JP2003133030A - 点火プラグ - Google Patents

点火プラグ

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JP2003133030A
JP2003133030A JP2001325394A JP2001325394A JP2003133030A JP 2003133030 A JP2003133030 A JP 2003133030A JP 2001325394 A JP2001325394 A JP 2001325394A JP 2001325394 A JP2001325394 A JP 2001325394A JP 2003133030 A JP2003133030 A JP 2003133030A
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center electrode
spark plug
ion current
surface area
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Gakuji Moriya
学治 守屋
Kenichi Ishida
健一 石田
Kazuyuki Kubo
和之 久保
Toshihiro Ogama
俊洋 大釜
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Honda Motor Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/39Selection of materials for electrodes

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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極間のギャップを流れるイオン電流を検出
するイオン電流検出装置が接続される点火プラグにおい
て、中心電極を小径化して着火性能を確保した場合にお
いてもイオン電流の検出精度を向上させることのできる
点火プラグを提供する。 【解決手段】 導電性の台座部22を介して接続される
イリジウム(あるいはその合金)製の中心電極24a
と、接地電極24bを備えた点火プラグ10において、
前記台座部22の表面積と中心電極24aの表面積の和
を所定の値、具体的には11mm2 以上、より具体的に
は11.47mmに設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、点火プラグに関
し、より具体的には、内燃機関の燃焼室を臨む位置に配
置されて燃焼室に供給された混合気を着火させて燃焼さ
せると共に、前記混合気の燃焼の際に流れるイオン電流
を検出するイオン電流検出装置が接続される点火プラグ
に関する。
【0002】
【従来の技術】火花点火方式の内燃機関においては、点
火コイルによって発生した高電圧がディストリビュータ
などを介して各気筒に配置された点火プラグに与えら
れ、点火プラグの電極間(ギャップ)の火花放電によっ
て各気筒内の混合気が着火されて燃焼が生じる。このよ
うな内燃機関の点火・燃焼過程においては、なんらかの
原因によって混合気の燃焼が正常に行われない現象、即
ち失火が生じることがある。
【0003】混合気が正常に燃焼すると、その燃焼に伴
って混合気(正確には混合気の燃焼によって発生した燃
焼ガス)が電離(イオン化)し、点火プラグの中心電極
と接地電極のギャップにイオン電流が発生する。一方、
失火が生じて混合気の燃焼が行われないと、混合気が電
離しないことからイオン電流は発生しない。
【0004】このため、点火プラグにイオン電流を検出
するための検出装置を接続し、燃焼過程において燃焼室
内で発生したイオン電流の検出値を所定値と比較するな
どして内燃機関の失火を検出することが広く行われてい
る。
【0005】このように、イオン電流の検出は点火プラ
グの中心電極と接地電極のギャップに発生する電流値を
検出することによって行なわれることから、検出精度を
向上させるためには、点火プラグ、特にプローブとして
の機能を担う電極付近においてイオン電流を流れ易くす
ることが望ましい。このため、例えば特開平5−999
56号公報に記載される点火プラグにあっては、燃焼室
内にさらされるニッケル(Ni)合金製の中心電極の表
面積を25mm2 以上の大きな値に設定することで、イ
オン化した燃焼ガスとの接触面積を大きくし、イオン電
流が流れ易いように構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、点火プラグの
着火性能について考察すると、消炎作用の緩和、耐汚損
性の向上、リーン時の着火限界の向上、さらには放電電
圧の低下(即ち着火に必要な内燃機関側の要求電圧の低
下)などの点から、直径の小さい中心電極を用いること
が望ましい(図8に中心電極径(直径)とリーン限界A
/F(空燃費)の関係を示す。また、図9に着火時の要
求電圧との関係を示す)。そこで近年にあっては、中心
電極の材質に従来のニッケルやプラチナ(Pt)に替
え、融点や硬度が高く、また耐蝕性などにおいても非常
に優れたイリジウム(Ir)を用い、点火プラグとして
の寿命を十分に確保しつつ、電極の直径を0.4mmか
ら0.7mm程度の非常に細い値とした点火プラグが広
く使用されている。尚、ニッケルを中心電極の材質に用
いた場合、その直径はおよそ2.5mm程度が一般的で
ある。
【0007】ところが、上記した従来技術にあっては、
中心電極の表面積を大きな値に設定することでイオン電
流が流れ易いように構成しているので、イオン電流の検
出精度の向上と中心電極の小径化、即ち着火性能の確保
を両立することが困難であった。
【0008】従って、この発明の目的は上記した課題を
解決し、中心電極を小径化して着火性能を確保した場合
においても、イオン電流の検出精度を向上させることの
できる点火プラグ、即ち、着火性能の向上とイオン電流
の検出精度の向上を両立することができる点火プラグを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに、この発明は請求項1項において、少なくとも導電
体からなる芯に導電性の台座部を介して接続されるイリ
ジウムあるいはその合金からなる中心電極と、一端が前
記中心電極に所定のギャップを有して近接して配置され
ると共に、他端が接地される接地電極を備え、内燃機関
の燃焼室を臨む位置に配置されて前記燃焼室に供給され
た混合気を着火させて燃焼させる点火プラグであって、
前記混合気の燃焼の際に前記ギャップを流れるイオン電
流を検出するイオン電流検出装置が接続されるものにお
いて、前記台座部の表面積と前記中心電極の表面積の和
を所定の値に設定するように構成した。
【0010】台座部の表面積と中心電極の表面積の和を
所定の値に設定する、具体的には、イオン電流の検出に
際し、中心電極のみならずそれが接続される導電性の台
座部を利用するという所見に基づき、台座部と中心電極
の表面積の和をイオン電流の検出に十分な値に設定する
ことで、中心電極を小径化して着火性能を確保した場合
においてもイオン電流の検出精度を向上させることがで
きる。即ち、着火性能の向上とイオン電流の検出精度の
向上を両立することができる。
【0011】また、前記所定の値を、具体的には請求項
2項に示す如く、11mm2 以上とする、より具体的に
は11.47mm2 とすることで、前記した効果をより
確実に得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に即してこの発明
の一つの実施の形態に係る内燃機関の失火検出装置を説
明する。
【0013】図1は、この実施の形態に係る点火プラグ
を示す正面図であり、図2は、図1に示す点火プラグの
電極付近の拡大斜視図である。両図を参照して説明する
と、点火プラグ10は、大略、ターミナル12と、絶縁
体(碍子)14と、主体金具16と、ネジ部18(図1
において簡略化して示す)と、銅芯20(中軸。その一
部を断面にて部分的に示す)と、台座部22と、中心電
極24aおよび接地電極(外側電極)24bなどからな
る。
【0014】具体的には、ターミナル12の下部(電極
側。以下同じ)にはセラミックからなる絶縁体14が銅
芯20を覆うように形成される。絶縁体14の上部(タ
ーミナル12側)には、コルゲーション14aが形成さ
れる。
【0015】また、コルゲーション14aの下方におい
て、絶縁体14の外周には六角形の前記した主体金具1
6が形成され、さらに、主体金具16下部の絶縁体14
の外周にはガスケット26が設けられる共に、ガスケッ
ト26の下部には点火プラグ10をシリンダヘッド(後
述)に取り付けるための前記したネジ部18が形成され
る。ネジ部18の先端には、例えばプラチナからなる前
記した接地電極24bが溶接などにより接続される。こ
の際、中心電極24aと接地電極24bの間には、所定
距離、例えば1.1mmのギャップ28が形成される。
【0016】ここで、図3を参照し、点火プラグ10を
用いたイオン電流の検出について簡単に説明する。同図
は点火プラグ10に火花を生じさせるための点火回路、
および、発生したイオン電流を検出するためのイオン電
流検出装置のうち、イオン電流検出回路などを示す回路
図である。
【0017】同図を参照して先ずその構成について説明
すると、点火プラグ10は、内燃機関の各気筒(シリン
ダヘッド30の一部で示す)32の燃焼室34を臨む位
置に配置され、台座部22、中心電極24aおよび接地
電極24bが燃焼室34内にさらされる。
【0018】点火プラグ10に放電電圧を発生させるた
めの点火コイル36は、その1次側(低圧側)コイル3
6aの一端が電源(車載バッテリ電源)38に接続され
ると共に、他端がECU(電子制御ユニット)40から
の点火信号に応じて開閉されるパワートランジスタ42
を介して接地される。
【0019】また、点火コイル36の2次側(高圧側)
コイル36bの一端は、ハイテンションコード44を介
して点火プラグ10のターミナル12に接続され、さら
には銅芯(同図において図示せず)20、台座部22を
介して中心電極24aに接続される。尚、接地電極24
bはシリンダヘッド30を介して接地される。
【0020】他方、点火コイル36の2次側コイル36
bの他端には、イオン電流検出部50が接続される。具
体的には、放電電流によって図示の極性に充電されるコ
ンデンサ52、およびコンデンサ52の充電電圧を規定
するツェナーダイオード54が並列に接続され、さら
に、コンデンサ52は、検出抵抗56を介して接地され
ると共に、ツェナーダイオード54は、電流の逆流を防
止するダイオード58を介して接地される。
【0021】ECU40は、マイクロコンピュータから
なり、クランク軸あるいはカム軸(共に図示せず)付近
に配置されて各気筒のTDC位置およびそれを細分して
なるクランク角度に応じた信号を出力するクランク角セ
ンサ60、吸気管内絶対圧(PBA)に応じた信号を出
力する絶対圧センサ62、および図示しないセンサ群の
出力が入力される。
【0022】次いで、上述した構成の動作について説明
すると、電源38から1次側コイル36aを流れる電流
は、ECU40からの点火信号(点火指令)に応じたパ
ワートランジスタ42の開閉(オン・オフ)により通電
・遮断される。
【0023】パワートランジスタ42がオン状態からオ
フ状態となって1次側コイル36aの電流が遮断される
と、それに伴って2次側コイル30bに負極性の高電圧
(放電電圧)が発生し、放電電流が同図において1点鎖
線で示すように流れる。具体的には、点火プラグ10─
2次側コイル30b─コンデンサ52(またはツェナー
ダイオード54)─ダイオード58と流れ、各点火プラ
グ10の電極間のギャップ28に火花放電を生じさせて
混合気を着火・燃焼させる。
【0024】また、上記した放電電流はコンデンサ52
を図示の極性に充電する。尚、充電されたコンデンサ5
2は、イオン電流を検出するためのバイアス電圧を有す
るイオン電流検出用電源として機能する。
【0025】点火プラグ10のギャップ28における火
花放電により混合気が燃焼すると、混合気(正確には混
合気の燃焼によって生じた燃焼ガス)が電離してイオン
が発生する。このイオンがコンデンサ52のバイアス電
圧の作用によって移動することにより、別言すれば、台
座部22および中心電極24aと、接地電極24bの間
にイオンが介在し、ギャップ28付近の電気抵抗が低下
することにより、同図において2点鎖線で示すように、
検出抵抗56─コンデンサ52─2次側コイル36b─
点火プラグ10を流れるイオン電流が生じる。この際、
発生したイオン電流に引きずられて検出抵抗56におけ
る電圧値が変化する。イオン電流検出部50は、この電
圧値の変化、即ちイオン電流波形を、図示しない波形整
形回路などを介してECU40に出力する。
【0026】ECU40は、前記したクランク角センサ
60および絶対圧センサ62などからの入力値に基づい
て点火時期を演算して点火指令すると共に、入力したイ
オン電流波形に基づいて内燃機関が失火の状態にあるか
否かを判断し、失火検出を行なう。尚、この動作の詳細
は本願の要旨と直接の関係を有しないので説明を省略す
る。
【0027】図1および図2の説明に戻ると、ターミナ
ル12には銅芯20が接続されると共に、銅芯20には
円錐台の台座部22が接続される。台座部22は、耐熱
性および耐蝕性の優れた導電性の材質、例えばインコネ
ル(インコ(INCO)社の登録商標。クロム、鉄およ
び炭素などを含むニッケルを主成分とした合金)からな
る。また、台座部22には、溶接によってイリジウムあ
るいはその合金からなる直径0.7mm、長さ(高さ)
1.1mmの円柱状の中心電極24aが接続され、よっ
てターミナル12から中心電極24aまでが導通されて
放電電圧の導電経路が形成される。尚、上記した如く、
イリジウム製の中心電極はその直径が0.4mmから
0.7mm程度とされるが、この実施の形態にあっては
耐久性と加工性を考慮して0.7mmとした。
【0028】ここで、イリジウム製の中心電極24aの
特徴について簡単に説明すると、前述したように、イリ
ジウムはニッケルやプラチナに比べ、融点や硬度が高
く、また耐蝕性などにおいても非常に優れているため、
点火プラグとしての寿命を十分に確保させつつ、中心電
極の直径を非常に細くすることができる。例えば、一般
的なニッケル中心電極に比して直径を3分の1以下にす
ることができる。このため、中心電極表面積の減少によ
る消炎作用の緩和や、中心電極先端が鋭角となることに
よる放電位置の安定化、電界強度の向上による放電電圧
の低下などが可能となり、内燃機関の始動性が向上する
と共に、アイドリング時から高回転時にわたる高範囲の
回転数域において安定した着火性能を得ることができ
る。尚、前述の図8および図9に、この実施の形態に係
る点火プラグ10(即ち中心電極の直径が0.7mmの
点火プラグ)のリーン限界A/Fと要求電圧を破線で示
す。
【0029】ところが、イオン電流の検出に主眼をおく
と、前記したようにイオン電流の検出は点火プラグの中
心電極と接地電極のギャップに発生する電流を検出する
ことによって行なわれることから、検出精度を向上させ
るためには、点火プラグ、特にプローブとしての機能を
担う電極付近においてイオン電流を流れ易くする必要が
ある。
【0030】そこで、この実施の形態において特徴的な
ことは、台座部22の表面積と中心電極24aの表面積
の和を所定の値、具体的には11mm2 以上、より具体
的には11.47mm2 としたことである。台座部22
は、前記した如く中心電極24aと共に燃焼室34内に
さらされる部位であり、かつ導電性を備える部位であ
る。このため、着火性能向上を目的に中心電極24aを
小径化し、これに伴い中心電極の表面積が減少しても、
この減少分に見合うだけ台座部22の表面積を増加させ
ることにより、イオン電流の検出精度を向上させること
ができる。尚、上記の11mm2 以上、より具体的には
11.47mm2 という値は、イリジウム製の中心電極
を用いた場合において、十分なイオン電流検出精度を得
ることが可能な台座部の表面積であり、発明者らが実験
を通じて所見した値である。
【0031】台座部22および中心電極24aの表面積
は、具体的には、それぞれ8.67mm2 および2.8
0mm2 とした。即ち、前記したように、この実施の形
態においては、中心電極24aを直径0.7mm、長さ
(高さ)1.1mmの円柱としたことから、中心電極2
4aの表面積(台座部22に接する面(即ち、円柱にお
いて、円形を呈する二つの面(上面と底面)のうちの一
つ。図1から図3においては上面と言える)の面積は含
まない。別言すれば、燃焼室34にさらされる面積)は
約2.80mm2 となる。このため、台座部22の表面
積(同様に中心電極24aおよび銅芯20に接する面積
は含まない。即ち燃焼室34にさらされる面積)は、上
記した11.47から2.80を減じた8.67mm2
に設定した。
【0032】尚、従来技術に係る一般的な点火プラグに
あっては、この実施の形態と同様な中心電極(直径0.
7mm、長さ(高さ)1.1mm)を備えるものにおい
て、台座部と中心電極の表面積の和は約7.82mm2
程度である。中心電極の表面積はこの実施の形態と変わ
らないため、従来技術の台座部の表面積は7.82から
2.80を減じた5.02mm2 となる。従って、この
実施の形態に係る点火プラグ10にあっては、台座部2
2の表面積を従来に比して増加させたと言うことができ
る。
【0033】図4は、この実施の形態に係る点火プラグ
10を用いた際のイオン電流波形を示す。また、図5
に、上記した従来技術に係る点火プラグ(直径0.7m
m、長さ(高さ)1.1mmの中心電極を備え、かつ台
座部と中心電極の表面積の和が約7.82mm2 である
点火プラグ。点火プラグそのものの形状や形態は図1お
よび図2に示す点火プラグ10と変わらないため図示を
省略する)を用いた際のイオン電流波形を示す。尚、両
図(および後述の図6ならびに図7)におけるイオン電
流波形は、内燃機関が3000[rpm]時のイオン電
流検出部50からの出力、より具体的には、図示しない
波形整形回路などを介してECU40に入力されるイオ
ン電流波形を示す。
【0034】両図を比較すると、この実施の形態に係る
点火プラグ10のイオン電流波形の出力時間(4.1m
sec)が、従来の点火プラグ(3.6msec)に比
して増加していることがわかる。このことから、点火プ
ラグ10のイオン電流検出精度が従来の点火プラグに比
して向上していることが理解できよう。
【0035】図4を、さらに図6および図7と比較す
る。図6は、台座部と中心電極の表面積の和と中心電極
の長さを、点火プラグ10と同様の値(即ち台座部と中
心電極表面積の和が11.47mm2 、中心電極の長さ
が1.1mm)とする一方で、中心電極の直径を0.4
mmに縮径した点火プラグ(点火プラグそのものの形状
や形態は図1および図2に示す点火プラグ10と変わら
ないため図示を省略する)を用いた際のイオン電流波形
を示す。即ち、点火プラグ10に比して中心電極の表面
積を減少させ、その減少分だけ台座部の表面積を増加さ
せた場合のイオン電流波形を示す。
【0036】また、図7は、図6と反対に台座部と中心
電極の表面積の和と中心電極の長さを点火プラグ10と
同様の値とする一方で、中心電極の直径を0.8mmに
拡径した点火プラグ(同様に点火プラグそのものの形状
や形態は図1および図2に示す点火プラグ10と変わら
ないため図示を省略する)を用いた際のイオン電流波形
を示す。即ち、点火プラグ10に比して中心電極の表面
積を増加させ、その増加分だけ台座部の表面積を減少さ
せた場合のイオン電流波形を示す。
【0037】具体的には、図6は、中心電極の表面積が
1.51mm2 、台座部の表面積が9.96mm2 で、
その和が点火プラグ10のそれと同じ11.47mm2
の点火プラグのイオン電流波形を示し、図7は、中心電
極の表面積が3.27mm2、台座部の表面積が8.2
0mm2 で、同様にその和が点火プラグ10と同じ1
1.47mm2 の点火プラグのイオン電流波形を示す。
【0038】図4と図6および図7を比較すると、イオ
ン電流波形の発生時間(図6におけるそれが3.8ms
ecであり、図7におけるそれが4.2msec)に大
きな差異が生じないことがわかる。換言すれば、台座部
の表面積と中心電極の表面積の和が所定の値以上であれ
ば、その内訳(台座部の表面積と中心電極の表面積の割
合)はイオン電流の検出精度に大きな影響を与えないと
言える。従って、この台座部の表面積と中心電極の表面
積の割合は任意として良く、例えば中心電極の小径化に
伴い、その表面積が減少してイオン電流の検出精度が低
下する恐れがある場合には、その減少分に反比例するよ
うに台座部の表面積を増加させることで、所望のイオン
電流検出精度を得ることが可能となる。
【0039】このように、着火性能に主眼をおいて中心
電極を小径化してその表面積が減少した場合において
も、その減少分を中心電極が接続される台座部の表面積
で補い、これらの和を所定の値とする、具体的には11
mm2 以上、より具体的には11.47mm2 とするこ
とで、イオン電流の検出精度の向上と着火性能の向上を
両立させることができる。
【0040】尚、上述の如く、この発明は台座部の表面
積と中心電極の表面積の和を所定の値とする、具体的に
は11mm2 以上、より具体的には11.47mm2
することに特徴を有するものであるため、上記した図6
および図7でその特性を示す点火プラグもこの発明の一
つの実施の形態と言える。
【0041】特に、図6にその特性を示す点火プラグに
あっては、図5にその特性を示す従来技術に係る点火プ
ラグに比し、中心電極の直径が小さいにも関わらずイオ
ン電流の発生時間は長くなっている。このことから、中
心電極表面積の減少分を台座部表面積で補って(あるい
は減少分以上に増加させて)それらの和を所定の値以上
とすることで、イオン電流の検出精度の向上が可能であ
ることが一層良く理解できよう。
【0042】尚、従来技術に係る点火プラグは、台座部
は中心電極を固定することができれば良く、従って、中
心電極の直径が小さくなればなるほど台座部の表面積も
減少する傾向にある。即ち、従来技術に係る点火プラグ
の構成は本願と対局をなすものと言え、本願のような効
果を期待できるものではない。
【0043】以上のように、この実施の形態にあって
は、少なくとも導電体からなる芯(銅芯20に導電性の
台座部22を介して接続されるイリジウムあるいはその
合金からなる中心電極24aと、一端が前記中心電極2
4aに所定のギャップ28を有して近接して配置される
と共に、他端が接地される接地電極24bを備え、内燃
機関の燃焼室34を臨む位置に配置されて前記燃焼室3
4に供給された混合気を着火させて燃焼させる点火プラ
グ10であって、前記混合気の燃焼の際に前記ギャップ
28を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出装置
(イオン電流検出部50,ECU44)が接続されるも
のにおいて、前記台座部22の表面積と前記中心電極2
4aの表面積の和を所定の値に設定するように構成し
た。
【0044】また、前記所定の値が11mm2 以上、よ
り具体的には11.47mm2 であるように構成した。
【0045】尚、上記において、接地電極の材質をプラ
チナとしたが、それに限られるものではない。また、点
火プラグ自体も上記した形態に限られるものではなく、
例えば抵抗体を備えたレジスタ型のものなどであっても
良い。
【0046】また、台座部の形状も上記に限られず、所
定の表面積を得られればいかなる形状であっても良い。
また、その材質も、耐熱性や耐蝕性に優れた導電性のも
のであれば良く、上記に限られない。
【0047】
【発明の効果】請求項1項にあっては、台座部の表面積
と中心電極の表面積の和を所定の値に設定することで、
中心電極を小径化して着火性能を確保した場合において
も、イオン電流の検出精度を向上させることができる。
即ち、着火性能の向上とイオン電流の検出精度の向上を
両立することができる。
【0048】請求項2項にあっては、前記所定の値を、
具体的には11mm2 以上とすることで、請求項1項の
効果をより確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態に係る点火プラグ
を示す正面図である。
【図2】図1に示す点火プラグの電極付近の拡大斜視図
である。
【図3】図1に示す点火プラグに火花を生じさせるため
の点火回路、および、発生したイオン電流を検出するた
めのイオン電流検出装置のうち、イオン電流検出回路な
どを示す回路図である。
【図4】図1に示す点火プラグを用いた際のイオン電流
波形を示すグラフである。
【図5】従来技術に係る点火プラグのイオン電流波形を
示すグラフである。
【図6】この発明の一つの実施の形態に係る点火プラグ
を用いた際のイオン電流波形を示すグラフである。
【図7】同様に、この発明の一つの実施の形態に係る点
火プラグを用いた際のイオン電流波形を示すグラフであ
る。
【図8】中心電極径(直径)とリーン限界A/F(空燃
費)の関係を表すグラフである。
【図9】中心電極径(直径)と要求電圧(放電電圧)の
関係を表すグラフである。
【符号の説明】
10 点火プラグ 12 ターミナル 14 絶縁体 16 主体金具 18 ネジ部 20 銅芯 22 台座部 24a 中心電極 24b 接地電極 26 ガスケット 28 ギャップ 44 ECU(電子制御ユニット) 50 イオン電流検出部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01T 15/00 F02P 17/00 E (72)発明者 久保 和之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 大釜 俊洋 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 2G087 AA13 BB14 CC35 EE11 3G019 CD06 FA02 FA05 FA06 GA00 KA01 KD16 LA05 5G059 AA01 CC02 DD02 DD19 EE19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも導電体からなる芯に導電性の
    台座部を介して接続されるイリジウムあるいはその合金
    からなる中心電極と、一端が前記中心電極に所定のギャ
    ップを有して近接して配置されると共に、他端が接地さ
    れる接地電極を備え、内燃機関の燃焼室を臨む位置に配
    置されて前記燃焼室に供給された混合気を着火させて燃
    焼させる点火プラグであって、前記混合気の燃焼の際に
    前記ギャップを流れるイオン電流を検出するイオン電流
    検出装置が接続されるものにおいて、前記台座部の表面
    積と前記中心電極の表面積の和を所定の値に設定するこ
    とを特徴とする点火プラグ。
  2. 【請求項2】 前記所定の値が11mm2 以上であるこ
    とを特徴とする請求項1項記載の点火プラグ。
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