JP2003123313A - ディスク型記録情報媒体 - Google Patents

ディスク型記録情報媒体

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JP2003123313A
JP2003123313A JP2001311435A JP2001311435A JP2003123313A JP 2003123313 A JP2003123313 A JP 2003123313A JP 2001311435 A JP2001311435 A JP 2001311435A JP 2001311435 A JP2001311435 A JP 2001311435A JP 2003123313 A JP2003123313 A JP 2003123313A
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Japan
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type recording
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disk
alicyclic polyester
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JP2001311435A
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English (en)
Inventor
Shigeru Hatano
成 波多野
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
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GE Plastics Japan Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性、耐衝撃性、耐薬品性、耐候性に優れ、
しかもこれらの特性のバランスなどに優れたディスク型
記録情報媒体を提供する。 【解決手段】脂環族ポリエステルを含む熱可塑性樹脂組
成物からなるディスク型記録情報媒体。前記脂環族ポリ
エステルが、ポリシクロヘキサンジメタノールシクロヘ
キサンジカルボキシレート(以後、PCCDと略す)である。
前記熱可塑性樹脂組成物が、脂環族ポリエステルととも
にポリカーボネートを含んでいてもよい。このようなデ
ィスク型記録媒体としては、光ディスク、光磁気ディス
クまたはハードディスクが挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は脂環族ポリエステルを含む
樹脂組成物から成形されてなるディスク型記録情報媒体
に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】光学用ディスクやMOディスクなど
のディスク型記録情報媒体は、通常透明な熱可塑性樹脂
からなる透過層と該透過層表面に設けられた有機色素な
どから記録層、アルミニウム等の金属から構成される反
射層、保護層などから構成される。このような透明熱可
塑性樹脂としては、透明性、難燃性、耐候性、耐衝撃
性、耐薬品性のバランスに優れていることが望まれ、た
とえばポリカーボネートなどが使用されていた。
【0003】ところで、近年、記録媒体の大容量化に伴
い、このような熱可塑性樹脂として透明性、難燃性、耐
候性、耐衝撃性、耐薬品性などがさらに優れたものが望
まれているとともに、ディスク型記録情報媒体自体の軽
量化、薄肉化も求められている。このような状況の下、
本発明者らは、ポリカーボネートなどの従来の熱可塑性
樹脂からなるディスク型記録情報媒体と同等あるいはそ
れ以上に、透明性、難燃性、耐候性、耐衝撃性、耐薬品
性が優れるとともに、従来困難であった、軽量あるいは
薄肉化されたディスク型記録情報媒体について鋭意検討
した結果、特定の脂環族ポリエステルを含む樹脂組成物
を使用してディスク型記録情報媒体を成形すれば、非常
に透明性、耐衝撃性、耐薬品性、耐候性などのバランス
に優れ、しかも軽量化、薄肉化が可能なディスク型記録
情報媒体が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0004】
【発明の目的】本発明は、透明性、耐衝撃性、耐薬品
性、耐候性に優れ、しかもこれらの特性のバランスなど
に優れたディスク型記録情報媒体を提供することを目的
としている。
【0005】
【発明の概要】本発明に係るディスク型記録情報媒体
は、脂環族ポリエステルを含む熱可塑性樹脂組成物から
なる。前記脂環族ポリエステルがポリシクロヘキサンジ
メタノールシクロヘキサンジカルボキシレート(以後、P
CCDと略す)であることが好ましい。また、前記熱可塑性
樹脂組成物は、PCCDとともにポリカーボネートを含んで
いてもよい。
【0006】熱可塑性樹脂組成物中のポリカーボネート
(PC)とPCCDとのブレンド物の総量を100重量%とした
ときに、PC:PCCD重量比が5:95〜95:5の範囲にあること
が好ましい。ポリカーボネートがビスフェノールA、ス
ピロビインダンビスフェノール、アリール基置換ビスフ
ェノール、脂環式ビスフェノールまたはこれらの混合物
から誘導される構成単位を含むことが好ましい。
【0007】ブレンド物は、70%以上の光線透過率を有
することが好ましく、また前記ブレンド物のガラス転移
温度は50〜150℃の範囲にあることが好ましい。前記樹
脂組成物は、20重量%未満の量で実質的に透明な耐衝撃
改良剤を含んでいてもよい。耐衝撃改良剤の屈折率は1.
51〜1.58の範囲にあることが好ましく、このような耐衝
撃改良剤としては、アクリロニトリル・ブタジエン・ス
チレンが好適である。
【0008】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るディスク型記
録情報媒体について具体的に説明する。 [熱可塑性樹脂組成物]本発明では、熱可塑性樹脂組成
物としては、脂環族ポリエステルを含むものが使用され
る。 a)脂環族ポリエステル樹脂 脂環式ポリエステル樹脂としては、下記式(I)で表され
る繰返単位を有するポリエステルが挙げられる。
【0009】
【化1】
【0010】式中Rはジオールから誘導される二価の残
基であり、R1は二価酸(二価カルボン酸)から誘導され
る2価の残基であり、RまたはR1の少なくとも1つはシク
ロアルキル環を含む基である。具体的には、Rは6〜2
0の炭素原子を有するジオールを含むアリール、アルカ
ンまたはシクロアルカン残基であり、RあるいはR1の少
なくとも1方が脂環基である。特に、RおよびR1の両方
が、脂環基であることが望ましい。
【0011】このようなRおよびR1としては、下記で示
されるものが挙げられる。
【0012】
【化2】
【0013】このような脂環族ポリエステルは、二価酸
とジオールとの縮合物であり、二価酸とジオールとが化
学当量で反応したものであっても、いずれかが過量に含
まれていてもよく、50モル%以上の脂環族ジオールお
よび/または脂環族二価酸成分を含んでいれば、他の成
分は、線形(環状ではない)脂肪族二価酸および/また
は脂肪族ジオールからなる成分を含んでいてもよい。本
発明のように脂環族成分を含んでいると、ポリエステル
は高い剛性を有するともに、たとえばポリカーボネート
と混合したときに透明性が低下することもない。
【0014】脂環族ジオールとしては、HO-R-OH
(Rは前記(I)と同じ)で表され、たとえば、ジメタノ
ールデカリン、ジメタノールビシクロオクタン;1,4-シ
クロヘキサンジメタノール、特にそのcis-異性体および
trans異性体;2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタン
ジオール(TMCBD);トリエチレングリコール;1,10-デカ
ンジオール;またこれらの混合物が挙げられる。
【0015】他のジオールとしては、直鎖、分岐のアル
カンジオールであり、2〜16の炭素原子を含んでいるも
のが望ましい。このようなジオールの具体例としては、
特に制限されるものではないが、エチレングリコール;
プロピレングリコール(1、2-および1,3-プロピレングリ
コール);2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール;2-エチル
-2-メチル-1,3-プロパンジオール;1,3-および1,5-ペン
タンジオール;ジプロピレングリコール;2-メチル-1,5-
ペンタンジオール;1,6-ヘキサンジオールなどが挙げら
れる。
【0016】これらのジオール類はアルキルエステル、
ジアリールエステルなどの誘導体であってもよい。脂環
族二価酸は、飽和炭素に結合した2つのカルボキシル基
を含むカルボン酸であり、好ましい二価酸としては、環
状または二環状脂肪族酸;たとえばデカヒドロナフタレ
ンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ
オクタンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン
酸またはこれらの誘導体が挙げられ、最も好ましくは、
1,4-シクロヘキサンジカルボン酸あるいはその誘導体で
ある。
【0017】またアジピン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジカルボン酸およびコハク酸のような直鎖ジカルボン酸
も使用してもよい。二価酸としては、アルキルエステル
(たとえばジアルキルエステル、ジアリールエステル)、
無水物、塩類、酸クロライド、酸ブロマイドなどの誘導
体が含まれていてもよい。
【0018】このうち脂環族二価酸のジアルキルエステ
ルが好ましく、このうち最も好ましいのは、ジメチル-
1,4-シクロヘキサン-ジカルボキシレートである。好ま
しい脂環基R1は、1,4-シクロヘキシル二価酸から誘導さ
れ、最も好ましくは、その70モル%以上がトランス異
性体形状のものである。好ましい脂環基Rは、1,4-シク
ロヘキシルジメタノールなどの1,4-シクロヘキシル第1
ジオールから誘導され、最も好ましくは、その70モル%
以上がtrans異性体形状のものである。
【0019】本発明では、脂環族ポリエステル樹脂とし
て、下記式(II)で表されるポリ(シクロヘキサン-1,4-
ジメタノールシクロヘキサン-1,4-ジカルボキシレー
ト)[ポリ(1,4-シクロヘキサン-ジメタノール-1,4-ジ
カルボキシレート)、PCCDともいう]が好適である。
【0020】
【化3】
【0021】上記式(II)で表される脂環族ポリエステル
樹脂は、上記した式(I)中、Rが1,4-シクロヘキサンジ
メタノールから誘導される基であり、R1がシクロヘキサ
ンジカルボキシレートから誘導されるシクロヘキサン環
である。このようなポリエステル樹脂は、上記成分を用
いて、重縮合反応またはエステル交換反応によって製造
することができる。
【0022】ポリエステルの重合反応は、一般に、テト
エラキス(2-エチルヘキシル)チタネートなどのチタン系
触媒の存在下、溶融状態で行われる。このようなチタン
系触媒量は、最終製造樹脂に対し、チタン原子換算で5
0〜200ppmの量で含まれていることが好ましい。本
発明で使用される脂環式ポリエステル樹脂は、50℃以
上、好ましくは80℃以上、さらに好ましくは100℃
以上のガラス転移温度(Tg)を有していることが望まし
い。
【0023】また、上記のポリエステルは、約1〜50重
量%の量の重合性脂肪族酸および/または脂肪族ポリオ
ールに由来した構成単位を有して、コポリエステルが形
成されていてもよい。なお脂肪族ポリオールとしては、
ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコールなど
が例示される。このようなポリエステルの製造方法は、
たとえば米国特許2,465,319号明細書、同3,047,539号明
細書に記載されている。
【0024】本発明では、前記脂環族ポリエステル樹脂
とともにポリカーボネートを含んでいる。 b)ポリカーボネート系樹脂 本発明において使用されるポリカーボネート系樹脂(A)
は、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体と
を反応させて得られる芳香族ホモポリカーボネートまた
は芳香族コポリカーボネートである。
【0025】ポリカーボネート系樹脂は一般に、下記式
(1)で示される繰り返し構造単位を有するものであ
る。
【0026】
【化4】
【0027】(上記式中、Aは芳香族ジヒドロキシ化合
物から誘導される2価の残基である) 芳香族ジヒドロキシ化合物としては、官能基であるヒド
ロキシ基を2個含有し、各ヒドロキシ基が芳香核の炭素
原子に直接接合した単核または多核の芳香族化合物が挙
げられ、たとえば下記式(2)で表される。
【0028】
【化5】
【0029】式中、Aは、1〜15の炭素原子からなる二価
炭化水素基、または1〜15の炭素原子に含む置換二価炭
化水素基である。Xは、1以上の場合、互いに同一であ
っても、異なっていてもよく、水素、ハロゲンおよび1
〜8の炭素原子を有するアルキル基、6〜18の炭素原子
を有するアリール基、7〜14の炭素原子を有するアリー
ルアルキル基、1〜8の炭素原子を含むアルコキシ基な
どの1価炭化水素基から選択される。
【0030】mは0または1であり、nは、0〜5の整数
である。組成物の調製 本発明に係る組成物は、上記した脂環族ポリエステル樹
脂とポリカーボネート系樹脂とを混合する。混合方法と
しては特に制限されるものではないが、通常、常圧、減
圧あるいは加圧下での溶融混練が採用される。
【0031】混合装置としては特に押出機、バンバリー
ミキサー、ローラー、ニーダーなどを例として挙げるこ
とができ、これらを回分的または連続的に運転する。こ
のとき、成分の混合順は特に限定されない。脂環族ポリ
エステル樹脂とポリカーボネートとの重量比(ポリエス
テル:ポリカーボネート)は、5:95〜95:5の範囲、好ま
しくは50:50〜30:70の範囲にあることが望ましい。70重
量%未満のポリエステル量は、ポリカーボネート単独の
ものと比較して、結果として特性を向上させるという点
で、より低熱たわみ温度になるので望ましい。脂環式ポ
リエステルを加えることで、ポリカーボネート単独から
なる場合に比べて、高耐薬品性、高耐紫外線特性(耐候
性)を付与することができる。
【0032】上記した組成物は、70%以上、好ましくは7
5%以上、さらに好ましくは80%以上の光線透過率を有
することが好ましい。このような光線透過率であれば、
透明性に優れたハウジング、カバーあるいはケースを作
製することができる。また上記組成物は、50 〜150℃、
好ましくは90〜150℃の範囲のガラス転移温度を有して
いることが望ましい。通常ポリカーボネートはガラス転
移温度が高いが、ガラス転移温度が低い脂環族ポリエス
テルを含んでいるので、ガラス転移温度が低くなり、こ
のためこのため組成物自体が流動性に優れるようになり
薄肉の成形品を成形することが可能となる。
【0033】また、このような組成物は、従来の熱可塑
性樹脂に比べて非常に耐候性に優れた脂環族ポリエステ
ルを含んでいるので、得られた成形品は紫外線領域での
光の吸収が少なく紫外線を吸収して変色することがな
い。特に、従来より使用されていたポリカーボネート、
ポリエステル、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂に比べ
て、優れた耐候性を有している。このような本発明で使
用される樹脂組成物の紫外線吸収特性を図1に示す。
【0034】なお、紫外線吸収特性は、所定の成形品か
ら作成した試験片、もしくは有機溶剤に溶解させた試料
を用いて分光光度計により、紫外部領域の吸収を測定す
ることで評価される。有機溶剤として、クロロホルム、
塩化メチレン等が使用される。(なお図1では有機溶媒
として、クロロホルムを使用し、また、脂環族ポリエス
テル組成物として、脂環族ポリエステル:20重量部、
ポリカーボネート:80重量部とを、溶融混練して得ら
れた組成物、すなわち実施例で使用される組成物を使用
した。) このような樹脂組成物には、安定剤が含まれていること
が好ましい。このような安定剤は、樹脂成分(特にポリ
カーボネート樹脂)に含まれる触媒を失活させるための
ものであり、たとえば米国特許5,441,997号明細書に詳
細に記載されている。
【0035】このような安定剤は、樹脂成分に対して、
0.001〜10重量%、好ましくは0.005〜2重量%の量で含
まれていることが望ましい。耐衝撃改良剤としては、共
役ジエンまたはアクリルエラストマーのアクリル酸また
はメタクリル酸変性物、またはその芳香族ビニル共重合
物が挙げられる。一般に、これらの耐衝撃改良剤は、ブ
タジエンまたはイソプレン、ブチルアクリレート、また
は必要に応じて芳香族ビニル化合物から誘導される構成
単位を含んでいる。具体的な耐衝撃改良剤としては、エ
チレン・酢酸ビニル、エチレン・エチルアクリレート共
重合体、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレ
ン)、およびSBS(スチレン・ブタジエン・スチレン)ブロ
ック共重合体、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン・
モノマー)、EPR(エチレン・プロピレン・ゴム)共重合体
などが挙げられるが、これらに制限されるものではな
い。
【0036】本発明で使用される耐衝撃改良剤の屈折率
は、1.51〜1.58、好ましくは1.53〜1.56の範囲にあるこ
とが望ましい。このような特定の屈折率を有する耐衝撃
改良剤としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン
・スチレン)樹脂、MBS(ブタジエン・スチレン・メチ
ルメタクリレート)樹脂、PVC(塩化ビニル)樹脂など
が挙げられ、このうち、ABSが好ましい。
【0037】また組成物には、離型剤、酸化防止剤、安
定剤、紫外線吸収剤、などが含まれていてもよい。離型
剤としてはメチルフェニルシリコーンオイルなどのシリ
コーン系離型剤、ペンタエリスリトールテトラステアレ
ートやグリセリンモノステアレート、モンタン酸ワック
スなど多価アルコールのカルボン酸エステル、ポリα-
オレフィンもしくはその誘導体などのオレフィン系離型
剤などが挙げられる。
【0038】安定剤としては、少なくとも1個の水素又
はアルキル基をもつ酸性ホスファイト、アルキルホスフ
ァイト、アリールホスファイト又は混合ホスファイト、
第IB族又は第IIB族金属のリン酸塩、リンのオキソ
酸、酸性ピロリン酸金属塩又はそれらの混合物が挙げら
れる。酸化防止剤としては、3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒ
ドロキシフェニル)プロピオン酸または3-(3-tert-ブチ
ル4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオン酸と1価
ないし4価のアルコールのエステル化合物などが挙げら
れる。フェノール系抗酸化剤の具体例としては、たとえ
ば、ステアリル-3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、チオジエチレングリコールビ
ス〔3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕、1,6-ヘキサメチレンビス〔3-(3,5-ジter
t-ブチル4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,
3,5-トリス〔3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テ
トラキス〔メチレン-3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕メタン、3,9-ビス〔1,1-
ジメチル-2-{3-(3-tert-ブチル4-ヒドロキシ-5-メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕-2,4,8,10-テ
トラオキサスピロ〔5. 5〕ウンデカン、トリエチレング
リコールビス〔3-(3-tert-ブチル4-ヒドロキシ-5-メチ
ルフェニル)プロピオネート〕などが好適に用いられ
る。
【0039】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリ
チレート系紫外線吸収剤などが用いられるが、特に2-(5
-メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
-(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール、2-(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシ
フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-te
rt-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリ
アゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5-オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤が好適に用いられる。
【0040】エポキシ系安定剤も用いることができる。
さらに、無機及び有機燐系もしくはチォエステル系の安
定剤、チオール系、金属塩系などの安定剤を用いること
もできる。樹脂組成物には、その物性を損なわない限
り、目的に応じて樹脂組成物の混合時または成形時に、
公知の添加剤、たとえば着色剤(カーボンブラック、酸
化チタンなどの顔料、染料)、充填剤、補強剤(ガラス
繊維、炭素繊維、タルク、クレー、マイカ、ガラスフレ
ーク、ミルドガラス、ガラスビーズなど)、滑剤、可塑
剤、難燃剤、流動性改良剤などが、添加されていてもよ
い。
【0041】これらの添加剤の添加量は、ポリエステル
成分、ポリカーボネート成分などの使用量に応じて適宜
選択される。 [ディスク型記録情報媒体]本発明に係るディスク型記
録情報媒体は、以上のような樹脂組成物から成形されて
なる。
【0042】本発明に係るディスク型記録情報媒体とし
ては、CD、CD−R、DVD、DVD−Rなどの光デ
ィスク、MOディスク、MDディスクなどの光磁気ディ
スク、ハードディスクなどが挙げられる。本発明に係る
ディスク型記録情報媒体は、前記した樹脂組成物から構
成されているので、従来のディスク型記録情報媒体用の
樹脂組成物に比べて、難燃性が高く、耐候性、耐衝撃性
と耐薬品性の何れもバランスよく優れている。さらに、
前記した樹脂組成物は、流動性が高く成形性に優れてい
るので薄肉の成形品を作製可能であるので、軽量化が可
能である。
【0043】このようなディスク型記録情報媒体は公知
の成形方法で製造される。具体的には、用途に応じた成
形機に前記熱可塑性樹脂組成物と、必要な各種材料を仕
込み成形すればよい。成形方法としては、特に制限ない
ものの、射出成形、インジェクション成形、ブロー成
形、押出成形、または真空・圧空成形が好適である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、特定の樹脂組成物から
形成されているので、従来製造できなかった耐衝撃性も
あり耐薬品性もありそして耐候性もあるディスク型記録
情報媒体を得ることができる。また、本発明で使用され
る樹脂組成物は成形性(高流動)にも優れているため、
金型温度を低くできることなどによる成形条件の改善に
よる生産性の向上、およびより薄い基板の成形が可能に
なることにより、記録層を多層化したディスク、複屈折
率などの性能を向上させたディスクによる新規フォーマ
ットの開発が可能となる。
【0045】さらに成形品自体の透明性が高いため、意
匠性に幅が広がり製品に付加価値を付けられるという優
れた特性を有する。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例により、より詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。なお、実施例、比較例では、以下の樹脂材
料を使用した。脂環族ポリエステル 脂環族ポリエステルとしては、ポリシクロヘキサンジメ
タノールシクロヘキサンジカルボキシレートを使用し
た。
【0047】ポリカーボネート ポリカーボネートとして、日本ジーイープラスチックス
(株)製、レキサン123およびレキサンSP1010、HFP
Cを使用した。脂環族ポリエステル組成物 脂環族ポリエステル組成物として、前記脂環族ポリエス
テル:20重量部、前記ポリカーボネート(レキサン12
3):80重量部とを、溶融混練して得られた組成物を
使用した。
【0048】ABS樹脂 ABS樹脂として、旭化成工業(株)製、スタイラック321
を使用した。PC/ABS樹脂 PC/ABS樹脂として、日本ジーイープラスチックス
(株)製、サイコロイ1200を使用した。
【0049】
【実施例1、比較例1および2】上記各樹脂のうち、脂
環族ポリエステル組成物(実施例1)、ABS樹脂(比較
例1)、ポリカーボネート樹脂(比較例2)を用いて、
以下試験用の所定の試験片を作成した。引張試験 ASTM D638に準拠し、常温で引張強度(降伏点強度およ
び引張伸び(破断点)を測定した。
【0050】曲げ試験 ASTM D790に準じて、曲げ強度、曲げ弾性率を測定し
た。アイゾット衝撃強度 得られた成形品から、厚さが1/8インチの試験片を作成
し、0.05mmのノッチを入れた後、23℃±2℃、
50%±5%RHで48時間以上調整し、衝撃強度を測
定した。
【0051】荷重たわみ温度 ASTM D648に準拠し、曲げ試験と同様にして、試験片の
中央に1,820MPaの曲げ応力がかかるようにおもりをの
せ、周りの温度(油槽温度)を上昇させて、たわむ温度
を測定した。結果をいずれも表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1より、実施例1で得られた成形品は、
ポリカーボネートまたはABSからなる成形品と同程度
の、機械的特性、耐衝撃性、耐熱性を有していることが
判明した。
【0054】
【実施例2、比較例3および4】上記各樹脂のうち、脂
環族ポリエステル(実施例2)、ABS/PC樹脂(比較例
3)、ポリカーボネート樹脂(比較例4)を用いて、以
下試験用の所定の試験片を作成した。アイゾット衝撃強度 得られた成形品から、厚さが1/8インチの試験片を作成
し、0.05mmのノッチを入れた後、23℃±2℃、
50%±5%RHで48時間以上調整し、衝撃強度を測
定した。
【0055】メルトフローレート JIS K 7112に準拠して、1.2kg荷重、300℃におい
てメルトフローレートを測定した。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】表2より、脂環式ポリエステル組成物から
得られる成形品は、耐衝撃性が高く、また流動性に優れ
ているので成形性にも優れている。以上の結果から、本
発明では、透明性、耐衝撃性、耐薬品性、耐候性に優
れ、しかもこれらの特性のバランスなどに優れたディス
ク型記録情報媒体を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用される脂環族ポリエステルの紫
外線吸収特性を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂環族ポリエステルを含む熱可塑性樹脂組
    成物からなるディスク型記録情報媒体。
  2. 【請求項2】前記脂環族ポリエステルが、ポリシクロヘ
    キサンジメタノールシクロヘキサンジカルボキシレート
    (以後、PCCDと略す)であることを特徴とする請求項1に
    記載のディスク型記録情報媒体。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性樹脂組成物が、脂環族ポリエ
    ステルとともにポリカーボネートを含むことを特徴とす
    る請求項1または2に記載のディスク型記録情報媒体。
  4. 【請求項4】光ディスク、光磁気ディスクまたはハード
    ディスクであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載のディスク型記録情報媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008505217A (ja) * 2004-06-30 2008-02-21 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 熱可塑性樹脂組成物

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