JP2003083220A - プラグホール型点火コイルユニット - Google Patents
プラグホール型点火コイルユニットInfo
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- JP2003083220A JP2003083220A JP2002193709A JP2002193709A JP2003083220A JP 2003083220 A JP2003083220 A JP 2003083220A JP 2002193709 A JP2002193709 A JP 2002193709A JP 2002193709 A JP2002193709 A JP 2002193709A JP 2003083220 A JP2003083220 A JP 2003083220A
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- coil unit
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 イオン電流の検出および失火判断の精度を向
上させ、さらに、高電圧対策を施すことを不要としつつ
信頼性を確保できると共に、他のユニットへのノイズの
発生を防止できるようにしたプラグホール型点火コイル
ユニットを提供する。 【解決手段】 プラグホール型点火コイルユニット10
において、混合気の燃焼によって生じるイオン電流を検
出するイオン電流検出回路と前記イオン電流検出回路に
よって検出されたイオン電流を示す信号を処理する処理
回路が形成されてなる回路基板28、およびイグナイタ
30を備えると共に、前記回路基板28およびイグナイ
タ30をプラグホール型点火コイルユニット10のケー
ス22の内部に一体的に内蔵させる。
上させ、さらに、高電圧対策を施すことを不要としつつ
信頼性を確保できると共に、他のユニットへのノイズの
発生を防止できるようにしたプラグホール型点火コイル
ユニットを提供する。 【解決手段】 プラグホール型点火コイルユニット10
において、混合気の燃焼によって生じるイオン電流を検
出するイオン電流検出回路と前記イオン電流検出回路に
よって検出されたイオン電流を示す信号を処理する処理
回路が形成されてなる回路基板28、およびイグナイタ
30を備えると共に、前記回路基板28およびイグナイ
タ30をプラグホール型点火コイルユニット10のケー
ス22の内部に一体的に内蔵させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、火花点火方式の
内燃機関のシリンダヘッドに穿設された孔(プラグホー
ル)に挿入されるプラグホール型点火コイルユニットに
関し、より具体的には、プラグホール型点火コイルユニ
ットにおいて、そのケースにイオン電流の検出回路とそ
の処理回路を一体的に内蔵したものに関する。
内燃機関のシリンダヘッドに穿設された孔(プラグホー
ル)に挿入されるプラグホール型点火コイルユニットに
関し、より具体的には、プラグホール型点火コイルユニ
ットにおいて、そのケースにイオン電流の検出回路とそ
の処理回路を一体的に内蔵したものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関のシリンダヘッドに設け
られたプラグホールに挿入される点火コイルユニット、
いわゆるプラグホール型点火コイル(PHC)ユニット
が使用されている。このプラグホール型点火コイルユニ
ットは、点火コイルユニットがシリンダヘッド内に収容
されているため、外部環境の影響(水、油、その他異物
などの影響)を受けることがほとんどなく、安定した点
火性能を得ることができる。
られたプラグホールに挿入される点火コイルユニット、
いわゆるプラグホール型点火コイル(PHC)ユニット
が使用されている。このプラグホール型点火コイルユニ
ットは、点火コイルユニットがシリンダヘッド内に収容
されているため、外部環境の影響(水、油、その他異物
などの影響)を受けることがほとんどなく、安定した点
火性能を得ることができる。
【0003】このプラグホール型点火コイルユニットの
一例としては、例えば特開昭63−120863号公報
記載の技術が挙げられる。この特開昭63−12086
3号公報記載の技術にあっては、点火コイルユニットの
1次側コイルに通電するトランジスタを備える共に、そ
れを一体的に内蔵させたことにより、安定した点火性能
と小型化などを可能としている。
一例としては、例えば特開昭63−120863号公報
記載の技術が挙げられる。この特開昭63−12086
3号公報記載の技術にあっては、点火コイルユニットの
1次側コイルに通電するトランジスタを備える共に、そ
れを一体的に内蔵させたことにより、安定した点火性能
と小型化などを可能としている。
【0004】ところで、火花点火方式の内燃機関におい
ては、点火コイルによって発生した高電圧が点火プラグ
に与えられ、点火プラグの電極間(ギャップ)の火花放
電によって各気筒内の混合気が着火されて燃焼が生じる
が、このような内燃機関の点火・燃焼行程においては、
なんらかの原因によって混合気の燃焼が正常に行われな
い現象、即ち失火が生じることがある。
ては、点火コイルによって発生した高電圧が点火プラグ
に与えられ、点火プラグの電極間(ギャップ)の火花放
電によって各気筒内の混合気が着火されて燃焼が生じる
が、このような内燃機関の点火・燃焼行程においては、
なんらかの原因によって混合気の燃焼が正常に行われな
い現象、即ち失火が生じることがある。
【0005】この失火の原因は、燃料系に起因するもの
と点火系に起因するものの二つに大別される。前者の燃
料系に起因する失火は、混合気の過剰なリーンあるいは
リッチ化に起因するものであって、点火プラグの電極間
で火花放電は生じているが、混合気には着火されない現
象である。一方、後者の点火系に起因する失火は、未燃
燃料などの付着による点火プラグのくすぶりや点火回路
の異常などによって正常な火花放電が生じない、いわゆ
るミス・スパークに起因する現象である。
と点火系に起因するものの二つに大別される。前者の燃
料系に起因する失火は、混合気の過剰なリーンあるいは
リッチ化に起因するものであって、点火プラグの電極間
で火花放電は生じているが、混合気には着火されない現
象である。一方、後者の点火系に起因する失火は、未燃
燃料などの付着による点火プラグのくすぶりや点火回路
の異常などによって正常な火花放電が生じない、いわゆ
るミス・スパークに起因する現象である。
【0006】混合気が正常に燃焼すると、その燃焼に伴
って混合気(正確には混合気の燃焼によって発生した燃
焼ガス)が電離(イオン化)し、イオン電流が発生す
る。一方、失火が生じて混合気の燃焼が行われないと、
混合気が電離しないことからイオン電流は発生しない。
このため、このイオン電流を検出し、所定値と比較する
など適宜な処理を行うことにより、内燃機関の失火を検
出することが広く行われている。
って混合気(正確には混合気の燃焼によって発生した燃
焼ガス)が電離(イオン化)し、イオン電流が発生す
る。一方、失火が生じて混合気の燃焼が行われないと、
混合気が電離しないことからイオン電流は発生しない。
このため、このイオン電流を検出し、所定値と比較する
など適宜な処理を行うことにより、内燃機関の失火を検
出することが広く行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のプ
ラグホール型点火コイルユニットを用いて失火検出を行
なうときは、イオン電流検出回路とその処理回路を搭載
した回路基板を別体に配置し、両者をワイヤあるいはケ
ーブルで接続することになるが、その場合、外部環境の
影響を受けやすく、イオン電流の検出性および失火判断
の精度を低下させることになる。
ラグホール型点火コイルユニットを用いて失火検出を行
なうときは、イオン電流検出回路とその処理回路を搭載
した回路基板を別体に配置し、両者をワイヤあるいはケ
ーブルで接続することになるが、その場合、外部環境の
影響を受けやすく、イオン電流の検出性および失火判断
の精度を低下させることになる。
【0008】即ち、燃焼によって発生するイオンは、点
火後のある限られた微小時間しか生成されないので、そ
の検出および失火判断は、毎回同じタイミングかつ同じ
期間で実行しなければならない。ところが、イオン電流
検出回路や処理回路を搭載した回路基板がワイヤなどを
介してプラグホール型点火コイルユニットと別体に配置
されると、温度変化によってワイヤなどの抵抗値が変化
すると共に、ワイヤなどに水、油、その他導電性の異物
が付着して浮遊容量を変化させ、さらには、同様な理由
から各回路内のコンデンサの容量も変化する。
火後のある限られた微小時間しか生成されないので、そ
の検出および失火判断は、毎回同じタイミングかつ同じ
期間で実行しなければならない。ところが、イオン電流
検出回路や処理回路を搭載した回路基板がワイヤなどを
介してプラグホール型点火コイルユニットと別体に配置
されると、温度変化によってワイヤなどの抵抗値が変化
すると共に、ワイヤなどに水、油、その他導電性の異物
が付着して浮遊容量を変化させ、さらには、同様な理由
から各回路内のコンデンサの容量も変化する。
【0009】このため、検出タイミングや判断期間が一
定せず、よってイオン電流の検出および失火判断の精度
を低下させると共に、運転状態や外部環境の状態に応じ
て失火を判断するためのしきい値を持ち替える必要があ
るといった不都合がある。
定せず、よってイオン電流の検出および失火判断の精度
を低下させると共に、運転状態や外部環境の状態に応じ
て失火を判断するためのしきい値を持ち替える必要があ
るといった不都合がある。
【0010】また、プラグホール型点火コイルユニット
とイオン電流検出回路を接続するワイヤなどには、30
kV程度の高電圧の電流が流れることから、信頼性確保
のためにハイテンションコードなどを用いた高電圧対策
を施す必要にあると共に、他のユニットにノイズを発生
させるおそれがあるといった不具合がある。
とイオン電流検出回路を接続するワイヤなどには、30
kV程度の高電圧の電流が流れることから、信頼性確保
のためにハイテンションコードなどを用いた高電圧対策
を施す必要にあると共に、他のユニットにノイズを発生
させるおそれがあるといった不具合がある。
【0011】従ってこの発明の目的は、上記した課題を
解決し、イオン電流の検出および失火判断の精度を向上
させることができるプラグホール型点火コイルユニット
を提供することにある。
解決し、イオン電流の検出および失火判断の精度を向上
させることができるプラグホール型点火コイルユニット
を提供することにある。
【0012】また、この発明のさらなる目的は、高電圧
対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保することが
できると共に、他のユニットへのノイズの発生を防止で
きるようにしたプラグホール型点火コイルユニットを提
供することにある。
対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保することが
できると共に、他のユニットへのノイズの発生を防止で
きるようにしたプラグホール型点火コイルユニットを提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は請求項1項において、点火コイルを備
えて内燃機関のシリンダヘッドに設けられたプラグホー
ルに挿入されると共に、先端に前記内燃機関のシリンダ
内に供給された混合気を着火して燃焼させる点火プラグ
が装着されるプラグホール型点火コイルユニットにおい
て、前記点火コイルを収容するケース、および前記混合
気の燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電
流検出回路と前記イオン電流検出回路によって検出され
たイオン電流を示す信号を処理する処理回路が形成され
てなる回路基板、を備えると共に、前記回路基板を前記
ケースに収容し、よって前記点火コイルと一体的に内蔵
させるように構成した。
めに、この発明は請求項1項において、点火コイルを備
えて内燃機関のシリンダヘッドに設けられたプラグホー
ルに挿入されると共に、先端に前記内燃機関のシリンダ
内に供給された混合気を着火して燃焼させる点火プラグ
が装着されるプラグホール型点火コイルユニットにおい
て、前記点火コイルを収容するケース、および前記混合
気の燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電
流検出回路と前記イオン電流検出回路によって検出され
たイオン電流を示す信号を処理する処理回路が形成され
てなる回路基板、を備えると共に、前記回路基板を前記
ケースに収容し、よって前記点火コイルと一体的に内蔵
させるように構成した。
【0014】プラグホール型点火コイルユニットが、点
火コイルを収容するケース、および混合気の燃焼によっ
て生じるイオン電流を検出するイオン電流検出回路と前
記イオン電流検出回路によって検出されたイオン電流を
示す信号を処理する処理回路が形成されてなる回路基
板、を備えると共に、前記回路基板を前記ケースに収容
し、よって点火コイルと一体的に内蔵させるように構成
した、換言すれば、回路基板に搭載された各回路および
その接続間における浮遊容量や抵抗の変化を防止するよ
うにしたので、各回路およびその接続間において外部環
境の影響を最小限に抑えることができ、イオン電流の検
出および失火判断の精度を向上させることができる。ま
た、失火を判断するためのしきい値を持ち替える必要が
ない。
火コイルを収容するケース、および混合気の燃焼によっ
て生じるイオン電流を検出するイオン電流検出回路と前
記イオン電流検出回路によって検出されたイオン電流を
示す信号を処理する処理回路が形成されてなる回路基
板、を備えると共に、前記回路基板を前記ケースに収容
し、よって点火コイルと一体的に内蔵させるように構成
した、換言すれば、回路基板に搭載された各回路および
その接続間における浮遊容量や抵抗の変化を防止するよ
うにしたので、各回路およびその接続間において外部環
境の影響を最小限に抑えることができ、イオン電流の検
出および失火判断の精度を向上させることができる。ま
た、失火を判断するためのしきい値を持ち替える必要が
ない。
【0015】さらに、高電圧の電流が流れるワイヤなど
が不要なことから、ハイテンションコードを用いるなど
の高電圧対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保す
ることができると共に、他のユニットにノイズを発生さ
せることもない。
が不要なことから、ハイテンションコードを用いるなど
の高電圧対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保す
ることができると共に、他のユニットにノイズを発生さ
せることもない。
【0016】また、請求項2項においては、さらに、前
記点火コイルに高電圧を発生させる信号を送出するイグ
ナイタ、を備えると共に、前記イグナイタを前記ケース
に収容し、よって前記点火コイルと一体的に内蔵させる
ように構成した。
記点火コイルに高電圧を発生させる信号を送出するイグ
ナイタ、を備えると共に、前記イグナイタを前記ケース
に収容し、よって前記点火コイルと一体的に内蔵させる
ように構成した。
【0017】プラグホール型点火コイルユニットが、さ
らに、点火コイルに高電圧を発生させる信号を送出する
イグナイタを備えると共に、前記イグナイタをケースに
収容し、よって前記点火コイルと一体的に内蔵させるよ
うに構成したので、点火コイルユニットと点火プラグの
間、さらには、イグナイタと点火コイルユニットの間の
浮遊容量や抵抗の変化を防止することができて安定した
点火性能を得ることができ、よって所望の火花放電の発
生が可能となってイオン電流の検出および失火判断の精
度をより一層向上させることができる。
らに、点火コイルに高電圧を発生させる信号を送出する
イグナイタを備えると共に、前記イグナイタをケースに
収容し、よって前記点火コイルと一体的に内蔵させるよ
うに構成したので、点火コイルユニットと点火プラグの
間、さらには、イグナイタと点火コイルユニットの間の
浮遊容量や抵抗の変化を防止することができて安定した
点火性能を得ることができ、よって所望の火花放電の発
生が可能となってイオン電流の検出および失火判断の精
度をより一層向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に即してこの発明
の一つの実施の形態に係るプラグホール型点火コイルユ
ニットを説明する。
の一つの実施の形態に係るプラグホール型点火コイルユ
ニットを説明する。
【0019】図1は、この実施の形態に係るプラグホー
ル型点火コイルユニットを示す側面断面図である。
ル型点火コイルユニットを示す側面断面図である。
【0020】同図を参照して先ずその概略について説明
すると、この発明の一つの実施の形態に係るプラグホー
ル型点火コイルユニット(以下、単に「点火コイルユニ
ット」という)10は、その先端に想像線で示す点火プ
ラグ12が接続されると共に、図示しない車両に搭載さ
れた内燃機関のシリンダヘッド(その一部のみ想像線で
示す)14に穿設された円筒状の孔(以下、「プラグホ
ール」という)16に挿入され、接続された点火プラグ
12の電極18が燃焼室(一部のみ示す)20を臨む位
置に配置されるように収容される。尚、同図において、
点火コイルユニット10とプラグホール16の間に隙間
が存在するが、これは図示の便宜のためであり、実際に
は略同径である。
すると、この発明の一つの実施の形態に係るプラグホー
ル型点火コイルユニット(以下、単に「点火コイルユニ
ット」という)10は、その先端に想像線で示す点火プ
ラグ12が接続されると共に、図示しない車両に搭載さ
れた内燃機関のシリンダヘッド(その一部のみ想像線で
示す)14に穿設された円筒状の孔(以下、「プラグホ
ール」という)16に挿入され、接続された点火プラグ
12の電極18が燃焼室(一部のみ示す)20を臨む位
置に配置されるように収容される。尚、同図において、
点火コイルユニット10とプラグホール16の間に隙間
が存在するが、これは図示の便宜のためであり、実際に
は略同径である。
【0021】点火コイルユニット10は、ケース22
と、1次側コイル24および2次側コイル26からなる
点火コイルユニット部と、イオン電流を検出するための
イオン電流検出回路、および検出したイオン電流を示す
信号(波形やパルス)の処理を行う処理回路からなる回
路基板(ユニット)28と、1次側コイル24に高電圧
を供給するための信号を送出するイグナイタ30とを備
える。具体的には、図示の如く、点火コイルユニット1
0はケース22の内部に回路基板28およびイグナイタ
30を一体的に収容する。換言すれば、点火コイルユニ
ット10に、回路基板28およびイグナイタ30が一体
的に内蔵される。
と、1次側コイル24および2次側コイル26からなる
点火コイルユニット部と、イオン電流を検出するための
イオン電流検出回路、および検出したイオン電流を示す
信号(波形やパルス)の処理を行う処理回路からなる回
路基板(ユニット)28と、1次側コイル24に高電圧
を供給するための信号を送出するイグナイタ30とを備
える。具体的には、図示の如く、点火コイルユニット1
0はケース22の内部に回路基板28およびイグナイタ
30を一体的に収容する。換言すれば、点火コイルユニ
ット10に、回路基板28およびイグナイタ30が一体
的に内蔵される。
【0022】図2は、図1のII−II線で切断した断面図
である。以下、図1および図2を参照して点火コイルユ
ニット10について詳説すると、ケース22は、PBT
(ポリブチレンテレフタレート)などの硬質樹脂により
成形され、図2に示す如く上面視において略矩形状を呈
するケース矩形部22aと、それに連続する上面視円形
を呈するケース円筒部22bを備える。
である。以下、図1および図2を参照して点火コイルユ
ニット10について詳説すると、ケース22は、PBT
(ポリブチレンテレフタレート)などの硬質樹脂により
成形され、図2に示す如く上面視において略矩形状を呈
するケース矩形部22aと、それに連続する上面視円形
を呈するケース円筒部22bを備える。
【0023】ケース矩形部22aの内部には、前記した
回路基板28とイグナイタ30が一体的に内蔵される。
また、ケース矩形部22aの一端には、複数本(具体的
には4本)のコネクタピン32を備えるコネクタ34が
形成される。コネクタピン32は、その一端が回路基板
28およびイグナイタ30に接続されると共に、他端が
ECU(電子制御ユニット)および電圧を供給する電圧
電源(車載電源。共に図1および図2において図示せ
ず)と接続される。
回路基板28とイグナイタ30が一体的に内蔵される。
また、ケース矩形部22aの一端には、複数本(具体的
には4本)のコネクタピン32を備えるコネクタ34が
形成される。コネクタピン32は、その一端が回路基板
28およびイグナイタ30に接続されると共に、他端が
ECU(電子制御ユニット)および電圧を供給する電圧
電源(車載電源。共に図1および図2において図示せ
ず)と接続される。
【0024】ECUは、回路基板28およびイグナイタ
30に所定クランク角度において点火信号などを出力す
ると共に、回路基板28からのイオン電流を示す処理信
号を入力し、それに基づいて内燃機関が失火状態にある
か否かを判断する。
30に所定クランク角度において点火信号などを出力す
ると共に、回路基板28からのイオン電流を示す処理信
号を入力し、それに基づいて内燃機関が失火状態にある
か否かを判断する。
【0025】ケース円筒部22bの内部に収容(内蔵)
される点火コイルユニット部は、円筒状の鉄心36と、
その外周側に巻かれた1次側コイル24と、1次側コイ
ル24の外周側に巻かれた2次側コイル26からなる。
される点火コイルユニット部は、円筒状の鉄心36と、
その外周側に巻かれた1次側コイル24と、1次側コイ
ル24の外周側に巻かれた2次側コイル26からなる。
【0026】1次側コイル24の一端は、前記した電圧
電源にイグナイタ30およびコネクタピン32を介して
接続されると共に、他端は接地される。また、2次側コ
イル26の一端は導電軸38に接続されると共に、他端
は回路基板28(より詳しくはそこに搭載されたイオン
電流検出回路)に接続される。導電軸38の先には、導
電スプリング40を介して点火プラグ12が接続され
る。
電源にイグナイタ30およびコネクタピン32を介して
接続されると共に、他端は接地される。また、2次側コ
イル26の一端は導電軸38に接続されると共に、他端
は回路基板28(より詳しくはそこに搭載されたイオン
電流検出回路)に接続される。導電軸38の先には、導
電スプリング40を介して点火プラグ12が接続され
る。
【0027】点火プラグ12は前記したようにその電極
18が燃焼室20を臨む位置に配置され、2次側コイル
26によって高電圧を供給されると内燃機関(具体的に
は燃焼室20)に供給された混合気を着火・燃焼させ
る。また、混合気の着火・燃焼によって発生したイオン
電流は、点火プラグ12(より具体的には電極18)、
導電スプリング40、導電軸38、2次側コイル26を
介し、回路基板28において検出される。
18が燃焼室20を臨む位置に配置され、2次側コイル
26によって高電圧を供給されると内燃機関(具体的に
は燃焼室20)に供給された混合気を着火・燃焼させ
る。また、混合気の着火・燃焼によって発生したイオン
電流は、点火プラグ12(より具体的には電極18)、
導電スプリング40、導電軸38、2次側コイル26を
介し、回路基板28において検出される。
【0028】また、ケース22、具体的には、ケース矩
形部22aの側方には、図2に示す如く上面視略三角形
のフランジ44が形成されると共に、フランジ44にネ
ジ孔46が穿設される。
形部22aの側方には、図2に示す如く上面視略三角形
のフランジ44が形成されると共に、フランジ44にネ
ジ孔46が穿設される。
【0029】点火コイルユニット10は、ケース円筒部
22bがプラグホールに挿入され、前記したように接続
された点火プラグ12の電極18が燃焼室20を臨む位
置に配置されるように収容された後、ネジ孔46および
それに対応するシリンダヘッド側のネジ穴(図示せず)
にネジ(図示せず)を挿通させることにより、内燃機
関、より詳しくはシリンダヘッド14に固定される。
22bがプラグホールに挿入され、前記したように接続
された点火プラグ12の電極18が燃焼室20を臨む位
置に配置されるように収容された後、ネジ孔46および
それに対応するシリンダヘッド側のネジ穴(図示せず)
にネジ(図示せず)を挿通させることにより、内燃機
関、より詳しくはシリンダヘッド14に固定される。
【0030】尚、ケース矩形部22aおよびケース円筒
部22bの間隙42a,42bは、エポキシ系の樹脂な
どによってモールドされ、よってケース22の内部は外
部環境との接触を遮断される。
部22bの間隙42a,42bは、エポキシ系の樹脂な
どによってモールドされ、よってケース22の内部は外
部環境との接触を遮断される。
【0031】次いで、図3回路図を参照し、上述した各
構成の接続について具体的に再説すると共に、回路基板
28の構成について詳説する。
構成の接続について具体的に再説すると共に、回路基板
28の構成について詳説する。
【0032】同図に示すように、1次側コイル24の一
端が電圧電源48に接続されると共に、他端が接地され
る。また、1次側コイル24の一端と電圧電源48の
間、あるいは、1次側コイル24の他端から接地される
までの間に、パワートランジスタ(図示せず)を備える
イグナイタ30が接続される。イグナイタ30には、前
記したコネクタピン32(図3で図示せず)を介してE
CU50が接続される。
端が電圧電源48に接続されると共に、他端が接地され
る。また、1次側コイル24の一端と電圧電源48の
間、あるいは、1次側コイル24の他端から接地される
までの間に、パワートランジスタ(図示せず)を備える
イグナイタ30が接続される。イグナイタ30には、前
記したコネクタピン32(図3で図示せず)を介してE
CU50が接続される。
【0033】また、2次側コイル26の一端は点火プラ
グ12、より具体的には電極18に接続され、さらに接
地される。一方、その他端には、回路基板28、より具
体的にはその上に搭載された(形成された)イオン電流
検出回路28aが接続される。イオン電流検出回路28
aは放電電流によって図示の極性に充電されるイオン電
流検出用コンデンサ28a1と、イオン電流検出用コン
デンサ28a1の充電電圧を規定するツェナーダイオー
ド28a2と、電流の逆流を防止するダイオード28a
3と、検出抵抗28a4とからなる。
グ12、より具体的には電極18に接続され、さらに接
地される。一方、その他端には、回路基板28、より具
体的にはその上に搭載された(形成された)イオン電流
検出回路28aが接続される。イオン電流検出回路28
aは放電電流によって図示の極性に充電されるイオン電
流検出用コンデンサ28a1と、イオン電流検出用コン
デンサ28a1の充電電圧を規定するツェナーダイオー
ド28a2と、電流の逆流を防止するダイオード28a
3と、検出抵抗28a4とからなる。
【0034】回路基板28において、イオン電流検出回
路28aの検出抵抗28a4付近には、さらに処理回路
28bが接続される。また、処理回路28bはコネクタ
ピン32(図3で図示せず)を介してECU50に接続
される。尚、処理回路28bの具体的な構成についての
説明は、この発明の要旨と直接の関係を有しないので、
省略する。
路28aの検出抵抗28a4付近には、さらに処理回路
28bが接続される。また、処理回路28bはコネクタ
ピン32(図3で図示せず)を介してECU50に接続
される。尚、処理回路28bの具体的な構成についての
説明は、この発明の要旨と直接の関係を有しないので、
省略する。
【0035】ここで、上述したように、この発明の一つ
の実施の形態に係る点火コイルユニット10において
は、ケース22(より詳しくはケース矩形部22a)の
内部に回路基板28、より具体的にはその上に搭載され
るイオン電流検出回路28aおよび処理回路28bが一
体的に内蔵されるように構成したため、2次側コイル2
6と検出回路28aの間、および、検出回路28aと処
理回路28bの間に、先に従来技術で説明したワイヤな
どが不要となる。よって、それらの浮遊容量および抵抗
の変化の影響を最小限に抑えることができ、イオン電流
の検出および失火判断の精度を向上させることができ
る。
の実施の形態に係る点火コイルユニット10において
は、ケース22(より詳しくはケース矩形部22a)の
内部に回路基板28、より具体的にはその上に搭載され
るイオン電流検出回路28aおよび処理回路28bが一
体的に内蔵されるように構成したため、2次側コイル2
6と検出回路28aの間、および、検出回路28aと処
理回路28bの間に、先に従来技術で説明したワイヤな
どが不要となる。よって、それらの浮遊容量および抵抗
の変化の影響を最小限に抑えることができ、イオン電流
の検出および失火判断の精度を向上させることができ
る。
【0036】さらに、ケース22(より詳しくはケース
矩形部22a)の内部にイグナイタ30も一体的に内蔵
したため、イグナイタ30と1次側コイル24の間にも
ワイヤなどなどを設ける必要がなく、よって所望の火花
放電が可能な安定した点火性能を得ることができ、より
一層イオン電流の検出および失火判断の精度を向上させ
ることができる。
矩形部22a)の内部にイグナイタ30も一体的に内蔵
したため、イグナイタ30と1次側コイル24の間にも
ワイヤなどなどを設ける必要がなく、よって所望の火花
放電が可能な安定した点火性能を得ることができ、より
一層イオン電流の検出および失火判断の精度を向上させ
ることができる。
【0037】さらに同図を参照し、イオン電流の検出お
よび失火の検知動作について簡単に説明する。
よび失火の検知動作について簡単に説明する。
【0038】電圧電源48から1次側コイル24を流れ
る電流は、ECU50からの点火信号(点火指令)に応
じたイグナイタ30の信号、より詳しくは、イグナイタ
30のパワートランジスタの開閉(オン・オフ)により
通電・遮断される。
る電流は、ECU50からの点火信号(点火指令)に応
じたイグナイタ30の信号、より詳しくは、イグナイタ
30のパワートランジスタの開閉(オン・オフ)により
通電・遮断される。
【0039】パワートランジスタがオン状態からオフ状
態となって1次側コイル24の電流が遮断されると、そ
れに伴って2次側コイル26に負極性の高電圧が発生
し、点火プラグ12−2次側コイル26−イオン電流検
出用コンデンサ28a1(またはツェナーダイオード2
8a2)−ダイオード28a3と流れ、点火プラグ12
の電極18の間(中心電極と接地電極の間)に火花放電
を生じさせて混合気を着火・燃焼させる。また、放電電
流はコンデンサ28a1を図示の極性に充電する。充電
されたコンデンサ28a1は、イオン電流を検出するた
めのバイアス電圧を有する電流検出用電源として機能す
る。
態となって1次側コイル24の電流が遮断されると、そ
れに伴って2次側コイル26に負極性の高電圧が発生
し、点火プラグ12−2次側コイル26−イオン電流検
出用コンデンサ28a1(またはツェナーダイオード2
8a2)−ダイオード28a3と流れ、点火プラグ12
の電極18の間(中心電極と接地電極の間)に火花放電
を生じさせて混合気を着火・燃焼させる。また、放電電
流はコンデンサ28a1を図示の極性に充電する。充電
されたコンデンサ28a1は、イオン電流を検出するた
めのバイアス電圧を有する電流検出用電源として機能す
る。
【0040】点火プラグ12の火花放電により混合気が
燃焼すると、混合気(正確には混合気の燃焼によって生
じた燃焼ガス)が電離してイオンが発生する。このイオ
ンがイオン電流検出用コンデンサ28a1のバイアス電
圧の作用によって移動することにより、別言すれば、点
火プラグ12の電極間にイオンが介在してその間の電気
抵抗が低下することにより、イオン電流検出用コンデン
サ28a1−2次側コイル26−点火プラグ12を流れ
るイオン電流が生じる。この際、発生したイオン電流に
引きずられて検出抵抗28a4における電圧値が変化す
る。イオン電流検出回路28aは、この電圧値の変化、
即ち、イオン電流波形を、処理回路28bに出力する。
燃焼すると、混合気(正確には混合気の燃焼によって生
じた燃焼ガス)が電離してイオンが発生する。このイオ
ンがイオン電流検出用コンデンサ28a1のバイアス電
圧の作用によって移動することにより、別言すれば、点
火プラグ12の電極間にイオンが介在してその間の電気
抵抗が低下することにより、イオン電流検出用コンデン
サ28a1−2次側コイル26−点火プラグ12を流れ
るイオン電流が生じる。この際、発生したイオン電流に
引きずられて検出抵抗28a4における電圧値が変化す
る。イオン電流検出回路28aは、この電圧値の変化、
即ち、イオン電流波形を、処理回路28bに出力する。
【0041】処理回路28bでは、入力されたイオン電
流波形を適宜な処理を施して積分値とし、ECU50に
出力する。尚、イオン電流波形の積分値への変換処理は
この発明の要旨とは直接の関係を有しないので、説明を
省略する。ECU50は、入力された積分値を所定値と
比較することにより、内燃機関が失火状態にあるか否か
を判断する。また、次の点火信号出力時にリセットパル
スを処理回路28bに送出して積分値をリセットし、よ
り具体的には、処理回路28bの積分用コンデンサを放
電することにより、次回の検出に備える。
流波形を適宜な処理を施して積分値とし、ECU50に
出力する。尚、イオン電流波形の積分値への変換処理は
この発明の要旨とは直接の関係を有しないので、説明を
省略する。ECU50は、入力された積分値を所定値と
比較することにより、内燃機関が失火状態にあるか否か
を判断する。また、次の点火信号出力時にリセットパル
スを処理回路28bに送出して積分値をリセットし、よ
り具体的には、処理回路28bの積分用コンデンサを放
電することにより、次回の検出に備える。
【0042】上記のように、イオン電流検出回路28a
には、イオン電流検出用コンデンサ28a1が設けら
れ、イオン電流の検出に大きな役割を果たす。また、具
体的な説明は省略したが、処理回路28bにも、複数個
のコンデンサが使用される。これらコンデンサの容量が
変化すると、イオン電流の検出タイミングおよび処理期
間が一定せず、イオン電流の検出および失火判断の精度
を低下させるという問題が生じるが、この実施の形態に
係る点火コイルユニット10にあっては、上述の如く回
路基板28をケース22(より具体的にはケース矩形部
22a)の内部に一体的に内蔵し、さらにはケース22
の内部の間隙42a,42bを樹脂にてモールドするよ
うにしたので、回路基板28上の回路の各コンデンサの
容量が変化することがなく、よって上記問題が生じるこ
とがない。
には、イオン電流検出用コンデンサ28a1が設けら
れ、イオン電流の検出に大きな役割を果たす。また、具
体的な説明は省略したが、処理回路28bにも、複数個
のコンデンサが使用される。これらコンデンサの容量が
変化すると、イオン電流の検出タイミングおよび処理期
間が一定せず、イオン電流の検出および失火判断の精度
を低下させるという問題が生じるが、この実施の形態に
係る点火コイルユニット10にあっては、上述の如く回
路基板28をケース22(より具体的にはケース矩形部
22a)の内部に一体的に内蔵し、さらにはケース22
の内部の間隙42a,42bを樹脂にてモールドするよ
うにしたので、回路基板28上の回路の各コンデンサの
容量が変化することがなく、よって上記問題が生じるこ
とがない。
【0043】図4は、この実施の形態に係る点火コイル
ユニット10によるイオン電流の検出出力(前記した積
分値)を示す実測データ図である。また、図5は、点火
コイルユニット(イオン電流検出回路および処理回路を
搭載する回路基板がワイヤなどで接続されて別体とされ
た場合)によるイオン電流の検出出力(前記した積分
値)を示す図4と同様な実測データ図である。尚、図5
は、イオン電流検出回路と処理回路を接続するワイヤが
ウェット状態(水滴や油分が付着して濡れた状態)の場
合の検出結果を示す。
ユニット10によるイオン電流の検出出力(前記した積
分値)を示す実測データ図である。また、図5は、点火
コイルユニット(イオン電流検出回路および処理回路を
搭載する回路基板がワイヤなどで接続されて別体とされ
た場合)によるイオン電流の検出出力(前記した積分
値)を示す図4と同様な実測データ図である。尚、図5
は、イオン電流検出回路と処理回路を接続するワイヤが
ウェット状態(水滴や油分が付着して濡れた状態)の場
合の検出結果を示す。
【0044】ここで、図4および図5は、内燃機関の燃
焼状態が失火状態(機関回転数1000rpm、常温
時)にあるときの検出結果である。このため、本来なら
ばイオン電流の検出出力は零を示すはずであるが、図5
に示す例にあっては、イオン電流検出回路と処理回路を
接続するワイヤの浮遊容量および抵抗変化の影響を受け
るため、矢印で示すように検出出力が零よりも大きな値
を示す。この値が失火判断のためのしきい値を超えてい
れば、失火状態にあるにも関わらず、イオン電流が正常
に発生している、即ち正常な燃焼が行われていると誤判
断されてしまう。このため、運転状態や外部環境の状態
に応じてしきい値を持ち替える必要があることがみてと
れよう。
焼状態が失火状態(機関回転数1000rpm、常温
時)にあるときの検出結果である。このため、本来なら
ばイオン電流の検出出力は零を示すはずであるが、図5
に示す例にあっては、イオン電流検出回路と処理回路を
接続するワイヤの浮遊容量および抵抗変化の影響を受け
るため、矢印で示すように検出出力が零よりも大きな値
を示す。この値が失火判断のためのしきい値を超えてい
れば、失火状態にあるにも関わらず、イオン電流が正常
に発生している、即ち正常な燃焼が行われていると誤判
断されてしまう。このため、運転状態や外部環境の状態
に応じてしきい値を持ち替える必要があることがみてと
れよう。
【0045】これに対し、図4に示すこの実施の形態に
係る点火コイルユニット10にあっては、検出出力が正
確に零を示しており、イオン電流の検出および失火判断
の精度が向上し、さらには、失火判断のためのしきい値
を持ち替える必要もないことがわかる。
係る点火コイルユニット10にあっては、検出出力が正
確に零を示しており、イオン電流の検出および失火判断
の精度が向上し、さらには、失火判断のためのしきい値
を持ち替える必要もないことがわかる。
【0046】このように、この実施の形態に係る点火コ
イルユニット10においては、1次側コイル24および
2次側コイル26などからなる点火コイルユニット部
と、イオン電流を検出するイオン電流検出回路28aお
よびイオン電流を示す信号を処理する処理回路28bを
形成してなる回路基板28とをケース22の内部に一体
的に内蔵するようにしたので、各回路およびその接続間
における浮遊容量や抵抗の変化を最小限に抑えることが
でき、よってイオン電流の検出タイミングおよび処理期
間が一定し、イオン電流の検出および失火判断の精度を
向上させることができる。また、失火判断のためのしき
い値を持ち替える必要がない。
イルユニット10においては、1次側コイル24および
2次側コイル26などからなる点火コイルユニット部
と、イオン電流を検出するイオン電流検出回路28aお
よびイオン電流を示す信号を処理する処理回路28bを
形成してなる回路基板28とをケース22の内部に一体
的に内蔵するようにしたので、各回路およびその接続間
における浮遊容量や抵抗の変化を最小限に抑えることが
でき、よってイオン電流の検出タイミングおよび処理期
間が一定し、イオン電流の検出および失火判断の精度を
向上させることができる。また、失火判断のためのしき
い値を持ち替える必要がない。
【0047】さらに、高電圧の電流が流れるワイヤなど
が不要なことから、ハイテンションコードを用いるなど
の高電圧対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保す
ることができると共に、他のユニットにノイズを発生さ
せることもない。
が不要なことから、ハイテンションコードを用いるなど
の高電圧対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保す
ることができると共に、他のユニットにノイズを発生さ
せることもない。
【0048】また、ケース22の内部にさらにイグナイ
タ30も一体的に内蔵するようにしたので、イグナイタ
30と1次側コイル24の間の浮遊容量や抵抗の変化を
最小限に抑えることができ、よって所望の火花放電の発
生が可能となって安定した点火性能を得ることが可能と
なり、イオン電流の検出性および失火判断の精度をより
一層向上させることができる。
タ30も一体的に内蔵するようにしたので、イグナイタ
30と1次側コイル24の間の浮遊容量や抵抗の変化を
最小限に抑えることができ、よって所望の火花放電の発
生が可能となって安定した点火性能を得ることが可能と
なり、イオン電流の検出性および失火判断の精度をより
一層向上させることができる。
【0049】以上のように、この発明の一つの実施の形
態にあっては、点火コイル(1次側コイル24、2次側
コイル26)を備えて内燃機関のシリンダヘッド14に
設けられたプラグホール16に挿入されると共に、先端
に前記内燃機関のシリンダ(燃焼室18)内に供給され
た混合気を着火して燃焼させる点火プラグ12が装着さ
れるプラグホール型点火コイルユニット10において、
前記点火コイルを収容するケース22、および前記混合
気の燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電
流検出回路28aと前記イオン電流検出回路によって検
出されたイオン電流を示す信号を処理する処理回路28
bが形成されてなる回路基板28、を備えると共に、前
記回路基板を前記ケース(より具体的にはケース矩形部
22a)に収容し、よって前記点火コイルと一体的に内
蔵させるように構成した。
態にあっては、点火コイル(1次側コイル24、2次側
コイル26)を備えて内燃機関のシリンダヘッド14に
設けられたプラグホール16に挿入されると共に、先端
に前記内燃機関のシリンダ(燃焼室18)内に供給され
た混合気を着火して燃焼させる点火プラグ12が装着さ
れるプラグホール型点火コイルユニット10において、
前記点火コイルを収容するケース22、および前記混合
気の燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電
流検出回路28aと前記イオン電流検出回路によって検
出されたイオン電流を示す信号を処理する処理回路28
bが形成されてなる回路基板28、を備えると共に、前
記回路基板を前記ケース(より具体的にはケース矩形部
22a)に収容し、よって前記点火コイルと一体的に内
蔵させるように構成した。
【0050】さらに、前記点火コイルに高電圧を発生さ
せる信号を送出するイグナイタ30、を備えると共に、
前記イグナイタを前記ケース(より具体的にはケース矩
形部22a)に収容し、よって前記点火コイルと一体的
に内蔵させるように構成した。
せる信号を送出するイグナイタ30、を備えると共に、
前記イグナイタを前記ケース(より具体的にはケース矩
形部22a)に収容し、よって前記点火コイルと一体的
に内蔵させるように構成した。
【0051】
【発明の効果】請求項1項にあっては、プラグホール型
点火コイルユニットが、点火コイルを収容するケース、
および混合気の燃焼によって生じるイオン電流を検出す
るイオン電流検出回路と前記イオン電流検出回路によっ
て検出されたイオン電流を示す信号を処理する処理回路
が形成されてなる回路基板、を備えると共に、前記回路
基板を前記ケースに収容し、よって点火コイルと一体的
に内蔵させるように構成した、換言すれば、回路基板に
搭載された各回路およびその接続間における浮遊容量や
抵抗の変化を防止するようにしたので、各回路およびそ
の接続間において外部環境の影響を最小限に抑えること
ができ、イオン電流の検出および失火判断の精度を向上
させることができる。また、失火を判断するためのしき
い値を持ち替える必要がない。
点火コイルユニットが、点火コイルを収容するケース、
および混合気の燃焼によって生じるイオン電流を検出す
るイオン電流検出回路と前記イオン電流検出回路によっ
て検出されたイオン電流を示す信号を処理する処理回路
が形成されてなる回路基板、を備えると共に、前記回路
基板を前記ケースに収容し、よって点火コイルと一体的
に内蔵させるように構成した、換言すれば、回路基板に
搭載された各回路およびその接続間における浮遊容量や
抵抗の変化を防止するようにしたので、各回路およびそ
の接続間において外部環境の影響を最小限に抑えること
ができ、イオン電流の検出および失火判断の精度を向上
させることができる。また、失火を判断するためのしき
い値を持ち替える必要がない。
【0052】さらに、高電圧の電流が流れるワイヤなど
が不要なことから、ハイテンションコードを用いるなど
の高電圧対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保す
ることができると共に、他のユニットにノイズを発生さ
せることもない。
が不要なことから、ハイテンションコードを用いるなど
の高電圧対策を施すことを不要としつつ信頼性を確保す
ることができると共に、他のユニットにノイズを発生さ
せることもない。
【0053】請求項2項にあっては、プラグホール型点
火コイルユニットが、さらに、点火コイルに高電圧を発
生させる信号を送出するイグナイタを備えると共に、前
記イグナイタをケースに収容し、よって前記点火コイル
と一体的に内蔵させるように構成したので、点火コイル
ユニットと点火プラグの間、さらには、イグナイタと点
火コイルユニットの間の浮遊容量や抵抗の変化を防止す
ることができて安定した点火性能を得ることができ、よ
って所望の火花放電の発生が可能となってイオン電流の
検出および失火判断の精度をより一層向上させることが
できる。
火コイルユニットが、さらに、点火コイルに高電圧を発
生させる信号を送出するイグナイタを備えると共に、前
記イグナイタをケースに収容し、よって前記点火コイル
と一体的に内蔵させるように構成したので、点火コイル
ユニットと点火プラグの間、さらには、イグナイタと点
火コイルユニットの間の浮遊容量や抵抗の変化を防止す
ることができて安定した点火性能を得ることができ、よ
って所望の火花放電の発生が可能となってイオン電流の
検出および失火判断の精度をより一層向上させることが
できる。
【図1】この発明の一つの実施の形態に係るプラグホー
ル型点火コイルユニットの側面断面図である。
ル型点火コイルユニットの側面断面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1に示すプラグホール型点火コイルユニット
の回路基板上の回路構成を示す回路図である。
の回路基板上の回路構成を示す回路図である。
【図4】図1に示すプラグホール型点火コイルユニット
のイオン電流の検出出力(失火時)を示す実測データ図
である。
のイオン電流の検出出力(失火時)を示す実測データ図
である。
【図5】プラグホール型点火コイルユニットと回路基板
を別体とした場合のイオン電流の検出出力(失火時)を
示す実測データ図である。
を別体とした場合のイオン電流の検出出力(失火時)を
示す実測データ図である。
10 プラグホール型点火コイルユニット
12 点火プラグ
14 シリンダヘッド
16 プラグホール
18 電極
20 燃焼室
22 ケース
22a ケース矩形部
22b ケース円筒部
24 1次側コイル
26 2次側コイル
28 回路基板
28a イオン電流検出回路
28b 処理回路
30 イグナイタ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 久保 和之
埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会
社本田技術研究所内
(72)発明者 小沢 善仁
埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会
社本田技術研究所内
(72)発明者 石田 健一
埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会
社本田技術研究所内
Fターム(参考) 3G019 CC02 CC03 CD01 EC03 KA13
KA23 KA25 KC06 KC08 KC10
Claims (2)
- 【請求項1】 点火コイルを備えて内燃機関のシリンダ
ヘッドに設けられたプラグホールに挿入されると共に、
先端に前記内燃機関のシリンダ内に供給された混合気を
着火して燃焼させる点火プラグが装着されるプラグホー
ル型点火コイルユニットにおいて、 a.前記点火コイルを収容するケース、 および b.前記混合気の燃焼によって生じるイオン電流を検出
するイオン電流検出回路と前記イオン電流検出回路によ
って検出されたイオン電流を示す信号を処理する処理回
路が形成されてなる回路基板、を備えると共に、前記回
路基板を前記ケースに収容し、よって前記点火コイルと
一体的に内蔵させたことを特徴とするプラグホール型点
火コイルユニット。 - 【請求項2】 さらに、 c.前記点火コイルに高電圧を発生させる信号を送出す
るイグナイタ、を備えると共に、前記イグナイタを前記
ケースに収容し、よって前記点火コイルと一体的に内蔵
させたことを特徴とする請求項1項記載のプラグホール
型点火コイルユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002193709A JP2003083220A (ja) | 2001-07-03 | 2002-07-02 | プラグホール型点火コイルユニット |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-202592 | 2001-07-03 | ||
JP2001202592 | 2001-07-03 | ||
JP2002193709A JP2003083220A (ja) | 2001-07-03 | 2002-07-02 | プラグホール型点火コイルユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003083220A true JP2003083220A (ja) | 2003-03-19 |
Family
ID=26618069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002193709A Withdrawn JP2003083220A (ja) | 2001-07-03 | 2002-07-02 | プラグホール型点火コイルユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003083220A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2395070A (en) * | 2002-11-01 | 2004-05-12 | Visteon Global Tech Inc | Combined ignition coil and ionization detector |
JP2006112418A (ja) * | 2004-09-17 | 2006-04-27 | Denso Corp | 点火コイル |
JP2007270756A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Diamond Electric Mfg Co Ltd | 内燃機関用点火装置 |
-
2002
- 2002-07-02 JP JP2002193709A patent/JP2003083220A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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