JP2003123265A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2003123265A
JP2003123265A JP2001316480A JP2001316480A JP2003123265A JP 2003123265 A JP2003123265 A JP 2003123265A JP 2001316480 A JP2001316480 A JP 2001316480A JP 2001316480 A JP2001316480 A JP 2001316480A JP 2003123265 A JP2003123265 A JP 2003123265A
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JP
Japan
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zone
groove
meandering
track
recording medium
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JP2001316480A
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English (en)
Inventor
Seiji Morita
成二 森田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度の記録を行った場合、高倍率の記録・
再生を行った場合でも、安定してデータの記録・再生が
可能な光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 CD−R(W)1には、螺旋状のグルー
ブ2、ランド5が形成されている。その記録領域は、内
側から3a、3b、3c、3dの4つのゾーンに分割さ
れている。一つのゾーン3a内では、CD−R(W)1
の1回転あたり(1トラック)のグルーブ2の蛇行の回
数は同じとされており、全て同位相とされている。外側
のゾーンに行くほど、1回転(1トラック)あたりのグ
ルーブの蛇行回数を大きくするようにしている。このよ
うにして、記録密度、記録容量の大幅な低下を防止する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、CD
−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW等に代表
される光情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク、有機色素系ライトワンス光
ディスク、相変化光ディスク、光磁気ディスク等の光情
報記録媒体は、従来、データ記録媒体、音声情報記録媒
体として広く使用されてきたが、最近ではこれらに加
え、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW
等が使用されるようになってきている。
【0003】これらの光情報記録装置においては、記録
媒体の表面に付けられた微細なピット等のマーク、又は
記録媒体の表面に設けられた被膜の光学的、又は磁気−
光学的な変化を情報として利用し、情報の記録を行って
いる。
【0004】これらの光情報記録装置においては、蛇行
したグルーブとランドが螺旋状に交互に設けられてお
り、通常はグルーブに情報が書き込まれている(ランド
に書き込まれる場合もある)。また、グルーブとランド
は、情報を記録する記録装置、情報を再生する再生装置
からの光ビームを、情報が書き込まれている部分に沿っ
て走行させる位置制御、すなわちトラッキングを行うた
めの光ビームの位置検出のために用いられている。
【0005】即ち、光ビームが照射される位置がグルー
ブ又はランドのどの位置にあるかによって反射光の光が
異なるので、位置制御装置はその信号を受けて、光ビー
ムがグルーブやランドのどの位置に照射されているかを
検出し、それに従って、光ビームが、情報が書き込まれ
ている位置に正確に照射されるような制御を行う。
【0006】このグルーブは、書き込みや読み出しを行
うためのクロック周波数に同期して蛇行するように形成
されている。通常、これらの光情報記録媒体の記録・再
生装置においては、線速度一定制御(CLV制御)が行
われるので、この蛇行の周期は、グルーブの長さに対し
て一定となっている。逆にいえば、光情報記録装置を回
転させ、この蛇行の周波数を読み取り、これをクロック
信号として用いると共に、クロック信号の周波数が一定
となるように光情報記録媒体の回転数を制御すればCL
V制御が実現できる。CLV制御を実現した場合は、光
情報記録媒体の記録領域における半径方向のどの位置に
おいても、情報の記録密度は一定に保たれる。
【0007】一方、CD−W、CD−RW等において
は、このグルーブ蛇行信号は、記録される信号のアドレ
ス情報(音楽用に開発された経緯から時間情報と呼ばれ
ることもある)を含んでいる。即ち、グルーブの蛇行情
報として記録されるクロック周波数に変調をかけ、例え
ば、(クロック周波数+α)の周波数を有するサイクル
を“1”、(クロック周波数−α)の周波数を有するサ
イクルを“0”のビット信号に対応させ、所定ビット数
の信号によりアドレス情報を形成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
アドレス情報による変調を無視すれば、CLV制御によ
り記録・再生が行われる光情報記録媒体のグルーブの蛇
行は、グルーブの長さに対しては一定周波数で形成され
ている。即ち、グルーブの所定長さ毎に1周期分の蛇行
が形成されている。ところが、光情報情報記録媒体の1
回転あたりのグルーブの長さは、内周側では短く、外周
に行くに従って長くなっている。そのため、隣り合うグ
ルーブ間においては、グルーブの蛇行の位相は少しづつ
ずれていく。従って、隣り合うグルーブの蛇行の位相
は、半径方向のある位置ではほぼ同位相であり、別の位
置ではほぼ逆位相になっている。
【0009】ところで、記録・再生装置がトラッキング
を行う場合、対象となるグルーブからの光信号だけでな
く、隣のグルーブからの光信号を受光してしまうことが
ある程度避けられない。この現象は、トラッキング信号
のクロストークと呼ばれている。特に最近では、グルー
ブ間の間隔を小さくして記録密度を高くする試みがなさ
れており、このような場合にはクロストークが特に問題
となる。
【0010】クロストークが起こる場合、一般に隣のグ
ルーブとの間に位相差に変化があると、クロック信号の
振幅が記録・再生時間と共に変化する(周波数は厳密に
いえば隣のグルーブとの間で異なっているが、この違い
は小さいので無視できる)。クロック信号の振幅が変化
すると、即ちビート信号が発生し、記録・再生装置でク
ロック信号が正確に読み取れなくなることがある。この
ようなことが発生すると、データが所定の位置に記録で
きなかったり、正確に読み取りなかったりする、いわゆ
る「データの飛び」が発生する。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、データの記録・再生に使用されるクロック信号
が常に安定している光情報記録媒体を提供することを課
題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、蛇行したグルーブとランドが形成さ
れ、前記グルーブ又はランドの少なくとも一方に情報を
記録するトラックが構成されている光情報記録媒体であ
って、前記情報を記録する領域が複数の前記トラックに
より構成される複数のゾーンから構成され、一つの前記
ゾーン内においては隣接トラック間において前記グルー
ブの蛇行の波数が同一で、位相関係がほぼ一定とされて
いることを特徴とする(請求項1)。
【0013】本手段においては、一つのゾーン内におい
ては、前記各トラックにおけるグルーブの蛇行の波数が
同一で、隣接するトラック間における蛇行グルーブの位
相関係は全周に渡りほぼ同一になっている。したがっ
て、隣接トラック間でもクロストークが発生した場合、
蛇行グルーブ再生時における信号振幅はほぼ一定してお
り、ビート信号が発生してもその値は小さい。よって、
蛇行グルーブ再生時における信号を安定して読み取るこ
とができ、CN比(Carrier to Noise ratio)が高くな
り、安定した制御が可能となる。ここで、位相関係が
「ほぼ一定」とは、製作誤差の範囲で一定であるか、あ
るいはビート信号が問題とならない程度のずれに留まっ
ていることをいう。
【0014】ところで、CD−Rなどの場合、クロック
情報と共にアドレス情報も蛇行グルーブに重畳して記録
されている場合、アドレス信号による周波数変調のため
に、必ずしも同一ゾーン内の隣接トラック間の蛇行グル
ーブの位相関係が一致しない場合がある。しかしなが
ら、CD−Rのように、搬送周波数22.05kHz±0.9〜1.1
kHz程度の周波数変調による隣接トラック間の蛇行グル
ーブの位相変化は、本手段の「位相関係がほぼ同一」に
入る程度であり、蛇行グルーブの再生信号に現われるビ
ート信号の振幅も非常に少ない。
【0015】前記課題を解決するための第2の手段は、
蛇行したグルーブとランドが形成され、前記グルーブ又
はランドの少なくとも一方に情報を記録するトラックが
構成され、更にアドレス情報がランドに記録されている
光情報記録媒体であって、前記情報を記録する領域が複
数の前記トラックにより構成される複数のゾーンから構
成され、一つの前記ゾーン内においては隣接トラック間
において前記グルーブの蛇行の波数が同一であり、かつ
位相関係がほぼ一定とされていることを特徴とするもの
(請求項2)である。
【0016】本手段は、クロック情報が前記グルーブの
蛇行状態として記録され、アドレス情報がランドに記録
されている光情報記録媒体に関するものである。この場
合は、グルーブの蛇行クロック情報に対応しており、ア
ドレス情報による変調を受けていないので、同一ゾーン
内におけるトラック当たりの蛇行グルーブの波数が同一
であり、同一ゾーン内における隣接トラック間の蛇行グ
ルーブの位相関係は一定にすることもできる。
【0017】他の条件やその作用、効果は、前記第1の
手段と同じであるのでその説明を省略する。
【0018】次に、前記課題を解決するために第3の手
段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、異なる
前記ゾーンにおいて、一トラック当たりにおける前記グ
ルーブの蛇行の波数が、外周側に位置するゾーンになる
に従って増加していることを特徴とする(請求項3)。
【0019】各トラックにおける蛇行グルーブの波数を
同一にすると、外側のトラックほど記録密度が小さくな
ってしまう。そこで、本手段においては、情報を記録す
る領域を複数のトラックから構成される複数のゾーンに
分割し、異なるゾーン間においては、各トラックにおけ
る前記蛇行グルーブの波数が外周側のゾーンになるほど
増加するようにしている。これにより、外周側のゾーン
に行くにしたがって、トラック当たりの記録容量が大き
くなり、記録密度が外周側に行くにしたがって低下して
しまう度合いを小さくすることができる。
【0020】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前
記同一ゾーン内における隣接するトラック間の蛇行グル
ーブの位相関係は、略同位相又は互いに略逆位相とされ
ていることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0021】前記第1の手段から第3の手段において
は、特に同一ゾーンにおける隣接トラック間の蛇行グル
ーブの位相関係は、略同位相又は略逆位相が好ましい。
すなわち、同一ゾーン内で隣接トラック間のグルーブの
蛇行の位相関係を略逆位相又は略同位相にすることによ
って、ビート信号の発生を非常に小さくすることができ
るので、安定した制御が行える。よって、本手段におい
てはこのような構成を採用している。
【0022】隣接トラック間が略同位相の場合は、単一
トラック当たりに整数個の波数を持つ蛇行グルーブが形
成されている。一方、隣接トラック間が逆位相の場合
は、単一トラック当たりに整数個+1/2個の波数が存在す
る蛇行グルーブが形成されている。
【0023】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第3の手段又は前記第4の手段であって、異なるゾ
ーン間においては、外周側のゾーンになるほどトラック
当たりのフレーム数が増加していることを特徴とするも
の(請求項5)である。
【0024】本手段では、前述の第3の手段で説明した
ように、記録する領域トラック当たりのフレーム数を同
じにすると、外周側のゾーンに記録密度が低下してしま
う。そのために、外側にゾーンにおいては、内側のゾー
ンよりフレーム数を増やすことによって、本発明を適用
した場合でも、従来の光情報記録媒体に匹敵するような
記録容量を達成することができる。
【0025】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第5の手段であって、一つのゾーンにおけるフレー
ム数が整数であることを特徴等するもの(請求項6)で
ある。
【0026】前記第5の手段においては、一つのゾーン
に収容されるトラック数が整数である必要が無く、よっ
て、一つのフレームが異なるゾーンに跨って存在しても
よかった。しかし、このようにすること、異なるゾーン
間でも蛇行グルーブを連続して形成しているため、一つ
のフレームに対し書きこみ・読み出しを行っている途中
で蛇行グルーブの周波数が急変してしまう場所ができて
しまう。これは制御上好ましくない。本手段によれば、
一つのフレームは同一ゾーン内に配置されることになる
ので、このような問題は起こらず、安定した書きこみ・
読み出し制御が可能となる。
【0027】なお、上述の各手段においては、情報を記
録する領域以外の領域、すなわち、CD−R(W)を例
に挙げると、PCA領域、PMA領域、リードイン領
域、リードアウト領域などの、制御に用いられる領域に
ついては何ら規定してない。すなわちこの領域について
は、どのようになってもよい。例えば、従来と同じよう
に、グルーブの長さに対して定周期でウォブルが形成さ
れていてもよく、これらの領域のについても本発明の考
え方に基づいてウォブルを形成してもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例
を、図を用いて説明する。以下の説明においては、単純
化のために、アドレスを表すためのグルーブの蛇行変調
は無視して、クロックを決定するグルーブの蛇行につい
てのみ説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態で
あるCD−R(W)のランド−グルーブの構成を示す概
要図であり、(a)は平面図、(b)は(a)における
A部の拡大図である。
【0029】CD−R(W)1には、螺旋状のグルーブ
2、ランド5が形成されている。その記録領域は、内側
から3a、3b、3c、3dの4つのゾーンに分割され
ている。各ゾーンの幅は必ずしも同一にする必要はな
い。4a、4b、4cはゾーンの境界である。
【0030】(b)に示すように、一つのゾーン3a内
では、CD−R(W)1の1回転あたり(1トラック)
のグルーブ2の蛇行の回数は同じとされており、全て同
位相とされている。即ち、ある点を基準としてCD−R
(W)1の円周方向角度をθとすると、CD−R(W)
1の回転中心からのグルーブ距離r(θ,n)は、 r(θ,n)=a+n・d+θ・d/(2π)+b・sin(m・θ) …(1) で表される。ただし、nは記録領域内で内側から数えて
当該グルーブが何番目のグルーブであるかを示す数、d
はグルーブ間隔(トラックピッチ)、aは定数、bはグ
ルーブの蛇行(ウォブル)の振幅、mは1回転あたりの
蛇行回数(整数)であり、θはラジアンの単位を有す
る。
【0031】このようにすると、グルーブからの光信号
を受光するとき、隣のグルーブからの光信号とのクロス
トークが起こっても、両光信号の位相は同じであるの
で、ビート信号は発生せず、検出される蛇行信号、即ち
クロック信号の振幅はほぼ一定に保たれる。よって、ク
ロック信号の検出を安定して行うことができる。
【0032】同様の関係は、各ゾーン3b、3c、3d
において、そのゾーン内のグルーブ2について保たれて
いる。よって、全てのゾーンにおいて、そのゾーン内で
は安定してクロック信号を検出することができる。
【0033】しかしながら、1つのゾーン内において
は、外側のグルーブに行くほどグルーブ長さあたりの蛇
行周期が長くなっている。これは、線に対する記録密度
が低下していくことを示す。即ち、蛇行(ウォブル)信
号を基準クロック信号としてCLV制御により記録・再
生を行う記録・再生装置にこのようなCD−R(W)を
かけた場合、ゾーンの外側に行くに従って線速度が速く
なっていく(見かけ上CLV制御を行っていても、実際
には定回転数制御(CAV制御)を行っていることと同
じことになる)。このようにして、ゾーンの幅を大きく
すると、本来記録できる記録容量に対して、実際に記録
される記録容量が低下する。
【0034】そこで、本実施の形態においては、外側の
ゾーンに行くほど、1回転(1トラック)あたりのグル
ーブの蛇行回数、すなわち(1)式のmを大きくするよ
うにしている。このようにして、記録密度、記録容量の
大幅な低下を防止することができる。ゾーンの境目で
は、mの変化に伴ってクロック周波数の変動が起こるの
で、記録・再生装置の制御系がこの変動に追随できるよ
うに相隣るゾーン間でのmの変化量を決定する。
【0035】そして、この変化量を前提とした上で、記
録密度をあまり落とさないようにゾーンの幅を決定す
る。ゾーンの幅を狭くすれば、ゾーン間でのmの変化量
を余り大きくする必要がないが、クロック周波数が変化
するグルーブの数が多くなる。よって、記録密度を余り
落とさないことを前提とした場合、両者はトレードオフ
の関係にある。また、万一、ゾーンの境界でクロック周
波数が変化することにより書き込み不良、再生不良が起
こっても、1トラック分が犠牲になるだけなので、全体
への影響は少ない。
【0036】図1に示す実施の形態においては、同一の
ゾーン内では隣り合うグルーブの蛇行の位相は同一であ
り、(1)式を満足していた。しかし、同一ゾーン内で
隣り合うグルーブの蛇行の位相が逆位相となるようにし
てもよい。このようにしても、検出される光信号にはク
ロストークによるビート信号は発生せず、その振幅は略
一定に保たれるのでクロック信号を安定して検出するこ
とができる。当然のことながら、この場合には、CD−
R(W)の1回転あたりのグルーブの蛇行回数は整数回
+1/2回となり、前記(1)式の代わりに、奇数トラッ
クについて次の(2)式、偶数トラックについて次の
(3)式が満たされることになる。 r(θ,n)=a+n・d+θ・d/(2π)+b・sin{(m+1/2)・θ}} …(2) r(θ,n)=a+n・d+θ・d/(2π)+b・sin{(m+1/2)・θ−π}} …(3)
【0037】なお、(1)式が成り立つか、又は
(2)、(3)式が共に成り立つようにすれば、異なる
ゾーン間においてもグルーブは連続して形成されるが、
記録・再生装置のトラック機能が許せば、また、1トラ
ックを犠牲にすることを覚悟すれば、ゾーン間において
グルーブが連続していなくてもよい。
【0038】図2は、本発明の第2の実施の形態である
DVD−R(W)構成を示す概要図であり、(a)は平
面図、(b)は(a)におけるB部の拡大図である。
【0039】DVD−R(W)11には、螺旋状のグル
ーブ12が形成されている。その記録領域は、内側から
13a、13b、13c、13d、13eの5つのゾー
ンに分割されている。各ゾーンの幅は必ずしも同一にす
る必要はない。14a、14b、14c、14dはゾー
ンの境界である。DVD−R(W)11においては、グ
ルーブ12はクロック信号を形成するように蛇行してお
り、アドレス情報はランド15に形成されたプリピット
16に記録されている。しかし、本発明に関連する部分
に関する限り、図1に示したCD−R(W)と何ら変わ
るところがない。
【0040】即ち、(b)に示すように、一つのゾーン
3b内では、DVD−R(W)11の1回転あたりのグ
ルーブ12の蛇行の回数は同じとされており、全て同位
相とされている。また、外側のゾーンに行くほど、1回
転あたりのグルーブの蛇行回数、すなわち(1)式のm
を大きくするようにしている。これらの作用効果は、図
1を用いて説明した事項と全く同じなのでその説明を省
略する。また、同一ゾーン内で隣り合うグルーブの蛇行
の位相が逆位相となるようにしてもよいことも、CD−
R(W)の場合と同じである。
【0041】なお、図1、図2に示したいずれの実施の
形態においても、1つのトラックに収容されるフレーム
数は、外側のゾーンになるほど多数とするようにするこ
とが好ましい。このようにすることにより、論理的な記
録容量も大きくすることができる。記録される情報の単
位であるフレームは、異なるゾーンに跨っても差し支え
ないことは、本発明の基本的思想が、トラッキングに使
用する光信号のビートの発生を防止することであり、記
録情報の単位とは直接の関係を持たないことから容易に
理解されるであろう。
【0042】しかし、記録・再生装置の仕様によって
は、1フレームの記録・再生中にクロック周波数が急変
すると問題を起こす可能性がある。このような場合に
は、一つのゾーンに収容されるフレーム数を整数とし
て、1つのフレームが異なるゾーンに跨ることがないよ
うにすることが好ましい。
【0043】このように蛇行グルーブ再生時に発生する
ビート信号の発生を抑えることができるため、今まで発
生していたビート信号により埋もれてしまった信号も正
確に再生できるので、高速サーチや高速書き込み時など
の制御において、正確性が向上できる。特に、昨今、光
情報記録媒体の分野では、高密度化達成のためトラック
ピッチが縮小化する傾向がある。トラックピッチが縮小
化すると隣接トラックとのクロストークも大きくなる傾
向になり、従来の光情報記録媒体ではビート信号が大き
くなってしまっていた。
【0044】しかし、本実施の形態によるCD−R
(W)やDVD±R(W)では、トラックピッチが縮小
化しても、ビート信号の振幅は実質的に大きくならな
い。この実施の形態は、今後の高密度化が図られた光情
報記録媒体にも好適な手段であり、そのような高密度光
情報記録媒体でもトラッキングエラーを低減させること
が可能となる。
【0045】また、高速書き込み時の場合も、蛇行グル
ーブ再生信号時にビート信号が発生しにくいので、蛇行
グルーブ再生時のアドレス信号やクロック信号のジッタ
を低く抑えることができる。したがって、高密度化が図
られた光情報記録媒体への高倍速書き込み時でも、従来
の光情報記録媒体と比較して、本実施の形態で示した光
情報記録媒体への正確な記録が可能となる。
【0046】
【実施例】本発明の実施例であるCD−Rを試作した。
原盤材料として青板ガラスを円板に加工し、その後、原
盤表面を表面粗さ:Ra=1nm以下に精密研磨し、洗浄
後、基板表面にプライマーとフォトレジストを順にスピ
ンコートし、プリべークした。このようにして、厚さ19
1.2nmのフォトレジスト層が原盤上に形成された。
【0047】次にレーザカッティング装置を用いて、原
盤上のフォトレジストを露光した。露光のパターンは、
後述するように、本発明の光情報記録媒体に対応するよ
うなパターンとした。グルーブ蛇行信号として、CD−
RのATIP信号をカッティング装置に入力した。露光
時の原盤の回転数は450rpmでCAV露光とした。回転テ
ーブルのマスタークロック信号は2700kHzであり、AT
IP信号と完全に同期した信号である。トラックピッチ
は1.4μm、露光レーザパワーは半径23mmにて0.443mWと
し、外周部にいくほどパワーを高くした。
【0048】ATIP信号は、1倍速CLV再生時に
は、キャリア周波数22.05kHz、FMデビェーション±1.
0kHzである(だたし、10%の偏差は規格により許容さ
れている)。1秒は75フレームであり、1フレームは42
ビット、1ビットはウォブル7波に相当する。
【0049】グルーブ開始は半径21.0mm、グルーブ終了
は半径58.6366mmであり、ゾーン構成は以下の通りとし
た。各ゾーンにおいては、グルーブの位相は同位相とな
るように形成した。
【0050】ゾーン0 94:38:17〜97:18:16、半径21.0〜23.1mmの範囲とし、8
フレーム/トラックで1500トラックとした。即ち、この
ゾーンでは8×42×7=2345ウォブル/トラックであ
る。
【0051】ゾーン1 97:18:17〜99:59:74、半径23.1〜24.9872mmの範囲と
し、9フレーム/トラックで1348トラックとした。即
ち、このゾーンでは9×42×7=2646ウォブル/トラッ
クである。
【0052】ゾーン2 00:00:00〜03:59:74、半径24.9872〜27.5072mmの範囲と
し、10フレーム/トラックで1348トラックとした。即
ち、このゾーンでは10×42×7=2940ウォブル/トラッ
クである。
【0053】ゾーン3 04:00:00〜08:30:00、半径27.5072〜30.0846mmの範囲と
し、11フレーム/トラックで1841トラックとした。即
ち、このゾーンでは11×42×7=3234ウォブル/トラッ
クである。
【0054】ゾーン4 08:30:01〜13:30:00、半径30.0846〜32.7096mmの範囲と
し、12フレーム/トラックで1875トラックとした。即
ち、このゾーンでは12×42×7=3528ウォブル/トラッ
クである。
【0055】ゾーン5 13:30:01〜19:00:02、半径32.7096〜35.3752mmの範囲
とし、13フレーム/トラックで1904トラックとした。即
ち、このゾーンでは13×42×7=3822ウォブル/トラッ
クである。
【0056】ゾーン6 19:00:03〜25.00.08、半径35.3752〜38.0536mmの範囲
とし、14フレーム/トラックで1929トラックとした。即
ち、このゾーンでは14×42×7=4116ウォブル/トラッ
クである。
【0057】ゾーン7 25.00.09〜32:00:08、半径38.0536〜40.9936mmの範囲と
し、15フレーム/トラックで2100トラックとした。即
ち、このゾーンでは15×42×7=4410ウォブル/トラッ
クである。
【0058】ゾーン8 32:00:09〜39:30:18、半径40.9936〜43.9476mmの範囲
とし、16フレーム/トラックで2110トラックとした。即
ち、このゾーンでは16×42×7=4704ウォブル/トラッ
クである。
【0059】ゾーン9 39:30:19〜47:30:24、半径43.9476〜46.9128mmの範囲
とし、17フレーム/トラックで2118トラックとした。即
ち、このゾーンでは17×42×7=4998ウォブル/トラッ
クである。
【0060】ゾーン10 47:30:25〜55:30:24、半径46.9128〜49.7128mmの範囲と
し、18フレーム/トラックで2000トラックとした。即
ち、このゾーンでは18×42×7=5292ウォブル/トラッ
クである。
【0061】ゾーン11 55:30:25〜61:30:23、半径49.7128〜51.7022mmの範囲と
し、19フレーム/トラックで1421トラックとした。即
ち、このゾーンでは19×42×7=5586ウォブル/トラッ
クである。
【0062】ゾーン12 61:30:24〜66:30:23、半径51.7022〜53.2772mmの範囲と
し、20フレーム/トラックで1125トラックとした。即
ち、このゾーンでは20×42×7=5880ウォブル/トラッ
クである。
【0063】ゾーン13 66:30:24〜75:30:32、半径53.2772〜55.9778mmの範囲と
し、21フレーム/トラックで1929トラックとした。即
ち、このゾーンでは21×42×7=6174ウォブル/トラッ
クである。
【0064】ゾーン14 75:30:33〜79:59:73、半径55.9778〜57.2660mmの範囲と
し、22フレーム/トラックで920トラックとした。即
ち、このゾーンでは22×42×7=6468ウォブル/トラッ
クである。
【0065】ゾーン15 79:59:73〜85:00:00、半径57.2660〜58.6366mmの範囲と
し、23フレーム/トラックで920トラックとした。即
ち、このゾーンでは23×42×7=6762ウォブル/トラッ
クである。
【0066】次に、この原盤をスパッタリング装置にセ
ットし、表面にNi層を付着(deposition)させて導電化
処理を行った。そして、通電することによりNi電鋳を行
い、所定の厚さのNiメッキ層を得た。そして、このNiメ
ッキ層を原盤から剥離して成形型を得た。
【0067】この成形型の凹凸面に、保護材料としてフ
ァインケミカルジャパン社製のクリンコートS(商品
名)をスピンコート法により塗布した。その後、塗膜を
自然乾燥さると、凹凸面は保護コートで覆われる。この
状態で成形型の裏面を研磨した後、その内径と外径を打
ち抜いて落とし、ドーナツ型のスタンパーを形成した。
【0068】このスタンパーを用いて射出成型法により
ポリカーボネート基板を複製し、フタロシアニン色素を
塗布し、銀幕をスパッタしてCD−Rディスクを完成し
た。
【0069】このCD−RディスクのWCNRを評価用
ドライブで計測した。評価用ドライブは、オーディオ・
ディベロップメント社のCD−CATSである。記録前
WCNRは、38.92〜44.10dBで、平均は42.11dBであっ
た。
【0070】比較のため、従来の80分CD−Rディス
クの記録前WCNRを計測したところ、36.20〜39.60dB
であり、平均は37.72dBであった。よって、本実施例で
は、平均値で4.3dB以上の改善が見られた。
【0071】また、本試作品では、ATERは最大値で
2が得られた。24倍速書き込み時も、32倍速書き込み時
も、特に記録時の問題は生じなかった。一方、従来の8
0分CD−RのATERは最大値で5であった。24倍速
記録時には特に支障は無かったが、32倍速書き込み時に
は途中で記録が失敗し、書き込みエラーとなった。
【0072】次に、本発明を応用して、トラックピッチ
を1.22μmとし、108分高密度CR−Rを試作した。製
造方法は、前述の実施例の説明で示したものと基本的に
変わらない。この場合、記録前WCNRは、38.5〜41.8
0dBで、平均は42.11dBであった。ATERも最大値で4
であり、24倍速記録においても、32倍速記録においても
特に問題は生じなかった。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高密度の記録を行った場合、高倍率の記録・再生を行っ
た場合でも、安定してデータの記録・再生が可能な光情
報記録媒体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるCD−R
(W)のランド−グルーブの構成を示す概要図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態であるDVD−R
(W)構成を示す概要図である。
【符号の説明】
1…CD−R(W) 2…グルーブ 3a〜3d…ゾーン 4a〜4c…ゾーンの境界 5…ランド 11…DVD−R(W) 12…グルーブ 13a〜13e…ゾーン 14a〜4d…ゾーンの境界 15…ランド 16…プリピット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛇行したグルーブとランドが形成され、
    前記グルーブ又はランドの少なくとも一方に情報を記録
    するトラックが構成されている光情報記録媒体であっ
    て、 前記情報を記録する領域が複数の前記トラックにより構
    成される複数のゾーンから構成され、一つの前記ゾーン
    内においては隣接トラック間において前記グルーブの蛇
    行の波数が同一で、位相関係がほぼ一定とされているこ
    とを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 蛇行したグルーブとランドが形成され、
    前記グルーブ又はランドの少なくとも一方に情報を記録
    するトラックが構成され、更にアドレス情報がランドに
    記録されている光情報記録媒体であって、 前記情報を記録する領域が複数の前記トラックにより構
    成される複数のゾーンから構成され、一つの前記ゾーン
    内においては隣接トラック間において前記グルーブの蛇
    行の波数が同一であり、かつ位相関係がほぼ一定とされ
    ていることを特徴とする光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の光情報記
    録媒体であって、異なる前記ゾーンにおいて、一トラッ
    ク当たりにおける前記グルーブの蛇行の波数が、外周側
    に位置するゾーンになるに従って増加していることを特
    徴とする光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載の光情報記録媒体であって、前記同一ゾーン内
    における隣接するトラック間の蛇行グルーブの位相関係
    は、略同位相又は互いに略逆位相とされていることを特
    徴とする光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の光情報記
    録媒体であって、異なるゾーン間においては、外周側の
    ゾーンになるほどトラック当たりのフレーム数が増加し
    ていることを特徴とする光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光情報記録媒体であっ
    て、一つのゾーンにおけるフレーム数が整数であること
    を特徴とする光情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1331119C (zh) * 2004-03-09 2007-08-08 蒂雅克股份有限公司 光盘装置及光盘
US8976640B2 (en) 2013-01-22 2015-03-10 Sony Corporation Information recording medium and disc

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CN1331119C (zh) * 2004-03-09 2007-08-08 蒂雅克股份有限公司 光盘装置及光盘
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