JP2003129287A - 電解めっき方法 - Google Patents

電解めっき方法

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JP2003129287A
JP2003129287A JP2001331153A JP2001331153A JP2003129287A JP 2003129287 A JP2003129287 A JP 2003129287A JP 2001331153 A JP2001331153 A JP 2001331153A JP 2001331153 A JP2001331153 A JP 2001331153A JP 2003129287 A JP2003129287 A JP 2003129287A
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JP
Japan
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semiconductor wafer
plated
copper
plating
cathode
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JP2001331153A
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English (en)
Inventor
Yumi Suzuki
優美 鈴木
Nobuo Owada
伸郎 大和田
Masayuki Ashihara
雅幸 芦原
Toshiyuki Nakagawa
敏行 中川
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Applied Materials Inc
Original Assignee
Applied Materials Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェハの被めっき表面に形成されてい
る凹部の埋込み不良を十分に防止するとともに凹部の埋
込み後において均一な膜厚を有する銅めっき膜を形成す
ることのできる電解めっき方法の提供。 【解決手段】Cu2+イオンと、水と、Cu2+イオンの電
気化学的な還元反応を促進する促進剤とを含むめっき液
14に半導体ウェハWの被めっき表面を浸漬する第1ス
テップと、第1ステップの後、半導体ウェハをカソード
とし、銅板16をアノードとし、両極間に所定の電圧を
印加することにより、半導体ウェハの被めっき表面に形
成された凹部80内に優先的に銅を電析させる第2ステ
ップとを含む方法であり、第1ステップでは、半導体ウ
ェハWの被めっき表面をめっき液14中において好まし
くは回転させ、第2ステップでは、半導体ウェハWの被
めっき表面をめっき液14中において静止させた状態と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス等
の製造技術に関し、特に、銅めっき膜の形成に用いられ
る電解めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積化、微細
化は急速な進展をみせており、現在のサブハーフミクロ
ンからサブクォータミクロンへと着実に移行しようとし
ている。このような半導体デバイスの高集積化、微細化
の要請に対応して、低抵抗でありエレクトロマイグレー
ション耐性にも優れた銅が配線材料として注目されてお
り、実際に実用化が進められている。
【0003】銅配線膜の成膜方法としてはスパッタリフ
ロー法やCVD法等、種々あるが、電解めっき法が、低
コスト、高スループットで比較的良好な埋込み性が得ら
れることから広く採用されている。
【0004】従来一般の銅の電解めっき方法としては、
図2に示すようなフェイスダウン方式の電解めっき装置
を用いる方法が知られている。このめっき装置10は、
液槽12内のめっき液14に半導体ウェハWをその被め
っき表面を下向き(フェイスダウン)にして浸漬させ、
液槽12の下部に配置された銅板16をアノードとし、
半導体ウェハWをカソードとして銅板16と半導体ウェ
ハWとの間に電圧を印加させるものである。そして、半
導体ウェハWの被めっき表面にCu2+イオンの電気化学
的な還元反応により析出した銅から構成されためっき膜
(以下、銅めっき膜という)が半導体ウェハW上に成膜
される。
【0005】また、めっき液14としては、硫酸銅を主
成分として含むのもが取り扱い性などの利点から広く使
用されている。そして、このめっき液には、「電解めっ
きのレベリング効果」を利用して溝又はホールへの埋込
み性を改善し、膜厚が均一で概観に優れた銅めっき膜を
形成するために添加剤が加えられている。
【0006】このような添加剤は多種多様であるが、例
えば、非イオン系界面活性剤や硫黄化合物等のように凸
部に選択的に吸着しやすく且つ銅イオンの還元を抑制す
る作用を有する成分を含むいわゆる抑制剤が挙げられ
る。また、抑制剤のほかに、硫黄化合物、窒素化合物、
又はこれらの誘導体などのように凹部の埋め込みを助長
するいわゆる促進剤を用いることが一般的である。
【0007】更に、半導体デバイスの高集積化、微細化
が進行するに伴って、半導体ウェハの被めっき表面に形
成された凹部の大きさも微細化が進められてきており、
半導体ウェハの被めっき表面内における銅めっき膜の成
膜速度を更に精密に制御する必要があり、そのため、上
述の促進剤及び抑制剤の他の添加剤として、電解めっき
中の半導体ウェハの被めっき表面内における銅の電析速
度のばらつきを低減するための平坦化剤も使用されてい
る。
【0008】このような添加剤を加えることにより、凸
部での銅イオンの還元反応速度を抑制し、相対的に凹部
の反応速度を高めて凹部での埋込み性の向上が図られ、
更には均一な膜厚を有する銅めっき膜を形成することが
図られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電解めっき方法により半導体ウェハの被めっき表面に銅
めっき膜を形成した場合、局所的に膜厚の異なる部分が
発生したり、被めっき表面に形成されているヴィアホー
ル、コンタクトホール、配線溝等の凹部に対する銅の埋
め込み性の悪い部分の発生(例えば、ボイドの発生)
や、埋め込みの完了した凹部の上部に優先的に銅が電析
してその部分が局所的に盛り上がり、均一な膜厚を有す
る銅めっき膜が形成されないといった不都合が生じるこ
とがあり、歩留まりの原因になっていた。
【0010】このような埋込み不良は、電解めっきを行
う際に、半導体ウェハの被めっき表面に形成された凹部
にめっき液が十分に行き渡らず、電解中において、凹部
内のめっき液の入れ替えがスムーズに行われない場合
や、凹部内に気泡が残存している場合に発生することが
多かった。そのため、従来の電解めっき法においては、
例えば、めっき液中で半導体ウェハを回転させることに
より、凹部にめっき液を十分に行き渡らせるとともに、
被めっき表面上に気泡を滞留させない処置がとられてい
る。
【0011】しかしながら、半導体デバイスの高集積
化、微細化が進行するに伴って、半導体ウェハの被めっ
き表面に形成された凹部の大きさも微細化(例えば、ヴ
ィアホールの大きさが0.18μm以下)を進めると、
上述の従来の方法のみでは被めっき表面の凹部への銅の
確実な充填が困難となってきており、凹部の埋込み不良
を十分に防止することができなかった。
【0012】そこで、本発明は、上記従来技術の有する
課題に鑑みてなされたものであり、半導体ウェハの被め
っき表面に形成されている凹部の埋込み不良を十分に防
止するとともに、凹部の埋込み後において均一な膜厚を
有する銅めっき膜を形成することのできる電解めっき方
法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、半導体ウェハの
被めっき表面に銅めっき膜を形成する場合、凹部の埋め
込み(以下、ボトムアップという)を行う段階において
半導体ウェハの被めっき表面を回転させることが当業者
の一般的な認識であったにも拘わらず、上述のように微
細化された半導体ウェハの被めっき表面に銅めっき膜を
形成する場合、ボトムアップを行う段階において半導体
ウェハの被めっき表面を回転させると、凹部の形成され
た被めっき表面からめっき液のバルクにかけて分布する
めっき液に含まれる促進剤、抑制剤、平坦化剤などの添
加剤の拡散層の厚さが一様でなくなるため、それぞれの
添加剤に対して意図した添加効果を十分に得ることがで
きず、凹部に対する銅の埋め込み不良が生じてしまうこ
とを見出した。
【0014】そして、本発明者らは、上述のように微細
化された半導体ウェハの被めっき表面に銅めっき膜を形
成する場合、半導体ウェハの被めっき表面を回転させず
静止させた状態でボトムアップを行うことにより、凹部
に対する銅の埋め込み不良を十分に防止できることを見
出し、本発明に到達した。
【0015】そこで、本発明は、Cu2+イオンと、水
と、Cu2+イオンの電気化学的な還元反応を促進する促
進剤とを含むめっき液に半導体ウェハの被めっき表面を
浸漬する第1ステップと、第1ステップの後、半導体ウ
ェハの被めっき表面をめっき液中において静止させた状
態で、半導体ウェハをカソードとし、銅板をアノードと
し、カソードとアノードとの間に所定の電圧を印加する
ことにより、半導体ウェハの被めっき表面に形成された
凹部内に優先的に銅を電析させる第2ステップと、を含
むことを特徴とする電解めっき方法を提供する。
【0016】このように、第2ステップにおいて半導体
ウェハの被めっき表面をめっき液中において静止させた
状態とすることにより、半導体ウェハの被めっき表面の
凹部の銅の埋込み不良を十分に防止しつつ凹部における
銅の電析反応を優先的に進行させることが容易にでき
る。すなわち、凹部のボトムアップをスムーズに行うこ
とができる。しかも、ボトムアップが完了した後におい
て均一な膜厚を有する銅めっき膜を容易に形成すること
ができる。
【0017】また、本発明において、電解めっきを行う
際にカソードとアノードとの間に所定の電圧を印加し
て、カソードにおいてCu2+イオンの還元反応を進行さ
せる方式としては、定電流電解方式であってもよく、定
電圧(定電位)電解方式であってもよいが、Cu2+イオ
ンの還元反応の反応速度を制御する観点から定電流電解
方式であることが好ましい。
【0018】更に、本発明の電解めっき法の第2ステッ
プにおいて使用するめっき液の構成としては、Cu2+
オンと、水と、後述する促進剤を含んでいればよく、そ
の他の含有成分の種類や組成比は特に限定されない。ま
た、Cu2+イオンの供給源となる化合物も特に限定され
ないが、硫酸銅(II)を用いることが好ましい。
【0019】また、本発明の電解めっき方法は、第2ス
テップにおいて、カソードにおける電流密度を1〜10
mA/cm2の所定値に調節して定電流電解を行うこと
を特徴としていてもよい。これにより、ボトムアップの
際に、凹部の銅の埋込み不良をより確実に防止すること
ができる。
【0020】ここで、カソードにおける電流密度が10
mA/cm2を超えるとボトムアップフィル(bottom up
fill)に対する添加剤の効果が小さくなりコンフォー
マル(conformal)な成膜が進みシームボイド(seam vo
id)ができる傾向が大きくなる。一方、カソードにおけ
る電流密度が1mA/cm2未満となると、結晶成長が
強くなり理想的なボトムアップフィル(bottom up fil
l)を起こりにくくする傾向が大きくなる。
【0021】更に、本発明の電解めっき方法は、第2ス
テップにおいて、凹部内に析出する銅の電析速度が3.
6×10-1〜3.6nm/sとなるようにカソードにお
ける電流密度を調節して定電流電解を行うことを特徴と
していてもよい。これによっても、ボトムアップの際
に、凹部の銅の埋込み不良をより確実に防止することが
できる。なお、この「凹部内に析出する銅の電析速度」
とは、後述する銅めっき膜の成膜速度と同義である。
【0022】ここで、凹部内に析出する銅の電析速度が
3.6nm/sを超えるとボトムアップフィル(bottom
up fill)に対する添加剤の効果が小さくなりコンフォ
ーマル(conformal)な成膜が進みシームボイド(seam
void)ができる傾向が大きくなる。一方、凹部内に析出
する銅の電析速度が3.6×10-1nm/s未満となる
と、結晶成長が強くなり理想的なボトムアップフィル
(bottom up fill)を起こりにくくする傾向が大きくな
る。
【0023】また、本発明の電解めっき方法は、第2ス
テップの後、半導体ウェハの被めっき表面をめっき液中
において回転させた状態で、半導体ウェハをカソードと
し、銅板をアノードとし、カソードとアノードとの間に
所定の電圧を印加することにより、半導体ウェハの被め
っき表面に銅めっき膜を形成する第3ステップを更に含
むことを特徴としていてもよい。
【0024】このように第2ステップの後の第3ステッ
プにおいて半導体ウェハの被めっき表面をめっき液中に
おいて回転させた状態とすることにより、ボトムアップ
の完了した後の半導体ウェハの被めっき表面にめっき液
を均一かつ十分に行き渡らせることができる。
【0025】そのため、ボトムアップの完了した凹部の
上部に優先的に銅が電析し、その部分が局所的に盛り上
がることを十分に防止することができ、被めっき表面に
Cu 2+イオンを均一に電着させることがより確実にでき
る。また、このようにすることにより、被めっき表面上
での気泡の滞留も有効に防止することもでき、この観点
からも、被めっき表面にCu2+イオンを均一に電着させ
ることがより確実にできる。
【0026】ここで、本発明の電解めっき方法において
上述の第3ステップを更に行う場合、第3ステップにお
いて半導体ウェハの被めっき表面の回転速度を60rp
m以下の所定値に調節することが好ましい。これによ
り、ボトムアップの完了した後の被めっき表面にCu2+
イオンを均一に電着させ、均一な膜厚を有する銅めっき
膜を形成することがより容易にできる。
【0027】第3ステップにおいて半導体ウェハの被め
っき表面を回転させる場合、その回転速度が60rpm
を超えると気泡が半導体ウェハの被めっき表面に付着す
る傾向がおおきくなる。なお上記の観点から、第3ステ
ップにおいて半導体ウェハの前記被めっき表面を回転さ
せる場合、その回転速度は10〜60rpmとすること
がより好ましい。
【0028】また、本発明の電解めっき方法において上
述の第3ステップを更に行う場合、第3ステップにおい
て、カソードにおける電流密度を10〜60mA/cm
2の所定値に調節して定電流電解を行うことを特徴とし
ていてもよい。これによっても、ボトムアップの完了し
た後の被めっき表面にCu2+イオンを均一に電着させ、
均一な膜厚を有する銅めっき膜を形成することがより確
実にできる。
【0029】ここで、カソードにおける電流密度が60
mA/cm2を超えるとアノード表面でのCuボールが
生じる傾向が大きくなる。一方、カソードにおける電流
密度が10mA/cm2未満となると、成膜速度が遅く
なり、半導体ウェハ1枚あたりの処理時間が長くなる傾
向が大きくなる。
【0030】更に、本発明の電解めっき方法において上
述の第3ステップを更に行う場合、第3ステップにおい
て、半導体ウェハの被めっき表面に形成される銅めっき
膜の成膜速度が3.6〜22nm/sとなるようにカソ
ードにおける電流密度を調節して定電流電解を行うこと
を特徴としていてもよい。これによっても、ボトムアッ
プの完了した後の被めっき表面にCu2+イオンを均一に
電着させ、均一な膜厚を有する銅めっき膜を形成するこ
とがより確実にできる。
【0031】ここで、銅めっき膜の成膜速度が22nm
/sを超えるとアノード表面でのCuボールが生じる傾
向が大きくなる。一方、銅めっき膜の成膜速度が3.6
nm/s未満となると、成膜速度が遅くなり、半導体ウ
ェハ1枚あたりの処理時間が長くなる傾向が大きくな
る。
【0032】なお、本発明の電解めっき法において後述
の第3ステップを更に行う場合、使用するめっき液は、
特に限定されず、例えば、第2ステップで使用するめっ
き液と同様の液を使用してもよく、例えば、Cu2+イオ
ン及び水以外の添加成分として、促進剤、平坦化剤及び
抑制剤のうちの1種のみが含まれている液であってもよ
く、促進剤、平坦化剤及び抑制剤のうちの2種が含まれ
ている液であってもよく、促進剤、平坦化剤及び抑制剤
が全て共存する液であってもよい。
【0033】また、本発明の電解めっき方法は、第1ス
テップにおいて半導体ウェハの前記被めっき表面を回転
させた状態でめっき液に浸漬させ、かつ、その回転速度
を30rpm以下の所定値に調節することが好ましい。
【0034】これにより、被めっき表面の凹部にめっき
液を十分に行き渡らせるとともに、被めっき表面上に気
泡が滞留することを効果的に防止できる。そして、第2
ステップにおける凹部のボトムアップをスムーズに開始
することができる。また、この際に、半導体ウェハを傾
け且つ回転させながらめっき液中に投入することがより
好ましい。更に、この第1ステップにおいては、半導体
ウェハとアノードとなる銅板との間に所定の電圧を印加
して、被めっき表面に予め形成されている銅シード層の
めっき液への溶解を防止することが好ましい。
【0035】第1ステップにおいて半導体ウェハの前記
被めっき表面を回転させる場合、その回転速度が30r
pmを超えると半導体ウェハの被めっき表面の面内にお
いて凹部の埋め込みに対する均一性が低下する傾向が大
きくなる。なお上記の観点から、第1ステップにおいて
半導体ウェハの前記被めっき表面を回転させる場合、そ
の回転速度は10〜30rpmとすることがより好まし
い。
【0036】ここで、本発明において使用する促進剤
は、ヴィアホール、コンタクトホール、その他の配線溝
(トレンチ)等の凹部といった被めっき表面の形状に応
じためっきを行うべく、微小間隙を有する凹部内部にお
けるCu2+イオンの還元反応(電析反応)の進行による
ボトムアップを促進するためのものである。
【0037】そして、促進剤は、後述する抑制剤に比し
て低分子量であってめっき液中の拡散移動速度が比較的
早く、且つ、抑制剤ほど分極特性が高くないため、凹部
内部に速やかに移入し易い傾向にあり、凹部内部のボト
ムアップを助長するように機能するものである。
【0038】更に、本発明において使用する促進剤は、
該促進剤とCu2+イオンと水とを含む液を用いた場合の
前記被めっき表面での下記式(1)で表される電気化学
的な酸化還元反応の平衡電位が、前記液から促進剤を除
いた液を用いた場合の平衡電位よりもプラス側にシフト
する特性を有することが好ましい。
【化3】
【0039】また、このような促進剤は、被めっき表面
の電位を上述の平衡電位からマイナス側(Cu2+イオン
の還元反応が進行する側)に掃引した場合に同一の電位
おいて観測される還元電流値が、促進剤とCu2+イオン
と水とを含む液を用いた場合の方が、前記液から促進剤
を除いた液を用いた場合に比較して大きくなるという分
極特性を示すものであることがより好ましい。
【0040】このような促進剤としては、例えば、特開
2000−219994号公報に記載のブライトナー、
すなわち、ビス(3−スルホプロピル)ジスルファイド
又はその2ナトリウム塩、ビス(2−スルホプロピル)
ジスルファイド又はその2ナトリウム塩、ビス(3−ス
ル−2−ヒドロキシプロピル)ジスルファイド又はその
2ナトリウム塩、ビス(4−スルホプロピル)ジスルフ
ァイド又はその2ナトリウム塩、ビス(p−スルホフェ
ニル)ジスルファイド又はその2ナトリウム塩、3−
(ベンゾチアゾリル−2−チオ)プロピルスルホン酸又
はそのナトリウム塩、N,N−ジメチル−ジチオカルバ
ミン酸−(3−スルホプロピル)−エステル又はそのナ
トリウム塩、O−エチル−ジエチル炭酸−S−(3−ス
ルホプロピル)−エステル又はそのカリウム塩、チオ尿
素若しくはその誘導体等、或いは、特開2000−24
8397号公報に記載の硫黄系飽和有機化合物、すなわ
ち、ジチオビス−アルカン−スルホン酸又はその塩、具
体的には、4,4−ジチオビス−ブタン−スルホン酸、
3,3−ジチオビス−プロパン−スルホン酸、2,2−
ジチオビス−エタン−スルホン酸、又はそれらの塩等が
挙げられ、これらを単独で又は二種以上混合して用いる
ことができる。
【0041】また、本発明において使用するめっき液に
は、Cu2+イオンの電気化学的な還元反応を抑制する抑
制剤が更に含まれていてもよい。これにより、第2ステ
ップ又は第3ステップにおいて、半導体ウェハの被めっ
き表面に銅めっき膜を形成する際の成膜速度や成膜状態
をより精密に制御できる。
【0042】この抑制剤は、上述した凹部の微小間隙を
形成するエッジ部分にめっき電流が集中して過度のCu
2+イオンの還元反応が進行するのを抑制するためのもの
である。一般に、前出の促進剤に比して高分子量であっ
てめっき液中の拡散移動速度が比較的遅く、且つ、高い
分極特性を有するため、高電界であるエッジ部分の周囲
に集まり易く、エッジ部のオーバーハング等を抑えて凹
部内部のボトムアップを更に助長するように機能するも
のである。
【0043】更に、本発明において使用する抑制剤は、
該抑制剤とCu2+イオンと水とを含む液を用いた場合の
前記被めっき表面での下記式(2)で表される電気化学
的な酸化還元反応の平衡電位が、前記液から抑制剤を除
いた液を用いた場合の平衡電位よりもマイナス側にシフ
トする特性を有することが好ましい。
【化4】
【0044】また、このような抑制剤は、被めっき表面
の電位を上述の平衡電位からマイナス側(Cu2+イオン
の還元反応が進行する側)に掃引した場合に同一の電位
おいて観測される還元電流値が、抑制剤とCu2+イオン
と水とを含む液を用いた場合の方が、前記液から抑制剤
を除いた液を用いた場合に比較して小さくなるという分
極特性を示すものであることがより好ましい。
【0045】このような抑制剤としては、例えば、特開
2000−219994号公報又は特開2000−24
8397号公報に記載のポリマー、すなわち、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ステアリ
ン酸−ポリエチレングリコールエステル、ステアリルア
ルコール−ポリエチレングリコールエーテル、ノニルフ
ェノール−ポリエチレングリコールエーテル、オクチル
フェノール−ポリエチレングリコールエーテル、ポリエ
チレン−プロピレングリコール、β−ナフトール−ポリ
エチレングリコールエーテル等、1,3−ジオキソラン
重合体、ポリプロピレンプロパノール、オキシルアルキ
レンポリマー、酸化エチレンと酸化プロピレンとの共重
合体、或いは、それらの誘導体が挙げられ、これらを単
独で又は二種以上混合して用いることができる。
【0046】更に、本発明において使用するめっき液に
は、被めっき表面内における前記銅めっき膜の成膜速度
のばらつきを低減する平坦化剤が更に含まれていてもよ
い。これによっても、第2ステップ又は第3ステップに
おいて、半導体ウェハの被めっき表面に銅めっき膜を形
成する際の成膜速度や成膜状態をより精密に制御でき
る。
【0047】この平坦化剤は、上述した凹部内部のボト
ムアップが終了した後に凹部上のフィールド全体のめっ
き成膜を行う段階で有効に機能するものであり、被めっ
き面の形状に関わらず、成膜後の膜表面レベルの均一性
を担保するためのものである。
【0048】つまり、ボトムアップ後にも促進剤の効果
が持続すると、凹部上の電析速度が、凹部がない部分上
の電析速度に比して大きくなるため、凹部が形成された
フィールドが盛り上がる傾向にある。平坦化剤は、この
ような言わば被めっき表面内における銅の電析速度のば
らつきによるマイクロローディングを防止するために、
促進剤の効果を抑制して均一な電析を実現するものであ
る。
【0049】このような平坦化剤としては、有機酸アミ
ド及びアミン化合物が好ましい。より具体的には、アセ
トアミド、プロピルアミド、ベンズアミド、アクリルア
ミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N,N−ジエチルメタアクリルアミド、N,N
−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタアク
リルアミド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミ
ド、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸アミド加水
和分解物、チオフラビン及びサフラニンからなる群から
選択される少なくとも1種の化合物であることが好まし
い。なお、これらの化合物はそれぞれ単独で又は二種以
上混合して用いることができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について詳細に説明する。
【0051】図1は、本発明による電解めっき方法を実
施することができるめっき設備の基本構成の一例を概略
的に示す説明図である。図1に示すめっき設備100
は、内部が高い清浄度に保たれるハウジング200と、
このハウジング200内に配置された第1ステップ及び
第2ステップを行うための電解めっき装置10と、第3
ステップを行うための電解めっき装置11とを備えてい
る。図1に示す実施形態においては、複数枚の半導体ウ
ェハ(半導体ウェハ)Wを同時処理することができるよ
う、複数台のめっき装置10及び電解めっき装置11が
配設されている。
【0052】図1のめっき設備において用いられている
めっき装置10及び電解めっき装置11の基本構成の一
例を概略的に示す説明図である。めっき装置10及び電
解めっき装置11は、使用するめっき液(それぞれ、
「第1のめっき液14」及び「第2のめっき液15」と
いう)が異なること以外は同様の構成を有している。
【0053】ここで、めっき装置10に貯留されている
第1のめっき液は、Cu2+イオンと、水と、先に述べた
促進剤と、先に述べた抑制剤とを含んでいる。また、め
っき装置10に貯留されている第2のめっき液は、Cu
2+イオンと、水と、促進剤と、抑制剤と、先に述べた平
坦化剤とを含んでいる。
【0054】めっき装置10は、図2を参照して先に述
べたように、従来のものと同様な構成を有する。従っ
て、図2を再度参照して説明すると、このめっき装置1
0は、液槽12と、液槽12の下部に配置された成膜材
料源である円盤状の銅板16と、半導体ウェハWを下向
きに保持するウェハホルダ18とを備えている。
【0055】液槽12の底部にはめっき液供給口20が
配設されている。めっき液供給口20には外部のポンプ
22が接続されており、これにより第1のめっき液14
が液槽12内に底部から供給され、上方に流通すること
となる。また、液槽12の周囲は外槽24により囲まれ
ており、液槽12から溢流した第1のめっき液14を受
け、その第1のめっき液14を外部のタンク26に回収
することができるようになっている。タンク26はポン
プ22の吸込み口に接続されているため、第1のめっき
液14は循環使用される。
【0056】銅板16は略円筒形の液槽12の底部に実
質的に同軸に且つ水平に配置されており、液槽12の内
壁面と銅板16との間には環状の間隙が形成されてい
る。従って、液槽12の底部の供給口20から供給され
た第1のめっき液14は、この間隙を通って液槽12内
を上昇していく。
【0057】銅板16の上方には、半導体ウェハWを保
持して液槽12内に貯留された第1のめっき液14に浸
漬させるウェハホルダ18が配置されている。ウェハホ
ルダ18のウェハ保持面は水平に且つ下向きとされてお
り、この保持面にて保持された半導体ウェハWの被めっ
き表面も下向きとなる。また、ウェハホルダ18は、液
槽12の垂直の中心軸線を中心として回転駆動されるよ
う回転駆動源28に接続されている。
【0058】ウェハホルダ18は更に、昇降・傾動機構
(図示しない)を備えており、ウェハ交換等のために半
導体ウェハWを液槽12の上方に移動させることが可能
であり、且つまた、ウェハホルダ18のウェハ保持面を
傾斜させることが可能となっている。
【0059】ウェハホルダ18には、ウェハ保持面にて
保持された半導体ウェハWのエッジ部に接する電気端子
30が設けられており、この電気端子30には半導体ウ
ェハWがカソードとして機能するように電源32のアノ
ードが接続されている。銅めっきされる半導体ウェハW
の被めっき表面には予めPDV法等により薄い銅シード
層(導電性膜)が形成されており、この銅シード層がカ
ソードとして機能する。また、銅板16がアノードとし
て機能するように電源32のカソードが接続されてい
る。
【0060】めっき設備100は、更に、ハウジング2
00の外部に隣接して配設されたローディングステーシ
ョン300を備えている。ローディングステーション3
00内には、複数枚の半導体ウェハWを収容するウェハ
カセット50がセットされる。ウェハカセット50から
は未処理の半導体ウェハWが適当なロボット装置60,
62を用いて取り出され、めっき装置10のウェハホル
ダ18にセットされる。
【0061】そして、めっき装置10での第2ステップ
の電解めっき処理後には、ロボット装置62を用いて取
り出され、めっき装置11のウェハホルダ18にセット
される。そして、めっき装置11での第3ステップの電
解めっき処理後には、ロボット装置60,62により、
処理済みウェハがウェハカセット50に戻される。
【0062】ハウジング200内には、第3ステップを
行った後の処理済みの半導体ウェハWから第2のめっき
液15を洗い流すための洗浄装置70が設けられてい
る。この洗浄装置70は、ロボット装置60,62のブ
レード間で半導体ウェハWを受け渡すための中間ステー
ションとしても機能するものであり、半導体ウェハWを
支持するサポート72を有している。サポート72は洗
浄装置70内にて回転可能となっており、洗浄装置70
内において半導体ウェハWは回転されながら第3ステッ
プを行った後に洗浄処理を施される。
【0063】この洗浄装置70の内部には純水を噴射す
る水噴射ノズル76が設けられている。この水噴射ノズ
ル76は、純水の液滴を霧状の微細な液滴にして回転す
る半導体ウェハWの被めっき表面に吹き付けるものであ
る。そして、第3ステップを行った後の処理済みの半導
体ウェハWは、水噴射ノズル76から噴射された純水に
よって洗浄される。
【0064】このような構成において、図3及び図4も
参照して半導体ウェハWに銅を成膜する方法について説
明する。
【0065】まず、乾燥している未処理の半導体ウェハ
Wをウェハカセット50からロボット装置60により取
り出し、洗浄装置70のサポート72に載置する。そし
て、洗浄装置70の内部にてサポート72を回転させる
と共に、水噴射ノズル76から霧状にした純水の微細な
液滴を半導体ウェハWの被めっき表面に吹き付ける。こ
のとき、半導体ウェハWは回転されているため、被めっ
き表面に形成されているコンタクトホールや配線溝等の
微細な凹部80内にも純水は十分に行き渡り、半導体ウ
ェハWの被めっき表面全体は気泡が残ることなく純水で
濡れた状態となる。
【0066】この後、純水が乾く前に、ロボット装置6
2により半導体ウェハWを洗浄装置70からめっき装置
10のウェハホルダ18にセットする。そして、昇降・
傾動機構(図示しない)を制御して、半導体ウェハWを
液槽12内の第1のめっき液14に斜めに浸漬させ、同
時に、回転駆動源28を駆動させて半導体ウェハWを低
速(例えば、30rpm)で回転させる(第1ステッ
プ)。
【0067】この状態においては、半導体ウェハWの下
面(被めっき表面)には空気が溜まらず、加えて、半導
体ウェハWの被めっき表面の凹部80内面は純水で濡れ
た状態となっている。
【0068】次いで、半導体ウェハWの被めっき表面と
銅板16の上面とが平行となるようウェハホルダ18の
位置を調整し、ポンプ22を駆動して第1のめっき液1
4を液槽12に供給し、外槽24及びタンク26を経て
循環させる。
【0069】このとき、図3に示したように、半導体ウ
ェハWの被めっき表面の凹部80内面は純水で濡れた状
態となっているので、図4に示すように、硫酸銅を主成
分とした第1のめっき液14は凹部80に侵入しやす
く、隙間無く第1のめっき液14が充填されることにな
る。
【0070】そして、半導体ウェハWの回転を停止し、
電源32を投入すると、例えば、定電流電解の場合に
は、所定の大きさに設定された電流密度(例えば、1〜
10mA/cm2の所定値)でカソード電流がカソード
としての半導体ウェハWに流され、液槽12のCu2+
オンが半導体ウェハWの被めっき表面(銅シード層)に
形成された凹部において優先的に還元され銅めっき膜1
7として成長していく(第2ステップ)。
【0071】このとき、先に述べたように、電解を開始
した初期には、第1のめっき液14中の促進剤と抑制剤
の作用により、図3に示すように、被めっき表面の凹部
80以外の部分よりも凹部80内においてCu2+イオン
の還元反応が優先的に進行し、凹部80内のボトムアッ
プがスムーズに行われる。そのため、第1のめっき液1
4の侵入が不十分であることを原因とするボイドは銅め
っき膜に形成されることはない。
【0072】ボトムアップの完了後、好ましくは被めっ
き表面が乾く前に、ロボット装置62により半導体ウェ
ハWをめっき装置10からめっき装置11のウェハホル
ダ18にセットする。そして、めっき装置11の昇降・
傾動機構(図示しない)を制御して、半導体ウェハWを
液槽12内の第2のめっき液15に斜めに浸漬させ、同
時に、回転駆動源28を駆動させて半導体ウェハWを所
定の回転速度(例えば、60rpm)で回転させる。こ
の状態においては、半導体ウェハWの下面(被めっき表
面)には空気が溜まらない状態となっている。
【0073】次いで、半導体ウェハWの被めっき表面と
銅板16の上面とが平行となるようウェハホルダ18の
位置を調整し、ポンプ22を駆動して第2のめっき液1
5を液槽12に供給し、外槽24及びタンク26を経て
循環させる。
【0074】そして、半導体ウェハWを上述の回転速度
で回転させた状態で電源32を投入すると、例えば、定
電流電解の場合には、所定の大きさに設定された電流密
度(例えば、10〜60mA/cm2の所定値)でカソ
ード電流がカソードとしての半導体ウェハWに流され、
図4に示すように、液槽12のCu2+イオンが半導体ウ
ェハWのボトムアップの完了した被めっき表面において
還元され銅めっき膜17として成長していく(第3ステ
ップ)。
【0075】このとき、先に述べたように、ボトムアッ
プの完了した凹部80の上部に優先的に銅が電析し、そ
の部分が局所的に盛り上がることを十分に防止しつつ半
導体ウェハの被めっき表面にCu2+イオンを均一に電着
させることができる。そのため、均一な膜厚を有する銅
めっき膜17を形成することができる。
【0076】すなわち、凹部80内のボトムアップが完
了した後には、第1のめっき液14中に存在する平坦化
剤等の添加剤の作用により、均一な銅めっき膜が形成さ
れてゆく。
【0077】このようにして所望の銅めっき膜17が形
成されたならば、半導体ウェハWを液槽12から取り出
し、洗浄装置70に移送してその内部で洗浄する。そし
て、乾燥後にその半導体ウェハWをウエハカセット50
に戻す。
【0078】なお、第2ステップから第3ステップへの
移行のタイミングは、使用する半導体ウェハWのスケー
ルや、使用する第1のめっき液14及び第2のめっき液
15の成分組成を規定し、凹部80のボトムアップが完
了するまでの電気量を実験的に予め把握しておくことに
より決定することができる。例えば、定電流電解を行う
場合には、電解電流を流した時間をタイマーなどでカウ
ントしておき、凹部80のボトムアップが完了するまで
の電気量に相当する時間が経過した時点で、第2ステッ
プから第3ステップへの移行を行えばよい。
【0079】例えば、めっき設備100においては、第
2ステップにおける電解電流が流れ始めてからの時間を
カウントするタイマーを備え、このタイマーによりカウ
ントされる時間に基づいて、ロボット装置62を制御す
る制御装置(図示せず)を設けて、この制御装置によ
り、めっき装置10のウェハホルダ18にセットされた
半導体ウェハWを、上記のタイミングにおいてめっき装
置11に移動させてそのウェハホルダ18にセットさせ
てもよい。
【0080】また、図3は、第2ステップにおいてボト
ムアップの完了した直後の半導体ウェハWの状態を強調
的に示したものであり、例えば、ボトムアップの完了の
状態は図3に示した状態に限られず、半導体ウェハWの
凸部の表面にも電析した銅めっき膜が形成されていても
よい。ボトムアップが完了した状態は、凹部の上部に優
先的に銅が電析し、その部分が局所的に盛り上がること
が十分に防止できる範囲で、使用する半導体ウェハWの
スケールや、使用する第1のめっき液14及び第2のめ
っき液15の成分組成、電解電流の大きさなどの条件に
より適宜設定してよい。
【0081】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことはいうまでもない。
【0082】例えば、上述の実施形態においては、異な
るめっき液を使用するめっき装置(めっき装置10とめ
っき装置11)を用いて第2ステップと第3ステップを
行う場合について説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、第2ステップと第3ステップは同一の
組成を有するめっき液を使用して行ってもよい。またそ
のとき、第2ステップと第3ステップは同一のめっき装
置において行ってもよい。
【0083】更に、上述の実施形態においては、第2ス
テップを行う場合に使用するめっき液14には、Cu2+
イオン及び水以外の添加成分として、促進剤が含まれて
いればよく、抑制剤のかわりに平坦化剤を添加してもよ
く、促進剤、平坦化剤及び抑制剤を共存させていてもよ
い。また、第3ステップを行う場合に使用するめっき液
15も、Cu2+イオン及び水以外の添加成分として、促
進剤、平坦化剤及び抑制剤のうちの1種のみが含まれて
いる液であってもよく、促進剤、平坦化剤及び抑制剤の
うちの2種が含まれている液であってもよい。
【0084】例えば、洗浄装置70内に水噴射ノズル7
6を設けることは必須ではなく、例えば、半導体ウェハ
Wの被めっき表面を純水で濡らすことなく第1のめっき
液14に直接浸漬してもよい。但し、このような方法で
は、半導体ウェハWの凹部80内に気泡が残存すること
も考えられる。そこで、振動発生装置(図示しない)を
取り付け、めっき装置10の液槽12内の第1のめっき
液14に半導体ウェハWを浸漬させた直後に、液槽1
2、ひいては第1のめっき液14に振動を与えて、半導
体ウェハWに振動を加え、半導体ウェハWの凹部80に
残存する気泡を破潰させて除去することが望ましい。
【0085】更に、例えば、上記実施形態のめっき装置
は、半導体ウェハWの被めっき表面が下向きとなるフェ
ースダウン式であるが、フェースアップ式やその他のめ
っき装置にも本発明は適用可能である。
【0086】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電解めっき
方法によれば、半導体ウェハの被めっき表面に形成され
ている凹部の埋込み不良を十分に防止できるようになる
とともに、凹部の埋込み後において均一な膜厚を有する
銅めっき膜を形成することができる。そのため、本発明
は、半導体デバイスの高速化、高性能化、小型化に寄与
し、歩留まり向上にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電解めっき方法を実施することが
できるめっき設備の基本構成の一例を概略的に示す説明
図である。
【図2】図1のめっき設備において用いられているめっ
き装置の基本構成の一例を概略的に示す説明図である。
【図3】本発明による電解めっき方法の第2ステップに
おける半導体ウェハの被めっき表面に形成された凹部内
に電析した銅の状態を示す説明図である。
【図4】本発明による電解めっき方法の第3ステップに
おける半導体ウェハの被めっき表面に形成される銅めっ
き膜の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10,11・・・めっき装置、12・・・液槽、14・・・第1の
めっき液、15・・・第2のめっき液、16・・・銅板、17
・・・銅めっき膜、18・・・ウェハホルダ、20・・・めっき
液供給口、28・・・回転駆動源、50・・・ウェハカセッ
ト、60,62・・・ロボット装置、70・・・前処理装置、
74・・・純水噴射ノズル、76・・・水噴射ノズル、80・・
・凹部、W・・・半導体ウェハ(半導体ウェハ)、100・・
・めっき設備、200・・・ハウジング、300・・・ローデ
ィングステーション。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 優美 千葉県成田市新泉14ー3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン株 式会社内 (72)発明者 大和田 伸郎 千葉県成田市新泉14ー3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン株 式会社内 (72)発明者 芦原 雅幸 千葉県成田市新泉14ー3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン株 式会社内 (72)発明者 中川 敏行 千葉県成田市新泉14ー3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン株 式会社内 Fターム(参考) 4K023 AA19 CA01 CA02 CA04 CA09 CB03 CB05 CB13 CB14 CB15 CB32 CB34 DA07 EA01 4K024 AA09 AB01 AB08 AB11 AB19 BB12 BC10 CA01 CA06 CA15 CA16 CB02 CB21 CB24 FA01 GA16 4M104 BB04 DD22 DD33 DD52 HH20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu2+イオンと、水と、Cu2+イオンの
    電気化学的な還元反応を促進する促進剤とを含むめっき
    液に半導体ウェハの被めっき表面を浸漬する第1ステッ
    プと、 前記第1ステップの後、前記半導体ウェハの前記被めっ
    き表面を前記めっき液中において静止させた状態で、前
    記半導体ウェハをカソードとし、銅板をアノードとし、
    前記カソードと前記アノードとの間に所定の電圧を印加
    することにより、前記半導体ウェハの前記被めっき表面
    に形成された凹部内に優先的に銅を電析させる第2ステ
    ップと、を含むことを特徴とする電解めっき方法。
  2. 【請求項2】 前記第2ステップにおいて、前記カソー
    ドにおける電流密度を1〜10mA/cm2の所定値に
    調節して定電流電解を行うことを特徴とする請求項1に
    記載の電解めっき方法。
  3. 【請求項3】 前記第2ステップにおいて、前記凹部内
    に析出する銅の電析速度が3.6×10-1〜3.6nm
    /sとなるように前記カソードにおける電流密度を調節
    して定電流電解を行うことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の電解めっき方法。
  4. 【請求項4】 前記第2ステップの後、前記半導体ウェ
    ハの前記被めっき表面を前記めっき液中において回転さ
    せた状態で、前記半導体ウェハをカソードとし、銅板を
    アノードとし、前記カソードと前記アノードとの間に所
    定の電圧を印加することにより、前記半導体ウェハの前
    記被めっき表面に銅めっき膜を形成する第3ステップを
    更に含むこと、を特徴とする請求項1〜3の何れかに記
    載の電解めっき方法。
  5. 【請求項5】 前記第3ステップにおいて前記半導体ウ
    ェハの前記被めっき表面の回転速度を60rpm以下の
    所定値に調節することを特徴とする請求項4に記載の電
    解めっき方法。
  6. 【請求項6】 前記第3ステップにおいて、前記カソー
    ドにおける電流密度を10〜60mA/cm2の所定値
    に調節して定電流電解を行うことを特徴とする請求項4
    又は5に記載の電解めっき方法。
  7. 【請求項7】 前記第3ステップにおいて、前記半導体
    ウェハの前記被めっき表面に形成される前記銅めっき膜
    の成膜速度が3.6〜22nm/sとなるように前記カ
    ソードにおける電流密度を調節して定電流電解を行うこ
    とを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の電解めっ
    き方法。
  8. 【請求項8】 前記第1ステップにおいて前記半導体ウ
    ェハの前記被めっき表面を回転させた状態で前記めっき
    液に浸漬させ、かつ、その回転速度を30rpm以下の
    所定値に調節することを特徴とする請求項1〜7の何れ
    かに記載の電解めっき方法。
  9. 【請求項9】 前記促進剤は、該促進剤と前記Cu2+
    オンと前記水とを含む液を用いた場合の前記被めっき表
    面での下記式(1)で表される電気化学的な酸化還元反
    応の平衡電位が、前記液から前記促進剤を除いた液を用
    いた場合の前記平衡電位よりもプラス側にシフトする特
    性を有することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記
    載の電解めっき方法。 【化1】
  10. 【請求項10】 前記めっき液には、前記Cu2+イオン
    の電気化学的な還元反応を抑制する抑制剤が更に含まれ
    ていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の
    電解めっき方法。
  11. 【請求項11】 前記抑制剤は、該抑制剤と前記Cu2+
    イオンと水とを含む液を用いた場合の前記被めっき表面
    での下記式(2)で表される電気化学的な酸化還元反応
    の平衡電位が、前記液から前記抑制剤を除いた液を用い
    た場合の前記平衡電位よりもマイナス側にシフトする特
    性を有することを特徴とする請求項10に記載の電解め
    っき方法。 【化2】
  12. 【請求項12】 前記めっき液には、前記被めっき表面
    内における前記銅めっき膜の成膜速度のばらつきを低減
    する平坦化剤が更に含まれていることを特徴とする請求
    項1〜10の何れかに記載の電解めっき方法。
  13. 【請求項13】 前記平坦化剤は、アセトアミド、プロ
    ピルアミド、ベンズアミド、アクリルアミド、メタアク
    リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N
    −ジエチルメタアクリルアミド、N,N−ジエチルアク
    リルアミド、N,N−ジメチルメタアクリルアミド、N
    −(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、ポリアクリル
    酸アミド、ポリアクリル酸アミド加水和分解物、チオフ
    ラビン及びサフラニンからなる群から選択される少なく
    とも1種の化合物であることを特徴とする請求項12に
    記載の電解めっき方法。
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