JP2003121819A - 液晶表示板用配向ポリエステルフィルム - Google Patents

液晶表示板用配向ポリエステルフィルム

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JP2003121819A
JP2003121819A JP2001311098A JP2001311098A JP2003121819A JP 2003121819 A JP2003121819 A JP 2003121819A JP 2001311098 A JP2001311098 A JP 2001311098A JP 2001311098 A JP2001311098 A JP 2001311098A JP 2003121819 A JP2003121819 A JP 2003121819A
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crystal display
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Shuji Kyozuka
修司 京塚
Takeshi Asada
毅 浅田
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Teijin DuPont Films Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置における液晶表示板の構成要素
として用いるフィルムにおいて、接着性を向上させる。 【解決手段】 フィルムの最大屈折率と最小屈折率の差
≧0.08。50cm四方にサンプリングしたフィルム
において任意方向に設定した直線軸に対する配向主軸の
ばらつきが全ての場所において5°以内。可視光線透過
率≧80%。85重量%以上がポリエチレンテレフタレ
ートであるポリエステルからなる配向フィルムである。
分子量1000〜50000のポリエチレングリコール
を、0.5〜15重量%含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置にお
ける液晶表示板の構成要素として用いる配向ポリエステ
ルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示板用フィルムとしては流
延法で製膜したトリアセテートフィルム等が使用され、
ポリエチレンテレフタレートフィルムは用いられなかっ
た。その理由は二軸配向されたポリエチレンテレフタレ
ートフィルムは光学的配向軸の方向が一定していないの
で、液晶表示板に用いる偏光板保護フィルムとして用い
る場合、光学的特性が不揃いになり、不都合であるため
である。また、偏光フィルムの保護フィルムに要求され
る特性としては光学的に無配向、すなわちクロスニコル
中でフィルムと面内に回転させても透過量の変化が小さ
いことであるか、または一方向に配向(但し、貼り合せ
作業面からみると縦方向或いは横方向に配向)している
ことが重要である。
【0003】これらの条件が満足されていないと、直行
させた偏光子間の液晶に電界を印加した場合と無電界の
場合の、光線透過量の比が小さく、表示板としての機能
が失われる。従って、無配向フィルムである流延法未延
伸フィルム、例えばトリアセテートフィルムは光学的に
適しており、配向軸の方向が一定していない配向ポリエ
ステルフィルムは不適である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶表示板が多
方面に利用されるようになった結果、一部の用途、例え
ば自動車用のダッシュボードの表示装置のように、温度
・湿度が高い状態で使用される用途ではトリアセテート
の湿熱による劣化、特に気泡の発生が欠点となってく
る。その対策として湿熱劣化がトリアセテートフィルム
より優れている素材のフィルムが望まれている。また、
従来の二軸配向ポリエステルフィルムは、結晶配向主軸
の方向がフィルム中央部から端部に向って変化してい
る。この変化は、製造時のボーイングによるもので、フ
ィルム巾方向において中央部よりも両端部に近づく程大
きくなっている。そのため、二軸配向ポリエステルフィ
ルムは、実質フィルム中央部しか使えない、極めて効率
の悪いものとなっていた。
【0005】さらに配向ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムと偏光子であるヨードを吸着させたポリビニルア
ルコール一軸配向フィルムとを両者の流れ方向同士貼り
合わせ、保護フィルム付偏光板を作成する際に、ベース
フィルムとして用いるポリエステルフィルムに対する接
着性が乏しい。
【0006】本発明者は、上述の特性を満足しかつトリ
アセテートフィルムより優れた耐湿熱性を有するフィル
ムを開発すべく鋭意研究の結果、本発明に到達した。従
って、本発明の目的は配向ポリエチレンテレートフィル
ムのもつ寸法安定性や長期湿熱劣化耐性を保持しながら
クロスニコル下での明瞭な消光性が得られ、また、偏光
子である一軸配向ポリビニルアルコールへの接着性を飛
躍的に向上した液晶表示板用の偏光子の保護フィルム、
液晶素子の透明電極、表面保護板等に適したフィルムを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示板用配
向ポリエステルフィルムは、液晶表示装置における液晶
表示板の構成要素として用いるフィルムにおいて、フィ
ルムの最大屈折率NMA Xと最小屈折率NMINの差(NMAX
−NMIN)が0.08以上、50cm四方にサンプリン
グしたフィルムにおいて任意方向に設定した直線軸に対
する配向主軸のばらつきが全ての場所において5°以
内、かつフィルムの可視光線透過率は80%以上であ
り、さらに85重量%以上がポリエチレンテレフタレー
トであるポリエステルからなるる配向フィルムであっ
て、分子量1000〜50000のポリエチレングリコ
ールを0.5〜15重量%含有していることを特徴とす
る。
【0008】本発明において配向ポリエステルフィルム
には、ポリエチレンテレフタレートを用いるが、本発明
の効果を損ねない範囲で他の成分を共重合させることも
できる。他の共重合成分として酸成分としてはアジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等
の脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、2−6ナフタレ
ンジカルボン酸、2−7ナフタレンジカルボン酸、1−
5ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカル
ボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、アンスラセンジカルボン酸等等の芳香族
ジカルボン酸などを好ましく挙げる事ができる。またア
ルコール成分としてはジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の脂肪族ジ
オール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキ
レングリコールを好ましく挙げる事ができる。これらは
単独あるいは2種以上を使用することができる。
【0009】本発明においてポリエチレンテレフタレー
トは、85重量%以上が、ポリエチレンテレフタレート
からなるポリエステルであって、分子量1000〜50
000のポリエチレングリコールを0.5〜15重量%
含有する、すなはち、共重合もしくはブレンドさせるこ
とにより、フィルム表面の濡れ性を向上させることがで
き、好ましい。本発明におけるポリエステルは酸成分が
テレフタル酸、グリコール成分がポリエチレングリコー
ルからなるポリエステルに分子量1000〜50000
好ましくは、2000〜40000、更に好ましくは、
3000〜30000のポリエチレングリコールを0.
5〜15重量%好ましくは、1〜10重量%更に好まし
くは、1.5〜5重量%含有させているものである。ポ
リエチレングリコールの分子量1000未満のものは、
含有量を相当大きくしても、接着性は不十分であり、分
子量が50000以上のものになると、ポリエチレング
リコールを含有させるとポリマーの溶融粘度が高すぎて
安定して押出機より吐出して製膜することが不可能とな
り、延伸後のフィルムヘーズが高くなり、透明性が損な
われる。
【0010】ポリエステルにはフィルムを製造する際の
巻取性や、塗膜層等を塗設する際のフィルムの搬送性等
を良くするため、必要に応じて滑剤としての有機又は無
機の微粒子を含有させることが好ましい。かかる微粒子
としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アル
ミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、架橋アクリ
ル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、尿素樹脂粒
子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等が例
示される。また、微粒子以外にも着色剤、帯電防止剤、
酸化防止剤、潤滑剤、触媒、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン―プロピレン―ポリマー、オレフィン系
アイオノマーのような他の樹脂等も透明性を損なわない
範囲で任意に含有させることができる。
【0011】本発明のフィルムは、最大屈折率NMAX
最小屈折率NMINの差(NMAX−NMIN)が0.08以上
好ましくは0.09以上、更に好ましくは0.10以上
である。この範囲よりもNMAX−NMIN、すなわち複屈折
値が小さいと液晶表示画像に着色が生じる。また、従来
フィルムロールからサンプルを採取する際はフィルムの
製膜方向(長手方向)、フィルムの製膜方向と直角方向
を基準として切り出され、その屈折率は必ずしもサンプ
ルの屈折率の最大、最小値ではなかった。偏光子は通常
ポリビニルアルコールフィルムの縦方向一軸延伸フィル
ムを基体としており、この保護フィルムであるポリエス
テルフィルムとは偏光性の方向が一致していることが望
ましい。本発明における複屈折値は、切り出しサンプル
の屈折率の最大値から最小値を引いた値、つまり、屈折
率楕円体の最大値から最小値を引いた値で定義される。
屈折率が最大の方向とポリビニルアルコールの一軸延伸
方向を張り合わせることで、偏光子との偏光方向をフィ
ルム巾方向とポリビニルアルコールの配向方向を一致さ
せていた従来技術よりも効率良く一致させることができ
る。
【0012】50cm四方にサンプリングしたフィルム
の任意方向に設定した軸に対する配向主軸のばらつきが
全ての場所において5°以内、好ましくは4°以内更に
好ましくは3°以内である。配向主軸のばらつきが全て
の場所において5°を越えると、このフィルムを見て用
いて液晶表示素子を構成した際に、干渉色が発生し、表
示品質を著しく損なう。
【0013】また、可視光波長範囲での全光線透過率は
80%以上、好ましくは83%以上、さらに好ましくは
86%以上である。全光線透過率が80%未満になる
と、表示、図形、文字のコントラストが弱くなり、表示
品質が低下する。
【0014】また本発明のフィルムは、水との濡れ角度
が25〜55°であることが好ましい。水との濡れ角を
この範囲に限定することで、表面の親水性を増加させ、
偏光子であるPVAとの接着性を増すことができる。
【0015】フィルムの取り扱い易さ、特に巻取性付与
とフィルム同士の滑り性を与えるためポリマ−中に無機
物粒子を添加してもよいが、添加量は光線透過率との兼
ね合いで多量に入れすぎないことが肝要である。フィル
ムは通常厚さ30〜100μm程度のものが用いられる
ので、光線透過率80%以上を確保するためには無機物
微粒子の粒径は1μm以下、添加量は0.01重量%以
下が望ましい。添加量を0.1重量%より多くすると光
線透過率が80%未満となる場合が多く、表示図形、文
字のコントラストが弱くなり、表示品質が低下する。
【0016】本発明におけるポリエステルフィルムは、
150℃で30分間保持したときの熱収縮率が1%以
下、好ましくは0.5%以下であり、1%を超えて収縮
するものは製品化時の熱のため収縮し、製品とならな
い。このような熱収縮率を有する延伸フィルムは、例え
ば、延伸後に熱固定やポリエステルのTg以上の温度で
の熱処理によりフィルムの密度を例えば1.390g/
cm3以上とすることにより得ることができる。
【0017】従来技術である公知の延伸法により生産さ
れた液晶表示板用配向ポリエステルフィルムは、エッジ
のボーイングしている部分は製品として使用されること
が極めて少なかった。しかし本発明では、エッジのボー
イング部分から切り出した場合でも、物性が請求項1の
範囲内にあれば製品採取が可能であるため、全巾にわた
り生産性よく効率的に製品を採取できることも特徴とし
ている。
【0018】次に本発明フィルムの製造方法の一例を示
す。押出し製膜工程は常法どおり、テンター法によって
実施できる。この場合、縦方向とは、フィルムの製膜方
向(長手方向)を、横方向とはフィルムの製膜方向と直
角方向のことをいう。本発明の二軸延伸製膜において、
延伸倍率の高い方向は、縦方向、横方向のいずれでもよ
いが、より好ましくは横方向の延伸倍率を高くし、延伸
製膜する方法である。
【0019】本発明における延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムはフィルムの全巾にわたって、前記の如
き複屈折、中心付近、エッジ部分の結晶主軸の傾き角を
達成し、フィルムロールでの製品の採取、生産性向上の
為、その延伸倍率が縦方向に2.0未満好ましくは1.
8未満、さらに好ましくは1.6未満、かつ横方向に
4.0以上、好ましくは4.2以上、さらに好ましくは
4.4以上であることが好ましい。この範囲外の倍率で
製膜したものはフィルムの巾方向に対し中心付近では前
記複屈折、結晶主軸の傾きを達成できるが、その範囲は
せまく、大部分の範囲は本用途に要求される性能を満た
さないものになり生産性に劣るものである。
【0020】
【実施例】以下、実施例と比較例を挙げて、本発明をさ
らに説明する。なお本発明における種々の物性値および
評価特性は、以下の如く測定評価される。
【0021】(1)フィルムの厚み 打点式フィルム厚み系を用い、フィルム幅方向の任意の
場所50箇所、フィルム幅の中心付近の長手方向で任意
の場所50箇所について厚みを測定し、全100箇所の
数平均値をフィルム厚みとする。なお、試料としてのフ
ィルムには、幅方向と長手方向の厚み斑が平均厚みの+
20〜−20%厚み内にある物を用いる。厚み斑がこの
範囲を越えるフィルムは、液晶表示板用としては、表示
コントラストが悪くなり、表示品質が低下するので好ま
しくない。
【0022】(2)複屈折 アッベの屈折計を用いて、50cm四方にサンプリング
したフィルムの任意方向に設定した直線軸に対して18
0°にわたり屈折率を測定し、フィルムの最大屈折率N
MAXと最小屈折率NMINの差(NMAX−NMIN)を複屈折
(Δn)の値とした。
【0023】なお以下の実施例と比較例においてフィル
ムを溶融押し出し法にて製膜する際に、フィルム幅方向
と平行に置かれたダイに対して、ポリマーは一方向から
供給され、冷却ドラム上に押し出される。そこでフィル
ムの複屈折の測定は、フィルム幅方向におけるポリマー
の供給元側の測定点(後述の評価結果を示す表1中では
「F」)、フィルム幅方向の中央部の測定点
(「C」)、そしてフィルム幅方向におけるポリマーの
供給元側とは反対側の測定点(「B」)において行っ
た。これは、後述の配向軸の傾きの測定においても同様
である。
【0024】(3)配向軸の傾き 50cm四方にサンプリングしたフィルムの任意方向に
設定した直線軸に直線を引いておき、偏光顕微鏡下で観
察する。その際、偏光顕微鏡視野の十字線にフィルム上
に引いた線が重なるようにする。次に偏光顕微鏡のステ
ージを時計周りに回転させていく、視野の一番暗くなっ
た時点でのステージの回転角を目盛りから読み取り、そ
れを配向軸の傾きとする。
【0025】(4)全光線透過率 日本精密光学製の積分球式ヘーズメーターを用いて、可
視光波長範囲での全光線透過率を測定した。
【0026】(5)延伸倍率 縦延伸倍率は縦延伸ゾーン前後のロールの回転スピード
の比とした。横延伸倍率は横延伸ゾーンの入口巾と出口
巾の比とした。
【0027】(6)ポリビニルアルコール接着性(テー
プ剥離評価) ポリエステルの面に球状シリカ(平均粒径18μm、平
均細孔径20nm、平均細孔容積1.5cc/g)70
重量%、ポリビニルアルコール(クラレ製 商品名「P
VA117」)30重量%を混合した水性スラリーを乾
燥厚さで20μm塗設し、その上に幅12.7mm、長
さ150mmのスコッチテープ(スリーエム社製・N
o.600)を気泡が入らないよう粘着し、この上をJ
IS・C2701(1975)記載の手動式荷重ロール
でならして密着させた後、テープ幅に切り出す。このよ
うにして作成したサンプルからスコッチテープを剥離す
る際の、ポリエステルフィルムからの剥離状態を観察し
てポリビニルアルコールとの接着性を下記の通り評価し
た。 A:剥離が全く認められず、密着性良好 B:僅かに剥離が認められる C:剥離が顕著に認められる。
【0028】(7)熱収縮率 ポリエステルフィルムを150℃×30分熱処理した後
の収縮率を標点間距離30cmで測定した。
【0029】(8)水との濡れ角度 温度20℃、湿度65%の恒温恒湿にて測定フィルムを
一昼夜放置後、同一の温度条件で接触角測定器を用いて
測定した。水滴の直径は、1〜2mm程度とした。用い
る水は蒸留水である。
【0030】[実施例1〜10および比較例1〜4]本
発明におけるポリエステルフィルムは上記したポリエス
テルを、押出機ホッパーに供給して溶融温度280〜3
00℃で溶融混合し、単層ダイを用いて表面温度20℃
の冷却ドラム上に押出して急冷し厚さ180〜190μ
の未延伸フィルムを得た。
【0031】このようにして得られた未延伸フィルムを
80℃に余熱し、低速−高速ロール間でIRヒーターを
用いて延伸温度90〜100℃にて延伸倍率1.1倍〜
2.0倍に延伸した。得られた一軸延伸フィルムをステ
ンターに供給し、90〜110℃にて横方向に4.0〜
4.6倍に延伸しその後170℃にて熱固定を行い、表
1に示す厚み38μmの配向ポリエステルフィルムを得
た。得られた液晶表示板用配向フィルムの特性を表1に
示す。
【0032】実施例では、製膜したフィルムの全巾にわ
たり、高複屈折、及び低配向角(横方向1軸に近い)を
達成しており、偏光子であるポリビニルアルコールへの
十分な接着性を得ることができた光線透過率も高い偏光
板、位相差偏光板、位相差板貼り合わせ用に適したフィ
ルムが得られた。
【0033】比較例1では、ポリエチレングリコールの
含有量を小さくすると、十分な接着性を得ることができ
ない。逆に比較例2では、ポリエチレングリコールの含
有量が大きいものになると、ポリマーの溶融粘度が高す
ぎて安定して押出機より吐出して製膜することが不可能
となり、また延伸後のフィルムヘーズが高くなり、透明
性が損なわれる。また比較例3では、ポリエチレングリ
コールの分子量を小さくすると、十分な接着性が得られ
ず、また製膜後のブリードアウト等製膜上好ましくな
い。逆に比較例4では、ポリエチレングリコールの分子
量が大きいものになると、ポリマーの溶融粘度が高すぎ
て安定して押出機より吐出して製膜することが不可能と
なり、また延伸後のフィルムヘーズが高くなり、透明性
が損なわれる。含有量を高くするとフィルムヘーズが高
くなり、透明性が損なわれる。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の液晶表示板用フィルムは、液晶
表示板用フィルム構成する二軸配向フィルムの全域にわ
たって極めて効率的に液晶表示板用フィルムを得ること
ができ、しかも、従来用いられてきた流延法トリアセテ
ートフィルムより耐湿熱性において優れている。また、
従来のポリエステル配向フィルムとは異なった明瞭な光
学異方性を有し、しかも表面接着性を向上しており、液
晶表示装置用の保護フィルム、透明導電膜ベースとして
適している。更に製造装置としては従来のポリエステル
配向フィルムの製造装置を用いることができるので、生
産性もよく経済的効果も優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅田 毅 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BB20 BB23 BB43 BC09 BC22 2H090 JB03 JB09 JB10 JB12 JD01 JD15 JD17 LA09 2H091 FA08X FA08Z FC09 GA01 GA16 LA02 LA04 LA17 4F071 AA46 AA81 AF04Y AF30Y AF31Y AF62Y AH19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示装置における液晶表示板の構成
    要素として用いるフィルムにおいて、フィルムの最大屈
    折率NMAXと最小屈折率NMINの差(NMAX−NMIN)が
    0.08以上、50cm四方にサンプリングしたフィル
    ムにおいて任意方向に設定した直線軸に対する配向主軸
    のばらつきが全ての場所において5°以内、かつフィル
    ムの可視光線透過率は80%以上であり、さらに85重
    量%以上がポリエチレンテレフタレートであるポリエス
    テルからなるる配向フィルムであって、分子量1000
    〜50000のポリエチレングリコールを0.5〜15
    重量%含有していることを特徴とする液晶表示板用配向
    ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 水との濡れ角度が、25〜55°である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示板用配向ポリ
    エステルフィルム。
  3. 【請求項3】 熱収縮率が、150℃で30分間保持し
    たときに1%以下であることを特徴とする請求項1〜2
    のいずれかに記載の液晶表示板用配向ポリエステルフィ
    ルム。
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