JP2003128755A - 一液湿気硬化型可撓性樹脂組成物 - Google Patents

一液湿気硬化型可撓性樹脂組成物

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JP2003128755A
JP2003128755A JP2001319708A JP2001319708A JP2003128755A JP 2003128755 A JP2003128755 A JP 2003128755A JP 2001319708 A JP2001319708 A JP 2001319708A JP 2001319708 A JP2001319708 A JP 2001319708A JP 2003128755 A JP2003128755 A JP 2003128755A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵安定性と硬化性という、相反する性能に
対して、硬化性を損なうことなく貯蔵安定性を向上さ
せ、常温硬化することが可能で、硬化後は可撓性を有す
る一液湿気硬化型組成物を提供する。 【解決手段】 加水分解性シリル基を有するシリル化合
物と加水分解性シリル基に対する硬化触媒とエポキシ樹
脂と、エポキシ基を有するシリル化合物と、ケチミン化
合物および/またはオキサゾリジン化合物とを含有し、
エポキシ樹脂100質量部に対してエポキシ基を有する
シリル化合物が10質量部超配合されていることを特徴
とする一液湿気硬化型組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた硬化物物
性、接着性、耐水性、耐久性を損なうことなく、優れた
硬化性と貯蔵安定性を備えた一液湿気硬化型液状組成物
に関する。本発明の液状組成物は湿気硬化により可撓性
を備えた樹脂となる。本発明の液状組成物は、一液常温
硬化型接着剤、一液常温硬化型シーリング材、一液常温
硬化型ポッティング材、一液常温硬化型塗装材に好適で
ある。
【0002】
【従来の技術】変成シリコーン樹脂組成物は、貯蔵安定
性と硬化性が共に優れ、硬化物が弾性を有し、接着する
被着体の違いにより生じる応力を吸収するために耐久性
にも優れており、一液湿気硬化型接着剤や一液湿気硬化
型シーリング材として幅広く利用されてきた。しかし、
その接着性は乏しく、プライマーを必要とすることや、
耐水性に劣るため、水周りや屋外といった、硬化後に水
に曝されるような場所への施工には使用できないなどの
問題も抱えていた。
【0003】このため、接着性や耐水性に優れたポリグ
リシジルエーテルからなる高分子量のエポキシ樹脂とそ
の潜在性硬化剤となるケチミン化合物とを配合するハイ
ブリッド化の検討は種々なされている。ハイブリッド化
した一液湿気硬化型エポキシ樹脂組成物についての技術
は、特公平7−78111号公報や特開平3−2634
21号公報、特開平4−1220号公報で開示されてお
り、それらの技術は、接着性、硬化物物性、耐水性、耐
久性に優れている。しかし、ハイブリッド化した一液湿
気硬化型エポキシ樹脂組成物は、変成シリコーン樹脂組
成物に比べて硬化性が劣るにもかかわらず、貯蔵安定性
が悪く、長期保存されたものの粘度は上昇している。そ
のために、保存容器から取り出しにくく、塗布性能も低
下しているなどの問題を抱えている。その悪い貯蔵安定
性は、変成シリコーン樹脂用硬化触媒との共存下での、
変成シリコーン樹脂の安定性よりも、エポキシ樹脂とケ
チミン化合物との共存下での安定性に大きな影響を受け
ている。従って、貯蔵安定性を向上するためには、エポ
キシ樹脂とケチミン化合物とを安定に共存させることが
重要であり、その検討も多数なされている。
【0004】ケチミン化合物について説明する。ケチミ
ン化合物は、エポキシ樹脂、イソシアネート末端のウレ
タンプレポリマーの潜在性硬化剤として古くから知られ
ている。ケチミン化合物とエポキシ樹脂との反応機構
は、まずケチミン化合物は空気中の湿気と反応し、分解
して活性水素を有するアミン化合物を生成する。この生
成された活性水素を有するアミン化合物は、エポキシ樹
脂と反応する。これらの機構によりエポキシ樹脂は硬化
する。すなわち、ハイブリッド化した一液湿気硬化型エ
ポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性を考えるには、保存容器
中でケチミン化合物を安定に存在させることが重要であ
る。
【0005】そのため、特開平5−271389号公報
では、反応性の低い活性水素を有するアミン化合物から
得られるケチミン化合物を用いることで貯蔵安定性を上
げる技術が開示されている。ここでの組成物は、ケチミ
ン化合物から加水分解生成されたアミン化合物の反応性
が低く、たとえ保存中に加水分解してしまっても、エポ
キシ樹脂と反応するのが遅いために粘度上昇が抑えら
れ、貯蔵安定性が向上していた。しかし、そのため、使
用時にもアミン化合物とエポキシ化合物の反応は遅く、
硬化性は、従来技術よりも更に劣るという問題を抱えて
いた。
【0006】また、特開平11−349663号公報で
は、オキサゾリジン化合物を用いることで貯蔵安定性を
上げる技術が開示されている。オキサゾリジン化合物
は、ケチミン化合物に比べて安定性に優れているが、湿
潤面接着性や硬化性に劣っているために、各々を併せて
用いることで各性能のバランスを取ろうとする技術であ
る。しかし、それらのバランスは微妙なレベルで変化
し、貯蔵安定性を上げれば、硬化性が簡単に低下し、硬
化性を上げれば、貯蔵安定性が簡単に低下するというジ
レンマが、ここでの技術においても存在した。
【0007】最近では、特開2000−17051号公
報で、立体障害のあるカルボニル化合物から得られる特
定のケチミン化合物を用いることで貯蔵安定性を上げる
技術が開示されている。ここでのケチミン化合物は、そ
の立体構造から加水分解性を示す部位に水分が接触しに
くくなり、その結果、加水分解性は遅いものであった。
そのため、貯蔵安定性は良いが、硬化性が従来技術より
も更に劣るという従来からのジレンマを抱えていた。
【0008】従って、これらのいずれの貯蔵安定性を向
上しようとする技術とも、硬化性の犠牲の上に成り立っ
ており、貯蔵安定性を向上しようとすると、硬化性の低
下が避けられなかった。すなわち、従来からのジレンマ
を抱えたままの、従来技術の延長線上の技術手段であっ
た。
【0009】また、特公平7−78110号公報では、
変成シリコーン樹脂にエポキシ樹脂とビニルシランカッ
プリング剤やアミノシランカップリング剤、エポキシシ
ランカップリング剤などのシリル化合物とを共に配合す
る技術が開示されている。しかし、ここでのシリル化合
物の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して1〜
10質量部が最適であり、本文中の実施例においても、
最大で5質量部となっている。更には、記載されている
シリル化合物の配合量は、最大でも50質量部であり、
それ以上の配合量となると、シリル化合物が脱水剤とし
て過剰に働き、エポキシ樹脂が硬化しなくなり、一液型
組成物の硬化性が著しく低下すると開示されている。す
なわち、ここでの技術も、硬化性を損なうことなく、貯
蔵安定性だけを向上させる技術ではなく、従来からのジ
レンマを抱えたままの、従来技術の延長線上の技術手段
であった。
【0010】かくして、変成シリコーン樹脂とエポキシ
樹脂とのハイブリッド組成物において、硬化性を損なう
ことなく、貯蔵安定性だけを向上させる組成物が見出せ
れば、これらを利用した接着剤、シーリング材、ポッテ
ィング材などの基本技術となるため、産業上の有用性は
はるかに向上する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、貯蔵
安定性と硬化性という、相反する性能に対して硬化性を
損なうことなく貯蔵安定性を向上させ、常温硬化するこ
とが可能で、硬化後は可撓性を有する一液湿気硬化型組
成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、エポキシ基を
有するシリル化合物が、ケチミン化合物の安定化剤とし
て働くことを見いだし、さらに研究を重ねたところ、前
記シリル化合物が1分子中に1個のオキシラン環しか持
たない、モノグリシジルエーテル化合物であるにもかか
わらず、1分子中に2個以上のオキシラン環を持ち、エ
ポキシ樹脂と総称されるポリグリシジルエーテル化合物
のように、ケチミン化合物との組成物において、空気中
の湿気によって硬化が惹起されて樹脂化することを見い
だした。その点に着眼し、加水分解性シリル基を有する
化合物中にそれらを配合し、さらに従来から用いられて
いる1分子中に2個以上のオキシラン環を持つエポキシ
樹脂を配合したところ、優れた硬化物物性、接着性、耐
水性、耐久性だけでなく、硬化性も損なわないことがわ
かった。
【0013】ビニルシランカップリング剤などのシリル
化合物を、組成物の安定性向上のために脱水剤として使
用することはよく知られているが、シリル化合物の使用
量を増すことが、硬化性を低下させるという犠牲の上に
成り立っていることも公知となっており、従来技術にあ
るように、シリル化合物の使用量はエポキシ樹脂100
質量部に対して多くても5質量部であった。ここでの技
術は、二つの発見から成り立っており、一つは、ここで
の、エポキシ基を有するシリル化合物の配合量が、従来
技術の範疇から逸脱した、はるかに多量であるにもかか
わらず、硬化性を低下させることなく、貯蔵安定性を向
上させることである。つまり、従来からの安定性と硬化
性のジレンマは、本発明の技術には存在せず、エポキシ
基を有するシリル化合物の配合量が増すにつれて、その
組成物の貯蔵安定性は向上する傾向にあるにもかかわら
ず、良好な硬化性を維持することを見いだした。もう一
つは、従来から脱水剤として一纏めにされていた、一連
のシリル化合物の中でも、エポキシ基を有するシリル化
合物だけが、他の官能基を有するシリル化合物と異な
り、その配合量を増しても、特異的に硬化性が低下しな
いことである。つまり、エポキシ基を有するシリル化合
物を配合することだけが、特異的に従来からの安定性と
硬化性のジレンマを解消する技術であることを見いだし
た。
【0014】すなわち、この出願の発明は、変成シリコ
ーン樹脂とエポキシ樹脂とのハイブリッド組成物におい
て、特異的に安定性と硬化性のジレンマを解消する、エ
ポキシ基を有するシリル化合物を、従来技術よりはるか
に多い配合量の範囲で配合することである。本発明の技
術は、所期の目的である、硬化性や硬化物物性、接着
性、耐水性、耐久性を損なうことなく、貯蔵安定性だけ
を向上させる技術である。
【0015】本発明者らは、これらの発見に基づいて、
さらにこれらのような特性を有する化合物の範囲、それ
らの配合量、合成技術を広く研究した。その結果、硬化
性、硬化物物性、接着性、耐水性、耐久性に優れ、長期
保管しても問題なく使用できる一液湿気硬化型可撓性樹
脂組成物を開発することに成功し、本発明を完成させる
に至った。
【0016】すなわち、前記の課題を解決するための本
発明の手段は、請求項1の発明では、下記化学式(1)
に示される加水分解性シリル基を有するシリル化合物と
加水分解性シリル基に対する硬化触媒とエポキシ樹脂
と、下記化学式(2)で示される、エポキシ基を有する
シリル化合物と、下記化学式(3)に示されるケチミン
化合物および/または下記化学式(4)に示されるオキ
サゾリジン化合物とを含有し、エポキシ樹脂100質量
部に対してエポキシ基を有するシリル化合物が10質量
部超配合されていることを特徴とする一液湿気硬化型組
成物である。
【0017】
【化10】 ただし、R1はシリル化合物の加水分解性シリル基を除
く残基であり、R2、R 3はアルキル基であり、R2、R3
は同じであっても異なっていてもよく、nは1〜3の整
数であり、mは2以上の整数である。
【0018】
【化11】 ただし、R4はエポキシ基を含有する有機基であり、
5、R6はアルキル基であり、R5、R6は同じであって
も異なっていてもよく、nは1〜3の整数である。
【0019】
【化12】 ただし、R7はアミン化合物の1級アミノ基を除く残基
であり、R8、R9はアルキル基であり、R8、R9は同じ
であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
る。
【0020】
【化13】 ただし、R10、R11、R12、R13、R14は水素原子また
はアルキル基であり、R10、R11、R12、R13、R14
同じであっても異なっていてもよい。
【0021】請求項2の発明では、前記化学式(2)の
エポキシ基を有するシリル化合物が、前記エポキシ樹脂
100質量部に対して50質量部超配合されていること
を特徴とする請求項1の手段の一液湿気硬化型組成物で
ある。
【0022】請求項3の発明では、前記化学式(1)の
加水分解性シリル基を含有する化合物が、アルコキシシ
リル基を有することおよび主鎖がポリオキシアルキレン
骨格および/またはアクリル骨格であることを特徴とす
る請求項1または請求項2の手段の一液湿気硬化型組成
物である。
【0023】請求項4の発明では、前記ケチミン化合物
が、下記化学式(5)で示されるカルボニル化合物と1
級アミノ基を有するアミン化合物とを反応させて得られ
る、下記化学式(6)に示されるケチミン化合物である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の手段の
一液湿気硬化型組成物である。
【0024】
【化14】 ただし、R15、R16は炭素数2〜6のアルキル基から選
ばれるいずれかのアルキル基であり、R15、R16は同じ
であっても異なっていてもよい。
【0025】
【化15】 ただし、R7はアミン化合物の1級アミノ基を除く残基
であり、R15、R16は炭素数2〜6のアルキル基から選
ばれるいずれかのアルキル基であり、R15、R 16は同じ
であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
る。
【0026】請求項5の発明では、前記カルボニル化合
物が、2個のエチル基を有する請求項4の手段の一液湿
気硬化型組成物である。
【0027】請求項6の発明では、前記ケチミン化合物
が、α位に置換基を持つ1級アミン構造またはアミノシ
クロヘキサン構造のいずれかを1つ以上持つアミン化合
物とカルボニル化合物とを反応させて得られるケチミン
化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
1項の手段の一液湿気硬化型組成物である。
【0028】請求項7の発明では、前記ケチミン化合物
が、下記化学式(7)に示されるアミン化合物とカルボ
ニル化合物とを反応させて得られるケチミン化合物であ
って、且つその骨格中のイミノ基がスチレンオキサイ
ド、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テル、p-tert-ブチルフェニルグリシジルエーテル、p-s
ec-ブチルフェニルグリシジルエーテル、m,p,-クレジル
グリシジルエーテル、p-クレジルグリシジルエーテル、
ビニルシクロヘキサンジオキサイド、バーサチック酸グ
リシジルエステル、カルダノール変性グリシジルエーテ
ル、ダイマー酸グリシジルエステル、1,6-ヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジ
ルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4-
ブタンジオールジグリシジルエーテル及びネオペンチル
グリコールジグリシジルエーテルの少なくとも1種と反
応したものであることを特徴とする請求項1〜5のいず
れか1項の手段の一液湿気硬化型組成物である。
【0029】
【化16】 ただし、X1、X2は炭素数2〜6のアルキレン基から選
ばれるいずれかのアルキレン基であり、X1、X2は同じ
であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
る。
【0030】請求項8の発明では、前記ケチミン化合物
が、下記化学式(8)に示されるアミン化合物とカルボ
ニル化合物とを反応させて得られるケチミン化合物であ
ることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項の手段
の一液湿気硬化型組成物である。
【0031】
【化17】 ただし、X3は炭素数2〜6のアルキレン基または炭素
数6〜12の比隣位アリーレン基から選ばれるいずれか
である。
【0032】請求項9の発明では、前記ケチミン化合物
が、下記化学式(9)に示される、1分子中に少なくと
も1個以上のアルコキシシリル基を有するアミン化合物
とカルボニル化合物とを反応させて得られる、アルコキ
シシリル基含有のケチミン化合物であることを特徴とす
る請求項1〜5のいずれか1項の手段の一液湿気硬化型
組成物である。
【0033】
【化18】 ただし、X4は炭素数1〜4のアルキル基または炭素数
1〜6のアミノアルキル基から選ばれるいずれかであ
る。X5、X6はアルキル基であり、X5、X6は同じであ
っても異なっていてもよく、nは1〜3の整数であり、
mは1以上の整数である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明に用いる加水分解性シリル基を有す
るシリル化合物とは、下記化学式(1)で示される、2
個以上のアルコキシシリル基を有する化合物であれば、
どのようなものでもよい。具体例としては、主鎖がポリ
オキシアルキレン骨格および/またはアクリル骨格であ
る変成シリコーン樹脂、主鎖がポリイソブチレン骨格で
あるPIB樹脂などが挙げられる。より具体的に説明す
ると、末端にメチルジメトキシシリル基を有し、ポリオ
キシアルキレン骨格および/またはアクリル骨格である
主鎖とメチレン基でつながっている特開昭52−739
98号公報または特開昭63−112642号公報など
に示される変成シリコーン樹脂、末端にメチルジメトキ
シシリル基を有しポリオキシアルキレン骨格および/ま
たはアクリル骨格である主鎖と尿素基でつながっている
特許第3030020号公報などに示される変成シリコ
ーン樹脂、末端にメチルジメトキシシリル基を有しポリ
イソブチレン骨格である主鎖とメチレン基でつながって
いる特開平8−41356号公報などに示されるPIB
樹脂などが例示される。市販品としては、MSポリマー
203、MSポリマー303、サイリルSAT30、サ
イリルSAT200、サイリルSAT350、サイリル
MA430、サイリルMA440、サイリルMA44
7、サイリルMA450、EPION505S(以上、
鐘淵化学工業製)などが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。なお、2種類以上を組み合わせても
よいことはいうまでもない。
【0035】
【化19】 ただし、R1はシリル化合物の加水分解性シリル基を除
く残基であり、R2、R 3はアルキル基であり、R2、R3
は同じであっても異なっていてもよく、nは1〜3の整
数であり、mは2以上の整数である。
【0036】また、本発明において用いる加水分解性シ
リル基に対する硬化触媒とは、従来公知のものを使用で
き、具体例としては、オクチル酸錫、ステアリン酸錫、
ナフテン酸鉄、オクチル酸鉛などの金属有機カルボン酸
塩、ジ−n−ブチル錫−ジラウレート、ジ−n−ブチル
錫−ジフタレートなどの有機錫、アルキルチタン酸塩な
どを単独若しくは混合して使用できる。
【0037】エポキシ樹脂はケチミン化合物が使用時に
加水分解して得られるアミン化合物と反応し得るエポキ
シ基を有するものであれば、どのようなものでもよい。
例えば、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールAD、ビスフェノールSなどとエ
ピクロルヒドリンを反応させて得られるビフェニル型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などやこれ
らを水添化あるいは臭素化したエポキシ樹脂、グリシジ
ルエステル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹
脂、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ樹脂、
メタキシレンジアミンやヒダントインなどをエポキシ化
した含窒素エポキシ樹脂、ポリブタジエンあるいはNB
Rを含有するゴム変性エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらに限定されるものではなく、2種類以上のエポキ
シ樹脂を組み合わせて使用してもよい。
【0038】本発明における有機基中にエポキシ基を有
するシリル化合物とは、下記化学式(2)で示され、エ
ポキシ基とアルコキシリル基とを1分子中に有する化合
物であれば、どのような物でもよい。具体例としては、
下記化学式(10)で示されるγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、下記化学式(11)で示される
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどが挙
げられ、市販品としては、それぞれKBM403、KB
E403(以上、信越化学社製)が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。2種類以上を組み合わせ
て使用してもよいことはいうまでもない。
【0039】
【化20】 ただし、R4はエポキシ基を含有する有機基であり、
5、R6はアルキル基であり、R5、R6は同じであって
も異なっていてもよく、nは1〜3の整数である。
【0040】
【化21】
【0041】
【化22】
【0042】本発明におけるケチミン化合物とは、下記
化学式(3)で示される加水分解性の、C原子とN原子
間の二重結合を有する化合物であれば、どのようなもの
でもよい。例えば、下記化学式(12)で示されるN,
N’−ジ(1,3−ジメチルブチリデン)−1,3−ビ
スアミノメチルシクロヘキサン、下記化学式(13)で
示されるN,N’−ジ(1,3−ジメチルブチリデン)
−メタキシリレンジアミンなどが挙げられる。それら
は、各々1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンとメ
チルイソブチルケトンとの脱水縮合物、メタキシリレン
ジアミンとメチルイソブチルケトンとの脱水縮合物であ
る。また、特開平4−1220号公報に開示のケチミン
化合物なども使用することができる。
【0043】
【化23】 ただし、R7はアミン化合物の1級アミノ基を除く残基
であり、R8、R9はアルキル基であり、R8、R9は同じ
であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
る。
【0044】
【化24】
【0045】
【化25】
【0046】本発明において用いるケチミン化合物の原
料となるカルボニル化合物は、下記化学式(14)で示
される、カルボニル基のC原子に、同一のまたは異なる
アルキル基を有するカルボニル化合物であればどのよう
なものでもよい。具体例としては、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
【0047】
【化26】 ただし、R21、R22はアルキル基であり、R21、R22
同じであっても異なっていてもよい。
【0048】本発明に用いるケチミン化合物の原料とな
るアミン化合物としては、1級のアミノ基を有する化合
物であればどのようなものでもよく、具体例としてはエ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、1,3−ビス
アミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジアミン、
メタキシレンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス
(パラアミノヘキシル)メタン、ポリオキシレン骨格を
有するポリアミン、N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシランなどが挙げられるが、これに限定され
ない。1分子中に1級アミノ基を2個以上持つものが、
優れた機械的強度が得られるため、好ましい。
【0049】ケチミン化合物の製造は、どのような製造
方法であってもよく、例えば、前記カルボニル化合物と
前記アミン化合物とを無溶剤下で、または非極性溶剤
(ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼンな
ど)存在下で混合し、加熱環流し、生成する水を共沸に
より除去し得られる。使用されるカルボニル化合物およ
び/またはアミン化合物は、2種類以上の化合物を原料
として使用してもよい。
【0050】本発明において用いる特定のオキサゾリジ
ン化合物とは、下記化学式(4)で示される、加水分解
性の同一C原子上にN原子とO原子を有する化合物をい
う。このオキサゾリジン化合物は、カルボニル基のC原
子に同一のまたは異なるアルキル基を有するカルボニル
化合物と2級のアミノアルコール化合物を反応させて得
られる化合物である。下記化学式(4)の構造であれ
ば、どのようなものでもよい。
【0051】
【化27】 ただし、R10、R11、R12、R13、R14は水素原子また
はアルキル基であり、R10、R11、R12、R13、R14
同じであっても異なっていてもよい。
【0052】オキサゾリジン化合物の製造は、どのよう
な製造方法であってもよく、例えば、前記カルボニル化
合物と前記アミノアルコール化合物とを無溶剤下で、ま
たは非極性溶剤(ヘキサン、シクロヘキサン、トルエ
ン、ベンゼンなど)存在下で混合し、加熱還流し、生成
する水を共沸により除去し得られる。使用されるカルボ
ニル化合物および/またはアミノアルコール化合物は、
2種類以上の化合物を原料として使用してもよい。
【0053】また、前記ケチミン化合物や前記オキサゾ
リジン化合物は2種類以上使用してもよいことはいうま
でもなく、硬化性と貯蔵安定性を損なわない範囲であれ
ば、他の潜在硬化剤を併用してもよい。
【0054】請求項4、5に係る発明に用いる特定のケ
チミン化合物とは、下記化学式(6)で示される加水分
解性の、C原子とN原子間の二重結合を有する化合物を
いう。このケチミン化合物は、カルボニル基のC原子に
炭素数2〜6のアルキル基から選ばれる、同一のまたは
異なるアルキル基を有するカルボニル化合物と1級アミ
ノ基を有するアミン化合物を反応させて得られる化合物
である。下記化学式(6)で示される加水分解性の、C
原子とN原子間の二重結合を有し、そのC原子に、炭素
数2〜6にアルキル基からなる群から選ばれる、同一の
または異なるアルキル基を有するケチミン化合物であれ
ば、どのようなものでもよいが、例えば、下記化学式
(15)の構造のN,N’−ジ(1−エチルプロピリデ
ン)−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンや、例
えば、化学式(16)で示されるN,N’−ジ(1−エ
チルプロピリデン)−メタキシリレンジアミンなどが挙
げられる。それらは、各々1,3−ビスアミノメチルシ
クロヘキサンとジエチルケトンとの脱水縮合物、メタキ
シリレンジアミンとジエチルケトンとの脱水縮合物であ
る。
【0055】
【化28】 ただし、R7はアミン化合物の1級アミノ基を除く残基
であり、R15、R16は炭素数2〜6のアルキル基からな
る群から選ばれるいずれか1つであり、R15、R16は同
じであっても異なっていてもよく、nは1以上の整数で
ある。
【0056】
【化29】
【0057】
【化30】
【0058】請求項4、5に係る発明に用いる特定のケ
チミン化合物の原料となるカルボニル化合物は、下記化
学式(5)で示される、カルボニル基のC原子に、炭素
数2〜6のアルキル基からなる群から選ばれる、同一の
または異なるアルキル基を有するカルボニル化合物であ
ればどのようなものでもよい。具体例としては、ジエチ
ルケトン、ジプロピルケトン、ジブチルケトン、エチル
プロピルケトン、エチルブチルケトンなどが挙げられ
る。
【0059】
【化31】 ただし、R15、R16は炭素数2〜6のアルキル基から選
ばれるいずれかのアルキル基であり、R15、R16は同じ
であっても異なっていてもよい。
【0060】水分子との接触を妨げる立体障害を近隣に
持つ、C原子とN原子間の二重結合の場合、加水分解性
を低下させる。前記カルボニル化合物のα位の炭素原子
はメチレン構造であることが、C原子とN原子間の二重
結合の近隣に立体障害となる構造を持たないために加水
分解性が阻害されないので、好ましい。炭素数2または
3の、同一のまたは異なるアルキル基を有するカルボニ
ル化合物が、これらのカルボニル化合物の中でも高い加
水分解性を有するため、さらに好ましい。この中でも請
求項5に係る発明では、炭素数2の同一のアルキル基を
有するジエチルケトンが、最も高い加水分解性を示すた
め、エポキシ基を有する化合物を含有する組成物に配合
した場合、最も速硬化性を与えるので、特に好ましい。
【0061】本願の請求項6の発明に係る特定のケチミ
ン化合物とは、α位に置換基を持つ1級アミン構造また
はアミノシクロヘキサン構造のいずれかを1つ以上持つ
アミン化合物とカルボニル化合物とを反応させて得られ
るケチミン化合物をいい、そのような構造のケチミン化
合物であればどのようなものでもよい。このケチミン化
合物は水分のない状態では安定に存在するが、水分によ
り第1級アミンになるので、エポキシ樹脂の硬化剤とし
て機能する。また、ここでのケチミン化合物は、原料と
なるアミン化合物が置換基を持った2級炭素原子に結合
した1級アミン構造を有しており、この置換基が立体障
害となるために加水分解が進行しにくく、貯蔵安定性が
向上する。また、この1級アミンの活性水素は反応性が
低く、ここでの組成物は、たとえ保存中にケチミン化合
物が加水分解してしまっても、エポキシ基との反応が遅
いために粘度上昇が抑えられ、貯蔵安定性がさらに向上
する。このことが本発明の一液湿気硬化型組成物の貯蔵
安定性をさらに高めている。具体例としては、イソフォ
ロンジアミン、ビス(パラアミノヘキシル)メタン、ポ
リオキシレン骨格を有するポリアミンなどが挙げられ、
市販品としては、ジェファーミンD−230、ジェファ
ーミンD−400、ジェファーミンT−403(以上、
Huntsman社製)、アミキュアPACM(エアー
プロダクツ社製)などが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。2種類以上を組み合わせて使用して
もよいことはいうまでもない。
【0062】特に請求項7に係る発明では、前記ケチミ
ン化合物が、下記化学式(7)に示されるアミン化合物
とカルボニル化合物とを反応させて得られるケチミン化
合物であって、且つその骨格中のイミノ基がスチレンオ
キサイド、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジ
ルエーテル、p-tert-ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、p-sec-ブチルフェニルグリシジルエーテル、m,p,-
クレジルグリシジルエーテル、p-クレジルグリシジルエ
ーテル、ビニルシクロヘキサンジオキサイド、バーサチ
ック酸グリシジルエステル、カルダノール変性グリシジ
ルエーテル、ダイマー酸グリシジルエステル、1,6-ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジ
グリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジル
エーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル及びネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテルの少なくとも
1種と反応したものである。
【0063】
【化32】 ただし、X1、X2は炭素数2〜6のアルキレン基から選
ばれるいずれかのアルキレン基であり、X1、X2は同じ
であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
る。
【0064】本発明における請求項8の発明に係る特定
のケチミン化合物とは、下記化学式(17)で示される
ケチミン化合物をいう。このケチミン化合物は水分のな
い状態では安定に存在するが、水分により第1級アミン
になるので、エポキシ樹脂の硬化剤として機能する。こ
のことは本発明の一液湿気硬化型組成物の貯蔵安定性を
高めるとともに、使用時の硬化性を良好なものとする。
【0065】
【化33】 ただし、R17、R18、R19およびR20は、水素、炭素数
1〜6のアルキル基またはフェニル基、Xは炭素数2〜
6のアルキレン基または炭素数6〜12の非隣位アリー
レン基を示す。
【0066】以上のようなケチミン化合物としては、
1,2−エチレンビス(イソペンチリデンイミン)、
1,2−ヘキシレンビス(イソペンチリデンイミン)、
1,2−プロピレンビス(イソペンチリデンイミン)、
p,p’−ビフェニレン(イソペンチリデンイミン)、
1,2−エチレンビス(イソプロピリデンイミン)、
1,3−プロピレンビス(イソプロピリデンイミン)、
p−フェニレンビス(イソペンチリデンイミン)などが
例示できる。市販品の具体例としてはエピキュアH30
(商品名、ジャパンエポキシレジン社製)がある。
【0067】本発明における請求項9の発明に係る特定
のケチミン化合物とは、下記化学式(9)で示される、
アルコキシル基と1級アミノ基を有するアミン化合物と
カルボニル化合物とを反応させて得られる、アルコキシ
シリル基含有のケチミン化合物であればどのようなもの
でもよく、具体例としては、N−(1,3−ジメチルブ
チリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロピ
ルアミンとしてサイラエースS340(商品名、チッソ
社製名)などが挙げられるが、これに限定されない。
【0068】
【化34】
【0069】本発明において、加水分解性シリル基を有
するシリル化合物とエポキシ樹脂との配合割合は、加水
分解性シリル基を有するシリル化合物100質量部に対
して、エポキシ樹脂を5〜200質量部配合するのが好
ましく、さらに10〜100質量部配合するのが最も好
ましい。加水分解性シリル基を有するシリル化合物に対
するエポキシ樹脂の配合割合が5質量部未満であると、
硬化した接着剤組成物に適度な硬度を付与しにくくなる
傾向が生じる。また、加水分解性シリル基を有するシリ
ル化合物に対するエポキシ樹脂の配合割合が200質量
部を超えると、硬化後の接着剤組成物が硬くなり過ぎる
傾向が生じる。
【0070】本発明において、エポキシ樹脂と有機基中
にエポキシ基を有するシリル化合物の配合割合は、配合
するエポキシ樹脂とその潜在性硬化剤となるケチミン化
合物および/またはオキサゾリジン化合物の組み合わせ
にもよるが、エポキシ樹脂100質量部に対して、10
質量部以上であれば特に限定されるものではない。配合
割合が10質量部以下であれば、有機基中にエポキシ基
を有するシリル化合物による貯蔵安定性の向上効果が少
なく、実用的な製品ライフを保持することができない。
ここでの有機基中にエポキシ基を有するシリル化合物の
配合割合は、多くすれば貯蔵安定性が向上する傾向にあ
り、低くすれば、貯蔵安定性が低下する傾向にある。し
かし、ここでの配合割合が多くなりすぎると、硬化物が
硬くなる傾向にあり、組成物の可撓性がなくなる。従っ
て、配合するエポキシ樹脂とその潜在性硬化剤となるケ
チミン化合物および/またはオキサゾリジン化合物の組
み合わせによっては、20〜100質量部が好ましく、
50〜100質量部が特に好ましい。
【0071】本発明のケチミン化合物の配合割合は、ケ
チミン化合物が加水分解して発生するアミン化合物の量
とエポキシ基を有する化合物の総量とで決定される。つ
まり、ケチミン化合物が加水分解して発生するアミン化
合物の活性水素の当量と、エポキシ基を有するシリル化
合物のエポキシ基の当量とエポキシ樹脂のエポキシ基の
当量との総量で決定される。ケチミン化合物が加水分解
して発生するアミン化合物の活性水素の当量が、エポキ
シ基の当量に比べて0.4〜2.0倍であることが好ま
しいが、この配合割合の範囲に限定されるものではな
い。すなわち、実用的な機械強度の範囲でも、より軟ら
かい硬化物を得たい場合には、前記化学式(1)の加水
分解性シリル基を有するシリル化合物に対して、エポキ
シ樹脂とエポキシ基を有するシリル化合物の配合割合が
一定であっても、この配合割合より低くすることやより
高くすることで解決することができる。つまり、この配
合割合が、より低い場合には、エポキシ基が過剰とな
り、硬化物において架橋があまり進まず、機械的強度が
比較的低く、軟らかい硬化物を得ることができる。より
高い場合には、加水分解して発生するアミン化合物が過
剰となり、つまり、活性水素が過剰となり、この場合に
も同様の理由で、軟らかい硬化物を得ることができる。
さらに、硬く、強靱な硬化物を得たい場合には、配合割
合が0.8〜1.2倍であることが、理想的な架橋構造
となり、機械的強度が高く、硬い硬化物を得ることがで
きるので、好ましい。
【0072】本発明における加水分解性シリル基に対す
る硬化触媒の配合割合は、通常変成シリコーン樹脂10
0質量部に対して0.1〜10質量部であるが、好まし
くは6質量部以下である。
【0073】本発明の一液湿気硬化型組成物は、前記化
合物の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、炭酸カ
ルシウム、酸化チタンなどの充填剤、ビニルシランやエ
チルシリケートなどの脱水剤、可塑剤、チクソトロピー
付与剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防
止剤、難燃剤、接着付与剤、分散剤、溶剤などを配合し
てもよい。この場合、上記配合成分の水分の影響を可能
な限り除去することが、貯蔵安定性に好結果を与える。
【0074】本発明の組成物の製造方法は特に限定され
ないが、好ましくは窒素雰囲気下でまたは減圧下で混合
ミキサーなどの攪拌機を用いて充分混練させて組成物と
するのがよい。一例を挙げれば、以下のとおりである。
攪拌機、コンデンサー、加熱装置、減圧脱水装置、窒素
気流装置を備えた密閉式加工釜を用い、釜中に変成シリ
コーン樹脂およびエポキシ樹脂を仕込む。窒素気流装置
を用い、窒素還流下で、所望により改質剤あるいは添加
剤を配合し均質混合する。この後、エポキシシランカッ
プリング剤を配合し、さらに硬化触媒として錫触媒を配
合し、最終的にケチミン化合物を配合し、均質混合し
て、一液湿気硬化型組成物を得る。そして、窒素置換を
施した密閉容器にこの一液湿気硬化型組成物を収納すれ
ば、最終製品となる。なお、改質剤あるいは添加剤に水
分が含まれている場合には、貯蔵中に硬化しやすくなり
貯蔵安定性が低下するので、改質剤あるいは添加剤の水
分を脱水除去しておくのが好ましい。水分の脱水は、改
質剤あるいは添加剤を配合する前に行ってもよいし、変
成シリコーン樹脂にこれらを配合したあとに、加熱や減
圧などの手段で脱水してもよい。
【0075】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0076】(実施例1)変成シリコーン樹脂としてM
S203(商品名、鐘淵化学工業製)50質量部とMS
303(商品名、鐘淵化学工業製)50質量部、エポキ
シ樹脂としてエピコート828(商品名、ジャパンエポ
キシレジン社製)35質量部、重質炭酸カルシウムとし
てNS400(商品名、日東粉化社製)100質量部、
表面処理炭酸カルシウムとして白艶華CC(商品名、白
石カルシウム社製)50質量部を配合し、100℃で1
5トールおよび2時間の条件で減圧・加熱し、均一にな
るまで撹拌混合する。均一になれば室温まで冷却し、そ
こへエポキシシランカップリング剤としてKBM403
(商品名、信越化学工業社製)5質量部、変成シリコー
ン樹脂用硬化触媒であるジブチル錫化合物としてスタン
918(商品名、三共有機合成社製)2質量部およびエ
ポキシ基用潜在性硬化剤としてジエチレントリアミンと
メチルイソブチルケトンからなるケチミン化合物を1m
olにスチレンオキサイド1molを反応させて得られ
たケチミン化合物(表において、「DETA/MIB
K」と記載。)12質量部を加え、減圧撹拌して一液湿
気硬化型組成物を得た。
【0077】(実施例2)エポキシシランカップリング
剤を20質量部に増量し、エポキシ基用潜在性硬化剤と
してのジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトン
からなるケチミン化合物を1molにスチレンオキサイ
ド1molを反応させて得られたケチミン化合物を15
質量部に増量して用いること以外は、実施例1と同様に
して、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0078】(実施例3)エポキシシランカップリング
剤を35質量部に増量し、エポキシ基用潜在性硬化剤と
してのジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトン
からなるケチミン化合物を1molにスチレンオキサイ
ド1molを反応させて得られたケチミン化合物を19
質量部に増量して用いること以外は、実施例1と同様に
して、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0079】(実施例4)エポキシ基用潜在性硬化剤と
してのジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトン
からなるケチミン化合物を1molにスチレンオキサイ
ド1molを反応させて得られたケチミン化合物を30
質量部に増量して用いること以外は、実施例3と同様に
して、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0080】(実施例5)エポキシ基用潜在性硬化剤と
してのジエチレントリアミンとメチルイソブチルケトン
からなるケチミン化合物を1molにスチレンオキサイ
ド1molを反応させて得られたケチミン化合物に代え
て、ジエチレントリアミンとジエチルケトンからなるケ
チミン化合物を1molにスチレンオキサイド1mol
を反応させて得られたケチミン化合物(表1において、
「DETA/DEK」と記載。)を用いること以外は、
実施例2と同様にして、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0081】(実施例6)エポキシシランカップリング
剤を35質量部に増量し、ジエチレントリアミンとジエ
チルケトンからなるケチミン化合物を1molにスチレ
ンオキサイド1molを反応させて得られたケチミン化
合物を19質量部に増量する以外は、実施例5と同様に
して、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0082】(実施例7)エポキシ基用潜在性硬化剤と
してのジエチレントリアミンとジエチルケトンからなる
ケチミン化合物を1molにスチレンオキサイド1mo
lを反応させて得られたケチミン化合物を30質量部に
増量して用いること以外は、実施例6と同様にして、一
液湿気硬化型組成物を得た。
【0083】(実施例8)エポキシ基用潜在性硬化剤と
してのジエチレントリアミンとジエチルケトンからなる
ケチミン化合物を1molにスチレンオキサイド1mo
lを反応させて得られたケチミン化合物に代えて、ポリ
オキシアルキレンジアミンとしてジェファーミンD−2
30(商品名、Huntsman社製、)とジエチルケ
トンからなるケチミン化合物(表において、「D230
/DEK」と記載。)30質量部を用いること以外は、
実施例7と同様にして、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0084】(実施例9)エポキシ基用潜在性硬化剤と
してのポリオキシアルキレンジアミンとしてジェファー
ミンD−230(商品名、Huntsman社製)とジ
エチルケトンからなるケチミン化合物に代えてエピキュ
アH−30(商品名、ジャパンエポキシレジン社製)か
らなるケチミン化合物(表において、「H−30」と記
載。)15質量部を用いること以外は、実施例8と同様
にして、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0085】(実施例10)エポキシ基用潜在性硬化剤
としてのケチミン化合物のエピキュアH−30に代えて
サイラエースS340(商品名、チッソ社製)からなる
ケチミン化合物(表において、「S340」と記載。)
25質量部を用いること以外は、実施例9と同様にし
て、一液湿気硬化型組成物を得た。
【0086】比較例1は、エポキシシランカップリング
剤を減量した例で、比較例2はさらにビニルシランカッ
プリング剤を加えたもので、比較例3は比較例2の極端
にしたものでビニルシランカップリング剤をさらに増量
しているものであり、ビニルシランカップリング剤を増
やすと硬化性が落ちるというのに対してエポキシシラン
カップリング剤を有するものは、硬化性に大きく影響せ
ずに貯蔵安定性を挙げ得ることを示す例である。すなわ
ち、
【0087】(比較例1)エポキシシランカップリング
剤を減量し、ジエチレントリアミンとメチルイソブチル
ケトンからなるケチミン化合物を1molにスチレンオ
キサイド1molを反応させて得られたケチミン化合物
を10質量部にする以外は、実施例1と同様にして、一
液湿気硬化型組成物を得たものであり、エポキシシラン
カップリング剤が少ないので貯蔵安定性が悪い。
【0088】(比較例2)比較例1にさらに安定化剤の
エポキシ基を持たないシリル化合物であるビニルシラン
カップリング剤を加えて、一液湿気硬化型組成物を得た
もので、貯蔵安定性は良好になったが、硬化が一層遅く
なっている。
【0089】(比較例3)さらに安定化剤のエポキシ基
を持たないシリル化合物であるビニルシランカップリン
グ剤を10質量部に増量して一液湿気硬化型組成物を得
たもので、貯蔵安定性はより良好になったが、硬化がよ
り一層遅くなっている。
【0090】実施例1〜10、比較例1〜3に係る一液
湿気硬化型組成物を用いて、以下の試験を行った。そし
て、その結果を表1、表2に示した。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】(貯蔵安定性)貯蔵安定性について、密栓
したビンにサンプルを入れて、各温度条件で保存した際
の粘度を測定した。すなわち、一液湿気硬化型組成物
を、カートリッジに充填密封して、50℃で1ヶ月間お
よび2ヶ月間放置した後、粘度の測定を行った。そし
て、安定性を配合直後の粘度と比較し、以下の4段階で
評価した。粘度測定は、23℃で、BH型粘度計の10
r/min.で行った。 ◎……………(各条件で放置後の粘度)/(配合直後の
粘度)<1.2 ○…1.2≦(各条件で放置後の粘度)/(配合直後の
粘度)<1.5 △…1.5≦(各条件で放置後の粘度)/(配合直後の
粘度)<2 ×………2≦(各条件で放置後の粘度)/(配合直後の
粘度)
【0094】(硬化性)硬化性は、タックフリータイム
で評価。タックフリータイムの測定は、JISA143
9(タックフリー試験参照)に準拠して行った。
【0095】(硬化物物性)硬化物物性は、JIS K
6251に準拠し、23℃で7日養生および23℃で7
日養生+23℃水中で7日養生して引張強さおよび伸び
率で評価。2号ダンベルによる。
【0096】(接着性)接着性について、各養生条件で
モルタル曲げ接着試験のJIS A6024(接着性参
照)に準拠し標準条件にて測定した。単位は、N/mm
2であり、そのときの破壊状態を示した。
【0097】実施例1〜10と比較例1〜3とを対比す
れば明らかなとおり、実施例に係る一液湿気硬化型組成
物は、比較例1〜3に係る一液湿気硬化型組成物に比し
て、安定化剤のエポキシ基を持たないシリル化合物であ
るビニルシランカップリング剤を有せずとも優れた貯蔵
安定性を示していることがわかる。
【0098】さらに、実施例1〜10と比較例1〜3を
対比すれば明らかなとおり、実施例1〜10に係る一液
湿気硬化型組成物は、比較例1〜2に係る一液湿気硬化
型組成物と同様の優れた硬化性を示しており、特に実施
例5〜7が速硬化性において優れていることがわかる。
【0099】実施例1〜10と比較例1〜3とを対比す
れば明らかなとおり、実施例1〜10の一液湿気硬化型
組成物は、それぞれ比較例1〜3の一液湿気硬化型組成
物に比べて、各養生条件での硬化物特性の引張強さにお
いて劣ることなく、かつ伸び率において優れた可撓性を
有し、耐水性も優れていることがわかる。さらに接着性
においても、モルタル曲げ接着試験の接着強さ、破壊状
態がともに劣ることはなく、優れた接着性を有すること
がわかる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る接着
剤組成物は、エポキシ基を有するシリル化合物を用い、
エポキシ樹脂共存下でのケチミン化合物の貯蔵安定性を
向上させたので、硬化物物性や接着性、耐水性、耐久性
を損なうことなく、貯蔵安定性に優れており、硬化性と
貯蔵安定性とを共に両立させ、常温硬化でき、硬化後は
可撓性を有する一液湿気硬化型組成物である。従って、
本発明に係る一液湿気硬化型組成物は、これらを利用し
て接着剤、パテ材、塗料、コーティング材、ポッティン
グ材などに有効に使用され得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 183/06 C09J 183/06 201/10 201/10 C09K 3/10 C09K 3/10 G L (72)発明者 鈴木 堅大郎 大阪市鶴見区鶴見4丁目7番9号 コニシ 株式会社大阪研究所内 (72)発明者 千足 政典 大阪市鶴見区鶴見4丁目7番9号 コニシ 株式会社大阪研究所内 Fターム(参考) 4H017 AA04 AB08 AB15 AC05 AC07 AC17 AD05 AD06 AE03 4J036 AA02 AA05 AD01 AF01 AG01 DC28 DC38 FA01 FA11 FA13 FB16 GA09 GA28 JA01 JA06 4J038 CB141 CB142 CG001 CG002 DB001 DB002 DF001 DF002 DL052 GA15 JB23 JB38 KA04 NA26 4J040 DA141 DA142 DF001 DF002 DL052 EC001 EC002 EE001 EE002 GA31 HC16 HC26 KA14 LA05 NA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化学式(1)に示される加水分解性
    シリル基を有するシリル化合物と加水分解性シリル基に
    対する硬化触媒とエポキシ樹脂と、下記化学式(2)で
    示される、エポキシ基を有するシリル化合物と、下記化
    学式(3)に示されるケチミン化合物および/または下
    記化学式(4)に示されるオキサゾリジン化合物とを含
    有し、エポキシ樹脂100質量部に対してエポキシ基を
    有するシリル化合物が10質量部超配合されていること
    を特徴とする一液湿気硬化型組成物。 【化1】 ただし、R1はシリル化合物の加水分解性シリル基を除
    く残基であり、R2、R 3はアルキル基であり、R2、R3
    は同じであっても異なっていてもよく、nは1〜3の整
    数であり、mは2以上の整数である。 【化2】 ただし、R4はエポキシ基を含有する有機基であり、
    5、R6はアルキル基であり、R5、R6は同じであって
    も異なっていてもよく、nは1〜3の整数である。 【化3】 ただし、R7はアミン化合物の1級アミノ基を除く残基
    であり、R8、R9はアルキル基であり、R8、R9は同じ
    であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
    る。 【化4】 ただし、R10、R11、R12、R13、R14は水素原子また
    はアルキル基であり、R10、R11、R12、R13、R14
    同じであっても異なっていてもよい。
  2. 【請求項2】 前記化学式(2)のエポキシ基を有する
    シリル化合物が、前記エポキシ樹脂100質量部に対し
    て50質量部超配合されていることを特徴とする請求項
    1に記載の一液湿気硬化型組成物。
  3. 【請求項3】 前記化学式(1)の加水分解性シリル基
    を含有する化合物が、アルコキシシリル基を有すること
    および主鎖がポリオキシアルキレン骨格および/または
    アクリル骨格であることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の一液湿気硬化型組成物。
  4. 【請求項4】 前記ケチミン化合物が、下記化学式
    (5)で示されるカルボニル化合物と1級アミノ基を有
    するアミン化合物とを反応させて得られる、下記化学式
    (6)に示されるケチミン化合物であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の一液湿気硬化型
    組成物。 【化5】 ただし、R15、R16は炭素数2〜6のアルキル基から選
    ばれるいずれかのアルキル基であり、R15、R16は同じ
    であっても異なっていてもよい。 【化6】 ただし、R7はアミン化合物の1級アミノ基を除く残基
    であり、R15、R16は炭素数2〜6のアルキル基から選
    ばれるいずれかのアルキル基であり、R15、R 16は同じ
    であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
    る。
  5. 【請求項5】 前記カルボニル化合物が、2個のエチル
    基を有する請求項4に記載の一液湿気硬化型組成物。
  6. 【請求項6】 前記ケチミン化合物が、α位に置換基を
    持つ1級アミン構造またはアミノシクロヘキサン構造の
    いずれかを1つ以上持つアミン化合物とカルボニル化合
    物とを反応させて得られるケチミン化合物であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の一液湿
    気硬化型組成物。
  7. 【請求項7】 前記ケチミン化合物が、下記化学式
    (7)に示されるアミン化合物とカルボニル化合物とを
    反応させて得られるケチミン化合物であって、且つその
    骨格中のイミノ基がスチレンオキサイド、ブチルグリシ
    ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、p-tert-ブ
    チルフェニルグリシジルエーテル、p-sec-ブチルフェニ
    ルグリシジルエーテル、m,p,-クレジルグリシジルエー
    テル、p-クレジルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘ
    キサンジオキサイド、バーサチック酸グリシジルエステ
    ル、カルダノール変性グリシジルエーテル、ダイマー酸
    グリシジルエステル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジ
    ルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、エ
    チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレング
    リコールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジ
    グリシジルエーテル及びネオペンチルグリコールジグリ
    シジルエーテルの少なくとも1種と反応したものである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    一液湿気硬化型組成物。 【化7】 ただし、X1、X2は炭素数2〜6のアルキレン基から選
    ばれるいずれかのアルキレン基であり、X1、X2は同じ
    であっても異なっていてもよく、nは1以上の整数であ
    る。
  8. 【請求項8】 前記ケチミン化合物が、下記化学式
    (8)に示されるアミン化合物とカルボニル化合物とを
    反応させて得られるケチミン化合物であることを特徴と
    する請求項2〜5のいずれか1項に記載の一液湿気硬化
    型組成物。 【化8】 ただし、X3は炭素数2〜6のアルキレン基または炭素
    数6〜12の比隣位アリーレン基から選ばれるいずれか
    である。
  9. 【請求項9】 前記ケチミン化合物が、下記化学式
    (9)に示される、1分子中に少なくとも1個以上のア
    ルコキシシリル基を有するアミン化合物とカルボニル化
    合物とを反応させて得られる、アルコキシシリル基含有
    のケチミン化合物であることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の一液湿気硬化型組成物。 【化9】 ただし、X4は炭素数1〜4のアルキル基または炭素数
    1〜6のアミノアルキル基から選ばれるいずれかであ
    る。X5、X6はアルキル基であり、X5、X6は同じであ
    っても異なっていてもよく、nは1〜3の整数であり、
    mは1以上の整数である。
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