JP2003113294A - 自動車外・内装品 - Google Patents

自動車外・内装品

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JP2003113294A
JP2003113294A JP2001305728A JP2001305728A JP2003113294A JP 2003113294 A JP2003113294 A JP 2003113294A JP 2001305728 A JP2001305728 A JP 2001305728A JP 2001305728 A JP2001305728 A JP 2001305728A JP 2003113294 A JP2003113294 A JP 2003113294A
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alicyclic
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exterior
polyester
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JP2001305728A
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Masaaki Takahashi
橋 正 明 高
Atsushi Ebisawa
篤 志 海老沢
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
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GE Plastics Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性、耐衝撃性、耐薬品性、耐候性に優れ、
しかもこれらの特性のバランスなどに優れたのバランス
に優れた自動車外装品あるいは内装品を提供する 【解決手段】脂環族ポリエステルを含む熱可塑性樹脂組
成物からなる自動車外・内装品。前記外・内装品が自動
車用のプラスチック部品である。前記脂環族ポリエステ
ルが、ポリシクロヘキサンジメタノールシクロヘキサン
ジカルボキシレート(以後、PCCDと略す)であることが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は脂環族ポリエステルを含む
樹脂組成物からなる自動車外・内装品に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】自動車外装品あるいは内装品の成
形品には、透明性、難燃性、耐候性、耐衝撃性、耐薬品
性などに優れていることが望まれており、またこのよう
な成形品は薄肉化も望まれている。このような成形品に
は、従来ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン(ABS)樹脂などを主成分とする樹脂組成物が使用され
ている。
【0003】しかしながら、これらの従来より使用され
ていた樹脂組成物では、必ずしも前記特性のバランスが
優れているものを得ることはできなったたとえば、PB
Tの成形品では耐薬品性に優れるものの衝撃強度が低
く、製品肉厚を増やさねばならないという問題点があ
る。また、このようなPBTでは設計寸法精度が低く、
製品の薄肉化を充分に行うことができないという問題点
があった。またABS樹脂では、耐候性が充分ではなく、
このため、表面塗工が必要であるなど問題点が多い。
【0004】そこで、本発明者らはこのような従来技術
に伴う問題点を解決すべく鋭意検討した結果、脂環族ポ
リエステル樹脂を含む組成物を使用して、透明性、耐衝
撃性、耐薬品性、耐候性などのバランスに優れた自動車
外装品あるいは内装品が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0005】
【発明の目的】本発明は、透明性、耐衝撃性、耐薬品
性、耐候性に優れ、しかもこれらの特性のバランスなど
に優れたのバランスに優れた自動車外装品あるいは内装
品を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る自動車外装品あるいは内装
品は、脂環族ポリエステルを含む熱可塑性樹脂組成物か
らなる。前記脂環族ポリエステルがポリシクロヘキサン
ジメタノールシクロヘキサンジカルボキシレート(以
後、PCCDと略す)であることが好ましい。また、前記熱
可塑性樹脂組成物は、PCCDとともにポリカーボネートを
含んでいてもよい。
【0007】熱可塑性樹脂組成物中のポリカーボネート
(以後PCと略す)とPCCDとのブレンド物の総量を100重
量%としたときに、PC:PCCD重量比が5:95〜95:5の範囲
にあることが好ましい。ポリカーボネートがビスフェノ
ールA、スピロビインダンビスフェノール、アリール基
置換ビスフェノール、脂環式ビスフェノールまたはこれ
らの混合物から誘導される構成単位を含むことが好まし
い。
【0008】ブレンド物は、70%以上の光線透過率を
有することが好ましく、また前記ブレンド物のガラス転
移温度は50〜150℃の範囲にあることが好ましい。前
記樹脂組成物は、20重量%未満の量で実質的に透明な耐
衝撃改良剤を含んでいてもよい。耐衝撃改良剤の屈折率
は1.51〜1.58の範囲にあることが好ましく、このような
耐衝撃改良剤としては、アクリロニトリル・ブタジエン
・スチレンが好適である。
【0009】本発明に係る自動車部品外装品あるいは内
装品は、射出成形品、インジェクション成形品、ブロー
成形品、押出成形品、または真空・圧空成形品が好適で
ある。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る自動車部品外
装品あるいは内装品について具体的に説明する。 [熱可塑性樹脂組成物]本発明では、熱可塑性樹脂組成
物としては、脂環族ポリエステルを含むものが使用され
る。 a)脂環族ポリエステル樹脂 脂環式ポリエステル樹脂としては、下記式(I)で表され
る繰返単位を有するポリエステルが挙げられる。
【0011】
【化1】
【0012】式中Rはジオールから誘導される二価の残
基であり、R1は二価酸(二価カルボン酸)から誘導され
る2価の残基であり、RまたはR1の少なくとも1つはシク
ロアルキル環を含む基である。具体的には、Rは6〜2
0の炭素原子を有するジオールを含むアリール、アルカ
ンまたはシクロアルカン残基であり、RあるいはR1の少
なくとも1方が脂環基である。特に、RおよびR1の両方
が、脂環基であることが望ましい。
【0013】このようなRおよびR1としては、下記で示
されるものが挙げられる。
【0014】
【化2】
【0015】このような脂環族ポリエステルは、二価酸
とジオールとの縮合物であり、二価酸とジオールとが化
学当量で反応したものであっても、いずれかが過量に含
まれていてもよく、50モル%以上の脂環族ジオールお
よび/または脂環族二価酸成分を含んでいれば、他の成
分は、線形(環状ではない)脂肪族二価酸および/また
は脂肪族ジオールからなる成分を含んでいてもよい。本
発明のように脂環族成分を含んでいると、ポリエステル
は高い剛性を有するともに、たとえばポリカーボネート
と混合したときに透明性が低下することもない。
【0016】脂環族ジオールとしては、HO-R-OH
(Rは前記(I)と同じ)で表され、たとえば、ジメタノ
ールデカリン、ジメタノールビシクロオクタン;1,4-シ
クロヘキサンジメタノール、特にそのcis-異性体および
trans異性体;2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタン
ジオール(TMCBD);トリエチレングリコール;1,10-デカ
ンジオール;またこれらの混合物が挙げられる。
【0017】他のジオールとしては、直鎖、分岐のアル
カンジオールであり、2〜16の炭素原子を含んでいるも
のが望ましい。このようなジオールの具体例としては、
特に制限されるものではないが、エチレングリコール;
プロピレングリコール(1、2-および1、3-プロピレング
リコール);2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール;2-エチ
ル-2-メチル-1,3-プロパンジオール;1,3-および1,5-ペ
ンタンジオール;ジプロピレングリコール;2-メチル-1,5
-ペンタンジオール;1,6-ヘキサンジオールなどが挙げら
れる。
【0018】これらのジオール類はアルキルエステル、
ジアリールエステルなどの誘導体であってもよい。脂環
族二価酸は、飽和炭素に結合した2つのカルボキシル基
を含むカルボン酸であり、好ましい二価酸としては、環
状または二環状脂肪族酸;たとえばデカヒドロナフタレ
ンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ
オクタンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン
酸またはこれらの誘導体が挙げられ、最も好ましくは、
1,4-シクロヘキサンジカルボン酸あるいはその誘導体で
ある。
【0019】またアジピン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジカルボン酸およびコハク酸のような直鎖ジカルボン酸
も使用してもよい。二価酸としては、アルキルエステル
(たとえばジアルキルエステル、ジアリールエステル)、
無水物、塩類、酸クロライド、酸ブロマイドなどの誘導
体が含まれていてもよい。
【0020】このうち脂環族二価酸のジアルキルエステ
ルが好ましく、このうち最も好ましいのは、ジメチル-
1,4-シクロヘキサン-ジカルボキシレートである。好ま
しい脂環基R1は、1,4-シクロヘキシル二価酸から誘導さ
れ、最も好ましくは、その70モル%以上がトランス異
性体形状のものである。好ましい脂環基Rは、1,4-シク
ロヘキシルジメタノールなどの1,4-シクロヘキシル第1
ジオールから誘導され、最も好ましくは、その70モル%
以上がtrans異性体形状のものである。
【0021】本発明では、脂環族ポリエステル樹脂とし
て、下記式(II)で表されるポリ(シクロヘキサン-1,4-
ジメタノールシクロヘキサン-1,4-ジカルボキシレー
ト)[ポリ(1,4-シクロヘキサン-ジメタノール-1,4-ジ
カルボキシレート)、PCCDともいう]が好適である。
【0022】
【化3】
【0023】上記式(II)で表される脂環族ポリエステル
樹脂は、上記した式(I)中、Rが1,4-シクロヘキサンジ
メタノールから誘導される基であり、R1がシクロヘキサ
ンジカルボキシレートから誘導されるシクロヘキサン環
である。このようなポリエステル樹脂は、上記成分を用
いて、重縮合反応またはエステル交換反応によって製造
することができる。
【0024】ポリエステルの重合反応は、一般に、テト
エラキス(2-エチルヘキシル)チタネートなどのチタン系
触媒の存在下、溶融状態で行われる。このようなチタン
系触媒量は、最終製造樹脂に対し、チタン原子換算で5
0〜200ppmの量で含まれていることが好ましい。本
発明で使用される脂環族ポリエステル樹脂は、50℃以
上、好ましくは80℃以上、さらに好ましくは100℃
以上のガラス転移温度(Tg)を有していることが望まし
い。
【0025】また、上記のポリエステルは、約1〜50重
量%の量の重合性脂肪族酸および/または脂肪族ポリオ
ールに由来した構成単位を有して、コポリエステルが形
成されていてもよい。なお脂肪族ポリオールとしては、
ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコールなど
が例示される。このようなポリエステルの製造方法は、
たとえば米国特許2,465,319号明細書、同3,047,539号明
細書に記載されている。
【0026】本発明では、前記脂環族ポリエステル樹脂
とともにポリカーボネートを含んでいる。 b)ポリカーボネート系樹脂 本発明において使用されるポリカーボネート系樹脂(A)
は、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体と
を反応させて得られる芳香族ホモポリカーボネートまた
は芳香族コポリカーボネートである。
【0027】ポリカーボネート系樹脂は一般に、下記式
(1)で示される繰り返し構造単位を有するものであ
る。
【0028】
【化4】
【0029】(上記式中、Aは芳香族ジヒドロキシ化合
物から誘導される2価の残基である) 芳香族ジヒドロキシ化合物としては、官能基であるヒド
ロキシ基を2個含有し、各ヒドロキシ基が芳香核の炭素
原子に直接接合した単核または多核の芳香族化合物が挙
げられ、たとえば下記式(2)で表される。
【0030】
【化5】
【0031】式中、Aは、1〜15の炭素原子からなる二価
炭化水素基、または1〜15の炭素原子に含む置換二価炭
化水素基である。Xは、1以上の場合、互いに同一であ
っても、異なっていてもよく、水素、ハロゲンおよび1
〜8の炭素原子を有するアルキル基、6〜18の炭素原子
を有するアリール基、7〜14の炭素原子を有するアリー
ルアルキル基、1〜8の炭素原子を含むアルコキシ基な
どの1価炭化水素基から選択される。
【0032】mは0または1であり、nは、0〜5の整数
である。組成物の調製 本発明に係る組成物は、上記した脂環族ポリエステル樹
脂とポリカーボネート系樹脂とを混合する。混合方法と
しては特に制限されるものではないが、通常、常圧、減
圧あるいは加圧下での溶融混練が採用される。
【0033】混合装置としては特に押出機、バンバリー
ミキサー、ローラー、ニーダーなどを例として挙げるこ
とができ、これらを回分的または連続的に運転する。こ
のとき、成分の混合順は特に限定されない。脂環族ポリ
エステル樹脂とポリカーボネートとの重量比(ポリエス
テル:ポリカーボネート)は、5:95〜95:5の範囲、好ま
しくは50:50〜30:70の範囲にあることが望ましい。70重
量%未満のポリエステル量は、ポリカーボネート単独の
ものと比較して、結果として特性を向上させるという点
で、より低熱たわみ温度になるので望ましい。脂環式ポ
リエステルを加えることで、ポリカーボネート単独から
なる場合に比べて、高耐薬品性、高耐紫外線特性(耐候
性)を付与することができる。
【0034】上記した組成物は、70%以上、好ましく
は80%以上の光線透過率を有することが好ましい。こ
のような光線透過率であれば、透明性に優れたハウジン
グ、カバーあるいはケースを作製することができる。ま
た上記組成物は、50〜150℃の範囲のガラス転移温
度を有していることが望ましい。通常ポリカーボネート
はガラス転移温度が高いが、ガラス転移温度が低い脂環
族ポリエステルを含んでいるので、ガラス転移温度が低
くなり、このためこのため組成物自体が流動性に優れる
ようになり薄肉の成形品を成形することが可能となる。
【0035】また、このような組成物は、従来の熱可塑
性樹脂に比べて非常に耐候性に優れた脂環族ポリエステ
ルを含んでいるので、得られた成形品は紫外線領域での
光の吸収が少なく紫外線を吸収して変色することがな
い。特に、従来より使用されていたポリカーボネート、
ポリエステル、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂に比べ
て、優れた耐候性を有している。このような本発明で使
用される樹脂組成物の紫外線吸収特性を図1に示す。
【0036】なお、紫外線吸収特性は、所定の成形品か
ら作成した試験片、もしくは有機溶剤に溶解させた試料
を用いて分光光度計により、紫外部領域の吸収を測定す
ることで評価される。有機溶剤として、クロロフォル
ム、塩化メチレン等が使用される。(なお図1では有機
溶媒として、クロロフォルムを使用し、また、脂環族ポ
リエステル組成物として、脂環族ポリエステル:20重
量部、ポリカーボネート:80重量部とを、溶融混練し
て得られた組成物、すなわち実施例で使用される組成物
を使用した。) このような樹脂組成物には、安定剤が含まれていること
が好ましい。このような安定剤は、樹脂成分(特にポリ
カーボネート樹脂)に含まれる触媒を失活させるための
ものであり、たとえば米国特許5,441,997号明細書に詳
細に記載されている。
【0037】このような安定剤は、樹脂成分に対して、
0.001〜10重量%、好ましくは0.005〜2重量%の量で含
まれていることが望ましい。耐衝撃改良剤としては、共
役ジエンまたはアクリルエラストマーのアクリル酸また
はメタクリル酸変性物、またはその芳香族ビニル共重合
物が挙げられる。一般に、これらの耐衝撃改良剤は、ブ
タジエンまたはイソプレン、ブチルアクリレート、また
は必要に応じて芳香族ビニル化合物から誘導される構成
単位を含んでいる。具体的な耐衝撃改良剤としては、エ
チレン・酢酸ビニル、エチレン・エチルアクリレート共
重合体、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレ
ン)、およびSBS(スチレン・ブタジエン・スチレン)ブロ
ック共重合体、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン・
モノマー)、EPR(エチレン・プロピレン・ゴム)共重合体
などが挙げられるが、これらに制限されるものではな
い。
【0038】本発明で使用される耐衝撃改良剤の屈折率
は、1.51〜1.58、好ましくは1.53〜1.56の範囲にあるこ
とが望ましい。このような特定の屈折率を有する耐衝撃
改良剤としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン
・スチレン)樹脂、MBS(ブタジエン・スチレン・メチ
ルメタクリレート)樹脂、PVC(塩化ビニル)樹脂など
が挙げられ、このうち、ABSが好ましい。
【0039】また組成物には、離型剤、酸化防止剤、安
定剤、紫外線吸収剤、などが含まれていてもよい。離型
剤としてはメチルフェニルシリコーンオイルなどのシリ
コーン系離型剤、ペンタエリスリトールテトラステアレ
ートやグリセリンモノステアレート、モンタン酸ワック
スなど多価アルコールのカルボン酸エステル、ポリα-
オレフィンもしくはその誘導体などのオレフィン系離型
剤などが挙げられる。
【0040】安定剤としては、少なくとも1個の水素又
はアルキル基をもつ酸性ホスファイト、アルキルホスフ
ァイト、アリールホスファイト又は混合ホスファイト、
第IB族又は第IIB族金属のリン酸塩、リンのオキソ
酸、酸性ピロリン酸金属塩又はそれらの混合物が挙げら
れる。酸化防止剤としては、3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒ
ドロキシフェニル)プロピオン酸または3-(3-tert-ブチ
ル4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオン酸と1価
ないし4価のアルコールのエステル化合物などが挙げら
れる。フェノール系抗酸化剤の具体例としては、たとえ
ば、ステアリル-3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、チオジエチレングリコールビ
ス〔3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕、1,6-ヘキサメチレンビス〔3-(3,5-ジter
t-ブチル4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,
3,5-トリス〔3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テ
トラキス〔メチレン-3-(3,5-ジtert-ブチル4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕メタン、3,9-ビス〔1,1-
ジメチル-2-{3-(3-tert-ブチル4-ヒドロキシ-5-メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕-2,4,8,10-テ
トラオキサスピロ〔5. 5〕ウンデカン、トリエチレング
リコールビス〔3-(3-tert-ブチル4-ヒドロキシ-5-メチ
ルフェニル)プロピオネート〕などが好適に用いられ
る。
【0041】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリ
チレート系紫外線吸収剤などが用いられるが、特に2-(5
-メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
-(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール、2-(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシ
フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-te
rt-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリ
アゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5-オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤が好適に用いられる。
【0042】エポキシ系安定剤も用いることができる。
さらに、無機及び有機燐系もしくはチォエステル系の安
定剤、チオール系、金属塩系などの安定剤を用いること
もできる。樹脂組成物には、その物性を損なわない限
り、目的に応じて樹脂組成物の混合時または成形時に、
公知の添加剤、たとえば着色剤(カーボンブラック、酸
化チタンなどの顔料、染料)、充填剤、補強剤(ガラス
繊維、炭素繊維、タルク、クレー、マイカ、ガラスフレ
ーク、ミルドガラス、ガラスビーズなど)、滑剤、可塑
剤、難燃剤、流動性改良剤などが、添加されていてもよ
い。
【0043】これらの添加剤の添加量は、ポリエステル
成分、ポリカーボネート成分などの使用量に応じて適宜
選択される。 [自動車外・内装品]本発明に係る自動車外・内装品
は、上記した熱可塑性樹脂組成物からなる。前記した樹
脂組成物から形成された成形品は、耐衝撃性と耐薬品性
とのバランスに優れている。また、耐候性にも優れてい
るので、表面に必ずしも耐候性塗膜を形成する必要がな
く、このため意匠性(加工性)に優れている。さらに、
前記した樹脂組成物は、流動性が高く成形性に優れてい
るので薄肉の成形品を作製することが可能であるこのよ
うな本発明に係る自動車外装品あるいは内装品のプラス
チック部品としては、例えばフェンダー、ヘッドランプ
レンズ、バンパー、ドアパネル、窓、インスメンタルパ
ネル、センターパネル、フォイルカバー、バックパネル
等の用途に好適である。ヘッドランプレンズとしては、
70%以上の光線透過率を有することを特徴とする。
【0044】このような本発明に係る自動車部品外・内
装品が、射出成形品、インジェクション成形品、ブロー
成形品、押出成形品、または真空・圧空成形品であるこ
とが好ましい。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、特定の樹脂組成物から
成形品を形成しているので、従来製造できなかった耐衝
撃性もあり耐薬品性もありそして耐候性もある自動車用
外・内装品を得ることができる。しかも得られた自動車
用外・内装品は耐候性にも優れているので、従来品のよ
うに表面塗装を必ずしも行う必要がない。また、本発明
で使用される樹脂組成物は成形性(高流動)にも優れて
いるため、薄肉化も可能であり、また、それによって生
産性も向上させることができる。
【0046】さらに成形品自体の透明性が高いため、意
匠性に幅が広がり製品に付加価値を付けられるという優
れた特性を有する。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例により、より詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。なお、実施例、比較例では、以下の樹脂材
料を使用した。脂環族ポリエステル 脂環族ポリエステルとしては、ポリシクロヘキサンジメ
タノールシクロヘキサンジカルボキシレートを使用し
た。
【0048】ポリカーボネート ポリカーボネートとして、日本ジーイープラスチックス
(株)製、レキサン123およびレキサンSP1010、HFP
Cを使用した。脂環族ポリエステル組成物 脂環族ポリエステル組成物として、前記脂環族ポリエス
テル:20重量部、前記ポリカーボネート(レキサン12
3):80重量部とを、溶融混練して得られた組成物を
使用した。
【0049】ABS樹脂 ABS樹脂として、旭化成工業(株)製、スタイラック321
を使用した。PC/ABS樹脂 PC/ABS樹脂として、日本ジーイープラスチックス
(株)製、サイコロイ1200を使用した。
【0050】
【実施例1、比較例1および2】上記各樹脂のうち、脂
環族ポリエステル組成物(実施例1)、ABS樹脂(比較
例1)、ポリカーボネート樹脂(比較例2)を用いて、
以下試験用の所定の試験片を作成した。引張試験 ASTM D638に準拠し、常温で引張強度(降伏点強度およ
び引張伸び(破断点)を測定した。
【0051】曲げ試験 ASTM D790に準じて、曲げ強度、曲げ弾性率を測定し
た。アイゾット衝撃強度 得られた成形品から、厚さが1/8インチの試験片を作成
し、0.05mmのノッチを入れた後、23℃±2℃、
50%±5%RHで48時間以上調整し、衝撃強度を測
定した。
【0052】荷重たわみ温度 ASTM D648に準拠し、曲げ試験と同様にして、試験片の
中央に1,820MPaの曲げ応力がかかるようにおもりをの
せ、周りの温度(油槽温度)を上昇させて、たわむ温度
を測定した。結果をいずれも表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1より、実施例1で得られた成形品は、
ポリカーボネートまたはABSからなる成形品と同程度
の、機械的特性、耐衝撃性、耐熱性を有していることが
判明した。
【0055】
【実施例2、比較例3および4】上記各樹脂のうち、脂
環族ポリエステル組成物(実施例2)、ABS/PC樹脂(比
較例3)、ポリカーボネート樹脂(比較例4)を用い
て、以下試験用の所定の試験片を作成した。アイゾット衝撃強度 得られた成形品から、厚さが1/8インチの試験片を作成
し、0.05mmのノッチを入れた後、23℃±2℃、
50%±5%RHで48時間以上調整し、衝撃強度を測
定した。
【0056】メルトフローレート JIS K 7112に準拠して、1.2kg荷重、300℃におい
てメルトフローレートを測定した。結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】表2より、脂環式ポリエステル組成物から
得られる成形品は、耐衝撃性が高く、また流動性に優れ
ているので成形性にも優れている。このため、本発明で
は、薄肉で衝撃強度の大きい成形品を製造することがで
きる。このような成形品は特に自動車用外・内装品に極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用される脂環族ポリエステルの紫
外線吸収特性を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂環族ポリエステルを含む熱可塑性樹脂組
    成物からなる自動車外・内装品。
  2. 【請求項2】前記脂環族ポリエステルが、ポリシクロヘ
    キサンジメタノールシクロヘキサンジカルボキシレート
    (以後、PCCDと略す)であることを特徴とする請求項1に
    記載の自動車外・内装品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006205591A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Nippon Zeon Co Ltd 硬化性樹脂用樹脂型及び硬化樹脂成形体の製造方法

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