JP2003127639A - エアコンダンパー - Google Patents

エアコンダンパー

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JP2003127639A
JP2003127639A JP2001322613A JP2001322613A JP2003127639A JP 2003127639 A JP2003127639 A JP 2003127639A JP 2001322613 A JP2001322613 A JP 2001322613A JP 2001322613 A JP2001322613 A JP 2001322613A JP 2003127639 A JP2003127639 A JP 2003127639A
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air
plate
damper
air conditioner
molding
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JP2001322613A
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Kazunori Takahashi
和則 高橋
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所要の剛性を確保しつつコスト低減および軽
量化等を可能とする。 【解決手段】 エアコンダンパー30の板状ダンパー部
12は、射出発泡成形技術により成形することで、該板
状ダンパー部12の外側に発泡が阻止された状態で固化
した外側壁部34と、この外側壁部34の内側に発泡し
た状態で固化した内側発泡部32とから形成されてい
る。これにより、成形に必要とされる樹脂材料の使用量
が少なく抑えられるので、調温空気の風圧に耐え得る面
剛性を確保しつつ、コスト低減および軽量化を図り得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアコンダンパ
ーに関し、更に詳細には、エアコンユニットの空気送出
路から第1および第2の空気流通路を分岐させた位置に
設置され、前記第1空気流通路の空気流入口を閉成する
と共に第2空気流通路の空気流入口を開放する第1位置
と、前記第2空気流通路の空気流入口を閉成すると共に
第1空気流通路の空気流入口を開放する第2位置との間
を切換え変位されるエアコンダンパーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車には、乗員室内の空調を図るため
のエアコンユニットが搭載されており、該エアコンユニ
ットから送出される調温空気は、インストルメントパネ
ルやその他の車両内装部材における所要位置に設けた複
数のエアアウトレットから乗員室内へ吹出されるように
なっている。ここで、前記インストルメントパネル等の
車両内装部材の裏側には、前記エアコンユニットと各エ
アアウトレットとを連通接続する複数の空気ダクト等の
空気流通路が配設または形成され、この空気流通路を介
して調温空気が案内されるようになっている。そして、
前記インストルメントパネル等に設置した空調操作パネ
ルでのスイッチ操作により、例えばインストルメントパ
ネルの前面所要位置に設けたエアアウトレットから調温
空気を吹出して乗員室内の空調を行なう空調モードや、
インストルメントパネルの上面所要位置に設けたエアア
ウトレットから調温空気を吹出してフロントガラスの曇
取りを行なうデフロストモード等、種々態様の空気吹出
モードを選択し得るようになっている。
【0003】ここで、前述した種々の空気吹出モードを
実現するため、例えば図9に示すように、エアコンユニ
ット20の空気送出路(空気送出ダクト)21に第1およ
び第2の空気流通路(空気ダクト)22,26が分岐接続
される形態の場合、両空気流通路22,26を分岐させ
た位置に、モータ等により姿勢制御されるエアコンダン
パー10を切換え変位可能に設置し、このエアコンダン
パー10を姿勢制御することよりエアコンユニット20
から送出される調温空気を第1空気流通路22または第
2空気流通路26へ選択的に送出案内するようになって
いる。例えば、エアコンダンパー10が実線表示の第1
位置へ回動して停止すると、第1空気流通路22の空気
流入口24が閉成されると共に第2空気流通路26の空
気流入口28が開放されるので、エアコンユニット20
からの調温空気は第2空気流通路26へ案内される。一
方、エアコンダンパー10が2点鎖線表示の第2位置へ
回動して停止すると、第2空気流通路26の空気流入口
28が閉成されると共に第1空気流通路22の空気流入
口24が開放されるので、エアコンユニット20からの
調温空気は第1空気流通路22へ案内される。
【0004】ここで前記エアコンダンパー10は、図7
および図8に示すように、前記第1空気流通路22の空
気流入口24および第2空気流通路26の空気流入口2
8を閉成可能な板状ダンパー部12と、この板状ダンパ
ー部12の外面に装着され、前記空気流入口24,28
の開口端縁へ弾性的に密着するシール材16,16とか
ら構成されている。そして前記板状ダンパー部12に
は、一方端縁から外方へ延出する回動支軸14が一体的
に突設され、この回動支軸14を中心として前述した第
1位置および第2位置の間を切換え変位可能となってい
る。また前記夫々のシール材16は、ポリウレタンやス
ポンジ等を材質としており、柔軟性および弾力性に優れ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記エアコン
ダンパー10は、前記エアコンユニット20から調温空
気が送出されている状態で前述した第1位置と第2位置
との間を切換え変位させる必要があるため、この調温空
気の風圧に充分に耐え得るだけの剛性(特に面剛性)を有
する必要がある。このため前記板状ダンパー部12は、
マイカ等を添加したポリプロピレン等の樹脂材料からイ
ンジェクション成形して板厚hが4mm程度で中実状の
板状体とすることで、強度および剛性の確保を図ってい
る。このため、板状ダンパー部12の成形に必要とされ
る樹脂材料の使用量が多くなるので、(a)材料費が嵩ん
でコストアップを来す問題、(b)重量が嵩んでしまう問
題、等を内在していた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、射出発泡成形技術により成形
型をコアバックさせて板状ダンパー部を部分発泡成形す
ることで、所要の剛性を確保しつつコスト低減および軽
量化等を可能としたエアコンダンパーを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決して、所
期の目的を達成するため本発明は、エアコンユニットの
空気送出路から第1および第2の空気流通路を分岐させ
た位置に設置され、前記第1空気流通路の空気流入口を
閉成すると共に第2空気流通路の空気流入口を開放する
第1位置と、前記第2空気流通路の空気流入口を閉成す
ると共に第1空気流通路の空気流入口を開放する第2位
置との間を切換え変位されるエアコンダンパーにおい
て、前記エアコンダンパーの板状ダンパー部を、射出発
泡成形技術により成形するに際して成形型をコアバック
させることで、該板状ダンパー部の外側に発泡が阻止さ
れた状態で固化した第1領域と、この第1領域の内側に
発泡した状態で固化した第2領域とから形成したことを
特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るエアコンダン
パーにつき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しな
がら以下説明する。なお、図7〜図9に示した従来のエ
アコンダンパー10と同一の部材および部位について
は、同一の符号を付して説明する。
【0009】図1は、本発明の好適実施例に係るエアコ
ンダンパーの平断面図であって、実施例のエアコンダン
パー30は、図7等に示した従来のエアコンダンパー1
0と比較すると、その全体的な外観形状は略同一となっ
ている。すなわち実施例のエアコンダンパー30は、前
記板状ダンパー部12を射出発泡成形技術に基いて成形
することで、コスト低減および軽量化等を図ったもので
ある。
【0010】実施例のエアコンダンパー30における前
記板状ダンパー部12は、図1に示すように、外側に発
泡が阻止された状態で固化した外側壁部(第1領域)34
と、この外側壁部34の内側に発泡した状態で固化した
内側発泡部(第2領域)32とから構成されている。この
板状ダンパー部12は、後述すると共に図2に示すよう
に、公知の射出発泡成形技術により成形するに際してコ
アバックタイプの射出発泡成形型40をコアバックさせ
ることで形成されたもので、板厚hが5mm程度とさ
れ、このうち外側壁部34の厚みh1が概ね1mm強、
内側発泡部32の厚みh2が概ね3mm弱となってい
る。
【0011】ここで、前記板状ダンパー部12を成形す
るための樹脂材料としては、ポリプロピレン(PP)に、
強度向上を図るためのマイカを40重量%(従来と同
様)、適宜の発泡剤を3重量%添加したものとされてい
る。また、内側発泡部32が所謂「補強リブ」として機能
するため、前記外側壁部34の厚みh1が1mm強であ
っても、該外側壁部34の変形が好適に規制されて面剛
性が確保されており、エアコンユニット20から送出さ
れる調温空気の風圧に耐え得るものとなっている。更
に、前記内側発泡部32が形成されていることにより、
図8に示した従来の板状ダンパー部12(内側発泡部を
有さない中実状で板厚h=4mm)と比較すると、前記
回動支軸14を含めた重量比で約16%の軽量化が図ら
れている。
【0012】なお、板状ダンパー部12の剛性および強
度等は、前述した樹脂材料の各材料の配合比率や、後述
するコアバックタイプの射出発泡成形型40による成形
時の成形条件の設定により調整することが可能である。
【0013】図2は、前記板状ダンパー部12を成形す
るためのコアバックタイプの射出発泡成形型40を、該
板状ダンパー部12を成形している状態で示す断面図で
ある。この射出発泡成形型40は、板状ダンパー部12
の形状に基いた凹状成形面44を形成した第1成形型
(キャビ型)42と、この第1成形型42と対をなすと共
にスライド可能なコア50を有し、該コア50を後退
(図示下方)させた際に板状ダンパー部12の形状に基い
た凹状成形面48を形成するようになる第2成形型(コ
ア型)46とから構成されている。そして、両成形型4
2,46を型閉めしたもとで前記コア50を第2位置へ
後退移動させた際に(図2(b)の状態)、前記夫々の成形
面44,48によりキャビティ52が画成される。ま
た、前記コア50を第1位置へ前進させた際には(図2
(a)の状態)、キャビティ52の厚みおよび容積が減少
するようになっている。なお第1成形型42には、前記
キャビティ52へ連通する注入口54が形成されてお
り、該注入口54に近接整合した射出ノズル56から供
給される樹脂材料Pをキャビティ52内へ射出し得るよ
うになっている。
【0014】ここで前記キャビティ52は、前記コア5
0を第1位置に停止させた状態の厚みW1が約3.2m
m、前記コア50を第2位置に停止させた状態の厚みW
2が5mm(成形される板状ダンパー部12の板厚hと
同一)に設定されており、前記コア50のストロークは
約1.8mmとなっている。また第1成形型42および
第2成形型46には、夫々の成形面44,48を冷却す
るための冷却手段(図示せず)が内蔵され、キャビティ5
2内へ射出された樹脂材料Pの冷却・固化を促進し得る
ようになっている。
【0015】このような射出発泡成形型40では、成形
条件の設定によって物性の異なる前記板状ダンパー部1
2の成形が可能である。例えば、コア50の後退移動
(コアバック)のタイミング(時間)、成形型42,46
の成形面44,48の温度(コアバック時の樹脂温度)、
等の各ファクターにより、外側壁部34の厚みh1等を
調整し得る。具体的には、コア50の後退移動のタイミ
ングを遅くしたり、成形面44,48の温度を低くすれ
ば、外側壁部34の厚みh1を大きくすることができ、
反対にコア50の後退移動のタイミングを早くしたり、
成形面44,48の温度を高くすれば、外側壁部34の
厚みh1を小さくすることができる。また(1)前記樹脂
材料Pの特性(密度、発泡剤の単位ガス発生量、発泡倍
率等)、(2)キャビティ52への樹脂材料Pの射出量、
(3)コア50の移動量、等の様々なファクターにより、
内側発泡部32の硬さ等を変化させ得る。
【0016】次に、前述した射出発泡成形型40を使用
して前記板状ダンパー部12を成形する方法、およびこ
れに基づく実施例のエアコンダンパー30の製造方法を
併せて説明する。ここで、実施例のエアコンダンパー3
0の製造方法としては、(A)前記射出発泡成形型40で
板状ダンパー部12のみを成形し、これにより成形され
た板状ダンパー部12に対して別途成形した前記シール
材16,16を後工程において被着して製造する方法、
(B)前記射出発泡成形型40で板状ダンパー部12を成
形すると共に、これと同時に別途成形した前記シール材
16,16を被着して製造する方法、等が実施可能であ
る。
【0017】((A)の製造方法)先ず、前記射出発泡成形
型40における第1成形型42と第2成形型46とを型
閉めし、かつコア50を前進移動させて第1位置に停止
させる。そして成形準備が完了したら、図2(a)に示す
ように、射出ノズル56を注入口54へ到来・整合させ
たもとで、所定量の前記樹脂材料Pをキャビティ52内
へ射出する。なお樹脂材料Pの射出量は、当該樹脂材料
Bの特性によって設定されるものであるが、実施例では
キャビティ52の容積と略同量とされる。
【0018】キャビティ52内へ注入された樹脂材料P
は、冷却されている夫々の成形面44,48に接触した
部分から固化を開始し、この部分にソリッド化した外側
壁部34が徐々に形成される。なお、キャビティ52内
へ射出された樹脂材料Pが該キャビティ52内を流動す
る際に発泡ガスのロスがないと仮定した場合、前記発泡
剤が分解して発生した全てのガスは圧縮されて樹脂材料
P内に含有された状態となっている。
【0019】樹脂材料Pの射出が終了した後、射出した
樹脂材料Pの表面に所要厚の外側壁部34が形成された
ら、図2(b)に示すように、コア50を第2位置へスラ
イド移動(コアバック)させる。この際に、前記キャビテ
ィ52の容積の拡大に伴って樹脂材料Pに付与されてい
た圧力が低下するので、樹脂材料P内に圧縮状態で含有
されていたガスが順次気泡化して大小多数の前記発泡孔
36が形成され、外側壁部34の内側に内側発泡部32
が形成されるに至る。なお外側壁部34の部分では、樹
脂材料Pが溶解しているガスを閉じ込めた状態で既に固
化しているので、この部分に存在するガスは気泡化しな
い。
【0020】そして、コア50のスライド移動(コアバ
ック)により発泡した状態で固化した内側発泡部32の
成形が完了したら、両成形型42,46を離間させて型
開きしたもとで板状ダンパー部12を脱型する。なお成
形直後の板状ダンパー部12には、前記注入口54内で
固化した樹脂材料Pにより形成された不要部分58が残
存しているので、この不要部分58をカットして取除く
ことで板状ダンパー部12の成形が完了する。
【0021】前記射出発泡成形型40による板状ダンパ
ー部12の成形が完了したら、図3に示すように、別途
予備成形されたシール材16,16を、接着剤または両
面テープ等の適宜固定手段60を利用して該板状ダンパ
ー部12における外側壁部34の両外面に被着する。ま
た図示しないが、板状ダンパー部12における外側壁部
34の外面に爪状の係止ピンを突設し、この係止ピンを
前記シール材16に係止することで、該板状ダンパー部
12の外面にシール材16を被着する方法等も採用可能
である。
【0022】((B)の製造方法)前記Bの製造方法は、前
記Aの製造方法を実施する際に使用した射出発泡成形型
40を使用可能である。但し、予備成形したシール材1
6,16を第1成形型42および第2成形型46の各凹
状成形面44,48にセットしたもとで板状ダンパー部
12の成形を行なうため、該シール材16,16の圧潰
時の厚みを考慮する必要がある。すなわち第1成形型4
2では、凹状成形面44にシール材16の圧潰時の厚み
を考慮した凹部44aを凹設し、また第2成形型46で
は、コア50の第1位置での停止位置をシール材16の
圧潰時の厚み分だけ後退した位置に設定してある。
【0023】先ず、前記射出発泡成形型40における第
1成形型42と第2成形型46とを型閉めするに先立
ち、該第1成形型42の凹状成形面44の凹部44aに
予備成形したシール材16をセットし、該第2成形型4
6の凹状成形面48(コア50の上面)に予備成形した別
のシール材16をセットする(図4(a))。なお第1成形
型42にセットされるシール材16には、注入口54に
整合する通口18を開設してある。そして、各シール材
16,16のセットが完了したら第1成形型42と第2
成形型46とを型閉めし、かつコア50を前進移動させ
て第1位置に停止させる(図4(b))。この際に前記各シ
ール材16,16は、第1成形型42および第2成形型
46の型閉めにより、キャビティ52内において厚み方
向へ適宜圧潰される。
【0024】そして成形準備が完了したら、図5(a)に
示すように、射出ノズル56を注入口54へ到来・整合
させたもとで、所定量の前記樹脂材料Pをキャビティ5
2内へ射出する。この際に、所要の射出圧で注入される
樹脂材料Pは、前記通口18を介して適宜圧潰状態にあ
る前記各シール材16,16の境界部分に侵入するよう
になり、両シール材16,16を更に圧潰させつつキャ
ビティ52内へ充填される。ここで両シール材16,1
6は、樹脂材料Pにより略限界状態まで圧潰されるよう
になるので、これらシール材16,16の内部へ該樹脂
材料Pが含浸することは殆どない。なお樹脂材料Pの射
出量は、当該樹脂材料Bの特性によって設定されるもの
であるが、実施例ではキャビティ52の容積と略同量と
される。
【0025】キャビティ52内へ注入された樹脂材料P
は、冷却した夫々の成形面44,48にセットされて冷
却されている各シール材16,16に接触した部分から
固化を開始し、この部分にソリッド化した外側壁部34
が徐々に形成される。なお、キャビティ52内へ射出さ
れた樹脂材料Pが該キャビティ52内を流動する際に発
泡ガスのロスがないと仮定した場合、前記発泡剤が分解
して発生した全てのガスは圧縮されて樹脂材料P内に含
有された状態となっている。
【0026】樹脂材料Pの射出が終了した後、射出した
樹脂材料Pの表面に所要厚の外側壁部34が形成された
ら、図5(b)に示すように、コア50を第2位置へスラ
イド移動(コアバック)させる。この際に、前記キャビテ
ィ52の容積の拡大に伴って樹脂材料Pに付与されてい
た圧力が低下するので、樹脂材料P内に圧縮状態で含有
されていたガスが順次気泡化して大小多数の前記発泡孔
36が形成され、外側壁部34の内側に内側発泡部32
が形成されるに至る。なお外側壁部34の部分では、樹
脂材料Pが溶解しているガスを閉じ込めた状態で既に固
化しているので、この部分に存在するガスは気泡化しな
い。
【0027】そして、コア50のスライド移動(コアバ
ック)により発泡した状態で固化した内側発泡部32の
成形が完了したら、両成形型42,46を離間させて型
開きしたもとで板状ダンパー部12を脱型する(図6)。
この際に、圧潰されていた各シール材16,16は元の
厚みに復帰する。なお、成形直後の板状ダンパー部12
には、前記注入口54内で固化した樹脂材料Pにより形
成された不要部分58が残存しているので、この不要部
分58をカットして取除くことで板状ダンパー部12の
成形が完了すると共に、成形された該板状ダンパー部1
2に対するシール材16,16の被着も同時に完了す
る。
【0028】Bの製造方法では、第1成形型42および
第2成形型46の各凹状成形面44,48にシール材1
6,16をセットした状態で板状ダンパー部12の成形
を行なうので、ソリット化する外側壁部34の厚み調整
に多少の困難性および成形ノウハウを要するが、板状ダ
ンパー部12に対して各シール材16,16を適切かつ
確実に被着させることができる。また、板状ダンパー部
12の成形および該板状ダンパー部12に対するシール
材16,16の被着が同一工程でなされるので、作業工
数削減およびこれに伴う製造コスト低減を図り得る。
【0029】前述した各製造方法により製造された実施
例のエアコンダンパー30は、板厚hが5mmとされた
板状ダンパー部12が、板厚hが約3.2mmの中実状
をなすものを成形するに必要な量の樹脂材料Pから形成
されているので、図8に示した従来の板状ダンパー部1
2(板厚h=4mm)のものと比較した場合、成形に要す
る樹脂材料Pが少なくて済むので材料費削減に伴うコス
ト低減を図り得ると共に、材料減量分の軽量化をも図り
得る。しかも前記板状ダンパー部12は、発泡状態で固
化した内側発泡部32と、発泡が阻止された状態で固化
した外側壁部34とから形成されているので、軽量化を
図りつつもエアコンユニット20からの調温空気の風圧
に耐え得る面剛性を確保できる。更に、板状ダンパー部
12の軽量化に伴い、エアコンダンパー30を回動させ
るためのモータの小型化を可能とし得る一方、空調ユニ
ットの軽量化および車両の軽量化にも寄与し得る。
【0030】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るエアコ
ンダンパーによれば、板状ダンパー部を、射出発泡成形
技術により成形するに際して成形型をコアバックさせる
ことで、該板状ダンパー部の外側に発泡が阻止された状
態で固化した第1領域と、この第1領域の内側に発泡し
た状態で固化した第2領域とから形成したことで、調温
空気の風圧に耐え得る面剛性を確保しつつ、コスト低減
および軽量化を図り得る等の極めて有益な効果を奏す
る。そして、板状ダンパー部に対するシール材の被着
は、該板状ダンパー部の成形後に後工程で被着する方法
と、該板状ダンパー部の成形時に同時に被着する方法と
を好適に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係るエアコンダンパーの
平断面図である。
【図2】エアコンダンパーの製造方法における板状ダン
パー部の成形工程を示す説明断面図であって、(a)は、
型閉めした成形型のキャビティ内へ注入した樹脂材料
が、成形面に接触した部位から固化し始めて外側壁部が
形成された状態を示し、(b)は、コアをスライド移動
(コアバック)させることで樹脂材料内の発泡剤が気泡化
し、外側壁部の内側に内側発泡部が形成された状態を示
している。
【図3】成形完了後に脱型した板状ダンパー部の外側壁
部に、後工程において別途成形したシール材を被着する
ことでエアコンダンパーを製造する状態を示す断面図で
ある。
【図4】エアコンダンパーの別の製造方法における工程
を示す説明断面図であって、(a)は、型閉めに先立って
第1成形型および第2成形型にシール材を夫々セットす
る状態を示し、(b)は、第1成形型および第2成形型を
型閉めすると共にコアを第1位置に前進移動させた状態
を示している。
【図5】(a)は、型閉めした成形型のキャビティ内へ注
入した樹脂材料が、成形面およびシール材に接触した部
位から固化し始めて外側壁部が形成された状態を示し、
(b)は、コアをスライド移動(コアバック)させることで
樹脂材料内の発泡剤が気泡化し、外側壁部の内側に内側
発泡体が形成された状態を示している。
【図6】板状ダンパー部の成形および該板状ダンパー部
に対する各シール材の被着が完了した後に、両成形型を
型開きしてエアコンダンパーを脱型する状態を示す断面
図である。
【図7】従来のエアコンダンパーの概略斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図7に示したエアコンダンパーを、エアコンユ
ニットの空気送出路から第1および第2の空気流通路の
分岐させた位置に切換え変位可能に設置した状態を示す
断面図である。
【符号の説明】
12 板状ダンパー部 16 シール材 21 空気送出路 22 第1空気流通路 24 空気流入口 26 第2空気流通路 28 空気流入口 32 内側発泡部(第2領域) 34 外側壁部(第1領域) 40 射出発泡成形型 60 固定手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアコンユニットの空気送出路(21)から
    第1および第2の空気流通路(22,26)を分岐させた位置
    に設置され、前記第1空気流通路(22)の空気流入口(24)
    を閉成すると共に第2空気流通路(26)の空気流入口(28)
    を開放する第1位置と、前記第2空気流通路(26)の空気
    流入口(28)を閉成すると共に第1空気流通路(22)の空気
    流入口(24)を開放する第2位置との間を切換え変位され
    るエアコンダンパーにおいて、 前記エアコンダンパーの板状ダンパー部(12)を、射出発
    泡成形技術により成形するに際して成形型(40)をコアバ
    ックさせることで、該板状ダンパー部(12)の外側に発泡
    が阻止された状態で固化した第1領域(34)と、この第1
    領域(34)の内側に発泡した状態で固化した第2領域(32)
    とから形成したことを特徴とするエアコンダンパー。
  2. 【請求項2】 前記各空気流入口(24,28)の開口縁へ弾
    性的に密着可能なシール材(16,16)を、前記板状ダンパ
    ー部(12)における第1領域(34)の外面所要部位に被着し
    て構成される請求項1記載のエアコンダンパー。
  3. 【請求項3】 前記シール材(16,16)は、予め所要形状
    に成形された板状ダンパー部(12)の前記第1領域(34)
    に、適宜固定手段(60)により被着するようになっている
    請求項2記載のエアコンダンパー。
  4. 【請求項4】 前記シール材(16,16)は、前記成形型(4
    0)に予めセットしたもとで前記板状ダンパー部(12)の成
    形を行なうことで、この板状ダンパー部(12)の成形と同
    時に前記第1領域(34)に被着するようになっている請求
    項2記載のエアコンダンパー。
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