JP2003125197A - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents

画像処理装置およびプログラム

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JP2003125197A
JP2003125197A JP2001315134A JP2001315134A JP2003125197A JP 2003125197 A JP2003125197 A JP 2003125197A JP 2001315134 A JP2001315134 A JP 2001315134A JP 2001315134 A JP2001315134 A JP 2001315134A JP 2003125197 A JP2003125197 A JP 2003125197A
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Fujio Ihara
富士夫 井原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像拡大処理をする画像処理装置において、
視覚的な画像劣化のない拡大画像を得ることができるよ
うにする。 【解決手段】 ブロック画像解析部562 は、画像ブロッ
ク化部560 により分割された個々のブロック画像ごとに
ブロック画像の特徴を解析する。ブロックサイズ選択部
566 は、個々のブロック画像ごとにブロック画像解析部
562 による解析の結果に基づいて、第1および第2のブ
ロックサイズのうちの何れか一方のブロック画像を選択
する。データ変換部568 は、実空間上のブロックデータ
を周波数空間上に変換して変換係数を求める。拡大変換
部570 は、設定された拡大率で画像を拡大する拡大処理
をその変換係数に対して施す。逆データ変換部572 は、
拡大処理が施された変換係数を実空間上へと逆変換し拡
大ブロック画像を生成する。拡大画像取得部576 は、個
々の拡大ブロック画像を用いて拡大画像を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多階調で表現され
た画像を拡大処理する画像処理装置およびコンピュータ
を利用して前記拡大処理をするためのプログラムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】デジタル画像に対する信号処理の1つと
して、拡大処理がある。たとえば、データベースや高精
細カラー印刷などの分野では種々の高品質な画像処理機
能が求められているが、その1つに画像拡大が求められ
ている。この画像の拡大処理は、画像の編集やファイリ
ング、表示、印刷などをするシステムにとって基本的な
処理の1つである。たとえば、外部などから入力された
デジタル画像を解像度の異なるプリンタに印刷出力した
り、またはディスプレイ上で拡大表示するなどの場合に
は、画像の拡大処理が必要となる。たとえば、720
(水平方向)×480(垂直方向)画素である規格の画
像データを、800×600画素のディスプレイに全画
面表示する場合には、画像データを拡大する必要があ
る。またこの拡大処理は、たとえばHDTV(高解像度
テレビ)、NTSC方式のテレビ、電子スティルカメ
ラ、医用画像システム、印刷用画像システムなどの、解
像度の異なるメディアを結ぶために必要な解像度変換の
手法としても利用できる極めて重要な機能である。
【0003】近年では、インターネットのホームページ
上の画像やデジタルビデオなどのディスプレイ解像度で
の表示を主目的とした画像データなどの普及により、こ
れらの低解像度画像を高解像度のプリンタなどで印刷す
る際に、高画質の出力結果を得るために、高画質の拡大
処理に対するニーズが高まっている。
【0004】多階調で表現された多値画像を拡大処理す
る、すなわち拡大後の各画素位置の値を求める手法とし
ては、従来から多くの手法が提案されており、たとえ
ば、最近傍法(ニアレストネイバー;nearest neighbo
r)、線形補間法(バイリニア;bilinear)、あるいは
キュービック・コンボリューション法(cubic convolut
ion) などがよく知られている。
【0005】最近傍法は、拡大後の各画素値として、そ
の画素を原画像上に逆写像した際に最も距離が近い画素
の画素値を使うという方法であり、たとえばx方向の拡
大率をa、y方向の拡大率をbとすると、拡大後の各座
標点(X,Y)をそれぞれ1/a,1/bした原画像上
の逆写像点を計算し、それに最も近い原画像上の画素値
を(X,Y)の画素値とする。この最近傍法は、処理が
簡単で演算量が少ないため高速に処理できるが、原画像
の1画素がそのまま矩形形状に拡大されるため、元画像
に斜線または境界線が存在している場合には、拡大画像
中のエッジ部や斜線部にジャギーと言われるギザギザの
劣化が発生したり、倍率が大きい場合には画像がモザイ
ク状(ブロック状)になるなど、視覚的な画質劣化の程
度は大きい。
【0006】線形補間法は、画素間の画素値が直線的に
変化していると仮定し、拡大後の画素を逆写像した点の
近傍の画素(たとえば4近傍画素)を参照し、x方向、
y方向それぞれにその画素点(4近傍画素では4点)で
囲まれる領域を線形近似(線形補間)して逆写像点での
画素値を求めるというものである。この線形補間法は、
最近傍法よりも処理負荷が重いものの演算量は比較的少
なく、また線形補間そのものに平滑化効果があるため最
近傍法に比べてジャギーが目立ち難い。その一方で、平
滑化(ローパスフィルタ;LPF)効果が強いために、
たとえば直線的に変化しているという仮定に当てはまら
ないエッジ部分を中心に、LPF的な作用を受けてスム
ージングされた画像になり画像が全体的にボケた感じに
なる。
【0007】キュービック・コンボリューション法は、
標本化定理に基づいてsinc関数{sinc(x)=
sin(x)/x}を近似した補間関数を定義し、拡大
後の画素を逆写像した点の近傍画素(たとえばX、Y方
向それぞれ4画素の16画素)と前記の近似補間関数と
の畳み込みにより、拡大後の画素値を求める方法であ
る。これはsinc関数の周波数特性がナイキスト周波
数内で“1”、その外側で“0”となる理想的な特性で
あることを利用して再標本化による折返し歪を抑えると
いう考え方に基づいている。この方法は、シャープな画
像が得られるので前記2つの手法に比べて画質は比較的
良いが、参照範囲が大きく前記2つの方式と比較して演
算量が多くなるので高速化処理が求められるときには適
さない。また、sinc関数は無限に続く関数であるた
め、それを所定範囲(16画素の例では−2〜2)の範
囲で打ち切って近似した関数を用いたことによる高域強
調気味の特性があり、最近傍法ほどではないもののエッ
ジ部分で軽いジャギーが発生したりノイズ成分が強調さ
れてしまう。
【0008】前記3つの手法が有する問題を解消する方
法として、たとえば特開平2−76472号、特開平6
−54172号、特開平8−315129号などには、
空間的な高周波成分を保存するために、FFT(高速フ
ーリエ変換)やDCT(離散コサイン変換)などの直交
変換を利用して、空間領域の画像データを周波数領域の
画像データに変換した後に画像拡大する方式が提案され
ている。特開平2−76472号に記載の手法は、複数
の画素からなるブロック単位の画像信号を元画像から読
み出し、実空間領域から周波数領域への変換をする直交
変換をブロックごとに実行して第1の変換係数行列を求
め、ブロックよりも大きな拡大ブロックに対応する第2
の変換係数行列を設定し、第2の変換係数行列の低域側
に第1の変換係数行列の変換係数を当てはめるるととも
に、残りの変換係数を“0”として第2の変換係数行列
の値を定め、この第2の変換係数行列を逆直交変換する
ことにより画像を拡大する。特開平6−54172号に
記載の手法は、画像全体の直交変換を用いて正変換と逆
変換を繰返す過程で高周波成分を復元することにより画
像を拡大する。特開平8−315129号に記載の方式
は、先ず、複数の画素からなるブロック単位の画像信号
を元画像から読み出し、空間領域から周波数領域への直
交変換をブロックごとに実行して第1の変換係数行列を
求める。次に、補間すべき画素の周囲にあって元画像を
構成する画素の少なくとも1つ以上をもとにした仮の補
間処理を実行して仮の拡大画像を求め、仮の拡大画像か
らブロック単位の画像信号を読み出し、ブロックごとの
直交変換を実行して第2の変換係数行列を求める。さら
に、第2の変換係数行列を構成する低周波帯域の変換係
数を第1の変換係数行列の変換係数に置換して第3の変
換係数行列を求める。そして最後に、第3の変換係数行
列を周波数領域から空間領域へと逆直交変換することに
より画像を拡大する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−76472号の方式では、エッジ近傍でのリンギン
グ雑音、エッジ部でのジャギーなどが発発生するので、
画質は依然としてよくない。また、ブロック単位に元画
像を分割したうえでの独立的な直交変換および逆直交変
換をするためにブロック同士の相関がなくなる結果、ブ
ロック同士間の境界にブロック歪と言われる歪(ブロッ
ク歪)が発生し、新たな画質劣化の要因が生じる不都合
もある。
【0010】また、特開平6−54172号の方式で
は、画像全体で直交変換し、さらにその正変換、逆変換
を複数回繰り返すので、演算量が多く処理に長時間を要
するので、高速化処理が求められるときには適さない。
また、エッジ近傍でリンギング雑音が発生してしまうの
で、画質はよくない。
【0011】特開平8−315129号の方式により生
成される拡大画像の性質は、仮の補間処理方式にどのよ
うな方式を用いたかに大きく依存してしまう。すなわ
ち、仮の補間方式としてバイリニア法を採用したなら拡
大画像はその影響を受けてボケたものになってしまう
し、また、エッジ近傍でのリンギングの発生やジャギー
の問題も解決されない。
【0012】このように従来の手法で得られた拡大画像
では、画像のボケや、エッジ近傍でのリンギング、ジャ
ギー、ブロック境界でのブロック歪などの視覚的な画質
劣化が依然として解決されていない。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、視覚的な画質劣化が生じるのを防止しつつ画像
を拡大することのできる画像処理装置およびプログラム
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
画像処理装置は、多数の画素で表現された元画像を拡大
処理して拡大画像を得る画像処理装置であって、元画像
を第1のブロック単位で分割することにより複数のブロ
ック画像を生成する画像ブロック化部と、画像ブロック
化部により分割された個々のブロック画像ごとに、この
ブロック画像を、第1のブロック単位よりも小さな第2
のブロック単位で分割することにより複数の小ブロック
画像を生成するブロック再分割部と、画像ブロック化部
により分割された個々のブロック画像ごとに、このブロ
ック画像の特徴を解析するブロック画像解析部とを備え
た。また本発明に係る画像処理装置は、画像ブロック化
部により分割された個々のブロック画像ごとに、ブロッ
ク画像解析部による解析の結果に基づいて、第1のブロ
ック単位および第2のブロック単位のうちの何れか一方
のブロック画像を選択するブロックサイズ選択部と、ブ
ロックサイズ選択部により選択されたブロック単位のブ
ロック画像を表す実空間上のブロックデータを周波数空
間上に変換して変換係数を求めるデータ変換部と、設定
された拡大率で画像を拡大する拡大処理を、データ変換
部により求められた変換係数に対して施す拡大変換部と
を備えた。さらに本発明に係る画像処理装置は、拡大変
換部により拡大処理が施された変換係数を、周波数空間
上から実空間上へと逆変換することで拡大ブロック画像
を生成する逆データ変換部と、逆データ変換部により生
成された個々の拡大ブロック画像を用いて、設定された
拡大率で元画像を拡大した拡大画像を得る拡大画像取得
部とを備えた。
【0015】また従属項に記載された発明は、本発明に
係る画像処理装置のさらなる有利な具体例を規定する。
さらに、本発明に係るプログラムは、本発明に係る画像
処理装置を、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフ
トウェアで実現するために好適なものである。なお、プ
ログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納
されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通
信手段を介して配信されてもよい。
【0016】
【作用】上記構成の画像処理装置において、ブロック画
像解析部は、画像ブロック化部により分割された個々の
ブロック画像ごとに、このブロック画像の特徴を解析す
る。ブロックサイズ選択部は、画像ブロック化部により
分割された個々のブロック画像ごとに、ブロック画像解
析部による解析の結果に基づいて、第1のブロック単位
および第2のブロック単位のうちの何れか一方のブロッ
ク画像を選択し、選択した方のブロック画像を後段に接
続された各部に渡す。これを受けてデータ変換部は、ブ
ロック画像を表す実空間上のブロックデータを周波数空
間上に変換して変換係数を求める。拡大変換部は、設定
された拡大率で画像を拡大する拡大処理を、データ変換
部により求められた変換係数に対して施す。逆データ変
換部は、この拡大処理が施された変換係数を周波数空間
上から実空間上へと逆変換することで拡大ブロック画像
を生成する。そして、拡大画像取得部は、この個々の拡
大ブロック画像を用いることで、設定された拡大率で元
画像を拡大した拡大画像を得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明に係る画像処理装置を備え
た画像処理システム(以下単にシステムという)1を示
すブロック図である。システム1は、画像入力端末3、
画像処理装置5、および画像出力端末7を備える。
【0019】画像入力端末3は、デジタルドキュメント
(以下単にドキュメントという)DOCを作成したり編
集などの処理する、たとえばパソコン(パーソナルコン
ピュータ)31、カラースキャナ32、デジタルカメラ
33、またはハードディスクなどの記憶媒体34など、
任意数の画像ソースを含み得る。たとえば、図示しない
通信網を介して画像を取得する通信機能を備えた端末装
置であってもよい。これらの各端末装置には、ドキュメ
ントDOC作成用のアプリケーションプログラムなどが
組み込まれる。ドキュメントDOCを表す画像データ
は、画像処理装置5で処理可能な画像フォーマット(た
とえば、JPEG、BMP、PNGなど)で記述され
る。画像入力端末3は、デジタルドキュメントDOC
を、システム1の一部を構成する画像処理装置5に入力
する。
【0020】画像処理装置5は、ドキュメントDOCを
表すデジタル画像データを取得する画像データ取得部5
2と、画像データを一時的に記憶する画像データ格納部
54と、画像データ取得部52が取得した画像が圧縮画
像であるときにはその画像を伸張する伸張処理部55
と、画像を指定された任意の解像度に拡大処理する画像
拡大処理部56とを備える。また画像処理装置5は、画
像拡大処理部56における拡大処理の中間結果を一時的
に記憶したり、あるいは画像拡大処理部56により拡大
処理された拡大画像データを一時的に記憶する拡大画像
データ格納部58と、拡大処理された画像を表す拡大画
像データD10を画像出力端末7に入力する画像データ
出力部59とを備える。
【0021】画像出力端末7は、画像処理装置5の各種
機能とともに動作可能であって、システム1をデジタル
印刷システムとして稼働させるためのラスタ出力スキャ
ン(ROS)ベースのプリントエンジン70や、画像表
示システムとして稼働させるためのディスプレイ装置8
0などを備える。
【0022】プリントエンジン70は、画像処理装置5
から出力された拡大画像データD10に対してプリント
出力用の所定の処理をするプリント出力処理部72と、
光ビームを発するレーザ光源74と、プリント出力処理
部72から出力されたデータに従ってレーザ光源74を
制御すなわち変調するレーザ駆動部76と、レーザ光源
74から発せられた光ビームを感光性部材79に向けて
反射させるポリゴンミラー(回転多面鏡)78とを有す
る。プリント出力処理部72は、拡大画像を表す拡大画
像データD10に対して、周知技術に従って、複数、好
ましくは最低3つの分解色を表すデータを生成しレンダ
リング(ラスタデータに展開)する。たとえば伸長色補
正デジタルデータD10が表すYCrCb表色系から最
低3つ(好ましくは4つ)、たとえばCMY表色系ある
いはCMYK表色系へのマッピングをしプリント出力用
に色分解されたラスタデータを生成する。またプリント
出力処理部72は、このようなラスタデータ化の処理に
際して、カラー画像のCMY成分を減色するアンダーカ
ラー除去(UCR)、あるいは減色されたCMY成分を
部分的にK成分と交換するグレー成分交換(GCR)を
する。さらにプリント出力処理部72は、出力データ
(CMYKなど)に応答して作成される出力画像のトナ
ー像を調整するために、色分解の直線化または同様の処
理をすることもある。この構成により、プリントエンジ
ン70は、レーザ光源74が発生する光ビームをポリゴ
ンミラー78上の複数の面で反射させて感光性部材79
を露光し、スキャン走査によって感光性部材79上に潜
像を形成する。潜像が形成されると、当該技術分野で公
知の多数の方法のうち任意の方法に従って像を現像し、
画像処理装置5にて拡大処理されたカラー画像を可視像
として出力する。勿論、拡大処理されていないカラー画
像を可視像として出力することもできる。なお、カラー
画像を可視像として出力する際には、画像を表すデータ
は最低3つ(好ましくは4つ)の色分解データ(たとえ
ばC,M,Yel,Kなど)を含み、各色は別個の画像
面として、または輝度−クロミナンス形式で処理され
る。
【0023】ディスプレイ装置80は、画像処理装置5
から出力された拡大画像データD10に従って所定の出
力処理をする表示出力処理部82と、表示出力処理部8
2から出力されたデータに基づいて可視像を表示出力す
るCRTや液晶(LCD)あるいは有機ELなどのディ
スプレイ部84とを備える。表示出力処理部82は、た
とえばディスプレイ部84とともに使用されるパソコン
本体86の内部にソフトウェアあるいはハードウェアで
組み込むとよい。表示出力処理部82は、画像処理装置
5から入力された拡大画像データD10に対して、周知
技術に従って、複数、好ましくは最低3つの分解色を表
すデータを生成しレンダリング(ラスタデータに展開)
する。たとえば拡大画像データD10が表すYCrCb
表色系から、たとえばRGB表色系へのマッピングをし
表示出力用に色分解されたラスタデータを生成する。ま
た表示出力処理部82は、このようなラスタデータ化の
処理に際して、オペレータの好みに応じた色補正処理を
してもよい。この構成により、ディスプレイ装置80
は、画像処理装置5にて拡大処理されたカラー画像を可
視像として出力する。勿論、拡大処理されていないカラ
ー画像を可視像として出力することもできる。
【0024】なお、プリント出力処理部72や表示出力
処理部82としては、たとえばパソコン(パーソナルコ
ンピュータ;PC)などを利用することもできる。ま
た、ディスプレイ装置80は、画像入力端末3側のパソ
コンと兼用してもよい。
【0025】図2は、画像処理装置5の画像拡大処理部
56の詳細を示すブロック図である。画像拡大処理部5
6は、ドキュメントDOCの画像を表すデジタル画像デ
ータを、複数の画素からなる第1のブロック単位(サイ
ズ)、たとえば複数のM×Mブロックまたはセグメント
に分割する画像ブロック化部560を備える。画像ブロ
ック化部560は、ブロック化操作をする手段として、
たとえば1つ以上のM×Mブロックデータを含むデータ
を入力ドキュメントDOCからM×Mバッファへ伝送で
きるウィンドウまたはクロップ回路(a windowing or c
ropping circuit:窓開けまたは切取回路)を有する。画
像ブロック化操作では、3つの分解色のそれぞれについ
て、8画素×8スキャンラインからなるセグメント群を
特定する処理がなされる。画像ブロック化部60は、必
要に応じて、ブロック化したデータD0を拡大画像デー
タ格納部58に一旦記憶する。
【0026】また画像拡大処理部56は、指定された拡
大率をより小さな拡大率の組み合わせに分割する拡大率
分割部561を備える。画像拡大処理部56は、指定さ
れた拡大率がより小さな拡大率の組合せに分割された際
には、分割された拡大率ごとに、後述する所定の画像処
理方法を順次適用する拡大繰返し処理を実行する。
【0027】また画像拡大処理部56は、画像ブロック
化部60により第1のブロック単位にブロック化された
ブロック内の画像(ブロック画像)の特徴を解析するブ
ロック画像解析部562と、処理対象となるブロック
(第1のブロック単位)のデータD0について、第1の
ブロック単位よりも小さな第2のブロック単位に分割す
る(小ブロック化する)ブロック再分割部564と、ブ
ロック画像解析部562による画像解析の結果に基づい
て、データ変換の単位を第1のブロック単位および第2
のブロック単位のうちの何れか一方に設定するブロック
サイズ選択部566とを備える。ブロックサイズ選択部
566は、第2のブロック単位を選択したときには、そ
の旨をブロック再分割部564に伝える。ブロック再分
割部564は、ブロックサイズ選択部566からの指令
を受けてからブロック画像を小ブロック化する。なおブ
ロック再分割部564は、ブロックサイズ選択部566
からの指令を受けることなく、第1のブロック単位で読
み込んだ全ての読込みブロックについて予め小ブロック
化しておいてもよい。
【0028】また画像拡大処理部56は、ブロックサイ
ズ選択部566により選択されたブロック単位の元画像
に対して、実空間領域から周波数領域へのデータ変換
(たとえば逆行列が一意に決まる直交変換が好ましい)
をして周波数空間上の変換係数を求めるデータ変換部5
68と、設定された拡大率で画像を拡大する拡大処理を
データ変換部568により求められた変換係数に対して
施す、すなわちデータ変換部568により変換されたブ
ロック画像を指定された任意の解像度に拡大処理する拡
大変換部570とを備える。また画像拡大処理部56
は、拡大変換部570により拡大処理が施された変換係
数を周波数空間上から実空間上へと逆変換(たとえば逆
直交変換)することで、すなわち拡大変換部570によ
り拡大された周波数領域の拡大ブロック画像を実空間上
のデータに逆変換することで、拡大ブロック画像を生成
する逆データ変換部572と、逆データ変換部572に
より生成された個々の拡大ブロック画像を用いて、設定
された拡大率で元画像を拡大した拡大画像を得る拡大画
像取得部576と、拡大画像取得部576から出力され
た拡大画像に対して、エッジ保存型の平滑化処理を施す
平滑化処理部582とを備える。
【0029】拡大画像取得部576は、拡大変換部57
0により拡大処理された拡大ブロック画像のうち、第2
のブロック単位について求められた一時的な拡大ブロッ
ク画像を合成して第1のブロック単位の拡大ブロック画
像を復元するブロック画像合成部578と、オーバーラ
ップ処理に伴う重複して処理されたオーバーラップ部分
(重複部)の画素値の平均値を求め、求めた平均値をそ
の画素の値とする(平均化処理をする)オーバーラップ
処理部580とを有する。
【0030】図3は、拡大率分割部561による、拡大
率の分割における拡大率の組合せの一例を示す図であ
る。図示した例では、指定された拡大率のうち、2つの
値の積で表すことのできるもの(たとえば指定された拡
大率が6,8,9など)については、2つの拡大率に分
割している。拡大率分割部561は、この拡大率の組合
せをテーブルデータとして予め用意して利用してもよい
し、その都度計算により求めてもよい。また、図示した
例では、指定された拡大率を2つの拡大率に分割してい
たが、3以上に分割してもよい。たとえば、指定された
拡大率が“12”のときには、“2”,“2”,“3”
の3つに分割してもよい。ユーザなどから指定された拡
大率が大きい場合には、指定された拡大率をより小さな
拡大率の組み合わせに分割し、この分割した各々の拡大
率を順次適用する拡大繰返し処理をすれば、倍率が大き
い場合に生じ得るモザイク状(ブロック状)の画質劣化
を軽減することができる。
【0031】図4は、上記構成の画像処理装置5におけ
る処理手順、特に画像拡大処理部56における画像拡大
処理に着目した処理手順の概要例を示したフローチャー
トである。画像拡大処理部56は、先ず初期パラメータ
を設定する(S100)。初期パラメータとしては、た
とえば拡大率、画像読出しのブロックサイズ、オーバー
ラップ処理をするための演算処理回数と処理ごとの画像
読出し開始オフセットなどがある。本実施形態では、拡
大率=15倍、ブロックサイズ=8×8画素、オーバー
ラップ演算処理回数=2回、画像読出し開始の水平方向
オフセット=4、垂直方向オフセット=4、を一例とし
て説明する。また、処理中の作業領域として使用される
拡大画像データ格納部58を予めゼロクリアしておく。
【0032】次に拡大率分割部561は、図3に示すよ
うな予め用意したテーブルを利用して、あるいは計算に
より、設定された拡大率をより小さな拡大率の組合せに
分解する(S120)。
【0033】拡大変換部570は、拡大率分割部561
により分解された拡大率の最初の組合せ要素をこれから
の処理に適用する拡大率(現在の拡大率)として設定す
る(S140)。なお、ジャギーの発生をなるべく抑制
するために、小さな拡大率から順に画像拡大処理をする
ことが望ましい。本実施形態では、拡大率=15倍が設
定されているので、拡大率分割部561は、15倍を、
3倍と5倍とに分解する。したがって、拡大変換部57
0は、先ず拡大率3倍を最初に設定するのが好ましい。
【0034】次に画像ブロック化部560は、画像デー
タ格納部54から、設定されたブロック単位(第1のブ
ロック単位)でブロック画像を読み出し、ブロック画像
解析部562に入力する(S160)。ブロック画像解
析部562は、このブロック内の画像の特徴を解析する
(S180)。たとえば、ブロック画像の特性を、エッ
ジ特性、平坦特性、あるいはテキスチャ特性のいずれか
の特性に分類する。たとえば顔の輪郭部分のような比較
的ハッキリしたエッジが1本あるようないわゆるステッ
プエッジの部分をエッジ特性とする。またたとえば、細
かいエッジの密集した部分をテキスチャ特性とする。そ
して残りの部分を平坦特性とする。なお、このブロック
画像の特性を解析する処理の詳細は後述する。
【0035】次にブロックサイズ選択部566は、ブロ
ック画像解析部562による画像解析の結果に基づい
て、直交変換する際のブロックサイズとして、第1のブ
ロック単位、およびそれよりも小さな第2のブロック単
位の、いずれが好ましいかを判定する(S200)。た
とえば、ブロック画像の特性が平坦特性またはテキスチ
ャ特性である旨をブロック画像解析部562の解析結果
が示しているときには、ブロックサイズ選択部566
は、第1のブロック単位を選択し、第1のブロック単位
すなわち現在のブロックサイズにより直交変換をデータ
変換部568にさせる。一方、ブロック画像の特性がエ
ッジ特性である旨をブロック画像解析部562の解析結
果が示しているときには、ブロックサイズ選択部566
は、第1のブロック単位より小さな第2のブロック単位
を選択し、この第2のブロック単位による直交変換をデ
ータ変換部568にさせる。
【0036】ブロックサイズ選択部566が第1のブロ
ック単位を選択したときには、データ変換部568は、
読み込んだブロック画像を分割することなくそのまま直
交変換し、拡大変換部570は、そのブロック単位につ
いての拡大変換係数行列を算出し、逆データ変換部57
2は、拡大変換係数行列に対して逆直交変換すること
で、第1のブロック単位によるブロック画像に対する拡
大ブロック画像を得る(S220)。なお、この第1の
ブロック単位による画像拡大処理の詳細は後述する。
【0037】一方ブロックサイズ選択部566が第2の
ブロック単位を選択したときには、第2のブロック単位
による画像拡大処理をする(S240)。すなわち先
ず、ブロック再分割部564は、読み込んだブロック画
像をより小さい第2のブロック単位に分割しデータ変換
部568に入力する。データ変換部568は、この第2
のブロック単位で直交変換し、拡大変換部570は、こ
の第2のブロック単位についての拡大変換係数行列を算
出し、逆データ変換部572は、拡大変換係数行列に対
して逆直交変換することで、第2のブロック単位による
ブロック画像に対する一時的な拡大ブロック画像を得
る。そして、この一連の処理を全ての第2のブロック単
位について実行し、ブロック画像合成部578は、全て
の一時的な拡大ブロック画像を合成して、第1のブロッ
ク単位によるブロック画像に対する拡大ブロック画像を
得る。なお、この第2のブロック単位による画像拡大処
理の詳細は後述する。
【0038】このようにして、第1のブロック単位によ
る画像拡大処理が完了したら、画像拡大処理部56は、
元の第1のブロック単位によるブロック画像に対する拡
大ブロック画像を、元のブロック画像のブロック位置と
現在の拡大率とから計算される拡大画像データ格納部5
8の対応するブロック位置に書き込むことで、拡大ブロ
ック画像を拡大画像データ格納部58に格納する(S2
60)。すなわち、逆データ変換部572は、第1のブ
ロック単位での拡大ブロック画像を生成したときには、
その拡大ブロック画像を直ちに拡大画像データ格納部5
8の対応するブロック位置に書き込む一方、第2のブロ
ック単位での拡大ブロック画像を生成したときには、書
込みをしない。またブロック画像合成部578は、生成
した拡大ブロック画像を直ちに拡大画像データ格納部5
8の対応するブロック位置に書き込む。次に画像拡大処
理部56は、全てのブロック(第1のブロック単位)に
対して、上記の処理が終了したか否かをチェックし(S
280)、まだ終了していないブロックがあるときには
ステップS160に戻って次のブロックの処理に移る
(S280−NO)。上記の処理が全てのブロックに対
して一通り終了したなら(S280−YES)、元画像
に対応した拡大画像が拡大画像データ格納部58に格納
される。
【0039】画像拡大処理部56は、上記の処理が全て
のブロックに対して一通り終了したなら(S280−Y
ES)、オーバーラップ処理の演算回数をチェックする
(S300)。そして、設定された演算回数に満たなけ
れば、画像の先頭アドレスに画像読出し開始オフセット
を加算した位置より、再びステップS160からの処理
を開始する(S300−NO)。すなわち、画像ブロッ
ク化部560は、ステップS160に戻る都度、画像読
出し開始オフセットを順次加算し、画像データ格納部5
4に格納されている画像の先頭アドレスにオフセットを
加算した位置から、設定されたブロック単位(第1のブ
ロック単位)でブロック画像を読み出し、ブロック画像
解析部562に入力する。以下、その他の各部は上記と
同様の処理を繰り返す。一方、オーバーラップ処理の演
算回数が2以上に設定されていて、前述の一連の処理の
回数数が設定されたオーバーラップ演算回数に達してい
たなら(S300−YES)、オーバーラップ処理部5
80は、拡大画像データ格納部58からそれぞれの拡大
画像を読み出して、オーバーラップ処理に伴う重複して
処理された画像(重複部)の平均値を求め、求めた値を
その画素の値とする平均化処理をする(S320)。な
お、オーバーラップ処理の演算回数として“1”すなわ
ちオーバーラップ処理をしないように設定されていると
きには、前記平均化処理は不要であり、拡大画像データ
格納部58から読み出した1枚分の拡大画像をそのまま
出力する。つまり、画像拡大処理部56は、オーバーラ
ップ処理をするように設定されているときに限って、元
画像に対してブロック画像の読出し開始位置を任意の値
でずらして複数回の拡大処理をし、重複する画素に対し
ては平均値を画素データとする。これにより、ブロック
歪を削減でき、またリンギング雑音の影響を抑制するこ
とができる。
【0040】次に平滑化処理部582は、以上の処理に
より得られた拡大画像に対して、エッジ検出処理をし、
強いエッジがある場合には、その近傍にのみエッジ保存
型の平滑化処理を施す(S340)。なお、このエッジ
保存型の平滑化処理の詳細は後述する。これにより、拡
大画像中のエッジ部や斜線部に生じ得るジャギーを抑制
することができる。
【0041】引き続き、画像拡大処理部56は、拡大率
の全ての組合せ要素による拡大処理が終了したかどうか
をチェックし(S360)、終了していなければ次の拡
大率を設定してステップS160に戻る(S360−Y
ES,S380)。一方、全ての組合せ要素による拡大
処理が終了したなら、画像拡大処理部56による拡大処
理は終了である(S360−NO)。拡大画像データ格
納部58に格納された拡大画像は、画像データ出力部5
9を介して、プリントエンジン70やディスプレイ装置
80などにファイル出力される。このように、指定され
た拡大率をより小さな拡大率の組み合わせに分割して順
次拡大することにより、ジャギーの影響を抑制するとと
もに、エッジ保存型の平滑化処理において巨大なフィル
タマスクの使用を避けて高画質な拡大画像を得ることが
できる。
【0042】図5は、上記処理手順のステップS180
における、ブロック画像の特性を解析する処理の詳細を
説明する図であって、画像解析に際して用いられるマス
ク(デジタルフィルタ)の一例を示す図(A)、および
処理手順を示したフローチャート(B)である。
【0043】先ずブロック画像解析部562は、読み出
したブロック画像に対して、エッジ抽出処理をする(S
182)。エッジ抽出処理は、たとえば、図5(A)に
示すようなラプラシアン型と呼ばれるマスクとの間で畳
み込み演算をすることでエッジ抽出した画像を得る。ラ
プラシアン型に限らず、Sobel型、Kirsh型な
どのエッジ抽出用マスクを用いてもよい。
【0044】次にブロック画像解析部562は、エッジ
抽出した画像の中に、予め設定してある閾値TH1を超
える画素データがあるか否かを判定する(S184)。
そして、閾値TH1を超える画素データがなければ、こ
のブロック画像を平坦特性と判断する(S184−YE
S,186)。
【0045】またブロック画像解析部562は、平坦特
性と判断されなかったブロックにつては、エッジ抽出し
た画像を、水平方向および垂直方向にスキャンしてい
き、画素データの符号が正から負、あるいは負から正に
変化した回数である交番数を計算する(S184−N
O,S188)。エッジ抽出画像も読み出したブロック
画像と同じブロックサイズ(第1のブロック単位)であ
るので、本実施形態では、水平方向に8回のスキャンと
垂直方向に8回のスキャンをし、各々のスキャンにおけ
る交番数を加算して、ブロック画像の交番数を算出す
る。そしてブロック画像解析部562は、算出したブロ
ック画像の交番数と予め設定してある閾値TH2とを比
較し(S190)、交番数がTH2よりも大きければテ
キスチャ特性と判断し(S192)、小さければエッジ
特性と判断する(S194)。これにより、顔の輪郭部
分のようなエッジが比較的ハッキリした部分と、細かい
エッジの密集した部分とを峻別することができる。
【0046】図6は、上記処理手順のステップS220
における第1のブロック単位による画像拡大処理、すな
わち読み出したブロック画像の特性が平坦特性またはテ
キスチャ特性と判断された場合の処理の詳細を説明する
図であって、ブロック画像から拡大ブロック画像を得る
ためのアルゴリズムを説明するための図(A)、および
処理手順を示したフローチャート(B)である。図6
(A)において、(a)は読み出したブロック画像、
(b)は(a)のブロック画像を直交変換の一例である
離散コサイン変換(DCT)して得た変換係数行列、
(c)はブロックサイズに現在の拡大率を乗じて作成し
た拡大ブロック、(d)は(c)の拡大ブロックの低周
波成分に相当する左上の領域に(b)の変換係数行列を
コピーし、残りの係数部分は全て“0”として作成した
拡大変換係数行列、(e)は拡大変換係数行列を逆直交
変換の一例である離散逆コサイン変換(IDCT)して
得た拡大ブロック画像である。以下本文中では、たとえ
ば図6(A)の(a)を6A−aと表記する。
【0047】ブロックサイズ選択部566が第1のブロ
ック単位を選択したときには、先ずデータ変換部568
は、読み込んだブロック画像(6A−a)を分割するこ
となくそのままDCT(離散コサイン変換)することに
よりDCT変換係数行列(6A−b)を求める(S22
2)。次に拡大変換部570は、読み込んだブロック単
位に現在の拡大率を乗じた大きさの拡大ブロック(6A
−c)を確保し、低周波成分に相当するその左上部分
(図の斜線部)にステップS222で求めたDCT変換
係数行列を割り当て(ロードし)、残りの高周波側の要
素(DCT係数)は全て予め定められた固定的な変換係
数(たとえば“0”)を割り当てることにより、拡大変
換係数行列(6A−d)を算出する(S224)。そし
て逆データ変換部572は、算出された拡大変換係数行
列に対してIDCT(離散逆コサイン変換)すること
で、元の(第1のブロック単位の)ブロック画像に対す
る拡大ブロック画像(6A−e)を得る(S226)。
【0048】図7は、上記処理手順のステップS240
における第2のブロック単位による画像拡大処理、すな
わち読み出したブロック画像の特性がエッジ特性と判断
された場合の処理の詳細を説明する図であって、ブロッ
ク画像から拡大ブロック画像を得るためのアルゴリズム
を説明するための図(A)、および処理手順を示したフ
ローチャート(B)である。図7(A)において、
(a)は読み出したブロック画像、(b)は分割された
ブロック画像、(c)は分割された各々のブロック画像
に対して、第1のブロック単位による画像拡大処理にお
けるステップS222からステップS226までと同じ
アルゴリズムを適用して求めた拡大ブロック画像、
(d)は各々の拡大ブロック画像を連結して得られた拡
大ブロック画像である。以下本文中では、たとえば図7
(A)の(a)を7A−aと表記する。
【0049】ブロックサイズ選択部566が第2のブロ
ック単位を選択したときには、先ず、ブロック再分割部
564は、読み込んだ第1のブロック単位のブロック画
像(7A−a)をより小さい第2のブロック単位のブロ
ック(7A−b)に分割しデータ変換部568に入力す
る(S242)。以下、この小さいブロックを小ブロッ
クといい、そのブロックサイズ(第2のブロック単位)
を小ブロック単位という。本実施形態では、第1のブロ
ック単位のブロック画像を、図中点線で示した部分で分
割することにより、重なりのない4つの小ブロック(4
×4画素)に分割する場合について説明する。
【0050】データ変換部568は、小ブロック画像を
順に小ブロック単位でDCT(離散コサイン変換)する
ことによりDCT変換係数行列を求める(S244)。
次いで拡大変換部570は、小ブロック単位に現在の拡
大率を乗じた大きさの拡大ブロックを確保し、低周波成
分に相当するその左上部分にステップS244で求めた
DCT変換係数行列を割り当て(ロードし)、残りの高
周波側の要素(DCT係数)は全て予め定められた固定
的な変換係数(たとえば“0”)を割り当てることによ
り、拡大変換係数行列を算出する(S246)。そして
逆データ変換部572は、拡大変換部570により算出
された拡大変換係数行列に対して、IDCT(離散逆コ
サイン変換)することで、元の小ブロック画像に対応す
る一時的な拡大ブロック画像を得る(S248)。この
ステップS244〜S248までの処理は、ブロックサ
イズが異なる点を除いて、第1のブロック単位について
のステップS222〜S226までの処理と同じであ
る。
【0051】次に画像拡大処理部56は、全ての小ブロ
ックに対して、ステップS244からステップS248
までに至る処理が実行されたかをチェックし(S25
0)、まだ実行されていない小ブロックがあればステッ
プSS244に戻る(S250−NO)。これにより、
図7A−bのA,B,C,Dの4つの小ブロック画像か
ら、図7A−cのA’,B’,C’,D’の4つの一時
的な拡大ブロック画像が生成される。
【0052】この後ブロック画像合成部578は、図7
A−dに示すように、ステップSS244からステップ
S248までの処理により求められた全ての一時的な拡
大画像を合成することにより、元の(第1のブロック単
位の)読み出したブロック画像に対する拡大ブロック画
像を作成する(S252)。
【0053】これによりたとえば、読み出したブロック
画像内に強いエッジがあるときには、ブロックを小さな
ブロックに分割してから直交変換することで、リンギン
グ雑音を抑制することができる一方、強いエッジが存在
しなかったり、テクスチャ画像と判断されたときには、
元のブロックサイズのまま直交変換することで、変換精
度を保つことができる。
【0054】なお、上記説明では分割数を“4”として
いたが、分割数は“4”以外であってもよい。また、分
割された小ブロックは一部が重なりが合っていてもよ
い。この場合、重なりによって重複する画素に関して
は、ステップS252における画像合成の際、重複部分
の画素値を平均化してその画素値すればよい。
【0055】図8は、上記処理手順のステップS340
における選択的平滑化処理の詳細を説明する図であっ
て、選択的平滑化処理に際して用いられるマスク(デジ
タルフィルタ)の一例を示す図(A)、および処理手順
を示したフローチャート(B)である。
【0056】先ず平滑化処理部582は、既に得られて
いる拡大画像に対してエッジ抽出処理をする(S34
2)。エッジ抽出の際には、ステップS180の画像解
析処理で用いたアルゴリズムと同等のマスクを使えばよ
い。次に平滑化処理部582は、エッジ抽出画像から、
予め設定してある閾値TH3よりも大きな画素データを
持つ画素データ位置を抽出する(S344)。なお、こ
の処理はエッジ抽出処理と同時に実行してもよい。次い
で平滑化処理部582は、閾値TH3よりも大きな画素
データを持つ画素データ位置に対してのみエッジ保存型
の平滑化をする(S346)。つまり前述の画像拡大処
理によって得られた拡大画像に対して、エッジ検出処理
をし、エッジと判断された近傍にのみエッジ保存型の平
滑化処理を施す。エッジ保存型の平滑化手法はいくつか
提案されており、本実施形態ではメディアンフィルタと
言われる手法を適用する。勿論、他の手法を用いてもよ
い。
【0057】メディアンフィルタは、図8(A)に示す
ような、矩形のマスクを使用し、フィルタマスクの中心
画像データをそのフィルタマスク内の中央値(メディア
ン)で置換するものである。図示した例では、メデイア
ンは“70”であるのでマスクの中心画像データを“7
0”で置き換える。
【0058】以上説明したように、上記実施形態の画像
処理装置5は、読み出したブロック画像の画像特性を解
析し、より小さなブロックサイズで処理した方が好まし
いときには、読み出したブロック画像をより小さなブロ
ックに分割し拡大処理する。このため、視覚的な画質劣
化が生じるのを防止しつつ画像を拡大することができ
る。たとえば、ボケや、エッジ近傍でのリンギング、ジ
ャギー、ブロック境界でのブロック歪などの視覚的な画
質劣化をなるべく生じさせることなく、高画質に拡大処
理をすることができる。
【0059】なお上記実施形態は、ブロック画像の特性
が平坦特性およびテキスチャ特性の両方について、第1
のブロック単位による画像拡大処理をしていた。これ
は、テキスチャ特性部分ではリンギング雑音が発生する
ものの弱くてテキスチャ特性の中に隠れて目立たない一
方、ブロック再分割するとその分だけ処理が遅くなる要
素の方が強く画質の向上に対する寄与が少ないからであ
る。ただしより高画質が求められる場合など必要に応じ
て、テキスチャ特性部分についてもエッジ特性部分と同
様にブロック再分割してもよい。またたとえば、テキス
チャ特性部分をエッジ特性に近い部分と平坦特性に近い
部分とに細分化し、そのうちのエッジ特性に近いテキス
チャ特性部分についてブロック再分割するようにしても
よい。
【0060】図9は、CPUやメモリを利用して、ソフ
トウェア的に画像処理装置5を構成する、すなわち電子
計算機(コンピュータ)を用いて構成する場合のハード
ウェア構成の一例を示した図である。
【0061】この画像処理装置5は、CPU902、R
OM(Read Only Memory)904、RAM906、およ
び通信I/F(インターフェース)908を備える。ま
た、たとえばハードディスク装置914、フレキシブル
ディスク(FD)ドライブ916、あるいはCD−RO
M(Compact Disk ROM)ドライブ918などの、記憶媒
体からデータを読み出したり記録するための記録・読取
装置を備えてもよい。ハードディスク装置914、FD
ドライブ916、あるいはCD−ROMドライブ918
は、たとえば、CPU902にソフトウェア処理をさせ
るためのプログラムデータを登録するなどのために利用
される。通信I/F908は、インターネットなどの通
信網との間の通信データの受け渡しを仲介する。
【0062】このような構成の画像処理装置5は、上記
実施形態に示した基本的な構成および動作と同様とする
ことができる。また、上述した処理をコンピュータに実
行させるプログラムは、CD−ROM922などの記録
媒体を通じて配布される。あるいは、前記プログラム
は、CD−ROM922ではなくFD920に格納され
てもよい。また、MOドライブを設け、MOに前記プロ
グラムを格納してもよく、またフラッシュメモリなどの
不揮発性の半導体メモリカード924などのその他の記
録媒体に前記プログラムを格納してもよい。さらに、他
のサーバなどからインターネットなどの通信網を経由し
て前記プログラムをダウンロードして取得したり、ある
いは更新してもよい。なお、記録媒体としては、FD9
20やCD−ROM922などの他にも、DVDなどの
光学記録媒体、MDなどの磁気記録媒体、PDなどの光
磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、ICカード
やミニチュアーカードなどの半導体メモリーを用いるこ
とができる。
【0063】記録媒体の一例としてのFD920やCD
−ROM922などには、上記実施形態で説明した画像
処理装置5における処理の一部または全ての機能を格納
することができる。したがって、以下のプログラムや当
該プログラムを格納した記憶媒体を提供することができ
る。たとえば、画像処理装置5用のプログラム、すなわ
ちRAM906などにインストールされるソフトウェア
は、上記実施形態に示された画像処理装置5と同様に、
画像ブロック化部560、拡大率分割部561、ブロッ
ク画像解析部562、ブロック再分割部564、ブロッ
クサイズ選択部566、データ変換部568、拡大変換
部570、逆データ変換部572、ブロック画像合成部
578、オーバーラップ処理部580、あるいは平滑化
処理部582などの各機能部をソフトウェアとして備え
る。このソフトウェアは、たとえばプリンタドライバや
ディスプレイドライバなどとして、CD−ROMやFD
などの可搬型の記憶媒体に格納され、あるいはネットワ
ークを介して配布される。
【0064】そしてたとえば画像処理装置5をコンピュ
ータにより構成する場合、CD−ROMドライブ918
は、CD−ROM922からデータまたはプログラムを
読み取ってCPU902に渡す。そしてソフトウエアは
CD−ROM922からハードディスク装置914にイ
ンストールされる。ハードディスク装置914は、FD
ドライブ916またはCD−ROMドライブ918によ
って読み出されたデータまたはプログラムや、CPU9
02がプログラムを実行することにより作成されたデー
タを記憶するとともに、記憶したデータまたはプログラ
ムを読み取ってCPU902に渡す。ハードディスク装
置914に格納されたソフトウエアは、RAM906に
読み出された後にCPU902により実行される。たと
えばCPU902は、記録媒体の一例であるROM90
4およびRAM906に格納されたプログラムに基づい
て上記の処理を実行することにより、上記処理における
画像拡大処理のための機能をソフトウェア的に実現する
ことができる。
【0065】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲
には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更また
は改良を加えることができ、そのような変更または改良
を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、
上記の実施形態は、クレームにかかる発明を限定するも
のではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の
組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らな
い。
【0066】たとえば、上記実施形態では、ブロックデ
ータを周波数空間上に変換するデータ変換として、逆行
列が一意に決まる直交変換(具体例ではDCT(離散コ
サイン変換))を用いていたが、必ずしも直交変換に限
るものではない。この場合、順変換に対応する逆変換の
ための変換行列式は、直交変換に準じたブロック画像が
得られるように任意に定めればよい。また、直交変換
は、DCTに限らず、たとえばウェーブレット変換を用
いることもできる。
【0067】また上記実施形態では、拡大画像データを
用いて印刷処理したり表示する構成について説明した
が、これに限らず、画像を取り扱う種々の機器やシステ
ムに適用することができる。たとえば、カラースキャナ
32、画像処理装置5、およびプリントエンジン70を
一体化させた複写装置に適用することもできる。また、
ディジタルカメラに適用すれば、メモリに記憶させてお
いた圧縮JPEG画像(第1のブロック単位は8×8画
素)を外部機器に出力する前に、前述の画像拡大処理を
することで、画像拡大された圧縮JPEG画像を出力す
ることができる。この場合、第2のブロック単位の情報
を圧縮JPEG画像の付帯情報として出力する。外部機
器は、第2のブロック単位の情報を参照して圧縮JPE
G画像を伸張することで、拡大画像を再生することがで
きる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ブロッ
ク画像の画像特性を解析し、より小さなブロックサイズ
で処理した方が好ましいときには、ブロック画像をより
小さなブロックに分割し拡大処理するようにしたので、
たとえば、ボケや、エッジ近傍でのリンギング、ジャギ
ー、ブロック境界でのブロック歪などの視覚的な画質劣
化をなるべく生じさせることなく、高画質に拡大処理を
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像処理装置を備えた画像処理
システム1を示すブロック図である。
【図2】 画像処理装置の画像拡大処理部の詳細を示す
ブロック図である。
【図3】 拡大率分割部による、拡大率の分割における
拡大率の組合せの一例を示す図である。
【図4】 画像拡大処理部における画像拡大処理に着目
した処理手順の概要例を示したフローチャートである。
【図5】 ブロック画像の特性を解析する処理の詳細を
説明する図である。
【図6】 第1のブロック単位による拡大処理の詳細を
説明する図であ。
【図7】 第2のブロック単位による拡大処理の詳細を
説明する図であ。
【図8】 選択的平滑化処理の詳細を説明する図であ
る。
【図9】 画像処理装置を電子計算機を用いて構成する
場合のハードウェア構成の一例を示した図である。
【符号の説明】
1…画像処理システム、3…画像入力端末、5…画像処
理装置、7…画像出力端末、52…画像データ取得部、
54…画像データ格納部、56…画像拡大処理部、58
…拡大画像データ格納部、59…画像データ出力部、7
0…プリントエンジン、72…プリント出力処理部、7
2…データ逆変換部、74…レーザ光源、80…ディス
プレイ装置、82…表示出力処理部、84…ディスプレ
イ部、560…画像ブロック化部、561…拡大率分割
部、562…ブロック画像解析部、564…ブロック再
分割部、566…ブロックサイズ選択部、568…デー
タ変換部、570…拡大変換部、572…逆データ変換
部、576…拡大画像取得部、578…ブロック画像合
成部、580…オーバーラップ処理部、582…平滑化
処理部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の画素で表現された元画像を拡大処
    理して拡大画像を得る画像処理装置であって、 前記元画像を第1のブロック単位で分割することにより
    複数のブロック画像を生成する画像ブロック化部と、 前記画像ブロック化部により分割された個々の前記ブロ
    ック画像ごとに、当該ブロック画像を、前記第1のブロ
    ック単位よりも小さな第2のブロック単位で分割するこ
    とにより複数の小ブロック画像を生成するブロック再分
    割部と、 前記画像ブロック化部により分割された個々の前記ブロ
    ック画像ごとに、当該ブロック画像の特徴を解析するブ
    ロック画像解析部と、 前記画像ブロック化部により分割された個々の前記ブロ
    ック画像ごとに、前記ブロック画像解析部による前記解
    析の結果に基づいて、前記第1のブロック単位および前
    記第2のブロック単位のうちの何れか一方のブロック画
    像を選択するブロックサイズ選択部と、 前記ブロックサイズ選択部により選択されたブロック単
    位のブロック画像を表す実空間上のブロックデータを周
    波数空間上に変換して変換係数を求めるデータ変換部
    と、 設定された拡大率で画像を拡大する拡大処理を、前記デ
    ータ変換部により求められた前記変換係数に対して施す
    拡大変換部と、 前記拡大変換部により前記拡大処理が施された変換係数
    を、前記周波数空間上から前記実空間上へと逆変換する
    ことで拡大ブロック画像を生成する逆データ変換部と、 前記逆データ変換部により生成された個々の前記拡大ブ
    ロック画像を用いて、前記設定された拡大率で前記元画
    像を拡大した拡大画像を得る拡大画像取得部とを備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記データ変換部は、前記ブロックサイ
    ズ選択部により選択されたブロック単位のブロック画像
    を表す実空間上のブロックデータを周波数空間上に直交
    変換して直交変換係数を求め、 前記逆データ変換部は、前記直交変換に対応する逆直交
    変換をすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記拡大変換部は、処理対象のブロック
    単位に対して設定された拡大率を乗じた大きさの拡大ブ
    ロックを確保し、この拡大ブロックにおける低周波成分
    に相当する部分の変換係数として、前記データ変換部に
    より求められた変換係数を割り当て、残りの高周波成分
    に相当する部分の変換係数として、予め定められた変換
    係数を割り当てることを特徴とする請求項1または2に
    記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記拡大画像取得部は、前記拡大変換部
    により拡大処理された拡大ブロック画像のうち、前記第
    2のブロック単位について求められた一時的な拡大ブロ
    ック画像を合成して前記第1のブロック単位の拡大ブロ
    ック画像を復元するブロック画像合成部を有することを
    特徴とする請求項1から3のうちの何れか1項に記載の
    画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記ブロック画像解析部は、前記ブロッ
    ク画像の特徴として、前記画像ブロック化部により分割
    された前記ブロック画像が、エッジを含むエッジ特性、
    および平坦特性あるいはテキスチャ特性のうちの何れで
    あるのかを解析し、 前記ブロックサイズ選択部は、前記ブロック画像の特徴
    が前記エッジ特性であることを前記ブロック画像解析部
    の解析結果が示しているときには、前記ブロック再分割
    部により生成された小ブロック画像を選択し、前記ブロ
    ック画像の特徴が前記平坦特性あるいはテキスチャ特性
    であることを前記ブロック画像解析部の解析結果が示し
    ているときには、前記画像ブロック化部により生成され
    たブロック画像を選択することを特徴とする請求項1か
    ら4のうちの何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記画像ブロック化部は、画像読出し開
    始位置を順次切替えて、前記元画像を第1のブロック単
    位で分割するものであり、 前記拡大画像取得部は、前記画像読出し開始位置が順次
    切替えて処理されることで求められた、前記元画像に対
    応する各々の拡大画像のうち、前記順次切替えて処理さ
    れることで生じ得るオーバーラップ部分の画素につい
    て、当該オーバーラップ部分の各々の画素値の平均値を
    その画素の値とするオーバーラップ処理部を有すること
    を特徴とする請求項1から5のうちの何れか1項に記載
    の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記拡大画像取得部により生成された前
    記拡大画像に対してエッジ検出処理をし、エッジと判断
    された近傍の画素に対してエッジ保存型の平滑化処理を
    施す平滑化処理部選択的平滑化処理を備えたことを特徴
    とする請求項1から6のうちの何れか1項に記載の画像
    処理装置。
  8. 【請求項8】 前記予め指定された拡大率をより小さな
    拡大率の組み合わせに分割し、この分割した各々の拡大
    率を前記設定された拡大率とする拡大率分割部を備え、 分割された各々の拡大率を順次適用する拡大繰返し処理
    をすることを特徴とする請求項1から7のうちの何れか
    1項に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 多数の画素で表現された元画像を拡大処
    理して拡大画像を得るためのプログラムであって、 コンピュータを、 前記元画像を第1のブロック単位で分割することにより
    複数のブロック画像を生成する画像ブロック化部と、 前記画像ブロック化部により分割された個々の前記ブロ
    ック画像ごとに、当該ブロック画像を、前記第1のブロ
    ック単位よりも小さな第2のブロック単位で分割するこ
    とにより複数の小ブロック画像を生成するブロック再分
    割部と、 前記画像ブロック化部により分割された個々の前記ブロ
    ック画像ごとに、当該ブロック画像の特徴を解析するブ
    ロック画像解析部と、 前記画像ブロック化部により分割された個々の前記ブロ
    ック画像ごとに、前記ブロック画像解析部による前記解
    析の結果に基づいて、前記第1のブロック単位および前
    記第2のブロック単位のうちの何れか一方のブロック画
    像を選択するブロックサイズ選択部と、 前記ブロックサイズ選択部により選択されたブロック単
    位のブロック画像を表す実空間上のブロックデータを周
    波数空間上に変換して変換係数を求めるデータ変換部
    と、 設定された拡大率で画像を拡大する拡大処理を、前記デ
    ータ変換部により求められた前記変換係数に対して施す
    拡大変換部と、 前記拡大変換部により前記拡大処理が施された変換係数
    を、前記周波数空間上から前記実空間上へと逆変換する
    ことで拡大ブロック画像を生成する逆データ変換部と、 前記逆データ変換部により生成された個々の前記拡大ブ
    ロック画像を用いて、前記設定された拡大率で前記元画
    像を拡大した拡大画像を得る拡大画像取得部として機能
    させることを特徴とするプログラム。
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JP2020154605A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置及びプログラム

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