JP2003126646A - 耐水性球状シリカを吸着剤とするガス処理方法 - Google Patents

耐水性球状シリカを吸着剤とするガス処理方法

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JP2003126646A JP2001331185A JP2001331185A JP2003126646A JP 2003126646 A JP2003126646 A JP 2003126646A JP 2001331185 A JP2001331185 A JP 2001331185A JP 2001331185 A JP2001331185 A JP 2001331185A JP 2003126646 A JP2003126646 A JP 2003126646A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着剤を用いて排ガスに含まれるメタノール
等の水溶性化合物を除去する際に、吸着剤の破砕を防止
でき、効率よく且つ安定した運転が可能なガス処理方法
を提供する。 【解決手段】 水溶性化合物を含有する被処理ガス1を
吸着剤11と接触させて該被処理ガス1中の該水溶性化
合物を該吸着剤11に吸着せしめ、該吸着剤11に吸着
された該水溶性化合物を加熱により脱着して該吸着剤1
1を再生し、再生された吸着剤11が再び被処理ガス1
と接触するように移動しながら該被処理ガス1を連続し
て処理するガス処理方法であって、前記吸着剤11とし
て、耐水性Nが45%以上である耐水性球状シリカを用
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場等から排出さ
れる水溶性化合物を含有する被処理ガスから水溶性化合
物を除去するガス処理方法に関し、詳しくは、耐水性球
状シリカを吸着剤として用いるガス処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場等から排出される有機溶剤を含む排
ガスから有機溶剤を除去・回収する装置としては、吸着
塔、脱着塔及び回収器を備え、且つ、球状活性炭を吸着
剤とする流動床式ガス処理装置が知られている。
【0003】この従来装置においては、まず、有機溶剤
を含む排ガスを吸着塔に導入し、流動する球状活性炭と
向流接触させる。これにより、排ガス中の有機溶剤が球
状活性炭に吸着し除去される。かようにして有機溶剤が
除去された排ガスは吸着塔から排出される。一方、有機
溶剤を吸着した球状活性炭を吸着塔から脱着塔へ移送す
る。脱着塔では、脱着ガスにより吸着されていた有機溶
剤が脱着され、再生された球状活性炭を吸着塔に返送し
て再利用する。また、脱着された有機溶剤は、回収器で
回収する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
活性炭を吸着剤とする流動床式ガス処理装置を、メタノ
ール等の水溶性化合物を含有する排ガスに適用しようと
した場合、活性炭の水溶性化合物に対する吸着能が低い
ため、活性炭の使用量が増大し、装置が大規模となって
しまう。
【0005】一方、このような水溶性化合物に対する吸
着能が高いものとして、シリカゲルが知られており、上
記問題を解決すべく、例えば、流動性に優れる粒状シリ
カゲルを吸着剤として使用する方法が考えられる。しか
し、この場合、シリカゲルには排ガスに含まれる水分も
同時に吸着されてしまい、これによりシリカゲル粒子が
破砕されるおそれがある。こうなると流動性が低下し、
装置の安定した運転が困難となって処理効率が低下して
しまう。また、シリカゲル粒子の破砕によって微粉や粉
塵が発生し、その微粉等がガスに同伴して装置外へ排出
されるといった問題が生じる。
【0006】そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなさ
れたものであり、吸着剤を用いて被処理ガスに含まれる
メタノール、エタノール等の水溶性化合物を除去する際
に、吸着剤の破砕を防止でき、効率よく且つ安定した運
転が可能なガス処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によるガス処理方法は、水溶性化合物を含有
する被処理ガスを吸着剤と接触させて該被処理ガス中の
水溶性化合物を吸着剤に吸着せしめ、吸着剤に吸着され
た水溶性化合物を加熱により脱着して吸着剤を再生し、
再生された吸着剤が再び被処理ガスと接触するように移
動しながら被処理ガスを連続して処理する方法であっ
て、吸着剤として、下記式(1); N=(W/W0)×100…(1)、 で定義される耐水性Nが45%以上である耐水性球状シ
リカを用いることを特徴とする。ここで、式中、Nは吸
着剤の耐水性(%)を示し、W0は吸着剤を水に浸漬し
たものの粒子の全個数(個)を示し、WはW0のうち割
れの発生しなかったものの個数(個)を示す。
【0008】なお、本発明において、「吸着剤が球状で
ある」とは、必ずしも真球状を意味するものではなく、
表面が平滑な鋼板上に吸着剤粒子を重ならないように載
置し、この鋼板を30度傾斜させたときに、吸着剤の9
0質量%以上が鋼板から転げ落ちる形状であることをい
う。
【0009】このようなガス処理方法においては、被処
理ガスが吸着剤と接触することにより、被処理ガス中の
水溶性化合物が有効に吸着除去される。本発明者らは、
この吸着剤として、上記の耐水性Nが45%以上の耐水
性球状シリカを用いると、被処理ガスに含まれる水分吸
着の悪影響を抑えることができ、これによりシリカの破
砕や微粉の発生を十分に防止できることを見出した。
【0010】また、耐水性球状シリカとして、その比表
面積が200〜900m2/gであるものを用いると好
ましい。耐水性球状シリカの比表面積をこのような範囲
内の値とすれば、水溶性化合物の吸着量の低下を抑止し
つつ、十分な耐水性を付与できる。
【0011】さらに、吸着剤として、球状活性炭を更に
含むものを用いるとより好ましい。こうすれば、被処理
ガスが疎水性化合物を含んでいても、これらの疎水性化
合物を水溶性化合物と共に除去できる。
【0012】より具体的には、本発明においては、流動
床により吸着剤が移動しながら被処理ガスを連続して処
理することが望ましい。この場合、吸着剤として、粒子
直径が0.5〜1.4mmであるものを用いると有用で
ある。なお、本発明において、吸着剤の粒子直径が「下
限値〜上限値」であるとの表現は、吸着剤をその下限値
と上限値に相当する目開きの篩で篩い分けしたとき、上
限値に相当する目開きの篩を通過し、下限値に相当する
目開きの篩上に残るものの質量が、全体の質量に対して
90%以上であることを意味する。
【0013】粒子直径がこのような好適範囲内にある吸
着剤を用いると、吸着剤と向流接触する被処理ガスの流
速を好適な範囲に維持することが容易となり、被処理ガ
ス中の被除去成分を十分に吸着除去しつつ、処理能力の
低下を抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。なお、上下左右等の位置関係は、特に
断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとす
る。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限られるも
のではない。
【0015】本発明によるガス処理方法は、水溶性化合
物を含有する被処理ガスを処理対象とする。ここで、水
溶性化合物とは、25℃の水に対する溶解度(100g
に溶解する溶質の最大質量(g))が50以上の化合物
をいう。このような水溶性化合物としては、例えばメタ
ノール、エタノール等の有機化合物を挙げることができ
る。
【0016】また、本発明で使用する耐水性球状シリカ
は、上記式(1)で定義される耐水性Nが45%以上、
好ましくは50%以上であることが必要である。この耐
水性が45%未満であると、水分を含有する被処理ガス
を処理する場合、水分吸着によってシリカが破砕され、
安定な流動床、移動床等の形成、シリカの移送等が困難
となる。また、これに加え、微粉が発生し易くなり、こ
の微粉が処理済ガスに同伴して処理装置の外部に排出さ
れる等の問題が生じるおそれがある。
【0017】さらに、耐水性球状シリカの比表面積は、
200〜900m2/gであることが好ましく、更に好
ましくは300〜800m2/gである。この被表面積
が200m2/g未満となると、水溶性化合物の吸着量
が不都合な程に減少する一方で、この比表面積が900
2/gを超えると、耐水性球状シリカの耐水性の低下
が顕著となる傾向にある。
【0018】このような耐水性球状シリカは、例えば特
公平7−64543号公報に記載の方法で製造すること
ができる。すなわち、本発明で使用する耐水性球状シリ
カは、ケイ酸アルカリ水溶液を中和することにより得た
シリカヒドロゲルを、スーパーヒートスチームにより1
00〜1000℃の温度で乾燥した球状のシリカキセロ
ゲルを500〜1000℃で焼成することによって製造
可能である。
【0019】また、被処理ガスが水溶性化合物と共にn
−ヘキサン、トルエン等の耐水性球状シリカに吸着し難
い疎水性化合物を含有する場合には、これらの疎水性化
合物を水溶性化合物と同時に除去するために、耐水性球
状シリカに球状活性炭を混合したものを吸着剤として用
いること、つまり耐水性球状シリカと球状活性炭との混
合吸着剤を使用することが好ましい。この場合、耐水性
球状シリカと球状活性炭との混合比率は、除去対象成分
の種類及び処理済ガス中の許容残存成分量等を勘案して
適宜決定することができる。なお、ここで用いる球状活
性炭としては、石油系ピッチを球状に造粒した後、水蒸
気で賦活した球状活性炭を例示することができるが、こ
れに限定されるものではない。
【0020】また、本発明によるガス処理方法を有効に
実施するためのガス処理装置としては、流動床式、移動
床式等の吸着剤を移動させながら被処理ガスと接触させ
るガス処理装置を採用することができ、例えば、図1に
示す流動床式連続ガス処理装置が好適である。
【0021】図1において、ガス処理装置100は、多
段流動床式の連続ガス処理装置であり、吸着塔10、脱
着塔20、及び回収器30を備えるものである。吸着塔
10は、内部に多孔板から成るトレイ12を複数有して
おり、水溶性化合物を含む被除去成分を含有する被処理
ガス1が下部から供給されるようになっている。この被
処理ガス1は、トレイ12上で流動層を形成しながら順
次下段のトレイへ移動する吸着剤11(上述した耐水性
球状シリカ、又は、これと球状活性炭との混合物)と向
流接触する。このとき、被処理ガス1中の被除去成分が
吸着剤11に吸着し除去される。被除去成分が除去され
た処理済ガス2は、吸着塔10の上部から排出される。
一方、被除去成分Wを吸着した吸着剤11は、吸着塔1
0の下部から抜き出され、脱着塔20の上部に供給され
る。
【0022】脱着塔20は、例えばスチーム、電気ヒー
ター等を熱源とする加熱手段で構成される加熱部21、
及び、加熱部21の下方に配置され且つ例えば水等を冷
媒とする冷却手段で構成される冷却部22を有するもの
である。脱着塔20の下部には、キャリアガスGが導入
され、加熱部21の上部から送出されたキャリアガスG
が回収器30に導入されるようになっている。
【0023】この脱着塔20の上部より供給された被除
去成分Wを吸着した吸着剤11は、重力により下方に移
動し、加熱部21において、例えば100〜250℃に
加熱され、被除去成分Wを脱離する。吸着剤11から脱
離した被除去成分Wは、キャリアガスGによって回収器
30に運ばれ、冷却装置40による冷却等の方法によっ
てキャリアガスGと分離された後、回収系50へ送られ
て回収される。
【0024】一方、加熱部21で被除去成分Wが脱着さ
れ再生された吸着剤11は、冷却部22で、例えば20
〜60℃に冷却された後、脱着塔20の下部から抜き出
され、再び吸着塔10の上部へ供給される。このように
して、吸着剤11は吸着塔10と脱着塔20とを循環移
動し、被処理ガス1中の被除去成分の吸脱着を繰り返
し、これにより被処理ガス1の連続処理が行われる。
【0025】ここで、ガス処理装置100のような流動
床式の装置を使用する場合には、吸着剤11の粒子直径
は、0.4〜1.4mmであることが好ましく、更に好
ましくは0.5〜1.2mmである。この吸着剤11の
粒径が0.4mm未満の場合、吸着塔10での吸着剤1
1粒子の飛散を防止するため、被処理ガス1の流速を過
度に小さく抑えなければならず、処理能力の低下をきた
す。
【0026】一方、吸着剤11の粒径が1.4mmを上
回る場合には、吸着塔10において、流動層を形成する
ための被処理ガス1の流速を過度に増大させる必要があ
り、こうなると、被処理ガス1と吸着剤11との接触時
間が不都合な程に短くなってしまう。また、これを回避
して十分な接触時間を確保するためには、流動床の段数
を増加させる、流動層の層高を大きくする等の処置が必
要となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係る具体的な実施例について
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0028】〈吸着剤の耐水性評価方法〉 (1)吸着剤の試料100粒を10mlサンプル瓶に採
取する。 (2)サンプル瓶に室温の水5mlを注入して試料を浸
漬させ、蓋をして室温に30分間静置する。 (3)サンプル瓶を傾けて水を切り、80℃に設定した
恒温乾燥機で3時間乾燥する。 (4)乾燥試料を取り出し、割れの発生していない試料
の数を数える。 (5)吸着剤の耐水性を下記式(1)の関係により算出
する。 N=(W/W0)×100…(1) 前述の如く、Nは吸着剤の耐水性(%)を示し、W0
手順(1)で最初に採取した試料の数(=水に浸漬した
粒子の全個数;100粒)であり、Wは手順(4)で計
数した割れの発生しなかったものの個数である。
【0029】〈吸着剤の比表面積の測定〉JIS K1
150のt−プロット法によって測定した。
【0030】以下の実施例及び比較例においては、気体
の流量は標準状態に換算した値であり、ppmは体積基
準である。 〈実施例1〉被除去成分としてメタノール1000±1
00ppmを含有する温度30℃、相対湿度30%の空
気を、図1に示す構成のガス処理装置100に、流量6
0m 3/hで連続供給した。また、吸着塔10の内径を
155mmとし、6段の多孔板トレイ12を有する多段
流動床式の構成とした。ここで、吸着剤11としては、
耐水性48%、比表面積550m2/g、粒子直径0.
71〜1.18mmの耐水性球状シリカ(富士シリシア
化学株式会社製 CARiACT Q−3)を使用し、
循環量を2kg/hとした。
【0031】一方、脱着塔20の内径を155mmと
し、加熱部21には間接加熱源として電気ヒーターを使
用した。このときの脱着温度は150℃であり、キャリ
アガスGとして窒素ガスを0.4m3/hで循環させ
た。また、冷却部22において、吸着剤11を40℃ま
で冷却した。さらに、回収器30には、冷媒として温度
5℃のチラー水を流通させ、脱着された被除去成分Wを
冷却して液化させた。
【0032】その結果、吸着塔10の出口における処理
済ガス2(処理済空気)中のメタノール濃度は約50p
pmであった。このとき、回収器30では、メタノール
が0.08kg/h、水が0.24kg/hの割合で回
収された。また、ガス処理装置100は、40日間連続
して安定に運転することができ、メタノール除去率は約
95%と十分に高い除去効率を維持した。
【0033】〈実施例2〉吸着剤11として耐水性62
%、比表面積300m2/g、粒子直径0.71〜1.
18mmの耐水性球状シリカ(富士シリシア化学株式会
社製 CARiACT Q−10)を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして排ガス処理を行った。
【0034】その結果、吸着塔10の出口における処理
済ガス2(処理済空気)中のメタノール濃度は約70p
pmであった。このとき、回収器30では、メタノール
が0.08kg/h、水が0.24kg/hの割合で回
収された。また、ガス処理装置100は、40日間連続
して安定に運転することができ、メタノール除去率は約
93%と十分に高い除去効率を維持した。
【0035】〈実施例3〉被除去成分としてメタノール
1000±100ppm、及びトルエン1000±10
0ppmを含有する温度30℃、相対湿度30%の空気
を、実施例1で用いたのと同じ流動床式のガス処理装置
100に連続して流量60m3/hで供給した。また、
吸着剤11として、耐水性48%、比表面積550m2
/g、粒子直径0.71〜1.18mmの耐水性球状シ
リカ(富士シリシア化学株式会社製CARiACT Q
−3)と、粒子直径0.60〜1.00mmの石油ピッ
チ系球状活性炭(呉羽化学工業株式会社製;G−BA
C)を質量比で50:50に混合した混合吸着剤を使用
し、循環量を4kg/hとした。さらに、脱着塔20に
おける脱着温度を150℃とし、キャリアガスGとして
窒素ガスを0.8m3/hで循環させ、冷却部22では
吸着剤を40℃まで冷却した。
【0036】その結果、吸着塔10の出口における処理
済ガス2(処理済空気)中のメタノール濃度は約100
ppm、トルエン濃度は約2ppmであった。このと
き、回収器30では、メタノールが0.07kg/h、
トルエンが0.25kg/h、水が0.24kg/hの
割合で回収された。また、ガス処理装置は、40日間連
続して安定に運転することができ、メタノール除去率が
約90%、及び、トルエンの除去率が約99.8%と十
分に高い除去効率を維持した。このように、混合吸着剤
を用いることにより、水溶性化合物と疎水性化合物との
両方の化合物を含有する被処理ガス1から、これらの化
合物を高い除去率で安定に除去することができることが
確認された。
【0037】〈比較例1〉吸着剤として実施例2で使用
した石油ピッチ系球状活性炭を単独で用いたこと以外
は、実施例1と同様にして排ガス処理を行った。その結
果、吸着塔10の出口における処理済ガス2(処理済空
気)中のメタノール濃度は約900ppmであり、吸着
塔10へ供給した空気中のメタノールが殆ど除去されな
かったことがが判明した。
【0038】〈比較例2〉吸着剤として耐水性20%、
比表面積650m2/g、粒子直径0.85〜1.70
mmの汎用球状シリカゲル(富士シリシア化学株式会社
製 フジシリカゲルA形)を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして排ガス処理を行った。
【0039】その結果、吸着塔10の上部排気口から頻
繁に粉塵の発生が確認されたが、吸着塔10の出口にお
ける処理済ガス2(処理済空気)中のメタノール濃度は
約40ppmであった。また、ガス処理装置100を約
7日間連続運転した時点で、吸着塔10の流動床の流動
状態が不安定になると共に、吸着剤の定量循環が不能と
なったのでガス処理装置の運転を停止した。
【0040】〈比較例3〉吸着剤として、耐水性20
%、比表面積650m2/g、粒子直径0.85〜1.
70mmの汎用球状シリカゲル(富士シリシア化学株式
会社製 フジシリカゲルA形)と、実施例1で使用した
耐水性球状シリカを質量で40:60に混合した耐水性
37%の混合吸着剤を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして排ガス処理を行った。
【0041】その結果、吸着塔10の出口における処理
済ガス2(処理済空気)中のメタノール濃度は約50p
pmであった。しかし、ガス処理装置100を約15日
間連続運転した時点で、吸着塔10の流動床の流動状態
が不安定になると共に、吸着剤の定量循環が不能となっ
たのでガス処理装置の運転を停止した。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガス処理
方法によれば、耐水性が45%以上である耐水性球状シ
リカを吸着剤として使用し、水溶性化合物を含有する被
処理ガスを流動床式ガス処理装置や移動床式ガス処理装
置等の吸着剤を移動させながら処理するガス処理装置を
用いて連続的に処理することにより、被処理ガス中の水
分吸着による吸着剤の破砕を十分に抑制でき、被処理ガ
スに含まれるメタノール、エタノール等の水溶性化合物
を長時間連続して高い除去率で除去することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するのに好適な流動床式ガス処理
装置の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…被処理ガス、2…処理済ガス、10…吸着塔、11
…吸着剤、12…トレイ、20…脱着塔、21…加熱
部、22…冷却部、30…回収器、100…ガス処理装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/28 B01J 20/34 H B01D 53/34 117B 20/34 ZAB (72)発明者 船橋 征行 福島県いわき市高倉町鶴巻56番地の25 Fターム(参考) 4D002 AA33 AA40 AB03 BA04 CA08 DA41 DA46 EA06 EA08 FA01 GA01 GB12 GB20 HA01 4G066 AA05B AA22B BA09 BA20 BA26 BA38 CA04 CA51 DA02 GA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性化合物を含有する被処理ガスを吸
    着剤と接触させて該被処理ガス中の該水溶性化合物を該
    吸着剤に吸着せしめ、該吸着剤に吸着された該水溶性化
    合物を加熱により脱着して該吸着剤を再生し、再生され
    た吸着剤が再び被処理ガスと接触するように移動しなが
    ら該被処理ガスを連続して処理するガス処理方法であっ
    て、 前記吸着剤として、下記式(1); N=(W/W0)×100…(1)、 N:当該吸着剤の耐水性(%)、 W0:当該吸着剤を水に浸漬したものの粒子の全個数
    (個)、 W:W0のうち割れの発生しなかったものの個数
    (個)、 で定義される耐水性Nが45%以上である耐水性球状シ
    リカを用いることを特徴とするガス処理方法。
  2. 【請求項2】 前記耐水性球状シリカとして、比表面積
    が200〜900m 2/gであるものを用いる、請求項
    1記載のガス処理方法。
  3. 【請求項3】 前記吸着剤として、球状活性炭を更に含
    むものを用いる、請求項1又は2記載のガス処理方法。
  4. 【請求項4】 流動床により前記吸着剤が移動しながら
    前記被処理ガスを連続して処理する、請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載のガス処理方法。
  5. 【請求項5】 前記吸着剤として、粒子直径が0.5〜
    1.4mmであるものを用いる、請求項4記載のガス処
    理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008046298A1 (fr) * 2006-10-11 2008-04-24 Dawei Zhang Procédé de récupération de gaz de combustion dans un processus régénératif du matériau filtrant absorbant

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