Taiyo Yuden Co Ltd | 積層セラミックコンデンサ及び積層セラミックコンデンサの製造方法 |
CN103578762A (zh) * | 2012-07-20 | 2014-02-12 | 三星电机株式会社 | 层压式陶瓷电子元件及其制造方法 |
JP5462962B1 (ja) * | 2013-01-31 | 2014-04-02 | 太陽誘電株式会社 | 積層セラミックコンデンサ |
JP2014150240A (ja) * | 2013-11-19 | 2014-08-21 | Taiyo Yuden Co Ltd | 積層セラミックコンデンサ |
JP2015159140A (ja) * | 2014-02-21 | 2015-09-03 | 京セラ株式会社 | コンデンサ |
-
2001
- 2001-10-29 JP JP2001330758A patent/JP2003133164A/ja active Pending
Cited By (9)
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