JPH08249623A - 磁気ヘッド及び磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ヘッド及び磁気ディスク装置

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JPH08249623A
JPH08249623A JP5434595A JP5434595A JPH08249623A JP H08249623 A JPH08249623 A JP H08249623A JP 5434595 A JP5434595 A JP 5434595A JP 5434595 A JP5434595 A JP 5434595A JP H08249623 A JPH08249623 A JP H08249623A
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JP5434595A
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Inventor
Norio Yoshikawa
紀夫 吉川
Kazuishi Tanimoto
一石 谷本
Atsushi Ito
淳 伊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接触部分がディスク面に吸着しにくく高精度
に情報を記録再生でき、狭トラック化したディスクであ
ってもヘッドがトラックに充分追従することができる低
コストの接触記録再生方式の磁気ヘッドを提供する。 【構成】 磁気ヘッドスライダは、電磁変換部のディス
ク対向面がディスクと接触するように電磁変換部を支持
する接触ヘッド部と、ディスクの回転に伴う流れの動圧
効果により発生する流体力が作用するディスクと対向す
るスライダ面をもつ浮上スライダ部と、を有し、浮上ス
ライダ部と接触ヘッド部とは各々個別に形成された部品
からなり、接触ヘッド部の一端部を浮上スライダ部に接
合することにより両者が組立てられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体である磁
気ヘッド上に、磁気ヘッドが接触した状態での情報の記
録再生を行う磁気ディスク装置に係わり、特に、磁気ヘ
ッドと磁気ヘッドとの接触状態を低荷重かつ安定に保つ
ことが可能な磁気ヘッド、また、狭トラック化した場合
でも磁気ヘッドが安定にトラックに追従することが可能
な磁気ヘッド、及びこれらの磁気ヘッドを用いた磁気デ
ィスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、記録再生装置における記録密度向
上に関する技術開発が盛んに行われている。特に、磁気
ディスク装置にあっては、記録密度の上昇に伴って情報
記録媒体である磁気ディスク(以下、単に「ディスク」
という)と、ディスク上で情報の記録再生を行う磁気ヘ
ッド(以下、単に「ヘッド」という)とのスペーシング
が狭まる傾向にあり、近い将来、ディスクとヘッドとが
接触した状態で記録再生を行う技術が必要になるものと
考えられる。かかる接触記録再生における最大の技術的
課題は、ディスク面との相互接触によるヘッドの摩耗減
肉である。これを防止するためディスクとヘッドとの相
互接触状態を低荷重かつ安定に保つことが必要になる。
【0003】図19に従来のいわゆるテーパフラット型
スライダの一部を接触部としたヘッド構成を示す。磁気
ヘッドスライダ(以下、単に「スライダ」という)10
0のディスク2と対向する側には、スライダ面102が
設けられている。スライダ面102は、ディスク2の停
止時において、該ディスク2の進行方向に向かって傾斜
したテーパ部102aと該ディスク2に対してほぼ平行
となるフラット部102bとから構成されている。ディ
スク2とスライダ100との相対運動にともなって、両
者ともに生ずる流れ(例えば空気流)の動圧による効果
(流体動圧効果)によって、スライダ面102には、図
に示すような圧力Phが作用する。従来の磁気ディスク
装置で主に用いられてきた浮上スライダ方式において
は、この圧力Phの作用によってスライダ100とディ
スク2との間に所定の隙間を保持して、ヘッド全体を浮
上させている。しかし、ここではスライダ100の後端
に、すなわち、スライダ100のディスク進行方向(図
中の矢印の方向)側の端部において、スライダ100の
一部がディスク2と接触する構成となっている。この接
触部103には、図示しない電磁変換部が設けられ、こ
の電磁変換部がディスク2と接触した状態で情報の記録
再生が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
テーパフラット型スライダ100を用いて接触記録再生
を行う場合には、流体力作用位置がスライダ全長の中央
よりディスク進行方向側となるので、接触力Fcを低く
設定するのに不利である。
【0005】また、接触記録再生時において接触力Fc
は荷重Fg及び浮上力Phと釣り合いを保っているが、
スライダ面102と接触部103との位置関係に関する
製造上の誤差が存在すると、接触力Fcが所望値から外
れてばらついてしまうという問題を生じる。
【0006】次に、ディスクとスライダとの吸着問題に
ついて説明する。
【0007】従来の磁気ディスク装置においては、ディ
スク停止時にディスク上の所定位置にスライダ面が接触
した状態で着地するコンタクト・スタート・ストップ
(以下「CSS」という)方式を採用している。かかる
CSS方式においては、ディスク停止時にディスク/ス
ライダ間に存在する水分や潤滑剤の影響でスライダがデ
ィスクに吸着し、ディスク回転開始の妨げになることが
ある。これを防ぐため、ディスクにはテクスチャーと呼
ばれる微小な凹凸を形成し、スライダの吸着を防ぐこと
が試みられている。
【0008】ところが一方では、接触記録再生を行う際
に接触状態を安定に保つことが要求されており、ディス
クの記録面はさらに平滑化する傾向にある。このため、
接触記録再生方式においては、今後ますますスライダの
吸着を防止する必要がある。次に、ディスク記録面の狭
トラック化について説明する。
【0009】狭トラック化に関しては、宗本らの文献
(日本機械学会第69期通常総会議演論文集(Vol
C),1992年4月,565頁)がある。この文献に
よれば、狭トラック化したトラックにスライダを追従さ
せるため、スライダ内にピエゾ素子を取り付け、スライ
ダの直交方向となるトラック方向に微動させる機構が提
案されている。しかし、この微動機構では動圧空気を生
じるスライダ面の間にピエゾ素子を設け、スライダを伸
縮させているため、スライダが受ける動圧空気力Fhが
変動し、接触を前提とするスライダに採用するには問題
がある。
【0010】以上説明したように、従来のテーパフラッ
ト型スライダを用いて接触記録再生を行う場合には、流
体力作用位置がスライダ全長の中央よりディスク進行方
向側となるので、接触力Fcを低く設定するのに不利で
ある。
【0011】また、スライダ面と接触部との位置関係に
関する誤差によって接触力Fcがばらついてしまう。
【0012】さらに、ディスクのうねりや振動、及び装
置に加わる衝撃などによる慣性力が、接触力Fcの変動
を引き起こしてしまう。
【0013】また、接触状態の安定化のためにディスク
面をより平滑化すると、スライダがディスク面に吸着
し、ディスク回転起動の障害になる。
【0014】さらに、狭トラック化のために、ピエゾ素
子内蔵のスライダではトラック方向に対して伸縮するた
め、スライダで発生する動圧空気力が変動し、安定な接
触力Fcの確保が困難となる。
【0015】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、接触部分がディスク面に吸着しにくく
高精度に情報を記録再生でき、摩耗減肉量が少なく長寿
命化が可能であり、また、狭トラック化したディスクで
あってもヘッドがトラックに充分追従することができる
低コストの接触記録再生方式の磁気ヘッド及びこれを用
いた磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ヘッド
は、回転可能に設けられた情報記録媒体上で情報の記録
再生を行う電磁変換部と、この電磁変換部を搭載した磁
気ヘッドスライダとを備えた磁気ヘッドにおいて、前記
磁気ヘッドスライダは、前記電磁変換部の前記情報記録
媒体と対向する面が該情報記録媒体と接触するように、
該電磁変換部を支持する接触ヘッド部と、前記情報記録
媒体の回転に伴う流れの動圧効果により発生する流体力
が作用する該情報記録媒体と対向するスライダ面をもつ
浮上スライダ部と、を有し、前記浮上スライダ部と前記
接触ヘッド部とは各々個別に形成された部品からなり、
前記接触ヘッド部の一端部を前記浮上スライダ部に接合
することにより両者が組立てられていることを特徴とす
る。
【0017】ここで、浮上スライダ部の接触部ヘッドと
の固着に際し、浮上スライダ部に接触ヘッド部の幅より
大きめの幅で凹部分を設け、固着接合するようにしても
よい。このようにすると、ヘッドトラック方向等の寸法
精度を十分確保することができる。
【0018】また、接触ヘッド部の高さを、浮上スライ
ダ部の高さより小さくし、接合準備面を浮上スライダ部
背面と接触ヘッド部背面として、固着接合するようにし
てもよい。
【0019】また、浮上スライダ部と接触ヘッド部との
接合において、浮上スライダ部側の接合面に傾斜を設け
た構造にしてもよい。
【0020】さらに、浮上スライダ部と接触ヘッド部と
の接合において、接触ヘッド部側の接合面に、傾斜を設
けた構造にしてもよい。
【0021】これらのようにすると、ディスク停止時に
おける浮上スライダ面と接触ヘッド部面とのディスクと
の接触面積を小さくできるので、吸着防止と同時に、電
磁変換部分の保護が可能となる。
【0022】さらに、浮上スライダ部分の情報記録媒体
と対向するスライダ面粗さを粗くし、接触ヘッド部のス
ライダ表面性をよくするようにしてもよい。このように
すると、浮上スライダ部分と接触部ヘッドを各々個別に
するために、浮上高さが高い浮上スライダ部分の情報記
録媒体と対向するスライダ面粗さを粗くすることが可能
となり、ディスク停止時に、吸着を起こし難くなる。
【0023】また、浮上スライダ部と接触ヘッド部とを
ガラス溶着により接合してもよいし、ガラスエポキシ接
着剤を用いて固着してもよい。また、浮上スライダ部と
接触ヘッド部との固着に、エポキシ接着剤を用いてもよ
い。また、浮上スライダ部と接触ヘッド部との固着に、
紫外線硬化型接着剤により接合してもよい。これらのよ
うにすると、固着強度が高まり、衝撃外乱等によって、
磁気ヘッドの破損が免れる。
【0024】さらに、電磁変換部を搭載した接触ヘッド
スライダの側面にバイモルフ型圧電素子を設けてもよ
い。このようにすると、可動部質量を小さくすることが
でき、このため高い周波数領域まで、電磁変換部分をデ
ィスクトラック方向に追従させることができる。
【0025】
【作用】本発明によれば、以下に示すような作用効果が
得られる。
【0026】磁気ヘッドスライダを構成する接触ヘッド
部の情報記録媒体と対向する面の面積が、浮上スライダ
部のスライダ面の面積に比べて小さく構成されるため、
磁気ヘッドスライダ全体としての流体動圧効果による流
体力作用位置を、接触ヘッド部から十分遠ざけることが
でき、接触部分の接触力Fcや荷重Fを低く設定するこ
とが可能となる。
【0027】また、浮上スライダ部と接触ヘッド部とを
それぞれ別々の部品としてつくって両者を組み立てるの
で、切削加工を要することなく複雑形状のヘッドを高精
度に製作することができる。特に、電磁変換部分を有す
る接触ヘッド部の体積が浮上スライダ部の体積より小さ
いので、電磁変換部分の製造コストが低減される。
【0028】
【実施例】以下、添付の図面を参照しながら本発明の種
々の実施例について説明する。
【0029】図1はロータリーアクチュエータを用いた
磁気ディスク装置1の概略を示したものである。ディス
ク2はスピンドル12に装着され、所定の回転数で回転
されるようになっている。ヘッド20は薄板状のサスペ
ンション14の先端に取り付け支持され、ディスク2の
記録再生面に接触されるようになっている。ヘッド20
には情報の記録及び再生を行うための電磁変換部(図示
せず)が搭載されている。さらにサスペンション14は
アーム15の一端側に連結されている。このアーム15
は駆動コイル19aを保持するボビン部等を有してい
る。一方、アーム15の他端側にはリニアモータの一種
であるボイスコイルモータ19が設けられている。ボイ
スコイルモータ19は、アーム15のボビン部に巻き上
げられた駆動コイル19aと、それを挟み込むように対
向して配置された永久磁石及び対向ヨークからなる磁気
回路とを有する。アーム15は、固定軸17の上下2カ
所に設けられた図示しないボールベアリングによって揺
動可能に支持されている。固定軸17まわりに設けられ
たボールベアリング(図示せず)はキャリッジ18によ
って保持されている。
【0030】図2に示すように、磁気ヘッド支持機構は
位置決めサーボ駆動系によって動作制御されるようにな
っている。位置決めサーボ駆動系はヘッド位置検出セン
サ(図示せず)、電源31,32及びコントローラ30
を備えたフィードバック制御回路からなり、ヘッド20
の位置検出結果に基づきコントローラ30から各電源3
1,32に信号が送られると、ボイスコイルモータ19
の駆動コイル19a及びアクチュエータ(図示せず)が
それぞれ駆動されるようになっている。
【0031】次に、図3〜図5を参照しながら本発明の
第1実施例に係る磁気ヘッドについて説明する。
【0032】図4に示すように、ヘッドスライダ20は
全体として略T字状をなすものである。ヘッドスライダ
20は浮上スライダ部22及び接触ヘッド部23からな
る。浮上スライダ部22と接触ヘッド部23とはそれぞ
れ別々につくられた部品であり、両者は接着剤等によっ
て強固に接合され一体化している。両部材22,23の
接合にはエポキシ系接着剤や紫外線硬化型接着剤を用い
てもよいし、ガラス溶着を用いてもよい。浮上スライダ
部22及び接触ヘッド部23の接合面28は実質的に平
滑であり、接合面28と両部材22,23のスライダ面
とはほぼ直交している。また、浮上スライダ部22のス
ライダ面27の前半部は実質的にフラットであり、後半
部はテーパ状になっている。
【0033】接触ヘッド部23の最先端部分には接触部
24が設けられている。接触部24には情報の記録再生
を行う図示しない電磁変換部分が設けられ、電磁変換部
分のディスク対向面はディスク2に接触されるようにな
っている。
【0034】ピボット位置26には、サスペンション1
4から荷重(外力)Fがくわえられている。この荷重F
は、ディスク2の回転に伴って浮上スライダ部22のデ
ィスク対向面(スライダ面)27に発生する流体力(動
圧空気力)Fhと、接触部24においてディスク2から
反力として作用する接触力(反力)Fcと、の合成力に
対して釣り合っている。
【0035】なおこの場合に、ピボット位置26から接
触力Fcの作用線までの腕の長さをLcとし、ピボット
位置26から浮上力Fhの作用線までの腕の長さをLh
とすると、これらのモーメント力(Fc×Lc)と(F
h×Lh)とが釣合うことから、腕の長さをLcを腕の
長さをLhより大きく設定することにより接触力Fcを
十分に低くすることができる。
【0036】図示しない電磁変換部分は、半導体プロセ
スにより形成される。電磁返還部分の面に形成するた
め、この部分の面積を小さくすることが必要となる。略
T字型形状のままで、形成すると、不要な部分があり、
多数の磁気ヘッドの製造が困難となる。しかし、本実施
例では、電磁変換部分を有する接触ヘッド部23と浮上
スライダ部22とを個別に製造ができるので、量産性に
優れている。また、ヘッドスライダ面の加工も、接触ヘ
ッド部23を浮上スライダ部22に固着した後に容易に
できる。
【0037】次に、図6を参照しながら第2実施例の磁
気ヘッドについて説明する。
【0038】本実施例においては、接触ヘッド部23a
の高さHhを浮上スライダ部22aの高さHsより小さ
くし、さらにディスクに対向する面に基準面を設けてい
る。このようにすることにより、接触ヘッド部23aの
質量を小さくすることができ、ピボット位置26まわり
の慣性モーメントを小さくでき、対外乱特性を向上させ
ることができる。
【0039】次に、図7〜図9を参照しながら第3実施
例の磁気ヘッドについて説明する。本実施例では、浮上
スライダ部22bの接触ヘッド部取り付け側に凹部29
を形成し、この凹部29に接触ヘッド部23bの一端部
を嵌め込む構造にしている。このようにすることより、
トラック方向への電磁変換部分の位置決め精度を大幅に
向上させることができる。
【0040】次に、図10及び図11を参照しながら第
4実施例の磁気ヘッドについて説明する。
【0041】本実施例では、浮上スライダ部22cのデ
ィスク対向面27cと接触ヘッド部23cのディスク対
向面24cとで高さを変え、接触ヘッド部23cの接合
面28側がディスク面から離れるようにしている。すな
わち、両者のディスク対向面24c,27cは面一でな
く段違いになっている。このようにすると、図11に示
すように、ディスク静止時において接触部24のディス
ク2に接触する面積が小さくなるので、ヘッドの吸着が
起こりにくくなる。
【0042】図12は第5実施例の磁気ヘッドの概略を
示したものである。
【0043】本実施例においては、浮上スライダ部22
dを接触ヘッド部23dに接合する接合面28を垂直面
に対して角度θだけ傾けている。このようにすると、ヘ
ッド20dのスライド面24d,27dはプラスクラウ
ン(凸面状の曲率)をもつことになる。このようなプラ
スクラウンを形成することによって、ディスクとヘッド
との吸着が起こり難くなるとともに、装置全体から外部
衝撃力が加わった時に、電磁変換部分を保護しやすくな
る。
【0044】図13は第6実施例の磁気ヘッドの概略を
示したものである。
【0045】本実施例においては、接触ヘッド部23e
側の接合面28を傾けることによってスライド面24
e,27eはプラスクラウン(凸面状の曲率)をもつこ
とになり、上記第5実施例と同様に吸着が起こり難くな
るとともに、外部衝撃に対するデータの信頼性が向上す
る。
【0046】次に、図14〜図16を参照しながら第7
実施例の磁気ヘッドについて説明する。
【0047】ヘッドがディスクに吸着するのを防ぐため
には、浮上スライダ面の表面性状を粗くする必要があ
る。しかし、接触記録再生方式では、電磁変換部分の表
面性状が粗いと、それだけスペーシングロスを生じてし
まう。
【0048】本実施例では、スライド面27fの表面を
粗した浮上スライダ部22fと、表面性がよく電磁変換
部4を有する接触ヘッド部23fとを、固着接合するた
め、吸着が生じ難くなると同時に、動作時には、表面性
がよい接触ヘッド部23fで記録及び再生を行うため
に、高密度な記録再生ができる。
【0049】次に、図17及び図18を参照しながら第
8実施例の磁気ヘッドについて説明する。
【0050】本実施例では、接触ヘッド部23gの両側
面にバイモルフ型圧電素子30a,30bをそれぞれ設
けている。各バイモルフ型圧電素子30a,30bは、
例えば図2に示すようなコントローラ30で制御される
電源32から給電されるようになっている。
【0051】図18に示すように、各バイモルフ型圧電
素子30a,30bに電圧をかけると、接触ヘッド部2
3gが長手直交方向にわずかに曲がり、電磁変換部をト
ラック方向に微小に移動させることができる。
【0052】この場合に、電磁変換部分を有する接触ヘ
ッド23gの質量が浮上スライダ部22gの質量よりも
小さいため、電磁変換部分のトラック方向の機械共振振
動数を高くすることができる。この部分の機械共振振動
数を高くできるために、狭トラック化した場合であって
も、情報を記録再生するためのトラック方向の位置決め
精度が向上し、装置をさらに大容量化することが可能と
なる。
【0053】なお、本発明は、上記実施例であげたロー
タリーアクチュエータを用いた磁気ディスク装置に限ら
れず、リニアアクチュエータなどを用いた他の方式の磁
気ディスク装置に関しても広く適用が可能である。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、磁気ヘッドスライダを
構成する接触ヘッド部の情報記録媒体と対向する面の面
積が、浮上スライダ部のスライダ面の面積に比べて小さ
く構成されるため、磁気ヘッドスライダ全体としての流
体動圧効果による流体力作用位置を、接触ヘッド部から
十分遠ざけることができ、接触部分の接触力Fcや荷重
Fを低く設定することが可能となる。これにより磁気ヘ
ッドが情報記録媒体に吸着することが有効に防止され、
安定かつ高精度に情報の記録再生ができるようになる。
【0055】また、浮上スライダ部と接触ヘッド部とを
それぞれ別々の部品としてつくって両者を組み立てるの
で、切削加工を要することなく複雑形状のヘッドを高精
度に製作することができる。特に、電磁変換部分を有す
る接触ヘッド部の体積が浮上スライダ部の体積より小さ
いので、電磁変換部分の製造コストが低減される。
【0056】さらに、接触ヘッド部の摩耗量が低減され
ることにより、磁気ヘッド及びこれを用いた磁気ディス
ク装置の長寿命化が図られ、信頼性が高いものを達成す
ることができる。
【0057】また、質量が小さい電磁変換部分をトラッ
ク方向に微動させることができ、機械共振振動数を高く
でき、高精度に位置決めすることが可能となり、高トラ
ック密度記録も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気ディスク装置の全体概要を示す分解斜視
図。
【図2】磁気ヘッドの支持機構及びその制御系を示す構
成ブロック図。
【図3】本発明の第1実施例に係る磁気ヘッドをスライ
ド直交方向から見て示す正面図。
【図4】第1実施例の磁気ヘッドをスライド直交方向か
ら見て示す平面図。
【図5】第1実施例の磁気ヘッドをスライド方向から見
て示す側面図。
【図6】本発明の第2実施例に係る磁気ヘッドをスライ
ド直交方向から見て示す正面図。
【図7】本発明の第3実施例に係る磁気ヘッドをスライ
ド直交方向から見て示す正面図。
【図8】第3実施例の磁気ヘッドをスライド直交方向か
ら見て示す平面図。
【図9】第3実施例の磁気ヘッドをスライド方向から見
て示す側面図。
【図10】本発明の第4実施例に係る磁気ヘッドをスラ
イド直交方向から見て示す正面図。
【図11】ディスク停止時における第4実施例の磁気ヘ
ッドをスライド直交方向から見て示す正面図。
【図12】本発明の第5実施例に係る磁気ヘッドをスラ
イド直交方向から見て示す正面図。
【図13】本発明の第6実施例に係る磁気ヘッドをスラ
イド直交方向から見て示す正面図。
【図14】本発明の第7実施例に係る磁気ヘッドをスラ
イド直交方向から見て示す正面図。
【図15】第7実施例の磁気ヘッドをスライド直交方向
から見て示す平面図。
【図16】第7実施例の磁気ヘッドをスライド方向から
見て示す側面図。
【図17】第8実施例の磁気ヘッドを示す斜視図。
【図18】第8実施例の磁気ヘッドを示す平面図。
【図19】従来のテーパフラット型スライダの一部を接
触部とした磁気ヘッド構造を示す概略図である。
【符号の説明】
20,20a〜20g…磁気ヘッド 22,22a〜22g…浮上スライダ部 23,22a〜22g…接触ヘッド部 24…接触部 26…ピボット位置 27…スライダ面 28…接合部 29…浮上スライダ凹部 30a,30b…バイモルフ圧電素子部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に設けられた情報記録媒体上で
    情報の記録再生を行う電磁変換部と、この電磁変換部を
    搭載した磁気ヘッドスライダとを備えた磁気ヘッドにお
    いて、 前記磁気ヘッドスライダは、 前記電磁変換部の前記情報記録媒体と対向する面が該情
    報記録媒体と接触するように、該電磁変換部を支持する
    接触ヘッド部と、 前記情報記録媒体の回転に伴う流れの動圧効果により発
    生する流体力が作用する該情報記録媒体と対向するスラ
    イダ面をもつ浮上スライダ部と、を有し、 前記浮上スライダ部と前記接触ヘッド部とは各々個別に
    形成された部品からなり、前記接触ヘッド部の一端部を
    前記浮上スライダ部に接合することにより両者が組立て
    られていることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 回転可能に設けられた情報記録媒体上で
    情報の記録再生を行う電磁変換部と、この電磁変換部を
    搭載した磁気ヘッドスライダとを備えた磁気ヘッドにお
    いて、 前記磁気ヘッドスライダは、 前記電磁変換部の前記情報記録媒体と対向する面が該情
    報記録媒体と接触するように、該電磁変換部を支持する
    接触ヘッド部と、 前記情報記録媒体の回転に伴う流れの動圧効果により発
    生する流体力が作用する該情報記録媒体と対向するスラ
    イダ面をもつ浮上スライダ部と、 前記接触ヘッド部の長手両側面に設けられたバイモルフ
    型圧電素子と、 このバイモルフ型圧電素子に給電し、前記接触ヘッド部
    を情報記録媒体の半径方向に微動させる手段と、を有す
    ることを特徴とする磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 情報記録媒体を回転させる手段と、回転
    される情報記録媒体上で情報の記録再生を行う電磁変換
    部と、この電磁変換部を搭載した磁気ヘッドスライダと
    を備えた磁気ディスク装置において、 前記磁気ヘッドスライダは、 前記電磁変換部の前記情報記録媒体と対向する面が該情
    報記録媒体と接触するように、該電磁変換部を支持する
    接触ヘッド部と、 前記情報記録媒体の回転に伴う流れの動圧効果により発
    生する流体力が作用する該情報記録媒体と対向するスラ
    イダ面をもつ浮上スライダ部と、を有し、 前記浮上スライダ部と前記接触ヘッド部とは各々個別に
    形成された部品からなり、前記接触ヘッド部の一端部を
    前記浮上スライダ部に接合することにより両者が組立て
    られていることを特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 情報記録媒体を回転させる手段と、回転
    される情報記録媒体上で情報の記録再生を行う電磁変換
    部と、この電磁変換部を搭載した磁気ヘッドスライダと
    を備えた磁気ディスク装置において、 前記磁気ヘッドスライダは、 前記電磁変換部の前記情報記録媒体と対向する面が該情
    報記録媒体と接触するように、該電磁変換部を支持する
    接触ヘッド部と、 前記情報記録媒体の回転に伴う流れの動圧効果により発
    生する流体力が作用する該情報記録媒体と対向するスラ
    イダ面をもつ浮上スライダ部と、 前記接触ヘッド部の長手両側面に設けられたバイモルフ
    型圧電素子と、 このバイモルフ型圧電素子に給電し、前記接触ヘッド部
    を情報記録媒体の半径方向に微動させる手段と、を有す
    ることを特徴とする磁気ディスク装置。
JP5434595A 1995-03-14 1995-03-14 磁気ヘッド及び磁気ディスク装置 Pending JPH08249623A (ja)

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