JP2003129873A - 可変ピストンストローク型内燃機関 - Google Patents

可変ピストンストローク型内燃機関

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JP2003129873A
JP2003129873A JP2001329736A JP2001329736A JP2003129873A JP 2003129873 A JP2003129873 A JP 2003129873A JP 2001329736 A JP2001329736 A JP 2001329736A JP 2001329736 A JP2001329736 A JP 2001329736A JP 2003129873 A JP2003129873 A JP 2003129873A
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piston
control means
piston stroke
intake
stroke
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JP2001329736A
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English (en)
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Eiichi Kamiyama
栄一 神山
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変ピストンストローク型内燃機関が有する
種々の問題を解決し、内燃機関としての性能を向上させ
ることのできる内燃機関を提供すること。 【解決手段】 本発明の可変ピストンストローク型内燃
機関は、ピストン2のストローク量を可変制御するピス
トンストローク制御手段(6,7,10,11,12な
ど)と、ピストン2のストローク制御手段による吸入空
気量制御以外の吸入空気量制御手段(スロットルバル
ブ)19とを備えており、軽負荷時にはピストンストロ
ーク制御手段がピストン2のストローク量を小さい側に
設定し、吸入空気量制御手段19が吸入空気量制御を行
い、高負荷時には吸入空気量制御手段19を最大吸気側
に固定して吸入空気量制御手段19による吸入空気量制
御は行わず、ピストンストローク制御手段によって吸入
空気量制御を行うことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストンストロー
ク量を可変制御する可変ピストンストローク型の内燃機
関に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な内燃機関(エンジン)に
おいては、ピストンのストローク量は一定で圧縮比も一
定である(バルブの開閉タイミングを変えることによっ
て、実効ストローク量や圧縮比を変えるエンジンは実用
化されているが、その制御範囲は限定的である)。しか
し、運転状態に応じて最適なピストンストローク量(及
び圧縮比)を得ることができれば、燃費性能や出力性能
を向上させることができる。そこで、ピストンストロー
ク量(及び圧縮比)を可変制御することによってこれら
の性能向上を図る可変ピストンストローク型の内燃機関
が発明考案されている。特開2000-73804号公報には、こ
のような可変ピストンストローク型内燃機関が記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な可変ピストンストローク型内燃機関はまだ十分に実用
化されていると言える段階にはなく、実用化するには種
々の問題があり、更なる研究・改良が必要な段階にあ
る。本発明の目的は、このような可変ピストンストロー
ク型内燃機関が有する種々の問題を解決し、内燃機関と
しての性能を向上させることのできる可変ピストンスト
ローク型内燃機関を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の可変ピ
ストンストローク型内燃機関は、ピストンのストローク
量を可変制御するピストンストローク制御手段を備えて
おり、ピストンのストローク制御手段による吸入空気量
制御以外の吸入空気量制御手段をさらに備えており、軽
負荷時にはピストンストローク制御手段がピストンのス
トローク量を小さい側に設定し、吸入空気量制御手段が
吸入空気量制御を行い、高負荷時には吸入空気量制御手
段を最大吸気側に固定して吸入空気量制御手段による吸
入空気量制御は行わず、ピストンストローク制御手段に
よって吸入空気量制御を行うことを特徴としている。
【0005】なお、ピストンストローク制御手段を備え
た可変ピストンストローク型内燃機関の具体例として
は、クランクシャフトと、クランクシャフトに回転可能
に連結された中間アームと、中間アームに一端が連結さ
れたコネクティングロッドと、コネクティングロッドの
他端に連結されたピストンと、中間アームに一端が連結
され、中間アームの動きを規制してピストンのストロー
ク量をコントロールするコントロールロッドとを備えた
ものなどがある。また、吸入空気量制御以外の吸入空気
量制御手段の具体例としては、スロットルバルブやバル
ブリフトタイミング制御機構や過給器などがある。この
種のバルブリフトタイミング制御機構としては、BMW
社のバルブトロニックやユニシアジェックス社・日産自
動車社の可変動弁装置(特開平11-141321号公報に記
載)や電磁開閉式の吸排気バルブなどがある。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、エンジンブレーキ時にはピストンスト
ローク制御手段がピストンのストローク量を大きい側に
設定し、吸入空気量制御手段が吸入空気量制御を行うこ
とを特徴としている。
【0007】請求項3に記載の可変ピストンストローク
型内燃機関は、ピストンのストローク量を可変制御する
ピストンストローク制御手段を備えており、ピストンス
トローク制御手段による吸入空気量制御以外の吸入空気
量制御手段と吸気バルブの開閉タイミングを可変制御す
るバルブタイミング制御手段とをさらに備えており、高
負荷及び中負荷時に、ピストンストローク制御手段がピ
ストンのストローク量を大きい側に設定し、吸入空気量
制御手段が吸入空気量を大きい側に設定し、かつ、バル
ブタイミング制御手段が、高負荷及び中負荷時の高回転
域で吸気バルブの閉タイミングを遅閉側に設定すること
を特徴としている。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、バルブタイミング制御手段が、高負荷
及び中負荷時の中回転域で吸気バルブの閉タイミングを
中間近傍に設定することを特徴としている。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、軽負荷時に、ピストンストローク制御
手段がピストンストロークを中間近傍から小さい側に設
定し、吸気量制御手段が吸入空気量を中間近傍から小さ
い側に設定し、かつ、バルブタイミング制御手段が、吸
気バルブの閉タイミングを早閉側に設定することを特徴
としている。なお、ここに言う「中間近傍から小さい側
に設定」とは、この範囲の何れかに設定するということ
である。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、エンジンブレーキ時に、吸気量制御手
段が吸入空気量を小さい側に設定し、かつ、バルブタイ
ミング制御手段が、吸気バルブの閉タイミングを早閉側
に設定することを特徴としている。
【0011】請求項7に記載の可変ピストンストローク
型内燃機関は、ピストンのストローク量を可変制御する
ピストンストローク制御手段を備えており、各シリンダ
毎に二つの吸気バルブを有し、吸気時に吸気バルブの一
方を閉・他方を開とすることができる吸気バルブ制御手
段をさらに備えており、ピストンストローク制御手段が
ピストンのストローク量を小さい側に設定したときに
は、吸気バルブ制御手段によって各シリンダの吸気バル
ブの一方を閉・他方を開として吸気を行うことを特徴と
している。
【0012】請求項8に記載の可変ピストンストローク
型内燃機関は、ピストンのストローク量を可変制御する
ピストンストローク制御手段を備えており、各シリンダ
毎に二つの吸気バルブを有し、吸気バルブの一方の吸気
ポート近傍にシリンダ内の吸気流を制御する吸気流制御
バルブをさらに備えており、ピストンストローク制御手
段がピストンのストローク量を小さい側に設定したとき
には、吸気流制御バルブによって各シリンダの吸気バル
ブの一方からの吸気を制限しつつ吸気を行うことを特徴
としている。
【0013】請求項9に記載の可変ピストンストローク
型内燃機関は、ピストンのストローク量を可変制御する
ピストンストローク制御手段を備えており、各シリンダ
毎に複数の点火プラグを有し、ピストンストローク制御
手段がピストンのストローク量を小さい側に設定したと
きには、各シリンダ毎に複数の点火プラグを点火させて
多点点火を行うことを特徴としている。
【0014】請求項10に記載の可変ピストンストロー
ク型内燃機関は、ピストンのストローク量を可変制御す
るピストンストローク制御手段を備えており、各シリン
ダ毎に複数の点火プラグを有し、ピストンストローク制
御手段がピストンのストローク量を大きい側に設定し、
かつ、高圧縮比・低回転であるときには、各シリンダ毎
に複数の点火プラグを点火させて多点点火を行うことを
特徴としている。
【0015】請求項11に記載の可変ピストンストロー
ク型内燃機関は、ピストンのストローク量を可変制御す
るピストンストローク制御手段を備えており、少なくと
もピストンストローク制御手段がピストンのストローク
量を小さい側に設定したときには、ピストンがその往復
工程の上側にある間のクランクアングルが、下側にある
間のクランクアングルより小さくなるように構成されて
いることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の可変ストローク型内燃機
関の実施形態について、図面を参照しつつ以下に説明す
る。図1に、本発明の可変ストローク型内燃機関(エン
ジン)の実施形態の断面図を示す。なお、図1には、吸
排気系(排気バルブも含む)の構成については一部図示
が省略されている。図示されない吸排気系は従来の一般
的なエンジンと同様の構成である。
【0017】本実施形態のエンジン1は直列四気筒エン
ジンであり、ここではそのうちの一気筒のみが断面図と
して示されている。他の気筒に関しても同様の構造とな
っている。なお、本発明は直列四気筒エンジンに対して
だけでなく、他の気筒数の直列エンジンや他の形式(V
型や水平対向型など)のエンジンに対しても適用するこ
とができる。
【0018】エンジン1は、内部にピストン2を往復運
動可能に収容したシリンダ3を有しており、ピストン2
には通常のエンジンと同様にコネクティングロッド4の
上端が連結されている。なお、以下の説明において、便
宜上、図1に示される上側(後述するy軸正方向)を上
方として説明する。コネクティングロッド4の下端は、
通常のエンジンのようにクランクシャフト5に直接連結
されておらず、中間アーム6の一端側に連結されてい
る。そして、この中間アーム6の他端側がクランクシャ
フト5に連結されている。クランクシャフト5がカウン
ターウェイト5aを有しているのは通常のエンジンと同
様である。
【0019】また、この中間アーム6には、中間アーム
6の動きを規制してピストン2のストローク量を制御す
るためのコントロールロッド7の一端が連結されてい
る。このコントロールロッド7の他端7aは、後述する
移動機構で移動可能に保持されている。コントロールロ
ッド7は、他端7aが揺動中心となって揺動する。上述
した各ロッドやアームの連結部は、回転可能な連結部と
なっているのは言うまでもない。これらの構成は、各シ
リンダ3毎に構築されている。
【0020】コネクティングロッド4は、ピストン2の
往復運動を効率よく受け止めるため、シリンダ3の下方
方向に延設されている。コネクティングロッド4の下端
及び中間アーム6の一端はピストン2の往復運動によっ
て回転運動をするが、中間アーム6の動きがコントロー
ルロッド7によって規制されており、中間アーム6の他
端を回転させることとなる。この結果、中間アーム6の
他端に連結されたクランクシャフト5が回転される。こ
のとき、中間アーム6の動きを規制しているコントロー
ルロッド7は他端揺動中心7aを中心にして揺動する。
【0021】コネクティングロッド4の下端(中間アー
ム6の一端)の回転運動を、中間アーム6の動きを規制
しつつ中間アーム6の他端で回転運動として取り出すの
で、必然的にクランクシャフト5の回転軸はピストン2
の往復振動軸に対してオフセットした位置に配置されて
いる。また、コントロールロッド7の他端7aの位置を
移動させるための機構がエンジンブロック8に取り付け
られている。なおエンジンブロック8の下方には、オイ
ルパン9が取り付けられている。上述したクランクシャ
フト5は、エンジンブロック8に対して回転可能に保持
されている(図1には、クランクシャフト5の軸受部な
どは図示されていない)。
【0022】コントロールロッド7の他端揺動中心7a
を移動させる移動機構は、他端揺動中心7aを回転可能
に支持する支持部を一端に有する支持ロッド10と、こ
の支持ロッド10の中央部に形成されたネジ部に螺合さ
れたギア11と、このギア11に噛み合うギア12aを
出力軸に有するモータ12とからなり、エンジンブロッ
ク8に内蔵されている。
【0023】支持ロッド10は、各シリンダ3毎に用意
されており、その一端にコントロールロッド7の他端揺
動中心7aが連結されている。支持ロッド10は、その
中心軸方向に進退可能な状態でエンジンブロック8内に
収納されている。支持ロッド10の進退動は、ギア11
・ギア12a・モータ12によって行われる。ギア11
・ギア12a・モータ12もエンジンブロック8内に収
納されている。支持ロッド10の中央部にはネジ部が形
成されており、ギア11の中央部のネジ孔がこれに螺合
されている。即ち、支持ロッド10がボルト、ギア11
がナットのような関係で両者は螺合している。
【0024】ギア11は、各シリンダ3毎に配設されて
いる各支持ロッド10に対してそれぞれ螺合されてい
る。ギア11が回転すると、支持ロッド10自体はコン
トロールロッド7と連結されているため回転できないの
で、支持ロッド10はその中心軸方向に進退動する。ギ
ア11は、ギア12aによって回転される。ギア11の
外周部にはギア歯が形成されており、このギア歯がギア
12aと螺合している。モータ12を駆動させることに
よって、ギア12aを回転させて、コントロールロッド
7の他端揺動中心7aを支持ロッド10の中心軸方向に
移動させることができる。
【0025】モータ12はCPUに接続されており、C
PUにはエンジン回転数やアクセル角度やその他の情報
が入力される。これらの情報に基づいて最適なピストン
ストローク量がCPUによって算出され、モータ12が
制御される(最適なピストンストローク量を一旦算出せ
ずに、モータ12の制御量が直接算出されるような制御
とすることも可能)。上述したこれらの機構がピストン
ストローク制御手段として機能している。このように、
他端揺動中心7aを直線的に移動させることによって、
ピストン2のストローク量を可変制御することが可能と
なる。
【0026】ピストンストローク量を可変制御できると
いうことは、吸入空気量制御をピストンストローク量制
御によって行うこともできるということである。従来は
スロットルバルブなどの吸気抵抗となるものを吸気通路
上に配設して吸入空気量制御を行っており、ポンピング
ロスがどうしても大きくなってしまっていた。これに対
して、ピストンストローク制御によって吸入空気量制御
を行えば、ポンピングロスを低減でき、効率よくエンジ
ン1を運転することが可能となる。
【0027】本実施形態のエンジン1は、ピストンスト
ローク制御以外の吸入空気量制御手段も有している。本
実施形態の吸入空気量制御手段は、吸気管内に配設され
たスロットルバルブ19である。吸気バルブ17は吸気
ポート18とシリンダ3との境界部に配置されている。
スロットルバルブ19は、この吸気ポートよりも上流側
に排気管内に配設されており、吸入空気の有効開口面積
を変更することによって吸入空気量を調節することがで
きる。各シリンダ3は二つの吸気バルブ17と二つの排
気バルブ(図示せず)を有しており、エンジン1はいわ
ゆる4バルブエンジンである。
【0028】このようなスロットルバルブ19をピスト
ンストローク制御による吸入空気量制御と併用したとし
ても、スロットルバルブ19を全開にしてピストンスト
ローク量によって吸入空気量を行うことによってポンピ
ングロスを低減することができる。そして、エンジン1
の運転状態に応じて(例えば、要求出力との関係から吸
入空気量制御をピストンストローク制御のみで行うのが
好ましくない状況なども考えられる)ピンストンストロ
ーク制御とスロットルバルブ制御を併用することによっ
て吸入空気量制御を行ったり、スロットルバルブ制御の
みによって吸入空気量制御を行なうことも可能となり、
より一層効率のよい運転を行うことができる。
【0029】本実施形態においては、図2に示されるよ
うに、領域Iである高負荷(高トルク)時にはピストン
ストローク制御によって吸入空気量制御を行い(スロッ
トルバルブ19は全開)、領域IIである軽負荷(軽トル
ク)時にはスロットルバルブ19で吸入空気量制御を行
う(ピストンストローク量は小さい側に設定)。
【0030】軽負荷時には吸入空気量が少なくなるが、
これをピストンストローク制御で行おうとすると、ピス
トンストローク量を短くすることとなる。ピストンスト
ローク量を短くした場合も燃焼を行わせるためにはある
程度の圧縮比が必要であり、この場合、圧縮時の燃焼室
の形状はかなり扁平なものになる。燃焼室形状が扁平と
なると、S/V比が大きくなって冷却損失が増加する。そ
こで、本実施形態においては、軽負荷時には、ピストン
ストローク制御によって吸入空気量制御を行うのではな
く、スロットルバルブ制御によって吸入空気量制御を行
う。
【0031】即ち、本実施形態では、領域Iの下側の部
分でピストンストローク量が可変範囲内の下限値程度と
なり、それ以降の領域IIではスロットルバルブ19によ
って吸入空気量制御を行う。そして、このピストンスト
ローク量が可変範囲内の下限値は、燃焼時の燃焼室形状
が扁平になりすぎて冷却損失が問題になるほど小さくな
らないように設定されている。
【0032】一方、高負荷時には吸入空気量が多くなる
が、これをピストンストローク制御によって行うとピス
トンストローク量を長くすることになるので、冷却損失
が増加して問題となることはない。それよりも上述した
ようにポンピングロスを低減できる効果を得られる。そ
こで、本実施形態においては、高負荷時にはスロットル
バルブ19を全開にして、吸入空気量制御をピストンス
トローク制御によって行う。
【0033】また、エンジン1での摩擦抵抗の全体の中
ではシリンダ3とピストン2との間の摩擦抵抗が大きな
比率を占めている。このため、ピストンストローク量を
変えることで摩擦抵抗をコントロールし、最適な運転状
態を実現することも可能である。例えば、エンジンブレ
ーキとして大きな制動力を得たいような場合は、ピスト
ンストローク量を大きく取れば摩擦抵抗が大きくなり、
大きな制動力を得ることも可能である。
【0034】そこで、本実施形態においては、図2の領
域IIIであるエンジンブレーキ時にはピストンストロー
ク量を大きい側に設定して大きな制動力を得られるよう
にしている。そして、この場合の吸入空気量制御は、ス
ロットルバルブ19によって行う。このようにすること
によって、有効なエンジンストロークの確保しつつ吸入
空気量制御を確実に行うことができる。
【0035】なお、エンジンブレーキによる制動力が大
きいほどピストンストローク量を大きくするようにして
も(エンジンブレーキの程度によってピストンストロー
ク長を可変制御しても)良い。このようにすれば、エン
ジンブレーキを効果的に利用することができる。この場
合、エンジンブレーキによる制動量を検出あるいは推定
する手段が必要となる。その一例としては、トランスミ
ッションの出力軸系に回転センサを設置し、検出される
回転数の積分値に基づいてエンジンブレーキ制動力を検
出・推定することができる。この方法であれば、マニュ
アルトランスミッションを用いたものに対してもオート
マチックトランスミッション(トルクコンバータ)を用
いたものに対しても適用することができる。
【0036】あるいは、エンジン回転数センサと、オー
トマチックトランスミッションの入力軸(トルクコンバ
ータより下流側のギア部直前)に設けた回転数センサと
によって検出される二つの回転数に基づいてエンジンブ
レーキ制動力を検出・推定することもできる。トルクコ
ンバータの前後の回転数を比較し、エンジン側の回転数
がオートマチックトランスミッション入力軸の回転数よ
りも小さい場合にはエンジンブレーキ時であると判断で
きる。そして、その差分が大きいほど、エンジンブレー
キによる制動力が大きく作用していると判断できる。こ
れらの判断は、二つの回転数の検出結果が入力されるE
CUなどによって行われる。
【0037】その他の例としては、エンジン回転数セン
サと、マニュアルトランスミッションの入力軸(クラッ
チより下流側のギア部直前)に設けた回転数センサとに
よって検出される二つのパルスの位相差に基づいてエン
ジンブレーキ制動力を検出・推定することもできる。ク
ラッチにはトーショナルダンパが内蔵されているので、
トルクコンバータの前後のパルスの位相差に変化が生じ
た場合は、正トルクあるいは負トルク(エンジンブレー
キ)が生じていると判断できる。定常状態であれば、二
つのパルスの位相差は一定であるはずである。
【0038】この定常状態の位相差を基本として、位相
差が拡大したら(エンジン側パルスに対してトランスミ
ッション側パルスが遅れたら)正トルクが負荷されてい
ると判断できる。一方、位相差が縮小したら(エンジン
側パルスに対してトランスミッション側パルスが早まっ
たら)負トルクが負荷されている、即ち、エンジンブレ
ーキ時であると判断できる。そして、この縮小側への位
相差が大きいほど、エンジンブレーキによる制動力が大
きく作用していると判断できる。これらの判断は、二つ
のパルスの検出結果が入力されるECUなどによって行
われる。
【0039】ここで、コントロールロッド7の他端揺動
中心7aの好ましい配置に関して説明する。説明を容易
にするため、クランクシャフト5の回転軸に対して直角
な平面(図1に示される平面)において、ピストン2
(シリンダ3)の中心を通り、ピストン2の往復運動方
向にy軸を設定し、クランクシャフト5の回転軸を通り
y軸に直角な方向にx軸を設定してx-y座標軸系を設定
する。x軸とy軸との交点を原点Oとし、x軸の正方向
はクランクシャフト5の中心軸から原点Oの方向とし、
y軸の正方向はピストン2の圧縮方向として設定する。
このようにx-y座標軸を設定すると、コントロールロッ
ド7の他端揺動中心7aは第二象限内に位置されている
と好ましく、本実施形態のエンジン1においてもこのよ
うになされている(図1参照)。
【0040】なお、xが正・yが正の領域が第一象限、
xが負・yが正の領域が第二象限、xが負・yが負の領
域が第三象限、xが正・yが負の領域が第四象限であ
る。このように、他端揺動中心7aを第二象限に位置さ
せることで、好ましいストローク曲線(クランクアング
ルとピストン位置を示すグラフ上の曲線)と広範囲な圧
縮比を得ることが可能となる。コネクティングロッド4
や中間アーム6やコントロールロッド7の各連結点の幾
何学的位置が変わるとストローク曲線の形状も変わる
が、以下には、上述した連結点を代表的な位置に設定し
て得られるストローク曲線を、他端揺動中心7aを第一
・第二・第三・第四象限のそれぞれに設定した場合につ
いて示す。
【0041】図3が他端揺動中心7aを第一象限内に設
定した場合を示している。図4が他端揺動中心7aを第
二象限内に設定した場合を示している。図5が他端揺動
中心7aを第三象限内に設定した場合を示している。図
6が他端揺動中心7aを第四象限内に設定した場合を示
している。これらの図から、コントロールロッド7の他
端揺動中心7aを各象限内に設定した場合のピストンス
トローク量及び圧縮比との関係の傾向を知ることができ
る。
【0042】図3(b)には、他端揺動中心7aの配置位
置を図3(a)における矢印方向に変化させた場合(二カ
所)のピストン2の位置とクランクアングルとの関係が
グラフとして示されている。ピストン2の位置が0mm
とは、構造上ピストン2がそれ以上上方に行かない位置
を示している。即ち、一つの曲線で最上位位置が上死点
で、最下位位置が下死点となる。ピストン2が0mmの
位置にあるときの上部空間体積とシリンダ3の断面積積
とが分かっていれば、図3(b)の曲線から圧縮比を求め
ることができる。図3(b)から分かるように、他端揺動
中心7aを第一象限内に配置した場合は、ピストンスト
ローク量の可変範囲が狭く、十分な圧縮比を確保するこ
とができない。
【0043】図4(b)には、他端揺動中心7aの配置位
置を図4(a)における矢印方向に変化させた場合(二カ
所)のピストン2の位置とクランクアングルとの関係が
グラフとして示されている。これが本実施形態のもので
ある。図4(b)から分かるように、他端揺動中心7aを
第二象限内に配置した場合は、ピストンストローク量の
可変範囲を広く設定することも可能で、十分な圧縮比を
確保することができる。また、ピストンストロークの変
化もサインカーブに近くピストン2が円滑に往復運動す
るので悪影響がない。さらに重要なことに、これらの良
好な傾向は、ピストンストロークの可変域全体で得られ
る。
【0044】図5(b)には、他端揺動中心7aの配置位
置を図5(a)における矢印方向に変化させた場合(三カ
所)のピストン2の位置とクランクアングルとの関係が
グラフとして示されている。図5(b)から分かるよう
に、他端揺動中心7aを第三象限内に配置した場合は、
ピストンストローク量の可変範囲は広く確保でき、十分
な圧縮比を確保することができるが、ピストンストロー
クの変化がサインカーブとはかなり異なったものとなっ
てしまう。このため、ピストン2の往復運動が円滑に行
われず、振動が大きくなるなど実用上の問題がある。
【0045】図6(b)には、他端揺動中心7aの配置位
置を第四象限内に設定した場合のピストン2の位置とク
ランクアングルとの関係がグラフとして示されている。
図6(b)から分かるように、他端揺動中心7aを第四象
限内に配置した場合は、ピストンストローク量の可変範
囲が狭く、十分な圧縮比を確保することが困難である。
また、ピストンストロークの変化がサインカーブとはか
なり異なったものとなってしまうので、ピストン2の往
復運動が円滑に行われない。これらの二つの問題点を考
えると実用は困難である。
【0046】上述した図2に示される制御は、負荷(ト
ルク)に基づいて、吸入空気量制御をピストンストロー
ク制御及びスロットルバルブ制御によって行うものであ
った。次に、負荷(トルク)及びエンジン回転数に基づ
いて、ピストンストローク制御及びスロットルバルブ制
御に加えてバルブタイミング制御も加えて吸入空気量制
御を行う場合について説明する。図7に、この場合の図
2相当図を示す。ここでのバルブタイミング制御は、図
1に示されるように、吸気バルブ17の開閉を行う吸気
側カムシャフト20の回転位相を連続的に可変制御する
ことができる可変バルブタイミング制御機構21によっ
て行われる。可変バルブタイミング制御機構21は、公
知の機構であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
【0047】また、図7の各領域におけるピストンスト
ローク、バルブタイミング、及びスロットルバルブの各
制御状態を次の[表1]に示す。
【表1】
【0048】図7及び表1から明らかなように、ここで
も、上述した図2の場合とほぼ同様に、高負荷域から中
負荷域にかけてはスロットルバルブ19を全開にしつつ
ピストンストローク量で吸入空気量制御を行い、低負荷
域ではピストンストローク量を中間近傍から小さい側に
してスロットルバルブ19の開度で吸入空気量の調整を
行っている。
【0049】そして、このとき、高負荷・中負荷域(高
トルク・中トルク域)に関しては、高回転域で吸気バル
ブの閉タイミングを遅閉側に設定し、中回転域で吸気バ
ルブの閉タイミングを中間近傍に設定している。ここで
は、この吸気バルブの閉タイミングによって、吸入空気
量をより増加させようとしている。即ち、高負荷・中負
荷域の高回転域では、吸気バルブ17の閉タイミングを
最も遅らせて(遅閉)より多くの空気を吸入してより大
きな出力を得ることが可能となる。
【0050】また、高負荷・中負荷域の中回転域では、
吸気バルブ17の閉タイミングを中間近傍として(中
閉)やや多い空気を吸入して適度な出力を得ることと燃
費や排気浄化性能との両立を可能としている。これに対
して、低負荷域では、全回転域で吸気バルブの閉タイミ
ングを早閉側(中閉よりも早い:吸気バルブ17の基本
的な閉タイミング)に設定しており、バルブタイミング
制御による積極的な吸入空気量の増加は行われておら
ず、燃費や排気浄化性能を重視している。
【0051】さらに、エンジンブレーキ時には、スロッ
トルバルブ19が全閉にされ、吸気バルブ17の閉タイ
ミングは早閉側に設定される。なお、ピストンストロー
ク制御は、エンジンブレーキが弱いときは中間程度から
小さい側に設定され、エンジンブレーキが強いときは大
きい側に設定されている。
【0052】なお、図1に示される制御では、エンジン
ブレーキ時にはピストンストロークを大きい側に設定し
て吸入空気量をスロットルバルブ19で調節した。これ
に対して、この図2に示される制御では、エンジンブレ
ーキ時にはスロットルバルブ19を全閉にしてピストン
ストローク制御で吸入空気量を調節していることにな
る。スロットルバルブ19に並列して、アイドル時の吸
入空気流路となるバイパス路が形成されているので、ピ
ストンストローク制御で吸入空気量を調節することは可
能である。
【0053】このように、ピストンストローク制御とス
ロットルバルブ19などの吸入空気量制御手段とに加え
て、吸気バルブ17の閉タイミングをも制御することに
よって、より一層効率的にエンジン1を運転することが
できる。
【0054】さらに、各シリンダ3毎に二つの吸気バル
ブ17を有しているので、これらの二つの吸気バルブ1
7の開閉を独立制御することによって、扁平な形状とな
った燃焼室での燃焼を促進することも可能である。本実
施形態においては、各シリンダ3の二つの吸気バルブ1
7に関して、吸気時に一方を閉・他方を開とすることが
できる吸気バルブ制御機構(吸気バルブ制御手段)を有
している。この機構自体は、公知の構造を用いることが
可能であり、ここでは詳しい説明を省略する。この手法
を用いれば、軽負荷時にピストンストロークで吸入空気
量制御を行った場合の燃焼効率を向上させることが可能
となる。
【0055】上述したように、軽負荷時には吸入空気量
は少なくなる。このような場合にピストンストローク制
御によって吸入空気量制御を行うと燃焼室形状は扁平に
ならざるを得ず、S/V比増加による冷却損失増加を招い
て燃焼が安定しなくなる。そこで、ピストンストローク
量が小さい側に設定されているときの吸気時には、二つ
の吸気バルブのうちの一方を閉・他方を開とすること
で、シリンダ3内の空気に乱れを生じさせて扁平な燃焼
室内での火炎伝播を促進し、より安定した燃焼を得るこ
とができる。なお、ピストンストローク量が小さい側に
設定されていることは、CPUから送出されるモータ1
2の制御信号から判別できる(ストローク量を直接検出
するセンサを設置しても良い)。
【0056】上述した例は、各シリンダ3の二つの吸気
バルブ17のうちの一方を閉・他方を開とする制御であ
った。これと同様のことを、各シリンダ3の一方の吸気
バルブ17の吸気ポート18に吸気流制御バルブ22
(図1中点線で示す)を配置することでも行うことがで
きる。この場合は、吸気時に各シリンダ3の二つの吸気
バルブ17は同時に開かれるが、ピストンストローク量
が小さい側に設定されたときには、一方の吸気ポート1
8の吸気流制御バルブ22によって一方の吸気ポート1
8を流れる吸入空気量が絞られる。この結果、やはりシ
リンダ3内の空気に乱れが生じて火炎伝播が促進され、
より安定した燃焼を得ることができる。
【0057】あるいは、多点点火によっても同様の効果
が得られる。この場合、各シリンダ3には、それぞれ複
数の点火プラグが配置される(図示せず)。この場合
は、ピストンストローク量が小さい側に設定されたとき
には、複数の点火プラグによってシリンダ3内の混合気
に対して点火を行うことによって火炎伝播が促進され、
より安定した燃焼を得ることができる。このとき、各シ
リンダ3の複数の点火プラグの点火タイミングをずらす
などして燃焼がより効率よく行われるようにしても良
い。
【0058】さらに、ピストンストローク量が小さい側
に設定されていないときには、点火プラグの点火による
電気エネルギーの消費を押さえるために、通常通り各シ
リンダ3毎に一つの点火プラグによって点火する。この
とき、各シリンダ3毎に複数の点火プラグを順番に使用
する(例えば、各シリンダ3毎に二つの点火プラグが配
設されている場合は交互に使用する)ようにすれば、各
点火プラグの消耗度を揃えることができ、メンテナンス
がしやすくなる。
【0059】また、ピストンストローク量が大きい側に
設定され、かつ、高圧縮・低回転であるときも多点点火
を行うことが好ましい。このような条件では、燃焼が遅
く、ノッキングが生じやすい。そこで、多点点火を行う
ことによって良好な燃焼を行わせ、より安定した燃焼を
行わせることができる。
【0060】次に、ピストン位置とクランクアングルと
の好ましい関係について説明する。本実施形態において
は、少なくともピストンストローク量が小さい側に設定
されたときに、ピストン2の往復工程の上側にある間の
クランクアングルが、下側にある間のクランクアングル
より小さくなるように構成されている。なお、ピストン
ストローク量が小さい側に設定されたときだけでなく、
どのようなピストンストローク量に設定された場合で
も、ピストンがその往復工程の上側にある間のクランク
アングルが、下側にある間のクランクアングルより小さ
くなるように構成されていることが好ましい。
【0061】このことを図8に示すグラフを用いて説明
する。図8のグラフは、上述した図3〜図6のグラフと
同様のグラフである。そして、ここでは、ピストンスト
ローク量が最小に設定されたときのピストン2の位置変
化を表す曲線が実線で示され、最大に設定されたときの
ピストン2の位置変化を表す曲線が点線で示されてい
る。まず、ピストンストローク量が最小に設定されたと
きについて説明する。この曲線の最上位置が上死点、最
下位置が下死点となり、そのちょうど中央が図中点線で
「小ストローク時中央」として示されている。
【0062】この「小ストローク時中央」に対して、ピ
ストン2が上側にある間のクランク角度がαUであり、
下側にある間のクランク角度がαLである。そして、こ
こでは、αU<αLとされている。このようにすることに
よって、ピストン2が上死点近傍にとどまる時間が短く
なり、高圧縮比時にノッキングを生じさせにくくでき
る。この結果、高圧縮比をより広い運転領域で適用で
き、出力向上を図ることが可能となる。特に、ここでは
少なくともピストンストローク量が小さい側に設定され
たときにαU<αLとなるようにしている。
【0063】小ピストンストローク時に高圧縮比としよ
うとすると、上述したように冷却損失が増加するという
問題以外に、燃焼室が扁平となって火炎伝播が円滑に行
われずに燃焼が遅れてノッキングが生じやすい状態とな
るという問題もある。このため、少なくともピストンス
トローク量が小さい側に設定されたときにαU<αLとす
ることでこのような問題を回避することが可能となる。
また、ノッキングを防止しつつより高圧縮比を実現でき
ることから、ピストンストローク量が小さい側に設定さ
れたときだけでなく、それ以外のときもピストン2の往
復工程の上側にある間のクランクアングルが、下側にあ
る間のクランクアングルより小さくなるようにすること
が好ましい。
【0064】本実施形態では、ピストンストローク量が
大きい側に設定された場合も、ピストン2の往復工程の
上側にある間のクランクアングルが、下側にある間のク
ランクアングルより小さくなるようにされている。図8
には、ピストンストローク量が大きい側に設定された場
合のピストン2の往復運動中央が「大ストローク時中
央」として示されている。この「大ストローク時中央」
に対して、ピストン2が上側にある間のクランク角度が
βUであり、下側にある間のクランク角度がβLである。
そして、ここでは、βU<βLとされている。なお、この
ように、ピストン2の往復工程の上側にある間のクラン
クアングルが、下側にある間のクランクアングルより小
さくなるようにするには、コントロールロッド7の他端
揺動中心7aを上述したx-y座標軸系の第二象限に配置
することが好ましい。
【0065】次に、他の実施形態について説明する。上
述した実施形態のエンジン1は、ピストンストローク量
と圧縮比とが予め所定の関係を持ちつつ可変制御される
ものであった。これに対して、ここで説明するエンジン
は、ピストンストローク量と圧縮比とをそれぞれ独立し
て可変制御可能なものである。図9に本実施形態の図1
相当図を示す。ただし、吸気バルブ17より上流側の機
構についての図示を省略する(図1と同様の構成であ
る)。
【0066】本実施形態のエンジン1は、上述した図1
に示されるものとはコントロールロッド7の他端揺動中
心7aの移動機構のみが異なる。ここでの移動機構は、
コントロールロッド7の他端揺動中心7aを回転可能に
支持する支持部を一端に有する支持ロッド10と、この
支持ロッド10の中央部に形成されたネジ部に螺合され
たギア11と、このギア11に噛み合うウォームギア1
20aを出力軸に有するモータ120と、これらを内蔵
する揺動ユニット13と、この揺動ユニット13を揺動
させるモータ14とからなる。モータ14に関しては、
図9には図示されておらず、図10及び図11に図示さ
れている。図10及び図11は、上述した移動機構のエ
ンジンブロック8への取付状態を示す斜視図である。
【0067】支持ロッド10は、各シリンダ3毎に用意
されており、その一端にコントロールロッド7の他端揺
動中心7aが連結されている。支持ロッド10は、その
中心軸方向に進退可能な状態で揺動ユニット13内に収
納されている。支持ロッド10の進退動は、ギア11・
ウォームギア120a・モータ120によって行われ
る。ギア11・ウォームギア120a・モータ120も
揺動ユニット13内に収納されている。支持ロッド10
の中央部にはネジ部が形成されており、ギア11の中央
部のネジ孔がこれに螺合されている。即ち、支持ロッド
10がボルト、ギア11がナットのような関係で両者は
螺合している。
【0068】ギア11は、各シリンダ3毎に配設されて
いる各支持ロッド10に対してそれぞれ螺合されてい
る。ギア11が回転すると、支持ロッド10自体はコン
トロールロッド7と連結されているため回転できないの
で、支持ロッド10はその中心軸方向に進退動する。ギ
ア11は、ウォームギア120aによって回転される。
ギア11の外周部にはギア歯が形成されており、このギ
ア歯がウォームギア120aと螺合している。
【0069】ウォームギア120aは、外周に螺旋状の
ギア溝を有する円柱状のもので、これは図10及び図1
1に示されるように、全てのシリンダ3に対して垂直
に、全てのギア11に対して同時に螺合するように配置
されている。ウォームギア120aは、その中央部がモ
ータ120の内部を貫通しており、モータ120によっ
て回転される。このため、モータ120によってウォー
ムギア120aを回転させることで、コントロールロッ
ド7の他端揺動中心7aを支持ロッド10の中心軸方向
に移動させることができる。
【0070】また、図10及び図11に示されるよう
に、揺動ユニット13は、ベアリングキャップ15によ
ってその両端がエンジンブロック8に対して取り付けら
れている。このため、揺動ユニット13は、一対のベア
リングキャップ15による取付部を結んだ中心軸Pを中
心にして揺動可能となっている。ただし、揺動ユニット
13の揺動可能な角度はそれほど大きくはない。そし
て、この中心軸Pに出力軸を一致させるようにモータ1
4がエンジンブロック8に固定されている。モータ14
の出力軸と揺動ユニット13とは、中心軸Pを中心にし
て同時に回転し得るように互いに嵌め合わされている。
【0071】このため、モータ14によって揺動ユニッ
ト13を揺動させると、その内部に収納された支持ロッ
ド10も中心軸Pを中心にして揺動されることになる。
この結果、コントロールロッド7の他端揺動中心7aを
支持ロッド10の中心軸方向に対してほぼ直角な方向に
円弧軌跡を描いて移動させることができる。即ち、モー
タ12及びモータ14を協調して制御することによっ
て、コントロールロッド7の他端揺動中心7aを平面的
に(二次元的に)移動させることができる。なお、揺動
ユニット13とエンジンブロック8との間の隙間には、
ゴムシール部材13aが配置されており、エンジンブロ
ック8内部の液密が保持されている。
【0072】モータ120及びモータ14は、図11に
示されるように、互いにCPU16に接続されている。
CPU16にはエンジン回転数やアクセル角度やその他
の情報が入力されており、これに基づいて最適なピスト
ンストローク量と圧縮比とがCPU16によって算出さ
れ、モータ120及びモータ14が制御される(最適な
ピストンストローク量及び圧縮比一旦算出せずに、モー
タ120及びモータ14の制御量が直接算出されるよう
な制御とすることも可能)。このように、他端揺動中心
7aを二次元的に移動させることができるので、ピスト
ン2のストローク量と圧縮比とをそれぞれ独立させて制
御することが可能となる。
【0073】このように、ピストンストローク量と圧縮
比とを互いに独立して制御可能な場合、ピストンストロ
ーク量と圧縮比とについては主として以下の三つの傾向
を持って制御されることとなる。長ピストンストローク
・高圧縮比、長ピストンストローク・低圧縮比、短ピス
トンストローク・高圧縮比の三つである。なお、この三
つはあくまでも傾向であり、ピストンストローク量は最
小値から最大値にかけて連続的に可変制御できるし、圧
縮比も最小値から最高値にかけて連続的に可変制御でき
る。本実施形態では、短ピストンストローク・低圧縮比
は、あまりメリットがないので積極的に用いられない。
【0074】エンジンは、ピストンストロークが長いほ
ど高トルクを得られる。このため、出力トルクが高いほ
ど(高負荷であるほど)ピストンストローク長が長くな
るように設定されている。また、一般に高圧縮比とした
方が高い出力(トルク)を得られるので、高トルク(高
負荷)・高回転時は圧縮比を高く設定しつつ、高トルク
(高負荷)低回転時にはノッキングの発生を抑止するた
め圧縮比を下げると好ましい。さらに、出力トルクが高
くない(低負荷)ときは、エンジン1での摩擦抵抗低減
による燃費改善を重視しつつ十分な出力も得るために、
短ピストンストローク・高圧縮比とされている。このよ
うにピストンストローク量と圧縮比とを可変制御するこ
とによって、最適な運転状態を創り出すことができる。
【0075】本発明の内燃機関は、上述した実施形態に
限定されない。例えば、上述した図1に示される実施形
態においては、各ギア11毎にそれぞれモータ12を配
設した。しかし、隣接するギア11同士を螺合させ、一
つのモータ12のみで全てのギア11を回転させても良
い。ただし、この場合は、隣り合うギア11同士で回転
方向が異なるので、このような場合も支持ロッド10の
進退動が同方向となるような配慮が必要である。
【0076】
【発明の効果】請求項1に記載の可変ピストンストロー
ク型内燃機関によれば、軽負荷時には吸入空気量が少な
くなるが、ピストンストロークを小さい側に設定しつつ
吸入空気量制御を吸入空気量制御手段によって行う。吸
入空気量制御手段を用いずにピストンストロークを変え
ることによってのみ吸入空気量を少なくしようとする
と、圧縮時の燃焼室形状が扁平になりすぎて冷却損失が
増加して安定した燃焼が行えない。そこで、ピストンス
トロークを小さい側に設定しつつ吸入空気量制御を吸入
空気量制御手段によって行うことで、圧縮時の燃焼室形
状が扁平になりすぎないようにして安定して燃焼させ
る。一方、高負荷時には吸入空気量が多いので圧縮時の
燃焼室形状が扁平になりすぎるようなことはなく、冷却
損失が問題となるようなことはない。そこで、吸入空気
量制御手段を最大吸気側にして吸気抵抗を低減し、吸入
空気量制御はピストンストローク制御によって行う。こ
のようにすることによってポンピングロスを低減し、良
好な運転状態を得ることができる。
【0077】請求項2に記載の発明によれば、エンジン
ブレーキ時にはピストンストローク量を大きい側に設定
してピストンとシリンダ内面との間に働く摩擦抵抗を増
大させる。これにより、大きな制動力を得られるように
している。そして、この間の吸入空気量制御は吸入空気
量制御手段によって行うことができる。
【0078】請求項3に記載の可変ピストンストローク
型内燃機関によれば、ピストンストローク制御手段及び
吸入空気量制御手段に加えて、バルブタイミング制御手
段も用いて吸入空気量制御を行う。高負荷及び中負荷時
には、ピストンストロークを大きい側に設定すると共に
吸入空気量制御手段も吸入空気量を大きくなる側に設定
する。これに加えて、高負荷及び中負荷時の高回転域で
は吸気バルブの閉タイミングを遅閉側に設定して、より
多くの吸入空気量を得て高出力を実現する。
【0079】請求項4に記載の発明によれば、高負荷及
び中負荷時の中回転域では吸気バルブの閉タイミングを
中間近傍に設定して、最適な出力と安定した燃焼とを実
現することができる。請求項5に記載の発明によれば、
軽負荷時には、ピストンストロークを中間近傍から小さ
い側に設定すると共に吸入空気量制御手段も吸入空気量
を中間近傍から小さくなる側に設定する。これに加え
て、吸気バルブの閉タイミングを早閉側に設定して安定
した燃焼を実現する。請求項6に記載の発明によれば、
エンジンブレーキ時は、吸入空気量制御手段が吸入空気
量を小さくなる側に設定する。これに加えて、吸気バル
ブの閉タイミングを早閉側に設定してより効果的なエン
ジンブレーキによる制動力を実現する。
【0080】請求項7〜9に記載の可変ピストンストロ
ーク型内燃機関によれば、(1)各シリンダに配設された
二つの吸気バルブの一方のみを吸気時に閉じたり、(2)
各シリンダに配設された二つの吸気バルブの一方の吸気
ポートに吸気流制御バルブを配設して吸気流を制御した
り、(3)各シリンダに複数の点火プラグを配設して多点
点火を行ったりすることによって、ピストンストローク
量が小さいときの燃焼を安定化させることができる。
【0081】請求項10に記載の可変ピストンストロー
ク型内燃機関によれば、ピストンストローク量を大きい
側に設定し、かつ、高圧縮・低回転となるような状況で
は、各シリンダに配設した複数の点火プラグを用いて多
点点火を行うことによってノッキングによる内燃機関の
不安定化を防止することができる。
【0082】請求項11に記載の可変ピストンストロー
ク型内燃機関によれば、ピストンストローク量が小さい
ときに燃焼室が扁平となって火炎伝播が円滑に行われに
くくなって燃焼が遅れてノッキングが生じやすくなる傾
向があるが、ピストンが往復工程の上側にある間のクラ
ンクアングルを下側にある間のクランクアングルより小
さくされているので、ピストンが上死点近傍にとどまる
時間が減ってノッキングが生じにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変ピストンストローク型内燃機関の
実施形態の断面図である。
【図2】エンジン回転数と出力トルクと吸入空気量制御
との関係を示すグラフである。
【図3】(a)はコントロールロッドの他端揺動中心が第
一象限に配置された状態を示す模式図、(b)はそのとき
のクランクアングルに対するピストン位置を示すグラフ
である。
【図4】(a)はコントロールロッドの他端揺動中心が第
二象限に配置された状態を示す模式図、(b)はそのとき
のクランクアングルに対するピストン位置を示すグラフ
である。
【図5】(a)はコントロールロッドの他端揺動中心が第
三象限に配置された状態を示す模式図、(b)はそのとき
のクランクアングルに対するピストン位置を示すグラフ
である。
【図6】(a)はコントロールロッドの他端揺動中心が第
四象限に配置された状態を示す模式図、(b)はそのとき
のクランクアングルに対するピストン位置を示すグラフ
である。
【図7】エンジン回転数と出力トルクと各種制御との関
係を示すグラフである。
【図8】クランクアングルとピストン位置との関係を示
すグラフである。
【図9】本発明の可変ピストンストローク型内燃機関の
他の実施形態の断面図である。
【図10】本発明の可変ピストンストローク型内燃機関
の他の実施形態の分解斜視図である。
【図11】本発明の可変ピストンストローク型内燃機関
の他の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…ピストン2…シリンダ、4…コネク
ティングロッド、5…クランクシャフト、6…中間アー
ム、7…コントロールロッド、7a…他端揺動中心、8
…エンジンブロック、9…オイルパン、10…支持ロッ
ド、11…ギア、12,120…モータ、12a,12
0a…ウォームギア、13…揺動ユニット、14…モー
タ、17…吸気バルブ、18…吸気ポート、19…スロ
ットルバルブ(吸入空気量制御手段)、21…可変バル
ブタイミング制御機構(可変バルブタイミング制御手
段)、22…吸気流制御バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 320 F02D 41/04 320 43/00 301 43/00 301K 301S 301Z F02P 15/02 F02P 15/02 Fターム(参考) 3G019 AB04 AB05 AC07 AC08 BB11 DB07 GA01 GA05 3G065 AA04 AA06 CA00 DA04 EA05 EA07 GA10 GA46 HA06 JA04 JA09 JA11 KA02 3G084 BA05 BA16 BA23 CA03 CA04 CA09 DA01 DA38 EA11 FA33 FA38 3G092 AA11 AA15 BA08 DA01 DA03 DC01 DG08 EA03 EA08 EA13 FA01 FA16 GA05 GA06 GA17 HA06X HA13X HC08X HE01Z HE03Z 3G301 HA08 HA19 JA22 KA08 KA09 KA24 LA01 LA07 LC03 MA00 NA08 NE11 NE16 PE01Z PE03Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンのストローク量を可変制御する
    ピストンストローク制御手段を備えた可変ピストンスト
    ローク型内燃機関であって、 前記ピストンのストローク制御手段による吸入空気量制
    御以外の吸入空気量制御手段をさらに備えており、 軽負荷時には前記ピストンストローク制御手段が前記ピ
    ストンのストローク量を小さい側に設定し、前記吸入空
    気量制御手段が吸入空気量制御を行い、 高負荷時には前記吸入空気量制御手段を最大吸気側に固
    定して前記吸入空気量制御手段による吸入空気量制御は
    行わず、前記ピストンストローク制御手段によって吸入
    空気量制御を行うことを特徴とする可変ピストンストロ
    ーク型内燃機関。
  2. 【請求項2】 エンジンブレーキ時には前記ピストンス
    トローク制御手段が前記ピストンのストローク量を大き
    い側に設定し、前記吸入空気量制御手段が吸入空気量制
    御を行うことを特徴とする請求項1に記載の可変ピスト
    ンストローク型内燃機関。
  3. 【請求項3】 ピストンのストローク量を可変制御する
    ピストンストローク制御手段を備えた可変ピストンスト
    ローク型内燃機関であって、 前記ピストンストローク制御手段による吸入空気量制御
    以外の吸入空気量制御手段と吸気バルブの開閉タイミン
    グを可変制御するバルブタイミング制御手段とをさらに
    備えており、 高負荷及び中負荷時に、前記ピストンストローク制御手
    段が前記ピストンのストローク量を大きい側に設定し、
    前記吸入空気量制御手段が吸入空気量を大きい側に設定
    し、かつ、 前記バルブタイミング制御手段が、高負荷及び中負荷時
    の高回転域で前記吸気バルブの閉タイミングを遅閉側に
    設定することを特徴とする可変ピストンストローク型内
    燃機関。
  4. 【請求項4】 前記バルブタイミング制御手段が、高負
    荷及び中負荷時の中回転域で前記吸気バルブの閉タイミ
    ングを中間近傍に設定することを特徴とする請求項3に
    記載の可変ピストンストローク型内燃機関。
  5. 【請求項5】 軽負荷時に、前記ピストンストローク制
    御手段が前記ピストンストロークを中間近傍から小さい
    側に設定し、前記吸気量制御手段が吸入空気量を中間近
    傍から小さい側に設定し、かつ、 前記バルブタイミング制御手段が、前記吸気バルブの閉
    タイミングを早閉側に設定することを特徴とする請求項
    4に記載の可変ピストンストローク型内燃機関。
  6. 【請求項6】 エンジンブレーキ時に、前記吸気量制御
    手段が吸入空気量を小さい側に設定し、かつ、 前記バルブタイミング制御手段が、前記吸気バルブの閉
    タイミングを早閉側に設定することを特徴とする請求項
    5に記載の可変ピストンストローク型内燃機関。
  7. 【請求項7】 ピストンのストローク量を可変制御する
    ピストンストローク制御手段を備えた可変ピストンスト
    ローク型内燃機関であって、 各シリンダ毎に二つの吸気バルブを有し、吸気時に前記
    吸気バルブの一方を閉・他方を開とすることができる吸
    気バルブ制御手段をさらに備えており、 前記ピストンストローク制御手段が前記ピストンのスト
    ローク量を小さい側に設定したときには、前記吸気バル
    ブ制御手段によって各シリンダの前記吸気バルブの一方
    を閉・他方を開として吸気を行うことを特徴とする可変
    ピストンストローク型内燃機関。
  8. 【請求項8】 ピストンのストローク量を可変制御する
    ピストンストローク制御手段を備えた可変ピストンスト
    ローク型内燃機関であって、 各シリンダ毎に二つの吸気バルブを有し、前記吸気バル
    ブの一方の吸気ポート近傍にシリンダ内の吸気流を制御
    する吸気流制御バルブをさらに備えており、 前記ピストンストローク制御手段が前記ピストンのスト
    ローク量を小さい側に設定したときには、前記吸気流制
    御バルブによって各シリンダの前記吸気バルブの一方か
    らの吸気を制限しつつ吸気を行うことを特徴とする可変
    ピストンストローク型内燃機関。
  9. 【請求項9】 ピストンのストローク量を可変制御する
    ピストンストローク制御手段を備えた可変ピストンスト
    ローク型内燃機関であって、 各シリンダ毎に複数の点火プラグを有しており、 前記ピストンストローク制御手段が前記ピストンのスト
    ローク量を小さい側に設定したときには、各シリンダ毎
    に複数の前記点火プラグを点火させて多点点火を行うこ
    とを特徴とする可変ピストンストローク型内燃機関。
  10. 【請求項10】 ピストンのストローク量を可変制御す
    るピストンストローク制御手段を備えた可変ピストンス
    トローク型内燃機関であって、 各シリンダ毎に複数の点火プラグを有しており、 前記ピストンストローク制御手段が前記ピストンのスト
    ローク量を大きい側に設定し、かつ、高圧縮比・低回転
    であるときには、各シリンダ毎に複数の前記点火プラグ
    を点火させて多点点火を行うことを特徴とする可変ピス
    トンストローク型内燃機関。
  11. 【請求項11】 ピストンのストローク量を可変制御す
    るピストンストローク制御手段を備えた可変ピストンス
    トローク型内燃機関であって、 少なくとも前記ピストンストローク制御手段が前記ピス
    トンのストローク量を小さい側に設定したときには、前
    記ピストンがその往復工程の上側にある間のクランクア
    ングルが、下側にある間のクランクアングルより小さく
    なるように構成されていることを特徴とする可変ピスト
    ンストローク型内燃機関。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1674693A3 (en) * 2004-12-21 2010-06-02 HONDA MOTOR CO., Ltd. Variable stroke engine for vehicle
CN102465770A (zh) * 2010-11-16 2012-05-23 现代自动车株式会社 可变压缩比装置
KR101180955B1 (ko) 2010-11-18 2012-09-07 현대자동차주식회사 가변 압축비 장치

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