JP2003120678A - 焼結含油軸受 - Google Patents

焼結含油軸受

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JP2003120678A
JP2003120678A JP2002308502A JP2002308502A JP2003120678A JP 2003120678 A JP2003120678 A JP 2003120678A JP 2002308502 A JP2002308502 A JP 2002308502A JP 2002308502 A JP2002308502 A JP 2002308502A JP 2003120678 A JP2003120678 A JP 2003120678A
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sintered oil
sealing layer
oil
sintered
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JP2002308502A
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Inventor
Noboru Kanezaki
昇 兼崎
Masatoshi Kumakura
正敏 熊倉
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結含油軸受に係り、軸受特性を変化させる
ことなく、潤滑油の揮発あるいは流出の防止を図る。 【解決手段】 回転軸2に外嵌状態に配される円筒内面
1aを有し、その軸線1b方向の両端面に、軸受材料よ
り粒度の細かい金属粉を焼結してなる密閉層3を設ける
ことにより、軸受材料内に保有されている潤滑油を密閉
層によって密閉して、両端面から流出等することを防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼結含油軸受に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】多孔質状の焼結合金により成形され潤滑
油を含浸させて使用される焼結含油軸受は、無給油で長
時間使用することができ、高温での耐久性に優れ、低騒
音であることから、ボールベアリングに代わる回転軸の
軸受として広く利用されている。
【0003】このような焼結含油軸受は、単一の軸受材
料よりなる多孔質状の焼結合金により円筒状に成形され
ているとともに、その内部に形成されている気孔内に含
浸させた潤滑油を保持することにより、回転軸との間に
油膜を形成して、長期に亙り潤滑状態を維持することが
できるようになっている。
【0004】軸受材料としては、種々のものが考えられ
ているが、一般に、Fe系およびCu系のものが広く使
用されている。前記Fe系の軸受材料は、Cu系の軸受
材料と比較して硬く、軸に対するなじみ性が悪いととも
に、耐食性が劣るが、機械的強度が高いことから高荷重
に耐え、しかも原料粉が安価であること等の利点があ
る。
【0005】これに対して、前記Cu系の軸受材料は、
低ノイズ特性に優れるとともになじみ特性が高く、高い
すべり速度を確保することができる等の利点を有する反
面、上記Fe系の軸受材料と比較して耐荷重性能が低い
という特性を有している。したがって、Fe系の軸受材
料は、一般に、高荷重低速度用の軸受に使用され、Cu
系の軸受材料は、低荷重高速度用の軸受に使用される。
また、この他に、アルミニウム系、金属−合成樹脂系等
の複合材料を使用した軸受も考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる焼結
含油軸受は、軸受材料として使用される金属粉は、潤滑
油を保持する気孔を大きく確保する必要性から、平均粒
径70〜150μm程度とされる。しかしながら、気孔
が大きくなると、潤滑油の保有量が多くなる反面、その
気孔を通して、揮発あるいは流出する潤滑油量も多くな
るという難点がある。特に、焼結含油軸受が円筒状に形
成されている場合には、内周面および外周面は、回転軸
およびケーシング等によって閉塞状態とされるが、両端
面は開放状態とされるため、該端面から揮発・流出する
潤滑油量を防止することができない。その結果、潤滑油
が失われた場合には、焼結含油軸受の軸受性能の低下、
焼き付け等の不都合が発生することが考えられる。
【0007】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであって、軸受特性を変化させることなく、潤滑油
の揮発・流出を防止することができる焼結含油軸受を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、回転軸に外嵌状態に配される円筒内面を
有し、その軸線方向に沿う両端面に、軸受材料より粒度
の細かい金属粉を焼結してなる密閉層を設けた焼結含油
軸受を提案している。また、上記焼結含油軸受におい
て、密閉層を面取り幅以下の厚さ寸法に形成することと
すれば、効果的である。さらに、上記焼結含油軸受にお
いては、密閉層が、平均粒径5ないし30μmの金属粉
を焼結してなる構成とすれば、より効果的である。
【0009】
【作用】本発明の焼結含油軸受によれば、両端面に軸受
材料より粒度の細かい金属粉を焼結してなる密閉層を設
けたので、両端面における気孔が閉塞され、焼結含油軸
受両端からの潤滑油の揮発あるいは流出が防止されるこ
とになる。また、密閉層を、面取り幅以下の厚さ寸法に
成形すれば、焼結後の矯正あるいは切削加工等によりな
される面取りによって、回転軸から離間させられる部分
に密閉層が設けられるので、該密閉層によっては、軸受
特性が変化させられないことになる。
【0010】さらに、密閉層を平均粒径5ないし30μ
mの金属粉を焼結してなる構成とすれば、焼結含油軸受
の両端面において、潤滑油の流出等する気孔を確実に閉
塞することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る焼結含油軸受
1の一実施例について図1ないし図3を参照して説明す
る。本実施例の焼結含油軸受1は、図1に示すように、
回転軸2に外嵌される円筒内面1aを有する円筒状に形
成されており、その軸線1b方向の両端面に、密閉層3
を具備している。
【0012】この焼結含油軸受1は、例えば、低荷重高
速度の用途に使用されるCu系の軸受材料よりなり、そ
の平均粒径は70ないし150μmである。これによ
り、軸受材料の粒の間には、充分な気孔が形成され、該
気孔内に、充分な量の潤滑油が保持されるようになって
いる。また、密閉層3は、例えば、Cu系の金属粉を焼
結することによって成形され、その平均粒径は5ないし
30μmである。したがって、密閉層3において金属粉
の間に形成される気孔は、極めて微細なものとなり、該
気孔を通じての潤滑油の流通は抑制されるようになって
いる。
【0013】このような焼結含油軸受1は、例えば、図
2の方法により成形される。すなわち、水平に配される
ダイ4の上下に貫通する孔5を、下部に配される下パン
チ6によって閉塞状態とする。下パンチ6には、前記孔
5の半径方向内方に間隔を開けて配されるロッド部7が
設けられている。これにより、該ロッド部7と孔5の内
面との間に円筒状の空間8が形成されるようになってい
る。
【0014】この状態で、まず、(a)焼結含油軸受1
の一端に配される密閉層3を成形するための金属粉Aを
所定厚さとなるように充填し、次いで、(b)軸受材料
よりなる金属粉Bを所定厚さとなるように充填し、さら
に、(c)焼結含油軸受1の他端側に配される密閉層3
を成形するための上記と同様の金属粉Aを充填した後
に、(d)ダイ4の上方に配した上パンチ9を下降させ
て、上記金属粉A、Bを圧縮する。これにより、両端に
密閉層3となる金属粉Aの層を有する焼結含油軸受1の
圧粉体が成形される。そして、この後に、焼結炉に投入
して焼結し、潤滑油を含浸させることにより焼結含油軸
受1が成形されることになる。
【0015】このように成形された焼結含油軸受1の軸
線1b方向両端の内外周に形成されるエッジ部10に
は、焼結後における矯正あるいは切削加工等によって、
面取りが実施される。この面取り寸法は、例えば、C
0.1ないしC1程度であって、焼結含油軸受1のエッ
ジ部10におけるバリの排除あるいは回転軸2の挿入容
易性の向上等を図る目的で適宜設定されている。
【0016】ここで、本実施例の焼結含油軸受1では、
図3に示すように、前記密閉層3が、上記面取りの幅寸
法と同等の厚さ寸法に形成されている。すなわち、密閉
層3は、面取り幅の厚さのリング板状に形成され、焼結
含油軸受1の両端面に配されている。これにより、焼結
含油軸受1の両端のエッジ部10においても、その部分
の面取りによって前記密閉層3が失われないようになっ
ている。
【0017】このように、本実施例の焼結含油軸受1
は、両端面に、軸受材料よりも粒度の細かい金属粉を焼
結してなる密閉層3を有しているので、軸受材料内に保
有されている潤滑油が密閉層3によって両端面から揮発
あるいは流出しないように保持される。しかも、密閉層
3は、面取りの幅寸法と同等の厚さ寸法に形成されてい
るので、面取りが行われることによっても当該面取り部
分に残存することになる。したがって、当該面取り部分
における潤滑油の流出防止効果が維持されるとともに、
当該部分の密閉層3は、面取りによって回転軸2に接触
しないように配されることとなるので、焼結含油軸受1
の軸受特性は、単一の軸受材料によって成形した場合と
同一のものとすることができる。
【0018】なお、本実施例においては、軸受材料をC
u系のものとしたが、これに代えて、他の任意の軸受材
料を採用することとしてもよい。また、その粒度も任意
でよい。また、本実施例では、密閉層3を構成する金属
粉をCu系の材料としたが、これに代えて、Al系、N
i系の材料を採用することとしてもよい。また、密閉層
3を構成する金属粉の粒度を5ないし30μmとした
が、好ましくは5ないし20μm、さらに好ましくは、
5μmないし10μmとすれば、軸受材料からの潤滑油
の流出を効率よく防止することができる。
【0019】さらに、本実施例では、密閉層3の厚さ寸
法を面取りの幅寸法と同等の寸法に設定したが、厳密に
この寸法に限定されるものではなく、焼結含油軸受1の
半径方向の中間位置近傍においては、潤滑油の密封性を
維持でき、かつ、軸受性能を害しない範囲内において、
その厚さ寸法を任意に設定することができる。すなわ
ち、密閉層は、面取りの幅寸法以下の厚さ寸法で形成さ
れていることが好ましいが、軸受性能を害しなければ、
面取りの幅寸法よりも厚く形成されていてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る焼結
含油軸受は、回転軸に外嵌状態に配される円筒内面を有
し、その軸線方向に沿う両端面に、軸受材料より粒度の
細かい金属粉を焼結してなる密閉層を設けたので、軸受
材料内に保有されている潤滑油が密閉層によって焼結含
油軸受の両端面から揮発あるいは流出することが回避さ
れる。その結果、長期間に亙って良好な潤滑状態を維持
することができるという効果を奏する。
【0021】また、密閉層を面取り幅以下の厚さ寸法で
成形する構成とすれば、面取りによって密閉層が回転軸
に接触しないように形成されるので、単一の軸受材料の
みで成形した場合の軸受特性と同一の軸受特性を有する
焼結含油軸受を構成することができる。つまり、軸受特
性を変化させることなく、潤滑油の流出防止効果を付加
することができる。
【0022】さらに、上記の焼結含油軸受においては、
密閉層が、平均粒径5ないし30μmの金属粉を焼結し
てなることとすれば、金属粉相互間に生じる気孔を充分
に微細なものとして、密閉層に潤滑油の流出防止効果を
付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る焼結含油軸受の一実施例を示す
縦断面図である。
【図2】 図1の焼結含油軸受の成形方法を説明するた
めの図である。
【図3】 図1の焼結含油軸受の面取り部分における密
閉層を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 焼結含油軸受 1a 円筒内面 1b 軸線 2 回転軸 3 密閉層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に外嵌状態に配される円筒内面を
    有し、その軸線方向に沿う両端面に、軸受材料より粒度
    の細かい金属粉を焼結してなる密閉層を設けたことを特
    徴とする焼結含油軸受。
  2. 【請求項2】 密閉層が、面取り幅以下の厚さ寸法に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の焼結含油
    軸受。
  3. 【請求項3】 密閉層が、平均粒径5ないし30μmの
    金属粉を焼結してなることを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の焼結含油軸受。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013245657A (ja) * 2012-05-29 2013-12-09 Minebea Co Ltd 送風機用シャフト及び送風機
JP2020139608A (ja) * 2019-03-01 2020-09-03 Ntn株式会社 流体動圧軸受装置およびこれを備えたモータ

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