JP2003129967A - 圧縮機及びその組立方法 - Google Patents
圧縮機及びその組立方法Info
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Abstract
と軸受軸芯との同軸度及び主軸受軸芯と副軸受軸芯との
同軸度を高精度に組立ることができる圧縮機及びその組
立方法を提供する。 【解決手段】 容器内部に、主軸受部を備えた圧縮機構
部と、ロータ及びステータからなる電動機部と、副軸受
部と、を収納配設し、回転軸の片側は、主軸受部に同軸
で内蔵された主軸受により回転自在に支持され、中間部
がロータの中心部に固定され、他側は、副軸受部に内蔵
された副軸受により回転自在に支持された圧縮機におい
て、回転軸は、片側を大径に、中間部及び他側を小径に
して、その間で主軸受部のロータ側に近接した部分に係
合するテーパ部を設け、主軸受部は、ロータ側に近接
し、回転軸のテーパ部と係合する部分に、主軸受部と同
軸に加工されたテーパ状または段差形状のテーパ受部を
設ける。
Description
ことによって圧縮作動室にて気体を圧縮させる回転軸を
有する圧縮機に係わり、特に空調、冷凍用圧縮機及びそ
の組立方法に関する。
例えば特開平4−143476号公報に開示され、また
図7に示すように、上キャップ1及び下キャップ2とと
もに密閉容器3を形成する筒状のケーシング4内に固定
された環状のステータ5及び該ステータ5内に挿入され
た中空円筒状のロータ6からなる電動機部7と、固定ス
クロール8、旋回スクロール9、オルダムリング10、
ロータ6に係合した回転軸11及びロータ6の上方に位
置し前記回転軸11を回転自在に支持する主軸受12を
有する主軸受部13からなる圧縮機構部14と、ロータ
6の下方に位置し回転軸11を回転自在に支持する副軸
受15を有する副軸受部16と、で構成される。
としては、例えば特開平4−143475号公報に開示
され、また図8に示すように、ケーシング4にステータ
5を、回転軸11にロータ6を焼ばめ等により固定し、
前記ケーシング4において主軸受部13及び副軸受部1
6を溶接する位置に、段付部4a及び段付部4bを追加
工して設けておき、段付部4aに主軸受部13を、段付
部4bに副軸受部16を挿入して、両軸受部の中心軸を
ケーシングの円筒軸上に位置決めする方法がある。
は、例えば特開平11−182428号公報に開示さ
れ、また図9に示すように、主軸受部13の主軸受12
に挿入された回転軸11にロータ6を、ケーシング4に
ステータ5を焼ばめ等により固定し、ステータ5とロー
タ6の隙間に薄板17を複数枚挿入して前記ステータ5
に対する回転軸11の位置決めを行い、芯出し部材であ
る円筒状ピン18を副軸受部16の貫通孔19′及び回
転軸11に形成された給油孔20に挿入することによ
り、回転軸11に対して副軸受15を位置決めする方法
がある。
4−143476号公報などに開示されている従来の圧
縮機において、回転軸に対する軸受の傾きについては、
特に配慮されていなかった。回転軸軸芯と軸受軸芯との
傾きは、軸受部の信頼性に大きく影響し、この傾きが許
容値を越えると、軸受の寿命が低下し、また、主軸受軸
芯と副軸受軸芯の芯ずれにより回転軸の傾きが大きくな
ると、旋回スクロールと固定スクロールとの接触等によ
り性能が低下するという問題があった。
軸の軸芯に対して精度良く組み立てる必要が生じるが、
特開平4−143475号公報に開示されている圧縮機
の従来の組立方法には、あらかじめ設けたケーシングの
段付部に両軸受部を位置決めしても、精度的に限界のあ
るケーシング内径を同軸度の基準としているため、両軸
受の同軸度がでにくいという問題があった。
開示されている圧縮機の従来の組立方法には、回転軸と
主軸受の同軸度が十分に確立されていないので、副軸受
を回転軸に対して精度よく組み立てても、両軸受の同軸
度がでないという問題があった。
転軸軸芯と軸受軸芯との同軸度及び主軸受軸芯と副軸受
軸芯の同軸度を高精度に組立ることができる圧縮機及び
その組立方法を提供することにある。
め、本発明による圧縮機及びその組立方法は、特許請求
の範囲の各請求項に記載されたところを特徴とするもの
であるが、装置発明としての請求項1に係る圧縮機は、
容器内部に、回転軸を支持する主軸受部を備えた圧縮機
構部と、前記回転軸を駆動するロータ及びステータから
なる電動機部と、前記回転軸を支持する副軸受部と、を
収納配設し、前記回転軸の片側は、前記主軸受部に同軸
で内蔵された主軸受により回転自在に支持され、中間部
が前記ロータの中心部に挿嵌され、他側は、前記副軸受
部に内蔵された副軸受により回転自在に支持された圧縮
機において、前記回転軸は、前記片側を大径に、前記中
間部及び前記他側を小径にして、その間で前記主軸受部
の前記ロータ側に近接した部分に係合するテーパ部を設
け、前記主軸受部は、前記ロータ側に近接し、前記回転
軸の前記テーパ部と係合する前記部分に、前記主軸受部
と同軸に加工されたテーパ状または段差形状のテーパ受
部を設けたことを特徴とするものである。
縮機は、容器内部に、回転軸を支持する主軸受部を備え
た圧縮機構部と、前記回転軸を駆動するロータ及びステ
ータからなる電動機部と、前記回転軸を支持する副軸受
部と、を収納配設し、前記回転軸の片側は、前記主軸受
部に同軸で内蔵された主軸受により回転自在に支持さ
れ、中間部が前記ロータの中心部に挿嵌され、他側は、
前記副軸受部に内蔵された副軸受により回転自在に支持
された圧縮機において、前記主軸受部は、前記ロータ側
に近接し、前記回転軸と係合する部分に、前記主軸受部
と同軸に加工されたテーパ部を設け、前記回転軸は、前
記片側を大径に、前記中間部及び前記他側を小径にし
て、その間で前記主軸受部の前記テーパ部と係合する部
分に、段差形状のテーパ受部を設けたことを特徴とする
ものである。
縮機の組立方法は、請求項1または2に記載の圧縮機を
使用し、前記テーパ部と前記テーパ受部とを接触させて
位置決めされた前記回転軸を案内として、前記副軸受の
軸芯を前記回転軸の軸芯上に位置決めした状態で前記副
軸受部を前記容器に固定することを特徴とするものであ
る。
1ないし図6を用いて説明する。図1は、本発明の第1
の実施例における圧縮機全体の縦断面図である。図1に
おいて、該圧縮機は、圧縮機構部14、電動機部7、回
転軸11及び副軸受部16を密閉容器3内に収納配設し
た構造となっている。密閉容器3は、筒状のケーシング
4とその両側開口端を塞ぐように、上キャップ1及び下
キャップ2を溶接して形成される。
を立設させた固定スクロール8と、同じく鏡板に渦巻状
のラップを立設させて固定スクロール8に噛合う旋回ス
クロール9と、旋回スクロール9の自転を防止するオル
ダムリング10と、主軸受部13等と、からなってい
る。旋回スクロール9は、その立設させたラップの反対
側にボス部を形成し、該ボス部に回転軸11の上端が係
合された状態で、固定スクロール8と主軸受部13との
間に旋回可能に挟持されている。オルダムリング10
は、旋回スクロール9と主軸受部13との間に挟持さ
れ、主軸受部13により支持されている。
ポート22を有する固定スクロール8と、旋回スクロー
ル9との噛合わせにより、圧縮作動室23が形成され
る。固定スクロール8は、鏡板外周部にフランジ面を有
し、ボルト等によって主軸受部13に固定され、圧縮作
動室23は、実質的な密閉空間を形成するようになって
いる。圧縮作動室23は、旋回スクロール9の旋回運動
に伴って、外周部から中心部に移動するにつれて、その
体積を減じるように構成されている。主軸受部13は、
ケーシング4に溶接等で固定される。
からなっている。ステータ5は、ケーシング4に焼ばめ
等により固定される。ロータ6は、環状のステータ5内
に回転可能に配置され、回転軸11を介して主軸受12
及び副軸受15により回転自在に支持されている。
同軸で内蔵された主軸受12により回転自在に支持さ
れ、中間部がロータ6の中心部に貫通して固定され、下
部外周が副軸受部16に内蔵された副軸受15により回
転自在に支持されている。回転軸11には、軸心部に両
端面に貫通する給油孔20が設けられている。また、旋
回スクロール9の運動に伴って作用する不釣り合い力を
相殺し、圧縮機の振動を低く保ったりするための平衡部
品であるバランスウェイト24が、回転軸11と係合し
一体化されている。
央部分に副軸受部貫通孔19を設けて、回転軸11の下
端をスラスト方向に支持する平板状の支持部材25を有
し、ケーシング4に溶着等により固定されている。密閉
容器3下部の潤滑油26は、圧縮機の運転に伴って生じ
る差圧により、回転軸11の下端に固定した給油パイプ
27と給油孔20を経由し、圧縮機構部14へと供給さ
れ、排出された潤滑油26は、主軸受部13の主軸受1
2や隙間を介して圧縮作動室23へ流入する。
軸受部及び回転軸の詳細図である。図2において、回転
軸11は、主軸受部13側を大径に、中間部及び副軸受
部16側を小径にして、その間で主軸受部13のロータ
6側に近接した部分に係合するテーパ部28を設け、主
軸受部13は、ロータ6側に近接し、回転軸11のテー
パ部28と係合する部分に、主軸受部13と同軸に加工
されたテーパ状のテーパ受部29を設けてある。テーパ
部28及びテーパ受部29のテーパ部分の各軸芯に対す
る傾き角度は、両部同士で接触するならば、同一でなく
とも良い。また、各部の面積も、両部同士で接触する箇
所が3点以上あるならば、どのような大きさでも良い。
と異なる形状をもったテーパ受部29及びテーパ部28
であっても、両部同士で接触するのであれば可能であ
る。図3は第2の実施例で、テーパ受部29は段差形状
であり、テーパ部28はテーパ形状である。また、回転
軸11に段差形状のテーパ受部29を、主軸受部13に
テーパ部28を設けても良い。
方法を説明する。図4に示すように、ステータ5をケー
シング4に焼ばめ等により固定する。主軸受12を内蔵
した主軸受部13に、バランスウェイト24が係合され
一体化されている回転軸11を挿入して、回転自在に支
持する。オルダムリング10を主軸受部13に支持させ
て、旋回スクロール9を回転軸11の上端に係合させ
る。固定スクロール8は、旋回スクロール9に噛合わせ
て、ボルト等によって主軸受部13に固定する。次に、
ロータ6は、回転軸11の中間部が、ロータ6の中心部
に挿嵌された状態で固定される。
立途中の主軸受部及び回転軸の詳細図である。図5にお
いて、回転軸11をスラスト方向の下方へ引っ張り、テ
ーパ部28とテーパ受部29とを接触させる。両部同士
の接触により、回転軸11の軸芯は、主軸受部13の軸
芯及び主軸受12の軸芯と同軸上に位置決めされる。こ
の状態のままで、ステータ5とロータ6の隙間に、その
隙間と同等か若干薄い板厚の薄板17を複数枚挿入し
て、ステータ5に対するロータ6及び回転軸11の位置
決めを行いながら、主軸受部13をケーシング4に溶接
等で固定する。固定後に薄板17を取り外す。
スラスト方向の下方へ引っ張り、テーパ部28とテーパ
受部29とを接触させた状態のままで、副軸受部16に
内蔵された副軸受15に回転軸11の下部外周が挿入さ
れるように、副軸受部16を回転軸11に取付け、ケー
シング4に溶着等により固定する。この状態で、回転軸
軸芯は、主軸受軸芯と同軸上にあるので、回転軸11を
案内とした副軸受軸芯の回転軸軸芯及び主軸受軸芯に対
する同軸度は、精度よく一致する。
に、回転軸11をスラスト方向の上方へ押し出し、テー
パ部28とテーパ受部29とを接触しない状態になるよ
うに、回転軸11の下端をスラスト方向に支持する平板
状の支持部材25を挿入して、支持部材固定具30を副
軸受部16に固定する。支持部材固定具30の中央部分
に設けた副軸受部貫通孔19を通して、給油孔20に給
油パイプ27を挿入する。最後に、ケーシング4に上キ
ャップ1及び下キャップ2を溶接する。
圧縮機を例としたが、他の回転軸を有する圧縮機にも適
用できるものである。
機を例示して説明したが、横型の圧縮機であっても、組
立時だけ、回転軸の軸芯が地平面に対しほぼ垂直になる
ように設置して組立を行なえば適用できる。
受部及び主軸受と同軸に加工されたテーパ受部と回転軸
と同軸に加工されたテーパ部とを接触させる組立方法に
より、回転軸を案内として副軸受をケーシングへ適正か
つ容易に組み付けることができる。その結果、回転軸軸
芯と軸受軸芯との同軸度を高精度に組立ることができ、
軸受の寿命低下を防止し、高信頼性を確保することがで
きる。また、主軸受軸芯と副軸受軸芯との同軸度を高精
度に組立ることができ、旋回スクロールと固定スクロー
ルの接触等による性能低下を防止し、高性能化できる。
す縦断面図。
部及び回転軸を示す詳細図。
部及び回転軸を示す拡大図。
組立方法を示す縦断面図。
を案内とした位置合せを示す詳細図。
の組立方法を示す縦断面図。
断面図。
示す縦断面図。
を示す縦断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 容器内部に、回転軸を支持する主軸受部
を備えた圧縮機構部と、前記回転軸を駆動するロータ及
びステータからなる電動機部と、前記回転軸を支持する
副軸受部と、を収納配設し、前記回転軸の片側は、前記
主軸受部に同軸で内蔵された主軸受により回転自在に支
持され、中間部が前記ロータの中心部に挿嵌され、他側
は、前記副軸受部に内蔵された副軸受により回転自在に
支持された圧縮機において、 前記回転軸は、前記片側を大径に、前記中間部及び前記
他側を小径にして、その間で前記主軸受部の前記ロータ
側に近接した部分に係合するテーパ部を設け、前記主軸
受部は、前記ロータ側に近接し、前記回転軸の前記テー
パ部と係合する前記部分に、前記主軸受部と同軸に加工
されたテーパ状または段差形状のテーパ受部を設けたこ
とを特徴とする圧縮機。 - 【請求項2】 容器内部に、回転軸を支持する主軸受部
を備えた圧縮機構部と、前記回転軸を駆動するロータ及
びステータからなる電動機部と、前記回転軸を支持する
副軸受部と、を収納配設し、前記回転軸の片側は、前記
主軸受部に同軸で内蔵された主軸受により回転自在に支
持され、中間部が前記ロータの中心部に挿嵌され、他側
は、前記副軸受部に内蔵された副軸受により回転自在に
支持された圧縮機において、 前記主軸受部は、前記ロータ側に近接し、前記回転軸と
係合する部分に、前記主軸受部と同軸に加工されたテー
パ部を設け、前記回転軸は、前記片側を大径に、前記中
間部及び前記他側を小径にして、その間で前記主軸受部
の前記テーパ部と係合する部分に、段差形状のテーパ受
部を設けたことを特徴とする圧縮機。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の圧縮機を使用
し、前記テーパ部と前記テーパ受部とを接触させて位置
決めされた前記回転軸を案内として、前記副軸受の軸芯
を前記回転軸の軸芯上に位置決めした状態で前記副軸受
部を前記容器に固定することを特徴とする圧縮機の組立
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001326131A JP4045567B2 (ja) | 2001-10-24 | 2001-10-24 | 圧縮機及びその組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003129967A true JP2003129967A (ja) | 2003-05-08 |
JP4045567B2 JP4045567B2 (ja) | 2008-02-13 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP4045567B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109773362A (zh) * | 2019-03-28 | 2019-05-21 | 昆山华恒焊接股份有限公司 | 压缩机焊接系统 |
-
2001
- 2001-10-24 JP JP2001326131A patent/JP4045567B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN109773362B (zh) * | 2019-03-28 | 2023-09-26 | 昆山华恒焊接股份有限公司 | 压缩机焊接系统 |
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