JP2003124016A - ノイズ対策部品用磁性体材料およびその製造方法 - Google Patents

ノイズ対策部品用磁性体材料およびその製造方法

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JP2003124016A
JP2003124016A JP2001320220A JP2001320220A JP2003124016A JP 2003124016 A JP2003124016 A JP 2003124016A JP 2001320220 A JP2001320220 A JP 2001320220A JP 2001320220 A JP2001320220 A JP 2001320220A JP 2003124016 A JP2003124016 A JP 2003124016A
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Hiroshi Endo
博司 遠藤
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の磁性電波吸収材料による対応が充分で
はない500MHz〜1GHz程度の中間周波数帯域で
優れたノイズ低減効果を発揮するノイズ対策部品用磁性
体材料およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 磁性材料粉末20をバインダ(絶縁材)
30と中間周波数帯域におけるインピーダンスが高くな
るように、その含有量が調整されてなるイズ対策部品用
磁性体材料10である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズ対策部品用
磁性体材料およびその製造方法に関する。さらに詳しく
は、中間周波数帯域のノイズ低減に優れた効果を発揮す
るよう改良されたノイズ対策部品用磁性体材料およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ノイズ対策部品、例えばEM
C(Electro-Magnetic Compatibility;電磁両立性)の
要求に対応するためのノイズ対策部品として、ビーズ、
チップフィルターおよびコアなどの各種ノイズフィルタ
ーが用いられている。このようなノイズフィルターで
は、一般的に、磁性体として焼結体フェライトが用いら
れており、その使用目的に応じて、インピーダンスを調
整するように、焼結体フェライトを各種形状とし、また
各種の態様でコイルを巻き線したものが製品化されてい
る。
【0003】ところが、このようなフェライト製のノイ
ズフィルターは、材料の特性上、500MHz(メガヘ
ルツ)以下の周波数帯域でのフィルタリング効果が高
く、それ以上の高周波でのフィルタリング効果が急激に
小さくなる傾向がある。
【0004】そこで、従来、焼結体フェライトよりも高
い周波数帯域で良好なフィルタリング効果を発揮する磁
性体として、ゴムおよびプラスチックなどのバインダに
軟磁性の金属材料粉末を分散混合し、この混合物をプレ
ス成形、射出成形およびロール成形などにより加工した
磁性粉末分散材、例えばDPR(大同特殊鋼(株)商品
名)やDPI(大同特殊鋼(株)商品名)などが開発さ
れている。
【0005】すなわち、特開2000−40614号公
報にあるように、鉄にクロム、シリコンおよびアルミニ
ウムを所定割合混入してなる軟磁性材粉末を扁平形状と
してゴム・プラスチックからなるバインダ中に分散混合
したものや、特開2000−323329号公報にある
ように、そのような軟磁性材粉末を所定方向に配向して
含ませた配向層を形成するようにした磁性粉末分散材が
知られている。
【0006】ところが、これら従来提案の磁性粉末分散
材は、500MHz程度以上の周波数帯域からある程度
のフィルタリング効果は発揮するが、その特性に鑑みる
と1GHz以上の周波数帯域でより優れたフィルタリン
グ効果を発揮する材料であるといえる(特に、前掲の特
開2000−40614号公報の図3参照)。
【0007】したがって、現状では、低周波数帯域(主
に500MHz以下の周波数帯域)をカバーする焼結体
フェライトと、高周波数帯域(主に1GHz以上の周波
数帯域)をカバーする磁性粉末分散材との間を埋める、
中間周波数帯域(500MHz〜1GHz)でのノイズ
対策に最適化された磁性体は存在しないものといえる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、従来の磁性体に
よる対応が充分ではない500MHz〜1GHz程度の
中間周波数帯域で優れたノイズ低減効果を発揮するノイ
ズ対策部品用磁性体材料およびその製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のノイズ対策部品
用磁性体材料は、磁性材料粉末をバインダと混合して形
成されたノイズ対策部品用磁性体材料であって、中間周
波数帯域におけるインピーダンスが高くなるような透磁
率の周波数特性となるように、磁性材料粉末の含有量が
調整されてなることを特徴とする。
【0010】本発明のノイズ対策部品用磁性体材料にお
いては、空隙を含めた全体容積に対する磁性材料粉末の
含有量が60vol%以上とされてなるのが好ましく、
磁性材料粉末の含有量が70vol%以上とされてなる
のがさらに好ましい。
【0011】また、本発明のノイズ対策部品用磁性体材
料においては、電気抵抗の抵抗値が、0.1Ω・m〜1
00Ω・mであるのが好ましい。
【0012】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料においては、磁性材料粉末に絶縁被膜が形成されて
なるのが好ましい。その場合、絶縁被膜がリン酸被膜処
理により形成されてなるのがさらに好ましい。
【0013】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料においては、バインダが、水ガラスとされてなるの
が好ましい。その場合、木節粘土などの絶縁補助剤が混
入されてなるのがさらに好ましい。
【0014】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料においては、磁性材料粉末が渦電流の発生し難い所
定の形状および/または寸法とされてなるのが好まし
い。例えば、粒径が30μm以下とされるのが好まし
い。
【0015】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料においては、磁性材料粉末がフレーク形状とされる
のが好ましい。
【0016】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料においては、ノイズ対策部品用磁性体材料に熱処理
がなされているのが好ましい。
【0017】一方、本発明のノイズ対策部品用磁性体材
料の製造方法は、磁性材料粉末をバインダと混合してな
るノイズ対策部品用磁性体材料の製造方法であって、中
間周波数帯域におけるインピーダンスが高くなるような
透磁率の周波数特性になるように、磁性材料粉末の含有
量を調整することを特徴とする。
【0018】本発明のノイズ対策部品用磁性体材料の製
造方法においては、熱処理後における磁性材料粉末の含
有量が、空隙を含めた全体容積に対して60vol%以
上となるよう磁性材料粉末の混合割合を調整するのが好
ましい。その場合、熱処理後における磁性材料粉末の含
有量が、70vol%以上となるよう磁性材料粉末の混
合割合を調整するのがさらに好ましい。
【0019】また、本発明のノイズ対策部品用磁性体材
料の製造方法においては、ノイズ対策部品用磁性体材料
の電気抵抗の抵抗値が0.1Ω・m〜100Ω・mとな
るようになすのが好ましい。
【0020】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料の製造方法においては、磁性材料粉末に絶縁被膜処
理をするのが好ましい。その場合、絶縁被膜処理が、リ
ン酸の濃度が磁性材料粉末に対して0.1〜5wt%と
なるようなリン酸被膜処理であるのがさらに好ましい。
【0021】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料の製造方法においては、バインダが、水ガラスであ
るのが好ましい。
【0022】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料の製造方法においては、木節粘土などの絶縁補助剤
を混入するのが好ましい。
【0023】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料の製造方法においては、磁性材料粉末の粒径が30
μm以下とされてなるのがさらに好ましい。
【0024】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料の製造方法においては、磁性材料粉末がフレーク形
状とされるのが好ましい。
【0025】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料の製造方法においては、プレス圧が10t/cm2
〜25t/cm2の範囲内にあるのが好ましい。
【0026】さらに、本発明のノイズ対策部品用磁性体
材料の製造方法においては、熱処理がなされているのが
好ましい。
【0027】しかして、本発明のノイズ対策部品用磁性
体材料は、ノイズフィルターに用いられる。
【0028】
【作用】本発明は前記の如く構成されているので、中間
周波数帯域で高いノイズ低減効果を発揮させることが可
能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
【0030】図1に、本発明の一実施形態に係るノイズ
対策部品用磁性体材料の構成を模式的に示す。
【0031】ノイズ対策部品用磁性体材料(以下、磁性
体材料と略称する)10は、ノイズフィルタ(EMIフ
ィルター(Electro-Magnetic filter)とも称される)
などのノイズ対策部品に用いられる材料とされ、後で詳
しく説明するように、軟磁性金属材料からなる磁性材料
粉末20をバインダ(絶縁材)30に分散混合するよう
にして形成される。また、実施形態の磁性体材料10
は、例えば円筒状に形成されたビースとされ、信号ライ
ンなどに挿入して使用され、特に500MHz〜1GH
z程度の中間周波数帯域で高いノイズ低減効果を発揮す
るように、透磁率が所定の周波数特性を呈するように形
成される。
【0032】すなわち、ノイズフィルターの特性はイン
ピーダンスに依存しており、そのインピーダンス(Z)
は、下記式(1)に示すように、実数部分である抵抗R
と虚数部分であるリアクタンスXとからなっている。
【0033】 Z=R+jX (1)
【0034】また、リアクタンスXおよび抵抗Rはそれ
ぞれコアの透磁率実部μ’と透磁率虚部μ’’とに依存
している。つまり、ノイズフィルターの特性は、磁性体
材料10の複素透磁率μ(=μ’−jμ’’)に依存し
ており、したがって磁性体材料10の透磁率の周波数特
性を調整することによって、ノイズフィルターのノイズ
低減効果の周波数特性を調整することが可能となる。
【0035】この実施形態では、磁性体材料10が中間
周波数帯域で高いノイズ低減効果を発揮するように、磁
性材料粉末20の含有量(体積パーセントで表す)を空
隙を含む全体容積に対して所定割合以上(60vol%
以上。好ましくは70vol%以上)とし、これによっ
て透磁率実部を高い値とし、なおかつ磁性材料粉末20
の分散性を確保し、電気抵抗が所定の抵抗値(例えば、
0.1Ω・m〜100Ω・m(オーム・メートル)の抵
抗値)を維持するようにして、渦電流の発生を抑え、透
磁率実部低下が始まる周波数および透磁率虚部のピーク
周波数を中間周波数にシフトするものとされている。以
下、製造手順に沿って実施形態の磁性体材料10を詳細
説明する。
【0036】図2に、磁性体材料10の製造手順を概略
的に示す。
【0037】ステップS1;磁性材料粉末生成
【0038】所定の組成・形状に磁性材料粉末20を生
成する。
【0039】1.1 磁性材料粉末の組成
【0040】磁性材料粉末20は、好ましくは鉄−クロ
ム系合金(例えば、Cr:1〜20wt%,Si:0.
1〜2wt%,C:0.01〜0.05wt%,残部が
Feおよび不可避不純物よりなる合金粉末)とされる。
これは、鉄−クロム系合金が比較的高周波の帯域まで、
透磁率を低下させないで形成できるという特性を有する
ことによる。また、鉄−クロム系合金に代えて、純鉄、
鉄−シリコン−アルミ系合金(例えば、Si:8〜12
wt%,Al:3〜7wt%,残部がFeおよび不可避
不純物よりなる合金粉末、例えばセンダスト粉末)、鉄
−クロム−アルミ系合金(例えばCr:0.5〜20w
t%,Al:0.5〜20wt%,Si:0.1〜2w
t%,残部がFeおよび不可避不純物よりなる合金粉
末)および鉄−ニッケル系合金(Ni:35〜85wt
%,Si:0.1〜1wt%,残部がFeおよび不可避
不純物よりなる合金粉末)を用いることも可能である。
【0041】1.2 磁性材料粉末の形状・寸法
【0042】磁性材料粉末20の形状は、例えばフレー
ク形状(以下、単にフレークということもある)とされ
る。これ以外に、球形状とすることも可能である。ま
た、その粒径(フレークの場合は短径)は、粉末内部に
おける渦電流の発生を抑制するために、30μm(マイ
クロメートル)程度以下とされる。磁性材料粉末20の
形状をフレーク形状とすることによって、透磁率を大き
くすることができるが、磁性体材料10の抵抗値が小さ
くなる傾向があるので、形状は慎重に選ぶ必要がある。
【0043】このようなフレーク形状の磁性材料粉末2
0は、例えば、水噴霧法で平均粒径10μmの球状粉末
を生成し、これをアトライタによって、アスペクト比:
10〜30、厚さ:1.0μm〜3.0μm程度に潰す
ようにして形成される。つまり、アトライタ処理によっ
てフレークとされる。なお、磁性材料粉末20として球
形状のものを用いる場合には、アトライタによる扁平処
理は不要とされる。
【0044】ステップS2:絶縁被膜処理
【0045】磁性材料粉末20相互の絶縁性を高めて磁
性体材料10の電気抵抗が前掲の所定の抵抗値を達成す
るように、必要に応じて磁性材料粉末20表面に絶縁被
膜を形成する。この絶縁被膜処理は、磁性材料粉末20
が純鉄または鉄−クロム系合金である場合には、後掲の
リン酸被膜処理とするのが高い絶縁効果が得られる点か
ら好ましい。また、シランカップリング処理によること
も可能である。
【0046】2.1 リン酸被膜処理
【0047】リン酸水溶液と磁性材料粉末20とを混合
した後、常温または非酸化雰囲気で加熱して(例えばA
r雰囲気中130℃)乾燥させる。このとき、リン酸の
混合量が最終的に0.1〜5wt%(重量パーセント)
となるように、水溶液濃度および水溶液量を調整する。
【0048】2.2 シランカップリング処理
【0049】磁性材料粉末20表面にシランカップリン
グ剤による被膜を常法により形成する。
【0050】ステップS3:混合
【0051】磁性材料粉末20とバインダであるバイン
ダ30とを混合する。また、場合によって、磁性材料粉
末20間の電気的絶縁を確保し、磁性体材料10の電気
抵抗値を高めるために、絶縁補助剤、例えば木節粘土を
混入する。このとき、後掲のプレス成形および熱処理を
経て、最終的に得られる磁性体材料10における磁性材
料粉末20の含有量が空隙を含めた全体容積に対して少
なくとも60vol%以上(好ましくは、70vol%
以上)となるような配合で、各原料を混合する。また、
後掲のプレス成形におけるプレス圧に応じて成形後の磁
性材料粉末20の含有量が変化するので(プレス圧が大
きいほど磁性材料粉末の含有量が一般に増大する)、プ
レス圧に応じて磁性材料粉末の混合量を調整する。
【0052】3.1 バインダ(絶縁材)
【0053】バインダ30は、例えば水ガラスとされ
る。ここで、水ガラスを用いるのは、磁性体材料10の
保形性または強度に関与する接着性に優れ、かつ電気抵
抗の抵抗値に関与する絶縁性に優れているという理由に
よる。また、これ以外に、無機系バインダとしてリン酸
を用いることが可能であり、有機系バインダとしてシリ
コーンレジン、フェノールレジン、エポキシレジンなど
を用いることも可能である。
【0054】3.2 絶縁補助剤
【0055】絶縁補助剤は、磁性材料粉末20間の電気
的絶縁を確保するために必要に応じて混入される粉末で
ある。絶縁補助剤には、例えば木節粘土に代表される粘
土類や、クレイ、タルクなどの鉱物類、アルミナ、シリ
カ、マグネシアなどの酸化物、窒化シリコン、窒化ボロ
ンなどの窒化物の粉末を用いることができる。絶縁補助
剤の混入割合は、0.1〜2.0wt%の範囲で適宜調
整される。
【0056】ステップS4:成形
【0057】前掲のステップS3の結果得られた混合物
を例えばプレス成形によって、所定の形状、例えばリン
グ状に成形する。この場合のプレス圧は、10〜25t
/cm2の範囲で適宜調整される。
【0058】ステップS5:熱処理
【0059】透磁率を上げるために、成型品を熱処理し
てもよい。熱処理により電気抵抗は低下するので、電気
抵抗が前掲の所定の抵抗値を維持するよう温度範囲を調
整する。具体的には、常温〜900℃の範囲で適宜調整
される。
【0060】このように、実施形態では、磁性体材料1
0における磁性材料粉末20の含有量を所定割合以上と
し、なおかつ電気抵抗が所定の抵抗値を維持するよう
に、例えばバインダ(絶縁材)として水ガラスを用い、
磁性材料粉末20に必要に応じて絶縁被膜処理を施し、
また必要に応じて所定割合で木節粘土を混入し、さらに
必要に応じて所定温度で熱処理するものとしているの
で、後掲の各実施例で示すように、目標とする中間周波
数帯域で高いノイズ低減効果を発揮するように、磁性体
材料10における透磁率の周波数特性を調整することが
可能となる。
【0061】
【実施例】以下、より具体的な実施例により本発明をよ
り詳細に説明する。
【0062】実施形態で示した製造手順にしたがって、
各種条件の下で磁性体材料のサンプル材を製造し、つい
で得られた各サンプル材をφ20×φ9の金型でリング
状にプレス成形し、しかる後に所定の熱処理を施して各
製造例を得た。そして、得られた各製造例の透磁率の周
波数特性を測定し、測定された周波数特性に基づいて中
間周波数帯域における各サンプル材のノイズ対策部品用
磁性体材料としての評価をした。なお、周波数特性の測
定は、ネットワークアナライザーHP8510C(アジ
レント・テクノロジー社製)を用いて、同軸管法により
10〜1000MHzのSパラメータを測定し、これに
より複素透磁率を求めた。
【0063】また評価においては、複素透磁率実部が、
従来の焼結体フェライトおよびゴム磁性粉末分散材の両
者を超える周波数帯があり、かつ複素透磁率虚部のピー
ク周波数が、従来材2種の中間である場合を、中間周波
数帯域においてノイズ対策部品用磁性体材料として使用
可能であると判断した。
【0064】以下、詳細に説明する。
【0065】実施例1 Fe−13Cr合金を水噴霧法により微細化して、平均
粒径が10μmの球形状の磁性材料粉末を得た。得られ
た磁性材料粉末にリン酸分1.5wt%となるようにリ
ン酸被膜処理を行った。この絶縁被膜処理がされた磁性
材料粉末と水ガラスと木節粘土とを、磁性材料粉末:9
9.2wt%,水ガラス:0.6wt%,木節粘土:
0.2wt%の割合で混合した。得られた混合物をプレ
ス圧:15t/cm2でプレス成形した。得られた各成
形体についてそれぞれ所定の熱処理を行った。この熱処
理は、以下のようにして行った。すなわち、製造例1に
ついては常温にて放置した。製造例2については、昇温
速度200℃/Hで650℃まで昇温して1時間保持
し、ついで常温まで炉冷した。製造例3については、昇
温速度200℃/Hで700℃まで昇温して1時間保持
し、ついで常温まで炉冷した。
【0066】製造例1〜3における磁性材料粉末の含有
量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および評価結果
を図3に示す。なお、図3中の○印は、目標とする周波
数帯域におけるノイズ対策部品用磁性体材料として使用
可能であることを示し、×印は、目標とする周波数帯域
におけるノイズ対策部品用磁性体材料として使用不可能
であることを示す。
【0067】評価結果は、図3に示すように、製造例1
〜3のいずれも目標とする周波数帯域におけるノイズ対
策部品用磁性体材料として使用可能であるというもので
あった。
【0068】図4に製造例1〜3における透磁率の周波
数特性を示す。ここで、図4(a)は複素比透磁率実部
の周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周
波数特性を示す。また、図4中、実線は製造例1を示
し、破線は製造例2を示し、一点鎖線は製造例3を示
す。なお、比較のために、焼結体フェライト(Ni−Z
nフェライト)からなる磁性電波吸収材料(比較製造例
1)およびゴムを絶縁材とする磁性粉末分散材(比較製
造例2)の透磁率の周波数特性をそれぞれ二点鎖線およ
び点線で図4に併せて示す。
【0069】図4より、製造例1〜3のいずれの複素比
透磁率実部が、従来の焼結体フェライトとゴム磁性粉末
分散材の中間の周波数特性を示していることが理解され
る。すなわち、低周波数で高い透磁率を示す焼結体フェ
ライトと高周波で高い透磁率を示すゴム磁性体粉末分散
材に対して、これらの中間の周波数で両方の透磁率より
高い値を製造例が示していることがわかる。
【0070】実施例2 プレス圧を20t/cm2とした他は、実施例1と同様
にして製造例4〜6を得た。ここで、製造例4〜6の熱
処理はそれぞれ製造例1〜3と同様とされている。
【0071】製造例4〜6における磁性材料粉末の含有
量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および評価結果
を図3に併せて示す。
【0072】評価結果は、図3に示すように、製造例4
および5については目標とする周波数帯域におけるノイ
ズ対策部品用磁性体材料として使用可能であり、製造例
6については使用不可能であるというものであった。こ
れは、製造例6おいては成形品に対して熱処理温度が高
すぎたことによるものと推察される。
【0073】図5に製造例4〜6における透磁率の周波
数特性を示す。ここで、図5(a)は複素比透磁率実部
の周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周
波数特性を示す。また、図5中、実線は製造例4を示
し、破線は製造例5を示し、一点鎖線は製造例6を示
す。なお、比較のために、焼結体フェライト(Ni−Z
nフェライト)からなる磁性電波吸収材料(比較製造例
1)およびゴムを絶縁材とする磁性粉末分散材(比較製
造例2)の透磁率の周波数特性をそれぞれ二点鎖線およ
び点線で図5に併せて示す。
【0074】図5より、製造例4および5が、目的の特
性を有しているのが理解される。
【0075】実施例3 被膜処理を行わなかったこと、および磁性材料粉末と水
ガラスと木節粘土とを、磁性材料粉末:96.7wt
%,水ガラス:2.5wt%,木節粘土:0.8wt%
の割合で混合した他は、実施例1と同様にして製造例7
および8を得た。ここで、製造例7および8の熱処理
は、それぞれ製造例1および2と同様とされている。
【0076】製造例7および8における磁性材料粉末の
含有量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および評価
結果を図3に併せて示す。
【0077】評価結果は、図3に示すように、製造例7
および8のいずれも目標とする周波数帯域におけるノイ
ズ対策部品用磁性体材料として使用可能であるというも
のであった。
【0078】図6に製造例7および8における透磁率の
周波数特性を示す。ここで、図6(a)は複素比透磁率
実部の周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部
の周波数特性を示す。また、図6中、実線は製造例7を
示し、破線は製造例8示す。なお、比較のために、焼結
体フェライト(Ni−Znフェライト)からなる磁性電
波吸収材料(比較製造例1)およびゴムを絶縁材とする
磁性粉末分散材(比較製造例2)の透磁率の周波数特性
をそれぞれ二点鎖線および点線で図4に併せて示す。
【0079】図6より、製造例7および8のいずれも
が、目的の特性を有しているのが理解される。
【0080】なお、実施例3において、実施例1の製造
例3と同様の熱処理を行った場合、電気抵抗値が低くな
りすぎて、目標とする周波数帯域におけるノイズ対策部
品用磁性体材料として使用不可能となることが製造例8
より容易に推察される。
【0081】実施例4 Fe−13Cr合金を水噴霧法により微細化して、平均
粒径が10μmの球形状の磁性材料粉末を得、ついでア
トライタ処理によりアスペクト比が約15および厚さが
約1.5μmのフレークとした。得られた磁性材料粉末
(フレーク)をリン酸含有量が1.5wt%となるよう
にリン酸被膜処理を行った。この絶縁被膜処理がされた
磁性材料粉末と水ガラスと木節粘土とを、磁性材料粉
末:95.6wt%,水ガラス:3.3wt%,木節粘
土:1.1wt%の割合で混合した。得られた混合物を
プレス圧:20t/cm2でプレス成形した。得られた
各成形体についてそれぞれ所定の熱処理を行った。この
熱処理は、以下のようにして行った。すなわち、製造例
9については常温にて放置した。製造例10について
は、昇温速度200℃/Hで500℃まで昇温して1時
間保持し、ついで常温まで炉冷した。製造例11につい
ては、昇温速度200℃/Hで600℃まで昇温して1
時間保持し、ついで常温まで炉冷した。製造例12につ
いては、昇温速度200℃/Hで650℃まで昇温して
1時間保持し、ついで常温まで炉冷した。製造例13に
ついては、昇温速度200℃/Hで700℃まで昇温し
て1時間保持し、ついで常温まで炉冷した。
【0082】製造例9〜13における磁性材料粉末の含
有量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および評価結
果を図3に併せて示す。
【0083】評価結果は、図3に示すように、製造例9
〜12のいずれも目標とする周波数帯域におけるノイズ
対策部品用磁性体材料として使用可能であり、製造例1
3については使用不可能であるというものであった。こ
れは、製造例13においては成形品に対して熱処理温度
が高すぎたことによるものと推察される。
【0084】図7に製造例9〜13における透磁率の周
波数特性を示す。ここで、図7(a)は複素比透磁率実
部の周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の
周波数特性を示す。また、図7中、実線は製造例9を示
し、太破線は製造例10を示し、太破線は製造例11を
示し、破線は製造例12を示し、一点鎖線は製造例13
を示す。なお、比較のために、焼結体フェライト(Ni
−Znフェライト)からなる磁性電波吸収材料(比較製
造例1)およびゴムを絶縁体とする磁性粉末分散材(比
較製造例2)の透磁率の周波数特性をそれぞれ二点鎖線
および点線で図7に併せて示す。
【0085】図7より、製造例9〜12のいずれもが、
目的の特性を有しているのが理解される。
【0086】実施例5 Fe−13Cr合金を水噴霧法により微細化して、平均
粒径が10μmの球形状の磁性材料粉末を得、ついでア
トライタ処理によりアスペクト比が約15および厚さが
約1.5μmのフレークとした。得られた磁性材料粉末
(フレーク)と水ガラスと木節粘土とを、磁性材料粉
末:91.4wt%,水ガラス:8.6wt%,木節粘
土:0.0wt%の割合で混合した。得られた混合物を
プレス圧:15t/cm2でプレス成形した。得られた
各成形体についてそれぞれ所定の熱処理を行った。この
熱処理は、以下のようにして行った。すなわち、製造例
14については常温にて放置した。製造例15について
は、昇温速度200℃/Hで700℃まで昇温して1時
間保持し、ついで常温まで炉冷した。
【0087】製造例14および15における磁性材料粉
末の含有量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および
評価結果を図8に示す。
【0088】評価結果は、図8に示すように、製造例1
4については目標とする周波数帯域におけるノイズ対策
部品用磁性体材料として使用可能であり、製造例15に
ついては使用不可能であるというものであった。これ
は、製造例15においては成形品に対してに対する熱処
理温度が高すぎたことによるものと推察される。
【0089】図9に製造例14および15における透磁
率の周波数特性を示す。ここで、図9(a)は複素比透
磁率実部の周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率
虚部の周波数特性を示す。また、図9中、実線は製造例
14を示し、破線は製造例15を示す。なお、比較のた
めに、焼結体フェライト(Ni−Znフェライト)から
なる磁性電波吸収材料(比較製造例1)およびゴムを絶
縁材とする磁性粉末分散材(比較製造例2)の透磁率の
周波数特性をそれぞれ二点鎖線および点線で図9に併せ
て示す。
【0090】図9より、製造例14が目的の特性を有し
ているのが理解される。
【0091】実施例6 磁性材料粉末(フレーク)と水ガラスと木節粘土とを、
磁性材料粉末:93.2wt%,水ガラス:5.1wt
%,木節粘土:1.7wt%の割合で混合した他は、実
施例5と同様にして製造例16および17を得た。ここ
で、製造例16および17の熱処理はそれぞれ製造例1
4および15と同様とされている。
【0092】製造例16および17における磁性材料粉
末の含有量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および
評価結果を図8に併せて示す。
【0093】評価結果は、図8に示すように、製造例1
6については目標とする周波数帯域におけるノイズ対策
部品用磁性体材料として使用可能であり、製造例17に
ついては使用不可能であるというものであった。これ
は、製造例17において成形品に対して熱処理温度が高
すぎたことによるものと推察される。
【0094】図10に製造例16および17における透
磁率の周波数特性を示す。ここで、図10(a)は複素
比透磁率実部の周波数特性を示し、同(b)は複素比透
磁率虚部の周波数特性を示す。また、図10中、実線は
製造例16を示し、破線は製造例17を示す。なお、比
較のために、焼結体フェライト(Ni−Znフェライ
ト)からなる磁性電波吸収材料(比較製造例1)および
ゴムを絶縁材とする磁性粉末分散材(比較製造例2)の
透磁率の周波数特性をそれぞれ二点鎖線および点線で図
10に併せて示す。
【0095】図10より、製造例16が目的の特性を有
しているのが理解される。
【0096】実施例7 Fe−13Cr合金を水噴霧法により微細化して、平均
粒径が10μmの球形状の磁性材料粉末を得、ついでア
トライタ処理によりアスペクト比が約15および厚さが
約1.5μmのフレークとした。得られた磁性材料粉末
(フレーク)をリン酸含有量が1.5wt%となるよう
にリン酸被膜処理を行った。この絶縁被膜処理がされた
磁性材料粉末と水ガラスと木節粘土とを、磁性材料粉
末:94.3wt%,水ガラス:5.7wt%,木節粘
土:0.0wt%の割合で混合した。得られた混合物を
プレス圧:15t/cm2でプレス成形した。得られた
各成形体についてそれぞれ所定の熱処理を行った。この
熱処理は、以下のようにして行った。すなわち、製造例
18については常温にて放置した。製造例19について
は、昇温速度200℃/Hで500℃まで昇温して1時
間保持し、ついで常温まで炉冷した。
【0097】製造例18および19における磁性材料粉
末の含有量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および
評価結果を図8に併せて示す。
【0098】評価結果は、図8に示すように、製造例1
8および19のいずれについても目標とする周波数帯域
におけるノイズ対策部品用磁性体材料として使用可能で
あるというものであった。
【0099】図11に製造例18および19における透
磁率の周波数特性を示す。ここで、図11(a)は複素
比透磁率実部の周波数特性を示し、同(b)は複素比透
磁率虚部の周波数特性を示す。また、図11中、実線は
製造例18を示し、破線は製造例19を示す。なお、比
較のために、焼結体フェライト(Ni−Znフェライ
ト)からなる磁性電波吸収材料(比較製造例1)および
ゴムを絶縁材とする磁性粉末分散材(比較製造例2)の
透磁率の周波数特性をそれぞれ二点鎖線および点線で図
11に併せて示す。
【0100】図11より、製造例18および19のいず
れもが、目的の特性を有しているのが理解される。
【0101】実施例8 磁性材料粉末(フレーク)と水ガラスと木節粘土とを、
磁性材料粉末:95.6wt%,水ガラス:3.3wt
%,木節粘土:1.1wt%の割合で混合した他は、実
施例5と同様にして製造例20および21を得た。ここ
で、製造例20および21の熱処理はそれぞれ製造例1
8および19と同様とされている。
【0102】製造例20および21における磁性材料粉
末の含有量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および
評価結果を図8に併せて示す。
【0103】評価結果は、図8に示すように、製造例2
0および21のいずれについても目標とする周波数帯域
におけるノイズ対策部品用磁性体材料として使用可能で
あるというものであった。
【0104】図12に製造例20および21における透
磁率の周波数特性を示す。ここで、図12(a)は複素
比透磁率実部の周波数特性を示し、同(b)は複素比透
磁率虚部の周波数特性を示す。また、図12中、実線は
製造例20を示し、破線は製造例21を示す。なお、比
較のために、焼結体フェライト(Ni−Znフェライ
ト)からなる磁性電波吸収材料(比較製造例1)および
ゴムを絶縁材とする磁性粉末分散材(比較製造例2)の
透磁率の周波数特性をそれぞれ二点鎖線および点線で図
12に併せて示す。
【0105】図12より、製造例20および21が目的
の特性を有しているのが理解される。
【0106】実施例9 Fe−9.65Si−5.4Al合金(センダスト)を
水噴霧法により微細化して、平均粒径が10μmの球形
状の磁性材料粉末を得た。この磁性材料粉末と水ガラス
と木節粘土とを、磁性材料粉末:96.7wt%,水ガ
ラス:2.5wt%,木節粘土:0.8wt%の割合で
混合した。得られた混合物をプレス圧:20t/cm2
でプレス成形した。得られた各成形体についてそれぞれ
所定の熱処理を行った。この熱処理は、以下のようにし
て行った。すなわち、製造例22については常温にて放
置した。製造例23については、昇温速度200℃/H
で650℃まで昇温して1時間保持し、ついで常温まで
炉冷した。
【0107】製造例22および23における磁性材料粉
末の含有量(vol%)、電気抵抗値(Ω・m)および
評価結果を図13に示す。
【0108】評価結果は、図13に示すように、製造例
22および23のいずれについても目標とする周波数帯
域におけるノイズ対策部品用磁性体材料として使用可能
であるというものであった。
【0109】図14に製造例22および23における透
磁率の周波数特性を示す。ここで、図14(a)は複素
比透磁率実部の周波数特性を示し、同(b)は複素比透
磁率虚部の周波数特性を示す。また、図14中、実線は
製造例22を示し、破線は製造例23を示す。なお、比
較のために、焼結体フェライト(Ni−Znフェライ
ト)からなる磁性電波吸収材料(比較製造例1)および
ゴムを絶縁材とする磁性粉末分散材(比較製造例2)の
透磁率の周波数特性をそれぞれ二点鎖線および点線で図
14に併せて示す。
【0110】図14より、製造例22および23のいず
れもが、目的の特性を有しているのが理解される。
【0111】以上、本発明を実施形態および実施例に基
づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態および
実施例に限定されるものではなく、種々改変が可能であ
る。例えば、磁性材料粉末と水ガラスと木節粘土との混
合割合は実施例のみに限定されるものではなく、本発明
の目的を逸脱しない限り適宜とできる。
【0112】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
500MHz〜1GHz程度の中間周波数帯域に最適化
されたノイズ対策部品用材料を提供し得るという優れた
効果が得られる。
【0113】また、本発明のノイズ対策部品用材料を用
いたノイズフィルターによれば、500MHz〜1GH
z程度の中間周波数帯域におけるノイズを効果的に除去
できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るノイズ対策部品用磁
性体材料を概略的に示す模式図である。
【図2】同ノイズ対策部品用磁性体材料の製造手順の概
略を示す流れ図である。
【図3】本発明の実施例1〜実施例4における各製造例
のデータを示すテーブル図である。
【図4】実施例1の各製造例の透磁率の周波数特性を示
すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の周
波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波数
特性を示す。
【図5】実施例2の各製造例の透磁率の周波数特性を示
すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の周
波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波数
特性を示す。
【図6】実施例3の各製造例の透磁率の周波数特性を示
すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の周
波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波数
特性を示す。
【図7】実施例4の各製造例の透磁率の周波数特性を示
すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の周
波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波数
特性を示す。
【図8】本発明の実施例5〜実施例8における各製造例
のデータを示すテーブル図である。
【図9】実施例5の各製造例の透磁率の周波数特性を示
すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の周
波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波数
特性を示す。
【図10】実施例6の各製造例の透磁率の周波数特性を
示すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の
周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波
数特性を示す。
【図11】実施例7の各製造例の透磁率の周波数特性を
示すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の
周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波
数特性を示す。
【図12】実施例8の各製造例の透磁率の周波数特性を
示すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の
周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波
数特性を示す。
【図13】本発明の実施例9における各製造例のデータ
を示すテーブル図である。
【図14】実施例9の各製造例の透磁率の周波数特性を
示すグラフ図であって、同(a)は複素比透磁率実部の
周波数特性を示し、同(b)は複素比透磁率虚部の周波
数特性を示す。
【符号の説明】
10 ノイズ対策部品用磁性体材料 20 磁性材料粉末 30 バインダ(絶縁剤)

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料粉末をバインダと混合して形成
    されたノイズ対策部品用磁性体材料であって、 中間周波数帯域におけるインピーダンスが高くなるよう
    な透磁率の周波数特性となるように、磁性材料粉末の含
    有量が調整されてなることを特徴とするノイズ対策部品
    用磁性体材料。
  2. 【請求項2】 磁性材料粉末の含有量が空隙を含めた全
    体容積に対して60vol%以上とされてなることを特
    徴とする請求項1記載のノイズ対策部品用磁性体材料。
  3. 【請求項3】 電気抵抗の抵抗値が、0.1Ω・m〜1
    00Ω・mであることを特徴とする請求項1または2記
    載のノイズ対策部品用磁性体材料。
  4. 【請求項4】 磁性材料粉末に絶縁被膜が形成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載のノイズ対策部品用磁
    性体材料。
  5. 【請求項5】 絶縁被膜がリン酸被膜処理により形成さ
    れてなることを特徴とする請求項4記載のノイズ対策部
    品用磁性体材料。
  6. 【請求項6】 バインダが、水ガラスとされてなること
    を特徴とする請求項1記載のノイズ対策部品用磁性体材
    料。
  7. 【請求項7】 絶縁補助剤が混入されてなることを特徴
    とする請求項1記載のノイズ対策部品用磁性体材料。
  8. 【請求項8】 絶縁補助剤が、木節粘土であることを特
    徴とする請求項7記載のノイズ対策部品用磁性体材料。
  9. 【請求項9】 粒径が30μm以下とされてなることを
    特徴とする請求項1記載のノイズ対策部品用磁性体材
    料。
  10. 【請求項10】 磁性材料粉末がフレーク形状とされて
    なることを特徴とする請求項1記載のノイズ対策部品用
    磁性体材料。
  11. 【請求項11】 熱処理がなされてなることを特徴とす
    る請求項1記載のノイズ対策部品用磁性体材料。
  12. 【請求項12】 磁性材料粉末をバインダと混合してな
    るノイズ対策部品用磁性体材料の製造方法であって、 中間周波数帯域におけるインピーダンスが高くなるよう
    な透磁率の周波数特性となるように、磁性材料粉末の含
    有量を調整することを特徴とするノイズ対策部品用磁性
    体材料の製造方法。
  13. 【請求項13】 熱処理後における磁性材料粉末の含有
    量が、空隙を含めた全体容積に対して60vol%以上
    となるよう磁性材料粉末の混合割合を調整することを特
    徴とする請求項12記載のノイズ対策部品用磁性体材料
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 ノイズ対策部品用磁性体材料の電気抵
    抗の抵抗値が0.1Ω・m〜100Ω・mとなるように
    なすことを特徴とする請求項12または13記載のノイ
    ズ対策部品用磁性体材料の製造方法。
  15. 【請求項15】 磁性材料粉末に絶縁被膜処理をするこ
    とを特徴とする請求項12記載のノイズ対策部品用磁性
    体材料の製造方法。
  16. 【請求項16】 絶縁被膜処理がリン酸被膜処理である
    ことを特徴とする請求項15記載のノイズ対策部品用磁
    性体材料の製造方法。
  17. 【請求項17】 リン酸の濃度が磁性材料粉末に対して
    0.1〜5wt%であることを特徴とする請求項16記
    載のノイズ対策部品用磁性体材料の製造方法。
  18. 【請求項18】 バインダが、水ガラスであることを特
    徴とする請求項12記載のノイズ対策部品用磁性体材料
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 絶縁補助剤を混入することを特徴とす
    る請求項12記載のノイズ対策部品用磁性体材料の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 絶縁補助剤が、木節粘土であることを
    特徴とする請求項19記載のノイズ対策部品用磁性体材
    料の製造方法。
  21. 【請求項21】 粒径が30μm以下とされてなること
    を特徴とする請求項12記載のノイズ対策部品用磁性体
    材料の製造方法。
  22. 【請求項22】 磁性材料粉末をフレーク形状とするこ
    とを特徴とする請求項12記載のノイズ対策部品用磁性
    体材料の製造方法。
  23. 【請求項23】 プレス圧が10t/cm2〜25t/
    cm2の範囲内にあることを特徴とする請求項12、1
    3または14記載のノイズ対策部品用磁性体材料の製造
    方法。
  24. 【請求項24】 熱処理がなされていることを特徴とす
    る請求項12記載のノイズ対策部品用磁性体材料の製造
    方法。
  25. 【請求項25】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    一項に記載のノイズ対策部品用磁性体材料からなるノイ
    ズフィルター。
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