JP2003132647A - 磁気ディスク装置およびキャリッジ - Google Patents

磁気ディスク装置およびキャリッジ

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JP2003132647A
JP2003132647A JP2001327092A JP2001327092A JP2003132647A JP 2003132647 A JP2003132647 A JP 2003132647A JP 2001327092 A JP2001327092 A JP 2001327092A JP 2001327092 A JP2001327092 A JP 2001327092A JP 2003132647 A JP2003132647 A JP 2003132647A
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carriage
magnetic disk
bobbin
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Hisahiro Arisaka
寿洋 有坂
Hiromitsu Masuda
広光 増田
Toshihiko Shimizu
利彦 清水
Gentaro Nakamura
元太郎 中村
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Hitachi Ltd
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/54Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head into or out of its operative position or across tracks
    • G11B5/55Track change, selection or acquisition by displacement of the head
    • G11B5/5521Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks
    • G11B5/5526Control therefor; circuits, track configurations or relative disposition of servo-information transducers and servo-information tracks for control thereof

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  • Moving Of Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】キャリッジの剛性を大きくして磁気ヘッドの位
置決め精度を向上させ、記録容量の大きな磁気ディスク
装置を提供する。 【解決手段】磁気ディスク上の情報を読み出しまたは書
き込みを行う磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを前記磁気
ディスク上において所定の軸周りに移動可能に支持する
キャリッジと、このキャリッジに設けられたボビンによ
り支持され前記キャリッジを駆動する電磁力を受ける環
状のコイルとを備えた磁気ディスク装置において、前記
環状のコイルと前記ボビンとを接合する第1の接合部材
と、前記環状のコイルの内方側に配置されたコイル内部
材と、この環内部材と前記コイルとを接合する第2の接
合部材とを備え、前記コイル内部材の縦弾性係数が前記
第1または第2の接合部材の縦弾性係数よりも大きな磁
気ディスク装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
の磁気ヘッドを位置決めする構成に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置の記録密度を向上させ
るためには、ディスクへの書き込み/読み出し用ヘッド
の位置決め誤差を低減し、より狭い領域に情報を記憶さ
せることが有効である。一方、従来から磁気ディスク面
に対する磁気ヘッドの位置決め動作には、磁気ヘッドを
搭載した揺動型キャリッジとそれを駆動するボイスコイ
ルモータ(VCM)が一般に用いられている。この揺動
するキャリッジは、ピボット軸を中心に回転するように
設けられ、この軸の一方の側の先端部に磁気ヘッドを備
え、このヘッドとピボット軸との間には磁気ヘッドが取
り付けられこの磁気ヘッドを磁気ディスク面上に押しつ
けて支持するサスペンションとこのサスペンションの根
元部が取り付けられたキャリッジアーム部とがが設けら
れている。また磁気ヘッドのピボット軸を挟んだ反対側
には、上記ボイスコイルモータのコイルとこれが取り付
けられたコイルボビン部とが設けられている。
【0003】この構成によりコイルボビンの内側で支持
されたコイルに作用する電界に応じて軸方向に略垂直な
面内に移動するよう電磁力によって、キャリッジはピボ
ット軸周りに回転され、サスペンションの先端部に取り
付けられたスライダに搭載された磁気ヘッドの位置がデ
ィスク面上で移動され位置が決められる。
【0004】一方、上記の軸周りに駆動される際にキャ
リッジ部に作用する力は、キャリッジを振動させる加振
力として作用する。このキャリッジの有する共振モード
のうち、特に、ディスク上の位置決めされる目標の位
置、あるいはピボット軸と磁気ヘッドとを結ぶ仮想の線
を中心として、ヘッド移動方向にキャリッジ全体が変形
して振動する共振モード(以下では主共振モードと称す
る)は位置決め制御系のサーボ帯域の制限要因となるた
め、このキャリッジ主共振モードに対しては、その共振
周波数を高くすることが要求される。
【0005】この主共振モードは、キャリッジを揺動自
由に支持する軸受(ピボット軸受)が持つ剛性とキャリ
ッジ全体が屈曲することに対する曲げ剛性とを連結した
ばねの全体の剛性と、キャリッジの質量とでモデル化で
きる振動モードである。このことから、主共振周波数を
上げるためには、キャリッジの曲げ剛性を向上させる必
要があるといえる。
【0006】一方、コイルをキャリッジと一体化したボ
ビンに接合させる手段としては、接着や液晶ポリマー等
の樹脂でインサートモールドによる接合といった手段が
ある。前者では、接着剤を塗布、硬化させる際に治具を
必要とするが、後者は射出成形型で成形するだけで済む
という利点がある。いずれの組立方法を用いた場合で
も、コイルおよびコイルボビン部の剛性を向上させる必
要がある。上記の主共振モードにおいて、概略環状のコ
イルとそれに接着剤あるいは樹脂によって接合されたボ
ビンとは、コイルの平面内で環がつぶれるように変形し
てしまう。
【0007】コイルおよびコイルボビンの剛性を向上さ
せる技術の従来技術として、例えば特開昭63-277
458号公報(従来技術1)に記載の技術がある。これ
は、セラミック材質のコイルボビンにコイルを接着し、
これをキャリッジに締結する構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術1では、
セラミック製のボビンをアルミ等の材質でできたキャリ
ッジ本体に締結する必要があり組立の工程が多くなりコ
ストが大きくなる。また、セラミック材料は発塵を生じ
ると磁気ディスク装置の信頼性に影響を与える。
【0009】すなわち、上記従来技術1では、セラミッ
クは比剛性が高く、剛性を向上させることができるが、
この発塵の問題ゆえに、取扱が難しい、例えば、装置内
で表面を晒して使用することは信頼性確保の点からみて
困難であるという問題がある。
【0010】また、剛性向上の目的においてセラミック
以外で、ステンレススチール等の剛性の高い金属材料を
用いる場合には、これがボイスコイルモータの平行磁石
間の極めて強い磁場内で移動することから、導電性を有
する金属材料では表面の渦電流発生に、逆磁界が発生し
てコイルに生じる電磁力を低下させてしまうという問題
がある。
【0011】そこで、本発明の目的は、キャリッジの剛
性を大きくして磁気ヘッドの位置決め精度を向上させ、
記録容量の大きな磁気ディスク装置を提供することにあ
る。また、本発明の別の目的は、キャリッジの剛性を大
きくできるコイルおよびボビンを備えたキャリッジの組
み立て方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、磁気ディス
ク上の情報を読み出しまたは書き込みを行う磁気ヘッド
と、この磁気ヘッドを前記磁気ディスク上において所定
の軸周りに移動可能に支持するキャリッジと、このキャ
リッジに設けられたボビンにより支持され前記キャリッ
ジを駆動する電磁力を受ける環状のコイルとを備えた磁
気ディスク装置において、前記環状のコイルと前記ボビ
ンとを接合する第1の接合部材と、前記環状のコイルの
内方側に配置されたコイル内部材と、この環内部材と前
記コイルとを接合する第2の接合部材とを備え、前記コ
イル内部材の縦弾性係数が前記第1または第2の接合部
材の縦弾性係数よりも大きな磁気ディスク装置により達
成される。
【0013】さらに、前記環の内側の第1の部材は、前
記コイル内部材の前記ピボット軸方向の表面を覆って形
成されたことにより達成される。さらには、前記コイル
内部材が前記第2の接合部材に封入されたことにより達
成される。
【0014】さらにまた、前記コイル内部材の表面に形
成された凹凸あるいは貫通孔を設けたこと請求項1乃至
3のいずれかに記載の磁気ディスク装置。
【0015】また、磁気ディスク上の情報を読み出しま
たは書き込みを行う磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを前
記磁気ディスク上において所定の軸周りに移動可能に支
持するキャリッジと、このキャリッジに設けられたボビ
ンにより支持され前記キャリッジを駆動する電磁力を受
ける環状のコイルの環の内側に前記コイルを前記ボビン
と接合する接合部材および前記環の内側に充填される接
合部材よりも剛性の大きな部材をインサートモールドし
て前記コイルの環の内側に接合させる磁気ディスク用キ
ャリッジの製造方法により達成される。
【0016】このような構成とすることでコイルと補強
部材とを1つの工程でボビンに接合することができ、組
立生産性が向上できるほか、接着の場合のような硬化治
具も不要でありコスト低減することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面を用い
て説明する。
【0018】図2は本発明の第1の実施例に係るキャリ
ッジの全体構成を示す斜視図である。キャリッジの本体
であるキャリッジブロック1は、アルミ材の押し出し加
工で外形を作り、機械加工によってアーム2、コイルボ
ビン3などの形状を形成する。このコイルボビンは、後
述ピボット7の軸方向に高さを有するキャリッジブロッ
ク1のおよそ高さ方向の中央部に2つの腕部を有して設
けられている。この腕の間にコイル6が配置され接合部
材により腕あるいはブロック1のピボット軸と接合され
てキャリッジで支持されるようになっている。このコイ
ルに電界による電磁力が作用して、ピボット軸周りに腕
同士で形成される面(磁気ディスク面と略平行、コイル
の環に沿った面)に沿って動作するようにされている。
【0019】キャリッジ本体1には、磁気ヘッド4を搭
載したサスペンション5や、駆動力を発生するコイル
6、キャリッジを揺動可能に支持するピボット7、そし
て磁気ヘッド3からの信号を中継あるいは増幅するアン
プを搭載したフレキシブルプリント基板(FPC)8を
取り付ける。
【0020】現在の多くの装置では、コイル6およびそ
れを支持するコイルボビン3は、磁気ヘッド3とは回転
中心であるピボット7を挟んで反対側に設けられてい
る。FPC8はキャリッジ本体1の中央付近側面に取り
付けられている。FPC8はアンプを搭載した積層部分
と1層の薄いFPC部を貼り合わせてできている。この
1層FPC部の一部が延伸されてコイル電流ライン9と
なり、コイル6の線材両端と端子14上ではんだづけさ
れている。
【0021】図3は、図2のコイル6とボビン3付近の
拡大図である。本図ではコイル6の巻線一本づつは省略
している。コイル6は、ボビン3との間に充填された外
側モールド10で接合されて連なって支持されている。
コイル6の内側には内側モールド11が充填されてい
る。さらにコイル6の巻線の両端はカバーモールド12
の内部を通って端子モールド13上部の端子14に繋が
っている。これらの外部モールド10、内部モールド1
1、カバーモールド12、端子モールド13は部分の形
状を説明するために便宜的に分けて名称をつけているだ
けであり、実際には跡から述べる射出成形時に同時に成
形される、同じ材質の部材である。
【0022】ただし、内側モールド11および外側モー
ルド10は、本実施の例では同一の材料を用いている
が、別の材料としても良い。
【0023】図1にボビン3およびコイル6の一部を切
り取った断面を示す。略環状の形状をしたコイル6の環
の内方側には平板状の形状を有する部材とこれを覆って
設けられコイル6と接合して支持する内側モールド11
が設けられている。本実施の例では、この内部モールド
11の内部に封入された板状の部材は補強板15てあ
る。補強板15のピボット軸7の側の表面が内側モール
ド11により覆われている。図4に補強板15を示す。
本実施例では補強板15の材質はアルミナ(Al2O3)であ
り、体積固有抵抗は1014Ωcm以上でありほとんど導電
性を持たない。縦弾性係数は3.7×1011 N/m2でありアル
ミの6.8×1011 N/m2と比べても5倍、液晶ポリマー等の
インサートモールドに使用する樹脂の縦弾性係数1.6×1
010 N/m2と比べて18倍になり。極めて剛性が高い。本発
明ではおなじく体積固有抵抗が大きくほとんど導電性を
持たない窒化ケイ素(Si3N4)や炭化ケイ素(SiC)、あるい
はジルコニア(ZrO2)等のセラミック材料を使用すること
もできる。窒化ケイ素や炭化ケイ素でも縦弾性係数が2.
9×1011 N/m2以上とアルミに比較して極めて大きいた
め、この補強部材の剛性を極めて高くすることができ
る。
【0024】また導電率が低い電磁鋼板(ケイ素鋼板)
を使用することもできるが、縦弾性係数で1.9×1011 N/
m2であり、密度が8.0×103kg/m3と上記のセラミック
(3.0〜4.0×103kg/m3)よりも大きいため、比剛性とい
う観点ではやや劣る。キャリッジは揺動してヘッドを移
動させるためのものでもあるので、イナーシャが小さい
ほうが加速能力が向上するため、ボビン3およびコイル
6部の曲げ剛性を向上させるための補強板15であって
も、より軽量であることが望ましい。したがって比剛性
が高いセラミック材料を用いる意味がある。
【0025】また補強板15は平板状で外側形状をコイ
ル6の内側形状に合わせて決定する。この実施例では補
強板15に貫通孔16が設けられているが、図5に示す
ように外側に切り欠き17を設けたり、図6に示すよう
に貫通孔ではなく凹凸18をつけてもよい。あるいは表
面に溝を設けても同様である。
【0026】これらの貫通孔16等の形状を設ける目的
は2つある。第1の目的は軽量化である。比剛性の高い
セラミックであっても上述のようにより軽量であること
が望ましいため、剛性を確保しつつ軽量化をはかる目的
で孔や溝、凹部を設ける。
【0027】第2の目的は孔や溝、凹部に樹脂が入り込
むことで内部モールド11と接触する面積を増やし、か
つ形状的に補強板15とモールド樹脂とが噛み合うよう
にすることで密着性を高め、境界部での接触剛性低下を
避けるようにすることである。これらの貫通孔16や切
り欠き17を設けることで複雑な形状になるが、セラミ
ックであれば焼結によって成形するため生産性は損なわ
れない。また射出成形時に内部モールド11の樹脂が回
り込んで噛み合うため、特別な製作工程を必要としな
い。
【0028】また補強板15の上下面および側面はすべ
て樹脂で覆われるため、補強板15がセラミック製であ
る場合に、表面から欠け落ちる可能性のある微細な硬質
塵埃を樹脂内部に閉じ込めることで、これらの塵埃が磁
気ディスク装置21内部に飛散する可能性を大きく低減
することができる。硬質塵埃はディスク22表面に付く
と、ヘッド4とディスク22間のすきまにかみ込まれて
ディスク22やヘッド4の損傷を引き起こす可能性があ
るため、装置内に飛散する可能性を非常に小さくする必
要がある。
【0029】図7にインサートモールドを使ったキャリ
ッジの組立工程の一部を示す。キャリッジブロック1と
コイル6、補強板15の各部品は別々に製作され、これ
らをモールド型にはめて、高温高圧の樹脂を型内部へ矢
印19方向に射出してそれぞれの間をモールド樹脂が充
填するとともに各部品を接合する。この際、型内部でコ
イル6や補強板15を位置決め、あるいは保持するピン
によって、図2中で示されるピン孔20がモールド樹脂
に残ることがある。特に補強板15を支持するためにで
きるピン孔20では、補強板がわずかに露出する可能性
があるので、最後に希釈した接着剤をピン孔20内に滴
下するなどして封止することが望ましい。
【0030】図7で示す工程でコイル6および補強板1
5を接合したキャリッジブロック1に、サスペンション
5やFPC8、ピボット7を取り付けてキャリッジは完
成する。これをディスク22を搭載したディスクスピン
ドルアッシー23やマグネットアッシー24と共にベー
ス25に取り付けて磁気ディスク装置21が完成する。
組み立てた状態の磁気ディスク装置の概略図を図8に示
す。 コイル6とマグネットアッシー24からなるボイ
スコイルモータによってキャリッジは矢印26の方向に
揺動し、ヘッド4を目標のトラック(図示しない)に位
置決めを行う。この位置決め制御系のサーボ帯域はコイ
ル6に入力される推力に対するヘッド4の変位の周波数
特性であるキャリッジの伝達特性によって決定される。
図9にこの伝達特性を示す。伝達特性上での最低次の固
有モードをここでは主共振モードと呼ぶ。これは前述の
ようにヘッド移動方向にキャリッジ全体が振動する共振
モードであるが、この主共振周波数27によって制御系
のサーボ帯域が制限される。したがってディスク装置に
おける外乱抑圧性能を向上させて精密位置決めを行うた
めにはサーボ帯域を拡大する必要があり、したがって主
共振周波数を高くすることが磁気ディスク装置の位置決
め精度向上に繋がり、より高容量のディスク装置をつく
ることができる。
【0031】図10に主共振モードのモードシェイプの
概略を示す。この主共振モードは、ピボット7の軸受が
持つ剛性とキャリッジ全体が屈曲することに対する曲げ
剛性との連結ばね剛性と、キャリッジ質量とでモデル化
できる振動モードである。したがって主共振周波数を上
げるためには、キャリッジの曲げ剛性を向上させる必要
がある。 特にアーム2とボビン3での曲げが大きいこ
とから、アームの面内曲げ剛性向上と共にボビン3とコ
イル6の曲げ剛性を向上させればよいことがわかる。
特にボビン3およびコイル6での曲げに注目すると、主
共振モードにおいて、概略環状のコイル6はコイルの平
面内で環がつぶれるように変形するので、コイル6内部
に剛性の高い補強板15をいれることで曲げ剛性を大幅
に向上することができる。
【0032】また、外側のモールド10と内側のモール
ド11との材質を変えるか、あるいは剛性を内側モール
ド11の方が大きくなるようにしても良い。これによ
り、コイルの環の内側が剛性が高くなることで、コイル
6の加振力による変形を低減して、キャリッジの変形を
抑制することができる。また、内側モード11の内側に
配置された補強板15により、さらに内側に剛性の高い
部材が配置されていることにより、キャリッジの変形が
抑制される。
【0033】一般的な3.5型磁気ディスク装置のキャ
リッジを例にとると、コイル6内部に内部モールド11
や補強板15が無い状態での主共振周波数が4.1kHzとな
る。これに対して補強板15無しで内部モールド11だ
けでコイル6内部を埋めるようにすると、主共振周波数
4.25kHzとなり150Hzの向上となる。さらに同じ厚さでア
ルミナ製の補強板15をインサートモールドした場合に
は4.6kHzと500Hzの向上ができる。補強板15の材質を
アルミにすると4.38kHzと280Hz程度であり、ステンレス
スチールとした場合には4.3kHzと200Hz程度の向上とな
る。これはステンレスの場合には密度が高いため、質量
増大の効果によって剛性向上による効果が減殺されてし
まうためと考えられる。したがって密度に対する縦弾性
係数の比が極めて大きいセラミックを補強板15の材質
に選ぶことで主共振周波数を向上できる。
【0034】実際にはキャリッジにおいては加速能力の
点から回転軸周りのイナーシャが小さいことが望ましい
ので、その増加分とのトレードオフとなる。図11に、
モールド樹脂を基準とした主共振周波数増分の比率とイ
ナーシャ増加比率の関係を示す。この図ではイナーシャ
増加に対して主共振周波数増加が多い右下にいくほど好
ましい特性になる。樹脂でコイル内部を充填した場合を
基準にすれば、図11の直線28より下側になければ樹
脂充填よりも好ましい変更とはならない。
【0035】図11からこれに適合する材料としてはア
ルミ、窒化ケイ素、アルミナなどが挙げられる。アルミ
は導電性が高いため、渦電流による推力低下を考えなく
てはならない。一方アルミナなどのセラミックでは導電
性が低い上に、主共振向上とイナーシャ低減という相反
する性能を満たすことができる。このような相反する性
能を同時に向上可能なのは、モールド樹脂に対して縦弾
性係数で18倍以上、密度に対する縦弾性係数の比で1
0倍以上にもなるという高い剛性に起因するものであ
る。
【0036】上記のように、本実施の例では、以上の構
成によって、本発明の実施例であるキャリッジでは、そ
れを適用しない場合に比べて推力やイナーシャなどの加
速能力の点で同等でありながら高い主共振周波数を有す
る機構系伝達特性によってサーボ帯域の向上をはかるこ
とができ、また発塵による信頼性の低下もなく、かつ組
立生産性に優れたキャリッジを提供することができる。
さらにはこのキャリッジを用いて高速・高密度の磁気デ
ィスク装置を提供することができる。
【0037】尚、以上の説明で用いた図面は、説明の関
係上、縦横比、各部の寸法比は必ずしも正しくない。
【0038】上記の各実施例によれば、高い主共振周波
数を実現しながらも、推力低下やイナーシャ増加などの
アクチュエータとしての加速能力の低下なく、また発塵
による信頼性の低下もなく、かつ組立生産性に優れたキ
ャリッジを提供することができ、ひいては高速・高密度
の磁気ディスク装置を提供することができる。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、キャリッ
ジの剛性を大きくして磁気ヘッドの位置決め精度を向上
させ、記録容量の大きな磁気ディスク装置を提供でき
る。また、本発明の別の目的は、キャリッジの剛性を大
きくできるコイルおよびボビンを備えたキャリッジの組
み立て方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のキャリッジのボビン切断図
である。
【図2】 本発明の実施例のキャリッジ全体図である。
【図3】 本発明の実施例のボビン部拡大図である。。
【図4】 補強板15の外観図である。
【図5】 補強板15の他の例である。
【図6】 補強板15の他の例である。。
【図7】 本発明の実施例のキャリッジの組立方法を示
す図である。
【図8】 本発明の実施例を用いた磁気ディスク装置の
概略図である。
【図9】 キャリッジの伝達特性を示す図である。
【図10】 キャリッジの主共振モード形状をを示す図
である。
【図11】 主共振周波数増分とイナーシャ増加の関係
を示す図である。
【符号の説明】
1・・・キャリッジブロック 2・・・アーム 3・・・ボビン 4・・・磁気ヘッド 5・・・サスペンション 6・・・コイル 7・・・ピボット 8・・・FPC 9・・・コイル電流ライン 10・・・外部モールド 11・・・内部モールド 12・・・カバーモールド 13・・・端子モールド 14・・・端子 15・・・補強部材 16・・・貫通孔 17・・・切り欠き 18・・・凹凸部 19・・・樹脂射出方向 20・・・ピン孔 21・・・磁気ディスク装置 22・・・ディスク 23・・・ディスク・スピンドルアッシー 24・・・マグネットアッシー 25・・・ベース 26・・・揺動方向 27・・・主共振モードのピーク 28・・・樹脂基準の性能直線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 利彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 中村 元太郎 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージ事業部内 Fターム(参考) 5D068 AA01 BB02 CC12 EE02 EE18 GG25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ディスク上の情報を読み出しまたは書
    き込みを行う磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを前記磁気
    ディスク上において所定の軸周りに移動可能に支持する
    キャリッジと、このキャリッジに設けられたボビンによ
    り支持され前記キャリッジを駆動する電磁力を受ける環
    状のコイルとを備えた磁気ディスク装置において、 前記環状のコイルと前記ボビンとを接合する第1の接合
    部材と、前記環状のコイルの内方側に配置されたコイル
    内部材と、この環内部材と前記コイルとを接合する第2
    の接合部材とを備え、前記コイル内部材の縦弾性係数が
    前記第1または第2の接合部材の縦弾性係数よりも大き
    な磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】前記第1の接合部材は、前記コイル内部材
    の前記ピボット軸方向の表面を覆って形成された請求項
    1に記載の磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】前記コイル内部材が前記第2の接合部材に
    封入された請求項2に記載の磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】前記コイル内部材の表面に形成された凹凸
    あるいは貫通孔を設けたこと請求項1乃至3のいずれか
    に記載の磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】磁気ディスク上の情報を読み出しまたは書
    き込みを行う磁気ヘッドと、この磁気ヘッドを前記磁気
    ディスク上において所定の軸周りに移動可能に支持する
    キャリッジと、このキャリッジに設けられたボビンによ
    り支持され前記キャリッジを駆動する電磁力を受ける環
    状のコイルの環の内側に前記コイルを前記ボビンと接合
    する接合部材および前記環の内側に充填される接合部材
    よりも剛性の大きな部材をインサートモールドして前記
    コイルの環の内側に接合させる磁気ディスク用キャリッ
    ジの製造方法。
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