JP2003119987A - 手摺取付具 - Google Patents

手摺取付具

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JP2003119987A
JP2003119987A JP2001320794A JP2001320794A JP2003119987A JP 2003119987 A JP2003119987 A JP 2003119987A JP 2001320794 A JP2001320794 A JP 2001320794A JP 2001320794 A JP2001320794 A JP 2001320794A JP 2003119987 A JP2003119987 A JP 2003119987A
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Shuhei Izumi
周平 泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手摺及び手摺取付具の取り付けラインを簡単
にきれいに取り付けることができ、また、異なる径の手
摺部材を取り付ける場合でも1つの手摺取付具で対応で
き、さらに、1種類の手摺取付具で中間用にも端部取用
にも使用可能な手摺取付具を提供する。 【解決手段】 手摺取付具1は、設置面に固定される台
座部11が形成された支持部15に手摺部材7を保持す
る手摺受部17が設けられ、手摺受部17は、その内部
に手摺部材7を挿通した状態で保持する中空の筒状体と
されると共に、その側面にはネジ孔18が穿設され、ネ
ジ孔18にネジ部材18aを挿入して締着することによ
り手摺受部17内に挿入された手摺部材7を該手摺受部
17の内壁面に押圧して固定可能とされ、また、開口し
たその両端面を被覆する蓋部材20又は変換部材30が
装着可能とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手摺取付具に関
し、さらに詳しくは、手摺を廊下や階段等の壁面や笠木
上に取り付けるような場合に使用される手摺取付具に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、手摺を階段等の笠木上に設置する
ような場合に使用される手摺取付具としては、例えば、
図17に示すような縦受けタイプの手摺取付具100が
知られている。この手摺取付具100は、一般に金属製
材料により形成され、廊下や階段等の壁面に固定される
台座部101と、台座部101から突出し、垂直方向に
伸びる支持部105の先端に設けられた手摺受部107
を備えて構成されている。手摺部材7を保持する手摺受
部107の上面は、設置すべき手摺部材7の外周面に沿
って密接するような形状を有している。台座部101に
は、手摺取付具100を設置面に固定するためのビス1
02a、102aを挿通する4つのビス孔102、10
2が穿設されている。また、手摺受部107には、その
上面に配設される手摺材7を固定するためのビス108
a、108aを挿通するビス孔108が穿設されてい
る。
【0003】一方、手摺を廊下や階段等の壁面に取り付
けるような場合に使用される手摺取付具としては、図1
8に示すような横受タイプの手摺取付具もある。ここ
で、図18に示した手摺取付具100において、その理
解を容易にするため同じ部材には図17と同じ符号を付
した。図18に示された手摺取付具100は、一般に金
属製材料により形成され、廊下や階段等の壁面に固定さ
れる台座部101と、台座部101から突出し、略直角
方向に折れ曲がるようにして伸びる支持部105の先端
に設けられた手摺受部107を備えて構成されている。
手摺部材7を保持する手摺受部107の上面は、設置す
べき手摺部材7の外周面に沿って密接するような形状を
有している。台座部101には、手摺取付具100を壁
面に固定するためのビス102a、102aを挿通する
3つのビス孔102、102が穿設されている。また、
手摺受部107には、その上面に配設される手摺材7を
固定するためのビス108a、108aを挿通する2つ
のビス孔108、108が穿設されている。
【0004】また、横受タイプの手摺取付具としては、
図19に示すような手摺取付具110も提供されてい
る。この手摺取付具110は、例えば金属製材料により
形成され、廊下や階段等の壁面に固定される台座部11
1と、台座部111から屈曲するようにして伸びる支持
部115の先端に手摺受部117が設けられて構成され
ている。手摺部材7を保持する手摺受部117の上面
は、設置すべき手摺部材7の外周面に沿って密接するよ
うな形状とされている。この手摺取付具110の支持部
115は、中空の筒体の一面を開口させたような形状と
されている。
【0005】支持部115の端部に形成された台座部1
11には、支持部115の開口された空間部を利用して
取着されるビス112a、112aを挿通するための4
つのビス孔112、112が穿設されている。また、手
摺受部117には、その上面に配設される手摺材7を固
定するためのビス118a、118aを挿通する2つの
ビス孔118、118が穿設されている。そして、支持
部115の開口面にはそれ遮蔽するための蓋部材113
が嵌め込まれるようなっている。これにより、台座部1
11に締着されたビス112a、112a及び手摺部材
7を固定するためのビス118a、118a等の固定構
造を視界から隔離することができるので見た目にもすっ
きりとした手摺取付具を提供しようとするものである。
【0006】図17、図18に示した従来の手摺取付具
100にあっては、ビス108aをいきなり直接手摺部
材7に突き刺すようにして締着するのは困難なので、ま
ず、ビス孔108に対応する位置の手摺部材7の表面に
ガイド孔を穿設し、そのガイド孔にビス108aを挿通
して締着する必要がある。しかし、手摺取付具100の
取り付け場所によってはガイド孔の穿設やビス108a
をドライバ等の締着具により締着する等の作業を行うス
ペースがないため手摺取付具100を所定の場所に固定
した後で手摺取付具100に手摺部材7を取り付ける後
付け作業が困難な場合がある。また、ビス108aが取
り付けられるガイド孔を先に穿設しておくことも考えら
れるが高い精度が要求されるためあまり現実的ではな
い。そのため、従来は、先に手摺取付具100に手摺部
材7を固定した後で手摺取付具100を所定の設置場所
に固定することが行われていた。
【0007】また、従来の手摺取付具100、110に
あっては、所定の長さに切断されて使用される手摺部材
7の切断面がそのまま剥き出しの状態となってしまい見
た目にも美しくないと共に、その切断部により怪我をす
るおそれもある。そのため、切断面をきれいに曲面加工
するか又は手摺部材7の切断部をカバーするエンドキャ
ップを取り付けることが行なわれていた。
【0008】さらに、図19に示す手摺取付具110に
あっては、手摺部材7の端面加工又はエンドキャップの
取り付けの替わりに、図20に示すような、台座部12
1と、台座部121から屈曲して伸びる支持部125の
先端に手摺受部127が設けられると共に開口した空間
部を遮蔽する蓋部材123を備えて構成された端部取り
付け用の手摺取付具120と組み合わせて用いることが
行なわれていた。従って、この場合には、中間取り付け
用と端部取り付け用の2種類の異なる部材を用意して手
摺を設置する必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、手摺取付具に
手摺部材を固定する際に手摺取付具の取り付け位置が手
摺部材の外周面の円周方向にズレてしまうと台座部の底
面が設置面ときちんと接触しなくなるという問題があ
る。その状態で手摺取付具を設置面に固定すると台座部
101を繋ぐ取り付けラインが直線上とならずガタガタ
になり見た目にも美しくないという問題がある。
【0010】また、手摺設置のために中間取り付け用と
端部取り付け用の2種類の異なる部材を用いるのは煩雑
であり、出来れば1つの手摺取付具で中間取り付け用と
端部取り付け用に使用できるのが好ましい。
【0011】そのほか、設置すべき手摺部材も握りやす
さ等を考慮して複数の径のサイズが提供されている。そ
のため、手摺部材を保持する手摺受部の上面に手摺部材
の外周面に沿うように密接させるようにするには手摺受
部の上面のカーブを手摺部材の外周面の形状に合わせて
形成する必要があった。また、手摺部材の端部に取り付
けるエンドキャップも手摺部材の径に合わせて数種類準
備する必要があった。従って、設置すべき手摺部材の径
が異なればそれに合わせて複数の手摺取付具及びエンド
キャップを準備する必要があった。
【0012】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
ので、極めて容易に手摺及び手摺取付具の取り付けライ
ンを一直線上に位置させ、見た目にもきれいに手摺を取
り付けることが可能な手摺取付具を提供することを目的
とする。また、本発明は、1種類の手摺取付具で中間取
り付け用にも端部取り付け用にも使用することができる
手摺取付具を提供することを目的とする。さらに、異な
る径の手摺部材を取り付ける場合であっても1つの手摺
取付具で対応できる手摺取付具を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、設置面に固定される台座部が
形成された支持部に手摺部材を保持する手摺受部が設け
られた手摺取付具において、手摺受部は、その内部に手
摺部材が挿通される中空の筒状体とされると共に、その
側面にはネジ孔が穿設され、ネジ孔にネジ部材を挿入し
て締着することにより手摺受部内に挿入された手摺部材
を該手摺受部の内壁面に押圧して固定するように構成さ
れていることを特徴とする。
【0014】上記課題を解決するために請求項2記載の
発明は、設置面に固定される台座部が形成された支持部
に手摺部材を保持する手摺受部が設けられた手摺取付具
において、手摺受部は、その内部に手摺部材が挿通され
る中空の筒状体とされると共に、開口した端面には該開
口部を被覆する蓋部材が装着可能とされていることを特
徴とする。
【0015】上記課題を解決するために請求項3記載の
発明は、設置面に固定される台座部が形成された支持部
に手摺部材を保持する手摺受部が設けられた手摺取付具
において、手摺受部は、その内部に手摺部材が挿通され
る中空の筒状体とされると共に、手摺受部の内部には挿
通すべき手摺部材の断面形状に合わせた変換部材が装着
可能とされ、該変換部材を装着することにより手摺受部
の内部形状と異なる形状の手摺部材を保持可能とされて
いることを特徴とする。
【0016】上記課題を解決するために請求項4記載の
発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の手摺取付
具において、支持部は、その内部に空間部を有すると共
に、少なくとも一方側の側面が開口して形成され、台座
部には空間部を利用して締着される取付部材を挿通する
挿通孔が穿設されると共に、手摺受部にはその内部に挿
入された手摺部材を空間部を利用して締着されるネジ部
材を挿通する挿通孔が穿設され、そして、支持部には開
口面を目隠しするカバー部材が装着されて構成されてい
ることを特徴とする。
【0017】上記課題を解決するために請求項5記載の
発明は、請求項4に記載の手摺取付具において、支持部
に形成された空間部内の略中央部には、手摺受部を内部
から支持する柱部が立設されると共に、該柱部には2本
の長孔が穿設され、カバー部材は、その表面から伸びる
2本の腕部を備えると共に、その腕部の先端には係止部
が形成され、長孔に挿入された腕部の係止部が挿入側と
は反対側の柱部の表面に係止されることによりカバー部
材が開口面に装着されることを特徴とする。
【0018】上記課題を解決するために請求項6記載の
発明は、請求項5に記載の手摺取付具において、カバー
部材の2つの腕部は、上下方向の中心から偏心した位置
に形成されると共に、上下いずれの方向からでも装着可
能とされていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る手摺取付具の
一実施形態について図面を参照しつつ説明する。ここ
で、図1は、本発明に係る手摺取付具の第1の一実施形
態の斜視図である。まず、図1に示された手摺取付具1
Aは、概略として、廊下や階段等の壁面に固定される台
座部11と、台座部11から立設して設けられた支持部
15の上部に手摺受部17を備えて構成されたいわゆる
縦受けタイプの手摺取付具である。
【0020】支持部15は、例えば、ステンレスや合金
等の金属製材料により内部に空間を有する箱枠状に形成
され、その箱枠体の両側面には開口面が形成されてい
る。そして、支持部15の下側端部には廊下や階段等の
壁面に固定される矩形状の台座部11が形成されてい
る。台座部11は、その中央部表面がやや盛り上がった
山型形状とされ、その斜面部には支持部15の開口され
た空間部を利用して取着されるビス12a、12aを挿
通するためのビス孔12、12が穿設されている。一
方、手摺受部17には、その内部に挿入される手摺部材
7を固定するために支持部15の開口された空間部を利
用して取着される先端部が略平坦な六角孔付止めネジ1
8a、18aを挿通するためのネジ孔18、18が穿設
されている。また、台座部11の近傍には後述するカバ
ー部材13に設けられた係止片13aと係合する係合部
15aが形成されている。
【0021】支持部15の両開口面には、図2に示すよ
うなカバー部材13が取り付けられるようになってい
る。支持部15の開口面と対向する側のカバー部材13
の表面には支持部15に形成された係合部15aに係合
される係止片13aが設けられており、支持部15の開
口面にしっかりと嵌め込まれるようになっている。これ
により、壁面及び手摺部材7を固定するためのビス等の
固定構造を視界から隔離することができるので見た目に
もすっきりした印象を与えることができる。
【0022】手摺部材7を保持する手摺受部17は、中
空の筒状体とされ、その内壁面は挿入される手摺部材7
の外周面に沿って密接するような形状を備えている。す
なわち、図1に示されているように、保持される手摺部
材7が円柱状の長尺材であれば手摺受部17の断面形状
は円形状とされ、保持される手摺部材の断面が楕円形を
有する円柱状の長尺材であれば手摺受部の断面形状は楕
円形状とされる。尚、手摺部材7は、手摺受部17の内
部にごく僅かの隙間を有して挿入可能とされている。
【0023】手摺部材7は、主として径のサイズが38
〜32mmの丸棒状のものが用いられ、通常、金属パイ
プや木の棒等の管状材が使用される。手摺のサイズはも
ちろんこれに限れるものではない。また、手摺7の断面
形状も円形状だけでなく、楕円形や矩形であっても構わ
ないが、この場合には手摺保持部11の内壁面の断面形
状もそのような手摺7合わせた形状とすることが必要と
される。
【0024】手摺受部17の開口したその端面にはそれ
を被覆するための蓋部材20が装着可能とされている。
蓋部材20は、図15に示すように、手摺取付具1Aを
端部取り付け用として用いた場合に手摺部材7が挿入さ
れている側とは反対側の手摺受部17の端面17aをカ
バーするものである。蓋部材20は、図15に示すよう
に、手摺受部17の内部に挿入される挿入部21と、手
摺受部17の端面を覆い隠す保護面23を備えて形成さ
れている。
【0025】蓋部材20は、天然ゴムや合成樹脂等のほ
か、手摺部材7の材質に合わせて金属製あるいは木製で
形成することが可能である。この場合、手摺受部17の
内部に挿入される挿入部21は手摺受部17の内壁面に
しっかりと密着させるために弾性変形可能な合成樹脂等
により形成することが好ましい。
【0026】また、手摺受部17の開口部には、変換部
材30が装着可能とされている。変換部材30は、手摺
受部17の内径によりも小さい径の手摺部材7を取り付
ける場合に用いられるものである。例えば、手摺受部1
7の内径が38mmの手摺部材7が挿入される大きさに
形成されている場合に、内径が35mmあるいは32m
mの手摺部材7を保持させるために使用される。変換部
材30は、図16に示すように、内部に手摺部材7が挿
入される空間部35を有する中空状の略円筒状に形成さ
れ、手摺受部17の開口部内に挿入される挿入部31を
有して形成されている。
【0027】変換部材30は、蓋部材20の場合と同様
に天然ゴムや合成樹脂等のほか、手摺部材7の材質に合
わせて金属製あるいは木製で形成することが可能である
が、手摺受部17の内部に挿入される挿入部21は手摺
受部17の内壁面にしっかりと密着させると共に変換部
材30の内壁面が手摺部材7の外周面としっかりと密着
するようにするために弾性変形可能な合成樹脂等により
形成することが好ましい。
【0028】次に、第2の実施形態の手摺取付具として
図5及び図6に示す手摺取付具1Bは、図1に示した手
摺取付具1と略同様の構成を備えたいわゆる縦受けタイ
プの手摺取付具であって、概略として、台座部11と、
台座部11から立設して設けられた支持部15の上部に
手摺受部17を備えて構成されている。尚、重複する部
分については同じ符号を付してその説明は省略し、以下
異なる部分のみ説明する。
【0029】箱枠状に形成された支持部15の内部には
台座部11の略中央部から手摺受部17を下側から支持
するようにして柱部16が立設されている。この柱部1
6には、上下方向に伸びる2本の長孔16a、16aが
平行に穿設されている。そして、柱部16は、上部側か
ら下部側に至るに従ってその幅が狭く形成されている。
【0030】本実施形態におけるカバー部材13は、図
7に示すように、その表面から2本の腕部14、14が
平行に伸びるように設けられ、その腕部14、14の先
端には係止部14a、14aが形成され、腕部14、1
4の内側の途中には突起部14b、14bが形成されて
いる。そして、柱部16に穿設された長孔16a、16
aに腕部14、14を挿入し、係止部14a、14aを
挿入側とは反対側の柱部16の表面に係止させることに
よりカバー部材13が開口面に装着されるようになって
いる。この場合、図8に示すように、腕部14、14が
長孔16a、16aに挿入された状態で突起部14b、
14bが柱部16と接することにより腕部14、14が
内側に撓まないようにして、係止部14a、14aが柱
部16の表面にしっかり係止するようになっている。
【0031】また、カバー部材13の2つの腕部14、
14は、カバー部材13の上下方向の中心からやや偏心
した位置に形成されていると共に、腕部14、14を長
孔15a、15aに挿入して支持部15の開口面にカバ
ー部材13を装着した状態において、カバー部材13の
外側表面と挿入側の柱部16の表面と反対側の柱部16
の表面とが平行となるように形成されている。このよう
に構成することにより、支持部15の開口面にカバー部
材13を上下いずれの方向からでも装着することが可能
となるので1種類のカバー部材13で左右両方の開口面
を覆うことができ使用すべき部品点数を少なくすること
ができる。
【0032】一方、本発明に係る手摺取付具のさらに異
なる第3の実施形態について図9〜13を参照しつつ説
明する。ここで、図9は本発明に係る手摺取付具の第3
の実施形態の側面図、図10はその正面図である。ここ
で、上述した手摺取付具1A、1Bと同じ部材にはその
理解を容易にするために同じ符号を付することとした。
まず、図9及び図10に示された手摺取付具1Cは、例
えば、ステンレスや合金等の金属製材料により形成され
ており、概略として、廊下や階段等の壁面に固定される
台座部11と、台座部11から屈曲するようにして伸び
る支持部15の先端に手摺受部17を備えて構成された
いわゆる横受けタイプの手摺取付具である。
【0033】支持部15は、内部に空間部を有する筒体
の一面を開口させたように形成されている。支持部15
の下側端部には廊下や階段等の壁面に固定される矩形状
の台座部11が形成され、台座部11には支持部15の
開口された空間部を利用して取着されるビス12a、1
2aを挿通するためのビス孔12、12が穿設されてい
る。一方、手摺受部17には、その内部に挿入される手
摺部材7を固定するために支持部15の開口された空間
部を利用して取着される先端が略平坦な六角孔付止めネ
ジ18a、18aを挿通するためのネジ孔18、18が
穿設されている。また、台座部11の近傍には後述する
カバー部材13に設けられた係止片13aと係合する係
合部15aが形成されている。
【0034】支持部15の開口面には、図9に示すよう
に、それを遮蔽するためにカバー部材13が取り付けら
れるようになっている。支持部15の開口面と対向する
側のカバー部材13の表面には支持部15に形成された
係合部15aと係合される係止片13aが設けられ、カ
バー部材13は、支持部15にしっかりと嵌め込まれ
る。これにより、壁面及び手摺部材7を固定するための
ビス等の固定構造を視界から隔離することができるので
見た目にもすっきりした印象を与えることができる。
【0035】手摺部材7を保持する手摺受部17は、中
空の筒状体とされ、その内壁面は挿入される手摺部材7
の外周面に沿って密接するような形状を備えている。す
なわち、図示されているように設置される手摺部材7が
円柱状の長尺材であれば手摺受部17の断面形状は円形
状とされる。そして、手摺受部17に挿入された手摺部
材7は手摺受部17の内壁面に密接してしっかりと保持
されるようになっている。
【0036】上述した第3の実施形態のものとは別の第
4の実施形態の手摺取付具を図14に示す。この手摺取
付具1Dは、一般に金属製材料により形成され、廊下や
階段等の壁面に固定される台座部41と、台座部41か
ら突出し、略直角方向に折れ曲がるようにして伸びる支
持部45の先端に設けられた手摺受部47を備えて構成
されている。手摺部材7を保持する手摺受部47は、上
述した実施形態のものと同様なので詳しい説明は省略す
るが、中空の筒状体とされた内壁面は挿入される手摺部
材7の外周面に密接するような形状を備えている。
【0037】手摺受部47の台座部41には、手摺取付
具1Dを壁面に固定するためのビス42a、42aを挿
通するビス孔42、42が穿設されている。また、手摺
受部47には、その内部に挿通される手摺材7を固定す
るためのビス48a、48aを挿通するビス孔48、4
8が穿設されている。
【0038】次に、本発明に係る手摺取付具の使用方法
について上述した手摺取付具1Aを例に説明する。尚、
手摺取付具1Bについてもその使用方法はほぼ同様であ
る。手摺の取り付けは、まず、手摺の取り付け位置から
見て一番端部側に取り付けられるべき手摺取付具1Aを
廊下や階段等の壁面の所定箇所に取り付ける。手摺取付
具1Aの取り付けは、手摺取付具1Aの支持部15の開
口された空間部を利用して台座部11に穿設されたビス
孔12、12のそれぞれにビス12a、12aを相通
し、ドライバのような固着具によりしっかりと締着す
る。そして、支持部15の開口面にカバー部材13を嵌
め込むと共に、手摺受部17の手摺部材7が挿入される
側とは反対側の端面17aに蓋部材20を挿入する。こ
こで、手摺取付具1Bにあっては、図5に示すように、
柱部16に穿設された長孔16a、16aに腕部14、
14を挿入し、係止部14a、14aを挿入側とは反対
側の柱部16の表面に係止させてカバー部材13を開口
面に装着する。この場合、カバー部材13はそれぞれ上
下を逆にして両開口面に装着する。
【0039】壁面に取り付けられた手摺取付具1Aの一
方側端面17aに中間取り付け用とされる複数の手摺取
付具1A、1Aの手摺受部17に手摺部材7が挿入され
た状態、すなわち、複数の手摺取付具1A、1Aが手摺
部材7にぶら下げられたような状態で既に壁面に取り付
けられた手摺取付具1Aの手摺受部17に手摺部材7の
一方側の端部を挿入し、手摺取付具1Aの支持部15の
開口された空間部を利用して手摺受部17に穿設された
ネジ孔18、18に止めネジ18a、18aを挿通し、
先端部側が直角に曲がって形成された六角レンチ50で
しっかりと締着する。これにより、手摺部材7は手摺受
部17の内壁面に押圧された状態でしっかりと手摺取付
具1Aに固定される。
【0040】次に、手摺部材7の端部のうち既に固定さ
れた側とは反対側の端部を別の手摺取付具1Aの端面1
7aに挿入し、手摺取付具1Aの支持部15の開口され
た空間部を利用して台座部11に穿設されたビス孔1
2、12のそれぞれにビス12a、12aを相通し、ド
ライバのような固着具により壁面にしっかりと締着す
る。そして、手摺受部17の手摺部材7が挿入される側
とは反対側の端面17aに蓋部材20を挿入する。ま
た、手摺取付具1Aの支持部15の開口された空間部を
利用して手摺受部17に穿設されたネジ孔18、18に
ビス18a、18aを挿通し、六角レンチ50でしっか
りと締着して手摺取付具1に手摺部材7を固定する。そ
して、手摺受部17の手摺部材7が挿入される側とは反
対側の端面17aに蓋部材20を挿入する。
【0041】次に、既に手摺部材7が手摺受部17に挿
入された状態の中間取り付け用となる複数の手摺取付具
1A、1Aを壁面に固定していく。このとき手摺受部1
7と手摺部材7は、未だ固定されていないので台座部1
1の底面を設置面にぴたりと密接することができる。こ
れにより手摺取付具1Aをきれいに並べて取り付けるこ
とが可能となる。そして、各手摺取付具1A、1Aのビ
ス18a、18aを六角レンチ50でしっかりと締着し
て手摺取付具1Aに手摺部材7を固定する。これによ
り、極めて容易に手摺及び手摺取付具の取り付けライン
を一直線上に位置させ、見た目にもきれいに手摺を取り
付けることが可能となると共に、一種類の手摺取付具1
Aにより手摺部材7はその両端部及び中間部を保持しつ
つ廊下や階段等の壁面に取り付けることが可能となる。
一方、保持すべき手摺部材7が手摺部材7の内径よりも
小さい場合には、初めに端面17a変換部材30を挿入
した後、上記の方法に即して手摺部材7を取り付けてお
けばよい。一方、手摺取付具1C、1Dについてもその
使用方法は上述した方法に準じて行えばよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る手摺取付具
によれば、設置面に固定される台座部が形成された支持
部に手摺部材を保持する手摺受部を、その内部に手摺部
材を挿通した状態で保持する中空の筒状体とすると共
に、その側面にはネジ孔が穿設され、このネジ孔にネジ
部材を挿入して締着することにより手摺受部内に挿入さ
れた手摺部材を該手摺受部の内壁面に押圧して固定する
ように構成することとしたので手摺取付具を先に設置箇
所に固定しても手摺取付具及び手摺の取り付けラインが
ガタガタにならず、きれいな直線上に配置することがで
きるという効果がある。
【0043】また、本発明に係る手摺取付具によれば、
設置面に固定される台座部が形成された支持部に手摺部
材を保持する手摺受部を、その内部に手摺部材を挿通し
た状態で保持する中空の筒状体とすると共に、開口した
その両端面を被覆する蓋部材が装着可能としたので1種
類の手摺取付具で中間取り付け用にも端部取り付け用に
も使用することができるという効果がある。
【0044】さらに、本発明は、保持すべき手摺部材の
径に合わせて変換部材を挿入することにより異なる径の
手摺部材を保持可能とされているので異なる径の手摺部
材を取り付ける場合であっても1つの手摺取付具で対応
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手摺取付具の第一の実施形態の側
面図である。
【図2】カバー部材の斜視図である。
【図3】図1に示した手摺取付具の正面図である。
【図4】図1に示した手摺取付具の側面である。
【図5】第二の実施形態の手摺取付具を示す正面図であ
る。
【図6】図5に示した手摺取付具の側面図である。
【図7】図5に示す手摺取付具に使用するカバー部材の
斜視図である。
【図8】カバー部材の取付状態を示す平面断面図であ
る。
【図9】第三の実施形態の手摺取付具の側面図である。
【図10】図9に示した手摺取付具の側面図である。
【図11】図9の手摺取付具の使用状態を示す斜視図で
ある。
【図12】蓋部材の使用状態を示す斜視図である。
【図13】カバー部材の斜視図である。
【図14】第四の実施形態の手摺取付具を示す斜視図で
ある。
【図15】蓋部材の斜視図である。
【図16】変換部材の斜視図である。
【図17】従来の手摺取付具を示す分解斜視図である。
【図18】図17とは別の従来の手摺取付具を示す分解
斜視図である。
【図19】図18とは別の従来の手摺取付具を示す斜視
図である。
【図20】従来の端部取り付け用の手摺取付具の斜視図
である。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D 手摺取付具 7 手摺部材 11 台座部 12 ビス孔 12a ビス 13 カバー部材 13a 係止片 14 腕部 14a 係止部 14b 突起部 15 支持部 15a 係合部 16 柱部 16a 長孔 17 手摺受部 17a 端面 18 ネジ孔 18a 止めネジ 20 蓋部材 30 変換部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設置面に固定される台座部が形成された
    支持部に手摺部材を保持する手摺受部が設けられた手摺
    取付具において、 前記手摺受部は、その内部に前記手摺部材が挿通される
    中空の筒状体とされると共に、その側面にはネジ孔が穿
    設され、前記ネジ孔にネジ部材を挿入して締着すること
    により前記手摺受部内に挿入された前記手摺部材を該手
    摺受部の内壁面に押圧して固定するように構成されてい
    ることを特徴とする手摺取付具。
  2. 【請求項2】 設置面に固定される台座部が形成された
    支持部に手摺部材を保持する手摺受部が設けられた手摺
    取付具において、 前記手摺受部は、その内部に前記手摺部材が挿通される
    中空の筒状体とされると共に、開口した端面には該開口
    部を被覆する蓋部材が装着可能とされていることを特徴
    とする手摺取付具。
  3. 【請求項3】 設置面に固定される台座部が形成された
    支持部に手摺部材を保持する手摺受部が設けられた手摺
    取付具において、 前記手摺受部は、その内部に前記手摺部材が挿通される
    中空の筒状体とされると共に、前記手摺受部の内部には
    挿通すべき手摺部材の断面形状に合わせた変換部材が装
    着可能とされ、該変換部材を装着することにより前記手
    摺受部の内部形状と異なる形状の手摺部材を保持可能と
    されていることを特徴とする手摺取付具。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の手
    摺取付具において、 前記支持部は、その内部に空間部を有すると共に、少な
    くとも一方側の側面が開口して形成され、 前記台座部には前記空間部を利用して締着される取付部
    材を挿通する挿通孔が穿設されると共に、前記手摺受部
    にはその内部に挿入された手摺部材を前記空間部を利用
    して締着されるネジ部材を挿通する挿通孔が穿設され、
    そして、前記支持部には前記開口面を目隠しするカバー
    部材が装着されて構成されていることを特徴とする手摺
    取付具。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の手摺取付具において、 前記支持部に形成された空間部内の略中央部には、前記
    手摺受部を内部から支持する柱部が立設されると共に、
    該柱部には2本の長孔が穿設され、 前記カバー部材は、その表面から伸びる2本の腕部を備
    えると共に、その腕部の先端には係止部が形成され、 前記長孔に挿入された前記腕部の前記係止部が挿入側と
    は反対側の前記柱部の表面に係止されることにより前記
    カバー部材が前記開口面に装着されることを特徴とする
    手摺取付具。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の手摺取付具において、 前記カバー部材の2つの前記腕部は、上下方向の中心か
    ら偏心した位置に形成されると共に、上下いずれの方向
    からでも装着可能とされていることを特徴とする手摺取
    付具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038517A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Toto Ltd 手摺ブラケット
JP2015113662A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 住装テック株式会社 手摺の取付け構造および手摺の取付け方法

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JP2008038517A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Toto Ltd 手摺ブラケット
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