JP2003127680A - 車両の駆動装置 - Google Patents

車両の駆動装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な駆動力を確保し、かつ軸方向及び径方
向の外形寸法が抑制されて車載性に優れた車両の駆動装
置を提供する。 【解決手段】 ハウジング10内に収容された電動機構
20、減速機構40、差動機構30、差動分配された出
力を左右の駆動輪に各々伝達する一対のアウトプットシ
ャフト51、52が同軸上に配置された車両の駆動装置
1であって、ハウジング10内を隔壁部11Bによって
電動機構収容部10Aと減速機構収容部10Bに区画
し、かつ電動機構収容部10A内に配置した電動機構2
0の出力軸24内に差動機構30を配置して駆動装置1
の軸方向の短縮を図り、かつ減速機構収容部10B内に
プラネタリギヤユニット41からなる減速機構40を配
置して出力軸24に制限されることなくインターナルギ
ヤ43の大径化を可能にして大きな減速比を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機構を駆動源
として駆動輪を駆動する電気自動車或いは電動機構と内
燃機関とのハイブリッド車等の車両の駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電気自動車或いは電動機構と内燃
機関とのハイブリッド車等の車両の駆動装置としては、
例えば特開平10−75506号公報に開示され、かつ
図4に示すように電動機構110の出力が減速機構11
1により一定比で減速されて差動機構112に伝達され
る。更に、差動機構112によって差動分配されて各々
のドライブシャフト113を介して左右の駆動輪114
に伝達される。電動機構110の出力は、通常制御にお
いては運転席のアクセルペダル115の操作量に応じて
制御される。即ち、アクセルペダル115の操作量が制
御部116によって検出され、制御部116はこの操作
量に応じた電力を電動機構110に供給して電動機構1
10の出力を制御する。旋回走行時には、差動機構11
2によって左右の駆動輪114間の回転数差が吸収され
て円滑な旋回走行が可能になる。
【0003】しかし、電動機構110に対して減速機構
111、差動機構112が軸方向に直列配置されて、駆
動装置の軸方向の寸法が大きくなる。このためドライブ
シャフト113が短くなり、ドライブシャフト113の
作動角が増大して操縦安定性に影響を与えたり、シャシ
フレーム等との干渉やサスペンション装置の配置スペー
スが制限されて車両に種々の影響を与える要因となるこ
とが懸念される。
【0004】この対策として、例えば特開平7−156
673号公報に開示され、かつ図5に示す駆動装置が提
案されている。この駆動装置は、ハウジング121に円
筒状のステータ123を配置し、ハウジング121にベ
アリング124を介在して回転自在に軸支された中空状
の出力軸125の外周にロータ126を設けて電動機構
122を構成する。一方、出力軸125内にベアリング
127を介してデフケース131、一対のピニオンギヤ
132、左右のアウトプットシャフト128に各々連結
された一対のサイドギヤ133、及びピニオンギヤ13
2をデフケース131に回転自在に支持するピニオンシ
ャフト134等によって構成されるベベルギヤ式の差動
機構130及び、アウトプットシャフト128を囲むよ
うに円筒状に形成されたハウジング121のサンギヤ支
持部121aにスプライン嵌合されたサンギヤ136、
出力軸125の内周に設けられたインターナルギヤ13
7、デフケース131に固定されたプラネタリキャリヤ
138に回転自在に軸支されてサンギヤ136及びイン
ターナルギヤ137に噛合するピニオン139を有する
プラネタリギヤユニットによって構成された減速機構1
35を配置する。
【0005】電動機構122を作動させると、ロータ1
26に取り付けられた出力軸125が回転駆動される。
出力軸125の回転が減速機構135のインターナルギ
ヤ137に伝達され、プラネタリギヤユニットの歯車諸
元に従って減速された回転がプラネタリキャリヤ138
から差動機構130のデフケース131を回転駆動す
る。このときの減速比は、減速比をRe、サンギヤ13
6の歯数をS、インターナルギヤ137の歯数をIとす
ると次式 Re=(S+I)/I のようになる。
【0006】この減速機構135によって減速された出
力が差動機構130のデフケース131に出力され、差
動機構130によって左右の各アウトプットシャフト1
28に差動配分し、各アウトプットシャフト128から
ドライブシャフトを介して左右の駆動輪に伝達される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−156
673号公報に開示される駆動装置によると、中空状に
形成された電動機構122の出力軸125内に差動機構
130及び減速機構135が内蔵されることから、駆動
装置の軸方向Aの短縮が得られ、車両への搭載時にドラ
イブシャフトの作動角の減少が可能になり、操縦安定性
への影響や、シャシフレーム等との干渉やサスペンショ
ン装置の配置スペース等の制限がある程度緩和される。
【0008】しかし、減速機構135のサンギヤ136
が、アウトプットシャフト128を囲むように円筒状に
形成されたハウジング121のサンギヤ支持部121a
にスプライン嵌合することからアウトプットシャフト1
28及びサンギヤ支持部121aの径寸法の制約を受け
て小径化が制限されて歯数の減少化が制約される。一方
インターナルギヤ137が出力軸125の内径によって
制約されて大径化が制約されて歯数が制限される。この
結果、減速機構135による十分な減速比を確保するこ
とが困難である。
【0009】このため、車両諸元より要求される駆動力
を確保するためには、出力の大きな電動機構122が必
要になり、電動機構122の大型化が余儀なくされる。
電動機構122の大型化に伴ってハウジング121の外
形寸法が増大して径方向Bの配置スペースが増大して駆
動装置の車載性に影響を及ぼすことが懸念される。ま
た、電動機構122の大型化に伴ってインバータ等の制
御素子のコストが増大して製造コストの増加を招くおそ
れがある。
【0010】一方、減速比を確保するためにインターナ
ルギヤ137の歯数を増加させるには、大きなインター
ナルギヤ137が必要になり、インターナルギヤ137
を収容する出力軸125が大径になる。出力軸125の
大径化に伴ってロータ126が大径になり、ハウジング
121の外形寸法が増大して径方向Bの配置スペースが
増大して車載性に影響を及ぼすことが懸念される。
【0011】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の
目的は、十分な駆動力を確保し、かつ軸方向及び径方向
の外形寸法が抑制されたコンパクトで車載性に優れた車
両の駆動装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記請求項1に記載の車
両の駆動装置の発明は、ハウジング内に収容された電動
機構と、該電動機構の出力を減速する減速機構と、該減
速された出力を差動分配する差動機構と、該差動分配さ
れた出力を左右の駆動輪に各々伝達する一対のアウトプ
ットシャフトとが同軸上に配置された車両の駆動装置に
おいて、上記ハウジングは、該ハウジング内を軸方向に
電動機構収容部と減速機構収容部に区画すると共に軸孔
が穿設された隔壁部を有し、上記電動機構は、上記電動
機構収容部内に収容されて上記ハウジングの内周に固定
されたステータと、該ステータ内に配置されたロータ内
に配設され一端が上記軸孔との間にベアリングを介在し
て上記隔壁部に回転自在に支持された円筒状の出力軸と
を備え、上記差動機構は、上記出力軸内に収容されて配
置され、上記減速機構は、上記出力軸と同軸上で出力軸
の外側において上記減速機構収容部内に配置され、かつ
上記出力軸の一端側からの出力を減速して上記差動装置
に伝達することを特徴とする。
【0013】請求項1の発明によると、隔壁部によって
区画されたハウジング内の電動機構収容部内に収容され
た電動機構の出力軸内に差動機構が収容されて駆動装置
の軸方向の短縮が得られ、かつ減速機構を出力軸の外側
において減速機構収容部内に収容することから、出力軸
の制限を受けることなく減速機構を設定することができ
て大きな減速比が確保できる。この結果、電動機構のロ
ータを高速で回転駆動することが可能になり、電動機構
による出力トルクの向上が得られ、電動機構の小型化が
可能になり、駆動装置の径方向の縮小が得られて車載性
が向上する。
【0014】また、隔壁部にベアリングを介して出力軸
の減速機構への出力側となる一端が安定的に回転自在に
支持され、出力軸から減速機構に良好に出力伝達でき
る。このベアリングは比較的小径のベアリングの使用が
可能であり、該部の摺動抵抗が抑制されてより円滑な駆
動装置の作動が確保できる。
【0015】更に、電動機構収容部内及び減速機構収容
部内のオイル潤滑が互いに干渉することなく各々最適化
が容易に確保できる。特に減速機構収容部に十分に潤滑
油を貯留確保することができ、この貯留された潤滑油に
よって減速機構の各摺動部の発熱が抑制され、減速機構
の損傷等を回避して耐久性が向上する。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1の車両
の駆動装置において、上記減速機構は、上記出力軸の一
端側からの出力が入力されるサンギヤと、上記ハウジン
グに回り止めされたインターナルギヤと、上記サンギヤ
及びインターナルギヤに噛合するピニオンを回転自在に
軸支し、かつ上記差動機構に出力伝達するプラネタリキ
ャリヤとを備えたプラネタリギヤユニットであることを
特徴とする。
【0017】請求項2の発明によると、減速機構をプラ
ネタリギヤユニットによって構成することから、減速機
構の配設による駆動装置の軸方向の増大が極力抑制でき
ると共に、大径のインターナルギヤの使用が可能にな
り、かつ出力軸からサンギヤに入力してプラネタリキャ
リヤから差動機構に出力することによって、プラネタリ
ギヤユニットの歯車諸元に従う大きな減速比が確保でき
る。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項2の車両
の駆動装置において、上記ピニオンは、上記サンギヤに
噛合する大径ピニオンと上記インターナルギヤに噛合す
る小径ピニオンが軸方向に一体形成されたステップドピ
ニオンであることを特徴とする。
【0019】請求項3の発明によると、ピニオンとして
サンギヤに噛合する大径ピニオンと上記インターナルギ
ヤに噛合する小径ピニオンが軸方向に一体形成されたス
テップドピニオンを使用したプラネタリギヤを用いるこ
とにより、より大きな減速比が確保できる。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の車両の駆動装置において、上記隔壁部は、上記ハウジ
ングに回り止めされたインターナルギヤの側面に当接し
て、インターナルギヤを保持するインターナルギヤ保持
部が一体に形成されたことを特徴とする。
【0021】請求項4の発明によると、隔壁部に一体形
成したインターナルギヤ保持部の当接によってハウジン
グに回り止めされたインターナルギヤの抜け止めがなさ
れ、インターナルギヤの抜け止めをするためのスナップ
リング等が廃止されて、部品点数の削減が得られると共
に組み立て作業が簡素化される。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかの車両の駆動装置において、上記隔壁は、内装
機器取付部が一体に形成されたことを特徴とする。
【0023】請求項5の発明によると、隔壁部に内装機
器取付部を一体に形成することによって、隔壁部に直接
的に内装機器が固定でき、ハウジング内のスペースの有
効活用が得られ、かつ組立作業性が向上すると共に、専
用の内装機器の取付手段を配設が不要になり構造の簡素
化が確保できる。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれかの車両の駆動装置において、上記差動機構は、
上記出力軸の内周にベアリングを介在して外周が回転自
在に支持された中空状で両端に上記各アウトプットシャ
フトを各々軸支する軸方向延在部が各々形成され、かつ
上記減速機構からの出力が伝達されるデフケースと、該
デフケース内に収容されてピニオンシャフトを介してデ
フケースに回転自在に支持された一対のピニオンギヤ
と、上記各アウトプットシャフトの内方端に結合されて
上記両ピニオンギヤに噛合する一対のサイドギヤとを有
し、上記出力軸の他方端側に位置する上記デフケースの
軸方向延在部がベアリングを介して上記ハウジングに回
転自在に支持されたことを特徴とする。
【0025】請求項6の発明は、差動機構がベベルギヤ
式の差動機構であって、差動機構のデフケースの外周と
出力軸の内周の間にベアリングを介在させて互いに回転
自在に保持することによって、出力軸とデフケースの相
対位置が確実に維持されて、減速機構を介して出力軸か
らデフケースへの動力伝達が安定した状態で行われると
共に、ハウジングにベアリングを介してデフケースの軸
方向延在部を回転自在に支持することから、ハウジング
に支持するベアリングの小径が可能になり、ベアリング
の小径化に伴って軽量化及びベアリングの摺動抵抗の低
減が得られ、電動機構に対する要求出力が小さくなる。
この結果、電動機構を小型化でき、駆動装置の径方向の
縮小が可能になり車載性が向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明による車両の駆動装置の実
施の形態を図を参照して説明する。
【0027】(第1実施の形態)図1は、本実施の形態
による駆動装置1の概要を示す断面図であり、図2は図
1の要部拡大図である。
【0028】駆動装置1は、中空状のハウジング10
と、ハウジング10内に収容された電動機構20と、電
動機構20内に同軸上でかつ同軸方向位置で配置された
差動機構30と、差動機構30に隣接して同軸上に配置
されて電動機構20からの動力を減速して差動機構30
に伝達する減速機構40と、同軸上に配置されて軸方向
に延在するアウトプットシャフト51及び52を有して
いる。
【0029】ハウジング10は、ハウジング本体11
と、ハウジングカバー12と、減速機構カバー13によ
って中空状に形成されている。
【0030】ハウジング本体11は、円筒部11A及び
円筒部11Aの一端に外周が一体に連続形成された隔壁
部11Bを有し、隔壁部11Bによってハウジング10
内を電動機構収容部10Aと減速機構収容部10Bに区
画している。隔壁部11Bの中央部に軸孔11aが開口
し、隔壁部11Bには減速機構収容部10B側に突出し
て後述する減速機構40のインターナルギヤ43の側面
に先端が当接してインターナルギヤ43を保持するイン
ターナルギヤ保持部11C及び内装機器、本実施の形態
では後述する位置センサ27を取り付ける内装機器取付
部(部品取付部)11Dが一体に形成されている。
【0031】ハウジングカバー12は、ハウジング本体
11の円筒部11Aに形成される開口端に外周がボルト
15によって結合されて隔壁部11Bと対向して電動機
構収容部10Aを形成すると共に、中央部に軸孔12a
が穿設され、かつ内部周縁近傍にステータ取付部12A
が形成されている。
【0032】減速機カバー13は、外周がボルト14に
よってハウジング本体11の隔壁部11B側に外周に結
合された円筒部13A及び円筒部13Aに外周が一体形
成された側壁部13Bを有して軸方向Aに膨出形成され
て隔壁部11Bと側壁部13Bの間に減速機構収容部1
0Bを形成すると共に、側壁部13Bの中央部に軸孔1
3aが穿設され、更にプラネタリギヤユニット41のイ
ンターナルギヤ43の外周がスプライン嵌合するスプラ
イン溝13bが同心状に形成されている。
【0033】電動機構20は、ハウジング本体11の円
筒部11Aの内周に沿って位置してハウジングカバー1
2のステータ取付部12Aにボルト21によって固定さ
れたステータ22と、ステータ22内に配置された円筒
状のロータ23と、ロータ23の内周に結合された円筒
状の出力軸24を有した同期モータとして形成されてい
る。出力軸24は、一端に小径部が形成され、該部が比
較的小径のベアリング25を介在して隔壁部11Bの軸
孔11aに回転自在に支持されると共に、後述する差動
機構30のデフケース31の外周両端にベアリング28
及び29を介して回転自在に保持されている。出力軸2
4の一方端の外周には磁石26が配設され、ハウジング
本体11の内装機器取付部11Dに設けられた位置セン
サ27によって磁石26の位置を検知することによって
ロータ23の磁極位置を検出してベクトル制御すること
によって高効率の運転を行うように構成されている。ま
た、出力軸24の一端には減速機構40のサンギヤ42
が一体的に形成されている。
【0034】差動機構30は、ベベルギヤ式であって、
出力軸24の各端部内周にベアリング28、29を介在
して各外周端が回転自在に支持された中空状で軸方向に
延在する上記デフケース31と、デフケース31内に収
容された一対のピニオンギヤ32、33及び一対のサイ
ドギヤ34、35を有し、ピニオンギヤ32、33はピ
ニオンシャフト36によりデフケース31に回転自在に
支持されている。
【0035】サイドギヤ34は、デフケース31の軸方
向延在部31Aに回転自在に軸支されたアウトプットシ
ャフト51の内方端51aにスプライン嵌合し、かつピ
ニオンギヤ32及び33に噛合している。一方、サイド
ギヤ35は、同様にデフケース31の軸方向延在部31
Bに回転自在に軸支されたアウトプットシャフト52の
内方端52aにスプライン嵌合すると共にピニオンギヤ
32及び33に噛合するように配置されている。更にデ
フケース31の一方の軸方向延在部31Bの外周には、
スプライン溝31aが形成され、かつ他方の軸方向延在
部31Aはベアリング37を介してハウジングカバー1
2の軸孔12aに回転自在に支持されている。
【0036】この構成により、デフケース31と出力軸
24の各々の端部が互いにベアリング28、29を介在
して互いに回転自在に保持され、出力軸24の一方端が
ベアリング25を介してハウジング本体11の隔壁部1
1Bに回転自在に支持され、かつ出力軸24の他方端側
に位置するデフケース31の軸方向延在部31Aがベア
リング37を介してハウジングカバー12の軸孔12a
に回転自在に支持されて、出力軸24とデフケース31
が同軸上でハウジング10に互いに回転自在に支持され
る。
【0037】減速機構40は、軸方向Aの寸法が比較的
小さく大きな減速比は得られるプラネタリギヤユニット
41によって構成され、電動機構20及び差動機構30
と同軸上でかつ出力軸24の端部外側で減速機構収容部
10B内に配置されている。
【0038】プラネタリギヤユニット41は、出力軸2
4の端部に外周が連続形成された円板状のフランジ42
Aの内周から円筒状でデフケース31の軸方向延在部3
1Bの外周に沿って軸方向外側に突出する円筒部42B
を有するサンギヤ42と、減速機構カバー13に形成さ
れたスプライン溝13bにスプライン嵌合して回り止め
されると共にハウジング本体11に突設されたインター
ナルギヤ保持部11Cの当接によって抜け止めされて固
定されたインターナルギヤ43と、サンギヤ42及びイ
ンターナルギヤ43に噛合する複数のピニオン44と、
ピニオン44をニードルベアリング45を介在して回転
自在に支持するプラネタリキャリヤ46を有している。
プラネタリキャリヤ46は、ピニオン44をニードルベ
アリング45を介して回転自在に軸支するピニオンシャ
フト47と、ピニオンシャフト47に結合されて軸方向
延在部31Bの外周に形成されたスプライン溝31aに
スプライン嵌合するキャリヤプレート48を有してい
る。
【0039】ピニオンシャフト47には一端がその軸端
面に開口して軸方向に延在し、かつニードルベアリング
45が摺接する外周面に他端が開口する油孔47aが形
成されると共に、油孔47aが開口するピニオンシャフ
ト47の軸端面を間隙をもって覆う潤滑カバー49が配
設されている。
【0040】従って、ハウジング10内に収容された電
動機構20と、電動機構20の出力を減速するプラネタ
リギヤユニット41からなる減速機構40と、減速機構
40によって減速された出力を差動分配するベベルギヤ
式の差動機構30と、差動機構30によって差動分配さ
れた出力を左右の駆動輪に各々伝達する一対のアウトプ
ットシャフト51及び52が同軸上に配置され、かつ電
動機構20と差動機構30が同軸方向位置に配置されて
隔壁部11Bを隔てて減速機構40が配置される。
【0041】そして、出力軸24の回転が減速機構40
のサンギヤ42に伝達され、プラネタリギヤユニット4
1の歯車諸元に従って減速されてプラネタリキャリヤ4
6に出力され、プラネタリキャリヤ46にスプライン嵌
合されたデフケース31を回転する。このときの減速比
は、減速比をRe、サンギヤ42の歯数をS、インター
ナルギヤ43の歯数をIとすると次式 Re=(S+I)/S のようになる。
【0042】ここで、インターナルギヤ43の外径は出
力軸24に影響されることなく大径に形成でき、インタ
ーナルギヤ43の歯数を増大させることができ、しかも
プラネタリギヤユニット41のインターナルギヤ43を
ハウジング10に固定し、出力軸24の回転をサンギヤ
42に入力し、プラネタリキャリヤ46からデフケース
31に出力することと相俟って極めて大きな減速比を確
保することができる。
【0043】アウトプットシャフト51及び52は、デ
フケース31内に突出する各々の内方端51a、52a
がサイドギヤ34、35にスプライン嵌合すると共に、
外方端51b、52bが各々ジョイントを介して左右の
駆動輪に動力伝達するドライブシャフトに連結されてい
る。また、ハウジングカバー12の軸孔12aとアウト
プットシャフト51の間にオイルシール53が配設さ
れ、かつ減速機構カバー13の軸孔13aとアウトプッ
トシャフト52の間にオイルシール54を配設して埃や
水滴等の浸入を防止している。
【0044】次に、このように構成された駆動装置1の
作用について説明する。
【0045】電動機構20を作動させると、ロータ23
が取り付けられた出力軸24が回転駆動される。出力軸
24の回転が減速機構40のサンギヤ42に伝達され、
プラネタリギヤユニット41の歯車諸元に従って減速さ
れてプラネタリキャリヤ46に出力され、プラネタリキ
ャリヤ46のキャリヤプレート48がスプライン嵌合さ
れたデフケース31が回転駆動されて差動機構30に伝
達され、更に、差動機構30によりアウトプットシャフ
ト51及び52に分配伝達される。
【0046】これにより、電動機構20の作動で減速機
構40によって減速されて、作動機構30、アウトプッ
トシャフト51、52によってジョイント及びドライブ
シャフトを介して左右の駆動輪が回転駆動される。ま
た、この差動機構30によって、旋回走行時における左
右の駆動輪間の回転数差が吸収されて円滑な旋回走行が
できる。
【0047】従って、このように構成された駆動装置1
によると、電動機構20内に差動機構30が内蔵され、
かつ同軸方向位置に配置されて駆動装置1の軸方向Aの
短縮が得られる。更に、電動機構20と差動機構30と
の間に減速機構40を介在させ、しかもこの減速機構4
0が電動機構20の出力軸24の端部外側に隔壁部11
Bを隔てて配置されることから、減速比を決定するイン
ターナルギヤ43が出力軸24の径に制限されることな
く大径に形成することができる。このインターナルギヤ
43の大径に伴ってインターナルギヤ43の歯数を有効
的に増加することができる。
【0048】更に、プラネタリギヤユニット41のイン
ターナルギヤ43を固定し、入力軸24によりサンギヤ
42を回転してプラネタリキャリヤ46によってスプラ
イン嵌合されたデフケース31を回転駆動することか
ら、仮にプラネタリギヤユニット41のインターナルギ
ヤ43を回転駆動してプラネタリキャリヤ46によって
デフケース31を回転駆動する場合に比べ大きな減速比
が得られることと相俟って極めて大きな減速比を確保す
ることができる。この結果、電動機構20を高速で回転
駆動することが可能になり電動機構20の出力トルクの
増大が効率的に達成できる。換言すると、電動機構20
の出力トルクの増大が得られることから出力が比較的小
さい電動機構20の使用が可能になり、その結果、駆動
装置1の径方向Bの縮小が可能になりコンパクトで配置
スペースの大幅な減少が可能になり、かつ軽量化が得ら
れて車載性が向上する。
【0049】また、ハウジング10内を隔壁部11Bに
よって電動機構収容部10Aと減速機構収容部10Bに
区画して、各々電動機構20及び減速機構40を各々配
置することから、電動機構収容部10A内及び減速機構
収容部10B内のオイル潤滑を互いに干渉することなく
各々最適化が容易に確保できる。特に減速機構収容部1
0Bに十分に潤滑油を貯留確保することができ、この貯
留された潤滑油によってプラネタリギヤユニット41の
インターナルギヤ43と各ピニオン44の噛合部の潤滑
が十分に確保できると共に、サンギヤ42やピニオン4
4の遠心力等によって飛散した潤滑油が潤滑カバー49
によって受け止められてピニオンシャフト47の軸端面
に開口する油孔47aに誘導され、油孔47aを経てピ
ニオンシャフト47とニードルベアリング45との摺接
面に供給され、ピニオンシャフト47の外周面及びピニ
オン44の内周面間に介在するニードルベアリング45
を潤滑してプラネタリギヤユニット41の各摺動部の発
熱が抑制され、かつプラネタリギヤユニット41の損傷
等を回避して耐久性が向上する。
【0050】更に、隔壁部11Bに軸孔11aを形成
し、該軸孔11aにベアリング25を介して出力軸24
のサンギヤ42が連結される側の端部を回転自在に支持
することによって、出力軸24の端部が安定的に支持さ
れ、サンギヤ42を介して良好にプラネタリギヤユニッ
ト41に出力伝達できる。また、ベアリング25の設定
自由度が確保でき、比較的小径のベアリング25による
支持が可能になり、ベアリング25の小径化に伴って該
部の摺動抵抗が抑制されてより円滑な駆動装置1の作動
が確保できる。
【0051】また、隔壁部11Bに一体形成したインタ
ーナルギヤ保持部11Cの当接によって減速機構カバー
13にスプライン嵌合して回転止めされたインターナル
ギヤ43の抜け止めをすることから、インターナルギヤ
43の抜け止めをするためのスナップリングが廃止さ
れ、部品点数の削減が得られると共に組み立て作業が簡
素化される。
【0052】更に、隔壁部11Bに内装機器取付部11
Dを一体に形成することによって、位置センサ27等の
内装機器が固定でき、ハウジング内のスペースの有効活
用が得られ、かつ組立作業性が向上すると共に、専用の
内装機器取付のための取付手段を配設することが不要に
なり構造の簡素化が確保できる。
【0053】(第2実施の形態)図3は、本実施の形態
による駆動装置2の概要を示す断面図である。なお、図
1及び図2と対応する部分には同一符号を付することで
該部の詳細な説明を省略し、異なる部分を主に説明す
る。本実施の形態は、上記第1実施の形態の減速機構4
0に代えて、より大きな減速比が確保できる減速機構6
0を配設したことを特徴とするものである。
【0054】減速機構60は、この出力軸24の内周端
部に形成されたスプライン嵌合してスナップリング91
で固定されてデフケース31の軸方向延在部31Bに沿
って延在する円筒状のサンギヤ62と、減速機カバー1
3の円筒部13Aの内周面に形成されたスプライン溝1
3bに外周がスプライン嵌合して回り止めされてスナッ
プリング92によって固定されたインターナルギヤ63
と、デフケース31の軸方向延在部31Bの端部外周に
形成されたスプライン溝31aにキャリヤプレート66
がスプライン嵌合してスナップリング93で固定された
プラネタリキャリヤ64と、プラネタリキャリヤ64の
複数のピニオンシャフト65に各々ニードルベアリング
67を介して回転自在に軸支されたステップドピニオン
68とを有するプラネタリギヤユニット61によって構
成される。各ステップドピニオン68はサンギヤ62に
噛合する大径ピニオン69とインターナルギヤ63に噛
合する小径ピニオン70が軸方向に一体に形成されてい
る。従って、サンギヤ62が出力軸24によって回転駆
動されると、インターナルギヤ63を反力要素としてプ
ラネタリキャリヤ64がプラネタリギヤユニット61の
歯車諸元に従って減速比で回転され、デフケース31を
回転駆動する。なお、サンギヤ62とキャリヤプレート
66の間にはスラストワッシャ71が介装されている。
【0055】次に、このように構成された駆動装置2の
作用について説明する。
【0056】電動機構20を作動させると、ロータ23
が取り付けられた出力軸24が回転駆動され、出力軸2
4の回転が減速機構60のサンギヤ62に伝達され、プ
ラネタリギヤユニット61の歯車諸元に従って減速され
てプラネタリキャリヤ64に出力され、プラネタリキャ
リヤ64のキャリヤプレート66にスプライン嵌合され
たデフケース31が回転駆動されて差動機構30に伝達
され、更に、差動機構30によりアウトプットシャフト
51及び52に分配伝達される。
【0057】これにより、電動機構20の作動で減速機
構60によって減速されて、差動機構30、アウトプッ
トシャフト51、52によってジョイント及びドライブ
シャフトを介して左右の駆動輪が回転駆動される。ま
た、この差動機構30によって、旋回走行時における左
右の駆動輪間の回転数差が吸収されて円滑な旋回走行が
できる。
【0058】従って、このように構成された駆動装置6
0によると、第1実施の形態と同様に電動機構20内に
差動機構30が内蔵され、かつ同軸方向位置に配置され
て駆動装置1の軸方向Aの短縮が得られことに加え、更
に、減速機構60を構成するプラネタリギヤユニット6
1のピニオンとしてサンギヤ62と噛合する大径ピニオ
ン69とインターナルギヤ62に噛合する小径ピニオン
70が軸方向に一体形成されたステップドピニオン68
を使用し、かつステップドピニオン68の大径ピニオン
69及びインターナルギヤ63が出力軸24に影響され
ることなく大径にすることが可能になり、第1実施の形
態の減速機構40に対し軸方向Aの寸法が若干増大する
が、減速機40に対してより大きな減速比が確保でき
る。
【0059】この結果、電動機構20を更に高速で回転
駆動することが可能になり電動機構20の出力トルクの
増大がより効率的に達成できる。換言すると、電動機構
20の出力トルクの増大が得られることから出力が更に
小さい電動機構20の使用が可能になり、その結果、駆
動装置1の径方向Bの縮小が可能になりコンパクトで配
置スペースの大幅な減少が可能になり、かつ軽量化が得
られて車載性が大幅に向上する。
【0060】また、このように出力軸24とサンギヤ6
2を各々独立して形成することによって、出力軸24と
サンギヤ62を一体に形成する比べ、形状の簡素化が得
られてその加工が容易になると共に、サンギヤ42の熱
処理が容易になり生産性の向上が得られ、かつ製造コス
トの低減が期待できる。
【0061】なお、本発明は上記各実施の形態に限定さ
れることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更
可能である。例えば上記第1実施の形態では、電動機構
20の出力軸24と減速機構40のサンギヤ42を一体
に形成したが、第2実施の形態のように出力軸24とサ
ンギヤ42を結合可能に別体に形成して、各々の形状の
簡素化が得られてその加工が容易になると共に、サンギ
ヤ42の熱処理を容易にして生産性の向上を図り、製造
コストの低減を得ることもできる。
【0062】
【発明の効果】以上説明した本発明による車両に駆動装
置によると、ハウジング内に収容された電動機構と、電
動機構の出力を減速する減速機構と、減速された出力を
差動分配する差動機構と、差動分配された出力を左右の
駆動輪に各々伝達する一対のアウトプットシャフトとが
同軸上に配置された車両の駆動装置において、ハウジン
グ内を隔壁部によって電動機構収容部と減速機構収容部
に区画し、電動機構の出力軸内に差動機構を収容して駆
動装置の軸方向の短縮を図り、かつ減速機構を出力軸の
外側で減速機構収容部内に収容することから、出力軸の
制限を受けることなく減速機構を設定することができて
大きな減速比が確保できる。この結果、電動機構のロー
タを高速で回転駆動することが可能になる。換言する
と、電動機構の小型化が可能になり、駆動装置の径方向
の縮小が得られて車載性が向上する。
【0063】また、隔壁部にベアリングを介して出力軸
の減速機構への出力側となる一端が安定的に回転自在に
支持されると共に、電動機構及び減速機構のオイル潤滑
を互いに干渉することなく各々最適化が容易に確保でき
る。従って、潤滑油による減速機構の各摺動部の発熱が
抑制し、減速機構の損傷等を回避して耐久性が向上す
る。
【0064】また、減速機構をプラネタリギヤユニット
によって構成することによって、減速機構の配設による
駆動装置の軸方向の増大が極力抑制できると共に、大径
のインターナルギヤの使用が可能になり、かつ出力軸か
らサンギヤに入力してプラネタリキャリヤから差動機構
に出力することによって、プラネタリギヤユニットの歯
車諸元に従う大きな減速比が確保でき、電動機構の高速
回転駆動による出力向上が効率的に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両の駆動装置の第1実施の形態
の概要を示す断面図である。
【図2】同じく、図1の要部拡大図である。
【図3】本発明による車両の駆動装置の第2実施の形態
の概要を示す断面図である。
【図4】従来の車両の駆動装置の概要説明図である。
【図5】同じく、従来の駆動装置の概要を示す断面図で
ある。
【符号の説明】 1 駆動装置 2 駆動装置 10 ハウジング 11 ハウジング本体 11A 円筒部 11B 隔壁部 11C インターナルギヤ保持部 11D 内装機器取付部 11a 軸孔 12 ハウジングカバー 12A ステータ取付部 13 減速機カバー 13a 軸孔 13b スプライン溝 20 電動機構 22 ステータ 23 ロータ 24 出力軸 24a スプライン溝 25 ベアリング 28、29 ベアリング 30 差動機構 31 デフケース 31A、31B 軸方向延在部 31a スプライン溝 32、33 ピニオンギヤ 34、35 サイドギヤ 36 ピニオンシャフト 40 減速機構 41 プラネタリギヤユニット 42 サンギヤ 43 インターナルギヤ 44 ピニオン 45 ニードルベアリング 46 プラネタリキャリヤ 47 ピニオンシャフト 48 キャリヤプレート 51、52 アウトプットシャフト 60 減速機構 61 プラネタリギヤユニット 62 サンギヤ 63 インターナルギヤ 64 プラネタリキャリヤ 65 ピニオンシャフト 68 ステップドピニオン 69 大径ピニオン 70 小径ピニオン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60L 11/12 H02K 7/10 Z H02K 7/10 B60K 9/00 ZHVD Fターム(参考) 3D039 AA01 AA03 AA05 AB01 AB27 AC21 AC24 AD11 3D042 AA06 AB01 BE01 BE02 CA01 CA03 CA09 CB02 CB03 5H115 PA12 PA13 PA15 PC06 PG04 PU10 PU21 PV09 RB26 SE03 SJ11 UI12 UI40 5H607 AA12 BB01 BB07 BB14 BB26 CC03 DD04 DD08 DD09 EE33 EE34 FF01 GG01 GG08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に収容された電動機構と、
    該電動機構の出力を減速する減速機構と、該減速された
    出力を差動分配する差動機構と、該差動分配された出力
    を左右の駆動輪に各々伝達する一対のアウトプットシャ
    フトとが同軸上に配置された車両の駆動装置において、 上記ハウジングは、 該ハウジング内を軸方向に電動機構収容部と減速機構収
    容部に区画すると共に軸孔が穿設された隔壁部を有し、 上記電動機構は、 上記電動機構収容部内に収容されて上記ハウジングの内
    周に固定されたステータと、 該ステータ内に配置されたロータ内に配設され一端が上
    記軸孔との間にベアリングを介在して上記隔壁部に回転
    自在に支持された円筒状の出力軸とを備え、 上記差動機構は、 上記出力軸内に収容されて配置され、 上記減速機構は、 上記出力軸と同軸上で出力軸の外側において上記減速機
    構収容部内に配置され、かつ上記出力軸の一端側からの
    出力を減速して上記差動装置に伝達する、ことを特徴と
    する車両の駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記減速機構は、 上記出力軸の一端側からの出力が入力されるサンギヤ
    と、 上記ハウジングに回り止めされたインターナルギヤと、 上記サンギヤ及びインターナルギヤに噛合するピニオン
    を回転自在に軸支し、かつ上記差動機構に出力伝達する
    プラネタリキャリヤとを備えたプラネタリギヤユニット
    である、ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動
    装置。
  3. 【請求項3】 上記ピニオンは、 上記サンギヤに噛合する大径ピニオンと上記インターナ
    ルギヤに噛合する小径ピニオンが軸方向に一体形成され
    たステップドピニオンである、ことを特徴とする請求項
    2に記載の車両の駆動装置。
  4. 【請求項4】 上記隔壁部は、 上記ハウジングに回り止めされたインターナルギヤの側
    面に当接して、インターナルギヤを保持するインターナ
    ルギヤ保持部が一体に形成されたことを特徴とする請求
    項2に記載の車両の駆動装置。
  5. 【請求項5】 上記隔壁は、 部品取付部が一体に形成されたことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の車両の駆動装置。
  6. 【請求項6】 上記差動機構は、 上記出力軸の内周にベアリングを介在して外周が回転自
    在に支持された中空状で両端に上記各アウトプットシャ
    フトを各々軸支する軸方向延在部が各々形成され、かつ
    上記減速機構からの出力が伝達されるデフケースと、 該デフケース内に収容されてピニオンシャフトを介して
    デフケースに回転自在に支持された一対のピニオンギヤ
    と、 上記各アウトプットシャフトの内方端に結合されて上記
    両ピニオンギヤに噛合する一対のサイドギヤとを有し、 上記出力軸の他方端側に位置する上記デフケースの軸方
    向延在部がベアリングを介して上記ハウジングに回転自
    在に支持された、ことを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の車両の駆動装置。
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