JP2003128111A - 液体容器用注出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体容器内の液体を、脈動等を生じることな
く、しかもスムーズにカップ等へ注出できる液体容器用
注出装置を提供する。 【解決手段】 液体容器２の口部２ａに着脱自在に嵌着
された基体１ａと、基体１ａの周壁部１ｂに突設された
取付筒部１ｃに回転自在に嵌合された注出口体３と、注
出口体３内に設けられ、かつ取付筒部１ｃ内に設けられ
た仕切部材５との間で注出口体３内の注出路３ａを開閉
する閉鎖板３ｅと、一端側が前記注出路３ａ内に開放す
るよう仕切部材５に取付けられ、かつ他端側が液体容器
２内に導入された通気パイプ６とから構成したもので、
液体容器２の口部２ａに嵌着した注出装置を下向きにし
て液体容器２を傾けるとことにより、注出路３ａ内の空
気が通気パイプ６を介して液体容器２内へ吸入されて脈
動を生じることがないため、スムーズに液体をカップ等
へ注出することができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はペットボトル等の液
体容器の口部に装着して、液体容器内の液体をスムーズ
に注出する液体容器用注出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の液体容器用注出装置とし
て、例えば特開平９−３０９５６１号公報に記載された
「液体容器の注ぎ口キャップ」等が公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課産】しかしながら、前記液
体容器の注ぎ口キャップ等にあっては、液体容器の口部
に装着することにより、口部の開閉が行えるように構成
されているため、液体容器内の液体を注出口から注出す
る際に脈動等が発生して、液体容器内の液体をスムーズ
に注出できないなどの問題がある。

【０００４】本発明はかかる従来の問題点を改善するた
めになされたもので、液体容器内の液体を、脈動等を生
じることなく、しかもスムーズにカップ等へ注出できる
液体容器用注出装置を提供することを目的とするもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項１に記載の液体容器用注出装置は、液体容器の口
部に嵌着して、液体容器内の液体を注出する液体容器用
注出装置であって、液体容器の口部に着脱自在に嵌着さ
れた基体と、基体の周壁部に突設された取付筒部に回転
自在に嵌合された注出口体と、注出口体内に設けられ、
かつ取付筒部内に設けられた仕切部材との間で注出口体
内の注出路を開閉する閉鎖板と、一端側が前記注出路内
に開放するよう仕切部材に取付けられ、かつ他端側が液
体容器内に導入された通気パイプとから構成したもので
ある。

【０００６】前記構成により、液体容器の口部に嵌着し
た注出装置を下向きにして液体容器を傾けるとことによ
り、液体容器内の液体を注出口よりカップ等へ容易に注
出することができると共に、注出路内の空気が通気パイ
プを介して液体容器内へ吸入されて脈動を生じることが
ないため、スムーズに液体をカップ等へ注出することが
できるようになる。

【０００７】また液体容器内の液体を注出しないときに
は、仕切部材と閉鎖板の間で注出口体内の注出路が閉鎖
されるため、液体容器を誤って倒しても、液体容器内の
液体が漏洩することがないと共に、少ない部品点数によ
り液体容器用注出装置を構成することができるため、安
価に提供することができる。

【０００８】また、通気パイプが液体容器内部に配置さ
れるため、液体容器外部に通気パイプが露出しないこと
から、その外観も良好となる。

【０００９】前記目的を達成するため請求項２に記載の
液体容器用注出装置は、注出口体をほぼへ字形に屈曲さ
せて先端部に注出口を開口し、かつ注出口をほぼ上向き
にしたときに、閉鎖板が注出路を開放するようにしたも
のである。

【００１０】前記構成により、液体容器の口部に嵌着し
た液体容器用注出装置を下向きにして液体容器を傾ける
と注出口も下向きとなるため、口径の小さいカップ等に
もこぼさずに液体を注出することができる。

【００１１】前記目的を達成するため請求項３に記載の
液体容器用注出装置は、基体の下部に、液体容器の口径
に応じたアダプタを着脱自在に取付けたものである。

【００１２】前記構成により、種々の口径の液体容器に
も液体容器用注出装置が取付けられるため、汎用性が向
上する。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を、図面
を参照して詳述する。

【００１４】注出装置本体１は、主にフランジ部２ａを
有する比較的大容量の液体容器２（例えば、１．５〜２
リットルのペットボトル等）の口部２ｂに着脱自在に嵌
着でき、液体容器２内に収容された例えばジュース等の
飲料類や、酒類や、醤油等め液体調味料類や、その他の
液状体等を、例えばカップ等に容易に注ぐことができる
ように構成されている。

【００１５】なお液体容器２は、ガラス製のものでもよ
く、また大容量のものでなくてもよいと共に、フランジ
部２ａがないものでも利用できるものである。

【００１６】注出装置本体１は、液体容器２の口部２ｂ
に下部が着脱自在に嵌合される基体１ａと、基体１ａの
外周面に突設された円筒状の取付筒部１ｃに回転自在に
嵌着され、かつほぼへ字状に屈曲された注出口体３と、
基体１ａの上面開口部１ｂに密嵌されたほぼ皿状の蓋体
４と、取付筒部１ｃの内側に嵌着された半月状の仕切部
材５と、仕切部材５より基体１ａ内側に突設されたパイ
プ装着管５ａに上端が嵌着され、下端側がほぼへ字形に
屈曲されて液体容器２内に挿入された合成樹脂製の通気
パイプ６とより構成されている。

【００１７】なお前記基体１ａや注出口体３、蓋体４、
通気パイプ６は、金属材料や、セラミック材、複合材、
その他の材料等によって形成してもよい。

【００１８】前記基体１ａは下部が円筒状で、かつ上部
が上方に行くに従って径が漸次大きくなるほぼ逆円錐台
状に形成されていて、下部の円筒状部１ｄが液体容器２
の口部２ｂに、そして下端に形成された短筒状部１ｆが
フランジ部２ａに嵌合できるようになっている。

【００１９】また円筒状部１ｄの内周面には、環状の突
出部１ｅが突設されていて、この突出部１ｅが液体容器
２の口部２ｂ上面に図２に示すように当接するようにな
っていると共に、突出部１ｅの口部２ｂと当接する面に
はＯリング７が嵌装されて、基体１ａと口部２ａとの間
より液体が漏れるのを防止できるようになっている。

【００２０】なお基体１ａの周壁部１ｂ内面下部には、
口部２ａの雄ねじ２ｃに螺合するような雌ねじを設けて
もよく、一升瓶の口部のような円環凸部に強制的に嵌合
するような円環凹部を設けてもよい。

【００２１】前記注出口体３は、取付筒部１ｃに回転自
在に嵌合されたほぼ短円筒状の外装部３ｂと、この外装
部３ｂに連設されたほぼ短円筒状の屈曲部３ｃとからな
り、この屈曲部３ｃの先端が注出口３ｄとなっていると
共に、内部にはほぼ半円状の閉鎖板３ｅが一体に成形さ
れていて、注出口３ｄが下向きとなるように注出口体３
を回転させているときには、閉鎖板３ｅが下方に位置し
ていて、閉鎖板３ｅと取付筒部１ｃの内側に嵌着された
半月状の仕切部材５との間で、注出路３ａを閉鎖できる
ようになっていると共に、注出口３ｄが上向きとなるよ
うに注出口体３を回転させているときには、閉鎖板３ｅ
が上方に位置して仕切部材５と重なって、注出路３ａを
開くことができるようになっている。

【００２２】なお液体容器２の口部２ａの口径が変って
も注出装置本体１が液体容器２の口部２ａに嵌着できる
よう、口径に応じたアダプタ８を周壁部１ｂの下端に着
脱自在に取付けるようにしてもよい。

【００２３】次に前記構成された液体容器用注出装置の
作用を説明する。

【００２４】注出装置本体１を取付ける液体容器２のキ
ャップを取外したら、基体１ａ下部の円筒状部１ｄを液
体容器２の口部２ｂに、そして下端の短筒状部１ｆをフ
ランジ部２ａに嵌着して液体容器２の口部２ａに注出装
置本体１を取付けるが、円筒状部１ｄの内径と液体容器
２の口部２ｂの口径が合わない場合は、円筒状部１ｄの
内側にアダプタ８を取付けてから口部２ａに嵌着する。

【００２５】また液体容器２より液体を注出しないとき
には、注出口体３の注出口３ａが図３に示すように下向
きとなるように注出口体３を回転しておくことにより、
注出口体３内に設けられた閉鎖板３ｅと、取付け筒部１
ｃ内に設けられた仕切部材５との間で注出路３ａが閉鎖
されるため、誤って液体容器２を倒しても液体が漏洩す
ることがない。

【００２６】一方液体容器２内の液体をカップ等へ注出
する場合は、注出口体３を回転して注出口３ｄを図４に
示すように上向きにする。

【００２７】これによって注出口体３内の閉鎖板３ｅが
注出路３ａを開放するため、この状態で注出装置本体１
が下向きとなるよう液体容器２を傾けることにより、液
体容器２内の液体を注出口３ｄよりカップ等へ注出する
ことができると共に、注出口３ｄ内の空気が通気パイプ
６を介して液体容器２内へ吸入されるため、脈動を生じ
ることなく、しかもスムーズに液体をカップ等へ注出す
ることができるようになる。

【００２８】また、通気パイプ６が液体容器２内部に配
置されるため、液体容器２外部に通気パイプ６が露出し
ないことから、その外観も良好となる。

【００２９】

【発明の効果】本発明は以上詳述したように、液体容器
の口部に着脱自在に嵌着された基体と、基体の周壁部に
突設された取付筒部に回転自在に嵌合された注出口体
と、注出口体内に設けられ、かつ取付筒部内に設けられ
た仕切部材との間で注出口体内の注出路を開閉する閉鎖
板と、一端側が前記注出路内に開放するよう仕切部材に
取付けられ、かつ他端側が液体容器内に導入された通気
パイプとから構成したことから、液体容器の口部に嵌着
した注出装置を下向きにして液体容器を傾けるとことに
より、液体容器内の液体を注出口よりカップ等へ容易に
注出することができると共に、注出路内の空気が通気パ
イプを介して液体容器内へ吸入されて脈動を生じること
がないため、スムーズに液体をカップ等へ注出すること
ができるようになる。

【００３０】また液体容器内の液体を注出しないときに
は、仕切部材と閉鎖板の間で注出口体内の注出路が閉鎖
されるため、液体容器を誤って倒しても、液体容器内の
液体が漏洩することがないと共に、少ない部品点数によ
り液体容器用注出装置を構成することができるため、安
価に提供することができる。

【００３１】さらに注出口体をほぼへ字形に屈曲させて
先端部に注出口を開口し、かつ注出口をほぼ上向きにし
たときに、閉鎖板が注出路を開放するようにしたことか
ら、液体容器の口部に嵌着した液体容器用注出装置を下
向きにして液体容器を傾けると注出口も下向きとなるた
め、口径の小さいカップ等にもこぼさずに液体を注出す
ることができると共に、基体の下部に、液体容器の口径
に応じたアダプタを着脱自在に取付けたことから、種々
の口径の液体容器にも液体容器用注出装置が取付けられ
るため、汎用性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態になる液体容器用注出装置
を示す分解斜視図である。

【図２】本発明の実施の形態になる液体容器用注出装置
の注出路閉鎖時を示す断面図である。

【図３】本発明の実施の形態になる液体容器用注出装置
の注出路開放時を示す平面図である。

【図４】本発明の実施の形態になる液体容器用注出装置
の注出路開放時を示す断面図である。

【符号の説明】 １ａ 基体 １ｃ 取付筒部 ２ 液体容器 ２ｂ 口部 ３ 注出口体 ３ａ 注出路 ３ｄ 注出口 ３ｅ 閉鎖板 ５ 仕切部材 ６ 通気パイプ ８ アダプタ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液体容器の口部に嵌着して、前記液体容
   器内の液体を注出する液体容器用注出装置であって、前
   記液体容器の口部に着脱自在に嵌着された基体と、前記
   基体の周壁部に突設された取付筒部に回転自在に嵌合さ
   れた注出口体と、前記注出口体内に設けられ、かつ前記
   取付筒部内に設けられた仕切部材との間で前記注出口体
   内の注出路を開閉する閉鎖板と、一端側が前記注出路内
   に開放するよう前記仕切部材に取付けられ、かつ他端側
   が前記液体容器内に導入された通気パイプとを具備した
   ことを特徴とする液体容器用注出装置。
2. 【請求項２】 前記注出口体をほぼへ字形に屈曲させて
   先端部に注出口を開口し、かつ前記注出口をほぼ上向き
   にしたときに、前記閉鎖板が前記注出路を開放するよう
   にしてなる請求項１に記載の液体容器用注出装置。
3. 【請求項３】 前記基体の下部に、液体容器の口径に応
   じたアダプタを着脱自在に取付けてなる請求項１または
   ２に記載の液体容器用注出装置。