JP2003119238A - ポリウレタン組成物及び該組成物を用いた電子写真装置用部材 - Google Patents
ポリウレタン組成物及び該組成物を用いた電子写真装置用部材Info
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Abstract
を含まず、ブリードを引き起こすこともない、難燃性を
有するポリウレタン組成物を提供し、さらに、十分な弾
性を有すると共に、難燃性に優れた電子写真装置用部材
を提供する。 【解決手段】 水酸基を有するリン含有化合物と、末端
イソシアネートポリウレタンプレポリマーとを含み、全
重量に対するリン含有率が0.5重量%以上2.5重量
%以下であるポリウレタン組成物を、ベルト、ローラ等
の電子写真装置用部材の弾性層として用いる。
Description
物及び該組成物を用いた電子写真装置用部材に関し、詳
しくは、複写機、プリンタ等の電子写真装置に使用され
るベルト、ローラ等の部材の弾性、及び難燃性を改良す
るものである。
や静電記録装置等に使用されるベルト、ロール等の電子
写真装置用部材は使用の際に熱を有するため、難燃性が
要求されている。しかし、ロール、ベルト等の基材の特
性を維持したままで難燃化することは難しい。このた
め、ポリウレタン組成物等からなるコーティング剤等に
より難燃性を付与することが一般的に行われている。
写、クリーニングのためのローラ、ベルト等の部材に
は、適正な弾性及び硬度が要求されるため、一般的にポ
リウレタン等が用いられている。このような電子写真装
置用部材にも難燃性が要求されており、従来、カラー機
用転写ベルトには、難燃性を有するポリイミド製等の弾
性率の高いベルトが用いられており、さらに近年におい
ては高画質化を目的として、高剛性のベルトに弾性層を
備えたベルトが望まれている。
を付与するものとして、例えば、特開2001−727
33号では、ポリオール及びポリイソシアネートを主原
料とし、難燃付与剤としてテトラブロモビスフェノール
等を含有させてなるポリウレタン発泡組成物及び事務機
器用ロールが提案されている。また、特開平9−176
268号では、難燃性付与剤として臭素化芳香族トリア
ジン化合物を含有し、平均分子量等を規定したポリオー
ルとポリイソシアネートからなる難燃性ウレタンフォー
ム及び導電性ロールが提案されている。
ては、ハロゲンポリマーによるもの、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム等の無機充填剤の添加によるも
の、リン化合物によるもの等が挙げられる。
001−72733号のポリウレタン発泡組成物及び事
務機器用ロール及び特開平9−176268号の難燃性
ウレタンフォーム及び導電性ロールでは、組成物中にハ
ロゲンを含有しているため、近年の環境問題から敬遠さ
れている上に、難燃性の付与も不十分であるという問題
がある。このように、従来は、充分な難燃性を有する電
子写真装置部材の弾性層用の材料は得られていなかっ
た。
する方法では以下の様な問題がある。即ち、ハロゲンは
近年環境問題から敬遠されており、無機充填剤は大量に
配合する必要があるため物性の維持が困難である。ま
た、ポリウレタンの難燃化にはリン化合物として種々の
リン酸エステルを配合する方法があるが、この方法では
ブリードによる感光体汚染の問題を生じることがある。
のであり、環境問題の原因となり得る塩素等のハロゲン
を含まず、ブリードを引き起こすこともない、難燃性を
有するポリウレタン組成物を提供し、さらに、十分な弾
性を有すると共に、難燃性に優れた電子写真装置用部材
を提供することを課題としている。
め、本発明は、水酸基を1個以上有するリン含有化合物
と、末端イソシアネートポリウレタンプレポリマーとを
含み、全重量に対するリン含有率が0.5重量%以上
2.5重量%以下であることを特徴とするポリウレタン
組成物を提供している。
に水酸基を1個以上有するリン含有化合物を主成分とす
る硬化剤により、末端イソシアネートポリウレタンプレ
ポリマーを主成分とする主剤を硬化させ、十分な弾性を
得ることができ、かつリンの含有量を規定している。こ
のため、ブリードの原因となるリン酸エステルを用いる
ことなく、リン化合物をポリウレタン中に固定すること
ができ、難燃性を付与することができる。よって、ブリ
ードを抑制しつつ、充分な難燃性も得ることができ、さ
らには、環境汚染の原因となる塩素等のハロゲンも含ん
でいないので、環境上にも優れたポリウレタン組成物を
得ることができる。
リン含有率は、0.5重量%以上2.5重量%以下、好
ましくは0.7重量%以上2.0重量%以下の範囲であ
るのが良い。上記範囲としているのは、0.5重量%よ
りも少ないとポリウレタン組成物の難燃性が不十分であ
ることに因る。一方、2.5重量%より大きいと硬化性
が悪くなったり、硬化物の物性が低下することに因る。
上記ポリウレタン組成物は必要に応じて溶剤で希釈する
ことができるが、溶剤分を除いた部分の重量をポリウレ
タン組成物の重量としている。
付与するため、そのリン含有量により左右され、本発明
のポリウレタン組成物のリン含有率が上記適切な量とな
る様に配合することができる。また、硬化性の点から
は、上記リン含有化合物は末端イソシアネートポリウレ
タンプレポリマーに対して、3重量%以上60重量%以
下、好ましくは10重量%以上40重量%以下の割合で
配合するのが良い。上記範囲としているのは、3重量%
より小さいとポリウレタン組成物の難燃性が不十分とな
りやすいためである。一方、60重量%より大きいと硬
化性が悪くなったり、硬化物の物性が低下しやすいため
である。
含有するリン含有化合物を用いている。このように、水
酸基を有するリン含有化合物を用いて配合物中のイソシ
アネート基と反応させることでリンを固定することによ
り、感光体汚染を防止することができる。また、リン含
有化合物の水酸基の数は2個が好ましい。好ましい理由
は、ポリウレタン組成物の弾性等の物性を確保するため
である。上記水酸基が2個を超えるとタック残りが発生
したり硬くなりすぎたりする場合がある。なお、上記リ
ン含有化合物としては、リン含有ポリオールが好まし
い。
水酸基価は50〜1000KOHmg/gの範囲、好ま
しくは100〜500KOHmg/gの範囲であるのが
良い。上記範囲としているのは、50KOHmg/gよ
りも小さいと耐摩耗性が悪くなりやすいことに因り、一
方、1000KOHmgよりも大きいともろくなりクラ
ックが生じやすいことに因る。
0wt%の範囲、好ましくは8〜15wt%の範囲であ
るのが良い。上記範囲としているのは、5wt%より小
さいと十分な難燃性が得にくいことに因り、一方、20
wt%よりも大きいとポリウレタン組成物の物性の維持
が困難になりやすいことに因る。
るリン含有ポリオールの1分子内の水酸基の数は1〜5
個、好ましくは2〜4個からなるものが良い。上記範囲
としているのは、1個よりも少ないと耐摩耗性が悪くな
りやすい、一方、5個よりも多いと合成時にゲル化する
問題が生じやすいことに因る。
ポリマーは、ポリオールとジイソシアネートを重付加反
応することにより得られ、特に、物性、反応性等の観点
よりポリオキシプロピレン、もしくは水酸基末端液状ゴ
ムを主成分とするポリオールと、芳香族ポリイソシアネ
ートとの重付加反応により得られるものを用いるのが好
ましい。また、数種の末端イソシアネートポリウレタン
プレポリマーをブレンドすることもできる。なお、この
重付加反応の際の、ポリオールとジイソシアネートの割
合は、一般的なもので良い。
レンエーテルグリコール、ポリオキシプロピレン、ポリ
オキシエチレン、ひまし油、ポリエステルポリオール、
ポリカーボネートポリオール、シリコーン系ポリオー
ル、水酸基末端液状ゴム、フッ素化ポリオール等が用い
られる。中でも、ポリオキシプロピレン、水酸基末端液
状ゴムを主成分とすることが、物性上好ましい。なお、
水酸基末端液状ゴムとしては、水酸基末端液状ポリブタ
ジエン、水酸基末端液状ポリイソプレン、水酸基末端液
状NBR等が用いられ、中でも水酸基末端液状ポリブタ
ジエンが好ましく用いられる。
トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、へキ
サメチレンジイソシアネート、1,4−シクロへキシレ
ンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタ
ンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−
ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ
−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’
−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テ
トラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート等が挙げられ、中でも芳香族ポリイソシ
アネートが反応性等の観点より好ましい。特に、物性、
反応性及びコストの面から、トリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好
ましく用いられ、2,4−トリレンジイソシアネートが
さらに好ましく用いられる。
応じて、硬化剤として、芳香族ポリアミンを併用するの
が好ましい。芳香族ポリアミンの配合量は、全重量に対
して0.5重量%以上10重量%以下が好ましい。
−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン、
3,5−ジメチル−2,6−トルエンジアミン、O−ク
ロロアニリンとホルムアルデヒドとの初期縮合物、4,
4’−メチレンビス−O−クロロアニリン、メチレンジ
アニリンと塩化ナトリウムとの錯化合物等が挙げられ、
安全性、硬化速度等の面から、3,5−ジメチルチオ−
2,4−トルエンジアミンと3,5−ジメチル−2,6
−トルエンジアミンとの混合物が好ましく用いられる。
る添加剤としては、摩擦係数低減剤、レベリング剤、消
泡剤、顔料等が挙げられ、必要に応じてこれらを1種ま
たは複数種を組み合わせて配合することができる。ま
た、難燃性を補助する添加剤として、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム赤燐、ホウ酸亜鉛、メラミン化
合物等を適宜添加可能である。
パウダー等が好ましく用いられる。上記レベリング剤と
しては、アクリル系共重合体、シリコーン系化合物等が
用いられる。上記消泡剤としては、シリコーン化合物、
アクリル/ビニルエーテル系共重合物、アクリル系共重
合物、ビニル系共重合物等が用いられる。上記顔料とし
ては、必要に応じて各種の顔料を使用できるが、あらか
じめトナー化した顔料を用いることが好ましい。
を用いた弾性層を有することを特徴とする電子写真装置
用部材を提供している。このように、本発明のポリウレ
タン組成物を、電子写真装置に使用されるベルト、ロー
ラ等の電子写真装置用部材の弾性層として用いることに
より、適度な弾性を有し良好な画質を得ることができる
上に、優れた難燃性も得ることができる。具体的には、
帯電ローラ、転写ローラ等の事務機器用ローラ、帯電ベ
ルト、転写ベルト、搬送ベルト等の事務機器用ベルト等
の電子写真装置用部材に用いることができる。特に、弾
性層を有する転写ベルトに好適である。
で測定した硬度は、40以上80以下、好ましくは50
以上70以下であるのが良い。この理由は、40未満で
あると、破断強度が低くなり、80を越えると画質向上
効果が小さくなるためである。
等に本発明のポリウレタン組成物をスプレー塗装、ディ
ッピング、ロールコート、バーコート、ナイフコート等
により塗付し加熱硬化させることで形成することができ
る。比較的厚く塗布することが必要である場合にはロー
ルコータによる方法が好ましく用いられる。
は50μm以上600μm以下、好ましくは100μm
以上400μm以下であるのが良く、ローラとする場合
には2mm以上15mm以下であるのが良い。上記範囲
より薄い場合には、また表面の抵抗ムラが大きくなった
り、ベルトやローラの表面硬度が高くなり、転写ニップ
幅等が小さくなるためである。また弾性層の厚みが上記
範囲を越えると、厚みが大きくなりすぎ設計上の問題が
生じたり、弾性層が基材から剥離を起こしてしまうこと
があるためである。
材となる剛性層と、該剛性層の外層に設けた弾性層と、
必要に応じて該弾性層の外層に設けた表面コーティング
層を備えた転写ベルトあるいは中間転写ベルトに好適に
用いることができる。
ては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リウレタン樹脂等が挙げられ、これらの樹脂が遠心成形
法,押し出し法等により、ベルト形状に成形される。
m以下とされるのが好ましい。その理由は、20μm未
満の場合にはベルトスピードの変動が大きくなり、良好
な画像が得られなくなり、400μmより厚い場合には
剛性が高すぎて剛性層に亀裂が発生してしまうことがあ
るためである。さらに好ましい厚みは50μm以上30
0μm以下である。
摩擦抵抗を低減でき、表面粗さを低減することにより残
留トナークリーニング性を向上することができる公知の
材料が使用できる。特に限定されないが、ウレタン系塗
料、アクリル系塗料、アミド系塗料、エポキシ系塗料、
シリコーン系塗料等を用いることができ、特にウレタン
系塗料、アクリル系塗料が好適に用いられる。また、必
要に応じて、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフル
オロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの
共重合体等のフッ素系ルブリカントもしくはディスバー
ジョンを配合することにより更なる摩擦抵抗の低減を図
ることもできる。
上50μm以下であるのが好ましく、厚みが1μm未満
であると、使用中にコーティング層が摩滅してトナー粒
子の離脱性が劣ってしまうことがある。逆に、厚みが5
0μmを超えると、コーティング層の形成に時間と手間
とがかかってしまい、また、転写ベルトの材料コストが
高くなってしまうことがある。さらに好ましい厚みは3
μm以上30μm以下である。
ては、従来公知の方法が使用でき、下記の(1)〜
(3)の方法等により製造できるが、コスト的に有利で
あることから下記(3)の方法が好ましい。 (1)表面コーティング層、弾性層、剛性層の順に遠心
成形する方法。 (2)弾性層、剛性層の順に遠心成形し、脱型した後、
表面コーティング層を塗布する方法。 (3)剛性層のみ遠心成形し、脱型した後、弾性層、表
面コーティング層の順に塗布する方法。
ては、ロールコータ、バーコート、スプレーコート、静
電塗装、デイップコートによる方法が挙げられる。比較
的薄く均一に塗布する必要がある場合には、静電塗装が
好ましく用いられる。
参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態にか
かる中間転写ベルト1が示された斜視図である。この中
間転写ベルト1の全体形状は略円筒状(すなわち無端
状)であるが、中間転写ベルト1は可撓性に富んでいて
自重等で自在に変形し得るので、種々の形状となり得
る。図1では、2つの軸間に張設された場合が想定され
た全体形状(すなわち、進行方向における断面が略長円
形状)を示している。
面図である。この中間転写ベルト1は、剛性層3及び弾
性層5及び表面コーティング層7を備えている。この中
間転写ベルト1の外周面9は、液状トナーが付着する面
である。また、内周面11は、回転中に駆動軸、従動軸
等と直接接触する面である。
たポリイミドベルトである。また上記弾性層5は、水酸
基を1個以上有するリン含有ポリオールで、末端イソシ
アネートポリウレタンプレポリマーを硬化させたポリウ
レタン組成物からなり、全重量に対するリン含有率が
1.38重量%である。また、上記末端イソシアネート
ポリウレタンプレポリマーは、ポリオキシプロピレンを
主成分とするポリオールもしくは水酸基末端液状ポリブ
タジエンを主成分とするポリオールと、芳香族ポリイソ
シアネートとの重付加反応により得られるものを用いて
いる。
が装着された画像形成装置が示された模式的正面図であ
る。この画像形成装置は、駆動軸13、第一従動軸1
5、第二従動軸17、感光ドラム19、転写ロール2
1、シリコーン系スポンジロール23及びヒーター25
を備えている。そして、駆動軸13、第一従動軸15及
び第二従動軸17に、中間転写ベルト1が張設されてい
る。中間転写ベルト1は、図中矢印Aで示される方向に
回転している。
る場合、まず現像ロール(図示されず)よって感光ドラ
ム19の上に液状トナーが供給され、トナー像が形成さ
れる。次に、感光ドラム19と転写ロール21との間を
通過する中間転写ベルト1に、トナー像が転写される。
次に、液状トナーがヒーター25によって加熱される。
この加熱によって液状トナーの揮発成分がある程度揮発
し、また、トナー粒子のバインダー樹脂が溶融する。次
に、中間転写ベルト1とスポンジロール23との間に供
給された被印刷体27に、トナー像が転写される。この
トナー像が定着されて、画像が形成される。この図では
1つの感光ドラム19が示されているが、カラー印刷の
場合は、ブラック、マゼンダ、シアン及びイエローの4
色のトナーのそれぞれに、感光ドラム19が用意され
る。
組成物を弾性層として用いた中間転写ベルトの例を示し
ているが、本発明のポリウレタン組成物は、その他、電
子写真装置用の部材である各種ベルト、ローラ等の弾性
層として好適に用いることができる。
層として用いた転写ベルトの実施例1〜5及び比較例
1、2について詳述する。
実施例1乃至実施例5の各配合及び比較例1及び比較例
2の各配合を使用した。先に硬化剤を配合混合した後、
主剤と混合し、10分間減圧下脱泡した。別途遠心成形
法により成形したポリイミドベルト上にナイフコーター
を用いて前記の各配合物を塗布した(塗布厚みは200
μm)。そしてゲル化した後、80℃で1時間加熱して
硬化し、試料を得た。
ポリオキシプロピレンを主成分とするポリオールとトリ
レンジイソシアネートより得られた末端イソシアネート
ポリウレタンプレポリマー(NCO含有量5.6%、住
化バイエルウレタン(株)製)であり、ポリウレタンプ
レポリマー2は、水酸基末端液状ポリブタジエンとトリ
レンジイソシアネートより得られた末端イソシアネート
ポリウレタンプレポリマー(NCO含有量9.0%、出
光石油化学(株)製)、リン含有化合物として用いたリ
ン含有ポリオールは、水酸基価140KOH−mg/
g、リン分11.1%のものとした。) また、芳香族ポリアミンは3,5−ジメチルチオ−2,
4一トルエンジアミンと3,5−ジメチル−2,6一ト
ルエンジアミンとの混合物(商品名:エタキュアー30
0)であり、消泡剤はアクリル/ビニルエーテル系共重
合物(共栄社化学(株)製)である。また、表1中、リ
ン含有量とは、ポリウレタン組成物全重量に対するリン
の含有率(重量%(wt%))である。
いて以下の試験及び評価を行った。その結果を上記表1
の下欄に示す。
996)VTMグレード評価を行った(プラスチック材
料の燃焼性試験に準ずる)。薄膜サンプルを対象とした
「薄手材料垂直燃焼試験:VTM−0、VTM−1、V
TM−2」の方法により試験を行った。上記製法にて得
られた実施例及び比較例のポリウレタン組成物をベルト
に塗布し、80℃で1時間加熱硬化させた試料につい
て、炎の高さを20mmとしたバーナーで、バーナーの
先端から10mmの高さに試料を3秒間保持した後、試
料からバーナーを遠ざけた後の残炎時間等を測定した。
不適合のものを「×」、VTM−2相当のものを
「O」、VTM−1もしくはVTM−0相当のものを
「◎」として判定評価を行った。
が残らないものを「O」とし、タックが残るものを
「×」とした。
5の転写ベルトは、水酸基を有するリン含有化合物と、
末端イソシアネートポリウレタンプレポリマーとを含
み、全重量に対するリン含有率が規定量であるため、難
燃性に優れている上に、硬化性も良好であることが確認
できた。実施例2〜5の転写ベルトは、リン含有率が特
に好ましく、難燃性が非常に優れていた。
用いたポリウレタン組成物のリン含有率が0.5重量%
より少ないため、UL−94(1996)VTMグレー
ド評価による難燃性試験の結果が不適合であった。また
比較例2の転写ベルトは、弾性層に用いたポリウレタン
組成物のリン含有率が2.5重量%より多いため、タッ
クが残り、硬化性の結果が不適であった。
によれば、水酸基を有するリン含有化合物を主成分とす
る硬化剤により、末端イソシアネートポリウレタンプレ
ポリマーを主成分とする主剤を硬化させ、かつリンの含
有量を規定している。このため、環境問題の原因となる
塩素を含まず、ブリードを引き起こすこともない上に、
適度な弾性を有し、弾性難燃性にも優れたポリウレタン
組成物を得ることができる。
写真装置に使用されるベルト、ローラ等の電子写真装置
用部材の弾性層として用いることにより、適度な弾性を
有するため感光体を汚染せず高画質を得ることができる
上に、優れた難燃性も得ることができる。具体的には、
帯電ローラ、転写ローラ等の事務機器用ローラ、帯電ベ
ルト、転写ベルト、搬送ベルト等の事務機器用ベルト等
の電子写真装置用部材に用いることができ、特に、弾性
層を有する転写ベルトに好適である。
が示された斜視図である。
る。
装置が示された模式的正面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 水酸基を1個以上有するリン含有化合物
と、末端イソシアネートポリウレタンプレポリマーとを
含み、全重量に対するリン含有率が0.5重量%以上
2.5重量%以下であることを特徴とするポリウレタン
組成物。 - 【請求項2】 上記末端イソシアネートポリウレタンプ
レポリマーは、ポリオキシプロピレンもしくは水酸基末
端液状ゴムを主成分とするポリオールと、芳香族ポリイ
ソシアネートとの重付加反応により得られるものである
請求項1に記載のポリウレタン組成物。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のポリウ
レタン組成物を用いた弾性層を有することを特徴とする
電子写真装置用部材。
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JP2001317740A JP4105419B2 (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | ポリウレタン組成物を用いた電子写真装置用の転写ベルト |
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- 2001-10-16 JP JP2001317740A patent/JP4105419B2/ja not_active Expired - Fee Related
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