JP2003119161A - 導電性有機化合物及び電子素子 - Google Patents

導電性有機化合物及び電子素子

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    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/466Lateral bottom-gate IGFETs comprising only a single gate

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電界効果移動度を示し得るとともに、簡
易で低コストな手法によって製造し得る導電性有機化合
物を提供すること。 【解決手段】 含まれる縮合環の数が8〜14個である
縮合多環系芳香族化合物からなり、かつ該化合物の前記
縮合環のいずれかに官能基が導入されて溶媒に可溶化さ
れているように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性有機化合物に
関し、さらに詳しく述べると、トランジスタなどの電子
素子に用いることのできる有機半導体、特に電子ペーパ
などのフレキシブルな電子素子に適用可能な有機半導体
に関する。本発明はまた、かかる有機半導体を使用した
電子素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子ディスプレイの分野において
は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの性能が
飛躍的に向上し、高精細化・大型化の進展が著しい。そ
の一方で、紙のような見やすさと、可とう性、すなわ
ち、折り曲げにより形状を変更可能なフレキシブル性を
兼ね備え、携帯性に優れたディスプレイ、いわゆる電子
ペーパの実現が強く望まれている。この電子ペーパの実
現には、プスチック基板上に薄膜トランジスタなどを作
り込めること、すなわち、フレキシブルな画素駆動回路
の実現が必須である。しかし、現状の多結晶シリコンや
アモルファスシリコンをはじめとする無機系材料を中心
とした電子回路では、高温、高真空などの大型のプロセ
スが必要であり、プラスチック基板の耐熱性や高い製造
コストなどの点から、一部の機器への適用にとどまり、
広く実用化には至っていない。このような問題点を解決
するため、可とう性に優れ、蒸着などの高温・真空プロ
セスを必要とせず、低コストな印刷手法の適用が可能と
考えられる有機半導体に注目が集まっている。
【0003】有機半導体の成膜手法は大別して、蒸着法
などの真空プロセスか、溶液系からのスピンコート法や
キャスト法、印刷法などに分けられる。電界効果トラン
ジスタなどの素子へ有機半導体を適用する場合、従来
は、できるだけ高いキャリア移動度を達成するため、分
子の結晶性が良好な蒸着法を用いるのが主流となってい
た。蒸着法によって成膜される代表的な有機半導体とし
ては、オリゴチオフェン(Applied Physics Letters, H.
Akimichi et al , 58(14), 8April (1991) )、ペンタセ
ン(Applied Physics Letters, C.D.Dimitrakopoulos et
al , 80(4), 15August (1996) )、銅フタロシアニンな
どが報告されている。一方、キャスト法やスピンコート
法、印刷法などによって溶液系からの成膜が可能な代表
的な有機半導体としては、ポリチエニレンビニレン(App
lied Physics Letters , H.Fuchigami et al , 63(10),
6 September (1993) )、ポリアルキルチオフェン(App
lied Physics Letters、A.Tsumura et al, Vol49, P121
0,(1986年)、Jounal American Chemical Society, vol1
17, p233(1995))などが報告されている。また、新機能
の発現を目指して、単一分子膜の作製や分子の配向性制
御するためLB(Langmuir-Blodgett)法を適用した成
膜例も報告されている(Applied Physics Letters, J.Pa
loheimo et al, 56(12), 19 March(1990) )。これらの
分子の電界効果移動度の算出方法は、上記文献に詳細が
示されている。
【0004】ところで、電界効果トランジスタのチャネ
ル層として上述のような有機半導体を使用した場合、そ
の電界効果移動度は、高移動度が報告さている蒸着系に
あってもアモルファスシリコン半導体(〜1cm2/Vs)と比
較して数桁低く、0.1〜0.01cm 2/Vs程度である。また、
溶液系から作製される場合では、その分子配向制御の困
難さから電界効果移動度はさらに1〜2桁程度小さいのが
通常である。すなわち、有機半導体の実用化に向けての
最大の課題は、簡易な製造プロセスによっていかに高い
電界効果移動度を達成するかということにある。一般的
に、有機半導体の高移動度化に向けては、分子内に大き
く広がったπ共役系を有し、さらに有機半導体分子が伝
導方向に対して配向していることが望まれる。なお、先
に参照したオリゴチオフェンやポリチオフェン、ポリ(p
-フェニレンビニレン)などは、π共役系が主鎖に沿った
直鎖状の導電性高分子であり、一方、平面的にπ共役系
が広がっている材料系としては、縮合多環系芳香族分子
であるオバレン、コロネン、ビアンスレンなどが挙げら
れる。これまでに、有機半導体分子の配向制御手法とし
ては、ポリチオフェンなどのπ共役系高分子をラビング
処理などを施した配向膜基板上に塗布する、または側鎖
として液晶性置換基を導入して配向膜上に、あるいは磁
界や電界などの外力によって分子を配向させるといった
試みが、特開平9-83040号公報などに開示されている。
【0005】しかしながら、配向膜による有機半導体の
配向力は弱く、十分な分子配向が達成されていないのが
現状である。また、液晶性置換基の導入においては、導
電性に寄与しない置換基の存在によって電荷キャリアの
伝導パスが減少し、移動度が逆に低下するといった問題
がある。さらに、ペンタセン、フタロシアニン、オバレ
ンなどのπ共役系が面的に広がった有機半導体では、ほ
とんど溶媒への溶解性がなく、蒸着法によって成膜され
るため、低コスト化に向けて大きな課題となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来の技術の問題点を解決するためのものであり、高
い電界効果移動度を示し得るとともに、簡易で低コスト
な手法によって製造し得る導電性有機化合物を提供する
ことを目的とする。
【0007】本発明の目的は、また、電子ペーパなどの
電子素子の製造に有用な導電性有機化合物を提供するこ
とにある。
【0008】本発明の目的は、さらに、フレキシブル性
を備え、高性能な電子素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、その1つの面
において、含まれる縮合環の数が8〜14個である縮合
多環系芳香族化合物からなり、かつ該芳香族化合物の前
記縮合環のいずれかに官能基が導入されて溶媒に可溶化
されていることを特徴とする導電性有機化合物にある。
【0010】また、本発明は、そのもう1つの面におい
て、本発明の導電性有機化合物から形成された構成要素
をその構造中に含んでなることを特徴とする電子素子に
ある。
【0011】本発明の電子素子は、好ましくは、シート
状表示機能層と、この層を機能させるための構成要素を
含む少なくとも1つの層とを有してなるシート状表示装
置であり、構成要素が本発明の導電性有機化合物からな
る。シート状表示装置は、いろいろな形態のものを包含
するが、典型的には電子ペーパである。
【0012】以下に詳細に説明するように、本発明によ
れば、オバレンなどの平面的にπ共役系が広がった高い
移動度を有する縮合多環系芳香族化合物に、アルキル基
などの側鎖置換基を官能基として導入することにより、
溶媒への良好な溶解性を確保でき、キャスト法や印刷法
などの、溶液系から薄膜を成膜する容易なプロセスによ
っても、高い電界移動度を損なうことなく所望の特性を
有する電子素子を作製できる。さらに、縮合多環系芳香
族化合物に導入する官能基そのものに対して機能性を持
たせることにより、当該芳香族化合物の塗布乾燥時に分
子を配向させることも可能である。例えば、液晶性を有
する官能基や長鎖アルキル基などを導入することによ
り、所望とする分子配向を達成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による導電性有機化合物及
び電子素子は、それぞれ、いろいろな形態で有利に実施
することができる。
【0014】本発明の導電性有機化合物は、上記した通
り、縮合多環系芳香族化合物である。この芳香族化合物
は、その縮合環に側鎖として官能基が導入されているの
で、溶媒に可溶化されている。この目的に適当な官能基
は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれ
ども、例えば、アルキル基、例えばメチル基、エチル
基、ブチル基、ヘキシル基など、アリール基、例えばフ
ェニル基など、エーテル基、例えばポリエチレンオキシ
ド基など、アルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基など、液晶基、例えばメソゲン基な
ど、シラン基、例えばパーメチルオリゴシラン基、パー
エチルオリゴシラン基、パーメチルポリシラン基、パー
エチルポリシラン基など、あるいはこれらの基の組み合
わせや複合体である。これらの官能基は、必要に応じて
置換されていてもよく、また、当該芳香族化合物の移動
度を低下させずに溶媒に可溶化させるという本発明の効
果を阻害しないかぎり、いろいろに変更されていてもよ
い。また、ここでいう溶媒は、以下に列挙するものに限
定されるわけではないけれども、例えば、トルエン、キ
シレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、クロロ
ホルム、エタノールなどである。本発明の縮合多環系芳
香族化合物は、したがって、これらの溶媒に所定の濃度
で溶解して塗液となした後、キャスト法、ディップコー
ト法、スピンコート法などの塗布法やスクリーン印刷法
などの印刷法で基板等の上に塗布し、硬化させることが
できる。このような成膜法は、従来の蒸着法などに比較
して簡便に、しかも低コストで実施することができる。
【0015】また、本発明の縮合多環系芳香族化合物
は、側鎖の導入によって溶媒への溶解性を確保できる程
度の分子量を有することが必要であり、よって、含まれ
る縮合環の数としては、通常、約8〜14個の範囲にあ
るのが好適である。すなわち、縮合多環系芳香族化合物
は、通常、約100〜2,000の分子量を有している
ことが好ましく、さらに好ましくは、約100〜1,0
00の分子量を有している。もちろん、所期の作用効果
が奏されるのであるならば、この芳香族化合物は、上記
した以外の縮合環数あるいは分子量を有していてもよ
い。含まれる縮合環の数が8個を下回ると、π共役系電
気伝導が低下し、移動度が小さくなるといった不具合が
生じる。反対に14個を上回ると、官能基の導入によっ
ても溶媒への可溶性が急激に低下するといった不具合が
発生するであろう。
【0016】本発明の縮合多環系芳香族化合物は、上記
したような要件を満たす各種の芳香族化合物を包含する
ことができる。とりわけ、本発明者らがその有用性を発
見したのは、下記の一般式(I)により表されるオバレ
ン誘導体:
【0017】
【化3】
【0018】(上式において、R〜Rは、同一もし
くは異なっていてもよく、それぞれ、水素原子を表すか
もしくは任意の置換基を表し、ただし、R〜Rのう
ちの少なくとも2個は、アルキル基、アリール基、エー
テル基又はシラン基である)又は下記の一般式(II)に
より表されるビアンスレン誘導体:
【0019】
【化4】
【0020】(上式において、R〜Rは、同一もし
くは異なっていてもよく、それぞれ、水素原子を表すか
もしくは任意の置換基を表し、ただし、R〜Rのう
ちの少なくとも2個は、アルキル基、アリール基、エー
テル基又はシラン基である)である。必要に応じて、こ
れらの芳香族化合物を混合して使用してもよい。
【0021】上記したようなオバレン誘導体及びビアン
スレン誘導体の典型例は、例えば、次のような一般式で
表すことができる。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】本発明の縮合多環系芳香族化合物は、高い
移動度を有しており、前述の文献に記載の手法に従って
算出した電界効果移動度は、通常、約0.001〜0.
03である。電界効果移動度が0.001cm2/Vsを下回
ると、電子素子の応答速度が非常に遅くなるといった不
具合が発生する。
【0026】本発明の縮合多環系芳香族化合物は、オバ
レン、ビアンスレン等の化合物に常用の合成法を使用し
て有利に調製することができる。また、その際、溶媒に
可溶化させる官能基の導入は、芳香環に置換基を付加す
る一般的な手法に準じて行うことができる。例えば、オ
バレンの芳香環にヘキシル基(−C13)を導入す
るような場合には、そのオバレンの芳香環の周囲の水素
原子を塩素原子(Cl)によって置換した後、C
13MgBrなどと反応させることで、容易にヘキシル
基を導入することができる。
【0027】本発明の縮合多環系芳香族化合物は、その
優れた特性、例えば高い移動度、良好な配向力、フレキ
シビリティなどを生かして、各種の電子素子の1構成要
素として有利に使用することができる。ここで定義する
と、「構成要素」なる語は、本発明の電子素子(表示装
置等)を構成する部品、装置などを意味し、場合によっ
ては「素子」とも呼ばれる。構成要素としては、以下に
列挙するものに限定されるわけではないけれども、電源
素子を始めとする様々の素子、一例として駆動回路、制
御回路、通信回路、高響信号変換素子などを包含する。
表示機能素子が構成要素であってもよい。
【0028】電子素子の典型例であるシート状表示装置
には、具体的には下記のものが包含されるが、本発明の
シート状表示装置はこれらが全てではない。
【0029】(1)少なくとも一方が透明な一組の対向
電極板を有し光学的吸収あるいは光学的反射特性に変化
を与えて所要の表示動作を行うシート状表示機能層と、
該表示機能層にその駆動に必要な電源を供給するための
シート状電源層とが、一体に成形されて構成されること
を特徴とする、シート状表示装置。
【0030】(2)上記シート状表示機能層に用いる表
示素子として、少なくとも一方が透明な一組の対向電極
板間に電気泳動粒子を含む分散系を封入し、該電極間に
印加した表示制御用電圧の作用下に分散系内の電気泳動
粒子の分布状態を変えることによって光学的吸収あるい
は光学的反射特性に変化を与えて所要の表示動作を行わ
せるようにした電気泳動表示素子を適用したことを特徴
とする、上記(1)記載のシート状表示装置。
【0031】(3)前記シート状表示機能層に用いる表
示素子として、少なくとも一方が透明な一組の対向電極
板間に印加する電界の向きに応じて反転可能な着色粒子
状マイクロカプセルを封入し、該電極間に印加した表示
制御用電圧の作用により該マイクロカプセルの配列方向
を変えることによって光学的吸収あるいは光学的反射特
性に変化を与えて所要の表示動作を行わせるようにした
マイクロカプセル反転型表示素子を適用したことを特徴
とする、上記(1)記載のシート状表示装置。
【0032】(4)上記シート状表示機能層に用いる表
示素子として、高分子物質に微小孔を設け、この中に液
晶化合物を封入した高分子分散型液晶素子を適用したこ
とを特徴とする、上記(1)記載のシート状表示装置。
【0033】(5)上記シート状表示機能層に用いる表
示素子として、少なくとも一方が透明な一組の対向電極
板間を通過する電流により光学的吸収あるいは光学的反
射特性が変化してエレクトロルミネッセンス現象を発現
する素子を適用したことを特徴とする、上記(1)記載
のシート状表示装置。
【0034】(6)前記シート状表示機能層に用いる表
示素子として、少なくとも一方が透明な一組の対向電極
板間を通過する電流により光学的吸収あるいは光学的反
射特性が変化してエレクトロクロミズム現象を発現する
素子を適用したことを特徴とする、上記(1)記載のシ
ート状表示装置。
【0035】(7)1枚の電極板を有し、該電極板と所
定の書き込み電極との間に印加される電界あるいは該電
極間を流れる電流により光学的吸収あるいは光学的反射
特性に変化を与えて所要の表示動作を行うシート状表示
機能層と、該表示機能層にその駆動に必要な電力を供給
するためのシート状電源層が一体に成形されて構成され
ることを特徴とする、シート状表示装置。
【0036】(8)上記シート状表示機能層に用いる表
示素子として、1枚の電極板を有し、且つ該電極板と所
定の書き込み電極との間に印加される電界により電気泳
動可能な分散系を有し、該電極間に印加した表示制御用
電圧の作用下に分散系内の電気泳動粒子の分布状態を変
えることによって光学的吸収あるいは光学的反射特性に
変化を与えて所要の表示動作を行わせるようにした電気
泳動表示素子を適用したことを特徴とする、上記(7)
記載のシート状表示装置。
【0037】(9)上記シート状表示機能層に用いる表
示素子として、1枚の電極板を有し、該電極板と所定の
書き込み電極との間に印加される電界に応じて反転可能
な着色粒子状マイクロカプセルを封入し、該電極間に印
加した表示制御用電圧の作用により該マイクロカプセル
の配列方向を変えることによって光学的吸収あるいは光
学的反射特性に変化を与えて所要の表示動作を行わせる
ようにしたマイクロカプセル反転型表示素子を適用した
ことを特徴とする、上記(7)記載のシート状表示装
置。
【0038】(10)上記シート状表示機能層に用いる
表示素子として、1枚の電極板を有し、該電極板と所定
の書き込み電極との間に通電される電流に応じて光学的
吸収あるいは光学的反射特性が変化してエレクトロクロ
ミズム現象を発現する素子を適用したことを特徴とす
る、上記(7)記載のシート状表示装置。
【0039】(11)上記シート状表示機能層に用いる
表示素子として、磁気表示素子を適用したことを特徴と
する、上記(1)又は(7)記載のシート状表示装置。
【0040】(12)上記シート状電源層に用いる電源
素子として、一対の不可逆酸化還元反応が進行し得る電
極を有し、電極間をシート状の電解質で結合してなるシ
ート状一次電池を適用したことを特徴とする、上記
(1)又は(7)記載のシート状表示装置。
【0041】(13)上記シート状電源層に用いる電源
素子として、一対の可逆酸化還元反応が進行し得る電極
を有し、電極間をシート状の電解質で結合してなるシー
ト状二次電池を適用したことを特徴とする、上記(1)
又は(7)記載のシート状表示装置。
【0042】(14)上記シート状電源層に用いる電源
素子として、光の照射により電力を発生し得るシート状
光電池(あるいは太陽電池)を適用したことを特徴とす
る、上記(1)又は(7)記載のシート状表示装置。
【0043】(15)上記シート状電源層に用いる電源
素子として、熱の差を直接電力に変換し得るシート状熱
起電力電池を適用したことを特徴とする、上記(1)又
は(7)記載のシート状表示装置。
【0044】(16)上記シート状電源層に用いる電源
素子として、一対の電極を有し、電極間を誘電体あるい
は電解質で結合することにより形成されるシート状キャ
パシタ素子を適用したことを特徴とする、上記(1)又
は(7)記載のシート状表示装置。
【0045】(17)(a)シート状表示機能層、
(b)シート状電源層、そして(c)駆動回路及び制御
回路の両方又は一方のための層、を一体に成形して構成
されることを特徴とする、シート状表示装置。
【0046】(18)(a)シート状表示機能層、
(b)シート状電源層、そして(c)駆動回路及び制御
回路の両方又は一方と通信回路のための層、を一体に成
形して構成されることを特徴とする、表示機能と通信機
能を有するシート状表示装置。
【0047】(19)上記通信回路として、電磁波エネ
ルギー、光エネルギー又は音響エネルギーを伝達手段に
用いる回路を適用したことを特徴とする、上記(18)
記載のシート状表示装置。
【0048】(20)(a)シート状表示機能層、
(b)シート状電源層、そして(c)音響信号を電気信
号に変換可能であるか電気信号を音響信号に変換可能で
あり、又はその両方の変換が可能である音響信号変換素
子層、を一体に成形して構成されることを特徴とする、
表示機能と音響変換機能を有するシート状表示装置。
【0049】(21)(a)シート状表示機能層、
(b)シート状電源層、(c)音響信号を電気信号に変
換可能であるか電気信号を音響信号に変換可能であり、
又はその両方の変換が可能である音響信号変換素子層、
そして(d)駆動回路及び制御回路の両方又は一方のた
めの層、を一体に成形して構成されることを特徴とす
る、表示機能と音響変換機能を有するシート状表示装
置。
【0050】(22)(a)シート状表示機能層、
(b)シート状電源層、そして(c)音響信号を電気信
号に変換可能であるか電気信号を音響信号に変換可能で
あり、又はその両方の変換が可能である音響信号変換素
子層、(d)駆動回路及び制御回路の両方又は一方と通
信回路のための層、を一体に成形して構成されることを
特徴とする、表示機能と音響変換機能と通信機能を有す
るシート状表示装置。
【0051】(23)(a)シート状表示機能層、そし
て(b)駆動回路、制御回路及び通信回路のうちの少な
くとも一つのもののための層、を一体に成形して構成さ
れることを特徴とする、シート状表示装置。
【0052】(24)(a)シート状表示素子と(b)
外部接続用素子とを少なくとも含む、シート状表示装
置。一例として、このシート状表示装置は、例えばシー
ト状表示素子の端面に設けた電極端子(使用時にシート
状表示装置から外部へ引き出し可能にしてもよい)を、
外部の電子・電気機器に設けた接続手段(スロット等)
に差し込み、スロット内の電極端子と接続することで、
電子・電気機器からの情報を表示可能である。この場
合、必要な駆動回路、制御回路等の素子の全部又は一部
は、シート状表示装置側に設けてもよく、あるいは接続
される機器側に設けてもよい。
【0053】(25)上記のシート状表示装置のいずれ
かにデータの入力手段としての入力素子を設けて入力機
能を付加した、シート状表示装置。データ入力素子の例
としては、いわゆるタッチセンサタイプのキーボードを
挙げることができ、これを例えば表示素子の一部に組み
込むことが可能である。
【0054】本発明の実施に好適な電子素子としては、
以下に列挙するものに限定されるわけではないけれど
も、有機薄膜トランジスタ、例えば、FET(電界効果
トランジスタ)などを挙げることができる。本発明の有
機薄膜トランジスタは、とりわけ、いわゆる電子ペーパ
の形態で有利に実現することができる。また、有機薄膜
トランジスタ以外の電子素子としては、例えば、ダイオ
ードなどを挙げることができる。
【0055】さらに具体的に説明すると、図1は、本発
明による電子素子の一例として有機薄膜トランジスタ1
0を模式的に示したものである。この有機薄膜トランジ
スタ10は、例えば、次のようにして製造することがで
きる。
【0056】まず、ポリエーテルスルホン(PES)、
ポリエチレンテレフタレート(PET)などのフレキシ
ブルなプラスチック材料製の基板1の上に、金などのス
パッタリングやエッチングなどの適当な手法によってゲ
ート電極4を形成する。その後、ゲート電極4を含む基
板1の表面にポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリ
デン、シアノエチル化プルランなどの高誘電率有機物を
塗布し、硬化させてゲート絶縁膜2を形成する。必要な
らば、ゲート絶縁膜2に配向処理を施して配向膜として
の機能を持たせるか、ゲート絶縁膜2の上にさらに配向
膜(図示せず)を成膜することも可能である。この場
合、ゲート絶縁膜上に形成する配向膜の種類としては、
以下に列挙するものに限定されないけれども、ラビング
処理を施したポリイミド膜、偏向紫外光を照射したポリ
イミド膜、あるいは偏向紫外光によって特定の方向に分
子が配向重合されたポリイミド膜又はポリビニルシンナ
メート膜などを挙げることができる。次に、このゲート
絶縁膜2の上に、ソース電極5及びドレイン電極6を配
置し、トランジスタ基板とする。ここで、トランジスタ
のゲート、ソース、そしてドレインの電極材料として
は、得られるトランジスタの機能に悪影響を及ぼさない
かぎり、いかなる材料であってもよく、例えば、上記し
たような金などの金属以外に、インジウム錫酸化物(I
TO)、酸化錫(SnO)などの無機化合物系材料や
導電性高分子材料を電極材料として使用することができ
る。
【0057】上記のようにしてトランジスタ基板を作製
した後、本発明による導電性有機化合物をトルエンなど
の適当な溶媒に溶解し、得られた塗液をキャスト法、デ
ィップコート法、スピンコート法などによってトランジ
スタ基板上に塗布し、硬化させる。図示のように、チャ
ネル層3が形成される。チャネル層3の膜厚は、トラン
ジスタの種類などによって変動があるけれども、通常、
約10〜500nmである。また、導電性有機化合物の塗
液は、上記のような塗布法に代えて、印刷法などで印刷
してもよい。例えば、スクリーン印刷法を適用して、マ
スクを使用して基板上の選択された部分にのみ塗液を印
刷することも可能である。さらには、ゴム盤などに溶液
を付着させた後、基板上の所定位置に転写する印刷プロ
セスを利用することもできる。また、形成したチャネル
層3への不純物の混入や透湿を防ぐため、トランジスタ
の動作を阻害しない限り防湿膜などの保護層を設けるこ
とができる。
【0058】以上のような一連の製造工程を経て製造し
た有機薄膜トランジスタ10は、ソース−ドレイン電極
間に流れる電流量をゲート電圧によって変調可能であ
り、また、従来蒸着法で成膜されていた有機半導体化合
物と同様な高い移動度を溶液から塗布法、印刷法などに
よって達成できるため、低コスト化に貢献できる。ま
た、ここで説明のために使用した基板は、フレキシブル
なプラスチック基板であるが、Si基板やその他の可とう
性のない基板においても同様な効果が得られる。従っ
て、プラスチック基板上に作製した電界効果トランジス
のみならず、高移動度化と簡易なプロセスによる低コス
ト化が要求される他の電子素子にも本発明の導電性有機
化合物は応用可能である。
【0059】本発明の電子素子は、各種のシート状表示
装置を包含する。これらの表示装置は、従来別個の素子
であった表示素子と、これを機能させるための、電源素
子を始めとする種々の素子、一例として駆動回路、制御
回路、通信回路、音響変換素子などを、一体となるよう
に作製することにより、スペースファクターの改善を図
り、表示部の大面積化、表示装置自体の超薄型化を実現
するものである。
【0060】このような独特のシート状表示装置を得る
ために、本発明においては、各素子をシート状のものと
して製造するのに有利な印刷技術およびラミネート技術
によってそれらを形成するようにする。
【0061】例えば、図2に模式的に例示した本発明の
基本的な態様の表示装置11は、ともにシート状であ
る、表示機能層12と電源層14を含む。表示機能層1
2は、種々の原理により表示機能を発揮する様々なシー
ト状素子から形成することができ、この図の表示装置1
1では、表示機能層12は表示層12aとこれを挟む一
対の電極12b,12cから構成されている。表示機能
層12に、本発明の導電性有機化合物を使用できる。
【0062】一例として、電気泳動型表示素子と電源素
子とを組み合わせたシート状表示装置の場合、電気泳動
粒子を封入したマイクロカプセルを透明電極蒸着ポリエ
ステルなどのフレキシブル基材上にスクリーン印刷、ロ
ーラー印刷、インクジェット印刷、電子写真などの技術
でもって印刷した後、対抗電極と組み合わせ、該基材の
背面に電源素子の一方の電極材料を塗布し、その上に電
解質シートを載置したのち、更にその上にもう一方の電
極材料を塗布したシートを貼り合わせ、ラミネート加工
することで、シート状表示素子とシート状電源素子とが
一体となった表示装置を作製することができる。
【0063】表示素子としては、上記の電気泳動の原理
を応用したもの以外にも、着色マイクロカプセルの電界
による回転を応用したものや、液晶を高分子材料に設け
た微小孔に詰め込んだいわゆる高分子分散型液晶素子、
エレクトロクロミズムあるいはエレクトロルミネッセン
スを応用したもの、磁性を有する微粒子を磁気を制御し
て移動させる磁気記録方式のものなど、シート化ディス
プレイに適した原理の任意の表示方法によるものを採用
することができる。
【0064】例えば、エレクトロクロミズムを応用した
表示素子であるエレクトロクロミックディスプレイ(E
CD)は、酸化あるいは還元反応により変化する光の吸
収率(吸光度)を利用して、色の変化として表示する素
子である。
【0065】このような素子は、エレクトロクロミック
薄膜、表示極、対極、電解質から構成され、表示極上に
形成されたエレクトロクロミック薄膜が表示極の電位に
従って酸化あるいは還元されるときに色の変化を発現す
る。
【0066】表示極又は対極の少なくともどちらか一方
は透明電極であり、エレクトロクロミック薄膜の吸収色
変化を外部から知ることができる。
【0067】透明電極としては、酸化スズ、スズドープ
酸化インジウム、あるいはポリアニリンなどの導電性高
分子薄膜等を使うことができる。
【0068】エレクトロクロミック薄膜としては、本発
明の導電性有機化合物を用いることができる。
【0069】電解質としては、LiClO4 ,LiBF
4 ,LiPF6 ,LiCF3 SO3などのリチウム塩を
炭酸プロピレン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン
などの非水溶媒に溶解してなる液体系電解質や、アクリ
ロニトリルやポリエチレンオキサイドなどの樹脂とリチ
ウム塩及び炭酸プロピレンなどの溶媒を加え、加熱溶融
した後冷却したり、架橋剤で硬化し、半固体状ないし固
体状としたいわゆる固体電解質を用いることができる。
【0070】また、エレクトロルミネッセンスを応用し
た表示装置であるエレクトロルミネッセンス(EL)素
子は、電流の通電により自己発光する完全固体素子の総
称である。従来、ZnS/Mn系などの無機EL素子が
開発されてきたが、駆動電圧が100V程度と高く、十
分な輝度も得られないなどの問題があった。一方、近
年、薄型ディスプレイに適した有機エレクトロルミネッ
センス(有機EL)素子の開発が進んでいる。有機EL
素子は、自発光で視認性に優れ、高速応答である上に、
軽量化・薄型化が図れ、数ボルト以下での低電圧の駆動
が可能であるため、安価な大面積フルカラーフラットパ
ネルディスプレイへの応用が期待され、現在盛んに研究
が行われている(参考:日経エレクトロニクス、199
6.1.29,p99)。
【0071】一般に有機EL素子は、その動作原理が発
光ダイオードの動作原理に近く、発光層(蛍光発光をす
る能力のある有機半導体薄膜)、キャリア輸送層、及び
これらの層を挟む一対の対向電極を使用する。発光現象
は、両電極間に電界が印加されると、陰極から電子が注
入され、陽極から正孔が注入され、電子と正孔が発光層
にて再結合した結果、エネルギー準位が伝導帯から価電
子帯に戻る際のエネルギー差分を光エネルギーとして放
出する原理に基づく。
【0072】発光層およびキャリア輸送層には、一般的
にそれぞれπ電子系有機半導体物質が使用される。発光
層物質としては、本発明の導電性有機化合物が用いられ
る。キャリア輸送層である正孔輸送層としては、トリフ
ェニルアミン誘導体(TAD)などが用いられ、また電
子輸送層としてはオキサジアゾール誘導体(PBD)な
どが用いられる。
【0073】また、発光色の多様性や発光層の長期安定
性を求める立場から、発光層物質の幅が広がり、蛍光色
素分子などを非晶性高分子媒体に混合した系や、ポリ−
p−フェニレン誘導体(PPV)のような高分子単独の
発光層も提案されている。
【0074】発光層とその両側に配されるキャリア(正
孔及び電子)輸送層は、電子注入極である陰極用電極
と、正孔を注入する陽極用電極の間に挿入されて、積層
体を構成する。
【0075】上記の各層から構成された積層体は、通
常、基材上に配置される。
【0076】基材は、EL素子の支持体であり、ガラ
ス、プラスチック等の透明な基板が一般的には使用され
る。プラスチックの場合には、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、
ポリサルホン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどが
好ましい。
【0077】基材上には、陽極用電極としての透明電極
が設けられる。透明電極材料としては、インジウムスズ
酸化物(ITO)薄膜やスズ酸化物の膜を使用できる。
また、仕事関数の大きいアルミニウム、金などの金属
や、ヨウ化銅、ポリアニリン、ポリ(3−メチルチオフ
ェン)、ポリピロール等の導電性高分子を使用してもよ
い。本発明の導電性有機化合物を使用してもよい。
【0078】陽極用電極の作製方法としては、真空蒸着
法、スパッタリング法などを用いることができるが、導
電性高分子の場合は、可溶性の導電性高分子を用いた
り、適当なバインダ樹脂との混合溶液を基材上に塗布
し、あるいは電解重合により直接基材上に製膜できる。
陽極用電極の膜厚は、可視光の透過率が60%以上、好
ましくは80%以上となるように選ばれ、この場合の膜
厚は、一般に10〜1000nm、好ましくは20〜50
0nmである。
【0079】発光層の膜厚は、通常10〜200nmであ
り、好ましくは20〜80nmである。この発光層に用い
られる有機発光性物質としては、蛍光量子収率が高く、
陰極用電極からの電子注入収率が高く、更に電子移動度
が高い化合物が有効であり、8−ヒドロキシキノリン−
アルミニウム錯体(AlQ3 )などのオキシキノリン系
錯体が使用され、ジフェニルアントラセン系化合物、ナ
フトスチリル系色素(NSD)、クマリン誘導体やピラ
ン誘導体、ルブレン系化合物などを含有する。
【0080】陰極用電極には種々の金属材料が使用で
き、仕事関数の小さいMg,Li,Ca及びそれらの合
金が好ましい。例えば、マグネシウム−アルミニウム合
金、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム
合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム等が
ある。本発明においては、電源層を組み合わせる場合、
電池の電極材料として共用できることが望ましい。
【0081】発光層と陰極用電極層との間の電子輸送性
物質としては、電子親和力と電子移動度が大きい物質が
必要で、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルベン
ゼン誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘
導体、p−フェニレン化合物又は高分子、フェナントロ
リン誘導体、などを使用できる。
【0082】一方、発光層と陽極用電極層との間の正孔
輸送材料としては、陽極用電極からの注入障壁が低く、
更に正孔移動度が高い材料を使用する。例えば、N,
N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニ
ル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(T
PD)や1,1’−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフ
ェニル)シクロヘキサン等の芳香族ジアミン系化合物、
ヒドラゾン化合物、テトラフェニルブタジエン系化合物
を使用できる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾールや
ポリシランなどの高分子材料も使用できる。
【0083】また、電気泳動型、マイクロカプセル反転
型、エレクトロクロミズム型などの表示素子にあって
は、表示装置中の表示素子には1枚の電極のみを備える
ようにし、外部の書き込み用電極からの電界の印加、あ
るいは電流の通電によって、表示素子の表示情報を書き
換えることもできる。この態様のシート状表示装置を図
3に模式的に示す。この図において、シート状表示装置
は20で表されており、22は表示機能層であって、こ
れはここでは表示層22aと電極22bから構成されて
いて、電極22bと対向する側に書き込み電極26が配
置されている。この場合は、表示装置の外部にプリンタ
あるいはハンドスキャナ様の書き込み装置が必要にな
る。
【0084】本発明では、様々な表示素子を使用するこ
とができるが、それらを用いて製作される表示装置のフ
レキシブル性や折り畳み性などを考慮すると、回転球
(球状回転体)や電気泳動粒子をマイクロカプセル内に
含むタイプの表示素子を用いるのがより好適である。
【0085】電源素子としては、電極材料として亜鉛/
黒鉛、あるいは二酸化マンガンやリチウム/二酸化マン
ガン、あるいは亜鉛/空気などを用いる、いわゆる一次
電池系に属するもの、電極材料としてニッケルカドミウ
ムやリチウム吸蔵可能なカーボン/リチウム吸蔵可能な
金属酸化物、あるいはリチウム金属/導電性高分子など
を用いる、二次電池系に属するもの、単結晶シリコンや
アモルファスシリコン系、あるいはポリシリコン系、あ
るいは有機色素又は無機顔料系などの太陽電池系に属す
るもの、ゼーベック効果を利用した熱電変換電池系に属
するもの、電解コンデンサ、電気二重層コンデンサなど
のキャパシタ類に属するものなどを使用することができ
る。これらのうち、電気化学反応を利用する、一次電池
系、二次電池系、キャパシタ系では、電解質を固体化し
た、いわゆる固体電解質を使用することが望ましい。
【0086】本発明のシート状表示装置には、表示機能
層と電源層に加えて、表示素子の駆動、制御に必要な回
路を含む層を一体成形して組み込んでもよい。この場合
には、そのような回路を含む層は、装置の柔軟性(フレ
キシビリティ)を損なわないようなものであるべきであ
る。
【0087】次に、本発明のシート状表示装置の具体的
な態様を列挙することにするが、言うまでもなく本発明
は下記の態様に限定されるものではない。 (1)インターネットや衛星放送などを通じて情報を受
け、希望する情報のみの表示を行う、自由な形態で折り
畳んでも読める電子新聞、折り曲げ可能な電子書籍や雑
誌、商品の発注も行える入力手段も有した電子カタログ
など。 (1−1)電子新聞 ・形態例: タブロイド版から新聞サイズ、紙のように
薄く、折り畳める。
【0088】・機能例: 受信、データメモリ、画面切
替え、表示情報拡大縮小等。
【0089】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(受信)回路、制御回路、メモリ、タッチキー
等。
【0090】・適用例: 図4に外観形状を示す。新聞
サイズの表示部451の周囲などに設けたアンテナ線
(図示せず)により、所定時刻に最新記事を受信して、
メモリに記憶する。また、指定の優先順位の高い記事を
所定の位置に表示する。柔軟性や折りたたみ性にやや劣
る表示層等以外の層は、指定の位置(図の斜線部45
2)に、電子新聞450の折りたたみの最小サイズで設
けており、それ以外の位置では任意に折り畳める。図中
に波線で示した所定の位置で折り畳んでいくと、最少サ
イズまでコンパクトに折り畳める。折り畳んだ状態でも
表示情報は保持されているので新聞のように見ることが
できる。また、表示面の一部(図のもう一つの斜線部4
53)には、静電容量や抵抗値の変化等によりスイッチ
動作を行う、透明薄層のタッチ入力キーがあり、このキ
ー操作によりメモリに記憶した情報を順次表示できるよ
うになっている。 (1−2)電子書籍や雑誌 ・形態例: 文庫本から大判雑誌サイズ、紙のように薄
く、複数枚を一端で束ねてめくることができ、丸められ
る。
【0091】・機能例: 受信、データメモリ、画面切
替え、拡大縮小、めくりに合せた自動画面更新、ページ
選択、メモ入力等。
【0092】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段、
表紙等。
【0093】・適用例: 図5に外観形状を示す。複数
枚を背表紙461で束ねた形状をし、この部分に電子回
路や電子部品を収容して、形状可変性に劣る部品の使用
も可能としている。表示層の両面での表示を行い、本の
ようにめくる動作ができる。最終ページまでめくり終え
ると、ページを最初に戻す動作により背表紙内のセンサ
がその動作を感知して、続きのページを自動的に更新、
表示する。なお、裏表紙面などにタッチキーを設けて、
受信や表示の制御に加え、キー入力により表示の切り替
え等の制御をしてもよい。更には、タッチ位置センサを
表示面全面に設けてペンの筆圧や、また電界などを印加
できる電子ペン等により、手書き文字やイラストなどを
表示面に入力することでこれらをデジタル情報化して、
表示とメモリへの保存ができるようにしてもよい。この
ような情報はメモとして書籍等のページ情報と関連付け
られ、そのページ表示時に自動的に表示するようにも設
定できる。 (1−3)入力手段も有した電子カタログ ・形態例: 大判雑誌サイズ、紙のように薄く、複数枚
を一端で束ねてめくることができ、丸められる。
【0094】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、拡大縮小、入力等。
【0095】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手
段、表紙等。
【0096】・適用例: 図6に外観形状を示す。タッ
チキーや電子ペンによるような入力手段をもち、商品情
報471を表示する。商品情報はあらかじめ必要な分野
を登録しておき、通信による更新通知を受け、自動的に
更新される。商品目録から詳細情報まで画面を切り替え
表示できる。通信機能によりデフォルト入力した個人情
報をもとに、スイッチひとつの操作でオーダーもでき、
電子決算も登録した口座から可能とする。また、登録し
た分野以外でもいろいろな商品の検索、表示も可能で、
それらのオーダーもできる。 (2)壁に貼り付け、取り外しも可能な、地域情報を自
動的に受信、更新する表示板(電子回覧版)システム。
【0097】・形態例: A4〜A3サイズ(A4に折
り畳み可能)、やや曲がる程度の板状、壁等に着脱可
能。
【0098】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、拡大縮小、入力、部品(構成要素)の個別化、
シグナル表示等。
【0099】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手
段、シグナル表示手段等。
【0100】・適用例: 図7に表示板システム480
の外観形状を示す。接続端子、受送信、データメモリ、
画面切替え、拡大縮小、入力の各手段を有するシステム
を壁面に設ける。壁に固定された部分481には、通信
回路やシグナル手段(図示せず)が設けられており、駆
動回路や制御回路、電源などを設けた表示・入力部48
2がそこに着脱可能に取り付けられ、更に、表示・入力
部482には紙のような表示素子483をセットする。
情報が自動的に更新し、システムに設けたシグナル手段
(光や音声等のシグナルを発生する)によりデータの更
新を知らせる。また、キーパットや電子ペン入力手段の
ような入力手段484も有する。入力手段484を壁に
セットした状態でも取り外した状態でも表示部で入力情
報を確認し、送信できる。表示素子483のみを取り外
して持ち運ぶことも可能であり、この場合、情報は無電
源で表示保持される。表示・入力部482は、壁から取
り外した状態でも、机上などでキー入力や手書き入力可
能である。個別に切り離された各部間でのデータのやり
取りは、それらの端部に設けた電極、通信手段等を通し
て行うことができる。 (3)画面に表示されているボタン(入力機能)の操作
だけで、相手を呼び出し、画面上の相手を見ながら会話
でき、画面から入力した情報をそのまま相手に送信でき
るコミュニケーションツール。
【0101】・形態例: A4〜A3サイズ(A4に折
り畳み可能)、少なくとも表示部は紙のように薄く、折
り畳めたり、丸められる。
【0102】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、拡大縮小、入力、音声、画像入力等。
【0103】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手
段、音声入出力手段、画像入力手段等。
【0104】・適用例: 図8に外観形状を示す。キー
491による入力のみで、通信を行い、相手の顔を見な
がら会話できる。カメラやスキャナなどの画像入力手段
(図示せず)により取り込んだ画像情報492をも入
力、送信できる。キー入力部分を中心に表示面を巻き取
ったり、表示面の一部にタッチキー(図示せず)を形成
し、入力動作が不要な場合には、キー入力部を画面から
消去できるようにしても良い。また電子ペン493など
により手書き入力もできる。 (4)色柄、デザインなどを電気信号により自由に変更
できる電子壁紙システム。
【0105】・形態例: 長尺状(例えば幅60cm以
上、長さ数十m以上)、壁紙状の厚さ。
【0106】・機能例: 画像更新等。
【0107】・構成要素例: 受信、データメモリ、画
面切替え、入力等。
【0108】・適用例: 図9に外観形状を示す。壁紙
部分501を、表示用粒子(電気泳動粒子等)を封入し
たマイクロカプセルと共通電極からなる表示素子で構成
し、壁面502に個別電極、駆動・制御回路、電源等を
設ける。このように壁紙部分501に制御回路等を一体
化しないことで、任意の箇所で切断し張り付けて、機能
させることができる。この場合、別に設けた制御装置5
03(壁面502に設けてもよい)により任意の表示パ
ターンの信号を入力して表示できる。表示柄を変える場
合のみ電源を必要とし、柄を保持するのに電源はいらな
い。表面を接地することで、帯電によるほこりやちりの
付着を防止して、汚れを防ぐことができる。壁紙部分5
01の共通電極(図示せず)を保護する場合は、導電性
樹脂等を表面に薄くコートする。季節や部屋の使用目的
などに応じてその状況に適した柄を選択して表示でき
る。また、壁紙の柄だけでなく、絵画や写真を表示し、
更には窓枠を表示して外の景色を任意に演出して表示す
るようにもできる。当然、天井にも適用することができ
る。保護層を更に強化して耐久性をもたせることで、外
壁表面としても使用でき、季節に応じて、色を変えた
り、クリスマス向けなどの飾りを表示することも可能で
ある。また、壁面側に表示素子の共通電極を設け、これ
を制御手段と接続し、そして駆動回路も有した書込み用
のスティックなどの入力手段により壁紙表面から柄を変
更することもできる。 (5)壁などに取り付けられる大画面テレビ。
【0109】・形態例: 数十インチ程度以上、丸めら
れ、取り外せる。
【0110】・機能例: 受信(選局、制御)、表示、
音声出力等。
【0111】・構成要素例: 表示部、音声出力(スピ
ーカ)、電源、通信(受信)、選局スイッチ等。
【0112】・適用例: 任意の場所に移動でき、壁に
取り付けて表示する。軽量であるため、天井などに貼り
付けて表示することもできる。 (6)巻き取れる電子会議資料。
【0113】・形態例: A4〜A3サイズ(A4に折
り畳み可能)、紙のように薄く、複数枚重ねてもよく、
丸めることもできる。
【0114】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、拡大縮小、入力等。
【0115】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段
等。
【0116】・適用例: 図10に外観形状を示す。数
枚を束ねて、電源、駆動回路、制御回路、メモリ、通信
機能手段などを含むように構成した綴じ込み用部材51
1に複数枚差し込み、紙をめくる感覚を実現し、且つ情
報を通信で受信、メモリし、必要に応じて表示画面に呼
び出して表示でき、また綴じ込み用部材511を中心に
巻き取れる電子会議資料。先に説明した電子書籍や電子
カタログと同様の機能、構成であり、これに付け加え
て、各表示層に綴じ込み用部材(背表紙部)511から
取り外すことにより、一枚一枚を手に取って比較した
り、紙のように机等の上に並べて表示することもでき
る。 (7)臨場感あふれる会議を行える電子会議システムの
表示装置。
【0117】・形態例: 長さ数m以上、緩やかに曲が
る程度の剛性。
【0118】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、入力、音声・画像入力等。
【0119】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手
段、音声入出力手段、画像入力手段等。
【0120】・適用例: 図11に電子会議システム表
示装置520の外観形状を示す。会議参加者の周りを取
り囲んで表示できるため、臨場感が高まる。机上に垂直
に立てて、視野のほとんど全面をカバーし、画像入力手
段により複数のメンバーを大画面に表示する。相手メン
バーの配置関係を含めた表示も可能である。関連資料も
通信により配布でき、会話討議できる。 (8)紙状で、ペンなどの筆記具内に収納できる、ある
いは小さく折り畳める表示装置。 (8−1)ペンなどに収納できる表示装置 ・形態例: A6サイズ程度、丸められる。
【0121】・機能例: 受信、データメモリ、画面切
替え等。
【0122】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段
等。
【0123】・適用例: 図12に、ペン531の内部
に巻き込んで使用する表示装置530の例を示す。この
表示装置530はペン531内部に巻き込める形態とな
っており、適宜引き出して使用する。ペン531内部に
設けた駆動回路、通信回路、制御回路、電源など(図示
せず)と端辺で接続し、これらにより、ペン531本体
に設けたアンテナ(図示せず)を介して情報を受信し、
情報の表示、更新を行う。画面の制御などは、ペン53
1本体に設けたスイッチ(図示せず)や、表示装置53
0の表示画面に設けたタッチキー(図示せず)で行う。
表示装置530は、引き出して使用するので、扱いやす
いようにフィルムシートのような剛性を持つことが望ま
しい。 (8−2)小さく折り畳める表示装置 ・形態例: 広げるとA4〜A3サイズで、A6サイズ
程度に折り畳める。
【0124】・機能例: 受信、データメモリ、画面切
替え等。
【0125】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段
等。
【0126】・適用例: (1−1)で説明した電子新
聞と同じ外観を有する。駆動回路、通信回路、制御回
路、電源などは折り畳みの最終サイズであるA6の範囲
に形成されている。紙のように折り畳んで、あるいは丸
めてポケットに収納し、必要なときに取出し、広げて保
持された内容の確認ができる。 (9)机の上に何枚も広げて一覧し、束ねて無電力で情
報を保管でき、必要に応じて消去、書き換えができる紙
状の表示装置。
【0127】・形態例: A4〜A3サイズ、曲げた
り、畳んだりできる程度の厚さと柔軟性を備える。
【0128】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、拡大縮小、入力等。
【0129】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段
等。
【0130】・適用例: 図13(A)に外観形状を示
す。表示情報を保持できる特徴から、駆動部などと切り
離し、表示部541のみを紙のように使用することがで
きる。また、表示情報を保持したまま、図13(B)に
示したようにクリップ542等で綴じておくこともでき
る。表示の更新を行う場合などは、(6)の電子会議資
料で説明したように制御回路等を内蔵した綴じ込み用部
材(背表紙部)(図示せず)に装着して行う。 (10)表示内容を通信により更新できる、バスや電車
等の中吊り広告や電子ポスター、垂れ幕広告、POP広
告。
【0131】・形態例: A3サイズ以上、丸められる
柔軟性、紙のように薄い。
【0132】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、入力等。
【0133】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段
等。
【0134】・適用例: 中吊り広告のようなシステム
では、通信による情報の自動更新のほか、個人が持つ携
帯情報端末と通信等の手段により接続し、情報の入手、
広告商品のオーダーやその決済ができる。電子ポスター
やPOP広告、垂れ幕広告などでは、季節、曜日、時間
帯など、顧客層の変化、好みなどに応じてバーゲンやタ
イムサービスの情報を通信によりリアルタイムで更新で
きる。また、表示消去可能な入力手段を有し、ポスター
から直接オーダーなどができる。垂れ幕広告用途では、
一度取り付けるだけで通信により情報の更新ができるた
め、取り替え時の手間や作業上の危険を回避できる。 (11)産地やレシピなどの情報を表示する食品用の電
子値札。
【0135】・形態例: 名刺サイズ程度、やや曲がる
程度のシート状。
【0136】・機能例: 表示、メモリ、電源、受信、
データ出力。
【0137】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(受信)回路、制御回路、メモリ、タッチキー
等。
【0138】・適用例: 図14に電子値札550の外
観形状を示す。通信により、図14(A)に示したよう
に商品551に値札550を付けたまま、表示の書き換
えができる。図14(B)に示したように、品名や重
量、値段、産地、収穫日、賞味期限、等級などの商品情
報や、その商品を使用したレシピ、そのレシピに必要な
他の食材の情報などを、表示面のボタン552の操作な
どにより切り替えて表示する。これらの情報をそのま
ま、情報携帯端末に入力することもでき、その情報を家
計や在庫の管理に利用できる。また、消費者が家庭へ持
ち帰り、冷蔵庫などの情報家電にデータを入力して、在
庫管理に利用することもできる。使用し終わった値札
は、店舗へ返却し、店舗では情報等を更新し再利用す
る。 (12)ゲートを通過するだけで精算が完了する電子値
札による自動精算システム。
【0139】・形態例: 名刺サイズ程度、やや曲がる
程度のシート状。
【0140】・機能例: 金額表示、演算、通信(送受
信)。
【0141】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、タッチキ
ー等。
【0142】・適用例: 上記(11)の電子値札に、
更に発信機能を付加し、精算ゲートからのアクセス信号
に感応して商品情報を送信する。送信内容を記録して、
事前に登録したクレジットカードなどの口座から自動引
き落としを行って精算する。また、購買者が確認できる
よう、別のシート状の表示装置に取り引き内容を表示す
ることもできる。 (13)買い物カゴへ商品を入れること(又はそれから
出すこと)で、電子値札により商品の価格、及び合計額
を表示、精算できるシステム。
【0143】・形態例: 名刺サイズ程度、やや曲がる
程度のシート状。
【0144】・機能例: 金額表示、演算、通信(送受
信)。
【0145】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、タッチキ
ー等。
【0146】・適用例: 上記(11)の電子値札に発
信機能を付加し、買い物カゴにも送受信、演算が可能な
表示装置を付け、商品をカゴに入れる(あるいはカゴか
ら出す)際、商品からの発信を受け、自動的に価格をカ
ゴの表示装置に表示し、合計金額も表示する。更に、購
入商品が確定した時点で、合計価格を確認して電子決済
できるシステム。 (14)電車等の乗り物の扉開放時(乗降時)にのみ注
意を促すシール状の警告表示媒体。
【0147】・形態例: A4〜A3サイズ程度、紙の
ように薄く、壁面等に着脱可能。
【0148】・機能例: 通信(受信)。
【0149】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(受信)回路、制御回路、メモリ等。
【0150】・適用例: 乗り物の乗降扉の近傍や乗降
扉自体に張り付け、走行時は一般案内や広告を表示した
り、目立たない無表示であったりし、乗降に伴う扉の開
閉に呼応して表示を行い、乗客に注意喚起を促す。 (15)広告の所定部分に触れるだけで詳細な情報を表
示、通信するポスターや広告を載せた電子新聞、雑誌な
ど。
【0151】・形態例: A4〜A3サイズ(A4に折
り畳み可能)、やや曲がる程度のシート状、取り外せる
(ポスターの場合)。
【0152】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、入力。
【0153】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段
等。
【0154】・適用例: 表面に透明タッチセンサを備
え、広告の表示時にはタッチキーが分からないようにし
ておき、入力時にはタッチキーの位置を表示して、入力
可能にする。また、携帯情報端末との通信による接続を
可能として、端末にデフォルト記憶されている情報を入
力して、資料請求等ができる。 (16)インテリジェント道路・交通標識。
【0155】・形態例: 1m角以上の板状。
【0156】・機能例: 受送信、画面切替え。
【0157】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ等。
【0158】・適用例: 図15に道路標識の例を示
す。通信によりリアルタイムで、渋滞情報、迂回情報、
地域のホテルやレストランの混雑状況などを含め、道案
内の情報を表示、更新する。表示エネルギーが少なく、
表示保持にはエネルギーを必要としない。交通標識の場
合は、時間に応じて規制情報を自動更新することができ
る。道路標識あるいは交通標識に道路監視機能を付加
し、渋滞等の情報を自動的に送信することもできる。 (17)インテリジェント電子チケット(乗車券その
他)・定期券。
【0159】・形態例: 名刺ないし定期券サイズ、や
や剛性のあるシート状。
【0160】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、入力、アラーム、時刻表示。
【0161】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、タッチキ
ー等。
【0162】・適用例: 図16に電子乗車券570の
例を示す。図16(A)に示した表面572は、購入時
に行き先を選択することで、本来乗客にとっては必ずし
も必要でない乗車区間や運賃の表示以外に、乗客にとっ
て有用な情報を優先して提供する。乗車券購入後の入場
改札は、改札ゲートと乗車券間の通信により完了する。
また、時刻表示機能を有し、現在時刻以降で乗車可能な
列車の発車時刻や、乗車ホームの案内、目的駅到着時
間、また、乗車券の通信機能により得られる各車両の混
雑情報などの運行情報を表示でき、また乗り換え情報に
ついても表示できる。これらの情報は、同時に表示して
もよいし、タッチキーなどの切替えボタンにより画面を
切り替えて表示してもよい。更に、メモリされている目
的駅に近づくと、車内放送に代わる信号や途中駅に設置
された発信信号により検知し、その旨を乗客にアラーム
(光、音、振動など)で伝える。それにより社内アナウ
ンスが不要となり、快適な環境を提供するとともに、ア
ラームを選択することで身障者にも使い勝手がよくな
る。図16(B)に示した裏面574にも、表示を行う
ことが可能で、沿線の案内表示575や広告表示576
などを表示することができる。また、通勤用や観光用な
ど乗車目的に応じて、表示する情報の種類を変えるよう
にもできるし、定期乗車券などでは乗客の希望する情報
を登録して表示するようにもできる。改札を出る場合も
入る場合と同様にゲートと通信を行うことができ、一般
の乗車券については確実な回収を行うため、乗車券を改
札機に挿入して通信する形式を取ることもできる。 (18)通常時には存在を認識できず、異常発生時のみ
に、警告、対処情報などを表示する、ダッシュボード等
への貼り付け表示装置。
【0163】・形態例: A4サイズ程度以下、紙のよ
うに薄く、取り外せる。
【0164】・機能例: 通信(受信)。
【0165】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(受信)回路、制御回路、メモリ等。
【0166】・適用例: 基本的に(14)のシール状
警告表示媒体と同様の態様を実現するもので、通常時に
はダッシュボードと同じ色であり、車内の美観を損なわ
ないが、トラブル等が発生した場合にのみ、その表示信
号に呼応して、トラブルに応じて最適な対応や注意を表
示する。これにより、表示の見落としを防止し、情報の
認知、理解度を高め、迅速且つ適切な対策を可能にす
る。 (19)電子テキスト。
【0167】・形態例: A4〜A3サイズ(A4に折
り畳み可能)、紙のように薄く、複数枚束ねたり、丸め
たりできる。
【0168】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、拡大縮小、入力、検索。
【0169】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手段
等。
【0170】・適用例: 基本構成は、(1−3)の電
子カタログや(3)のコミュニケーションツールと同様
である。通信により、学習する必要な情報が表示され、
ボタン操作のみで、インターネット等を通して学習内容
の関連詳細情報を検索、表示できる機能をもった複数枚
の紙状表示素子からなる。テキストの用途に応じ表示画
面上で表示・消去可能なタッチキーボードなどの入力手
段に加え、(6)の電子会議資料のように手書き入力機
能、その入力情報の保存も可能とするノート機能も有す
る。 (20)グローバル教育システムに使用する、紙のよう
な表示が行える表示装置。
【0171】・形態例: A4サイズ以上。
【0172】・機能例: 受送信、データメモリ、画面
切替え、拡大縮小、入力、検索、画像入力等。
【0173】・構成要素例: 表示部、駆動回路、電
源、通信(送受信)回路、制御回路、メモリ、入力手
段、画像入力手段等。
【0174】・適用例: 図17にグローバル教育シス
テム用表示装置の例を示す。ここで言うグローバル教育
システムは、(7)の電子会議システムの表示装置と同
様の表示装置である電子黒板581と(19)の電子テ
キストと同様の表示装置582を含む。世界中の学校と
リンクして、教師が電子黒板581に記した内容を、学
生の表示装置582に送信、表示、記録することができ
る。教師と学生間の個別指導を支援することもできる。
音声入出力機能や映像入力機能を付加することもでき
る。
【0175】次いで、導電性樹脂層を表示面側に位置す
る共通電極とする本発明のシート状表示装置の構成例
を、図18を参照して説明する。
【0176】図示のように、このシート状表示装置70
0は、基材701上に形成した個別電極702と、それ
らの個別電極702に対応する位置に配置されそして接
着剤層705によって基材701に固定された、電気泳
動粒子707を内包するマイクロカプセル703と、こ
れらのマイクロカプセル703と接着剤層705とによ
り構成される表示層706を覆って本発明の導電性有機
化合物から形成された共通電極704とを有する。個別
電極702と共通電極704とで、一組の対向電極を構
成している。表示装置700の表示面側に位置する共通
電極704は、通常は透明である。
【0177】対向電極702,704間に電位差を印加
することによりマイクロカプセル703の光学的反射も
しくは光学的吸収を変化されて像表示を行う表示装置7
00は、図2に示すように表示面側の電極704を表示
層706に積層してそれと一体構造とすることによっ
て、厚さや光沢感などが紙に近い形態を有するシート状
表示装置となる。この共通電極704と表示層706の
一体化には、表示層706に導電性樹脂材料を直接塗布
する方法や、予め作製したフィルム(図示せず)を表示
層706に積層する方法などを利用することができる。
【0178】別の構成のシート状表示装置とその作製例
を図19を参照して説明する。
【0179】このシート状表示装置は、表示部と電源部
を含み、表示部は、一組のITO蒸着PET(ポリエチ
レンテレフタレート)フィルムからなる透明部材20
1,201’の対向面(ITO蒸着面)にそれぞれ形成
された透明電極202,202’の間に、電気泳動粒子
204を分散媒中に分散させた分散系205を予めマイ
クロカプセル化手法で個々に封入した多数のマイクロカ
プセル203を配装するように構成してある。なお、片
方の透明部材201’のITO蒸着面とは反対側に、ア
ルミニウム蒸着層が形成されている。透明電極201,
201’に、本発明の導電性有機化合物が用いられる。
【0180】マイクロカプセル203に封入する分散系
205の電気泳動粒子204としては、一般的なコロイ
ド粒子や金属微粒子、有機又は無機染料、有機又は無機
顔料、セラミックやガラスの微粒子、適当な樹脂やゴム
などの微粒子を用いることができる。更に、これらを組
み合わせて使用しても、何ら問題はない。
【0181】分散系205の分散媒体には、水あるいは
無機塩又は有機塩の水溶液、アルコール類、アミン類、
飽和炭化水素又は不飽和炭化水素、ハロゲン化炭化水素
等のほか、天然油脂又は鉱油、あるいは合成の油類を使
用できる。
【0182】このような分散系205中には、必要に応
じて、無機あるいは有機の電解質や界面活性剤あるいは
その塩、樹脂材料やゴムなどの粒子による荷電制御剤
や、界面活性剤系を中心とする分散剤、潤滑剤、安定化
剤等を添加してもよい。
【0183】この分散系205は、ロールミル、ボール
ミル等により十分に混合され、界面重合法やコアセルベ
ーション法などによってマイクロカプセルとする。マイ
クロカプセル203の外周を形成する膜と分散系205
の体積抵抗率を等価とすることが望ましい。
【0184】このマイクロカプセル203は、スクリー
ン印刷などの手法を用いて、透明電極の一方である20
2’の表面に配置し、もう一方の透明電極202と組合
せて両電極間に封入する。マイクロカプセル203によ
る分散系205の両電極202,202’間への封入処
理は上記手段のほか、両電極間に通ずる封入孔(図示せ
ず)を用いて所要量のマイクロカプセル203を注入す
るような手法も適用できる。
【0185】また、マイクロカプセル203相互の間隙
及び電極202,202’とマイクロカプセル203と
の間隙には、マイクロカプセル203に対して化学的に
安定であって屈折率と体積抵抗率が等価な物質207を
図示の如く注入孔206を介して満たすように構成する
のが実用上好ましい。
【0186】次に、電源部としての電池209の作製を
説明する。
【0187】まず、アセトニトリル90質量部にピロー
ル10質量部を加え、更にテトラフルオロホウ酸リチウ
ム5質量部を加えて均一に混合したのち、コバルト酸リ
チウム50質量部を加え、緩やかに撹拌後、10分間放
置する。次に、コバルト酸リチウムをろ過で分離し、ア
セトニトリルで洗浄後、80℃で10分間乾燥する。得
られた粉体100質量部に、3質量部のアセチレンブラ
ックを加え、ミルで混合したのち、ポリフッ化ビニリデ
ンの10% N−メチルピロリドン溶液50質量部を混
合・混練し、上記表示部の透明部材201’の蒸着アル
ミニウム面上に150μm厚に塗布して、120℃で3
0分乾燥して正極箔とする。
【0188】固体電解質として、アクリル変性ポリエチ
レンオキサイドを用いる。末端アクリル変性ポリエチレ
ンオキサイドと両末端アクリル変性ポリエチレンオキサ
イドの10:1混合物100質量部と、1Mのテトラフ
ルオロホウ酸リチウムを含む100質量部のプロピレン
カーボネートを混合し、更に過酸化ベンゾイル1質量部
を加えて、反応重合溶液とする。
【0189】上記正極上に、厚み40μmの不織布を載
置し、上記の固体電解質の反応重合溶液を100μmの
膜厚で流延し、次いで超高圧水銀ランプの紫外光(1mW
/cm 2 )を1分間照射し、重合させてゲル状の固体電解
質フィルムを形成する。
【0190】一方、負極は、グラファイト系カーボン1
質量部にポリフッ化ビニリデンの10% N−メチルピ
ロリドン溶液1質量部を混合・混練し、負極集電体(1
0μm厚銅箔)上に100μm厚に塗布して、120℃
で30分乾燥して作製する。この負極を上記の電解質を
形成した半電池上に載置し、2kg/cm2 (196kPa)
の圧力を加えて電池化する。なお、正負の電圧は、それ
ぞれ対応する電極活物質を支持した集電体を通じて得る
ことができる。
【0191】このようにして、表示素子と二次電池が一
体化した表示機能を有するシート状表示装置を得ること
ができる。
【0192】
【実施例】次いで、本発明をその実施例を参照してさら
に説明する。なお、本発明は下記の実施例によって限定
されるものではないことを理解されたい。実施例1 ポリエーテルスルホンからなるプラスチックシートを基
板として用意し、ゲート電極を金のスパッタリングによ
り形成した後、アセトンに溶解させたシアノエチル化プ
ルランを塗布し、溶媒を乾燥させて膜厚150nmの絶縁層
を成膜した。次いで、この絶縁層の上に、電極間距離す
なわちチャネル長が5μmのソース電極及びドレイン電
極を、金のスパッタリングによって膜厚50nmで形成し
た。このようにして電極などを作り込んだプラスチック
基板上に、ヘキシル基を付加したオバレン誘導体(下式
参照):
【0193】
【化8】
【0194】をトルエンに溶解加熱し、スピンコートに
よって塗布した後、溶媒を徐々に乾燥させ、膜厚100nm
のチャネル層を得た。
【0195】引き続いて、上記のようにして作製した有
機薄膜トランジスタについて、ドレイン電圧及びゲート
電圧とドレイン電流の関係から、導電性有機化合物の移
動度を算出した。移動度は、室温で最大μ=0.01cm2/Vs
であった。実施例2 ポリエーテルスルホンからなるプラスチックシートを基
板として用意し、ゲート電極を金のスパッタリングとパ
ターニングによって形成した後、アセトンに溶解させた
シアノエチル化プルランを塗布し、溶媒を乾燥させて膜
厚150nmの絶縁層を成膜した。次いで、この絶縁層の上
に、電極間距離すなわちチャネル長が5μmのソース電
極及びドレイン電極を、金のスパッタリングによって膜
厚50nmで形成した。このようにして電極などを作り込ん
だプラスチック基板上に、ヘキシル基を付加したビアン
スレン誘導体(下式参照):
【0196】
【化9】
【0197】をトルエンに溶解加熱し、スピンコートに
よって塗布した後、ソース-ドレイン電極間に電界を印
加しながら溶媒を徐々に乾燥させ、膜厚100nmのチャネ
ル層を得た。
【0198】引き続いて、上記のようにして作製した有
機薄膜トランジスタについて、ドレイン電圧及びゲート
電圧とドレイン電流の関係から、導電性有機化合物の移
動度を算出した。移動度は、室温で最大μ=0.004cm2/Vs
であった。実施例3 ポリエーテルスルホンからなるプラスチックシートを基
板として用意し、ゲート電極を金のスパッタリングとパ
ターニングにより形成した後、アセトンに溶解させたシ
アノエチル化プルランを塗布し、溶媒を乾燥させて膜厚
150nmの絶縁層を成膜した。次いで、この絶縁層の上
に、電極間距離すなわちチャネル長が5μmのソース電
極及びドレイン電極を、金のスパッタリングによって膜
厚50nmで形成した。このようにして電極などを作り込ん
だプラスチック基板上に、ヘキシル基を付加したオバレ
ン誘導体(下式参照):
【0199】
【化10】
【0200】をトルエンに溶解加熱し、スピンコートに
よって塗布した後、溶媒を徐々に乾燥させ、膜厚100nm
のチャネル層を得た。
【0201】引き続いて、上記のようにして作製した有
機薄膜トランジスタについて、ドレイン電圧及びゲート
電圧とドレイン電流の関係から、導電性有機化合物の移
動度を算出した。移動度は、室温で最大μ=0.0015cm2/V
sであった。比較例1 前記実施例2に記載の手法を繰り返したが、本例の場
合、比較のため、ゲート電極を金に代えてITOのエッチ
ングによって形成し、また、チャネル層の形成のため、
ビアンスレン誘導体のスピンコートに代えて、非置換の
ビアンスレン(下式参照):
【0202】
【化11】
【0203】を1×10-4Pa程度の圧力下、0.5Å/sの成
膜速度で真空蒸着を行い、膜厚100nmのチャネル層を得
た。
【0204】引き続いて、上記のようにして作製した有
機薄膜トランジスタについて、ドレイン電圧及びゲート
電圧とドレイン電流の関係から、導電性有機化合物の移
動度を算出した。移動度は、室温で最大μ=0.0001cm2/V
sであった。
【0205】最後に、本発明のさらなる理解のために付
記すると、本発明の好ましい態様は、下記の通りであ
る。 (付記1) 含まれる縮合環の数が8〜14個である縮
合多環系芳香族化合物からなり、かつ該芳香族化合物の
前記縮合環のいずれかに官能基が導入されて溶媒に可溶
化されていることを特徴とする導電性有機化合物。 (付記2) 前記官能基が、アルキル基、アリール基、
エーテル基又はシラン基であることを特徴とする付記1
に記載の導電性有機化合物。 (付記3) 下記の一般式(I)により表されるオバレ
ン誘導体:
【0206】
【化12】
【0207】(上式において、R〜Rは、同一もし
くは異なっていてもよく、それぞれ、水素原子を表すか
もしくは任意の置換基を表し、ただし、R〜Rのう
ちの少なくとも2個は、アルキル基、アリール基、エー
テル基又はシラン基である)又は下記の一般式(II)に
より表されるビアンスレン誘導体:
【0208】
【化13】
【0209】(上式において、R〜Rは、同一もし
くは異なっていてもよく、それぞれ、水素原子を表すか
もしくは任意の置換基を表し、ただし、R〜Rのう
ちの少なくとも2個は、アルキル基、アリール基、エー
テル基又はシラン基である)であることを特徴とする付
記1又は2に記載の導電性有機化合物。 (付記4) 次式により表されるオバレン誘導体:
【0210】
【化14】
【0211】
【化15】
【0212】であることを特徴とする付記1〜3のいず
れか1項に記載の導電性有機化合物。 (付記5) 次式により表されるビアンスレン誘導体:
【0213】
【化16】
【0214】であることを特徴とする付記1〜3のいず
れか1項に記載の導電性有機化合物。 (付記6) 電界効果移動度が、0.001cm2/Vs以上
であることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記
載の導電性有機化合物。 (付記7) 分子量が、100〜2,000の範囲であ
ることを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の
導電性有機化合物。 (付記8) 付記1〜7のいずれか1項に記載の導電性
有機化合物から形成された構成要素をその構造中に含ん
でなることを特徴とする電子素子。 (付記9) 基板上にゲート電極、ソース電極、ドレイ
ン電極及びチャネル層を含む有機薄膜トランジスタの形
態をとり、前記チャネル層が前記導電性有機化合物から
形成されていることを特徴とする付記8に記載の電子素
子。 (付記10) 前記基板がプラスチック材料からなるこ
とを特徴とする付記9に記載の電子素子。 (付記11) 前記導電性有機化合物を溶媒に溶解して
前記構成要素を形成したことを特徴とする付記8〜10
のいずれか1項に記載の電子素子。 (付記12) 前記導電性有機化合物の溶液を塗布し、
硬化させて前記構成要素を形成したことを特徴とする付
記11に記載の電子素子。 (付記13) 前記導電性有機化合物の溶液を印刷し、
硬化させて前記構成要素を形成したことを特徴とする付
記11に記載の電子素子。 (付記14) 可とう性を有し、折り曲げ可能であるこ
とを特徴とする付記8〜13のいずれか1項に記載の電
子素子。 (付記15) 電子ペーパの形態をとることを特徴とす
る付記8〜14のいずれか1項に記載の電子素子。
【0215】
【発明の効果】本発明によれば、π共役系が平面的に広
がった分子骨格を有するオバレン、ビアンスレン等にお
いて、これに溶媒可溶化可能な官能基を導入すること
で、溶液系から塗布法、印刷法などの容易な成膜法によ
って薄膜の作製が可能となる。これによって、溶液系か
ら作製される有機半導体材料としては、従来技術と比較
して電界効果移動度の向上が可能であるとともに、電界
効果トランジスタなどの電子素子の製造工程の簡易化と
低コスト化に貢献できる。特に、本発明によれば、従来
比で2桁程度高い移動度を達成でき、ひいては有機薄膜
トランジスタなどの動作速度向上に寄与できる。さらに
は、本発明によれば、フレキシブルなプラスチック基板
を使用できることから、近年注目されている電子ペーパ
なども容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有機薄膜トランジスタの1構成例
を示す断面図である。
【図2】本発明の基本的な態様のシート状表示装置の模
式図である。
【図3】本発明の別の態様のシート状表示装置を模式的
に示す図である。
【図4】本発明のシート状表示装置の一態様である電子
新聞を説明する図である。
【図5】本発明のシート状表示装置の一態様である電子
書籍を説明する図である。
【図6】本発明のシート状表示装置の一態様である電子
カタログを説明する図である。
【図7】本発明のシート状表示装置の一態様である表示
板システムを説明する図である。
【図8】本発明のシート状表示装置の一態様であるコミ
ュニケーションツールを説明する図である。
【図9】本発明のシート状表示装置の一態様である電子
壁紙システムを説明する図である。
【図10】本発明のシート状表示装置の一態様である電
子会議資料を説明する図である。
【図11】本発明のシート状表示装置の一態様である電
子会議システム用表示装置を説明する図である。
【図12】本発明のシート状表示装置の一態様であるペ
ンに収納できる表示装置を説明する図である。
【図13】本発明のシート状表示装置の一態様である紙
状の表示装置を説明する図である。
【図14】本発明のシート状表示装置の一態様である電
子値札を説明する図である。
【図15】本発明のシート状表示装置の一態様であるイ
ンテリジェント道路標識を説明する図である。
【図16】本発明のシート状表示装置の一態様であるイ
ンテリジェント電子乗車券を説明する図である。
【図17】本発明のシート状表示装置の一態様であるグ
ローバル教育システム用表示装置を説明する図である。
【図18】表示層と電極を一体構造とした本発明のシー
ト状表示装置を説明する図である。
【図19】本発明のシート状表示装置の別の態様を説明
する図である。
【符号の説明】
1…基板 2…ゲート絶縁層 3…チャネル層 4…ゲート電極 5…ソース電極 6…ドレイン電極 10…有機薄膜トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AA03 AB91 5F110 AA01 AA16 AA30 BB02 CC03 DD01 DD02 DD05 EE02 EE07 EE44 FF01 FF21 GG05 GG25 GG28 GG41 GG42 HK02 HK07 HK33 QQ06 5H040 AA02 AS11 AT04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含まれる縮合環の数が8〜14個である
    縮合多環系芳香族化合物からなり、かつ該芳香族化合物
    の前記縮合環のいずれかに官能基が導入されて溶媒に可
    溶化されていることを特徴とする導電性有機化合物。
  2. 【請求項2】 前記官能基が、アルキル基、アリール
    基、エーテル基又はシラン基であることを特徴とする請
    求項1に記載の導電性有機化合物。
  3. 【請求項3】 下記の一般式(I)により表されるオバ
    レン誘導体: 【化1】 (上式において、R〜Rは、同一もしくは異なって
    いてもよく、それぞれ、水素原子を表すかもしくは任意
    の置換基を表し、ただし、R〜Rのうちの少なくと
    も2個は、アルキル基、アリール基、エーテル基又はシ
    ラン基である)又は下記の一般式(II)により表される
    ビアンスレン誘導体: 【化2】 (上式において、R〜Rは、同一もしくは異なって
    いてもよく、それぞれ、水素原子を表すかもしくは任意
    の置換基を表し、ただし、R〜Rのうちの少なくと
    も2個は、アルキル基、アリール基、エーテル基又はシ
    ラン基である)であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の導電性有機化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導
    電性有機化合物から形成された構成要素をその構造中に
    含んでなることを特徴とする電子素子。
  5. 【請求項5】 基板上にゲート電極、ソース電極、ドレ
    イン電極及びチャネル層を含む有機薄膜トランジスタの
    形態をとり、前記チャネル層が前記導電性有機化合物か
    ら形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電
    子素子。
  6. 【請求項6】 電子ペーパの形態をとることを特徴とす
    る請求項4又は5に記載の電子素子。
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