JP2003132519A - 磁性ナノ粒子で形成された磁気記録媒体およびそれを用いた記録方法 - Google Patents

磁性ナノ粒子で形成された磁気記録媒体およびそれを用いた記録方法

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nanoparticles
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裕子 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の磁性ナノ粒子で形成された磁気記録媒体
よりも、耐磨耗性に優れ、良好な磁気特性を示す磁性ナ
ノ粒子からなる磁気記録媒体ならびにこれらの媒体に情
報を磁気記録する方法を提供する。 【解決手段】有機化合物あるいは無機化合物によって覆
われた磁性ナノ粒子を基板上に規則性を持って配置する
ことにより形成した磁気記録膜を有する磁気記録媒体に
おいて、前記磁性ナノ粒子が少なくともFe,Co,N
i,Mn,Sm,Pt,Pdの元素を含み、かつ前記磁
性ナノ粒子を覆う化合物が残留シラノール基ならびにS
i−O結合を含むことを特徴とする磁気記録媒体を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
等に用いられる磁気記録媒体または熱ないし光磁気記録
媒体、およびこれらの磁気記録媒体に対する記録方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録装置の大容量化に伴い、
磁気記録媒体の記録密度の向上が進められている。磁気
記録媒体上の記録ビットを高密度に記録するためには、
媒体ノイズを低減させることが必須となる。このために
は磁気記録膜上の磁化反転単位を小さくすることが必要
である。この目的のためには、磁気記録膜を構成する磁
性結晶粒のサイズを微細化することが有効であることが
わかっている。しかし、磁性結晶粒をあまり微細化する
と、磁気記録膜上の磁化状態が熱的に不安定となる熱減
磁現象が生じることが知られている。熱減磁現象の低減
には、磁性結晶粒のサイズ分布を均一にすることが重要
となる。つまり、高記録密度磁気記録用の媒体には、磁
性結晶粒の微細化と粒径分散度の低下の両立が必要とな
る。
【0003】従来の磁気記録媒体は、円形のガラスまた
はアルミ基板上にシード膜、下地膜、記録層となる磁性
膜、保護膜などを順にスパッタ蒸着することにより形成
されている。スパッタ蒸着法では磁性膜を構成する磁性
結晶粒の粒径分散が大きくなる。製膜条件を制御するこ
とにより、粒径分散ならびに平均粒径は制御可能であ
る。スパッタ蒸着法においては、製膜条件をコントロー
ルすることにより磁性結晶粒のサイズを微細化すること
が可能である。しかし、粒径分散度の制御は難しく、一
般的に約20%程度といわれている。
【0004】上記のような磁性結晶粒の微細化ならびに
粒径分散度の狭少化の問題を解決するための方法のひと
つが特開2000−48340号公報に開示されてい
る。また、この発明に関連する文献として、サイエンス
(Science)287巻1989〜1992頁(2
000年3月17日発行)が挙げられる。これらの従来
技術では、記録層を構成する磁性ナノ粒子を従来のスパ
ッタ蒸着法ではなく、化学的な合成によって作成してい
る。上記文献では、将来的な高記録密度に対応可能な潜
在ポテンシャルを持つとされるFePt合金(一軸異方
性定数:Ku〜7×10J/m)を、有機溶媒中で
鉄ペンタカルボニル化合物(Fe(CO) )と白金ア
セチルアセトン化合物(Pt(acac))の反応に
より合成している。上記公報ならびに文献によれば、上
述のような化学的合成手法を用いることによって、3n
m以上10nm以下の任意の直径を持ち、かつ粒径分散
度が5%から10%の範囲である磁性ナノ粒子を選択的
に作成できるとしている。
【0005】図1は被覆膜に覆われた磁性ナノ粒子を示
した模式図である。上記の公報ならびに文献に記載され
た化学的合成方法で作成された磁性ナノ粒子は、図1中
の1で示されるような磁性金属元素単独または磁性金属
元素を少なくとも1種類含む合金からなるコアと、2で
示されるようなコアを取り囲む被覆からなる。被覆2に
よって、磁性ナノ粒子と基板表面ならびに磁性ナノ粒子
間の接着が良好となり、磁性ナノ粒子からなる単層また
は多層膜を形成した際に磁性ナノ粒子の規則的な配列を
安定に作成することができるとしている。
【0006】また、図2に磁性ナノ粒子からなる単層膜
を示した。図2(a)では基板3の上にコア1が被覆2
で覆われた磁性ナノ粒子の単層膜4が形成されている。
【0007】上記のような役割に加えて、被覆2は磁性
ナノ粒子のコロイド溶液の保存安定化に大きな役割を果
たしていると考えられる。また、膜を形成したときに磁
性ナノ粒子間に被覆が存在することにより、任意の粒子
とそれに隣接する粒子との間での磁気的交換相互作用が
低減されていると考えられる。これは、磁性結晶粒界に
Cr偏析層を持つCoCrPt、CoCrTaなどのス
パッタ蒸着媒体と類似する効果と考えられる。
【0008】被覆2に用いる化合物の代表例として、上
記公報では式R−Xで表される長鎖有機化合物を含む有
機材料を挙げている。このとき、Rは炭素原子数が6か
ら22個である直鎖または分岐状のハイドロカーボン鎖
またはフルオロカーボン鎖から選択されたもの、Xはカ
ルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、ス
ルフィン酸、チオールなどから選択されるのが望ましい
としている。具体的にはオレイン酸が被覆として望まし
いと言及している。
【0009】また、上記文献では、磁性ナノ粒子からな
る記録層を形成したのちに約560℃の高温熱処理を施
すと、図2(b)に示したように、オレイン酸などの有
機材料からなる被覆は蒸発することなく、5のように炭
化した状態となり、磁性ナノ粒子の周囲に残ると述べて
いる。このように磁性ナノ粒子間に炭化した有機物が存
在することにより、引き続き粒子間の磁気的交換相互作
用が低減されていると考えられる。また、この熱処理に
よってFePt磁性ナノ粒子は、化学的に合成された当
初の結晶構造fccから規則化構造L10に変化すると
も述べている。FePtの場合、fcc構造では磁性は
発現せず、規則化構造になると強磁性を示す。なお製膜
後の熱処理では特に磁場は印加されていない。従って、
磁性ナノ粒子の磁化容易軸は様々な方向に配向している
と考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開2000−483
40号公報に記載の技術では、磁性ナノ粒子の被覆は有
機材料を主とするものであるため、製膜後の高温熱処理
によって炭化する。その結果、磁性ナノ粒子は硬度の低
いグラファイト構造をとる炭素層のなかに存在すること
になる。このため、磁性層の上に耐磨耗性被覆を形成し
ても、現行のスパッタ蒸着媒体と比較した場合、摩擦に
弱く磨耗しやすい。
【0011】また、特開2000−48340に記載の
技術では、記録層を構成する磁性ナノ粒子の磁化容易軸
が媒体面内方向あるいは媒体膜厚方向といった特定の方
向に配向されることが難しいため、現行の面内記録用あ
るいは垂直記録用媒体と比較して、磁気記録膜の磁気特
性が悪くなる。
【0012】従って本発明の目的は、耐磨耗性に優れ、
良好な磁気特性を示す磁性ナノ粒子からなる磁気記録媒
体ならびにこれらの媒体に情報を磁気記録する方法を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、有機化合物
あるいは無機化合物によって覆われた磁性ナノ粒子を基
板上に規則性を持って配置することにより形成した磁気
記録膜を有する磁気記録媒体において、前記磁性ナノ粒
子が少なくともFe,Co,Ni,Mn,Sm,Pt,
Pdの元素を含み、かつ前記磁性ナノ粒子を覆う化合物
が残留シラノール基ならびにSi−O結合を含むことを
特徴とする磁気記録媒体を用いることにより達成可能で
ある。
【0014】上述の磁性ナノ粒子は、少なくともFe,
Co,Ni,Mn,Sm,Pt,Pdなどの磁性金属元
素を含むことが可能である。また、これらの元素の金属
間化合物、2元合金、3元合金を組成とする磁性ナノ粒
子も可能である。将来の高記録密度化に備えて、一軸異
方性定数(Ku)が大きいFePt、あるいはFePt
に第3元素を加えた3元合金を組成として持つ磁性ナノ
粒子が望ましい。第3元素としてはCuの使用が可能で
ある。
【0015】前述の残留シラノール基ならびにSi−O
結合を含む化合物として、化学式1で示される化合物を
使用することが可能である。
【0016】
【化3】 (式中、R1,R2,R3はカルボン酸、ホスホン酸、
ホスフィン酸、スルホン酸、スルフィン酸、チオールな
どの官能基であり、R1,R2,R3は同一でも異なっ
ていてもよく、nは正の整数) また、残留シラノール基ならびにSi−O結合を含む化
合物として、化学式2で示される化合物を使用すること
も可能である。
【0017】
【化4】 (式中、R4,R5,R6,R7はカルボン酸、ホスホ
ン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、スルフィン酸、チオ
ールなどの官能基であり、R4,R5,R6、R7は同
一でも異なっていてもよく、nは正の整数) 上記のように、残留シラノール基ならびにSi−O結合
を含む化合物を磁性ナノ粒子の被覆材料として用いた場
合、基板上に磁性ナノ粒子を規則的に配位して形成され
た記録層を熱処理した際に被覆はガラス化する。ガラス
化した被覆の硬度はSiOを主成分とするガラスの硬
度に近くなるため、耐磨耗性を向上させることが可能と
なる。
【0018】また、本発明では、有機化合物あるいは無
機化合物によって覆われた磁性ナノ粒子を基板上に規則
性を持って配置することにより形成した磁気記録膜を有
する磁気記録媒体において、前記磁性ナノ粒子が少なく
ともFe,Co,Ni,Mn,Sm,Pt,Pdの元素
を含み、かつ前記磁性ナノ粒子の形状が紡錘形に代表さ
れるような長軸と短軸を有する形状であることを特徴と
する磁気記録媒体を用いることによって、良好な磁気特
性を示す磁性ナノ粒子からなる磁気記録媒体を得ること
が可能である。
【0019】図3に例として紡錘状の磁性ナノ粒子の構
造を示す。図3において6は金属コア、2は被覆を示
す。紡錘状の粒子形状の場合、図3に示されるように、
長軸7の長さは短軸8の長さの1.5倍から5倍程度が
望ましい。また、磁性ナノ粒子の形状は紡錘形に限ら
ず、円柱、正方柱、六方柱、正方両錐、六方両錐などが
可能である。このように、球形ではなく長軸を持つ形状
の磁性ナノ粒子を用いることによって形状異方性が誘起
され、粒子の磁化容易軸9を長軸方向に誘導しやすくで
きる。また、長軸を持つ磁性ナノ粒子の被覆として、上
述の化学式1ならびに化学式2で表されるような残留シ
ラノール基ならびにSi−O結合を含む化合物を使用す
ることが可能である。
【0020】残留シラノール基ならびにSi−O結合を
含む化合物を被覆とする磁性ナノ粒子の形状が球形であ
った場合、その直径は3nm以上20nm以下であるこ
とが望ましい。磁性ナノ粒子の形状が球形ではなく、長
軸、短軸を持つ構造であったときは、長軸の長さが3n
m以上20nm以下となることが望ましい。
【0021】磁性ナノ粒子の形状が紡錘形に代表される
ような長軸と短軸を有する形状であり、形状異方性によ
って磁化容易軸が長軸方向に誘起された場合、製膜時に
媒体膜厚方向に磁場を印加することによって、図4に示
すように、磁性ナノ粒子の長軸7を媒体膜厚方向10に
配向させ、垂直磁気異方性を誘起し、良好な磁気特性を
持つ垂直磁化膜を得ることができる。このとき印加する
磁場の強度は1T以上であることが望ましい。このと
き、磁場印加強度ならびに時間を調節することで、膜厚
方向に平行な軸と粒子の長軸とがなす角度が5度以内で
ある磁性ナノ粒子数が、磁気記録膜を構成する全磁性ナ
ノ粒子数の90%以上となる垂直磁化膜を得ることが可
能となる。このような垂直磁化膜は良好な磁気特性を示
すことができる。
【0022】本発明の磁気記録媒体における記録膜は、
磁性ナノ粒子の単層膜または多層膜から構成することが
可能である。記録膜は、磁性ナノ粒子のコロイド溶液の
回転塗布によって形成することができる。このとき、磁
性ナノ粒子を被覆する化合物の分子量ならびに分子構造
を選択し、コロイド溶液の濃度を調節することで、最充
填され、実質的に規則的な配列を持つ磁性ナノ粒子から
なる記録膜を形成することができる。また、記録膜の形
成方法として、ラングミュア・ブロジェット(Lang
muir−Blodgett)法を用いることも可能で
ある。これら以外の膜形成方法の使用も可能である。
【0023】上述のようにして形成した磁性ナノ粒子か
らなる磁気記録媒体に記録ビットを形成する際、媒体上
の1記録ビットに含まれる磁性ナノ粒子数が2個以上と
なるように情報を記録することが可能である。このと
き、球状磁性ナノ粒子の直径が記録ビット長の約0.5
倍とすることが望ましい。粒子の形状が球状でない場
合、短軸の長さが記録ビット長の約0.5倍となるよう
にすることが望ましい。これら以外のサイズを持つ粒子
を用いることも可能である。また、媒体上の1記録ビッ
トに含まれる磁性ナノ粒子数が1個となるように情報を
記録することも可能である。
【0024】上述の良好な垂直磁気異方性を示す磁性ナ
ノ粒子媒体に情報を記録する際、記録ヘッドからの漏洩
磁界の主成分が媒体膜厚方向と平行である垂直磁気記録
方式を用いることが可能である。また、媒体上の記録領
域だけに熱または光を照射しながら磁気記録を行う熱な
いし光磁気記録方式を用いることも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。 (実施例1)粒径分散度が10%以下であり、直径が3
から20nmの範囲にある球状の磁性ナノ粒子を化学的
に合成する。このとき、磁性ナノ粒子は、有機材料から
なる被覆で囲まれた磁性金属元素をコアとし、ヘキサン
溶媒中にコロイドとして分散している。
【0026】次に、有機材料からなる被覆を、残留シラ
ノール基並びにSi−O結合を含む化合物に置き換え
る。まず、前記化学式2で表される化合物を溶媒の1―
ブタノールに溶解し、約2mモル/リットルの溶液を得
た。この溶液を、磁性ナノ粒子のコロイド溶液に、適量
滴下することにより、被覆が化学式2で表される化合物
である磁性ナノ粒子を得ることができた。 (実施例2)実施例1において使用した化合物の代わり
に、化学式1で示される化合物を溶媒の1―ブタノール
に溶解し、約2mモル/リットルの溶液を得た。この溶
液を、磁性ナノ粒子のコロイド溶液に、適量滴下するこ
とにより、被覆が化学式1で表される化合物である磁性
ナノ粒子を得ることができた。
【0027】次に、ガラス基板上にスパッタ蒸着によっ
て製膜された軟磁性膜のうえに、上記磁性ナノ粒子の溶
液を滴下し、回転塗布した後、80℃で5分間プリベー
クすることにより、磁性ナノ粒子の単層膜を得た。 (実施例3)実施例1で使用した球状磁性ナノ粒子の代
わりに短軸の長さが4nm、長軸の長さが8nmである
紡錘状磁性ナノ粒子を用いた。この紡錘状磁性ナノ粒子
を覆う有機材料からなる被覆を、実施例2で使用した化
合物で置換したコロイド溶液を作製し、ガラス基板上に
スパッタ蒸着によって製膜された軟磁性膜のうえに滴下
して回転塗布した。この塗布膜に対し、膜厚方向に強さ
1Tの磁場を印加した。その後、80℃で5分間プリベ
ークして塗布溶媒を蒸発させた。次に、媒体膜厚方向に
5Tの磁場を印加しながら560℃で1時間熱処理を行
った。その結果、長軸が膜厚方向に配向し、その分散度
が10%以下であり、被覆がガラス化した紡錘状磁性ナ
ノ粒子の単層膜を得ることができた。 (実施例4)実施例3で作製した磁性ナノ粒子媒体に対
し、試料振動型磁力計を用いて評価した。その結果、垂
直保持力800kA/m(10000Oe)、保持力角
型比S*は0.8、残留磁化200emu/ccの良好
な磁気特性を示す磁化曲線が得られた。 (実施例5)実施例3で作製した磁性ナノ粒子媒体と、
記録ヘッドとして垂直磁気記録用薄膜単磁極ヘッドを用
い再生ヘッドとしてGMR素子を用いた記録再生分離型
ヘッドを組合せ、出力を調べた。その結果、記録密度が
100kfciのときpeek to peekで約1
mVの出力を得ることができた。また耐磨耗性は、従来
のスパッタ蒸着媒体と同様のレベルであることがわかっ
た。記録密度を1400kfciとしたとき、1記録ビ
ットの長さは約16nmとなった。紡錘形磁性ナノ粒子
の長軸が媒体膜厚方向に配向していると考えると、1記
録ビット中、媒体進行方向には紡錘形磁性ナノ粒子が2
個入っている換算になることが判明した。 (実施例6)実施例5で用いた垂直磁気記録方式の代わ
りに、記録用に光で記録領域だけを加熱する光アシスト
磁気記録ヘッドを用い、再生ヘッドとしてGMR素子を
用いて、記録再生実験を行った。その結果、記録密度が
100kfciのときpeek to peekで約1
mVの出力を得ることができた。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、有機化合物あるいは無
機化合物によって覆われた磁性ナノ粒子を基板上に規則
性を持って配置することにより形成した磁気記録膜を有
する磁気記録媒体において、従来の磁性ナノ粒子からな
る媒体よりも耐磨耗性に優れ、良好な磁気特性を示す磁
性ナノ粒子からなる磁気記録媒体を作成し、これらの媒
体に情報を磁気記録することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】被覆に覆われた磁性ナノ粒子を示した断面図。
【図2】基板上に被覆を持つ磁性ナノ粒子で形成された
単層膜を示した断面図。
【図3】被覆に覆われた紡錘状の磁性ナノ粒子を示した
断面図。
【図4】基板上に被覆を持つ紡錘状の磁性ナノ粒子で形
成された単層膜を示した断面図。
【符号の説明】
1…コア、2…被覆、3…基板、4…単層膜、5…炭化
した被覆、6…紡錘状磁性ナノ粒子コア、7…長軸、8
…短軸、9…磁化容易軸、10…媒体膜厚方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/714 G11B 5/714 Fターム(参考) 4J035 BA02 BA03 CA02U CA04U CA09U CA26U CA27U EA01 LA05 LB20 4K018 BB01 BB04 BC30 BD02 5D006 BA02 BA04 BA05 BA07 BA08 DA08 5D091 CC17 HH20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機化合物あるいは無機化合物によって覆
    われた磁性ナノ粒子を基板上に規則性を持って配置する
    ことにより形成した磁気記録膜を有する磁気記録媒体に
    おいて、前記磁性ナノ粒子が少なくともFe,Co,N
    i,Mn,Sm,Pt,Pdの元素を含み、かつ前記磁
    性ナノ粒子を覆う化合物が残留シラノール基並びにSi
    −O結合を含むことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】有機化合物あるいは無機化合物によって覆
    われた磁性ナノ粒子を基板上に規則性を持って配置する
    ことにより形成した磁気記録膜を有する磁気記録媒体に
    おいて、前記磁性ナノ粒子が少なくともFe,Co,N
    i,Mn,Sm,Pt,Pdの元素を含み、かつ前記磁
    性ナノ粒子の形状が紡錘形に代表されるような長軸と短
    軸を有する形状であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項2記載の磁性ナノ粒子を覆う化合物
    が残留シラノール基ならびにSi−O結合を含むことを
    特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項3記載の磁気記録媒
    体において、磁性ナノ粒子の直径または磁性ナノ粒子の
    長軸の長さが、3nm以上20nm以下であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項3記載の磁気記録媒
    体において、磁性ナノ粒子を覆う化合物の前記残留シラ
    ノール基ならびにSi−O結合として、化学式1または
    化学式2で示される化合物を使用したことを特徴とする
    磁気記録媒体。 【化1】 (式中、R1,R2,R3はカルボン酸、ホスホン酸、
    ホスフィン酸、スルホン酸、スルフィン酸、チオールな
    どの官能基であり、R1,R2,R3は同一でも異なっ
    ていてもよく、nは正の整数) 【化2】 (式中、R4,R5,R6,R7はカルボン酸、ホスホ
    ン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、スルフィン酸、チオ
    ールなどの官能基であり、R4,R5,R6、R7は同
    一でも異なっていてもよく、nは正の整数)
  6. 【請求項6】請求項2記載の磁気記録媒体において、磁
    気記録膜を構成する磁性ナノ粒子の長軸が磁化容易軸で
    あり、かつ媒体の膜厚方向に略平行となるように配置さ
    れたことを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】請求項6記載の磁気記録媒体において、膜
    厚方向に平行な軸と粒子の長軸とがなす角度が5度以内
    である磁性ナノ粒子数が、磁気記録膜を構成する全磁性
    ナノ粒子数の90%以上であることを特徴とする磁気記
    録媒体。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれか記載の磁気記録
    媒体において、磁気記録膜が磁性ナノ粒子の単層からな
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】請求項1から8のいずれか記載の磁気記録
    媒体を用いて、媒体上の1記録ビットに含まれる磁性ナ
    ノ粒子数が2個以上となるように情報を記録することを
    特徴とする記録方法。
  10. 【請求項10】請求項1から8のいずれか記載の磁気記
    録媒体を用いて、媒体上の1記録ビットに含まれる磁性
    ナノ粒子数が1個となるように情報を記録することを特
    徴とする記録方法。
  11. 【請求項11】請求項1から8のいずれか記載の磁気記
    録媒体を用いて、垂直磁気記録方式により情報を記録す
    ることを特徴とする記録方法。
  12. 【請求項12】請求項1から8のいずれか記載の磁気記
    録媒体を用いて、熱または光磁気記録方式により情報を
    記録することを特徴とする記録方法。
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