JP2003120942A

JP2003120942A - 加熱調理器

Info

Publication number: JP2003120942A
Application number: JP2002293879A
Authority: JP
Inventors: Yuji Hayakawa; 雄二早川; Toyoji Hatakawa; 登世次幡川; Hirobumi Yoshimura; 博文吉村; Takayuki Akashi; 孝之明石
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2002-10-07
Filing date: 2002-10-07
Publication date: 2003-04-23

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明は高周波加熱調理器に関し、食品の種
類、形状、厚みに関係なく均一な最適加熱を可能にした
加熱調理器を目的とする。【解決手段】加熱室１と高周波発生装置４とこれ等を
結ぶ導波管７と、高周波を攪拌する電波攪拌羽根６と金
属の網状に構成された回転載置台２を設ける。電波攪拌
羽根６により攪拌された高周波電磁波を金属の網状に構
成された回転載置台２により更に乱反射または、食品の
底面より均一に吸収させるという相乗効果により食品の
加熱を均一に行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は高周波加熱装置に関
し、加熱室内の高周波電磁波による加熱の均一度を上げ
る構成に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、加熱室内の被加熱物を均一に
加熱する方法は数多く提案されている。

【０００３】この代表的な例が図２に示すように加熱室
１内の被加熱物２は、高周波発生装置３から発生する高
周波電磁波により内部を加熱される。７は金属導体線に
よってすのこ状に構成された回転載置台である。

【０００４】上記構成において、回転載置台を金属導体
線によってすのこ状に構成したため、高周波電磁波が回
転載置台の下方からすのこを通過し、被加熱物の底部に
吸収される。

【０００５】また、すのこを形成する金属導体線は方向
性を持って高周波電磁波を反射する。これを回転させる
ことにより乱反射を起こし、加熱室内の被加熱物の加熱
を均一にしようとするものである。

【０００６】しかしながら、この構成においては、高周
波発生装置３から発生する高周波電磁波は、加熱室内に
設けられた給電口４より放射される。このときどうして
も給電口に近い部分の被加熱物が強く加熱されるという
傾向があり、すべての高周波電磁波が、回転載置台によ
って乱反射されるわけではなく、いくら回転載置台を回
転させ被加熱物を移動させても回転載置台の中心部分と
外周部分との加熱バランスが取りにくく、またどうして
も外周部分の方が、加熱が強く結果として均一加熱にな
り得ていなかった。

【０００７】また、他の例として図３に示すように、加
熱室１の底部には被加熱物をのせて回転する回転載置台
２が具備されており、加熱室後壁３を略水平方向に延長
した部分に高周波発生装置４が備えられ、加熱室後壁３
には、給電口５となる開口が設けられている。前記給電
口５の近傍には、金属性電波攪拌羽根６が設けられ、モ
ータによって回転せしめられる。前記高周波発生装置４
から出された高周波電磁波は導波管８によって、電波攪
拌羽根６の方に導かれ、攪拌された後、前記給電口５か
ら加熱室１内に放射され、被加熱物を均一に加熱させよ
うとするものである。

【０００８】上記構成においては、電波攪拌羽根６が回
転することにより給電口５から高周波電磁波の加熱室１
への放射強度の分布状態が変化するにしたがって加熱強
度のパターンを変化させることにより回転載置台の中心
部分と外周部分との加熱バランスを取るようになってお
り比較的厚みの薄い被加熱物は、非常に均一な加熱分布
を得ることができる。

【０００９】しかし、回転載置台２は通常において耐久
性、耐熱性、経済性を考慮して金属が用いられるが、こ
の金属製回転載置台２のために高周波電磁波が反射して
しまい、特に回転の中心は動きが少ないため電波が弱い
ため比較的厚みのあるたとえばじゃがいも等を調理する
場合はどうしても底面部の出来が弱くなる現象があっ
た。

【００１０】この対策として回転載置台に複数の穴をあ
け、この穴を介して被加熱物の底から電波を吸収させる
方法が提案されているが効果が不十分であった。

【００１１】

【特許文献１】特開平５−５４９６５号公報

【特許文献２】実願昭６２−１３３７９８号マイクロフ
ィルム

【特許文献３】特開昭６４−６８９号公報

【特許文献４】実願昭５０−１４８２０１号マイクロフ
ィルム

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決することを目的とする。

【００１３】すなわち、高周波加熱装置においてどのよ
うな被加熱物を調理した場合でも、均一な最適加熱調理
を可能にする加熱装置を提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の加熱調理器は下記構成とした。

【００１５】本体内に被加熱物を加熱する加熱室と、高
周波電磁波を発生する高周波発生装置と、前記高周波発
生装置の前記高周波電磁波を前記加熱室に導く導波管
と、前記被加熱物を支持して、これと共に回転する回転
載置台と、前記加熱室内の高周波電磁波を攪拌する電波
攪拌羽根を備え、前記導波管の給電口は前記加熱室側面
に配置し、前記給電口に対向して、前記導波管内に前記
電波攪拌羽根を設け、前記回転載置台は、金属の網状に
構成される形状とした。

【００１６】また、前記回転載置台の回転軸線と前記電
波攪拌羽根の回転軸線は、同一線上よりずれた構成とし
た。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明は金属の網状に構成された
回転載置台と加熱室後背面に電波攪拌羽根を配置し、電
波攪拌羽根の前面には給電口を設け、高周波発生装置よ
り発生した高周波電磁波は、電波攪拌羽根により上下左
右に放射される。

【００１８】また加熱室内の上下左右に放射された高周
波電磁波は網状に構成された回転載置台の網目より通過
して被加熱物の底面より吸収される。また、回転載置台
は金属導体により形成されるため方向性を持って高周波
電磁波を反射するが、回転するため乱反射が起こる。こ
の効果は電波攪拌羽根と同じ効果となり、加熱室側面に
設けられた電波攪拌羽根と相乗効果を起こし、非常に電
波分布性能の良い調理性能が大幅に向上した加熱調理器
とすることができる。

【００１９】また回転載置台の回転軸線と電波攪拌羽根
の回転軸線を、同一線上からずらすことにより、回転載
置台を回転させた時、動きの少ない中心部にも高周波電
磁波が放射されることとなり中央が弱くなるのを防ぎ、
その結果加熱の均一度が向上する。

【００２０】

【実施例】以下本発明の実施例を図面にもとづいて説明
する。

【００２１】図１は本発明に係る加熱調理器の垂直横断
面図である。加熱室１の後壁３を水平方向に延長した部
分に高周波発生装置４が備えられ、加熱室後壁３には給
電口５となる開口が設けられている。前記給電口５の近
傍には、金属性電波攪拌羽根６が設けられておりこれが
回転する。前記高周波発生装置４から出された高周波電
磁波は、導波管７によって電波攪拌羽根６の方に導か
れ、攪拌された後、前記給電口５から加熱室１内に放射
される。前記加熱室１の底部には、金属導体の網状に構
成された食品等をのせる回転載置台２が具備されており
モータ８により回転せしめられる。

【００２２】加熱室内で食品を加熱する場合、食品全体
にいかに均一に高周波電磁波を当てるかが当然重要にな
ってくる。食品を載せて回転移動させる回転載置台は、
通常において耐久性、耐熱性、経済性を考慮して金具が
用いられるが、高周波電磁波は金属の表面では弱いとい
う特性から比較的厚みの薄い食品では加熱ムラが生じに
くいが厚めの食品は、どうしても金属に接する部分の加
熱が弱くなりがちである。

【００２３】しかし、回転載置台２を金属導体の網状に
構成することにより、電波攪拌羽根６により攪拌された
高周波電磁波は、回転載置台２の網目２ａより通過して
食品の底面に均一に吸収される厚めの食品の底面部分の
加熱も良好に行われる。

【００２４】また、網状に構成された回転載置台２を回
転させることにより、電波攪拌羽根６により攪拌された
高周波電磁波を更に網状に構成された回転載置台２によ
って乱反射を起こし、２つの相乗効果により大幅に加熱
ムラは解消される。

【００２５】また回転載置台２に食品をのせ回転させた
場合外周部では大きな動きをするが、中心部の動きは少
ないためどうしても中心部分の高周波電磁波は弱くなっ
てしまう。

【００２６】しかし、回転載置台２の回転軸線と電波攪
拌羽根６の回転軸線を同一線上よりａだけずらすことに
より中心部への電波攪拌羽根６より攪拌された高周波電
磁波の強弱の動きを大きくすることにより外周部と中心
部の差を少なくすることにより均一な加熱を可能にす
る。

【００２７】

【発明の効果】以上のように本発明の加熱調理器によれ
ば、食品全体を均一に加熱することができるため食品の
種類や形状が変わっても安定した均一な加熱が行える。

【００２８】また、誤って食品を加熱室に入れずに動作
した場合も電波攪拌羽根と網状に構成された回転載置台
の相乗効果により高周波電磁波を乱反射させ局部集中を
防ぎ機器の損傷を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の加熱調理器の垂直横断面図

【図２】従来の加熱調理器の水平断面図

【図３】従来の加熱調理器の側面断面図

【符号の説明】

１加熱室２回転載置台３後壁４高周波発生装置５給電口６電波攪拌羽根７導波管８モータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者吉村博文大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内 (72)発明者明石孝之大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内Ｆターム(参考） 3L086 AA04 BA08 BB07 BB08 BB09 BF07 DA06 DA12

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】本体内に被加熱物を加熱する加熱室と、
高周波電磁波を発生する高周波発生装置と、前記高周波
発生装置の高周波電磁波を加熱室に導く導波管と、前記
被加熱物を支持して、これと共に回転する回転載置台
と、前記加熱室内の高周波電磁波を攪拌する電波攪拌羽
根を備え、前記導波管の給電口は、前記加熱室後背面に
配置し、前記給電口に対向して、前記導波管内に前記電
波攪拌羽根を設けて構成し、高周波電磁波は、電波攪拌
羽根により上下左右に放射される加熱調理器。
【請求項２】回転載置台は金属の網状に構成された請
求項１記載の加熱調理器。
【請求項３】回転載置台の回転軸線と電波攪拌羽根の
回転軸線は、同一線上よりずれていることを特徴とする
請求項１記載の加熱調理器。