JP2003119190A - 3−アミノ−2−チオフェンカルボン酸エステルの製法 - Google Patents
3−アミノ−2−チオフェンカルボン酸エステルの製法Info
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- JP2003119190A JP2003119190A JP2001313443A JP2001313443A JP2003119190A JP 2003119190 A JP2003119190 A JP 2003119190A JP 2001313443 A JP2001313443 A JP 2001313443A JP 2001313443 A JP2001313443 A JP 2001313443A JP 2003119190 A JP2003119190 A JP 2003119190A
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、入手が容易な一般式(1)
【化1】
(式中、R1は、炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
で示される3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチ
オ)プロピオニトリルから、高収率で一般式(2) 【化2】 (式中、R1は、前記と同義である。)で示される3-ア
ミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルを得る、工業的
に好適な3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルの
製法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、塩基の存在下、3,3-ビ
ス(アルコキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリ
ルを環化反応させることを特徴とする、3-アミノ-2-チ
オフェンカルボン酸エステルの製法によって解決され
る。
で示される3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチ
オ)プロピオニトリルから、高収率で一般式(2) 【化2】 (式中、R1は、前記と同義である。)で示される3-ア
ミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルを得る、工業的
に好適な3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルの
製法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、塩基の存在下、3,3-ビ
ス(アルコキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリ
ルを環化反応させることを特徴とする、3-アミノ-2-チ
オフェンカルボン酸エステルの製法によって解決され
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬・農薬等の合
成原料として有用な3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸
エステルの製法に関する。特に、3-アミノ-2-チオフェ
ンカルボン酸エステルは、抗高血圧剤として有用なエン
ドセリンアゴニスト化合物及びエンドセリンアンタゴニ
スト化合物の合成原料として利用出来る(例えば、WO 9
8/49162)。 【0002】 【従来の技術】従来、3-アミノ-2-チオフェンカルボン
酸エステルの製法としては、例えば、塩基の存在下、2-
クロロアクリロニトリル又は2,3-ジクロロプロピオニト
リルとグリコール酸メチルを反応させて、収率92〜94%
で3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルを得る方
法が開示されている(特開平5-117263号公報)。しかし
ながら、当研究者らがこの方法を追試実験したところ、
3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルはほとんど
生成せず、再現性が得られなかった(後の比較例1に記
載)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
問題点を解決し、入手が容易な3,3-ビス(アルコキシカ
ルボニル-メチルチオ)プロピオニトリルから、高収率で
3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルを得る、工
業的に好適な3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステ
ルの製法を提供するものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の課題は、塩基の
存在下、一般式(1) 【0005】 【化3】 【0006】(式中、R1は、炭素数1〜5のアルキル
基を示す。)で示される3,3-ビス(アルコキシカルボニ
ル-メチルチオ)プロピオニトリルを環化反応させること
を特徴とする、一般式(2) 【0007】 【化4】 【0008】(式中、R1は、前記と同義である。)で
示される3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルの
製法によって解決される。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の反応において使用される
3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチオ)プロピオ
ニトリルは、前記の一般式(1)で示される。その一般
式(1)において、R1は、炭素数1〜5のアルキル基
であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基等が挙げられる。なお、これらの基
は、各種異性体を含む。 【0010】前記の3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メ
チルチオ)プロピオニトリルは、例えば、一般式(3) 【0011】 【化5】 【0012】(式中、R1は前記と同義であり、R2、
R3及びR4は、同一又は異なっていても良く、炭素数
1〜5のアルキル基を示す。)に示すような反応によっ
て、容易に合成出来る化合物である(後の参考例1に記
載)。 【0013】本発明の反応において使用される塩基は、
例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水
素化リチウム、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素
化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
ナトリウムプロポキシド、カリウムメトキシド、カリウ
ムエトキシド、カリウムプロポキシド等のアルカリ金属
アルコキシド;ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピ
リジン等の有機塩基が挙げられるが、好ましくはアルカ
リ金属アルコキシド、更に好ましくはナトリウムメトキ
シドが使用される。なお、これらの塩基は、単独又は二
種以上を混合して使用しても良い。 【0014】前記塩基の使用量は、3,3-ビス(アルコキ
シカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル1molに対し
て、好ましくは0.5〜10mol、更に好ましくは1.0〜2.0mo
lである。 【0015】本発明の反応は、溶媒の存在下又は非存在
下で行われる。使用される溶媒は、反応に関与しないも
のならば特に限定されず、例えば、メタノール、エタノ
ール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t-ブ
チルアルコール等のアルコール類;トルエン、キシレ
ン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ブ
ロモベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ニトロ
ベンゼン等のニトロ化芳香族炭化水素類;シクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の脂肪族炭化水
素類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル類が挙げられるが、好ましくは
アルコール類、更に好ましくはメタノール、エタノール
が使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以
上を混合して使用しても良い。 【0016】前記溶媒の使用量は、溶液の均一性や攪拌
性により適宜調節するが、3,3-ビス(アルコキシカルボ
ニル-メチルチオ)プロピオニトリル1molに対して、好ま
しくは0.1〜10L、更に好ましくは0.5〜1.5Lである。 【0017】本発明の反応は、例えば、不活性ガスの雰
囲気にて、3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチ
オ)プロピオニトリル、塩基及び溶媒を混合して、攪拌
させる等の方法によって行われる。その際の反応温度
は、好ましくは-20〜200℃、更に好ましくは0〜100℃で
あり、反応圧力は特に制限されない。 【0018】本発明の反応によって得られる3-アミノ-2
-チオフェンカルボン酸エステルは、反応終了後、晶
析、再結晶、濃縮、蒸留、カラムクロマトグラフィー等
による一般的な方法によって単離・精製される。 【0019】 【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。 【0020】参考例1(3,3-ビス(メトキシカルボニル
-メチルチオ)プロピオニトリルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、3-メトキシアクリロニトリル
1.66g(20mmol)、チオグリコール酸メチル4.24g(40mmol)
及びトルエン7mlを加えた。次いで、攪拌しながら、濃
硫酸2.35g(24mmol)をゆるやかに滴下し、室温で4時間反
応させた。反応終了後、反応液に水を加えた後、トルエ
ンで抽出した。抽出液を減圧下で濃縮し、無色液体とし
て3,3-ビス(メトキシカルボニル-メチルチオ)プロピオ
ニトリル4.80gを得た(単離収率:90%)。3,3-ビス(メト
キシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリルの物性値
は以下の通りである。 【0021】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));3.05(2H,d,J=7.
1Hz)、3.40〜3.60(4H,dd,J=15.5Hz)、3.75(6H,s)、4.45
〜4.55(1H,dd,J=7.1Hz) EI-MS(m/e);263(M+) IR(KBr法,cm-1);2252、1737 【0022】実施例1(3-アミノ-2-チオフェンカルボ
ン酸メチルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、ナトリウムメトキシド0.20g
(3.75mmol)及びメタノール3mlを加えた。次いで、攪拌
しながら、参考例1と同様な方法で合成した3,3-ビス
(メトキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル0.6
6g(2.50mmol)をメタノール1mlに溶解した液を10℃以下
に維持しながらゆるやかに滴下し、滴下終了後、室温ま
で昇温し、3時間反応させた。反応終了後、反応液から
減圧下でメタノールを留去した後、水7mlを加え、トル
エンで抽出した。有機層を取り出し、減圧下で濃縮し
て、淡黄色結晶として3-アミノ-2-チオフェンカルボン
酸メチル0.37gを得た(単離収率:95%)。 【0023】比較例1(3-アミノ-2-チオフェンカルボ
ン酸メチルの合成:特開平5-117263号公報記載の実施例
3の追試実験) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積200mlの
フラスコに、窒素雰囲気下、炭酸水素カリウム37.50g(3
75mmol)及びジエチルエーテル60mlを加え、攪拌しなが
ら、液温を10℃に保った。次いで、チオグリコール酸メ
チル13.25g(125mmol)及び2-クロロアクリロニトリル10.
92g(125mmol)の混合液を1時間かけてゆるやかに滴下
し、30℃で10時間反応させた。反応終了後、不溶の固体
とエーテル層を分離し、エーテル層を水洗した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮
したところ薄黄色固体が得られた。この固体を分析した
ところ、3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸メチルはほ
とんど生成しておらず、3-メトキシカルボニル-メチル
チオ-プロピオニトリル21.62gが生成していた。 【0024】 【発明の効果】本発明により、入手が容易な3,3-ビス
(アルコキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル
から、高収率で3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エス
テルを得る、工業的に好適な3-アミノ-2-チオフェンカ
ルボン酸エステルの製法を提供することが出来る。
成原料として有用な3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸
エステルの製法に関する。特に、3-アミノ-2-チオフェ
ンカルボン酸エステルは、抗高血圧剤として有用なエン
ドセリンアゴニスト化合物及びエンドセリンアンタゴニ
スト化合物の合成原料として利用出来る(例えば、WO 9
8/49162)。 【0002】 【従来の技術】従来、3-アミノ-2-チオフェンカルボン
酸エステルの製法としては、例えば、塩基の存在下、2-
クロロアクリロニトリル又は2,3-ジクロロプロピオニト
リルとグリコール酸メチルを反応させて、収率92〜94%
で3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルを得る方
法が開示されている(特開平5-117263号公報)。しかし
ながら、当研究者らがこの方法を追試実験したところ、
3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルはほとんど
生成せず、再現性が得られなかった(後の比較例1に記
載)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
問題点を解決し、入手が容易な3,3-ビス(アルコキシカ
ルボニル-メチルチオ)プロピオニトリルから、高収率で
3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルを得る、工
業的に好適な3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステ
ルの製法を提供するものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の課題は、塩基の
存在下、一般式(1) 【0005】 【化3】 【0006】(式中、R1は、炭素数1〜5のアルキル
基を示す。)で示される3,3-ビス(アルコキシカルボニ
ル-メチルチオ)プロピオニトリルを環化反応させること
を特徴とする、一般式(2) 【0007】 【化4】 【0008】(式中、R1は、前記と同義である。)で
示される3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルの
製法によって解決される。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の反応において使用される
3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチオ)プロピオ
ニトリルは、前記の一般式(1)で示される。その一般
式(1)において、R1は、炭素数1〜5のアルキル基
であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基等が挙げられる。なお、これらの基
は、各種異性体を含む。 【0010】前記の3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メ
チルチオ)プロピオニトリルは、例えば、一般式(3) 【0011】 【化5】 【0012】(式中、R1は前記と同義であり、R2、
R3及びR4は、同一又は異なっていても良く、炭素数
1〜5のアルキル基を示す。)に示すような反応によっ
て、容易に合成出来る化合物である(後の参考例1に記
載)。 【0013】本発明の反応において使用される塩基は、
例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水
素化リチウム、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素
化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
ナトリウムプロポキシド、カリウムメトキシド、カリウ
ムエトキシド、カリウムプロポキシド等のアルカリ金属
アルコキシド;ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピ
リジン等の有機塩基が挙げられるが、好ましくはアルカ
リ金属アルコキシド、更に好ましくはナトリウムメトキ
シドが使用される。なお、これらの塩基は、単独又は二
種以上を混合して使用しても良い。 【0014】前記塩基の使用量は、3,3-ビス(アルコキ
シカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル1molに対し
て、好ましくは0.5〜10mol、更に好ましくは1.0〜2.0mo
lである。 【0015】本発明の反応は、溶媒の存在下又は非存在
下で行われる。使用される溶媒は、反応に関与しないも
のならば特に限定されず、例えば、メタノール、エタノ
ール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t-ブ
チルアルコール等のアルコール類;トルエン、キシレ
ン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ブ
ロモベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ニトロ
ベンゼン等のニトロ化芳香族炭化水素類;シクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の脂肪族炭化水
素類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル類が挙げられるが、好ましくは
アルコール類、更に好ましくはメタノール、エタノール
が使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以
上を混合して使用しても良い。 【0016】前記溶媒の使用量は、溶液の均一性や攪拌
性により適宜調節するが、3,3-ビス(アルコキシカルボ
ニル-メチルチオ)プロピオニトリル1molに対して、好ま
しくは0.1〜10L、更に好ましくは0.5〜1.5Lである。 【0017】本発明の反応は、例えば、不活性ガスの雰
囲気にて、3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチ
オ)プロピオニトリル、塩基及び溶媒を混合して、攪拌
させる等の方法によって行われる。その際の反応温度
は、好ましくは-20〜200℃、更に好ましくは0〜100℃で
あり、反応圧力は特に制限されない。 【0018】本発明の反応によって得られる3-アミノ-2
-チオフェンカルボン酸エステルは、反応終了後、晶
析、再結晶、濃縮、蒸留、カラムクロマトグラフィー等
による一般的な方法によって単離・精製される。 【0019】 【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。 【0020】参考例1(3,3-ビス(メトキシカルボニル
-メチルチオ)プロピオニトリルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、3-メトキシアクリロニトリル
1.66g(20mmol)、チオグリコール酸メチル4.24g(40mmol)
及びトルエン7mlを加えた。次いで、攪拌しながら、濃
硫酸2.35g(24mmol)をゆるやかに滴下し、室温で4時間反
応させた。反応終了後、反応液に水を加えた後、トルエ
ンで抽出した。抽出液を減圧下で濃縮し、無色液体とし
て3,3-ビス(メトキシカルボニル-メチルチオ)プロピオ
ニトリル4.80gを得た(単離収率:90%)。3,3-ビス(メト
キシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリルの物性値
は以下の通りである。 【0021】1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));3.05(2H,d,J=7.
1Hz)、3.40〜3.60(4H,dd,J=15.5Hz)、3.75(6H,s)、4.45
〜4.55(1H,dd,J=7.1Hz) EI-MS(m/e);263(M+) IR(KBr法,cm-1);2252、1737 【0022】実施例1(3-アミノ-2-チオフェンカルボ
ン酸メチルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、ナトリウムメトキシド0.20g
(3.75mmol)及びメタノール3mlを加えた。次いで、攪拌
しながら、参考例1と同様な方法で合成した3,3-ビス
(メトキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル0.6
6g(2.50mmol)をメタノール1mlに溶解した液を10℃以下
に維持しながらゆるやかに滴下し、滴下終了後、室温ま
で昇温し、3時間反応させた。反応終了後、反応液から
減圧下でメタノールを留去した後、水7mlを加え、トル
エンで抽出した。有機層を取り出し、減圧下で濃縮し
て、淡黄色結晶として3-アミノ-2-チオフェンカルボン
酸メチル0.37gを得た(単離収率:95%)。 【0023】比較例1(3-アミノ-2-チオフェンカルボ
ン酸メチルの合成:特開平5-117263号公報記載の実施例
3の追試実験) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積200mlの
フラスコに、窒素雰囲気下、炭酸水素カリウム37.50g(3
75mmol)及びジエチルエーテル60mlを加え、攪拌しなが
ら、液温を10℃に保った。次いで、チオグリコール酸メ
チル13.25g(125mmol)及び2-クロロアクリロニトリル10.
92g(125mmol)の混合液を1時間かけてゆるやかに滴下
し、30℃で10時間反応させた。反応終了後、不溶の固体
とエーテル層を分離し、エーテル層を水洗した後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮
したところ薄黄色固体が得られた。この固体を分析した
ところ、3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸メチルはほ
とんど生成しておらず、3-メトキシカルボニル-メチル
チオ-プロピオニトリル21.62gが生成していた。 【0024】 【発明の効果】本発明により、入手が容易な3,3-ビス
(アルコキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル
から、高収率で3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エス
テルを得る、工業的に好適な3-アミノ-2-チオフェンカ
ルボン酸エステルの製法を提供することが出来る。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 大上 雅良
山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部
興産株式会社宇部研究所内
(72)発明者 山田 修二
山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部
興産株式会社宇部研究所内
Fターム(参考) 4C023 HA03
4H039 CA42 CA71 CH20
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】塩基の存在下、一般式(1) 【化1】 (式中、R1は、炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
で示される3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチ
オ)プロピオニトリルを環化反応させることを特徴とす
る、一般式(2) 【化2】 (式中、R1は、前記と同義である。)で示される3-ア
ミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001313443A JP4039026B2 (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 3−アミノ−2−チオフェンカルボン酸エステルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001313443A JP4039026B2 (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 3−アミノ−2−チオフェンカルボン酸エステルの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003119190A true JP2003119190A (ja) | 2003-04-23 |
JP4039026B2 JP4039026B2 (ja) | 2008-01-30 |
Family
ID=19131910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001313443A Expired - Fee Related JP4039026B2 (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 3−アミノ−2−チオフェンカルボン酸エステルの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4039026B2 (ja) |
-
2001
- 2001-10-11 JP JP2001313443A patent/JP4039026B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP4039026B2 (ja) | 2008-01-30 |
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