JP2003121995A - 平版印刷版用支持体及び平版印刷版原版 - Google Patents

平版印刷版用支持体及び平版印刷版原版

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JP2003121995A
JP2003121995A JP2001314366A JP2001314366A JP2003121995A JP 2003121995 A JP2003121995 A JP 2003121995A JP 2001314366 A JP2001314366 A JP 2001314366A JP 2001314366 A JP2001314366 A JP 2001314366A JP 2003121995 A JP2003121995 A JP 2003121995A
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JP
Japan
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printing plate
group
hydrophilic
polymer
acid
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JP2001314366A
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English (en)
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Yoshinori Takahashi
美紀 高橋
Koichi Kawamura
浩一 川村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性が高く、また、その持続性に優れた親
水性表面を備えた平版印刷版用支持体及びそれを用いた
印刷汚れ性が改善され、厳しい印刷条件においても、高
画質の印刷物が多数枚得られる平版印刷版原版を提供す
る。 【解決手段】 基板上に設けられた疎水性ポリマー含有
層上に、重合性基を有する親水性ポリマーを含有する組
成物を接触させ、エネルギーを付与し、該疎水性ポリマ
ー含有層上に、重合性基を有する親水性ポリマーを直接
化学結合させて得られる親水性表面を有することを特徴
とする。この疎水性ポリマー含有層には、エネルギー付
与により重合開始能を発現する化合物を含有することが
好ましい。この平版印刷版用支持体常に画像形成層を設
けることで平版印刷版原版が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷版用支持体
及び平版印刷版原版に関するものであり、高度に親水化
された表面を有する平版印刷版用支持体、及び、それを
用いた、非画像部に汚れのない、優れた画質の画像形成
が可能な平版印刷版原版に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷は、インキを受容する親油性領
域と、インキを受容せず湿し水を受容する撥インク領域
(親水性領域)を有する版材を利用する印刷方法であ
り、現在では広く感光性の平版印刷版原版(PS版)が
用いられている。PS版は、アルミニウム板などの支持
体の上に、感光層を設けたものが実用化され広く用いら
れている。このようなPS版は、画像露光および現像に
より非画像部の感光層を除去し、基板表面の親水性と画
像部の感光層の親油性を利用して印刷が行われている。
このような版材では、非画像部の汚れ防止のため、基板
表面には高い親水性が要求される。
【0003】従来、平版印刷版に用いる親水性基板又は
親水性層としては、陽極酸化されたアルミニウム基板、
若しくはさらに親水性を上げるためにこの陽極酸化され
たアルミニウム基板をシリケート処理することが一般的
に行なわれている。さらに、これらアルミニウム支持体
を用いた親水化基板若しくは親水性層に関する研究が盛
んに行われており、例えば、特開平7−1853号公報
には、ポリビニルホスホン酸で下塗り剤で処理された基
板が、また、特開昭59−101651号公報には、感
光層の下塗り層としてスルホン酸基を有するポリマーを
使用する技術がそれぞれ記載されており、その他にも、
ポリビニル安息香酸などを下塗り剤として用いる技術も
提案されている。
【0004】一方、アルミニウムの様な金属支持体を用
いずPET(ポリエチレンフタレート)、セルロースア
セテートなどのフレキシブルな支持体を用いたときの親
水性層に関しては、特開平8−292558号公報に記
載の親水性ポリマーと疎水性ポリマーとからなる膨潤親
水層、EP0709228号に記載のマイクロポーラス
な親水性架橋シリケート表面を有するPET支持体、特
開平8−272087号、同8−507727号の各公
報に記載の親水性ポリマーを含有し加水分解されたテト
ラアルキルオルソシリケートで硬化された親水性層等
の、種々の技術が提案されている。
【0005】これらの親水性層は、従来のものより親水
性が向上し、印刷開始時には汚れの生じない印刷物が得
られる平版印刷版を与えたが、印刷を繰り返すうちに剥
離したり、親水性が経時的に低下したりする問題があ
り、より厳しい印刷条件においても、親水性層が支持体
から剥離したり、表面の親水性が低下することなく、多
数枚の汚れの生じない印刷物が得られる平版印刷版原版
が望まれていた。また、実用的な観点から、さらなる親
水性の向上も要求され、それに適合する優れた親水性と
その耐久性を実現し得る平版印刷版用の支持体が熱望さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の欠点
を考慮してなされた本発明の目的は、親水性が高く、ま
た、その持続性に優れた親水性表面を備えた平版印刷版
用支持体及びそれを用いた印刷汚れ性が改善され、厳し
い印刷条件においても、高画質の印刷物が多数枚得られ
る平版印刷版原版を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
した結果、基板表面と直接化学結合した親水性高分子化
合物を含有する親水性表面を設けること、また、その好
ましい態様として、露光、加熱、赤外線レーザの照射な
どのエネルギー付与により、疎水性ポリマー層の表面に
親水性ポリマー層を直接結合させることで該親水性表面
を形成することで上記目的が達成されることを見いだし
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の平版印
刷版用支持体は、基板上に、基板表面と直接化学結合し
た親水性高分子化合物を含有する親水性表面を有する
が、このような親水性表面は、基板上に設けられた疎水
性ポリマー含有層上に、重合性基を有する親水性ポリマ
ーを含有する組成物を接触させ、エネルギーを付与し、
該疎水性ポリマー含有層上に、重合性基を有する親水性
ポリマーを直接化学結合させて得られる。また、疎水性
ポリマー含有層には、エネルギー付与により重合開始能
を発現する化合物を含有することが好ましい。また、請
求項4に係る平版印刷版原版は、前記の如き親水性表面
を有する平版印刷版用支持体上に、画像形成層を有する
特徴とする。
【0008】本発明の平版印刷版用支持体は、所望の基
板上に、該基板表面と直接化学結合した親水性高分子化
合物を含有する親水性表面を設けるため、耐久性に優れ
た親水性表面を実現することができる。また、該親水性
表面は、基板上に疎水性ポリマー含有層を形成するか、
又は、疎水性ポリマー含有層自体を基板とし、そこに重
合性基を有する親水性ポリマーを含有する組成物を接触
させ、エネルギーを付与して化学結合により親水性ポリ
マーを基板表面に結合させて得ることから、特別の装置
を必要とせず、容易に優れた親水性表面が得られる。こ
の接触にあたっては、該親水性ポリマー含有組成物を、
溶液浸漬により接触させてもよいが、親水性ポリマー含
有組成物を塗布することにより親水性ポリマー含有層を
形成することもでき、このようにすれば製造が容易とな
り、また、親水性部材の表面を形成する親水性ポリマー
含有層は、皮膜形成能のある重合成性基を有する親水性
ポリマーを含有する組成物からなるため、この態様によ
れば、塗布面状が均一で表面平滑性の高い親水性表面を
形成することができるという利点をも有することにな
る。これらを接触させてエネルギーを付与することで、
親水性ポリマーの重合性基と疎水性ポリマー含有層とが
直接結合して、強固な結合と、高い運動性を有する親水
性ポリマーの層を形成し、耐久性、親水性に優れた親水
性表面が形成される。ここで、該疎水性ポリマー含有層
に重合開始能を有する化合物が含まれる場合、エネルギ
ー付与により疎水性ポリマー含有層にも活性化による反
応サイトが形成され、ここに親水性ポリマーの重合性基
が結合して、より効率的に強固な結合が達成される。
【0009】さらに、このような平版印刷版用支持体
は、基板と強固に結合し、且つ、高い運動性を有する親
水性ポリマーの層からなる親水性表面を有するため、こ
の上部に画像形成層を設けることにより、画像形成層の
種類にかかわらず、厳しい印刷条件においても、非画像
部に汚れのない優れた画質の印刷物が多数枚得られる平
版印刷版を得られるものと考えられる。本発明の好まし
い態様によれば、親水性ポリマーが末端に重合性基を有
するため、親水性ポリマーが運動性の高いグラフト鎖の
状態で疎水性ポリマー含有層に結合して、高い親水性が
達成でき、さらに側鎖にも重合性基を有するものを添加
した場合には、側鎖の重合性基と他の親水性ポリマー末
端の重合性基との間にも結合が生じ、親水性のグラフト
鎖がさらに枝分かれ構造を有するグラフト鎖となるた
め、グラフト鎖の枝分かれ構造において、それぞれの分
岐した枝にも親水性基が存在することになり、枝分かれ
構造を有しない通常のグラフト鎖に比較して、単位面積
あたりに存在する親水性基の密度が増すとともに、それ
ぞれのグラフトの運動性も著しく向上し、高い親水性を
有する親水性グラフト構造に比較しても、飛躍的に親水
性が向上するという利点を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】〔平版印刷版用支持体〕本発明の
平版印刷版用支持体は、基板上に設けられた疎水性ポリ
マー含有層上に、重合性基を有する親水性ポリマーを含
有する組成物を接触させ、エネルギーを付与して得られ
る親水性表面を有することを特徴とするが、まず、この
疎水性ポリマー含有層について説明する。 (疎水性ポリマー含有層)本発明における疎水性ポリマ
ー含有層は、その主成分が疎水性ポリマーであれば、特
に制限はなく、この平版印刷版用支持体の支持体が疎水
性ポリマーを主成分とするものであれば、支持体自体
が、疎水性ポリマー含有層となる場合があり、また、所
望の支持体基板上に疎水性ポリマー層を設けたものであ
ってもよい。本発明に適用し得る疎水性ポリマーとして
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、二
酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セル
ロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セ
ルロース、ポリエチレンテレフタレー卜、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアセタールなどが挙げられ、これらを
フィルム上に成形したものをそのまま支持体(兼、疎水
性ポリマー含有層)として使用してもよく、これらを後
述する任意の支持体上に塗布して疎水性ポリマー含有層
を形成してもよい。
【0011】なお、本発明においては、この疎水性ポリ
マー層に、エネルギー付与を付与することにより重合開
始能を発現する化合物を添加することが好ましい。疎水
性ポリマーをエネルギー付与により重合開始能を発現す
る層(以下、適宜、重合性下層と称する)とするために
は、この層に、重合開始剤と重合性化合物とを含有する
ことが好ましい。重合性下層は、必要な成分を、それら
を溶解可能な溶媒に溶解し、塗布などの方法で基材(支
持体)上に設け、加熱または光照射により硬膜すること
により形成することができる。
【0012】(重合性化合物)重合性下層に用いられる
重合性化合物は、基板との密着性が良好であり、且つ、
活性光線照射などのエネルギー付与により上層に含まれ
る、少なくとも末端に重合性基を含有する親水性ポリマ
ーが付加し得るものであれば特に制限はないが、なかで
も、分子内に重合性基を有する疎水性ポリマーが好まし
い。このような疎水性ポリマーとしては、具体的には、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリぺンタジエンな
どのジエン系単独重合体、アリル(メタ)アクリレー
卜、2−アリルオキシエチルメタクリレー卜などのアリ
ル基含有モノマーの単独重合体;さらには、前記のポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、ポリペンタジエンなどの
ジエン系単量体またはアリル基含有モノマーを構成単位
として含む、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、
(メタ)アクリロニトリルなどとの二元または多元共重
合体;不飽和ポリエステル、不飽和ポリエポキシド、不
飽和ポリアミド、不飽和ポリアクリル、高密度ポリエチ
レンなどの分子中に炭素−炭素二重結合を有する線状高
分子または3次元高分子類;などが挙げられる。なお、
本明細書では、「アクリル、メタクリル」の双方或いは
いずれかを指す場合、「(メタ)アクリル」と表記する
ことがある。
【0013】(重合開始剤)本発明の下層にはエネルギ
ー付与により重合開始能を発現させるための重合開始剤
を含有する。ここで用いられる重合開始剤は、所定のエ
ネルギー、例えば、活性光線の照射、加熱、電子線の照
射などにより、重合開始能を発現し得る公知の熱重合開
始剤、光重合開始剤などを目的に応じて、適宜選択して
用いることができる。なかでも、熱重合よりも反応速度
(重合速度)が高い光重合を利用することが製造適性の
観点から好適であり、このため、光重合開始剤を用いる
ことが好ましい。本発明に用い得る光重合開始剤は、照
射される活性光線に対して活性であり、下層に含まれる
重合性基を有する疎水性ポリマーと、上層に含まれる末
端に重合性基を有する親水性ポリマーとを重合させるこ
とが可能なものであれば、特に制限はなく、例えば、ラ
ジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤、カチオン重合
開始剤などを用いることができる。
【0014】そのような光重合開始剤としては、具体的
には、例えば、p−tert−ブチルトリクロロアセト
フェノン、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−
オンの如きアセトフェノン類;ベンゾフェノン(4,
4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、2−クロロ
チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチ
ルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、
の如きケトン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテルの如きベンゾインエーテル類;ベンジル
ジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトンの如きベンジルケタール類、などが挙げられる。
重合開始剤の含有量は、重合性下層中、固形分で0.0
1〜20重量%の範囲が好ましく、0.1〜10重量%
の範囲が特に好ましい。
【0015】疎水性ポリマー層を塗布する際に用いる溶
媒は、主成分である疎水性ポリマー、重合性基を有する
疎水性の化合物、或いは、重合開始剤などの成分が溶解
するものであれば特に制限されない。乾燥の容易性、作
業性の観点からは、沸点が高すぎない溶媒が好ましく、
具体的には、沸点40℃〜150℃程度のものを選択す
ればよい。具体的には、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサン、酢酸エチル、テトラヒドロフラ
ン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、メタノ
ール、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、
3−メトキシプロパノール、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピ
ルアセテートなどが挙げられる。これらの溶媒は、単独
あるいは混合して使用することができる。そして塗布溶
液中の固形分の濃度は、2〜50重量%が適当である。
【0016】疎水性ポリマー層を支持体上に形成する場
合の塗布量は、乾燥後の重量で、0.1〜20g/m2
が好ましく、さらに、1〜15g/m2が好ましい。塗
布量0.lg/m2未満では十分な重合開始能を発現で
きず、親水性ポリマーのグラフト化が不十分となり、所
望の親水性を得られない懸念があり、塗布量が20g/
2を超えると膜性が低下する傾向になり、膜剥がれを
起こしやすくなるため、いずれも好ましくない。
【0017】上記のように、支持体基材上に上記の重合
性下層形成用の組成物を塗布などにより配置し、溶剤を
除去することにより成膜させて下層を形成するが、この
とき、加熱及び/又は光照射を行って硬膜することが好
ましい。特に、加熱により乾燥した後、光照射を行って
予備硬膜しておくと、疎水性ポリマーのある程度の硬化
が予め行なわれるので、親水性ポリマーのグラフト化を
達成した後に下層である疎水性ポリマー層ごと脱落する
といった事態を効果的に抑制し得るため好ましい。ここ
で、予備硬化に光照射を利用するのは、前記光重合開始
剤の項で述べたのと同様の理由による。加熱温度と時間
は、塗布溶剤が十分乾燥しうる条件を選択すればよい
が、製造適正の点からは、温度が100℃以下、乾燥時
間は30分以内が好ましく、乾燥温度40〜80℃、乾
燥時間10分以内の範囲の加熱条件を選択することがよ
り好ましい。
【0018】加熱乾燥後に所望により行われる前記光照
射は、後述するグラフトポリマーの生成に用いる光源を
用いることができるが、引き続き行われる親水性ポリマ
ー層の形成と、エネルギー付与により実施される下層の
活性点とグラフト鎖との結合の形成を阻害しないという
観点から、下層中に存在する重合性化合物が部分的にラ
ジカル重合しても、完全にはラジカル重合しない程度に
光照射することが好ましく、光照射時間については光源
の強度により異なるが、一般的には30分以内であるこ
とが好ましい。このような予備硬化の目安としては、溶
剤洗浄後の膜残存率が10%以上となり、且つ、予備硬
化後の開始剤残存率が1%以上であることが、挙げられ
る。
【0019】本発明の平版印刷版用支持体では、前記疎
水性ポリマー含有層表面に重合性基を有する親水性ポリ
マー接触させ、エネルギーを付与することで重合性基を
有する親水性ポリマーが疎水性ポリマーに化学的に結合
し、強固で耐久性に優れ、高い親水性を有する親水性表
面を形成することができる。このような結合の形成を表
面グラフトと称する。この接触は、疎水性ポリマー含有
層を、重合性の親水性ポリマーを含有する液状の組成物
中に浸漬することで行ってもよいが、平版印刷版用支持
体の取り扱い性や製造効率の観点からは、後述するよう
に、重合性の親水性ポリマーを含有する組成物を主成分
とする層を疎水性ポリマー含有層表面に、塗布法により
形成することが好ましい。
【0020】以下に、エネルギー付与による表面グラフ
トの形成について説明する。本発明においては、親水性
表面の形成は、表面グラフト重合と呼ばれる方法により
行われる。グラフト重合とは高分子化合物鎖上に光、電
子線、熱などの従来公知の方法にてエネルギーを付与す
ることにより活性種を与え、これによって重合を開始す
る別の重合性化合物をさらに重合させ、グラフト(接ぎ
木)重合体を合成する方法で、特に活性種を与える高分
子化合物が表面を形成するときには表面グラフト重合と
呼ばれる。また、表面グラフトとは、下層を構成する重
合開始能を有する高分子層の表面上に重合性化合物がグ
ラフトされた表面を示す。
【0021】通常は、基材を構成するPETなどの疎水
性ポリマー含有層表面を直接、プラズマ、もしくは電子
線にて処理し、表面にラジカルを発生させて重合開始能
を発現させ、その後、その活性表面と親水性官能基を有
するモノマーとを反応させることによりグラフトポリマ
ー表面層、即ち、親水性表面を得ることができる。本発
明の好ましい態様では前記のように、疎水性ポリマー含
有層に予め重合開始能を有する化合物を添加すること
で、このような活性点の形成が低エネルギーで容易に行
うことができ、且つ、生成する活性点も多いため、簡易
な方法により、より高い親水性を有する表面を形成する
ことができる。
【0022】光照射などによりグラフト重合を生じさせ
る方法自体は、公知の方法を適用することができる。光
グラフト重合法の具体的方法としては特開昭63−92
658号公報、特開平10−296895号公報および
特開平11−119413号公報に記載の方法を本発明
においても使用することができる。具体的には、基材上
に光開始剤と重合性化合物からなる重合成組成物をあら
かじめ下塗りしておき、その上に重合性化合物を接触さ
せ光照射する方法である。表面グラフトを作成する方法
のなかでも、エネルギー付与を光照射により行う光グラ
フト法をとることが好ましい。
【0023】重合性の親水性ポリマー含有組成物に含ま
れる重合性基を含有する親水性ポリマーとは、重合性基
として、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基など
のエチレン付加重合性不飽和基を導入したラジカル重合
性基含有親水性ポリマーを指し、このポリマーは、少な
くとも末端に重合性基を有するものが好ましく、さら
に、末端及び側鎖に重合性基を有するものが好ましい。
【0024】このようなエチレン付加重合性不飽和基を
導入したラジカル重合性基含有親水性ポリマーは以下の
ように合成できる。合成方法としては、親水性モノマー
とエチレン付加重合性不飽和基を有するモノマーを共重
合する方法、親水性モノマーと二重結合前駆体を有する
モノマーを共重合させ、次に塩基などの処理により二重
結合を導入する方法、親水性ポリマーの官能基とエチレ
ン付加重合性不飽和基を有するモノマーとを反応させる
方法が挙げられる。特に好ましいのは、合成適性の観点
から、親水性ポリマーの官能基とエチレン付加重合性不
飽和基を有するモノマーとを反応させる方法である。
【0025】上記ラジカル重合性基を主鎖末端及び/又
は側鎖に有する親水性ポリマーの合成に用いられる親水
性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸もしくはその
アルカリ金属塩およびアミン塩、イタコン酸もしくはそ
のアルカリ金属塩およびアミン塩、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N
−モノメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ジメチ
ロール(メタ)アクリルアミド、アリルアミンもしくは
そのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸もし
くはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ビニルスルホ
ン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、2−
スルホエチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−アクリル
アミド−2−メチルプロバンスルホン酸、アシッドホス
ホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレートなどのカルボキシル基、スルホン酸基、リン
酸基、アミノ基もしくはそれらの塩、水酸基、アミド基
およびエーテル基などの親水性基を有するモノマーが挙
げられる。
【0026】親水性ポリマーとしては、上記親水性モノ
マーから選ばれる少なくとも一種を用いて得られる親水
性ホモもしくはコポリマーが挙げられる。また、親水性
モノマ−と共重合するアリル基含有モノマーとしては、
アリル(メタ)アクリレート、2−アリルオキシエチル
メタクリレートが挙げられる。また、二重結合前駆体を
有するモノマーとしては2−(3−クロロ−1−オキソ
プロポキシ)エチルメタクリレー卜が挙げられる。親水
性ポリマー中のカルボキシル基、アミノ基もしくはそれ
らの塩、水酸基およびエポキシ基などの官能基との反応
を利用して不飽和基を導入するために用いられる付加重
合性不飽和基を有するモノマーとしては、(メタ)アク
リル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリ
シジルユーテル、2−イソシアナトエチル(メタ)アク
リレートなどがある。
【0027】末端或いは側鎖に重合性基を持つ親水性ポ
リマーとしては、親水性マクロモノマーが挙げられる。
本発明に用いられるマクロモノマーの製造方法は、例え
ば平成1年9月20日にアイピーシー出版局発行の「マ
クロモノマーの化学と工業」(編集者 山下雄也)の第
2章「マクロモノマーの合成」に各種の製法が提案され
ている。本発明で用いられる親水性のマクロモノマーで
特に有用なものとしては、アクリル酸、メタクリル酸な
どのカルホキシル基含有のモノマーから誘導されるマク
ロモノマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、ビニルステレンスルホン酸、およびその塩
のモノマーから誘導されるスルホン酸系マクロモノマ
ー、(メタ)アクリルアミド、N−ビニルアセトアミ
ド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカルボン酸ア
ミドモノマーから誘導されるアミド系マクロモノマー、
ヒドロキシエチルメタクリレー卜、ヒドロキシエチルア
クリレート、グリセロールモノメタクリレートなどの水
酸基含有モノマーから誘導されるマクロモノマー、メト
キシエチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレー
トなどのアルコキシ基もしくはエチレンオキシド基含有
モノマーから誘導されるマクロモノマーである。またポ
リエチレングリコール鎖もしくはポリプロピレングリコ
ール鎖を有するモノマーも本発明のマクロモノマーとし
て有用に使用することができる。
【0028】これらのマクロモノマーのうち有用な分子
量は250〜10万の範囲で、特に好ましい範囲は40
0〜3万である。また、上層の形成にあたって、上記重
合性基を有する親水性ポリマーに、さらに、親水性モノ
マーを添加しても良い。親水性モノマーを添加すること
により重合率を上げることができる。親水性モノマーの
添加量は0〜60重量%が好ましい。60重量%以上で
は塗布性が悪く均一に塗布できないので不適である。
【0029】(親水性モノマー)末端及び/又は側鎖に
重合性基を有する親水性ポリマーと併用するのに有用
な、親水性モノマーとしては、アンモニウム、ホスホニ
ウムなどの正の荷電を有するモノマー、もしくは、スル
ホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基な
どの負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性基を
有するモノマーが挙げられるが、その他にも、例えば、
水酸基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシ基、
シアノ基などの非イオン性の基を有する親水性モノマー
を用いることもできる。本発明において、親水性ポリマ
ーとの併用に、特に有用な親水性モノマーの具体例とし
ては、次のモノマーを挙げることが出来る。
【0030】例えば、(メタ)アクリル酸もしくはその
アルカリ金属塩およびアミン塩、イタコン酸もしくはそ
のアルカリ金属塩およびアミン酸塩、アリルアミンもし
くはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸
もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ビニルス
ルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、
ビニルスチレンスルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩
およびアミン塩、2−スルホエチレン(メタ)アクリレ
ート、3―スルホプロピレン(メタ)アクリレー卜もし
くはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、2−アクリル
アミド−2−メチルプロバンスルホン酸もしくはそのア
ルカリ金属塩およびアミン塩、アシッドホスホオキシポ
リオキンエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、アリルアミンもしくはそのハロゲン化水素酸塩等
の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ基
もしくはそれらの塩、2−トリメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートもしくはそのハロゲン化水素酸塩等
の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ基
もしくはそれらの塩、などを使用することができる。ま
た2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリルアミド、N−モノメチロール(メタ)アク
リルアミド、N―ジメチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、
アリルアミンもしくはそのハロゲン化水素酸塩、ポリオ
キシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N
−メタクリロイルオキシエナルカルバミン酸アスパラギ
ン酸の如き分子中にアミノ酸骨格を有するモノマー、グ
リコキシエチルメタクリレートの如き分子中に糖骨格を
有するモノマーなども有用である。
【0031】このような親水性ポリマーを含有する組成
物に使用する溶剤は、主成分である前記親水性マクロモ
ノマーや親水性モノマーなどが溶解可能ならば特に制限
はないが、水、水溶性溶剤などの水性溶剤が好ましく、
これらの混合物や、溶剤にさらに界面活性剤を添加した
ものなどが好ましい。水溶性溶剤は、水と任意の割合で
混和しうる溶剤を言い、そのような水溶性溶剤として
は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
エチレングリコール、グリセリンの如きアルコール系溶
剤、酢酸の如き酸、アセトンの如きケトン系溶剤、ホル
ムアミドの如きアミド系溶剤、などが挙げられる。
【0032】必要に応じて溶剤に添加することのできる
界面活性剤は、溶剤に溶解するものであればよく、その
ような界面活性剤としては、例えば、n−ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン性界面活性剤
や、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの
如きカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニル
フェノールエーテル(市販品としては、例えば、エマル
ゲン910、花王(株)製など)、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノラウレート(市販品としては、例えば、
商品名「ツイーン20」など)、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤等が挙げら
れる。組成物を液状のまま接触させる場合には、任意に
行うことができるが、塗布法により親水性ポリマー組成
物塗布層を形成する場合の塗布量は固形分換算で0.1
〜10g/m2が好ましく、特に1〜5g/m2が好まし
い。0.lg/m2未満では十分な表面親水性を得るこ
とができず、また10g/m2を超えると均一な塗布膜
が得にくいため、いずれも好ましくない。
【0033】(エネルギー付与)本発明の平版印刷版用
支持体基板に親水性表面の形成を行う場合のエネルギー
付与方法には特に制限はなく、疎水性ポリマー含有層表
面に活性点を生じさせ、重合性基を有する親水性ポリマ
ーとの結合し得るエネルギーを付与できる方法であれ
ば、いずれも使用できるが、コスト、装置の簡易性の観
点からは活性光線を照射する方法が好ましい。本発明に
おける親水性表面の形成に用いるエネルギー付与方法と
しては、全面加熱、或いは、全面露光等の輻射線照射に
よる方法が挙げられる。全面にエネルギーを付与する好
ましい露光・加熱条件は、疎水性ポリマー含有層に含ま
れる重合開始能を発現しうる化合物の重合開始能を発現
させ、開始剤を活性化させうるという点を目安に適宜選
択することができる。具体的な露光・加熱手段として
は、例えば、赤外線レーザ、紫外線ランプ、可視光線な
どによる光照射、γ線などの電子線照射、サーマルヘッ
ド、ヒートロール、非接触式ヒータや熱風等を用いた加
熱ゾーンの利用などによる熱的なエネルギー付与などが
適用可能である。これらの光源としては、例えば、水銀
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、
電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。ま
たg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービ
ーム(レーザービーム)も使用される。レーザ露光に用
いるレーザとしては、炭酸ガスレーザ、窒素レーザ、A
rレーザ、He/Neレーザ、He/Cdレーザ、Kr
レーザ等の気体レーザ、液体(色素)レーザ、ルビーレ
ーザ、Nd/YAGレーザ等の固体レーザ、GaAs/
GaAlAs、InGaAsレーザ等の半導体レーザ、
KrFレーザ、XeClレーザ、XeFレーザ、Ar2
等のエキシマレーザ等が挙げられる。なかでも、波長7
00〜1200nmの赤外線を放射する半導体レーザ、
YAGレーザ等の固体高出力赤外線レーザによる露光が
好適である。一般的に用いられる具体的な態様として
は、加熱装置等による直接或いは間接的な全面加熱、赤
外線レーザによる走査露光、キセノン放電灯などの高照
度フラッシュ露光や赤外線ランプ露光などによる全面露
光が好適に挙げられる。また、活性光線の露光を行ない
場合、紫外線、可視光が好ましく、重合速度に優れると
いう点から紫外線露光が特に好ましい。活性光線の主た
る波長が250nm以上800nm以下であることが好
ましい。紫外線露光に用いる光源としては、例えば、低
圧水銀灯、高圧水銀灯、蛍光ランプ、キセノンランプ、
カーボンアークランプ、タングステン白熱ランプ、太陽
光などがあげられる。光照射の所要時間は目的とする親
水化度および使用する光源により異なるが、通常数秒〜
24時間である。
【0034】このように基板全面にエネルギー付与を行
うことで疎水性ポリマー含有層に発生した活性点と、重
合性基を有する親水性ポリマーとが重合して、運動性の
高い親水性グラフト鎖を有する親水性表面が形成された
平版印刷版用支持体が得られる。また、好ましい態様と
して、側鎖に重合性基を有する親水性ポリマーを添加す
ることで、疎水性ポリマー含有層と結合したグラフト鎖
の側鎖の重合性基にさらに、親水性グラフト鎖が結合す
ることで、枝分かれ構造を有するグラフト鎖が形成さ
れ、運動性が高い親水性グラフトの形成密度、運動性と
もに飛躍的に向上するため、さらなる高い親水性が発現
するものである。
【0035】(支持体基板)本発明の平版印刷版用支持
体では、前記したように、支持体基板としてプラスチッ
クフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロ
ース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸
酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)を用
いることにより、疎水性ポリマー含有層が支持体を兼ね
ることもできるが、所望の他の支持体上に前記のような
疎水性ポリマー含有層を形成することもできる。本発明
に適用可能な支持体(基板)としては、寸度的に安定な
板状物であることが好ましく、例えば、紙、プラスチッ
ク(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アル
ミニウム、亜鉛、銅等)、上記の如き金属がラミネート
若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等
が含まれる。本発明に使用される支持体としては、ポリ
エステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その
中でも、前記疎水性ポリマー含有層を兼ねることができ
るポリエステルフィルムや、寸度安定性が良好なアルミ
ニウム板が好適に用いられる。
【0036】〔平版印刷版原版〕前記の如くして親水性
表面を形成した平版印刷版用支持体上に画像形成層を配
置することで、本発明の平版印刷版原版を得ることがで
きる。画像形成層を構成する材料に特に制限はなく、ど
のような画像形成層であっても、高い親水性と耐久性を
有する前記親水性表面が非画像部領域を形成するため、
非画像部に汚れのない良好な画質の印刷物が多数枚得ら
れる平版印刷版原版とすることができる。
【0037】(画像形成層)本発明の平版印刷版用支持
体に適用し得る画像形成層としては、特に制限はなく、
従来のPS版、およびフォトレジストの分野で公知のポ
ジ型又はネガ型の感光性画像形成層を適宜、使用するこ
とができる。本発明において、親水性表面上に設けられ
る画像形成層(感光性層若しくは感熱性層)は、ポジ作
用感応性組成物又はネガ作用感応性組成物を含有してな
る。
【0038】(ポジ作用感応性組成物)本発明に用い得
るポジ作用感応性組成物としては、以下に示す従来公知
のポジ作用感応性組成物[(a)〜(d)]が好適なも
のとして挙げられる。 (a)ナフトキノンジアジドとノボラック樹脂とを含有
してなる従来から用いられているコンベンショナルポジ
作用感光性組成物。 (b)水不溶性かつアルカリ可溶性の高分子化合物およ
び光熱変換剤を含み,光または熱の作用によりアルカリ
性水溶液に対する溶解性が増大するレーザー感応性ポジ
組成物。 (c)熱分解性スルホン酸エステルポリマーもしくは酸
分解性カルボン酸エステルポリマーと赤外線吸収剤とを
含有してなるレーザー感応性ポジ組成物。 (d)酸分解性基で保護されたアルカリ可溶性化合物と
酸発生剤とを含有してなる化学増幅型ポジ作用感光性組
成物。
【0039】上記(a)〜(d)で示したポジ作用感応
性組成物で用いられる化合物を以下に説明する。 (a)ナフトキノンジアジドとノボラック樹脂とを含有
してなる従来から用いられているコンベンショナルポジ
作用感光性組成物に好適なキノンジアジド化合物類とし
ては、o−キノンジアジド化合物を挙げることができ
る。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物は、
少なくとも1個のo−キノンジアジド基を有する化合物
で、熱分解によりアルカリ可溶性を増すものであり、種
々の構造の化合物を用いることができる。つまり、o−
キノンジアジドは熱分解によりアルカリ可溶性化合物の
溶解抑制能を失うことと、o−キノンジアジド自身がア
ルカリ可溶性の物質に変化することの両方の効果によ
り、感材系の溶解性を助ける。本発明に用いられるo−
キノンジアジド化合物としては、例えば、J.コーサー
著「ライト−センシティブ・システムズ」(John Wiley
& Sons.Inc. )第339〜352頁に記載の化合物が
代表的なものとして挙げられる。
【0040】o−キノンジアジド化合物の含有量は、画
像形成層の全固形分中、1〜50重量%程度であり、5
〜30重量%が好ましく、10〜30重量%がさらに好
ましい。これらの化合物は単独で使用することができる
が、数種の混合物として使用してもよい。
【0041】前記(a)の態様に用いられるノボラック
樹脂、および(b)水不溶性かつアルカリ可溶性の高分
子化合物および光熱変換剤を含み、光または熱の作用に
よりアルカリ性水溶液に対する溶解性が増大するレーザ
ー感応性ポジ組成物に用いられる水に不溶であり、且
つ、アルカリ可溶性化合物について説明する。本発明に
おいて、画像形成層を形成する主たる成分である、水に
不溶であり、且つ、アルカリ水溶液に可溶な高分子化合
物とは、高分子化合物の主鎖又は側鎖に、以下のような
酸基構造を有するものを指す。フェノール性水酸基(−
Ar−OH)、カルボン酸基(−CO3H)、スルホン
酸基(−SO3H)、リン酸基(−OPO3H)、スルホ
ンアミド基(−SO2NH−R)、置換スルホンアミド
系酸基(活性イミド基)(−SO2NHCOR、−SO2
NHSO2R、−CONHSO2R)。ここで、Arは置
換基を有していてもよい2価のアリール基を表し、Rは
置換基を有していてもよい炭化水素基を有する。なかで
も、好ましい酸基として、フェノール性水酸基、スルホ
ンアミド基、活性イミド基が挙げられ、特にフェノール
性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が最も好ま
しく用いることができる。フェノール性水酸基を有する
高分子化合物としては、p−クレゾールとホルムアルデ
ヒドとの縮重合体、m−/p−混合クレゾールとホルム
アルデヒドとの縮重合体、フェノールとクレゾール(m
−、p−、またはm−/p−混合のいずれでもよい)と
ホルムアルデヒドとの縮重合体等のノボラック樹脂など
も好適に挙げることができる。これらの高分子化合物に
ついては、本願出願人が先に提案した特開2001−5
6548号公報の段落番号〔0063〕〜〔0088〕
に詳細に記載され、本発明にもこれらの記載が適用でき
る。
【0042】また、画像形成層に使用されるノボラック
樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を、酸性条件下で
縮合させて得られる樹脂である。好ましいノボラック樹
脂としては、例えば、フェノールとホルムアルデヒドか
ら得られるノボラック樹脂、m−クレゾールとホルムア
ルデヒドから得られるノボラック樹脂、p−クレゾール
とホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、o−
クレゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック
樹脂、オクチルフェノールとホルムアルデヒドから得ら
れるノボラック樹脂、m−/p−混合クレゾールとホル
ムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、フェノール
/クレゾール(o−、m−、p−又はm−/p−、m−
/o−、o−/p−混合のいずれでもよい)の混合物と
ホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂等が挙げ
られる。これらのノボラック樹脂は、重量平均分子量が
800〜200,000で、数平均分子量が400〜6
0,000のものが好ましい。
【0043】本発明において、これらのノボラック樹脂
を含むアルカリ可溶性化合物の含有量は、画像形成層の
全固形分中、10〜90重量%程度であり、20〜85
重量%が好ましく、30〜80重量%がさらに好まし
い。アルカリ可溶性化合物の含有量が10重量%未満で
あると画像形成層の耐久性が悪化し、また、90重量%
を越えると感度、耐久性の両面で好ましくない。また、
これらのアルカリ可溶性化合物は、1種類のみで使用し
てもよいし、あるいは2種類以上を組み合わせて使用し
てもよい。
【0044】(b)などの画像形成層に用いられる光熱
変換物質について説明する。平版印刷版用原版をIRレ
ーザーなどで画像記録する場合には、該光エネルギーを
熱エネルギーに変換するための光熱変換物質を含有する
ことが好ましい。光熱変換物質は、必ずしも画像形成層
に含まれていなくてもよく、平版印刷版原版のどこかに
含有させておくことにより同様の効果が得られればよ
い。該光熱変換物質を含有させておく部分としては、例
えば、親水性表面、画像形成層、もしくは支持体の親水
性表面と画像形成層との間に別の層を設け、そこに添加
してもよい。
【0045】ここで使用し得る光熱変換物質としては、
紫外線、可視光線、赤外線、白色光線等の光を吸収して
熱に変換し得る物質ならば全て使用でき、例えば、カー
ボンブラック、カーボングラファイト、顔料、フタロシ
アニン系顔料、鉄粉、黒鉛粉末、酸化鉄粉、酸化鉛、酸
化銀、酸化クロム、硫化鉄、硫化クロム等が挙げられ
る。特に、好ましいのは、波長760nmから1200
nmの赤外線を有効に吸収する染料、顔料または金属で
ある。
【0046】このような染料としては、本願出願人が先
に提案した特開2001−42540号公報の段落番号
〔0138〕〜〔0142〕に記載されたものを挙げる
ことができ、顔料としては、同公報の段落番号〔016
0〕〜〔0163〕に記載されたものを挙げることがで
きる。
【0047】これらの染料又は顔料は、光熱変換物質含
有層全固形分の0.01〜50重量%、好ましくは0.
1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜1
0重量%、顔料の場合特に好ましくは0.1〜10重量
%の割合で使用することができる。顔料又は染料の添加
量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また
50重量%を越えると光熱変換物質含有層の膜強度が弱
くなる。
【0048】また、前記(c)熱分解性スルホン酸エス
テルポリマーもしくは酸分解性カルボン酸エステルポリ
マーと赤外線吸収剤とを含有してなるレーザー感応性ポ
ジ組成物に仕様し得る熱分解性スルホン酸エステルポリ
マーもしくは酸分解性カルボン酸エステルポリマーとし
ては、特開平10−282672号,EP652483
号、特開平6−502260号に記載のスルホン酸エス
テルポリマー,およびカルボン酸エステルポリマーを使
用することができる。具体的なポリマーとしては、ポリ
スチレンスルホン酸シクロヘキシルエステル、ポリスチ
レンスルホン酸イソプロピルエステル、ポリスチレンス
ルホン酸1-メトキシ-2ープロピルエステル、などの2
級スルホン酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸t-ブ
チルエステル、ポリメタクリル酸テトラヒドロピラニル
エステルなど酸分解性基で保護されたアクリル酸エステ
ルなどを挙げることができる。また、赤外線吸収剤とし
ては、先に光熱変換物質として挙げた化合物中、赤外領
域に吸収を有するものを本態様でも使用することができ
る。
【0049】前記(d)酸分解性基で保護されたアルカ
リ可溶性化合物と酸発生剤とを含有してなる化学増幅型
ポジ作用感光性組成物における、酸分解性基で保護され
たアルカリ可溶性化合物とは、酸の作用により分解して
アルカリ可溶性となる化合物を指す。酸分解性基として
は、t−ブチルエステル、t−ブチルカーバーメート、
アルコキシエチルエステルなど良く知られた保護基を使
用することができる。また、酸発生剤とは、熱若しくは
光により酸を発生する化合物であり、一般的には、光カ
チオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色
素類の光消色剤、光変色剤、マイクロレジスト等に使用
されている公知の光により酸を発生する化合物及びそれ
らの混合物等を挙げることができ、これらを適宜選択し
て使用することができる。たとえばジアゾニウム塩など
のオニウム塩、ハロゲン化物、スルホン酸エステルなど
を挙げることができる.本発明において、酸発生剤の添
加量は、画像形成層の全固形分に対し、通常0.001
〜40重量%程度であり、0.01〜20重量%が好ま
しく、0.1〜5重量%がさらに好ましい。
【0050】(ネガ作用感応性組成物)本発明におい
て、ネガ作用感応性組成物としては、以下に示す従来公
知のネガ作用感応性組成物((e)〜(h))を用いる
ことができる。 (e)光架橋性基を有するポリマー、アジド化合物を含
有してなるネガ作用感応性組成物。 (f)ジアゾ化合物を含有してなるネガ作用感応性組成
物。 (g)光もしくは熱重合開始剤、付加重合性不飽和化合
物,アルカリ可溶性高分子化合物を含有してなる光もし
くは熱重合性ネガ作用感応性組成物。 (h)アルカリ可溶性高分子化合物、酸発生剤、酸架橋
性化合物を含有してなるネガ作用感応性組成物。
【0051】上記(e)〜(h)で示したネガ作用感応
性組成物で用いられる化合物を以下に説明する。(e)
光架橋性基を有するポリマー、アジド化合物を含有して
なるネガ作用感応性組成物に用いられる光架橋性基を有
するポリマーは、水性アルカリ現像液に対して親和性を
持つ光架橋性基を有するポリマーが好ましく、例えば、
US5064747号に記載び分子の主鎖又は側鎖に−
CH=CH−CO−のような光架橋性基を有するポリマ
ー;特公昭54−15711号に記載の桂皮酸基とカル
ボキシル基を有する共重合体;特開昭60−16564
6号に記載のフェニレンジアクリル酸残基とカルボキシ
ル基を有するポリエステル樹脂;特開昭60−2036
30号に記載のフェニレンジアクリル酸残基とフェノー
ル性水酸基を有するポリエステル樹脂;特公昭57−4
2858号に記載のフェニレンジアクリル酸残基とナト
リウムイミノジスルホニル基を有するポリエテル樹脂;
特開昭59−208552号に記載の側鎖にアジド基と
カルボキシル基を有する重合体等が使用できる。本発明
において、光架橋性基を有するポリマーの含有量は、画
像形成層の全固形分中、5〜100重量%程度であり、
10〜95重量%が好ましく、20〜90重量%が好ま
しい。
【0052】また、(e)の態様に用いられるアジド化
合物としては、2,6−ビス(4−アジドベンザール)
−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドジ
フェニルスルフィド等が挙げられる。本発明において、
アジド化合物の含有量は、画像形成層の全固形分中、5
〜95重量%程度であり、10〜90重量%が好まし
く、20〜80重量%がさらに好ましい。
【0053】(f)ジアゾ化合物を含有してなるネガ作
用感応性組成物に用いられるジアゾ化合物としては、例
えばジアゾジアリールアミンと活性カルボニル化合物と
の縮合物の塩に代表されるジアゾ樹脂が挙げられ、感光
性、水不溶性で、且つ、有機溶剤可溶性のものが好まし
い。特に好適なジアゾ樹脂としては、例えば4−ジアゾ
ジフェニルアミン、4−ジアゾ−3−メチルジフェニル
アミン、4−ジアゾ−4’−メチルジフェニルアミン、
4−ジアゾ−3’−メチルジフェニルアミン、4−ジア
ゾ−4’−メトキシジフェニルアミン4−ジアゾ−3−
メチル−4’−エトキシジフェニルアミン、4−ジアゾ
−3−メトキシジフェニルアミン等とホルムアルデヒ
ド、バラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズ
アルデヒド、4,4’−ビス−メトキシメチルジフェニ
ルエーテル等との縮合物の有機酸塩または無機酸塩であ
る。この際の有機酸としては、例えばメタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレ
ンスルホン酸、メシチレンスルホン酸、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、プロピルナフタ
レンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2
−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスル
ホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
−5−スルホン酸等が挙げられ、無機酸としては、ヘキ
サフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、チオシアン
酸等が挙げられる。
【0054】本発明において、ジアゾ樹脂の含有量は、
画像形成層全固形分に対して、0〜40重量%程度が好
ましい。また必要に応じて、2種以上のジアゾ樹脂を併
用してもよい。(g)光もしくは熱重合開始剤、付加重
合性不飽和化合物,アルカリ可溶性高分子化合物を含有
してなる光もしくは熱重合性ネガ作用感応性組成物に用
いられる光もしくは熱重合開始剤及び付加重合性不飽和
化合物としては、付加重合可能なエチレン性二重結合を
含む化合物が挙げられ、分子内に末端エチレン性不飽和
結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合
物の中から任意に選択することができる。このような化
合物としては、例えばモノマー、プレポリマー(2量
体、3量体を含むオリゴマー類)、またはそれらの混合
物、並びにこのような不飽和結合を有する構造単位を含
む低分子量共重合体などの化学的形態をもつものが挙げ
られる。モノマーおよびその共重合体の例としては、不
飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸
など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不
飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等
が挙げられる。ネガ作用感応性組成物において使用され
る付加重合性不飽和化合物及び光重合開始剤としては、
米国特許第2,760,863号、同第3,060,0
23号、特開昭62−121448号等に記載の2個ま
たはそれ以上の末端エチレン基を有する付加重合性不飽
和化合物及び光重合開始剤が挙げられる。この組成物に
おける付加重合性不飽和化合物の含有量は、5〜95重
量%程度であり、5〜80重量%が好ましい。
【0055】本発明に係る画像形成層に含有される光
(熱)重合開始剤としては、使用する光源の波長によ
り、特許、文献等で公知である種々の光(熱)開始剤、
あるいは2種以上の開始剤の併用系(開始系)を適宜選
択して使用することができる。
【0056】400nm以上の可視光線、Arレーザ
ー、半導体レーザーの第2高調波、SHG−YAGレー
ザーを光源とする場合にも、種々の光開始系が提案され
ており、例えば、米国特許第2,850,445号に記
載の光還元性染料、あるいは、染料と開始剤との組み合
わせによる系、例えば、有機過酸化物と色素の系(特開
昭59−1504号、特開昭59−140203号、特
開昭59−189340号、特開昭62−174203
号、特公昭62−1641号、米国特許第476605
5号)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭63−
258903号、特開平2−63054号など)、染料
とボレート化合物の系(特開昭62−143044号、
特開昭62−150242号、特開昭64−13140
号、特開昭64−13141号、特開昭64−1314
2号、特開昭64−13143号、特開昭64−131
44号、特開昭64−17048号、特開平1−229
003号、特開平1−298348号、特開平1−13
8204号など)等を挙げることができる。
【0057】また特に露光合源として赤外線レーザーを
用いる場合には開始剤として光熱変換剤とラジカル発生
剤との組み合わせが使用される.この際のラジカル発生
剤として好ましい化合物はオニウム塩が挙げられ,具体
的にはヨードニウム塩,ジアゾニウム塩,スルホニウム
塩である。このような開始剤については、本願出願人が
先に提案した特願2000−132478号明細書の段
落番号〔0034〕〜〔0040〕に詳細に記載され、
これらは本発明にも適用し得る。光重合開始剤の含有量
は、画像形成層全固形分に対して、1〜80重量%程度
であり、5〜50重量%が好ましい。
【0058】(h)アルカリ可溶性高分子化合物、酸発
生剤、酸架橋性化合物を含有してなるネガ作用感応性組
成物に用いられる酸架橋性化合物とは、酸の存在下で架
橋する化合物を指し、例えば、ヒドロキシメチル基、ア
セトキシメチル基、若しくはアルコキシメチル基でポリ
置換されている芳香族化合物及び複素環化合物が挙げら
れるが、その中でも好ましい例として、フェノール類と
アルデヒド類を塩基性条件下で縮合させた化合物が挙げ
られる。このような態様としては、本願出願人が先に提
案した特開2001−42540号公報の段落番号〔0
009〕〜〔0012〕に記載されたものを挙げること
ができる。また、好ましい酸架橋性化合物としては、同
公報の段落番号〔0015〕〜〔0086〕に詳細に架
橋剤として記載され、これらは本発明にも適用し得る。
これらの酸架橋性化合物は、重量平均分子量が500〜
100,000で数平均分子量が200〜50,000
のものが好ましい。
【0059】(h)の態様において使用される光熱変換
剤は、前記ポジ作用感応性組成物で挙げた光熱変換物質
と同様であり、酸発生剤もまた、前記ポジ作用感応性組
成物で用いられる酸発生剤と同様である。
【0060】(h)の態様において使用されるアルカリ
可溶性高分子化合物は、前記ポジ作用感応性組成物にお
いて挙げたアルカリ可溶性高分子化合物と同様であり、
その他にも、以下に挙げる高分子化合物を使用すること
ができる。側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例
えば特開昭59−44615号、特公昭54−3432
7号、特公昭58−12577号、特公昭54−259
57号、特開昭54−92723号、特開昭59−53
836号、特開昭59−71048号に記載されている
もの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共
重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マ
レイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体
等がある。また同様に、側鎖にカルボン酸基を有する酸
性セルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する付
加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用で
ある。
【0061】これら高分子重合体は側鎖にラジカル反応
性基を導入することにより硬化皮膜の強度を向上させる
ことができる。付加重合反応し得る官能基としてエチレ
ン性不飽和結合基、アミノ基、エポキシ基等が、又光照
射によりラジカルになり得る官能基としては、メルカプ
ト基、チオール基、ハロゲン原子、トリアジン構造、オ
ニウム塩構造等が、又極性基としてカルボキシル基、イ
ミド基等が挙げられる。上記付加重合反応し得る官能基
としては、アクリル基、メタクリル基、アリル基、スチ
リル基などエチレン性不飽和結合基が特に好ましいが、
又アミノ基、ヒドロキシ基、ホスホン酸基、燐酸基、カ
ルバモイル基、イソシアネート基、ウレイド基、ウレイ
レン基、スルフォン酸基、アンモニオ基から選ばれる官
能基も有用である。
【0062】画像形成層の現像性を維持するため、層形
成に用いられる高分子重合体は適当な分子量、酸価を有
することが好ましい。一般的には、重量平均分子量が5
000から30万で、酸価0.2〜5.0meq/gの
高分子重合体を使用することが好ましい。これらの有機
高分子重合体は全組成中に任意な量を混和させることが
できる。しかし90重量%を超える場合には、形成され
る画像強度等の点で好ましい結果を与えない。好ましく
は10〜90%、より好ましくは30〜80%である。
また光重合可能なエチレン性不飽和化合物と有機高分子
重合体は、重量比で1/9〜9/1の範囲とするのが好
ましい。より好ましい範囲は2/8〜8/2であり、更
に好ましくは3/7〜7/3である。
【0063】〔その他の成分〕本発明に係る画像形成層
には、種々の平版印刷版の特性を得るため、必要に応じ
て上記以外に種々の化合物を添加してもよい。
【0064】例えば、画像形成層には、可視光域に大き
な吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することが
できる。これらの染料は、画像形成後、画像部と非画像
部の区別がつきやすいので、添加する方が好ましい。
尚、添加量は、画像形成層の全固形分に対し、0.01
〜10重量%の割合である。
【0065】また、本発明に係る画像形成層には、現像
条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−
251740号公報や特開平3−208514号公報に
記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59
−121044号公報、特開平4−13149号公報に
記載されているような両性界面活性剤を添加することが
できる。非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の平版
印刷原版の画像形成層に占める割合は、0.05〜15
重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%で
ある。
【0066】更に本発明に係る画像形成層には必要に応
じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられ
る。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコー
ル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジへキシル、フタル酸ジオクチル、
リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオ
クチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸又はメタアクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用
いられる。
【0067】本発明において、画像形成層は、通常前記
各成分を溶媒に溶かして、前記親水性層或いは支持体の
親水性表面上に塗布することにより形成される。ここで
使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキ
シエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセ
テート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリド
ン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラ
クトン、トルエン、水等をあげることができるがこれに
限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは
混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む
全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%であ
る。また塗布、乾燥後に得られる親水性層上の塗布量
(固形分)は、用途によって異なるが、平版印刷原版に
ついていえば一般的に0.5〜5.0g/m2が好まし
い。塗布量が少なくなるにつれて、見かけの感度は大に
なるが、画像記録膜の皮膜特性は低下する。塗布する方
法としては、種々の方法を用いることができるが、例え
ば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カー
テン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード
塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
【0068】本発明における平版印刷原版の画像形成層
には、塗布性を良化するための界面活性剤、例えば特開
昭62−170950号公報に記載されているようなフ
ッ素系界面活性剤を添加することができる。好ましい添
加量は、画像形成層の全固形分中、0.01〜1重量%
さらに好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0069】このようにして得られた本発明の平版印刷
版原版は、常法により、像様露光、現像され、平版印刷
版となる。本発明の平版印刷版用支持体は、優れた平面
性、表面親水性を有し、耐久性、作業性に優れ、長時間
にわたり高い親水性を維持しうるため、所望の画像形成
層を設けて平版印刷版原版とした場合、画像形成層の構
成に係わらず、非画像部に汚れのない優れた印刷物が多
数枚得られる。
【0070】
〔実施例1〕
(重合性基を持つ親水性ポリマーの合成)ポリアクリル
酸(平均分子量25,000)18g、をDMAC30
0gに溶解し、ハイドロキノン0.41g、2−メタク
リロイルオキシエチルイソシアネート19.4g、とジ
ブチルチンジラウレート0.25gを添加し、65℃、
4時間反応させた。得られたポリマーの酸価は7.02
meq/gであった。1N水酸化ナトリウム水溶液でカ
ルボキシル基を中和し、酢酸エチルに加えポリマーを沈
殿させ、よく洗浄し、側鎖に重合性基を持つ親水性ポリ
マー18.4g(P−1)を得た。
【0071】(平版印刷版用支持体の作製)支持体基板
として、膜厚0.188mmのPETフィルム(東洋紡
(株)M4100)を用い、その表面に下記の重合性下
層塗布液(光重合性組成物)をロッドバー17番を用い
て塗布し、80℃で2分間乾燥させた。次に、この塗布
されたフィルムを400W高圧水銀灯(UVL−400
P,理工科学産業(株)製)を使用し、10分間照射し
て硬膜させ、重合性下塗り層を形成した。
【0072】 (重合性下塗り層塗布液) ・アリルメタクリレート/メタクリル酸重合体 (モル比率80/20、分子量10万) 4g ・エチレンオキシド変性ビスフェノールA ジアクリレート(東亜合成(株)M210) 4g ・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 1.6g ・1−メトキシ−2−プロパノール 16g
【0073】(親水性ポリマー含有層の形成)上記重合
性下塗り層を形成した支持体基板上に、以下の親水性ポ
リマー含有層塗布液1をロッドバー6番を用いて塗布
し、80℃で2分乾燥後し、400W高圧水銀灯(UV
L−400P,理工科学産業(株)製)を使用し、10
分間光照射することにより親水性表面を形成し、平版印
刷版用支持体1を得た。得られた平版印刷版用支持体1
の親水性表面の接触角(空中水滴、協和界面科学(株)
製CA−Z)を測定したところ、15.0°であり、親
水性に優れていることが確認された。
【0074】 (親水性ポリマー含有層塗布液1) ・側鎖に重合性基を有する親水性ポリマー(P−1) 2g ・水 18g
【0075】(ポジ型平版印刷版原版の作成)このよう
にして得られた平版印刷版用支持体1の表面に、以下の
ポジ型画像形成層塗布液Aを乾燥後の塗布量が2.5g
/m2となるように塗布し、80℃で5分間乾燥して画
像形成層を形成し、実施例1の平版印刷版原版を得た。 (ポジ型画像形成層塗布液A) (アルカリ可溶性ポリマー・ナフトキノン−1,2−ジアジド系:コンベンショ ナルポジ系画像形成材料) ・ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリドと ピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化合物 0.9g ・ビクトリアピュアーブルーBOH 0.05g ・クレゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂 (メタ/パラ比6:4、重量平均分子量1800) 2.0g ・メチルエチルケトン 20g ・メチルアルコール 7g
【0076】(平版印刷版原版の評価)得られた実施例
1のポジ型平版印刷版原版を富士フィルム社製ステップ
ガイドを通してPSライトで画像様に露光した後、富士
フィルム社製現像液DP−4(1:8)を仕込んだ自動
現像機を用いて現像を行ない平版印刷版を得た。得られ
た平版印刷版をハイデルKOR−D印刷機で印刷した。
得られた印刷物の画像部が良好に形成されているかどう
か、および非画像部に汚れが生じていないかを観察した
ところ、画像部のヌケや非画像部の汚れのない良好な画
質の印刷物が得られた。その後、印刷を継続したとこ
ろ、非画像部に汚れのない良好な印刷物が4,000枚
得られ、本発明の平版印刷版用支持体を用いた本発明の
平版印刷版原版は、印刷物の画質、耐刷性ともに良好で
あることがわかった。
【0077】〔実施例2〕実施例1で用いたのと同じ平
版印刷版用支持体1に、下記のネガ型画像形成層塗布液
Bを、乾燥後の塗布量が2.5g/m2となるように塗
布し、80℃で5分間乾燥して画像形成層を形成し、実
施例2の平版印刷版原版を得た。 (ネガ型画像形成層塗布液B) ・赤外線吸収剤(IRG22:商品名、日本化薬製) 0.lg ・架橋剤A 0.21g [1−〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕 −4−〔α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベ ンゼンのヘキサメトキシメチル体] ・フェノール−ホルムアルデヒドノボラック (重量平均分子量12000) 2.lg ・ジフェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラセン スルホネート 0.02g ・フッ素系界面活性剤 (メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製) 0.06g ・メチルエチルケトン 15g ・2−メトキシ−1−プロパノール 12g
【0078】(平版印刷版原版の評価)得られた実施例
2のネガ型平版印刷版原版を、ヒートモードレーザとし
ての半導体レーザ(波長825mm、ビーム径:1/e
2=6μm)を用い、線速度8m/secで版面出力1
10mWに調節し、画像様に露光し、露光後110℃で
1分間加熱処理し、富士写真フイルム(株)製現像液、
DP−4(1:8)、リンス液FR−3(1:7)を仕
込んだ自動現像機を通して現像処理して平版印刷版を得
た。得られた平版印刷版を富士写真フィルム(株)製ガ
ムGU−7(1:1)で版面を処理し、ハイデルKOR
−D機で印刷したところ、画像部のヌケや非画像部の汚
れのない良好な画質の印刷物が得られた。その後、印刷
を継続したが、非画像部に汚れのない良好な印刷物が
6,000枚得られた。本発明の平版印刷版用支持体を
平版印刷版原版として用いた場合、ネガ型の画像形成層
を設けた場合においても、印刷物の画質、耐刷性ともに
良好であることがわかった。次に、経時安定性を評価す
るため、実施例2のネガ型平版印刷版原版を45℃、相
対湿度75%で7日間保存し、その後、露光、現像、印
刷を同様に行なったところ、同様に画像部のヌケや非画
像部の汚れのない良好な画質の印刷物が得られた。その
後、印刷を継続したが、この際得られた印刷枚数は6,
000枚であった。このことから、本発明の平版印刷版
原版は経時安定性にも優れていることが確認された。
【0079】〔実施例3〕 (末端重合性基を持つアミドマクロモノマーの合成)ア
クリルアミド30g、3−メルカプトプロピオン酸3.
8gをエタノール70gに溶解後、窒素雰囲気下60℃
に昇温し、AIBN(2,2−アゾビスイソブチルニト
リル)300mgを加えて6時間反応した。反応後白色
沈殿を濾過しメタノールで十分洗浄し末端カルボン酸プ
レポリマーを30.8g得た(酸価0.787meq/
g、分子量1.29×103)。前記プレポリマー20
gをジメチルスルホキシド62gに溶解し、グリシジル
メタクリレート6.71g、N,N−ジメチルドデシル
アミン(触媒)504mg、ハイドロキノン(重合禁止
剤)62.4mgを加え、窒素雰囲気下140℃で7時
間反応した。反応溶液をアセトンに加え、ポリマーを沈
殿させ、よく洗浄して末端メタクリレートマクロモノマ
ー(P−2)を23.4g(分子量1.43×103
得た。
【0080】実施例1において、平版印刷版用支持体の
作成に用いた親水性ポリマー含有層塗布液1を下記親水
性ポリマー含有層塗布液2に代えた以外は実施例1と同
様にして平版印刷版用支持体2を得た。得られた平版印
刷版用支持体2の親水性表面の接触角(空中水滴、協和
界面科学(株)製CA−Z)を測定したところ、18.
0°であり、親水性に優れていることが確認された。 (親水性ポリマー含有層塗布液2) ・アクリルアミドマクロモノマー(P‐2) 2g ・水 18g
【0081】(平版印刷版原版の作成と評価)このよう
にして得られた平版印刷版用支持体2の表面を実施例1
と同様にしてポジ型画像形成層を形成し、実施例3の平
版印刷版原版を得た。この平版印刷版原版を実施例1と
同様に製版し、印刷を行なった。得られた印刷物の画像
部が良好に形成されているかどうか、および非画像部に
汚れが生じていないかを観察したところ、画像部のヌケ
や非画像部の汚れのない良好な画質の印刷物が得られ
た。その後、印刷を継続したが、6000枚の良好な印
刷物が得られ、親水性ポリマーの種類を変えた場合で
も、本発明の平版印刷版用支持体を平版印刷版原版とし
て用いた場合、印刷物の画質、耐刷性ともに良好である
ことがわかった。
【0082】〔実施例4〕実施例2において得られた平
版印刷版用支持体2に、実施例2と同様にしてネガ型画
像形成層を形成し、実施例4の平版印刷版原版を得た。
この平版印刷版原版として用い、実施例2と同様の条件
で、露光、現像、印刷を行ったところ、画像部のかすれ
や非画像部の汚れのない良好な印刷物が6000枚得ら
れ、本実施例においても、本発明の平版印刷版原版は、
印刷物の画質、耐刷性ともに良好であることがわかっ
た。
【0083】
【発明の効果】本発明の平版印刷版用支持体は、親水性
が高く、また、その持続性に優れた親水性表面を備えて
おり、平版印刷版原版に好適に用いられる。また、この
平版印刷版用支持体を用いた本発明の平版印刷版原版
は、印刷汚れ性が改善され、厳しい印刷条件において
も、高画質の印刷物が多数枚得られるという効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA12 AA14 AB03 AC01 AC08 AD01 AD03 DA35 DA36 2H096 AA06 BA01 BA09 CA03 CA05 2H114 AA04 AA22 AA23 BA02 BA10 DA41 EA02 EA05 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた疎水性ポリマー含有
    層上に、重合性基を有する親水性ポリマーを含有する組
    成物を接触させ、エネルギーを付与し、該疎水性ポリマ
    ー含有層上に、重合性基を有する親水性ポリマーを直接
    化学結合させて得られる親水性表面を有することを特徴
    とする平版印刷版用支持体。
  2. 【請求項2】 前記疎水性ポリマー含有層に、エネルギ
    ー付与により重合開始能を発現する化合物を含有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版用支持体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は請求項2に記載の平版
    印刷版用支持体上に、画像形成層を有することを特徴と
    する平版印刷版原版。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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