JP2003201662A - 植物繊維からなる立体成形物 - Google Patents

植物繊維からなる立体成形物

Info

Publication number
JP2003201662A
JP2003201662A JP2002272805A JP2002272805A JP2003201662A JP 2003201662 A JP2003201662 A JP 2003201662A JP 2002272805 A JP2002272805 A JP 2002272805A JP 2002272805 A JP2002272805 A JP 2002272805A JP 2003201662 A JP2003201662 A JP 2003201662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
molded article
dimensional molded
fiber
dimensional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002272805A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Takasaki
智明 高崎
Toshiya Naito
俊也 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2002272805A priority Critical patent/JP2003201662A/ja
Publication of JP2003201662A publication Critical patent/JP2003201662A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】乾式の成形により、高い生産効率で容易に成形
できる植物繊維よりなる立体成形物を提供する。 【解決手段】立体形状を有する凹凸一対のキャビティー
を有するプレス金型の凹型、凸型1,3のいずれか一つ
乃至両方にラベルを挿入、載置した後、植物繊維12
と、前記植物繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂11とが
混合されてなる植物繊維を主原料とした混合物よる成る
マットを、前記立体形状を有する凹凸一対のプレス金型
1,3で圧縮し、加熱処理によって前記熱可塑性樹脂を
介して、該繊維同士の交点が少なくとも部分的に接着、
形状保持された表面にラベル2を有する植物繊維からな
る立体成形物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物繊維からなる
立体成形物に関するもので、さらに具体的には、植物繊
維と熱可塑性樹脂を一定比率で混合した植物繊維を主原
料とした混合物を、立体成形物に成形、加熱処理によっ
て、繊維間の空隙を保持しつつ、前記熱可塑性樹脂を介
して繊維同士の交点が接着された表面にラベルを有する
立体成形物であって、容器等に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】植物繊維からなる立体成形物から得られ
る容器としては、パルプに代表される植物繊維を水中に
分散したスラリーを、立体形状を有する網にて抄き上げ
た後、乾燥して成形物とする、いわゆるパルプモールド
法による湿式の成形法が一般的に用いられている。又、
板紙を熱プレスし、容器を得る方法もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記パルプモ
ールド法による立体成形物から得られる容器は、成形工
程において容器が水分を多く含んでいる為、容器を乾燥
する際に多量の乾燥エネルギーを消費する上に、成形時
間が長く、生産効率が極めて悪いという問題があった。
又、板紙を熱プレスする方法では紙の密度が高い為、皺
や段差が容器に生じるという問題があった。
【0004】本発明は、上記問題を鑑みなされたもの
で、成形工程で水を用いたパルプスラリーを使用するこ
となく乾式の成形により、高い生産効率で容易に成形で
きる植物繊維よりなる立体成形物を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するためになされたものである。すなわち、請求項
1記載の発明は、立体形状を有する凹凸一対のキャビテ
ィーを有するプレス金型の凹型、凸型のいずれか一つ乃
至両方にラベルを挿入、載置した後、植物繊維と、前記
植物繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂とが混合されてな
る植物繊維を主原料とした混合物よる成るマットを、前
記立体形状を有する凹凸一対のプレス金型で圧縮し、加
熱処理によって前記熱可塑性樹脂を介して、該繊維同士
の交点が少なくとも部分的に接着、形状保持された表面
にラベルを有することを特徴とする植物繊維からなる立
体成形物である。
【0006】請求項2に記載の発明は、立体形状を有す
る凹凸一対のキャビティーを有するプレス金型の凹型、
凸型のいずれか一つ乃至両方にラベルを挿入、載置し、
植物繊維と、前記植物繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂
とが混合されてなる植物繊維を主原料とし、熱可塑性樹
脂と共に立体形状を有する網、孔を有する金型上に分散
して降り積もらせた後、前記立体形状を有する凹凸一対
のプレス金型で圧縮し、加熱処理によって前記熱可塑性
樹脂を介して、該繊維同士の交点が少なくとも部分的に
接着、形状保持された表面にラベルを有することを特徴
とする植物繊維からなる立体成形物である。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1乃至2
に記載の立体成形物において、前記熱可塑性樹脂は、粉
末状あるいは繊維状の熱可塑性樹脂が少なくとも含むこ
とを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1項に記載の立体成形物において、前記熱可
塑性樹脂は、粉末状あるいは繊維状のポリオレフィン系
樹脂が少なくとも含むことを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれか1項に記載の立体成形物において、前記熱可
塑性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂を芯成分とし、ポリ
エチレン系樹脂を鞘成分とする鞘芯構造を有する繊維状
ポリオレフィン樹脂が少なくとも含むことを特徴とす
る。
【0010】請求項6に記載の発明は、前記熱可塑性樹
脂は、粉末あるいは繊維状の微生物分解性を有する樹脂
であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
に記載の植物繊維からなる立体成形物である。
【0011】請求項7に記載の発明は、前記繊維状の熱
可塑性樹脂の繊維長が、1〜25mmの範囲を満たすこ
とを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
植物繊維からなる立体成形物である。
【0012】請求項8に記載の発明は、前記植物繊維の
一部或いは全部が、パルプであることを特徴とする請求
項1乃至7のいずれか1項に記載の植物繊維からなる立
体成形物である。
【0013】請求項9に記載の発明は、前記植物繊維の
一部或いは全部が、古紙解繊物であることを特徴とする
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の植物繊維からな
る立体成形物である。
【0014】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれか1項に記載の立体成形物が、容器形状であ
ることを特徴とする植物繊維からなる立体成形物であ
る。
【0015】請求項11に記載の発明は、請求項1乃至
10のいずれか1項に記載の立体成形物が、少なくとも
一層の熱可塑性樹脂層を有することを特徴とする植物繊
維からなる立体成形物である。
【0016】請求項12に記載の発明は、請求項1乃至
2に記載のラベルが、植物繊維との接着面に前記植物繊
維との熱接着性を有する接着層を有することを特徴とす
る植物繊維からなる立体成形物である。
【0017】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載のラベルが、紙を基材とし、接着層としてポリ乳酸
樹脂層が設けられ、かつポリ乳酸系インキで印刷が施さ
れ、さらにその上に耐熱層として硝化綿含有OPニス層
を有することを特徴とする植物繊維からなる立体成形物
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例として実
施の形態につて説明する。
【0019】本発明の植物繊維からなる立体成形物は、
図1に示すように、まず、立体形状を有する凹凸一対の
キャビティーを有するプレス金型(1,3)の凹型、凸
型のいずれか一つ乃至両方に所望形状に断裁されたラベ
ル(2)を挿入、載置し、金型に設けたバキューム孔に
て吸引保持する。その後、植物繊維(12)と、該繊維
と熱融着可能な熱可塑性樹脂(11)とが混合されてな
る植物繊維を主原料とした混合物よる成るマットあるい
は、植物繊維と、該繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂と
が混合されてなる植物繊維を主原料とした混合物を、周
知のエアレイド法等の装置に設けられた立体形状を有す
る網、孔を有する金型上に分散、堆積させ、立体形状を
形成させた物(以下予備成形物と称す)のいずれかを、
前記立体形状を有する凹凸一対のプレス金型に導入し、
圧縮、加熱処理によって前記熱可塑性樹脂を介して、該
繊維同士の交点が少なくとも部分的に接着、形状保持
と、表面にラベル貼りを同時に行うものである。また、
プレス成形によって立体成形物を得る際に用いる植物繊
維と、前記植物繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂とが混
合されてなる植物繊維を主原料とした混合物よる成るマ
ットあるいは、予備成形物は、予備加熱を施し、植物繊
維と熱可塑性樹脂の交点を接着しマットの強度を向上す
ることも可能である。
【0020】尚、前記植物繊維を主原料としたマットあ
るいは予備成形物を作成する際のエアレイド加工機とし
ては、水等の液体の流体を用いずに繊維を積層させるも
のであれば上記のスクリーン法以外のものであっても良
く、例えば周知のビッカーローター法、ガーネットロー
ル法、カード法、又はその他の積繊方式でも良い。ま
た、前記植物繊維を主原料としたマットの製造方法とし
ては、水を用いて繊維を積層する湿式法で作成し乾燥さ
せても良い。
【0021】プレス金型で圧縮し加熱する合法は、プレ
ス金型(1,3)自体を熱媒体、ヒーター等の周知の加
熱方法に加熱しておく方法、多孔を有する凹凸一対のプ
レス金型で植物繊維(12)と熱可塑性樹脂(11)よ
り成るマットあるいは予備成形物を圧縮し、型開き前に
金型の多孔部より熱風又は加熱蒸気を型内に導入、通過
させる方法が有る。(以下プレス成形と称する)なお、
図2は、植物繊維(12)が熱可塑性樹脂で融着されて
いる状態をモデル的に示したものである。
【0022】本発明に用いる植物繊維と熱融着可能な熱
可塑性樹脂とが混合されてなる植物繊維を主原料とした
混合物よる成るマットあるいは、予備成形物の密度は、
0.02乃至0.50g/cm3が可能であるが、成形
後に生じる成形品の皺、段差を考慮すると密度は0.2
g/cm3以下が好ましい。尚、植物繊維と熱融着可能
な熱可塑性樹脂とが混合されてなる植物繊維を主原料と
した混合物よる成るマットの製造方法は、前記密度が得
られるもので有れば周知の不織布等の製造法によるもの
であって良く、特に限定されるものではない。また、予
備成形物の製造方法は周知のエアレイド法、その他繊維
の積層装置に設けられた立体形状を有する網、孔を有す
る金型上に分散、堆積させ、立体形状を形成させるもの
であって良く、前記密度が得られるものであれば特に限
定されるものではない。
【0023】本発明で用いられる熱融着可能な熱可塑性
樹脂としては、例えばポリプロピレン、高密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、プ
ロピレンと他のオレフィンとの2元または3元共重合体
等のポリオレフィン類、ポリヒドロキシブチレート、ポ
リヒドロキシブチレート/ヴァリレートに代表される微
生物合成系の脂肪族ポリエステル、ポリブチレンサクシ
ネート、ポリブチレンサクシネート/アジペート、ポリ
エチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/カ
ーボネート、ポリ乳酸、ポリカプロラクタン、ポリブチ
レンアジペート/テレフタレート、変性ポリエチレンテ
レフタレート等に代表される化学合成系のポリエステル
が好ましいが、植物繊維と熱接着するものであれば特に
限定されるものではない。
【0024】植物繊維に対する熱可塑性樹脂の配合率
は、重量比率で5%以上〜50%未満が好ましい。5%
以下では製造した立体形状物の強度が不足し、50%以
上では植物繊維を主体とした本発明の立体成形物を得る
目的からはずれてしまう。
【0025】本発明で用いられる熱可塑性樹脂として、
粉末状あるいは繊維状の熱可塑性樹脂が少なくとも含む
ことが必要である。
【0026】また、繊維の形態としては、単層、或いは
鞘芯型、並列型、多層型、中空多層型、異型多層型、海
島型等の複合繊維が使用できる。繊維を構成するいずれ
かの部分の樹脂成分中に、例えばポリプロピレン、高密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共
重合体、プロピレンと他のαオレフィンとの2元または
3元共重合体等のポリオレフィン類、その他植物繊維と
熱接着するものが存在すれば特に限定されるものではな
い。
【0027】一例として、ポリプロピレン樹脂を芯成分
とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする鞘芯構造を有す
る繊維状ポリオレフィン樹脂等が好ましく用いられる。
【0028】繊維を構成する外層と内層、或いは海島等
におけるいずれかの部分の樹脂成分が異なる熱可塑性樹
脂からなる場合は、異なる熱可塑性樹脂の融点差は10
℃以上あることが好ましい。これにより、低融点成分の
融点以上、高融点成分の融点未満の温度で熱処理すれ
ば、複合繊維の低融点成分が溶融されて繊維接合点が熱
接合され、高融点成分はそのままで残存した三次元のネ
ットワーク構造の植物繊維より成る立体成形物を得るこ
とができる。なお、熱可塑性樹脂繊維は植物繊維との接
着部位が熱可塑性樹脂で形成されていれば良く、場合に
より多層構成の内層或いは海島構造の海部は熱硬化性の
樹脂を用いることもできる。
【0029】熱可塑性樹脂繊維の繊維長は、1〜25m
mの範囲を満たすことが望ましい。繊維長が、1mm未
満の場合は、植物繊維よりなる立体成形物の強度が小さ
く実用的ではない。一方、繊維長が25mmを越える場
合は、繊維同士が絡むため均一な地合いの立体形状物、
容器が得られない。
【0030】熱可塑性樹脂繊維の繊維の太さについて
は、0.5〜50デニールが良く、好ましくは1.5〜
10デニールである。繊維の太さが1デニール未満の場
合、植物繊維よりなる立体成形物の強度が小さく実用的
ではない。一方、繊維の太さが50デニール以上、特に
100デニールを越える場合、繊維同士が絡むため均一
な地合いの立体形状物、容器が得られない。
【0031】本発明の立体成形物は、必要に応じて立体
成形物の片面に少なくとも一層の熱可塑性樹脂層を設け
ることが出来る。設ける方法としては、例えばプレス成
形する前の植物繊維を含むマットに熱可塑性樹脂成膜物
を積層した後プレス成形し立体成形物を得る法、所望す
る立体形状に成形された熱可塑性樹脂組成物を植物繊維
を含むマットをプレス成形する際に同時或いは植物繊維
を含むマットをプレス成形立体成形した後に積層する方
法、植物繊維を含むマットあるいは予備成形物をプレス
成形した後の成形物の表面に熱によって可塑化された樹
脂シートを圧空、真空成形によって一体化する方法、植
物繊維を含むマットあるいは予備成形物をプレス成形し
た後の容器状成形物の内面に溶融押し出しされた熱可塑
性樹脂シート又はパリソンをブロー成形等によって形状
を追従させ一体に積層する方法があるが、他の方法であ
っても良く、前記方法に限定されるものではない。
【0032】又、熱可塑性樹脂層と立体成形物の接着方
法は、一体化する方(前記)により異なるが、植物繊維
よりなるマットあるいは予備成形物に添加された熱可塑
性樹脂、熱可塑性樹脂層のプレス成形時の熱接着性、周
知の接着剤によるものであって良い。
【0033】熱可塑性樹脂層の材質としては、要求する
機能によって、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹
脂、ポリオレフィン樹脂の酸変性物、ナイロン樹脂、エ
チレンビニルアルコール共重合体樹脂等を単体、混合、
積層、して用いることが出来る。
【0034】繊維同士の接着不足等により繊維の脱落が
ある場合には、部材である植物繊維より成るマット、予
備成形物、あるいは立体成形物で表面に熱可塑性樹脂層
が無い場合は、非熱可塑性樹脂層側より熱可塑性樹脂お
よびその液状物、あるはラテックス、澱粉等の液状物を
表面より噴霧して、繊維同士の交点を結合させることが
できる。また、接着されていない繊維を表面より吸引し
除去することができる。
【0035】また、エアレイドによる場合、植物繊維同
士の接着力を向上させるために、パルプの解繊時に製紙
用の紙力増強剤、例としてデンプン、ゴム、ポリビニー
ルアルコールや他の水溶性高分子、タンパク質、ロジ
ン、或いは液状の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂をを噴
霧、添加して接着力を向上させることもできる。
【0036】本発明で用いられる植物繊維は、パルプ、
草等の植物の繊維化物、あるいは古紙を、粉砕機、ドラ
イパルプ製造装置、レファイナー、グラインダ、エンド
ミル、パルパー、解繊機等を用いて乾式で解繊してなる
嵩高の綿状体等の植物繊維を単独、或いはこれらの複合
物が使用できる。
【0037】得られた植物繊維より成る立体成形物は表
面に、耐性性、その他の目的で必要性に応じて表面に、
液状の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム、水溶性高分
子、タンパク質、ロジン、澱粉等の目止め剤を、立体成
形物に噴霧、乾燥して目止め層を設けることが可能であ
る。これにより表面平滑性、表面サイズ性等を防止でき
る。
【0038】本発明に用いるラベルは、坪量が30g/
m2以上で好ましくは150g/m2の紙または、厚みが
10μm以上の熱可塑性樹脂フィルムで好ましくは15
0μm以下の未延伸フィルムを基材とするもので有れば
良い。フィルムの材質としては、特に限定されるもので
はないが、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂等の
一般的な包装材料用のものを用いることが価格面等を考
慮すると良好である。
【0039】ラベルに設ける植物繊維との接着層は、ラ
ベル基材に周知のコーター、印刷機で熱可塑性の接着剤
を塗工した物、ラベル基材にエチレン酢酸ビニル共重合
体樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂等の接着性樹脂フィ
ルムを周知のラミネーター等で貼合したもの、エチレン
酢酸ビニル共重合体樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂等
の接着性樹脂を押し出し機で押し出しラベル基材に直接
張り合わせたものを用いることが出来る。また、反植物
繊維側に文字、絵柄の印刷を表現する場合には、周知の
印刷方法で、ラベル基材の紙の表面、フィルムの表面ま
たはフィルムの裏面で接着層との間に施すことが出来
る。
【0040】
【実施例】以下、実施例について具体的に説明するが、
本発明は、ここで用いられた材料に限定されるものでは
ない。
【0041】<実施例1>針葉樹パルプ80重量部に、
表面層として融点が130℃のポリエチレン、内層とし
て融点が160℃のポリプロピレンより成る多層熱可塑
性樹脂繊維20重量部を添加し、エアレイド法により密
度が0.05g/cm3のマットを作成し、150℃で
2分間加熱した。又、印刷が施された50g/m2の紙
の裏面に接着層としてコーターでエチレン酢酸ビニル共
重合体樹脂を主成分とする熱可塑性の接着剤を5g/m
2塗工後、断裁したラベルを150℃に加熱された凹凸
一対のプレス金型の凹型内部に挿入、載置し、凹型に設
けたバキューム孔より吸引し保持する。前記加熱済のマ
ットを凹型上に置き、型閉めを行い前記凹型と凸型にて
1分間加熱後、凹型と凸型を型開きし、不要部分を打ち
抜き、所望形状を有する厚さ0.7mmの印刷部を有す
る立体成形物を得た。
【0042】<実施例2>針葉樹パルプ80重量部に、
表面層として融点が138℃のL体リッチなポリ乳酸、
内層として融点が170℃のポリ乳酸より成る多層熱可
塑性樹脂繊維20重量部を添加し、エアレイド法により
密度が0.05g/cm3のマットを作成し、熱風貫通
型オーブンを用い150℃設定で5秒間加熱した。又、
ポリ乳酸系インキ及びその上の耐熱層として硝化綿含有
タイプのOPニス層をグラビア印刷した50g/m2の
片アート紙の裏面に接着層としてコーターでポリ乳酸エ
マルジョンを5g/m2塗工後、断裁したラベルを15
0℃に加熱された凹凸一対のプレス金型の凹型内部に挿
入、載置し、凹型に設けたバキューム孔より吸引し保持
する。前記加熱済のマットを凹型上に置き、型閉めを行
い前記凹型と凸型にて5〜10秒間加熱後、凹型と凸型
を型開きし、不要部分を打ち抜き、所望形状を有する厚
さ0.7mmの印刷部を有する立体成形物を得た。
【0043】前記立体成形物の外形と同一の形状を有す
る圧空成形機内の金型内に移裁し、エチレン酢酸ビニル
共重合体樹脂(立体成形品側)40μ/ポリプロピレン
樹脂200μ、計240μの多層シートを加熱、圧空成
形し、立体成形物の反ラベル側に一体化させ、直径口内
径100mm、口部フランジ径110mm、底内径70
mm、高さ50mmの容器を得た。
【0044】
【発明の効果】本発明により、成形工程で水を用いたパ
ルプスラリーを使用することなく乾式の成形により、高
い生産効率で皺、段差の無い植物繊維を主成分とすし、
印刷ラベルを有する立体成形物を容易に提供することが
可能となった。本発明の植物繊維よりなる立体成形物
は、容器類、あるいは緩衝材、断熱材等の用途に広く使
用することができる。また、実施例2にあるように、主
としてポリ乳酸及びパルプ成分からなる立体成形物が得
られることにより、例えばコンポストに対応した弁当容
器等での展開が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植物繊維からなる立体成型物を作成す
る方法を示すものであり、(a)金型に植物繊維と熱可
塑性樹脂を載置した状態、(b)金型で圧縮する状態、
(c)圧縮された立体成型物、を示す断面図である。
【図2】植物繊維が熱可塑性樹脂で融着されている状態
をモデル化した図である。
【符号の説明】
1…凹型金型 2…ラベル 3…凸型金型 10…成型品 11…熱可塑性樹脂 12…植物繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AJ01B AJ02B AK01B AK03B AK04 AK07 AK07B AK41G AL05B AT00A AT00C BA02 BA03 BA07 BA10A DA01 DB20B DC16B DE01B DG01B DG10A DG10C EJ202 EJ422 GB71 HB31A HB31C JC00B JL02 JL12A JL12C JL16B YY00B 4L047 AA08 AA11 AA14 AB02 AB06 BA09 BA13 BB02 BC03 CA07 CB06 CB10 CC16

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立体形状を有する凹凸一対のキャビティー
    を有するプレス金型の凹型、凸型のいずれか一つ乃至両
    方にラベルを挿入、載置した後、植物繊維と、前記植物
    繊維と熱融着可能な熱可塑性樹脂とが混合されてなる植
    物繊維を主原料とした混合物よる成るマットを、前記立
    体形状を有する凹凸一対のプレス金型で圧縮し、加熱処
    理によって前記熱可塑性樹脂を介して、該繊維同士の交
    点が少なくとも部分的に接着、形状保持された表面にラ
    ベルを有することを特徴とする植物繊維からなる立体成
    形物。
  2. 【請求項2】立体形状を有する凹凸一対のキャビティー
    を有するプレス金型の凹型、凸型のいずれか一つ乃至両
    方にラベルを挿入、載置し、植物繊維と、前記植物繊維
    と熱融着可能な熱可塑性樹脂とが混合されてなる植物繊
    維を主原料とし、熱可塑性樹脂と共に立体形状を有する
    網、孔を有する金型上に分散して降り積もらせた後、前
    記立体形状を有する凹凸一対のプレス金型で圧縮し、加
    熱処理によって前記熱可塑性樹脂を介して、該繊維同士
    の交点が少なくとも部分的に接着、形状保持された表面
    にラベルを有することを特徴とする植物繊維からなる立
    体成形物。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性樹脂は、粉末状あるいは繊維
    状の熱可塑性樹脂が少なくとも含むことを特徴とする請
    求項1乃至2に記載の植物繊維からなる立体成形物。
  4. 【請求項4】前記熱可塑性樹脂は、粉末状あるいは繊維
    状のポリオレフィン系樹脂が少なくとも含むことを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の植物繊維
    からなる立体成形物。
  5. 【請求項5】前記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン系樹
    脂を芯成分とし、ポリエチレン系樹脂を鞘成分とする鞘
    芯構造を有する繊維状ポリオレフィン樹脂が少なくとも
    含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の植物繊維からなる立体成形物。
  6. 【請求項6】前記熱可塑性樹脂は、粉末あるいは繊維状
    の微生物分解性を有する樹脂であることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1項に記載の植物繊維からなる
    立体成形物。
  7. 【請求項7】前記繊維状の熱可塑性樹脂の繊維長が、1
    〜25mmの範囲を満たすことを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれか1項に記載の植物繊維からなる立体成形
    物。
  8. 【請求項8】前記植物繊維の一部或いは全部が、パルプ
    であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項
    に記載の植物繊維からなる立体成形物。
  9. 【請求項9】前記植物繊維の一部或いは全部が、古紙解
    繊物であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    1項に記載の植物繊維からなる立体成形物。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
    立体成形物が、容器形状であることを特徴とする植物繊
    維からなる立体成形物。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれか1項に記載
    の立体成形物が、少なくとも一層の熱可塑性樹脂層を有
    することを特徴とする植物繊維からなる立体成形物。
  12. 【請求項12】請求項1乃至2に記載のラベルが、植物
    繊維との接着面に前記植物繊維との熱接着性を有する接
    着層を有することを特徴とする植物繊維からなる立体成
    形物。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のラベルが、紙を基材
    とし、接着層としてポリ乳酸樹脂層が設けられ、かつポ
    リ乳酸系インキで印刷が施され、さらにその上に耐熱層
    として硝化綿含有OPニス層を有することを特徴とする
    植物繊維からなる立体成形物。
JP2002272805A 2001-10-24 2002-09-19 植物繊維からなる立体成形物 Withdrawn JP2003201662A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002272805A JP2003201662A (ja) 2001-10-24 2002-09-19 植物繊維からなる立体成形物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-326354 2001-10-24
JP2001326354 2001-10-24
JP2002272805A JP2003201662A (ja) 2001-10-24 2002-09-19 植物繊維からなる立体成形物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003201662A true JP2003201662A (ja) 2003-07-18

Family

ID=27666449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002272805A Withdrawn JP2003201662A (ja) 2001-10-24 2002-09-19 植物繊維からなる立体成形物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003201662A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009149941A1 (de) * 2008-06-14 2009-12-17 Michael Tistl Hautpflegetuch und verfahren zu seiner herstellung
CN114381960A (zh) * 2020-10-05 2022-04-22 精工爱普生株式会社 注射成型用材料的制造方法以及注射成型用材料
CN115262085A (zh) * 2022-08-30 2022-11-01 昆山胜昱无纺布有限公司 一种水溶衬手提袋基材的制造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009149941A1 (de) * 2008-06-14 2009-12-17 Michael Tistl Hautpflegetuch und verfahren zu seiner herstellung
CN114381960A (zh) * 2020-10-05 2022-04-22 精工爱普生株式会社 注射成型用材料的制造方法以及注射成型用材料
CN115262085A (zh) * 2022-08-30 2022-11-01 昆山胜昱无纺布有限公司 一种水溶衬手提袋基材的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4474846A (en) Moldable fibrous mat and product molded therefrom
US5639324A (en) Method of making laminated reinforced thermoplastic sheets and articles made therefrom
US5246772A (en) Wetlaid biocomponent web reinforcement of airlaid nonwovens
IE52545B1 (en) Moldable fibrous mat and method of making the same and product molded therefrom
US20100190020A1 (en) Three-dimensional packaging
JP2005139582A (ja) パルプ成形体およびその製造方法
JP2002525219A5 (ja)
JP7147932B2 (ja) 成形体および成形体の製造方法
US20230332341A1 (en) An air-laid blank, a method of producing an air-laid blank and a method of producing a three dimensional product from said air-laid blank
JP2003201662A (ja) 植物繊維からなる立体成形物
WO1993013940A1 (en) Recyclable polymeric synthetic paper and method for its manufacture
JP4132304B2 (ja) 繊維積層体ボードおよびその製造方法
JPH08276446A (ja) 成形複合体の製造方法
JP2003129365A (ja) 植物繊維からなる立体成形物の製造方法及びこれに用いる金型
JP2003025315A (ja) 植物繊維からなる立体成形物
JP2002294543A (ja) 植物繊維からなる立体成形物
JP2003137349A (ja) 植物繊維を主原料とするマット及びその立体成形物
JP2001232611A (ja) 植物繊維からなる立体成形物
JP2000052467A (ja) 多積層成型可能な不織布積層体
JP2004346441A (ja) 繊維シート及びその積層体、成形体、並びにこれらへの加飾方法
JP2000309322A (ja) 耐水性パルプモウルド容器
JP4114428B2 (ja) 紙製容器成形用紙の製造方法
TWI740215B (zh) 超薄黏著塗層防墨料汙染包裝材料之製造方法及其容器結構
KR20230035092A (ko) 복합형 열성형 식기 및 그의 제조 방법
JP2018058963A (ja) 成形体及び成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20070802

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761