JP2003119655A - 不織布及びその製造方法及びその装置 - Google Patents

不織布及びその製造方法及びその装置

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JP2003119655A JP2001312916A JP2001312916A JP2003119655A JP 2003119655 A JP2003119655 A JP 2003119655A JP 2001312916 A JP2001312916 A JP 2001312916A JP 2001312916 A JP2001312916 A JP 2001312916A JP 2003119655 A JP2003119655 A JP 2003119655A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被固着部材の含有量が全体的にほぼ均一な不
織布を歩留まり良く製造する。 【解決手段】 本発明に係る不織布W2は、不織布繊維
固着される被固着部材Kを含有する不織布であって、
固着部材Kの含有量が他の部分よりも少ない端縁部分
が折り返されることで、被固着部材Kの含有量が全体的
にほぼ均一になるように構成されている。このため、被
固着部材Kの含有量が少ない不織布の端縁部分を従来の
ように切除することなく、不織布W2の被固着部材Kの
含有量を全体的にほぼ均一にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状活性炭等の被
固着部材を含有する不織布及びその製造方法及びその製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の一般的な不織布の製造方法とそ
の方法により製造された不織布の断面図とが図7(A)
(B)に示されている。この不織布の製造方法では、図
7(A)に示すように、紡糸ノズル52から紡出された
半溶融状態の不織布繊維Fの流れ中に樋56から粒状活
性炭Kを供給し、その不織布繊維Fと粒状活性炭Kとを
共に網状の基布54に積層する。基布54はコンベヤの
働きで一定方向(Y方向)に一定速度で移動可能に構成
されているため、基布54上には、粒状活性炭Kを含有
する不織布Wがほぼ一定幅、一定の厚み寸法で積層され
る。
【0003】上記した製造方法では、粒状活性炭Kを基
布54から落下させないようにするため、基布54の幅
方向中央部分に多くの粒状活性炭Kが供給される。この
ため、製造された不織布Wは、図7(B)に示すよう
に、幅方向両端縁及びその近傍で粒状活性炭Kの含有量
が少なくなる。したがって、粒状活性炭Kの含有量が全
体的にほぼ均一な不織布Wを必要とする場合には、その
不織布Wの幅方向両端縁を一定幅で切除している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、不織布Wの幅
方向両端縁を切除する方法では、不織布繊維F及び粒状
活性炭Kの無駄が発生し、歩留まりが低下する。本発明
は、上記問題点に鑑みなされたものであり、粒状活性炭
(被固着部材)の含有量が全体的にほぼ均一な不織布を
歩留まり良く製造することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、各請求
項の発明によって解決される。請求項1の発明は、不織
布繊維に固着される被固着部材を含有する不織布であっ
て、前記被固着部材の含有量が他の部分よりも少ない端
縁部分が折り返されることで、前記被固着部材の含有量
が全体的にほぼ均一になるように構成されていることを
特徴とする。
【0006】本発明によると、被固着部材の含有量が他
の部分よりも少ない端縁部分を折返すことで、不織布の
端縁部分における被固着部材の含有量を他の部分と同程
度にまで多くすることができる。即ち、被固着部材の含
有量が少ない不織布の端縁部分を従来のように切除する
ことなく、不織布の被固着部材の含有量を全体的にほぼ
均一にできる。したがって、被固着部材の含有量がほぼ
均一な不織布を歩留まり良く製造できる。ここでいう固
着とは、接着剤、熱等による接着、融着あるいは複数の
繊維に絡める保持等、繊維間における被固着部材の移動
を抑制できる状態をいう。また、被固着部材には、活性
炭や酸化チタン等、消臭やガスの吸着等の機能を有する
ものだけではなく、他の様々な機能を有する部材が含ま
れる。
【0007】請求項2の発明は、不織布繊維に固着され
る被固着部材を含有する不織布の製造方法であって、被
固着部材の含有量が端縁部分において他の部分よりも少
なくなる不織布シートを形成する工程と、前記不織布シ
ートの端縁部分を折り返し、前記被固着部材の含有量を
全体的にほぼ均一にする折り返し工程とを有することを
特徴とする。このため、請求項2に係る方法を使用し
て、請求項1に係る不織布を製造することができる。ま
た、被固着部材の含有量が端縁部分において他の部分よ
りも少なくなる不織布シートを形成するため、端縁部分
に被固着部材を多く供給する必要がなくなり、被固着部
材がこぼれ難くなる。
【0008】また、請求項3のように、不織布シートの
端縁部分を折り返した後、折り返し部位を加熱して不織
布繊維を部分的に溶融させることにより、折り返し部位
を互いに融着させることができる。また、請求項4のよ
うに、不織布繊維を部分的に溶融させることが可能な程
度にまで、被固着部材を予め加熱しておけば、被固着部
材と不織布繊維とが固着し易くなる。
【0009】請求項5の発明は、不織布繊維に固着され
る被固着部材を含有する不織布の製造装置であって、繊
維積層面に対して半溶融状態の不織布繊維を紡出する紡
糸ノズルと、前記繊維積層面の端縁側で含有量が少なく
なるように、半溶融状態の不織布繊維に対して被固着部
材を供給する供給手段と、不織布繊維と被固着部材とが
繊維積層面に積層されることにより形成された不織布シ
ートの端縁部分を折り返し、前記被固着部材の含有量を
全体的にほぼ均一にする折り返し手段とを有することを
特徴とする。このため、請求項5に係る装置を使用し
て、請求項1に係る不織布を製造することができる。ま
た、請求項6のように、折り返し手段に不織布シートの
折返し部分を加熱する加熱部を設けることにより、請求
項3に係る発明を実施することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】[実施形態1]以下、図1〜図4
に基づいて本発明の実施形態1に係る不織布の製造装
置、不織布の製造方法及び不織布について説明する。本
実施形態はフィルタ等の材料となる不織布を製造する装
置等に関するものであり、図1に不織布の製造装置を表
す模式図、図2に不織布の両端縁の折り返し工程を表す
模式平面図、図3に不織布の製造方法の各工程を表す横
断面図が示されている。また、図4は、不織布の折り返
し機構を表す斜視図(A図)、側面図(B図)及び横断
面図(C図)である。
【0011】不織布Wの製造設備10は、図1、図2に
示すように、水平に延びるコンベヤ11を備えており、
そのコンベヤ11にベルト状の基布11nが水平に装着
されている。なお、コンベヤ11の幅方向をX方向、進
行方向をY方向、高さ方向をZ方向として以下の説明を
行う。基布11nは後記する第一紡糸ノズル14から紡
出された半溶融状態の不織布繊維Ffを受ける通気性の
あるステンレスメッシュであり、コンベヤ11が駆動さ
れることにより積層された不織布繊維FfをY方向に搬
送する。即ち、基布11nが本発明の繊維積層面に相当
する。
【0012】コンベヤ11の基布11nの上方にはその
基布11nから一定の高さ位置に第一紡糸ノズル14が
下向きに設置されている。第一紡糸ノズル14は、例え
ばメルトブロー法を利用した紡糸ノズルであり、中央の
樹脂噴射口14bから噴射された溶融樹脂に対して熱風
噴出口14aから熱風を吹付けて不織布繊維Ffを紡出
する。このとき、繊維径が所定値となるように、溶融樹
脂の押出し量及び熱風の流量等が設定される。
【0013】第一紡糸ノズル14から紡出された不織布
繊維Ffは熱風により吹き飛ばされ、半溶融状態で基布
11nに積層される。そして、不織布繊維Ffが互いに
接触することにより接触点で融着し、それらの不織布繊
維Ffの層が不織布となる。不織布繊維Ffの材料に
は、例えば、ポリプロピレン、PET、PA等、ポリエ
ステル系、ポリアミド系、オレフィン系の熱可塑性樹脂
が使用される。なお、第一紡糸ノズル14にスパンボン
ド法、その他半溶融繊維を紡出できる方法を利用したノ
ズルを使用することも可能である。
【0014】第一紡糸ノズル14のコンベヤ上流側(図
1において左側)には活性炭供給装置20が設置されて
いる。活性炭供給装置20は、第一紡糸ノズル14から
紡出された半溶融状態の不織布繊維Ffの流れ中に粒状
活性炭Kを供給する装置であり、ホッパー22と樋24
とから構成されている。ホッパー22は粒状活性炭Kを
溜める上部開放形の容器であり、下端部に供給口22h
が形成されている。供給口22hにはバルブ(図示され
ていない)が装着されており、そのバルブが開かれるこ
とで供給口22hから樋24にほぼ一定量の粒状活性炭
Kが連続して供給される。
【0015】樋24は、紡糸ノズル14から紡出された
不織布繊維Ffの流れ中に粒状活性炭Kを連続して供給
する横断面U字形の部材であり、不織布繊維Ffの流れ
中にほぼ均等な密度で粒状活性炭Kを供給できるよう
に、その樋24の傾きが設定されている。また、樋24
の供給口の幅は、粒状活性炭Kが基布54の端縁から落
下しないように、基布54の中央部分に比較的多くの粒
状活性炭Kを供給できるように設定されている。なお、
粒状活性炭Kは、粒径が約1mm程度のものが使用され
る。
【0016】半溶融状態の不織布繊維Ffの流れ中に供
給された粒状活性炭Kはその不織布繊維Ffを吹き飛ば
す熱風により分散されて複数の不織布繊維Ffと混合さ
れる。そして、熱風の圧力によって不織布繊維Ffに押
付けられることで、その不織布繊維Ffと固着する。粒
状活性炭Kが固着された半溶融状態の不織布繊維Ffは
コンベヤ11の基布11n上に積層され、繊維層の内部
に粒状活性炭Kを含有する第一不織布W1となる。即
ち、上記した粒状活性炭Kが本発明の被固着部材に相当
し、活性炭供給装置20が本発明の供給手段に相当す
る。
【0017】第一紡糸ノズル14のコンベヤ下流側(図
1において右側)には、基布11n上に形成された第一
不織布W1の幅方向両端縁を一定幅で折り返すための折
り返し機構30が設置されている。折り返し機構30
は、図2及び図4等に示すように、コンベヤ11の基布
11nを幅方向両側から挟む一対のガイド部材32を備
えている。左右のガイド部材32は、コンベヤ中心CL
(図4(A)参照)に対して線対称に配置されており、
図示されていない架台によってコンベヤ11の基布11
nと平行に設置されている。
【0018】ガイド部材32は、図4(C)に示すよう
に、断面略コ字形の基布ガイド部34を備えている。基
布ガイド部34は、コンベヤ11の基布11nの端縁を
幅方向と上下方向とから規制することより、その基布1
1nをガイドする。基布ガイド部34の上には、基布1
1n上の第一不織布W1の両端縁を幅方向内側に徐々に
押圧しながら立たせる縦壁部35がその基布11nに対
してほぼ垂直に形成されている。なお、図4(B)は図
4(A)のB−B矢視図であり、図4(C)は図4
(A)のC−C横断面図である。
【0019】縦壁部35の先端部(上流部)には、図2
の平面図に示すように、基布11nの端縁に対して緩や
かに傾斜して徐々に基布11nの中央側に張り出す張出
部分35aが設けられている。さらに縦壁部35の張出
部分35aの後方(下流側)には、基布11nの端縁と
平行に配置される平行部分35bが設けられている。こ
こで、基布11nの端縁から縦壁部35の平行部分35
bまでの距離Lは第一不織布W1の端縁の折り返し寸法
に応じて設定される。即ち、左右の縦壁部35間の距離
は、折り返し機構30の先端で基布11nの幅L0にほ
ぼ等しく、縦壁部35の張出部分35aにおいて徐々に
減少し、平行部分35bで一定幅(L0−2×L)に保
持される。
【0020】したがって、基布11n上の第一不織布W
1がガイド部材32の縦壁部35の間を通過することに
より、第一不織布W1の両端縁は左右の縦壁部35によ
って幅方向内側に徐々に押圧されながら立てられ、その
第一不織布W1の幅は一定値(L0−2×L)に保持さ
れる。
【0021】縦壁部35の上には、第一不織布W1の端
縁が立ち上がる際に上から押圧してその端縁を反転させ
る押圧上板部37が形成されている(図4(A)等参
照)。押圧上板部37は、縦壁部35の上端から基布1
1nの中央方向に一定幅で水平に突出しており、その突
出寸法は第一不織布W1の端縁の折り返し幅寸法(約
L)よりも大きく設定されている。また、押圧上板部3
7の下面37dから基布11nまでの寸法は第一不織布
W1の折り返し部の厚み寸法にほぼ等しく設定されてい
る。
【0022】また、折り返し機構30には、第一不織布
W1の折り返し部を加熱するヒータ(図示されていな
い)が縦壁部35及び押圧上板部37の周囲に設置され
ている。 これによって、第一不織布W1の折り返し部
がヒータの熱で加熱され、折り返し部の不織布繊維Ff
が互いに融着することで、第一不織布W1の端縁が折り
返された状態に保持される。即ち、折り返し機構30が
本発明の折り返し手段に相当する。
【0023】折り返し機構30のコンベヤ下流側(図1
において右側)には、基布11nから一定の高さ位置に
第二紡糸ノズル16が下向きに設置されている。第二紡
糸ノズル16は、第一紡糸ノズル14と等しい構造の紡
糸ノズルであり、両端縁が折り返された第一不織布W1
(以下、折り返し済み不織布W2という)の上に不織布
繊維Ffを紡出する。
【0024】次に、本実施形態に係る不織布の製造方法
について説明する。先ず、コンベヤ11が駆動されてい
る状態でそのコンベヤ11の基布11nに対して第一紡
糸ノズル14から半溶融状態の不織布繊維Ffが紡出さ
れる。次に、ホッパー22の供給口22hが開かれ、活
性炭供給装置20の樋24から粒状活性炭Kが不織布繊
維Ffの流れ中に供給される。不織布繊維Ffの流れ中
に供給された粒状活性炭Kはその不織布繊維Ffを吹き
飛ばす熱風により分散されて複数の不織布繊維Ffと混
合される。そして、熱風の圧力によって不織布繊維Ff
に押付けられることで、その不織布繊維Ffに固着す
る。
【0025】粒状活性炭Kが固着された半溶融状態の不
織布繊維Ffはコンベヤ11の基布11n上に積層さ
れ、積層された不織布繊維Ffが互いに接触すること
で、その接触点同士が融着する。これによって、繊維層
の内部に粒状活性炭Kが含有された第一不織布W1が基
布11n上に形成される。前述のように、活性炭供給装
置20の樋24は、粒状活性炭Kが基布54の端縁から
落下しないように、基布54の幅方向中央部分に比較的
多くの粒状活性炭Kを供給できるように構成されてい
る。このため、製造された第一不織布W1の幅方向両端
縁及びその近傍では、図3(A)に示すように、粒状活
性炭Kの含有量が少なくなる。なお、図3(A)は、図
1のIIIA− IIIA矢視断面図を表している。即ち、第一
不織布W1が本発明の不織布シートに相当する。
【0026】また、コンベヤ11の基布11nは一定速
度でY方向に移動しているため、コンベヤ11の基布1
1n上に積層された第一不織布W1の厚み寸法(嵩高
さ)はコンベヤ11の進行方向においてほぼ一定とな
る。コンベヤ11により折り返し機構30の位置まで搬
送された第一不織布W1は、その折り返し機構30の左
右のガイド部材32間を通過する過程で、その第一不織
布W1の両端縁が一定幅(寸法約L)で折り返される
(図3(B)参照)。なお、図3(B)は、図1のIIIB
− IIIB矢視断面図を表している。
【0027】即ち、第一不織布W1がガイド部材32の
縦壁部35の間を通過することにより、その第一不織布
W1の両端縁が左右の縦壁部35によって幅方向内側に
徐々に押圧されながら立てられる。そして、立てられた
第一不織布W1の両端縁が押圧上板部37によって上か
ら押圧され、反転することで、その両端縁が一定幅(寸
法約L)で折り返される。折り返された第一不織布W1
の両端縁は、折り返し機構30を通過する過程でヒータ
により加熱され、折り返し部の不織布繊維Ffが互いに
融着する。これによって、第一不織布W1の端縁は折り
返された状態に保持される。
【0028】前述のように、第一不織布W1の幅方向両
端縁及びその近傍では粒状活性炭Kの含有量が少ない
が、第一不織布W1の両端縁が一定幅(寸法約L)で折
り返されることで、折り返し済み不織布W2の粒状活性
炭Kの含有量は全体的にほぼ均一になる。即ち、折り返
し済み不織布W2が本発明の不織布に相当する。折り返
し済み不織布W2には、第二紡糸ノズル16の下を通過
する過程で半溶融状態の不織布繊維Ffがほぼ一定の厚
みで積層され、図3(C)に示すように、二層構造の不
織布W3が製造される。なお、図3(C)は、図1のII
IC− IIIC矢視断面図を表している。
【0029】本実施形態に係る折り返し済み不織布W2
は、粒状活性炭Kの含有量が他の部分よりも少ない端縁
部分を折返すことで、その不織布W2の端縁部分におけ
る粒状活性炭Kの含有量を他の部分と同程度にまで多く
することができる。即ち、粒状活性炭Kの含有量が少な
い不織布の端縁部分を従来のように切除することなく、
不織布W2の粒状活性炭Kの含有量を全体的にほぼ均一
にできる。したがって、粒状活性炭Kの含有量がほぼ均
一な不織布W2を歩留まり良く製造できる。本実施形態
では、被固着部材に粒状活性炭Kを使用する例を示した
が、粒状活性炭K以外にも消臭やガスの吸着等の機能を
有する酸化チタン等を使用することが可能である。ま
た、消臭やガスの吸着等の機能の他、様々な機能を有す
る部材を使用することも可能である。
【0030】また、第一不織布W1が折り返し機構30
を通過する際に、折り返された第一不織布W1の両端縁
がヒータで加熱されるため、折り返し部位を互いに融着
させることができ、第一不織布W1の端縁を確実に折り
返し状態に保持できる。また、本実施形態では、常温の
粒状活性炭Kを不織布繊維Ffの流れ中に供給する例を
示したが、加熱した粒状活性炭Kを不織布繊維Ffの流
れ中に供給することも可能である。このようにすれば、
粒状活性炭Kの熱で不織布繊維Ffが溶融し、粒状活性
炭Kと不織布繊維Ffとが固着し易くなる。また、折り
返し部位の上面から引き続き半溶融状態の繊維を紡糸し
て覆うことにより、折り返し部位の浮き上がりを確実に
防止できる。
【0031】また、本実施形態では、折り返し済み不織
布W2の上にさらに不織布が積層された二層構造の不織
布W3を製造する例を説明したが、図5に示すように、
第一紡糸ノズル14のコンベヤ上流側に第三紡糸ノズル
19を設置すれば、第三紡糸ノズル19により成形した
不織布の上に二層構造の不織布W3が積層された三層構
造の不織布Wxを製造することも可能である。このよう
に、粒状活性炭Kを含有する折り返し済み不織布W2を
上下から不織布で包むことにより、粒状活性炭Kの脱落
を防止できる。
【0032】また、図6に示すように、折り返し機構3
0に第一不織布W1の折り返し部位を加圧する加圧ロー
ラ39を設けることも可能である。このようにすれば、
折り返し部位の不織布における相互の固着性がさらに向
上する。また、本実施形態では、不織布繊維Ff及び粒
状活性炭Kをコンベヤ11の基布11n上に積層する例
を示したが、コンベヤ11上にフィルタの形状に成形さ
れた金網をセットし、前記金網上に不織布繊維Ff等を
積層することも可能である。このようにすれば、フィル
タ形状の不織布W2等を成形することが可能となる。
【0033】また、本実施形態では、紡糸ノズル14か
ら紡出された半溶融状態の不織布繊維Ffの流れ中に粒
状活性炭Kを供給して第一不織布W1を形成する例を示
したが、この方法以外にも、例えば、予め形成された不
織布の上に加熱された粒状活性炭Kを供給することで、
不織布繊維と粒状活性炭Kとを溶融固着させ、第一不織
布W1を形成することも可能である。
【0034】なお、本実施形態には記載されているが、
特許請求の範囲には記載されていない発明を以下に列挙
する。 (1) 請求項2〜請求項4のいずれかに記載の不織布
の製造方法であって、不織布シートの幅方向両端縁を折
り返した後、その不織布シートに紡糸ノズルから紡出さ
れた半溶融状態の不織布繊維を積層することを特徴とす
る不織布の製造方法。 (2) 請求項2〜請求項4のいずれかに記載の不織布
の製造方法であって、不織布の上に不織布シートを積層
し、その不織布と不織布シートとの端縁を折り返した
後、前記不織布と不織布シートとに紡糸ノズルから紡出
された半溶融状態の不織布繊維を積層することを特徴と
する不織布の製造方法。 (3) 請求項2記載の不織布の製造方法であって、予
め形成された繊維シート(不織布)上に被固着部材を固
着可能な状態で供給し、前記被固着部材の含有量が端縁
部分において他の部分よりも少なくなる不織布シートを
形成することを特徴とする不織布の製造方法。
【0035】
【発明の効果】本発明によると、被固着部材の含有量が
少ない不織布の端縁部分を従来のように切除することな
く、不織布の被固着部材の含有量を全体的にほぼ均一に
できるため、被固着部材の含有量がほぼ均一な不織布を
歩留まり良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る不織布の製造装置を
表す模式図である。
【図2】不織布の折り返し過程を表す模式平面図であ
る。
【図3】不織布の製造方法の各工程(A図)(B図)
(C図)を表す横断面図である。
【図4】不織布の折り返し機構を表す斜視図(A図)、
側面図(B図)及び横断面図(C図)である。
【図5】不織布の製造装置の変更例を表す模式図であ
る。
【図6】不織布の折り返し機構の変更例を表す斜視図で
ある。
【図7】従来の不織布の製造方法に使用される製造装置
の模式図である。
【符号の説明】
W1 第一不織布(不織布シート) W2 折り返し済み不織布(不織布) W3 二層構造の不織布 Ff 不織布繊維 K 粒状活性炭(被固着部材) 11 コンベヤ 11n 基布(繊維積層面) 14 第一紡糸ノズル 20 活性炭供給装置(供給手段) 24 樋 30 折り返し機構(折り返し手段) 32 ガイド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AA06 AB22 BA49 BB12 BB62 BC16 BC17 DA21 4D019 BA13 BB03 BC05 CB06 CB07 DA02 4L047 BA08 CA02 CA07 DA00 EA01 EA10 EA22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布繊維に固着される被固着部材を含
    有する不織布であって、 前記被固着部材の含有量が他の部分よりも少ない端縁部
    分が折り返されることで、前記被固着部材の含有量が全
    体的にほぼ均一になるように構成されていることを特徴
    とする不織布。
  2. 【請求項2】 不織布繊維に固着される被固着部材を含
    有する不織布の製造方法であって、 被固着部材の含有量が端縁部分において他の部分よりも
    少なくなる不織布シートを形成する工程と、 前記不織布シートの端縁部分を折り返し、前記被固着部
    材の含有量を全体的にほぼ均一にする折り返し工程と、
    を有することを特徴とする不織布の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の不織布の製造方法であっ
    て、 不織布シートの端縁部分を折り返した後、折り返し部位
    を加熱して不織布繊維を部分的に溶融させることを特徴
    とする不織布の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3のいずれかに記載
    の不織布の製造方法であって、 不織布繊維を部分的に溶融させることが可能な程度にま
    で、被固着部材を予め加熱しておくことを特徴とする不
    織布の製造方法。
  5. 【請求項5】 不織布繊維に固着される被固着部材を含
    有する不織布の製造装置であって、 繊維積層面に対して半溶融状態の不織布繊維を紡出する
    紡糸ノズルと、 前記繊維積層面の端縁側で含有量が少なくなるように、
    半溶融状態の不織布繊維に対して被固着部材を供給する
    供給手段と、 不織布繊維と被固着部材とが繊維積層面に積層されるこ
    とにより形成された不織布シートの端縁部分を折り返
    し、前記被固着部材の含有量を全体的にほぼ均一にする
    折り返し手段と、を有することを特徴とする不織布の製
    造装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の不織布の製造装置であっ
    て、 折り返し手段には、不織布シートの折返し部分を加熱す
    る加熱部が設けられていることを特徴とする不織布の製
    造装置。
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