JP2003119818A - 掘削装置、この駆動方法、及び傾斜角計測装置 - Google Patents

掘削装置、この駆動方法、及び傾斜角計測装置

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JP2003119818A
JP2003119818A JP2001311979A JP2001311979A JP2003119818A JP 2003119818 A JP2003119818 A JP 2003119818A JP 2001311979 A JP2001311979 A JP 2001311979A JP 2001311979 A JP2001311979 A JP 2001311979A JP 2003119818 A JP2003119818 A JP 2003119818A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワーショベルのバケット部に傾斜角のセン
サを直接取り付けることなく、且つ少ない数のセンサで
そのバケット部の傾斜角を正確に制御する。 【解決手段】 ブーム13に対するアーム14の回転角
を油圧シリンダ18で制御し、土砂を直接掘削する箱型
のバケット15のアーム14に対する回転角を油圧シリ
ンダ21及びリンク機構24を介して制御する。アーム
14及びリンク機構24のリンク部材25にそれぞれ水
平面に対する傾斜角を検出する傾斜センサ51及び52
を取り付けておき、傾斜センサ51,52の計測情報及
びリンク機構24の形状の情報等よりバケット15の水
平面に対する傾斜角を算出し、この算出結果に基づいて
バケット15の傾斜角を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建設工事や
土木工事などの掘削工程で使用される掘削装置、この駆
動方法、及びその掘削装置に装着できる傾斜角計測装置
に関し、特に掘削の最終段階で使用されているパワーシ
ョベル、ホイールローダー、及び除雪用のロータリー車
等に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、建設工事や土木工事の工事現
場において、地面や土砂を掘削する工程では、油圧式の
パワーショベルが使用されている。従来の実際の現場作
業では、掘削最終面の傾斜角(勾配)は設計書によって
規定されているため、直接掘削面に勾配検出器をあて
て、水平面に対する傾斜角を検出した後、目標とする傾
斜角に近づくようにパワーショベルによる掘削を行うと
いう一連の作業を繰り返すことによって、過掘を防ぐよ
うにしていた。このように直接掘削面に勾配検出器をあ
てる方式では、掘削の最終段階では、オペレータは非常
に慎重に掘削作業を進める必要があるため、作業効率を
高めることができなかった。
【0003】そこで、掘削作業の効率を高めるために、
最近はパワーショベルのバケット(土砂を直接掘削する
爪の付いた箱型の部材)の底面の傾斜角を計測する装置
が開発されている。図8は、バケット底面の傾斜角を計
測するための第1の従来技術を示し、この図8におい
て、不図示のパワーショベルの本体部にブーム13が傾
斜自在に設けられ、ブーム13に回転自在にアーム14
が設けられ、アーム14の先端部に回転自在にバケット
15が取り付けられ、バケット15に一体的に勾配検出
器5が固定されており、勾配検出器5によってバケット
15の底面の水平面に対する傾斜角が直接検出されてい
る。この場合、パワーショベルによって工事対象の地面
に底面3aがほぼ水平面となっている溝3を掘削するも
のとすると、掘削の最終段階では、勾配検出器5によっ
てバケット15の傾斜角を検出し、この検出結果が所定
の許容範囲内で0となる方向(矢印Cの方向)にバケッ
ト15を動かすように、オペレータがパワーショベルを
操作していた。
【0004】また、バケット底面の傾斜角を計測するた
めの第2の従来技術として、パワーショベルのブーム、
アーム、及びバケットの駆動角度をそれぞれ計測する3
個のセンサと、パワーショベル本体部の傾斜角を計測す
る傾斜センサとを組み合わせて、これら4個のセンサの
計測値より演算によってバケットの傾斜角を求めるコン
トロールシステムも開発されている。このコントロール
システムでは、バケットには直接センサは取り付けられ
ていなかったが、ブーム、アーム、バケットの駆動角度
を計測するセンサとして、それぞれワイヤーの巻き取り
量から回転角を求めるセンサが使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如くパワーショ
ベルの作業効率を高めるために、バケット底面の傾斜角
を直接的に、又は間接的に計測する技術が開発されてい
る。しかしながら、第1の従来技術では、図8に示すよ
うに、バケット15に勾配検出器5を直接装着している
ため、バケットの振動が直接勾配検出器5に伝わり易い
と共に、完全な防水構造を採用するのが困難であるた
め、勾配検出器5が故障し易いという不都合があった。
更に、バケット15とアーム14との間に信号ケーブル
を架け渡す必要があるが、バケット15の激しい振動等
によってその信号ケーブルが断線する恐れもあった。
【0006】また、パワーショベルにおいては、掘削対
象物に応じてバケットを交換したい場合があるが、バケ
ット自体に勾配検出器を設ける場合には、バケットの交
換が困難であるという不都合もある。一方、第2の従来
技術では、4個のセンサを用いるため、組立調整に時間
を要し、製造コストが高くなるという不都合があった。
また、多くのセンサを用いているため、メンテナンスも
煩雑であるという不都合があった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、パワーショベル
等の掘削装置のバケット部に対して傾斜角のセンサを直
接取り付けることなく、且つ少ない数のセンサでそのバ
ケット部の傾斜角を正確に計測又は制御できる技術を提
供することを目的とする。更に本発明は、そのような掘
削装置のバケット部を交換した場合にも、その交換後の
バケット部の傾斜角を容易に少ない数のセンサで正確に
計測又は制御できる技術を提供することをも目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による掘削装置の
駆動方法は、アーム部(14)に対してリンク機構(2
4)を介して回転自在に設けられたバケット部(15)
を用いて、被加工面を掘削する掘削装置の駆動方法にお
いて、そのアーム部に第1の傾斜センサ(51)を取り
付け、そのリンク機構の内のそのアーム部及びそのバケ
ット部とはそれぞれ一体的に変位しない部分(25)に
第2の傾斜センサ(52)を取り付けておき、その第1
及び第2の傾斜センサの計測情報に基づいてそのバケッ
ト部の傾斜角を算出し、この算出結果に基づいて、その
バケット部の傾斜角を制御するものである。
【0009】斯かる本発明によれば、その第1及び第2
の傾斜センサは、それぞれ計測対象部の所定の基準面
(例えば水平面)、又は所定の基準部材に対する傾斜角
(回転角)を検出するものである。そして、そのリンク
機構は、そのバケット部と連動するため、そのアーム部
の傾斜角の情報(第1の傾斜センサの計測情報)とその
リンク機構の一部の傾斜角の情報(第2の傾斜センサの
計測情報)とを用いて、その掘削装置(例えばパワーシ
ョベル、ホイールローダーなど)のバケット部の例えば
底面の傾斜角を正確に算出することができ、この算出結
果に基づいてそのバケット部の傾斜角を正確に制御する
ことができる。
【0010】なお、その本発明におけるバケット部に
は、パワーショベルなどに装着されて土砂を直接掘削す
るための先端部が開いた箱型の部材の他に、土砂や雪な
どを削る(かき取る)ためのブレード状の部材なども含
まれる。その本発明において、その第1及び第2の傾斜
センサ(51,52)は、それぞれ計測対象部の水平面
に対する傾斜角を計測し、この計測情報及びそのリンク
機構(24)の形状情報に基づいてそのバケット部の水
平面に対する傾斜角を算出することが望ましい。
【0011】そのリンク機構の形状情報(リンクを構成
する複数の部材の長さ等)と、それらの傾斜センサの水
平面を基準とする計測情報から、そのバケット部の水平
面に対する傾斜角を正確に算出することができる。通常
の建設工事や土木工事では、パワーショベル等の掘削装
置による掘削面の傾斜角を最終的に水平面を基準として
設計値(目標値)に加工する必要がある。従って、本発
明によれば、2つの傾斜センサを用いるのみで、バケッ
ト部の傾斜角を通常の工事で必要とされる角度に容易に
制御することができる。
【0012】また、一例として、そのバケット部(1
5)の傾斜角の算出結果に基づいて、そのバケット部を
目標とする傾斜角の範囲内に設定した状態で、そのバケ
ット部を被加工面に対して移動するようにしてもよい。
これによって、掘削の最終段階でその被加工面(掘削
面)の傾斜角を容易に設計値に設定することができる。
次に、本発明による掘削装置は、所定の支持部材(1
3)に対して回転自在に設けられたアーム部(14)
と、このアーム部に対してリンク機構(24)を介して
回転自在に設けられたバケット部(15)とを有する掘
削装置において、そのアーム部に対してそのリンク機構
を介してそのバケット部を回転駆動する駆動部(21)
と、そのアーム部に設けられた第1の傾斜センサ(5
1)と、そのリンク機構の内のそのアーム部及びそのバ
ケット部とはそれぞれ一体的に変位しない部分(25)
に設けられた第2の傾斜センサ(52)と、その第1及
び第2の傾斜センサの計測情報に基づいてそのバケット
部の傾斜角を算出する演算部(53)とを有するもので
ある。
【0013】斯かる本発明によれば、そのリンク機構
は、そのバケット部と連動するため、そのアーム部の傾
斜角の情報(第1の傾斜センサの計測情報)とそのリン
ク機構の一部の傾斜角の情報(第2の傾斜センサの計測
情報)とを用いて、そのバケット部の例えば底面の傾斜
角を正確に算出することができ、この算出結果に基づい
てそのバケット部の傾斜角を正確に制御することができ
る。
【0014】この場合、一例として、その第1及び第2
の傾斜センサは、それぞれ計測対象部の水平面に対する
傾斜角を計測し、そのリンク機構は、そのアーム部(1
4)の先端部よりなる第1部材(14a)と、そのバケ
ット部と一体的に設けられた第2部材(30)と、その
駆動部の先端部とそのバケット部とを連結する第3部材
(28)と、その第1部材の一端とその第3部材の一端
とを連結する第4部材(25)とを、それぞれ回転自在
な支点(23,26,27,29)を介して平行四辺形
状に連結して構成され、その第2の傾斜センサは、その
リンク機構のその第4部材(25)の傾斜角を計測し、
その演算部は、その計測情報及びそのリンク機構の形状
情報に基づいてそのバケット部の水平面に対する傾斜角
を算出するものである。
【0015】このようにそのリンク機構が平行四辺形状
である場合には、そのリンク機構の第4部材の傾斜角と
そのバケット部の傾斜角との関係が単純化されるため、
そのバケット部の傾斜角を容易に算出することができ
る。また、そのバケット部の水平面に対する傾斜角を算
出することによって、通常の工事での作業効率を改善す
ることができる。
【0016】これに関して、そのリンク機構を完全な平
行四辺形としてもよい。この場合には、その第2の傾斜
センサの計測値がそのままそのバケット部の傾斜角にな
るため、演算がより簡単化される。そして、その第1の
傾斜センサの計測値は、そのアーム部の回転角のみを制
御するために使用することができる。又は、そのリンク
機構を完全な平行四辺形ではなく、その第4部材の回転
角に対してそのバケット部(第2部材)の回転角が大き
くなるように構成してもよい。これによって、その第4
部材に設ける第2の傾斜センサの傾斜角の検出角度範囲
を狭くできるため、その第2の傾斜センサを小型化でき
る。
【0017】また、そのバケット部は、交換可能である
ことが望ましい。これによって、種々の掘削対象物
(面)に対応できると共に、交換後のバケット部に対し
て本発明によってその傾斜角を正確に計測することがで
きる。また、本発明の傾斜角計測装置は、所定の支持部
材(13)に対して回転自在に設けられるアーム部(1
4)に配置される第1の傾斜センサ(51)と、そのア
ーム部に対してバケット部(15)を回転自在に支持す
るためのリンク機構(24)の内のそのアーム部及びそ
のバケット部とはそれぞれ一体的に変位しない部分(2
5)に配置される第2の傾斜センサ(52)と、その第
1及び第2の傾斜センサの計測情報とそのリンク機構の
形状情報とに基づいてそのバケット部の傾斜角を算出す
る演算部(53)とを有するものである。斯かる傾斜角
計測装置は、本発明の掘削装置でバケット部の傾斜角を
計測するために使用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。図1は、本例の掘削装
置としての油圧式のパワーショベルの概略構成を示し、
この図1において、建設工事(又は土木工事)の現場の
地面(又は河川敷など)上に本例のパワーショベルが設
置されている。このパワーショベルは、その地面に底面
3aがほぼ水平面となっている断面が長方形の溝3を掘
削する工程で使用されている。
【0019】図1において、その地面上に、前進後退用
のキャタピラ部12を介してパワーショベルの本体部1
0が設置され、本体部10の上部前方に操縦席11が配
置され、操縦席11内の操作卓33(図2参照)でオペ
レータ(不図示)がパワーショベルの操縦を行ってい
る。本体部10は、キャタピラ部12上に旋回駆動でき
るように設置され、本体部10に対して傾斜角が制御で
きる状態で支持部材(又は吊り下げ用の部材)としての
ブーム13が連結され、ブーム13の先端部に軸31を
介して回転自在にアーム14が連結され、アーム14の
先端部に軸27を介して回転自在に保持部材30の一端
が連結され、保持部材30に一体的に土砂を直接掘削す
るための先端部が開いた箱型のバケット15(本発明の
バケット部に対応する)が固定されている。バケット1
5の先端の開口の底部に設けられた爪部の底面15aは
ほぼ平面に加工されており、本例ではその底面15aを
バケット15の底面とみなす。
【0020】また、本体部10から伸びる第1油圧シリ
ンダ16の一端が回転可能の軸17を介してブーム13
に連結され、第1油圧シリンダ16の伸縮によって本体
部10に対するブーム13の傾斜角が制御される。同様
に、ブーム13及びアーム14にそれぞれ回転可能な軸
19及び20を介して第2油圧シリンダ18が連結さ
れ、第2油圧シリンダ18の伸縮によってブーム13に
対するアーム14の回転角が制御される。
【0021】更に、アーム14の先端部の軸27の内側
の軸26に回転可能にロッド状のリンク部材25の一端
が連結され、保持部材30の他端の軸29及びリンク部
材25の他端の軸23の間にロッド状のリンク部材28
が連結されている。この場合、アーム14の先端部の軸
26及び27の間のロッド状の部分をリンク部材14a
とみなすと、本例では、リンク部材14a、保持部材3
0、リンク部材28、及びリンク部材25をそれぞれ回
転可能な軸27,29,23及び26で平行四辺形状に
連結することによって、リンク機構24が構成されてい
る。そして、アーム14に設けられた回転可能な軸22
とリンク機構24の軸23との間に第3油圧シリンダ2
1が連結され、第3油圧シリンダ21の伸縮によってア
ーム14に対するリンク機構24及びバケット15の回
転角が制御される。即ち、第3油圧シリンダ21の伸縮
によってリンク機構24の形状が変化することによっ
て、アーム14に対するバケット15の回転角が変化す
る。
【0022】また、本例のバケット15は、保持部材3
0と一体的に別の形状の異なるバケット(不図示)と交
換できるように構成されている。交換後のバケットの保
持部材(保持部材30に対応する)の2つの軸27,2
9の間隔は、交換前の保持部材30と同じになるように
規格化されているため、そのバケットの交換は容易に、
且つ迅速に行うことができる。
【0023】そして、アーム14の中央付近に、アーム
14の水平面に対する傾斜角を計測するための第1の傾
斜センサ51が固定され、リンク機構24の上部のリン
ク部材25、即ちアーム14及びバケット15とはそれ
ぞれ一体的には変位しないリンク部材にも、このリンク
部材の水平面に対する傾斜角を計測するための第2の傾
斜センサ52が固定されている。傾斜センサ51,52
は、一例としてそれぞれほぼ120°(水平面に対して
±60°)の検出角度範囲で0.1°の計測分解能を有
し、ほぼ±1%(±1°程度)の計測精度(直線性)を
有する。傾斜センサ51,52の具体例については後述
する。傾斜センサ51,52の検出信号(計測情報)
は、不図示の信号ケーブルを介して操縦席11内の副制
御系53(図2参照)に供給されている。
【0024】この場合、アーム14及びリンク機構24
は掘削作業時に直接土砂には触れない部分であるため、
アーム14に取り付けた傾斜センサ51、リンク機構2
4の一部に取り付けた傾斜センサ52、及びこれらから
の信号ケーブルはそれぞれ防塵及び防水用の保護カバー
(不図示)によって完全に覆われている。また、リンク
機構24には或る程度の衝撃吸収作用があるため、傾斜
センサ51,52にはバケット15自体に加わる程の振
動は作用しない。従って、傾斜センサ51,52は常に
安定に動作すると共に、その信号ケーブルの断線も防止
されている。
【0025】図2は、本例の制御系のブロック図を示
し、この図2において、制御系は大きくパワーショベル
・システム1と傾斜角計測システム2(本発明の傾斜角
計測装置に対応する)とに分かれている。パワーショベ
ル・システム1において、コンピュータよりなる主制御
系32に対して、オペレータが操作卓33から各種制御
情報を入力する。その制御情報に応じて主制御系32
は、図1のパワーショベル全体の動作を統轄制御する。
また、オペレータは、操作卓33のハンドルやクラッチ
等を操作してキャタピラ駆動系35を介して図1のキャ
タピラ部12の移動動作を制御する。この際に、本体部
10の旋回動作も制御する。それと並行してオペレータ
は、操作卓33の各種レバーを操作して油圧シリンダ駆
動系34を介して図1の第1油圧シリンダ16、第2油
圧シリンダ18、及び第3油圧シリンダ21の伸縮動作
を制御する。これによって、ブーム13、アーム14、
及びバケット15による掘削動作が行われる。
【0026】この掘削動作の際にオペレータがバケット
15の底面15aの水平面に対する傾斜角(回転角)、
又は所定の基準角度からのずれの傾斜角をモニタできる
ように、傾斜角計測システム2が設けられている。傾斜
角計測システム2において、図1の2つの傾斜センサ5
1,52の検出信号が不図示のアナログ・デジタル変換
器を介してマイクロコンピュータよりなる副制御系53
(本発明の演算部に対応する)に供給されている。副制
御系53は、その内部にデータ保持用のRAM、及びプ
ログラムが記録されたROMを備えていると共に、必要
に応じて外部の電気的に書き換えが可能な不揮発性のR
OM(例えばフラッシュメモリ)54から図1のリンク
機構24の形状に関する情報(形状情報)などを読み出
す。そして、副制御系53は、傾斜センサ51,52の
計測情報及びリンク機構24の形状情報を用いて以下の
計算を行うことによって、バケット15の底面15aの
水平面に対する傾斜角(以下、「出力角」とも言う)を
求める。
【0027】図3(A)は、図1中のブーム13〜バケ
ット15までの部分の拡大図であり、この図3(A)に
おいて、本例の第1の傾斜センサ51の検出中心は、リ
ンク機構24の内のアーム14上の2つの軸26及び2
7の中心を通る直線のほぼ延長線上に位置しており、傾
斜センサ51は、その2つの軸26,27の中心を通る
直線の水平面HP1に対する傾斜角θ1(これを本例で
は「アーム14の水平面に対する傾斜角」とみなす)を
計測する。同様に第2の傾斜センサ52の検出中心は、
リンク機構24の2つの軸26及び23の中心を通る直
線上にほぼ位置しており、傾斜センサ52は、その2つ
の軸26,23の中心を通る直線(リンク部材25の中
心軸)の水平面HP2に対する傾斜角θ2(これを本例
では「リンク部材25の水平面に対する傾斜角」とみな
す)を計測する。そして、計算目標(出力角)であるバ
ケット15の底面15aの水平面HP3に対する傾斜角
をΦとする。以下での傾斜角(deg) の符号は、水平面に
対して時計回りの方向の値を正として、反時計回りの方
向の値を負とする。そのため、図3(A)では、傾斜角
θ1は正の値、傾斜角θ2は負の値である。
【0028】先ず、リンク部材25に対するアーム14
の角度(以下、「入力角」とも言う)θは、次のように
なる。 θ=θ1−θ2 …(1) ここで、2つの傾斜角θ1,θ2より出力角Φを計算す
るために、本例では予めリンク機構24の4つの辺の長
さ(図3(B)参照)であるリンク部材14aの長さa
(軸26,27の間隔)、リンク部材25の長さb(軸
26,23の間隔)、リンク部材28の長さc(軸2
3,29の間隔)、及び保持部材30の長さd(軸2
7,29の間隔)が計測されており、この計測された長
さa,b,c,dの情報が図2のROM54に記憶され
ている。また、軸27,29の中心を結ぶ直線に対する
バケット15の底面15aの傾斜角、即ち保持部材30
に対するバケット15の傾斜角のオフセットφ0も予め
計測されて、ROM54に記憶されている。本例では、
バケット15は別のバケットと交換可能であるが、交換
可能の複数のバケットの傾斜角のオフセットがそれぞれ
ROM54に記憶されており、不図示の切り換えスイッ
チによってオペレータが対応するオフセットの情報を入
力できるように構成されている。更に、計算の便宜上、
リンク機構24の一方の対角線の長さ、即ち軸23,2
7の間隔をeとする。
【0029】図3(B)は、リンク機構24を簡略化し
た図であり、この図3(B)において、軸23,26,
27を頂点とする三角形の軸26を挟む角度は(180
°−θ)であるため、余弦定理より軸26に対向する辺
の長さ(軸23,27を結ぶ対角線の長さ)eは次のよ
うに計算できる。 e={a2 +b2 −2abcos(180°−θ)}1/2 …(2) 従って、その三角形に再び余弦定理を適用すると、軸2
7を挟む角度φ1は、次のように求めることができる。
【0030】 φ1=cos-1{(e2 +a2 −b2 )/(2ea)} …(3) 次に、軸23,29,27を頂点とする三角形の軸27
を挟む角度φ2を、余弦定理より次のように計算する。 φ2=cos-1{(d2 +e2 −c2 )/(2de)} …(4) 従って、軸27,29を結ぶ直線と軸26,27を結ぶ
直線との角度、即ち図3(A)の保持部材30に対する
アーム14の角度φは、次のようになる。
【0031】φ=φ1+φ2 …(5) また、軸27,29を結ぶ直線に対するバケット15の
底面15aの傾斜角はφ0であるため、(3)式、
(4)式の計算値を用いて計算目標である水平面HP3
に対するバケット15の底面15aの傾斜角(出力角)
Φは、次のように求めることができる。
【0032】 Φ=θ1−φ+φ0=(θ1+φ0)−(φ1+φ2) …(6) 逆に、出力角Φから入力角θを算出するためには、図3
(B)において、軸26,29を結ぶ対角線の長さを
e’とすると、(5)式の角度φ(=−Φ+φ0+θ
1)を用いて長さe’は次のように計算できる。 e’=(a2 +d2 −2adcos φ)1/2 …(7) そして、この長さe’を用いると、入力角θ(=θ1−
θ2)は、次のように計算することができる。 θ=180°−cos-1{(e’2 +a2 −d2 )/(2e’a)} −cos-1{(e’2 +b2 −c2 )/(2e’b)} …(8) 一例として、リンクの長さをa=524(mm)、b=
827(mm)、c=726(mm)、d=611(m
m)として、傾斜角のオフセットφ0を+10°とす
る。そして、傾斜センサ51,52によって計測される
傾斜角θ1を+68°、傾斜角θ2を−23°とする
と、(1)式、(2)式より一方の対角線の長さeは次
のようになる。
【0033】e=971.8(mm) …(9) この結果を(3)式、(4)式に代入すると、(5)式
より角度φは次のようになる。 φ=+106.6° …(10) この結果と傾斜角θ1、オフセットφ0とを(6)式に
代入すると、出力角Φは次のようになる。
【0034】Φ=−28.6° …(11) 図2に戻り、副制御系53には、計算した出力角Φの情
報を表示するバケットモニタ56及びオペレータが副制
御系53に目標とする出力角等を設定するための角度設
定部55も接続されている。これらの角度設定部55及
びバケットモニタ56は図1の操縦席11内でオペレー
タが操作できる位置に設置されている。
【0035】図6は、角度設定部55及びバケットモニ
タ56のパネル面を示し、先ず図6の角度設定部55に
おいて、第1の表示部63には、図3(A)のバケット
15の出力角Φの目標値(設定角度)が表示され、第2
の表示部65には、図3(A)の傾斜センサ51,52
の計測値に基づいて副制御系53によって計算されたバ
ケット15の出力角Φ(実測値:バケット角度)が表示
される。出力角Φは通常は例えば分解能0.1°の度
(deg)で表示されるが、その他に計測範囲に対する%で
表示するモード、及び計測範囲に対する割・分で表示す
るモードも設けられている。これらの表示モードは表示
切り換えスイッチ66で切り換えることができる。更
に、角度設定部55には、出力角Φの目標値に対する実
測値(計算で求められた値)の誤差が+及び−のときに
点灯する誤差表示ランプ73も設けられている。
【0036】また、第1の表示部63にオペレータが所
望の角度を設定するために、角度を+方向に変化させる
ための角度設定スイッチ62A、角度を−方向に変化さ
せるための角度設定スイッチ62B、及び表示部63内
の角度を副制御系53に設定するための設定スイッチ6
4が設けられている。これに関して、例えばバケット1
5を掘削面に対して所定角度に配置した状態で、バケッ
ト15の出力角Φを所定値(本例では0°又は90°)
にプリセットできるように、初期設定スイッチ68,6
9が設けられている。この場合、オペレータが第1の初
期設定スイッチ68を操作すると、第2の表示部65に
は出力角Φの実測値として+90°がプリセットされる
と同時に、この設定情報が副制御系53にも供給され
る。一方、第2の初期設定スイッチ69を操作すると、
第2の表示部65には出力角Φの実測値として0°がプ
リセットされると同時に、この設定情報が副制御系53
にも供給される。それ以降はプリセットした値を初期値
としてバケット15の傾斜角が表示される。なお、例え
ば電源投入時には、自動的な初期設定として、バケット
15の出力角Φは、水平面に平行であるときに0°とな
るように表示される。これらの場合に、既に説明したよ
うに、出力角Φは水平面に対して時計回りの方向の値が
+で、反時計回りの方向の値が−となっている。
【0037】その出力角Φの目標値及び実測値、並びに
傾斜センサ51,52で計測された傾斜角の情報は、副
制御系53から図2のパワーショベル・システム1の主
制御系32にも供給されている。本例ではその出力角Φ
の目標値及び実測値の情報に基づいてオペレータがマニ
ュアル方式でバケット15の傾斜角を制御するが、その
主制御系32が自動的にバケット15の傾斜角を制御す
るような自動制御方式も可能である。自動制御する場合
には、一例として図3(A)において、オペレータが油
圧シリンダ16,18を制御してブーム13及びアーム
14の動作を制御するのと並行して、バケット15の出
力角Φが目標値に維持されるように主制御系32が油圧
シリンダ21を介してバケット15の回転角を制御する
ようにしてもよい。
【0038】更に、本例の傾斜角計測システム2には、
バケット15の出力角Φの目標値に対する実測値の誤差
が所定の許容範囲を超えた場合に警報音を発生する機能
も備えている。そのため、図6の角度設定部55には、
その警報音のレベルを切り換えるための音量切り換えス
イッチ67が設けられている。その警報音としては、ブ
ザー音の他に、「誤差がプラスです」のような音声も使
用することができる。一例として、その出力角Φの誤差
が±0.5°を超えるとき(後述のバケットモニタ56
の表示の分解能が1°の場合)、又は±1°を超えると
き(その表示の分解能が2°の場合)には、警報音が鳴
動するように構成されている。この際に、その誤差が+
の場合の警報音と−の場合の警報音とは例えば音声によ
る「誤差がプラスです」又は「誤差がマイナスです」の
ように容易に識別できるように設定されている。これに
よって、オペレータは、必ずしも後述のバケットモニタ
56を目視することなく、掘削面に集中した状態でバケ
ット15の出力角Φの誤差を認識することができるた
め、作業効率が向上する。
【0039】次に、図6のバケットモニタ56におい
て、多数のバーコード状の表示部71に、角度設定部5
5の第1の表示部63に設定したバケット15の底面1
5aの傾斜角(出力角Φ)の目標値に対する、第2の表
示部65に表示されているその出力角Φの計算値(実測
値)の誤差が表示されている。また、その誤差の感度を
切り換えるための感度切り換えスイッチ70も設けられ
ており、オペレータがそのスイッチ70を操作すること
によって、誤差の分解能を2通り、例えば1°と2°と
に切り換えることができる。現在の分解能は表示部72
に表示される。誤差の表示の分解能が1°である場合に
は、その誤差が±0.5°以内であるときには表示部7
1の中央の1本の「OK」の発光部のみが赤色で発光
し、その誤差が1.5°から2.5°であるときには、
表示部71の中央のすぐ上から+側の2個分の発光部が
緑色で発光する。そして、その誤差が−1.5°から−
2.5°であるときには、表示部71の中央の直下から
−側に2個分の発光部が黄色で発光する。従って、オペ
レータは表示部71の表示から目視によって、その出力
角Φの誤差を分解能1°でほぼ±5°の範囲内で確認す
ることができる。同様に、分解能を2°に切り換えたと
きには、オペレータはその出力角Φの誤差をほぼ±10
°の範囲内で確認することができる。そして、例えば掘
削の最終段階では、オペレータはその出力角Φの誤差が
許容範囲内に収まるようにバケット15の動きを操作す
る。
【0040】次に、本例のパワーショベルを用いて図1
の地面に底面3aがほぼ水平面となっている溝3を掘削
する際の動作の一例につき説明する。この場合、パワー
ショベルのオペレータは、図6の角度設定部55を用い
て第1の表示部63に目標角度として0°を設定し、設
定スイッチ64を操作してその目標角度を副制御系53
に知らせて、音量切り換えスイッチ67を操作して誤差
の警報音のレベルを設定すると共に、バケットモニタ5
6の感度切り換えスイッチ70を用いて表示部71の誤
差の表示感度を設定する。なお、自動的な初期設定によ
って、バケット15の底面15aが水平面に平行である
ときに、第2の表示部65に表示されるバケット15の
出力角Φの実測値(演算によって求められた値)が0°
になるように設定されている。これに応じて副制御系5
3は、角度設定部55の第1の表示部63に0°を設定
し、第2の表示部65の傾斜センサ51,52の計測値
に基づいて計算して得られるバケット15の出力角Φを
所定のサンプリングレート(例えば100Hz程度)で
表示すると共に、バケット15の出力角Φの目標値に対
する実測値の誤差を角度設定部55の誤差表示ランプ7
3、及びバケットモニタ56のバーコード形式の表示部
71に表示し、更にその誤差に応じた警報音を発生させ
る。
【0041】この状態でオペレータは、図1のパワーシ
ョベルを操縦して溝3の掘削を行い、その底面3aの掘
削の最終段階では、バケットモニタ56の表示部71の
誤差の表示、又はその誤差に応じた警報音に基づいて、
バケット15の底面15aが水平面に平行になるように
バケット15を底面3aに沿って移動させて土砂を掘削
する。
【0042】図4は、その掘削の最終段階でのバケット
15の動きの一例を示し、図4(A)に示すように、バ
ケット15の底面15aを溝の底面3a上で矢印Bで示
す水平方向に移動させる際に、オペレータは例えば図6
のバケットモニタ56の誤差の表示部71で中央の「O
K」の赤色の発光部のみが発光するように、ブーム1
3、アーム14、及びバケット15の動作を制御する。
これによって、バケット15は図4(B)に示すよう
に、底面3a上を水平方向に移動して、容易に底面3a
を水平に掘削することができる。これによって、底面3
aの過掘も防止することができる。なお、その動作の代
わりに、バケット15を水平に維持した状態でブーム1
3、アーム14、及びバケット15を固定して、図1の
キャタピラ部12の移動によって底面3aの掘削を行う
ことによっても、底面を容易に水平に掘削することがで
きる。
【0043】次に、本例のパワーショベルを用いて図7
に示すように、傾斜面4を水平面に対して所定の角度α
(αは例えば45°程度)で交差する平面に掘削する場
合の動作の一例につき説明する。この場合、角度αは水
平面に対して反時計回りの角度であるため、バケット1
5の傾斜角の目標値は−αとなる。従って、オペレータ
は、図6の角度設定部55の第1の表示部に出力角Φの
目標値として−αを設定する。これに応じて副制御系5
3は、バケットモニタ56の誤差の表示部71にバケッ
ト15の出力角Φの目標値(−α)に対する誤差を表示
し、その誤差に応じた警報音も発生させる。そこで、オ
ペレータは、傾斜面4の掘削の最終段階では、その誤差
が許容範囲に収まるようにブーム13、アーム14、バ
ケット15、及びキャタピラ部12の動作を制御するこ
とで、傾斜面4を容易に水平面に対して角度αの平面に
掘削することができる。
【0044】なお、この実施の形態において、傾斜面4
の一部が完成しているような場合には、その完成してい
る面にバケット15の底面15aを平行に押し当てた状
態で、図6の角度設定部55の設定スイッチ69を操作
して、バケット15の出力角Φの実測値を0°にプリセ
ットしてもよい。この場合には、第1の表示部63に設
定する目標値も0°にすればよく、これによって傾斜面
4の全面を実際に完成している面に容易に平行に仕上げ
ることができる。
【0045】上述のように本例のパワーショベルによれ
ば、アーム14に設けた傾斜センサ51及びリンク機構
24に設けた傾斜センサ52の計測値、並びにリンク機
構24の形状の情報に基づいてバケット15の傾斜角を
演算によって求めているため、バケット15自体には傾
斜角計測用のセンサを設けることなく、且つ少ない数の
傾斜センサを用いるのみで、バケット15の傾斜角を正
確に計測することができ、この計測結果に基づいてバケ
ット15の傾斜角を高精度に制御することができる。ま
た、バケット15には傾斜センサが配置されていないた
め、バケット15を別のバケットと交換した場合にも、
交換後のバケットの傾斜角を正確に計測し、制御するこ
とができる利点がある。
【0046】次に、図3の第1の傾斜センサ51の具体
例につき図5を参照して説明する。なお、第2の傾斜セ
ンサ52も同様に構成できる。図5(B)は傾斜センサ
51を示す正面図、図5(A)は図5(B)のAA線に
沿う断面図、図5(C)は図5(B)の傾斜センサ51
を水平面に平行な軸の回りに回転した状態を示す図であ
り、図5(A),(B)に示すように、本例の傾斜セン
サ51は、絶縁体よりなり円板状の空洞を持つ密閉容器
57の内部に第1の1対の半円の金属の電極板58、及
び第2の1対の半円の金属の電極板59を隣接して設置
し、これらの電極板58,59の内側の空間の半分を満
たすように絶縁性の液体(例えばオイル)60を充填し
て構成されている。この場合、液体60の表面は水平面
HP1に平行になっているため、図5(B)の状態では
第1の電極板58の間の静電容量C1と第2の電極板5
9の間の静電容量C2とは等しいが、図5(C)のよう
に傾斜センサ51が角度θ1だけ回転すると、電極板5
8間の静電容量C1が増加し、電極板59間の静電容量
C2が減少するため、2つの静電容量C1,C2の差分
を検出することで、傾斜角θ1を高精度に検出すること
ができる。
【0047】そこで、外部の検出回路61では、電極板
58間の静電容量C1、及び電極板59間の静電容量C
2を検出して、これら2つの静電容量C1,C2の差分
に対応する検出信号を生成し、この検出信号を傾斜セン
サ51の水平面に対する傾斜角θ1を示す信号として出
力している。即ち、本例の傾斜センサ51は差動静電容
量方式の傾斜センサである。これ以外に、例えば水平面
の基準となる回転体の外部の容器に対する回転角を光学
式のロータリエンコーダ方式で検出する光学式の傾斜セ
ンサ等も使用することができる。
【0048】なお、上記の実施の形態では、図3(A)
に示すように、第2の傾斜センサ52はリンク機構24
の上部のリンク部材52に固定されているため、バケッ
ト15の掘削時の振動の影響が最も少なくなっている。
但し、例えば構造上でリンク部材25が短くなり傾斜セ
ンサ52用の設置スペースが狭くなるような場合には、
リンク機構24内でアーム14及びバケット15とは一
体的に変位しない別の部材である、外側のリンク部材2
8に傾斜センサ52を取り付けるようにしてもよい。ま
た、リンク機構24は平行四辺形状の構造に限られず、
例えば三角形状やそれ以外の他角形状であってもよく、
これらの場合にも第2の傾斜センサ52は、アーム14
及びバケット15とは一体的に変位しない部材に設けれ
ばよい。
【0049】また、上記の実施の形態では、傾斜センサ
51,52は水平面に対する傾斜角を検出している。し
かしながら、図3(A)において、例えばブーム13の
水平面に対する傾斜角が別のセンサや水準器などで計測
されている場合には、第1の傾斜センサ51の代わりに
ブーム13に対するアーム14の相対回転角を検出する
ロータリエンコーダのような傾斜センサを使用し、第2
の傾斜センサ52の代わりにアーム14に対するリンク
部材25の相対回転角を検出するロータリエンコーダの
ような傾斜センサを使用してもよい。
【0050】なお、上記の実施の形態は本発明をパワー
ショベルに適用したものであるが、本発明はバケットを
有するホイールローダー、及びブレード(バケット部に
対応する)を有するグレーダーなどの掘削装置にも適用
することができる。前者の場合には、一例として本発明
によってバケットの傾斜角が検出され、この検出結果と
ホイールローダー本体部の傾斜角との差分からバケット
の路面の角度が検出される。後者の場合には、一例とし
て本発明によってブレードの傾斜角が検出される。
【0051】また、本発明は、掘削装置としての除雪用
のロータリー車にも適用することが可能である。この場
合には、一例として本発明によってロータリー車の本体
部とロータリーオーガー部分(除雪用の回転ブレード
部)との角度差から、ロータリーオーガー部分の道路に
対するアタック角度(交差角)が検出される。更に、上
記の実施の形態は本発明を走行機能を有する掘削装置、
即ち自走式のパワーショベルに適用したものであるが、
本発明は、例えば図1のアーム14、リンク機構24、
バケット15、及び油圧シリンダ21を含む掘削機構の
みを所定の支持機構で支持して、河川を拡張するような
工事にも適用することができる。その掘削機構のみの部
分も、本発明では「狭義の掘削装置」とみなす。
【0052】このように本発明は上述の実施の形態に限
定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成
を取り得る。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、掘削装置のバケット部
に対して所定の位置関係で変位する部分に2つの傾斜セ
ンサを配置しているため、そのバケット部に対して傾斜
角のセンサを直接取り付けることなく、且つ少ない数の
センサでそのバケット部の傾斜角を正確に計測すること
ができる。そして、この計測結果を用いることによっ
て、そのバケット部の傾斜角を正確に制御できる利点が
ある。
【0054】また、本発明によれば、そのバケット部に
は傾斜角のセンサが配置されていないため、そのバケッ
ト部を交換した場合に、交換後のバケット部に対しても
その傾斜角を正確に計測できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例のパワーショベル
を示す地面を断面とした概略構成図である。
【図2】 図1のパワーショベルの制御系を示すブロッ
ク図である。
【図3】 (A)は図1のブーム13からバケット15
までの機構を示す拡大図、(B)は図3(A)のリンク
機構24を簡略化して示す図である。
【図4】 バケット15の底面15aを水平に移動して
溝の底面3aを掘削する場合の動作の説明図である。
【図5】 傾斜センサ51の具体例を示す図である。
【図6】 図2の制御系中の傾斜角計測システム2の角
度設定部55及びバケットモニタ56を示す図である。
【図7】 図1のパワーショベルを用いて傾斜面の掘削
を行う場合を示す地面を断面とした図である。
【図8】 従来のパワーショベルのバケット15の傾斜
角の計測方法の説明に供する地面を断面とした図であ
る。
【符号の説明】
1…パワーショベル・システム、2…傾斜角計測システ
ム、10…本体部、11…操縦席、13…ブーム、14
…アーム、15…バケット、16,18,21…油圧シ
リンダ、24…リンク機構、25,28…リンク部材、
30…保持部材、51,52…傾斜センサ、53…副制
御系、55…角度設定部、56…バケットモニタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月15日(2001.10.
15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
フロントページの続き (72)発明者 篁 宏治 長野県飯山市大字常盤1240番地 株式会社 ワイズ内 Fターム(参考) 2D003 AA01 AB03 AB04 AC07 BA02 BA06 BB05 DB04 FA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーム部に対してリンク機構を介して回
    転自在に設けられたバケット部を用いて、被加工面を掘
    削する掘削装置の駆動方法において、 前記アーム部に第1の傾斜センサを取り付け、前記リン
    ク機構の内の前記アーム部及び前記バケット部とはそれ
    ぞれ一体的に変位しない部分に第2の傾斜センサを取り
    付けておき、 前記第1及び第2の傾斜センサの計測情報に基づいて前
    記バケット部の傾斜角を算出し、該算出結果に基づい
    て、前記バケット部の傾斜角を制御することを特徴とす
    る掘削装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の傾斜センサは、それ
    ぞれ計測対象部の水平面に対する傾斜角を計測し、 該計測情報及び前記リンク機構の形状情報に基づいて前
    記バケット部の水平面に対する傾斜角を算出することを
    特徴とする請求項1に記載の掘削装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記バケット部の傾斜角の算出結果に基
    づいて、前記バケット部を目標とする傾斜角の範囲内に
    設定した状態で、前記バケット部を被加工面に対して移
    動することを特徴とする請求項1又は2に記載の掘削装
    置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 所定の支持部材に対して回転自在に設け
    られたアーム部と、該アーム部に対してリンク機構を介
    して回転自在に設けられたバケット部とを有する掘削装
    置において、 前記アーム部に対して前記リンク機構を介して前記バケ
    ット部を回転駆動する駆動部と、 前記アーム部に設けられた第1の傾斜センサと、 前記リンク機構の内の前記アーム部及び前記バケット部
    とはそれぞれ一体的に変位しない部分に設けられた第2
    の傾斜センサと、 前記第1及び第2の傾斜センサの計測情報に基づいて前
    記バケット部の傾斜角を算出する演算部とを有すること
    を特徴とする掘削装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の傾斜センサは、それ
    ぞれ計測対象部の水平面に対する傾斜角を計測し、 前記リンク機構は、前記アーム部の先端部よりなる第1
    部材と、前記バケット部と一体的に設けられた第2部材
    と、前記駆動部の先端部と前記バケット部とを連結する
    第3部材と、前記第1部材の一端と前記第3部材の一端
    とを連結する第4部材とを、それぞれ回転自在な支点を
    介して平行四辺形状に連結して構成され、 前記第2の傾斜センサは、前記リンク機構の前記第4部
    材の傾斜角を計測し、 前記演算部は、前記計測情報及び前記リンク機構の形状
    情報に基づいて前記バケット部の水平面に対する傾斜角
    を算出することを特徴とする請求項4に記載の掘削装
    置。
  6. 【請求項6】 前記バケット部は、交換可能であること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の掘削装置。
  7. 【請求項7】 所定の支持部材に対して回転自在に設け
    られるアーム部に配置される第1の傾斜センサと、 該アーム部に対してバケット部を回転自在に支持するた
    めのリンク機構の内の前記アーム部及び前記バケット部
    とはそれぞれ一体的に変位しない部分に配置される第2
    の傾斜センサと、 前記第1及び第2の傾斜センサの計測情報と前記リンク
    機構の形状情報とに基づいて前記バケット部の傾斜角を
    算出する演算部とを有することを特徴とする傾斜角計測
    装置。
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