JP2003129365A - 植物繊維からなる立体成形物の製造方法及びこれに用いる金型 - Google Patents

植物繊維からなる立体成形物の製造方法及びこれに用いる金型

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JP2003129365A
JP2003129365A JP2001326360A JP2001326360A JP2003129365A JP 2003129365 A JP2003129365 A JP 2003129365A JP 2001326360 A JP2001326360 A JP 2001326360A JP 2001326360 A JP2001326360 A JP 2001326360A JP 2003129365 A JP2003129365 A JP 2003129365A
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Tomoaki Takasaki
智明 高崎
Toshiya Naito
俊也 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形工程で水を用いたパルプスラリーを使用す
ることなく乾式の成形により、高い生産効率で容易に成
形できる植物繊維よりなる立体成形物の製造方法を提供
する。 【解決手段】植物繊維と、該繊維と熱融着可能な熱可塑
性樹脂とが混合されてなる植物繊維を主原料とした混合
物よる成るマット1を、立体形状を有する凹凸一対のプ
レス金型2,3で圧縮し、加熱処理によって前記熱可塑
性樹脂を介して、該繊維同士の交点が少なくとも部分的
に接着、形状保持されてなる立体成形物を製造する方法
において、植物繊維を主原料としたマットをプレス金型
の凹凸形状に追従させつつプレス成形する植物繊維から
なる立体成形物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物繊維からなる
立体成形物に関するもので、さらに具体的には、植物繊
維と熱可塑性樹脂を一定比率で混合した植物繊維を主原
料とした混合物を、立体成形物に成形した後、加熱処理
によって、繊維間の空隙を保持しつつ、前記熱可塑性樹
脂を介して繊維同士の交点が接着されている立体成形物
であって、容器等に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】植物繊維からなる立体成形物から得られ
る容器としては、パルプに代表される植物繊維を水中に
分散したスラリーを、立体形状を有する網にて抄き上げ
た後、乾燥して成形物とする、いわゆるパルプモールド
法による湿式の成形法が一般的に用いられている。又、
板紙を熱プレスし、容器を得る方法もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記パルプモ
ールド法による立体成形物から得られる容器は、成形工
程において容器が水分を多く含んでいる為、容器を乾燥
する際に多量の乾燥エネルギーを消費する上に、成形時
間が長く、生産効率が極めて悪いという問題があった。
又、板紙を熱プレスする方法では紙の密度が高い為、皺
や段差が容器に生じるという問題があった。
【0004】本発明は、上記課題を鑑みなされたもの
で、成形工程で水を用いたパルプスラリーを使用するこ
となく乾式の成形により、高い生産効率で容易に成形で
きる植物繊維よりなる立体成形物を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するためになされたもので、すなわち請求項1記載
の発明は、植物繊維と、該繊維と熱融着可能な熱可塑性
樹脂とが混合されてなる植物繊維を主原料とした混合物
よる成るマットを、立体形状を有する凹凸一対のプレス
金型で圧縮し、加熱処理によって前記熱可塑性樹脂を介
して、該繊維同士の交点が少なくとも部分的に接着、形
状保持されてなる立体成形物を製造する方法において、
植物繊維を主原料としたマットをプレス金型の凹凸形状
に追従させつつプレス成形したことを特徴とする植物繊
維からなる立体成形物の製造方法である。
【0006】請求項2記載の発明は、植物繊維を主原料
としたマットをプレス金型の凹凸形状に追従させつつプ
レス成形するに当たり、プレス金型の凹型、凸型の少な
くともいずれか一方に、型閉め、型開きに同調して稼動
する形状追従用部材を取り付けて成形したことを特徴と
する請求項1に記載の植物繊維からなる立体成形物の製
造方法である。
【0007】請求項3記載の発明は、植物繊維を主原料
としたマットをプレス金型の凹凸形状に追従させつつプ
レス成形するに当たり、プレス金型の凹型、凸型の少な
くともいずれか一方に、型閉め、型開きに同調して稼動
する形状追従用部材を有することを特徴とする請求項1
〜2に記載の植物繊維からなる立体成形物のプレス成形
用金型である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例として実
施の形態につて説明する。
【0009】本発明の植物繊維からなる立体成形物は、
植物繊維と、該繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂とが混
合されてなる植物繊維を主原料とした混合物よる成るマ
ットを(1)、立体形状を有する凹凸一対のプレス金型
(2,3)で圧縮し、加熱処理によって図1に示すよう
に前記熱可塑性樹脂(11)を介して、該植物繊維(1
2)同士の交点が少なくとも部分的に接着されてなるも
のである。
【0010】又、プレス成形によって立体成形物を得る
際に用いる植物繊維と、該繊維と熱融着可能な熱可塑性
樹脂とが混合されてなる植物繊維を主原料とした混合物
よる成るマット(1)は成形品の形状、プレス工程によ
り予備加熱を施し、植物繊維と熱可塑性樹脂の交点を接
着しマットの強度を向上することも可能である。
【0011】プレス金型で圧縮し加熱する合法は、プレ
ス金型自体を熱媒体、ヒーター等の周知の加熱方法に加
熱しておく方法、多孔を有する凹凸一対のプレス金型で
植物繊維と熱可塑性樹脂より成るマットを圧縮し、型開
き前に金型の多孔部より熱風又は加熱蒸気を型内に導
入、通過させる方法が有る。(以下プレス成形と称す
る)
【0012】図2に示すように、本発明に用いるプレス
成形金型(2,3)は、凹型、凸型の少なくともいずれ
か一方に、型閉め、型開きに同調して稼動する形状追従
用部材(4)を設けてあり、これにより植物繊維と熱融
着可能な熱可塑性樹脂が混合されてなる植物繊維を主原
料とした混合物よる成るマット(1)を、プレス成形時
に金型の凹凸形状に追従させつつプレス成形することが
出来、植物繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂が混合され
てなる植物繊維を主原料とした混合物よる成るマットに
破れが生じることなく安定してプレス成形することが出
来る。
【0013】プレス成形金型の型閉め、型開きに同調し
て稼動する形状追従用部材(4)は、図2に示すよう
に、凸型金型(2)内部より突起した形状追従用部材
(4)、例えばピン状物、あるいはリング状物を、背後
よりスプリング(5)あるいはエアシリンダ等により押
し、型閉めの際、植物繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂
が混合されてなる植物繊維を主原料とした混合物よる成
るマット(1)を、凹型金型(3)に押し当て、追従さ
せつつ型閉めを行い、凸型金型内に突起した形状追従用
部材(4)であるピン状物を内部へ収納して完了させ
る。
【0014】また、図3に示すように、凹型金型内部よ
り突起した形状追従用部材(4)、例えばリング状物あ
るいはピン状物を、背後よりスプリング(5)あるいは
エアシリンダ等により押し、型閉めの際、植物繊維と熱
融着可能な熱可塑性樹脂が混合されてなる植物繊維を主
原料とした混合物よる成るマット(1)を、凸型金型
(2)に押し当て、追従させつつ型閉めを行い、凹型金
型内に突起した形状追従用部材(4)であるピン状物を
内部へ収納して完了させる。尚、形状追従用部材は、開
閉により型のキャビティ内、パーティング面に収納でき
るものであればピン状、リング状、その他の形状であっ
ても良い。
【0015】本発明に用いる植物繊維(12)と熱融着
可能な熱可塑性樹脂(11)とが混合されてなる植物繊
維を主原料とした混合物よる成るマットの密度は、0.
02乃至0.50g/cm3が可能であるが、成形後に
生じる成形品の皺、段差を考慮すると密度は0.2g/
cm3以下が好ましい。尚、植物繊維と熱融着可能な熱
可塑性樹脂とが混合されてなる植物繊維を主原料とした
混合物よる成るマットの製造方法は、前記密度が得られ
るもので有れば周知の不織布等の製造法によるものであ
って良く、特に限定されるものではない。
【0016】本発明で用いられる熱融着可能な熱可塑性
樹脂(11)としては、例えばポリプロピレン、高密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重
合体、プロピレンと他のαオレフィンとの2元または3
元共重合体等のポリオレフィン類、ポリヒドロキシブチ
レート、ポリヒドロキシブチレート/ヴァリレートに代
表される微生物合成系の脂肪族ポリエステル、ポリブチ
レンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/アジペ
ート、ポリエチレンサクシネート、ポリエステルアミ
ド、ポリブチレンサクシネート/カーボネート、ポリ乳
酸、ポリカプロラクタンに代表される化学合成系の脂肪
族ポリエステル、ポリブチレンアジペート/テレフタレ
ート、変性ポリエチレンテレフタレート等に代表される
化学合成系の脂肪族芳香族ポリエステルが好ましいが、
植物繊維と熱接着するものであれば特に限定されるもの
ではない。
【0017】植物繊維に対する熱可塑性樹脂の配合率
は、重量比率で5%以上〜50%未満が好ましい。5%
未満では製造した立体形状物の強度が不足し、50%以
上では植物繊維を主体とした本発明の立体成形物を得る
目的からはずれてしまう。
【0018】本発明で用いられる熱可塑性樹脂として、
粉末状あるいは繊維状の熱可塑性樹脂が少なくとも含む
ことが必要である。
【0019】また、繊維の形態としては、単層、或いは
鞘芯型、並列型、多層型、中空多層型、異型多層型、海
島型等の複合繊維が使用できる。繊維を構成するいずれ
かの部分の樹脂成分中に、例えばポリプロピレン、高密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共
重合体、プロピレンと他のαオレフィンとの2元または
3元共重合体等のポリオレフィン類、その他植物繊維と
熱接着するものが存在すれば特に限定されるものではな
い。
【0020】一例として、ポリプロピレン樹脂を芯成分
とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする鞘芯構造を有す
る繊維状ポリオレフィン樹脂等が好ましく用いられる。
【0021】繊維を構成する外層と内層、或いは海島等
におけるいずれかの部分の樹脂成分が異なる熱可塑性樹
脂からなる場合は、異なる熱可塑性樹脂の融点差は10
℃以上あることが好ましい。これにより、低融点成分の
融点以上、高融点成分の融点未満の温度で熱処理すれ
ば、複合繊維の低融点成分が溶融されて繊維接合点が熱
接合され、高融点成分はそのままで残存した三次元のネ
ットワーク構造の植物繊維より成る立体成形物を得るこ
とができる。なお、熱可塑性樹脂繊維は植物繊維との接
着部位が熱可塑性樹脂で形成されていれば良く、場合に
より多層構成の内層或いは海島構造の海部は熱硬化性の
樹脂を用いることもできる。
【0022】熱可塑性樹脂繊維の繊維長は、1〜25m
mの範囲を満たすことが望ましい。繊維長が、1mm未
満の場合は、植物繊維よりなる立体成形物の強度が小さ
く実用的ではない。一方、繊維長が25mmを越える場
合は、繊維同士が絡むため均一な地合いの立体形状物が
得られない。
【0023】熱可塑性樹脂繊維の繊維の太さについて
は、0.5〜50デニールが良く、好ましくは1.5〜
10デニールである。繊維の太さが1デニール未満の場
合、植物繊維よりなる立体成形物の強度が小さく実用的
ではない。一方、繊維の太さが50デニール以上、特に
100デニールを越える場合、繊維同士が絡むため均一
な地合いの立体形状物、容器が得られない。
【0024】植物繊維を含むマット(1)より成る立体
成形物は、必要に応じて成形物の片面に少なくとも一層
の熱可塑性樹脂層を設けることが出来る。設ける方法と
しては、例えばプレス成形する前の植物繊維を含むマッ
トに熱可塑性樹脂成膜物を積層した後プレス成形し立体
成形物を得る法、所望する立体形状に成形された熱可塑
性樹脂組成物を植物繊維を含むマットをプレス成形する
際に同時或いは植物繊維を含むマットをプレス成形立体
成形した後に積層する方法、植物繊維を含むマットをプ
レス成形した後の成形物の表面に熱によって可塑化され
た樹脂シートを圧空、真空成形によって一体化する方
法、植物繊維を含むマットをプレス成形した後の容器状
成形物の内面に溶融押し出しされた熱可塑性樹脂シート
又はパリソンをブロー成形等によって形状を追従させ一
体に積層する方法があるが、他の方法であっても良く、
前記方法に限定されるものではない。又、熱可塑性樹脂
層と植物繊維を含むマットより成る立体成形物の接着方
法は、一体化する方(前記)により異なるが、植物繊維
よりなるマットに添加された熱可塑性樹脂、熱可塑性樹
脂層のプレス成形時の熱接着性、周知の接着剤によるも
のであって良い。
【0025】熱可塑性樹脂層の材質としては、要求する
機能によって、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹
脂、ポリオレフィン樹脂の酸変性物、ナイロン樹脂、エ
チレンビニルアルコール共重合体樹脂等を単体、混合、
積層、して用いることが出来る。
【0026】植物繊維を含むマットより成る立体成形物
の表面に印刷部を設ける場合、印刷を施した紙又は熱可
塑性樹脂成膜物をプレス成形する前の植物繊維を含むマ
ットに積層した後、プレス成形を行う方法、プレス成形
の金型内に印刷された紙又は熱可塑性樹脂成膜物シート
を挿入し植物繊維を含むマットのプレス成形時に一体化
する方法、植物繊維を含むマットより成る立体成形物を
プレス成形によって得た後、周知の成形品印刷方法によ
って印刷を行うことが出来る。
【0027】植物繊維を含むマットより成る立体成形物
で、繊維同士の接着不足等により繊維の脱落がある場合
には、表面に熱可塑性樹脂層が無い場合、或いは片側の
みに熱可塑性樹脂層を配した場合は、非熱可塑性樹脂層
側より熱可塑性樹脂およびその液状物、あるはラテック
ス、澱粉等の液状物を植物繊維よりなる立体成形物の表
面より噴霧し、あるいは加熱蒸気により繊維同士の交点
を結合させることができる。また、接着されていない繊
維を立体成形物の表面より吸引し除去することができ
る。
【0028】又、エアレイド法の場合、植物繊維同士の
接着力を向上する為に、パルプの解繊時に製紙用の紙力
増強剤、例として澱粉、ゴム、ポリビニルアルコールや
他の水溶性高分子、タンパク質、ロジン、あるいは液状
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂噴霧を単体、組み合わせ
て添加、あるいは繊維の積層時に噴霧し、立体成形物の
成形時の熱、加熱蒸気等で繊維同士の接着力を向上する
こともできる。
【0029】本発明で用いられる植物繊維は、パルプ、
草等の植物の繊維化物、綿花、あるいは古紙を、粉砕
機、ドライパルプ製造装置、レファイナー、グライン
ダ、エンドミル、パルパー、解繊機等を用いて乾式で解
繊してなる嵩高の綿状体等の植物繊維を単独、或いはこ
れらの複合物が使用できる。
【0030】植物繊維を含むマットの製造方法として
は、水を用いて繊維を積層した湿式法、あるいは水等の
液体の流体を用いずに繊維を積層させる乾式法等の周知
の不織布製造法でよく、乾式の積繊法すなわちエアレイ
ド法は、例えば多孔質のスクリーン内部へ繊維を圧送
し、スクリーンを通過させた後繊維落下、積層するスク
リーン法、ピッカーローター法、ガーネットロール法、
カード法、又はその他の積繊方式等で良い。
【0031】得られた植物繊維より成る立体成形物は表
面に熱可塑性樹脂層が無い場合等、必要性に応じて表面
に、液状の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム、水溶性
高分子、タンパク質、ロジン、澱粉等の目止め剤を、立
体成形物に噴霧、乾燥して目止め層を設けることが可能
である。これにより表面平滑性、表面サイズ性、表面か
らの繊維の脱落を防止できる。
【0032】
【実施例】以下、実施例について一例を具体的に説明す
るが、本発明は、ここで用いられた材料に限定されるも
のではない。
【0033】<実施例1>針葉樹パルプ80重量部に表
面層の融点が130℃のポリエチレン、内層の融点が1
60℃のポリプロピレンより成る多層熱可塑性樹脂繊維
20重量部を添加し、エアレイド法により密度が0.0
5g/cm3のマットを作成し、150℃で2分間加熱
した。図2に示す型閉め、型開きに同調して稼動する形
状追従用部材(4)を有するプレス成形金型を用い、印
刷が施された50g/m2の紙の断裁物を凹型の底平面
部に置き、前記加熱済のマットを、立体形状を有する多
孔質凸型金型(2)と多孔質凹型金型(3)の間に置
き、前記凸型金型(2)と凹型金型(3)にて加圧しつ
つ150℃の加熱蒸気を凸型に設けた孔より30秒間導
入し、両金型に設けられた隙間の立体形状物を加熱、そ
の後凹型金型に設けた孔より20秒間真空吸引した後、
両金型(2,3)を型開きし、不要部分を打ち抜き、所
望形状を有する厚さ0.7mmの印刷部を有する直径口
内径100mm、口部フランジ径110mm、底内径7
0mm、高さ80mmの成形品(10)を得た。成形品
に破れ等の発生は生じなかった。
【0034】<比較例1>上記実施例1で用いたマット
(1)を図4に示す型閉め、型開きに同調して稼動する
形状追従用部材を有さないプレス成形金型を用いた以外
は、実施例1と同様にして、所望形状を有する厚さ0.
7mmの印刷部を有する直径口内径100mm、口部フ
ランジ径110mm、底内径70mm、高さ80mmの
成形品を得た。得られた植物繊維より成る成形品は底部
に破れが発生した。
【0035】
【発明の効果】本発明により、成形工程で水を用いたパ
ルプスラリーを使用することなく乾式の成形により、高
い生産効率で皺、段差の無い植物繊維よりなる立体成形
物を、破れ等の発生が生じることなく容易に提供するこ
とが可能となった。本発明の植物繊維よりなる立体成形
物は、容器類、あるいは緩衝材、断熱材等の用途に広く
使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】食物繊維が熱可塑性樹脂で融着している状態を
モデル化した図である。
【図2】本発明の成形装置を説明するものであり、
(a)は概略構成図、(b)は成型品の断面図である。
【図3】本発明の他の成形装置を説明する概略構成図で
ある。
【図4】比較例に用いた成形装置を説明する構成概略図
である。
【符号の説明】
1…マット 2…凸型金型 3…凹型金型 4…形状追従用部材 5…バネ 10…成型品 11…熱可塑性樹脂 12…植物繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AC03 CA09 CB01 CK52 CL42 4F204 AC03 FA01 FB01 FG01 FH06 FN11 FQ40 4L047 AA08 AA14 AA27 AB06 BA23 CB09 CC16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物繊維と、該繊維と熱融着可能な熱可塑
    性樹脂とが混合されてなる植物繊維を主原料とした混合
    物よる成るマットを、立体形状を有する凹凸一対のプレ
    ス金型で圧縮し、加熱処理によって前記熱可塑性樹脂を
    介して、該繊維同士の交点が少なくとも部分的に接着、
    形状保持されてなる立体成形物を製造する方法におい
    て、 植物繊維を主原料としたマットをプレス金型の凹凸形状
    に追従させつつプレス成形したことを特徴とする植物繊
    維からなる立体成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】植物繊維を主原料としたマットをプレス金
    型の凹凸形状に追従させつつプレス成形するに当たり、
    プレス金型の凹型、凸型の少なくともいずれか一方に、
    型閉め、型開きに同調して稼動する形状追従用部材を取
    り付けて成形したことを特徴とする請求項1に記載の植
    物繊維からなる立体成形物の製造方法。
  3. 【請求項3】植物繊維を主原料としたマットをプレス金
    型の凹凸形状に追従させつつプレス成形するに当たり、
    プレス金型の凹型、凸型の少なくともいずれか一方に、
    型閉め、型開きに同調して稼動する形状追従用部材を有
    することを特徴とする請求項1〜2に記載の植物繊維か
    らなる立体成形物のプレス成形用金型。
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