JP2003128137A - 包装構造 - Google Patents

包装構造

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JP2003128137A
JP2003128137A JP2002044885A JP2002044885A JP2003128137A JP 2003128137 A JP2003128137 A JP 2003128137A JP 2002044885 A JP2002044885 A JP 2002044885A JP 2002044885 A JP2002044885 A JP 2002044885A JP 2003128137 A JP2003128137 A JP 2003128137A
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packaging
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bag
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JP2002044885A
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Yoshikazu Kasai
淑和 葛西
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YUSHIN GIKEN KK
Original Assignee
YUSHIN GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造を有し、製袋作業能率を大きく向
上させることができる大容量の角底包装袋と箱体との組
合わせにより、省地下資源化、低コスト化をもたらすと
ともに、保管、運搬等の効率およびスペース効率の向上
をもたらし、併せて、包装袋の損傷を有効に防止する。 【解決手段】 プラスチックフィルムの両側部をヒート
シールしてなる側面シール形の包装袋の底部各側部に、
平面視で三角形状のヒートシール部5を設けた角底包装
袋に被包装物を充填包装した状態で、その充填包装袋8
を、それとほぼ同等高さの紙箱9に、充填包装袋8の変形
下で収納してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の液体、粉
粒状物もしくはそれを含む液体、粘稠物、その他の包装
に用いて好適な、軟質包装袋を用いた包装構造に関し、
とくには、大きな包装容積を確保してなお、陳列、運搬
等に当っての占有スペースを小さくすることができ、し
かも、段積み保管等を可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】ニ方シール形、三方シール形等の軟質包
装袋に比して大きな包装容積を確保できる包装構造とし
ては、ひだ付き形、ひだ付角底形、平底形等の他、スタ
ンドパウチその他の包装袋が広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、大きな容積
を確保できる従来のこのような包装袋にあって、包装袋
それ自体を自立袋とするためには、包装袋の腰を強める
目的の下で、フィルムの厚さを、包装本来の目的のため
に必要となる以上に厚くすることが不可避となって、包
装袋の製造コストが高くなり、また、包装袋はそもそ
も、その可撓性、耐圧強度等との関連において、被包装
物を充填包装したその包装袋を段積み状態で保管したり
運搬したりすることが不可能であり、しかも、自立袋で
は、被包装物の体積に対する底面積等が、ボトルや缶に
比して大きくなるため、商品の陳列、運搬等に際するス
ペース効率が低いという問題があり、併せて、包装袋
は、それの繰返しの変形、外的刺激等によってピンホー
ルを生じ易いという問題もあった。
【0004】この発明は、従来の包装構造体としてのこ
のようなフレキシブルパッケージが抱える問題点を解決
することを課題とするものであり、それの目的とすると
ころは、とくには、簡単な構造を有する、容量の大きな
角底包装袋と箱体との組合わせ構造の下で、袋の自立を
箱体によってアシストすることで、包装袋を構成するプ
ラスチックフィルムの厚みを必要最小限のものとして、
省地下資源化、低コスト化を実現し、また、包装袋の間
接的な段積み状態での、保管、運搬等を可能とするとと
もに、占有スペースの狭小化によって陳列、運搬等に当
ってのスペース効率を有効に向上させ、さらには、包装
袋の繰返し変形の頻度低下、箱体による刺激遮断等によ
り、包装袋へのピンホールその他の損傷の発生を有利に
防止できる包装構造を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の包装構造は、
長方形のプラスチックフィルムをその中央部で長さ方向
に折り重ねて、両側部をヒートシールしてなる側面シー
ル形の包装袋の底部各側部に、平面視でほぼ三角形状を
なすヒートシール部を設けた角底包装袋に被包装物を充
填包装した状態で、その被包装物充填包装袋を、それと
ほぼ同等高さの、通常は六面体形状をなす、たとえば柱
状の箱体内に、その充填包装袋の変形下で、好ましくは
それにほぼ一杯に収納したものである。
【0006】この包装構造では、袋内の被包装物の重量
は、実質的には箱体によって支持されることになり、包
装袋それ自体を自立構造とすることが不要であるので、
包装袋を構成するプラスチックフィルムは、包装のため
に必要な最小の厚みとすることができ、この結果とし
て、包装袋の省地下資源化、低コスト化が実現されるこ
とになる。
【0007】また、被包装物の充填包装袋を箱体に収納
したこの構造では、その構造体を多数段に段積みした場
合の充填包装袋の変形、そこへの圧潰力の作用等を箱体
によって有効に緩和することができるので、それの保
管、運搬等を効率良く行うことができる。そしてまた、
たとえば外形が柱状をなす縦長の箱体内に、充填包装袋
をほぼ一杯に収納することにより、従来の大容積包装袋
等に比して、底面積、幅寸法等を大きく低減させて占有
スペースを狭小化させることができるので、包装構造体
の運搬、保管等に当ってはもちろん、陳列に際するスペ
ース効率を大きく向上させることができる。
【0008】しかも、直接的には箱体を把持等して包装
構造体を取り扱うことで、包装袋の変形頻度を有利に低
減させ、また、箱体をもって、その包装袋を摩擦、突起
押込み等から保護することで、包装袋への、ピンホール
その他の損傷の発生を有効に防止することができる。
【0009】かかる包装構造において好ましくは、箱体
を紙箱とする。これによれば、プラスチック箱とする場
合に比して、一層の省地下資源化、低コスト化を図るこ
とができ、また、箱体を焼却処理することが可能とな
る。併せて、箱体の遮光性により、包装袋に対する遮光
印刷が不要になるのみならず、箱体にオフセット印刷等
を施すことにより、包装袋に対する印刷がほとんどもし
くは全く不要になる利点がある。
【0010】ここで、角底包装袋の、ほぼ三角形状をな
す底部ヒートシール部の少なくとも一方に、被包装物の
収納スペースに連通する狭幅の注出通路、いわゆるびん
口通路を区画した場合には、被包装物の注出等に当っ
て、そのヒートシール部を、びん口通路を横切って切断
することにより、小さな切断開口から、被包装物の所要
量の注出を確実に行わせることができる。
【0011】なおプラスチックフィルムは、単層もしく
は積層構造の無延伸フィルムにより構成することがで
き、これによれば、充填包装袋の底部等にストロー、導
出ノズル等を刺し込んで、被包装物を吸い出し、注出等
をするに当っての、ストロー、導出ノズル等と包装袋と
の間の気密性、液密性に加え、ストロー等の保持力を、
無延伸フィルムの、上記刺し込み部における弾性収縮力
に基いて十分に発揮させることができる。
【0012】この一方で、プラスチックフィルムは、延
伸フィルム層および無延伸フィルム層を含む積層フィル
ムにより構成することもでき、これによれば、延伸フィ
ルム層、アルミニウム箔等をもって、包装袋に、各種の
高いバリア性を付与することができ、無延伸フィルム層
をシーラント層として機能させてすぐれたヒートシール
性を付与することができる。
【0013】そして、このような延伸フィルム層を含む
プラスチックフィルムからなる包装袋において、ストロ
ー、導出ノズル等を用いた、上述のような注出等を可能
とするためには、積層フィルムの最内層となる無延伸フ
ィルム層を、充填包装袋の底壁に相当する部分の少なく
とも中央部分で、剥離剤を介して積層させ、または、底
壁内面の少なくとも中央部分に、包装袋とは別体をなす
円形、角形等の無延伸フィルムを、その周縁部分で液密
に接合する。
【0014】これによれば、充填包装袋の底部へのたと
えば導出ノズルの刺し込みによってその底部から剥がれ
た無延伸フィルム層または、包装袋底部から当初より離
隔している無延伸フィルムが、そこに貫通した導出ノズ
ルを、上述したように、自身の弾性収縮力に基いて締め
込むので、十分な気密性および液密性等と、ノズル保持
力とをもたらすことができる。この一方で、無延伸フィ
ルム層のノズル刺し込み部が、延伸フィルム層に一体的
に接合されている場合には、包装袋底部へのノズルの刺
し込み時に、その延伸フィルム層に生じる亀裂の伝播に
よって無延伸フィルム層にもまた亀裂が発生することに
加え、無延伸フィルム層がそれに固有の弾性収縮力を発
揮できないことから、所要の気密性等もノズル保持力も
生じさせることができない。
【0015】ここにおいて好ましくは、充填包装袋の、
ほぼ三角形状をなすヒートシール部を、箱体の天蓋もし
くは底蓋と重なるそれぞれの側部舌片の内面に接合させ
る。これによれば、被包装物の注出等に当って、蓋を開
放するとともに側部舌片を大きく開放することで、充填
包装袋の底部を十分に露出させるとともに、その底部の
弛みを取り除いて、好ましくはその底部に張力を作用さ
せることもできるので、そこへストロー、導出ノズル等
を刺し込むことにより、大きく撓んだ包装体部分へ導出
ノズル等を刺し込む場合に比し、所要の位置への確実な
る刺し込みを容易に実現することができ、併せて、その
刺し込みに伴う、被包装物、たとえば液体の飛散のおそ
れを取り除くことができる。
【0016】またこの場合には、三角形状ヒートシール
部を、注出通路を横切って切断することにより形成した
注出開口を経て被包装物を注出等するに当っても、その
切断を、ヒートシール部を接合した側部舌片とともに行
うことで、注出開口を側部舌片に拘束して、その開口
の、箱体内への落ち込みその他の不測の位置ずれを防止
することができ、これにより、所要の注出等を常に確実
に行わせることができる。
【0017】ここで、ヒートシール部のこのような接合
は、ヒートシール、インパルスシール等をもって包装袋
を側部舌片の内面に融着させることによって行うことが
好ましく、これによれば、接着剤等を用いることなく、
所要の接合を行わせることができる。
【0018】ところで、三角形状ヒートシール部を、ヒ
ートシールをもって側部舌片に融着させるに当り、包装
袋を構成するプラスチックフィルムが、最外層に延伸フ
ィルム層を有する場合は、通常はその延伸フィルム層
の、側部舌片への融着は困難であるので、その三角形状
ヒートシール部の、側部舌片との対向面の一個所以上
で、延伸フィルム層、アルミニウム箔等に孔を形成し
て、ヒートシール部の無延伸フィルム層を露出させるこ
とが好ましく、この場合には、その無延伸フィルム層
は、比較的低い温度で溶融して側部舌片内へ浸透し、そ
こに融着接合することになる。
【0019】以上のような包装構造において、箱体の側
壁に少なくとも一の窓孔を設けた場合には、通常は透明
のプラスチックフィルムにて構成される包装袋内の、被
包装物の残量を、目視によって確認することができる。
なおこの場合には、箱体の一もしくは複数の側壁に複数
の窓孔を設けることも可能であるが、箱体の強度低下を
考慮すれば、箱体の相互に対向する側壁に、互いに向き
合って位置する各一個の窓孔を設けることが好ましく、
これによれば、一方の窓孔から包装袋に透通した光を利
用して他方の窓孔から袋内被包装物を目視することで、
その残量をより正確に視認することができる。
【0020】ここで、窓孔の形成位置を、箱体の底蓋も
しくは天蓋の近傍部分としたときは、箱体の強度をそれ
ほど低下させることのない小さな窓孔をもって、箱体の
起立姿勢で下端側となる窓孔位置から、とくに確認が必
要となる、袋内被包装物の完全消費状態およびそれに近
い状態を明確に視認することができる。そしてこれらの
ことは、窓孔を、上下に長い狭幅長孔とした場合により
効果的である。
【0021】この一方で、窓孔を覆う透明材料を側壁に
接合させた場合には、窓孔の機能を損うことなしに、窓
孔を形成したことに起因する、箱体の強度の低下を透明
材料をもって補うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基いて説明する。図1はこの発明の構
成に用いる角底包装袋を例示する斜視図である。
【0023】この角底包装袋1は、単層もしくは積層構
造の無延伸フィルムよりなるプラスチックフィルムまた
は、延伸フィルム層および、シーラント層としての無延
伸フィルム層を含む積層フィルムよりなる長方形状のプ
ラスチックフィルム2を、その中央部で長さ方向に折り
重ねて、それの両側部を図2(a)に斜線を施して示す
ようにヒートシールしてそれぞれの側部シール部分3を
形成してなる側面シール形の包装袋4を基本形態とし、
その包装袋4の底部の各側部に、平面視でほぼ三角形状
をなすヒートシール部5を形成することにより構成して
なる。
【0024】ここで、このほぼ三角形状のヒートシール
部5は、図2(b)に示すところから明らかなように、
側面シール形包装袋4の底部6を、それぞれの側部シール
部分3の下端より幾分上げ底姿勢とすることによって形
成される底部三角形状部分7を包装袋4の側部部分に、こ
れも斜線を施して示すようにヒートシールすることによ
って形成することができ、このようにして形成した三角
形状ヒートシール部5を図の矢印方向に90°折り曲げ変
形させることで、図1に示すような、自立姿勢の角底包
装袋1となる。
【0025】ところで、図2(b)に示すようにして三
角形状のヒートシール部5を形成するに当っては、図3
(a)に側面図で示すように、側部シール部分3が、そ
の三角形状ヒートシール部5に対して直立する姿勢とす
ることの他、図3(b)に示すように、包装袋の前後い
ずれかの方向への倒伏姿勢とすることもでき、後者によ
れば、ヒートシール手段に、側部シール部分3の姿勢保
持機構を設けることが不要になる他、三角形状ヒートシ
ール部5の形成後の折り曲げ変形を、側部シール部分3へ
の無理な力の作用なしに円滑に行わせることができる。
【0026】なお、図3(b)に示すヒートシール態様
を採用する場合は、プラスチックフィルムを、たとえば
オレフィン系の無延伸フィルムだけから形成したとき
は、側部シール部分3もまた三角形状ヒートシール部5に
融着されることになるが、外表面に延伸フィルム層を具
える積層フィルムによってプラスチックフィルム2を構
成したときには、側部シール部分3は、三角形状ヒート
シール部5に対して非融着とされることになる。
【0027】このように、この角底包装袋1は、極めて
簡単な構造の下に自立可能な包装袋となり、とくに角底
底部の存在の故に、それの基本形態となる、図2(a)
に示す同一寸法の側面シール形包装袋4に比し、より多
量の被包装物を充填してなお、袋開口部の、ヒートシー
ルによる密封を確実に行うことができる。すなわち、図
2(a)に示す側面シール形包装袋4は、その通常状態
では、前後のフィルム部分が相互に接近ないしは接触す
る傾向を示すことから、多量の被包装物を充填したとき
は、袋開口の密封に当って、被包装物がその開口から溢
れることになる。
【0028】図4はこのことを示す図であり、液体その
他の被包装物の充填下では、角底包装袋1の、とくには
底部近傍部分の前後方向への大きな膨出変形に基き、多
量の被包装物を充填しても、包装袋それ自体の圧潰方向
の弾性復元力が有利に抑制されるので、袋開口部の確実
なる密封を実現することができる。
【0029】図5は、被包装物を充填包装した、上述の
ような充填包装袋8を、それとほぼ同等高さの柱状の箱
体、好ましくは紙箱9内に、その充填包装袋8の変形下
で、ほぼ一杯に収納した状態になる包装構造を示す斜視
図である。この包装構造では、充填包装袋8は、紙箱9に
よってその全体にわたって十分に保護されるとともに遮
光されることになり、また、その紙箱9により、安定し
た自立姿勢を付与されるとともに、被包装物の重量等の
支持下で、形状を強制的に特定されることになる。従っ
て、先に述べたように、包装袋に対する省資源化、低コ
スト化を実現するとともに、保管、運搬等の効率と併せ
て、スペース効率を高めることができ、また、包装袋へ
のピンホールその他の損傷の発生を有効に防止すること
ができる。
【0030】このような包装構造においてより好ましく
は、充填包装袋8の底部の、ほぼ三角形状をなすそれぞ
れのヒートシール部5を、紙箱9の天蓋もしくは底蓋、
図では底蓋10に重なるそれぞれの側部舌片11の内面に接
合させる。この場合のヒートシール部5の接合は、イン
パルスシール、高周波シール、ヒートシール等による、
そのヒートシール部5の融着によって行うことが、接着
剤等を用いる場合に比し、工程および包装資材上の利点
がある。ところで、ヒートシール部5のこの融着は、側
部舌片11の紙面に対して直接的に行う他、そこにコーテ
ィング,ラミネート等したプラスチック層、たとえばポ
リオレフィン系樹脂層に対して行うことができる。
【0031】ところで、かかる包装構造の下での、被包
装物の注出は、紙箱9内に収納した充填包装袋8の一隅部
を、図4に仮想線で示すように切断除去することによっ
て行うことができる他、たとえば、少なくとも一方の、
三角形状のヒートシール部5の形成に当って、図5に示
すように、そのヒートシール部内に、被包装物の収納ス
ペースに連通する狭幅の注出通路12を区画するととも
に、この注出通路12を、ヒートシール部5の、側部舌片1
1への接合に当ってもそのまま残存させた状態におい
て、図5に仮想線で示すように、ヒートシール部5を、
側部舌片11とともに、注出通路12を横切って切断して、
注出通路12に切断開口を形成することによって行うこと
ができ、これによれば、紙箱9を傾動させることで、小
さな切断開口から所要量の被包装物を注出することがで
きる。
【0032】この場合、角底包装袋それ自体はすぐれた
可撓性を有しており、被包装物の注出体積に応じた分だ
け圧縮変形されるので、その注出に当っての外気の袋内
取り込みが不要であり、従って、袋内への外気の進入に
起因する被包装物の酸化等を有効に抑制することがで
き、このことは、被包装物の注出終了後の切断開口を、
クリップ等を用いて封止した場合により効果的である。
なお、三角形状のヒートシール部5の、側面舌片11への
接着を行わない場合のこの注出は、そのヒートシール部
5だけを同様に切断して、注出通路12に切断開口を設け
ることによって行うことができる。
【0033】ここで、角底包装袋1を形成するプラスチ
ックフィルム2を、単層もしくは積層構成の無延伸フィ
ルムにより構成する場合は、充填包装袋8の三角形状ヒ
ートシール部5の、側部舌片11への融着は、それの比較
的低温での溶融に基いて容易に行うことができる。
【0034】またこの場合は、被包装物の注出等は、上
述したところに代えて、たとえば充填包装袋8の底部13
に、図6に例示するように、ほぼ円錐状の先細り端部分
を有する導出ノズル14または、傾斜先端部を有するスト
ロー15を、プラスチックフィルム2の弾性域での伸長変
形の下に刺し込んで、その被包装物を注出、吸い出し等
することによって行うこともでき、導出ノズル14等のこ
のような刺し込みは、ヒートシール部5を接合させた紙
箱9の側部舌片11を、図5に示すような完全開放姿勢と
して、底部13の弛みを除去してまたは、その底部13に若
干の張力を作用させた状態で行うことが、所要の位置へ
の円滑にして確実な刺し込みを実現する上で好ましい。
【0035】そして、このようにして導出ノズル14等を
刺し込んだ後は、無延伸フィルムからなる充填包装袋8
の底部13は、そこに貫通する導出ノズル14等の周りに、
自身の弾性復元力に基いて密着して十分な気密性および
液密性をもたらすとともに、ノズル等に対する十分な保
持力を発揮する。従って、導出ノズル14等を介して被包
装物を注出するに当って、紙箱9を傾動させてなお、そ
の導出ノズル14等の不測の位置ずれを確実に阻止すると
ともに、導出ノズル14と底部13との間からの被包装物の
洩れ出し、外気の進入等をもまた確実に防止することが
できる。
【0036】この一方で、角底包装袋1を、延伸フィル
ム層および無延伸フィルム層を含む積層構造のプラスチ
ックフィルムによって形成した場合には、充填包装袋8
の三角形状ヒートシール部5の、紙箱側部舌片11への接
合を融着により行うときには、通常は包装袋の外表面側
に位置することになる、各種のバリア性にすぐれる延伸
フィルム等の、側部舌片11に対向する表面に、無延伸フ
ィルム層を露出させる一個所以上の穴を設けておくこと
が好ましく、これによれば、その無延伸フィルム層を、
先の場合と同様に、側部舌片11に容易に融着接合させる
ことができる。そして、このように構成した包装構造に
あっては、ヒートシール部5に区画した狭幅の注出通路1
2からの被包装物の注出等は、前述したと同様にして行
うことができる。
【0037】しかるに、プラスチックフィルム2を、た
とえば図7に示すように、最外層の延伸フィルム16と、
中間層としての無延伸フィルム層17と、シーラント層と
しての無延伸フィルム層18とで構成する場合に、それら
の層16、17、18の全てを強固に接合して積層したとき
は、充填包装袋8の底部13の外表面をなす延伸フィルム1
6に、導出ノズル14等を、図6に示すように刺し込む
と、それによってその延伸フィルム層16に発生する亀裂
が、他の無延伸フィルム層17、18に伝播してプラスチッ
クフィルム2の全体に進行するため、そのフィルム2に、
上述したような気密性、ノズル保持力等を発揮させるこ
とは実質的に不可能となる。
【0038】そこで、図7(a)に示すところでは、積
層フィルムの最内層となる無延伸フィルム層18を、包装
袋底部12の少なくとも中央部分で剥離層19を介して積層
して、導出ノズル14等の、最外層側からの刺し込みに当
って、その最内無延伸フィルム層18を、剥離層19の作用
によって、図に仮想線で示すように中間層から簡単に分
離させ得るように構成しており、また、図7(b)に示
すところでは、底部13の少なくとも中央部分において、
シーラント層のさらに内面に、角形、円形等の輪部形状
を有する無延伸フィルム20を、その周縁部分で気密かつ
液密に接合させている。
【0039】これらのいずれの場合にあっても、最外層
側から刺し込んだ導出ノズル14、ストロー15等を、無延
伸フィルム層18の剥離部分または無延伸フィルム20を弾
性域内で伸長変形させながらそれに貫通させることで、
図6について述べたと同様の気密性、液密性およびノズ
ル保持力等をもたらすことができる。なおこの場合、延
伸フィルム層16に強固に接合した無延伸フィルム層17に
亀裂の伝播、進行等があっても、それが、無延伸フィル
ム層18の剥離部分、および無延伸フィルム20までは伝播
することはないので、上記作用の確実なる発揮を十分に
担保することができる。
【0040】ところで、被包装物のこのような注出、吸
い出し等もまた、プラスチックフィルム2からなる充填
包装袋8のすぐれた可撓性により、包装袋体積の、液体
注出量等に対応する減少下にて行われることになり、そ
の注出等に伴う、包装袋内への外気の取り込みが不要で
あるので、袋内液体等の外気による酸化、汚染、風味低
下等を有効に防止することができる。
【0041】図8は、箱体の変形例を示す斜視図であ
り、これは、箱体9の底蓋もしくは天蓋の近傍部分、図
5に示すところに従えば天蓋の近傍部分で、好ましくは
相互に対向するそれぞれの側壁21,22の、幅方向のほぼ
中央部分に、上下に長い狭幅長孔からなる窓孔23,24を
設けたものである。
【0042】これによれば、箱体内の充填包装袋8から
被包装物を、導出ノズル14等を介して、または介するこ
となく注出等して、その箱体9を図示の起立姿勢に復帰
させた場合、とくには、袋内被包装物の残量がわずかに
なったときに、たとえば、一方の窓孔24から箱体内に入
射され、通常は透明の材料からなる包装袋1、ひいて
は、充填包装袋8を通過した光を反対側の窓孔23から目
視することによって、被包装物の残量を正確に把握する
ことができる。
【0043】またここでは、窓孔23,24を天蓋の近傍部
分に形成して、その開口面積を必要最小限のものとする
ことで、箱体9の強度低下を有効に抑制することがで
き、このことは、窓孔23,24を、相互に対向する二側壁
だけに設けた場合にとくに効果的である。
【0044】そしてまた、箱体9の強度の点からは、窓
孔23,24を覆う透明材料をそれぞれの側壁21,22に接合
させ、その透明材料を補強部材として機能させることが
好ましく、これによれば、窓孔の機能を損ねることな
く、箱体9の強度低下をより有利に抑制することができ
る。加えて、この透明材料は、窓孔位置での、充填包装
袋8の外部摩擦、突起押込み等から、その充填包装袋8を
保護するべくも機能することができる。
【0045】なお、図中25は、箱体9の底蓋10の中央部
分に予め穿設したガイド孔を示し、このガイド孔25は、
導出ノズル14、ストロー15等の、充填包装袋底部13の所
定位置への刺し込みを案内する。従って、このようなガ
イド孔25を設けた箱体9では、導出ノズル14等の刺し込
みに先だって、底蓋10を図5に示すように開放すること
が不要となる。
【0046】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、多量の被包
装物を充填包装することができる簡単な構造の角底包装
袋を、プラスチックフィルムの重なり枚数に起因する製
袋作業能率の低下なしに製造することができることはも
ちろん、袋の自立を箱体によってアシストすることで、
プラスチックフィルムの厚みを必要最小限のものとし
て、省地下資源化、低コスト化を実現し、また、保管、
運搬等の効率およびスペース効率をともに大きく向上さ
せることができ、さらには、箱体による充填包装袋の保
護下で、その包装袋の損傷を有効に防止することができ
る。一方、被包装物の注出等が、複数回にわたって繰返
される場合は、充填包装袋を、それの内容量の多少にか
かわらず、箱体をもって、起立姿勢に確実に維持保管す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】角底包装袋を例示する斜視図である。
【図2】図1に示す角底包装袋の製造工程を示す図であ
る。
【図3】側部シール部分の処理方法を示す図である。
【図4】充填包装袋を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施形態を、蓋の開放状態で示す斜
視図である。
【図6】充填包装袋の底部への導出ノズルおよびストロ
ーの刺し込み例を示す断面図である。
【図7】剥離層の介在例および無延伸フィルムの接合例
を示す断面図である。
【図8】箱体の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 角底包装袋 2 プラスチックフィルム 3 側部シール部分 4 側面シール形包装袋 5 三角形状ヒートシール部 6 底部 7 底部三角形状部分 8 充填包装袋 9 紙箱 10 底蓋 11 側部舌片 12 注出通路 13 充填包装袋底部 14 導出ノズル 15 ストロー 16 延伸フィルム層 17,18 無延伸フィルム層 19 剥離層 20 無延伸フィルム 21,22 側壁 23,24 窓孔 25 ガイド孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 33/22 B65D 33/22 Fターム(参考) 3E060 AA03 AB05 BA04 CB02 CB06 CB16 DA22 DA26 DA30 EA03 EA04 3E064 AA05 BA21 BB03 BC18 EA02 EA07 EA21 HD01 HM01 HN05 HS01 3E067 AA03 AA04 AA05 BA06C BA12B BB01C BB12B BB14B BB25B BC06C CA04 CA24 EA01 EA08 EB01 EB25 EB32 EE02 EE19 EE20 FA04 FB15 FC01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの両側部をヒート
    シールしてなる側面シール形の包装袋の底部各側部に、
    平面視でほぼ三角形状をなすヒートシール部を設けた角
    底包装袋に被包装物を充填包装した状態で、その被包装
    物充填包装袋を、それとほぼ同等高さの箱体内に、その
    充填包装袋の変形下で収納してなる包装構造。
  2. 【請求項2】 箱体を紙箱としてなる請求項1に記載の
    包装構造。
  3. 【請求項3】 ほぼ三角形状の、少なくとも一方のヒー
    トシール部内に、被包装物の収納スペースに連通する注
    出通路を区画してなる請求項1もしくは2に記載の包装
    構造。
  4. 【請求項4】 プラスチックフィルムを、単層もしくは
    積層構造の無延伸フィルムにより構成してなる請求項1
    〜3のいずれかに記載の包装構造。
  5. 【請求項5】 プラスチックフィルムを、延伸フィルム
    層および無延伸フィルム層を含む積層フィルムにより構
    成してなる請求項1〜3のいずれかに記載の包装構造。
  6. 【請求項6】 積層フィルムの最内層となる無延伸フィ
    ルム層を、充填包装袋の底壁に相当する部分の少なくと
    も中央部分で、剥離剤を介して積層してなる請求項5に
    記載の包装構造。
  7. 【請求項7】 充填包装袋の底壁内面の少なくとも中央
    部分に、無延伸フィルムを、その周縁部分で接合してな
    る請求項5に記載の包装構造。
  8. 【請求項8】 ほぼ三角形状をなすヒートシール部を、
    箱体の天蓋もしくは底蓋と重なるそれぞれの側部舌片の
    内面に接合させてなる請求項1〜7のいずれかに記載の
    包装構造。
  9. 【請求項9】 ほぼ三角形状をなすヒートシール部を、
    前記側部舌片の内面に融着させてなる請求項8に記載の
    包装構造。
  10. 【請求項10】 箱体の側壁に少なくとも一の窓孔を設
    けてなる請求項1〜9のいずれかに記載の包装構造。
  11. 【請求項11】 箱体の、相互に対向する側壁に窓孔を
    設けてなる請求項10に記載の包装構造。
  12. 【請求項12】 窓孔を箱体の底蓋もしくは天蓋の近傍
    部分に形成してなる請求項10もしくは11に記載の包
    装構造。
  13. 【請求項13】 窓孔を狭幅長孔としてなる請求項10
    〜12のいずれかに記載の包装構造。
  14. 【請求項14】 窓孔を覆う透明材料を側壁に接合させ
    てなる請求項10〜13のいずれかに記載の包装構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013054411A1 (ja) * 2011-10-13 2013-04-18 株式会社悠心 液状物充填包装体用の紙製外容器
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