JP2003118408A - 自動車における動力断接装置 - Google Patents

自動車における動力断接装置

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JP2003118408A
JP2003118408A JP2001314593A JP2001314593A JP2003118408A JP 2003118408 A JP2003118408 A JP 2003118408A JP 2001314593 A JP2001314593 A JP 2001314593A JP 2001314593 A JP2001314593 A JP 2001314593A JP 2003118408 A JP2003118408 A JP 2003118408A
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clutch
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differential
solenoid
internal space
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JP2001314593A
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Kiyoshi Tanimoto
潔 谷本
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Motor Co Ltd
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デフと、クラッチ装置とをコンパクトに配置
させようとして、これらを互いに接近させた場合でも、
デフのデフケースの内部空間に充填されている潤滑油が
クラッチ装置の内部空間に向っては洩出しないようにす
る。 【解決手段】 クラッチ装置12が、クラッチハウジン
グ27の内部空間28に収容されてこのクラッチハウジ
ング27に入力された駆動力を入力軸17に断接自在に
伝達可能とさせるよう作動するソレノイド40と、デフ
ケース14の一端部14aに外嵌されると共にこのデフ
ケース14に連結され、ソレノイド40を支持する支持
体43とを備える。デフケース14の一端部14aと支
持体43との互いの嵌合部における互いの対向面47,
48の間に、クラッチハウジング27の内部空間28を
大気側に連通させる隙間49を成形する。両対向面4
7,48のうちの少なくともいずれか一方に、軸心15
の周方向に沿って延びる溝50を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、エンジンからの駆
動力をデフ(ディファレンシャル)に断接自在に伝達す
るクラッチ装置がソレノイドを備え、このソレノイドの
作動により、上記駆動力が上記デフに断接自在に伝達さ
れるようにした自動車における動力断接装置に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術】上記自動車における動力断接装置には、
従来、特開2000-310242公報で示されたもの
がある。 【0003】上記公報のものによれば、左右後車輪の間
に介設されるリヤデフが、車体に支持されるデフケース
と、前後方向に延びる軸心回りに回転自在となるよう上
記デフケースに軸受により支承され、前端部が上記デフ
ケースの前端部から前方の外方に突出する入力軸と、上
記デフケースの前端部と入力軸との間に介設されるシー
ルとを備え、このシールにより密閉された上記デフケー
スの内部空間に、上記軸受を潤滑する潤滑油が充填され
ている。 【0004】一方、エンジンからの駆動力を上記入力軸
に断接自在に伝達するクラッチ装置が設けられている。
このクラッチ装置は、その外殻を構成して上記軸心回り
に回転自在とされるクラッチハウジングと、このクラッ
チハウジングの内部空間に収容されてこのクラッチハウ
ジングに入力された上記駆動力を上記入力軸に断接自在
に伝達可能とさせるよう作動するソレノイドと、上記車
体に固定されると共に上記ソレノイドを支持する支持体
とを備えている。 【0005】また、上記構成において、従来、リヤデフ
とクラッチ装置とを前後方向でコンパクトに配置させよ
うとして、これらを互いに接近させることにより、上記
デフケースの前端部に上記支持体を外嵌させ、また、こ
の際、上記クラッチハウジングの内部空間に向って大気
側から雨水が浸入しないよう、上記デフケースの前端部
と支持体との互いの嵌合部における互いの対向面の間
に、Oリングである他のシールを介設したものが提案さ
れている。 【0006】そして、自動車の走行時において、上記ソ
レノイドが不作動であれば、上記クラッチ装置は切断動
作するようになっており、このため、上記エンジンの駆
動力は左右前車輪にのみ伝達されることとなって、自動
車は2輪駆動状態とされる。 【0007】一方、上記ソレノイドに電流を流すことに
より、このソレノイドを作動させれば、上記クラッチ装
置が接続動作させられ、このため、上記エンジンからの
駆動力が上記クラッチ装置とリヤデフとを介し左右後車
輪にも伝達され、もって、4輪駆動状態が得られるよう
になっている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術によれば、次のような問題点が生じるおそれがあ
る。 【0009】即ち、上記ソレノイドに電流が流されてこ
のソレノイドが作動するとき、このソレノイドが発熱す
ることにより、上記クラッチハウジングの内部空間の空
気が膨張させられる。この場合、上記したようにデフケ
ースの前端部と支持体との互いの嵌合部における互いの
対向面の間には他のシールが介設されていて、上記クラ
ッチハウジングの内部空間は密閉状態とされており、こ
のため、この内部空間の空気圧が上昇する。 【0010】すると、上記空気圧により、上記デフケー
スの前端部と入力軸との間に介設された上記シールが変
形させられて、そのシール性能が低下し、このため、上
記デフケースの内部空間に充填されていた潤滑油が、上
記クラッチハウジングの内部空間に向って無意図的に洩
出するおそれを生じる。 【0011】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、デフと、このデフに対しエンジンからの
駆動力を断接自在に伝達するクラッチ装置とを前後方向
でコンパクトに配置させようとして、これらを互いに接
近させた場合でも、上記デフのデフケースの内部空間に
充填されている潤滑油が上記クラッチ装置の内部空間に
向っては洩出しないようにすることを課題とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車における動力断接装置は、左右車輪
5,5の間に介設されるデフ6が、車体2に支持される
デフケース14と、前後方向に延びる軸心15回りに回
転自在となるよう上記デフケース14に支承され、前後
方向の一端部17aが上記デフケース14の一端部14
aから外方に突出する入力軸17と、上記デフケース1
4の一端部14aと入力軸17との間に介設されるシー
ル19とを備え、エンジン9からの駆動力を上記入力軸
17に断接自在に伝達するクラッチ装置12を設け、こ
のクラッチ装置12が、その外殻を構成して上記軸心1
5回りに回転自在とされるクラッチハウジング27と、
このクラッチハウジング27の内部空間28に収容され
てこのクラッチハウジング27に入力された上記駆動力
を上記入力軸17に断接自在に伝達可能とさせるよう作
動するソレノイド40と、上記デフケース14の一端部
14aに外嵌されると共にこのデフケース14に連結さ
れ、上記ソレノイド40を支持する支持体43とを備え
た自動車における動力断接装置において、 【0013】上記デフケース14の一端部14aと支持
体43との互いの嵌合部における互いの対向面47,4
8の間に、上記クラッチハウジング27の内部空間28
を大気側に連通させる隙間49を成形し、 【0014】上記両対向面47,48のうちの少なくと
もいずれか一方に、上記軸心15の周方向に沿って延び
る溝50を成形したものである。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。 【0016】図において、符号1は自動車で、矢印Fr
はこの自動車1の前方を示している。 【0017】上記自動車1の車体2の前部に左右一対の
前車輪3,3が懸架され、これら両前車輪3,3の間に
フロントディファレンシャルであるフロントデフ4が介
設されている。また、上記車体2の後部に左右一対の後
車輪5,5が懸架され、これら両後車輪5,5の間にリ
ヤディファレンシャルであるリヤデフ6が介設されてい
る。 【0018】上記車体2の前部にエンジン9と、このエ
ンジン9に連設されるトランスファー10とが支持さ
れ、上記エンジン9にトランスファー10とフロントデ
フ4とを介して上記各前車輪3が連動連結されている。
また、上記エンジン9にトランスファー10、クラッチ
装置12、およびリヤデフ6を介して上記各後車輪5が
連動連結されている。図1,2中矢印Aは、上記推進軸
11の回転方向を示している。 【0019】上記リヤデフ6は、上記車体2に支持され
るデフケース14と、前後方向に延びる軸心15回りに
回転自在となるよう上記デフケース14に軸受16を介
し支承され、前端部である一端部17aが上記デフケー
ス14の前端部である一端部14aから前方の外方に向
って突出する入力軸17と、上記デフケース14の内部
空間18に収容され上記入力軸17に入力された上記エ
ンジン9からの駆動力を所定のトルク配分で左右後車輪
5,5に伝達する不図示のディファレンシャル本体と、
上記デフケース14の一端部14aと入力軸17との間
に介設されるシール19とを備えている。 【0020】上記デフケース14の一端部14aは円筒
形状をなし、上記軸心15上に位置している。上記デフ
ケース14の内部空間18には、上記軸受16とディフ
ァレンシャル本体とを潤滑する潤滑油が充填され、上記
シール19は上記内部空間18を密閉して、潤滑油の洩
出を防止している。 【0021】上記クラッチ装置12は、上記エンジン9
からの駆動力を上記推進軸11を介し入力し、上記駆動
力を上記リヤデフ6の入力軸17に断接自在に伝達す
る。 【0022】上記クラッチ装置12は、上記軸心15上
に配置されて上記入力軸17の一端部17aに支持され
るメインクラッチ22、パイロットクラッチ23、およ
び上記メインクラッチ22を上記パイロットクラッチ2
3に連動連結させるカム機構24を備えている。 【0023】上記メインクラッチ22は、上記クラッチ
装置12の外殻を構成し上記エンジン9からの駆動力を
入力して上記軸心15回りに回転自在となるよう上記入
力軸17の一端部17aに前後一対の軸受25,26に
より支承されるクラッチハウジング27と、このクラッ
チハウジング27と共に回転するクラッチプレート29
と、上記入力軸17と共に回転し上記クラッチプレート
29と互いに摩擦接合可能とされて、この接合によりこ
のクラッチプレート29に連動して回転するクラッチプ
レート30とを備えている。 【0024】上記の場合、シール19は、より具体的に
はデフケース14の一端部14aと上記クラッチハウジ
ング27の後端部との間に介設されており、上記デフケ
ース14の内部空間18が上記軸受25,26のうち、
後側の軸受26に連通させられて、この軸受26は上記
内部空間18に充填された潤滑油により潤滑されるよう
になっている。 【0025】上記パイロットクラッチ23は、上記クラ
ッチハウジング27と共に回転するクラッチプレート3
2と、このクラッチプレート32と互いに摩擦接合可能
とされて、この接合によりこのクラッチプレート32に
連動して回転するクラッチプレート33とを備えてい
る。 【0026】上記カム機構24は、上記パイロットクラ
ッチ23のクラッチプレート33と共に回転する第1カ
ム部材34と、上記入力軸17と共に回転する第2カム
部材35と、この第2カム部材35を上記第1カム部材
34に対しカム係合により連動連結させる球形状のカム
フォロワー36とを備えている。 【0027】上記各クラッチプレート29,30,3
2,33と、カム機構24とは、上記クラッチハウジン
グ27の内部空間28のうちの前部空間28aに収容さ
れ、この前部空間28aは複数のシール37により密閉
状とされ、この前部空間28aに上記各クラッチプレー
ト29,30,32,33とカム機構24とを潤滑する
潤滑油が充填されている。 【0028】また、上記クラッチ装置12は、上記クラ
ッチハウジング27と共に回転し上記パイロットクラッ
チ23の各クラッチプレート32,33に対向するアー
マチュア39と、電流の入力による磁力でこのアーマチ
ュア39を吸引可能とさせ、吸引させたこのアーマチュ
ア39を上記各クラッチプレート32,33に押圧可能
とさせるソレノイド40と、上記軸心15上に位置して
上記デフケース14の一端部14aに外嵌されると共に
このデフケース14に連結具42により連結され、上記
ソレノイド40を支持する円環形状の支持体43と、上
記クラッチハウジング27と上記支持体43との間に介
設される軸受44と、上記クラッチハウジング27の後
端部と、この後端部に外嵌される上記支持体43の径方
向外縁部との間に介設されるシール45とを備えてい
る。 【0029】上記アーマチュア39、ソレノイド40、
支持体43の径方向内縁部、および軸受44は、上記ク
ラッチハウジング27の内部空間28のうちの後部空間
28bに収容されている。 【0030】上記デフケース14の一端部14aと上記
支持体43との互いの嵌合部における互いの対向面4
7,48の間、つまり、上記デフケース14の一端部1
4aの外周面と上記支持体43の内周面との間に、上記
クラッチハウジング27の内部空間28の後部空間28
bをクラッチ装置12の外部である大気側に連通させる
円筒形状の隙間49が成形され、この隙間49は上記軸
心15上に位置して、その径方向の厚さ寸法は微小(例
えば、10〜50μm)とされている。 【0031】上記両対向面47,48のうち、上記デフ
ケース14の一端部14aの外周面である対向面47に
上記軸心15の周方向に沿って、かつ、そのほぼ全周に
わたって延びる円環形状の溝50が成形されている。 【0032】また、上記溝50の下端部側から後下方に
向ってほぼ直線的に延出する水抜き孔51が上記支持体
43に成形され、大気側に向って開放される上記水抜き
孔51の下端開口52は上記支持体43の下部後面に成
形されている。 【0033】自動車1の走行時において、上記ソレノイ
ド40が不作動であれば、上記クラッチ装置12は切断
動作するようになっており、このため、上記エンジン9
の駆動力は上記トランスファー10とフロントデフ4を
介し左右前車輪3にのみ伝達されることとなって、自動
車1は2輪駆動状態とされる。 【0034】一方、上記ソレノイド40に電流を流すこ
とにより、このソレノイド40を作動させれば、その磁
力により上記アーマチュア39が吸引され、このアーマ
チュア39が上記パイロットクラッチ23の各クラッチ
プレート32,33を押圧して互いに摩擦接合させる。
すると、上記カム機構24の第1カム部材34が上記ク
ラッチハウジング27に連動して回転させられ、上記第
1カム部材34は第2カム部材35に対し、軸心15回
りで偏位させられる(図3中矢印A、一点鎖線)。 【0035】すると、上記第1カム部材34に第2カム
部材35をカム係合させているカムフォロワー36が、
上記第2カム部材35を上記軸心15に沿った方向に向
う大きい分力で押動する(図3中矢印B、二点鎖線)。
すると、上記第2カム部材35が上記メインクラッチ2
2の各クラッチプレート32,33を押圧して互いに摩
擦接合させる。 【0036】即ち、上記クラッチ装置12が接続動作さ
せられて、上記エンジン9からの駆動力が上記クラッチ
装置12とリヤデフ6とを介し左右後車輪5,5にも伝
達され、もって、4輪駆動状態が得られる。 【0037】上記の場合、ソレノイド40を流れる電流
値は調整自在とされており、この電流値の調整による上
記ソレノイド40の磁力の調整で、上記クラッチ装置1
2を介し上記エンジン9から後車輪5,5に向う駆動力
の伝達量が調整可能とされている。そして、この調整に
より、所望の4輪駆動状態による自動車1の走行が可能
とされている。 【0038】ここで、上記したように、ソレノイド40
に電流が流されてこのソレノイド40が作動するとき、
このソレノイド40が発熱することにより、上記クラッ
チハウジング27の内部空間28の後部空間28bの空
気が膨張し、空気圧が上昇しようとする。 【0039】しかし、前記したように、デフケース14
の一端部14aと支持体43との互いの嵌合部における
互いの対向面47,48の間に、上記クラッチハウジン
グ27の内部空間28の後部空間28bを大気側に連通
させる隙間49を成形してあるため、上記内部空間28
の後部空間28bの空気の一部は上記隙間49を通って
大気側に排出される。 【0040】よって、上記クラッチハウジング27の内
部空間28の空気圧が上昇して、上記デフケース14の
一端部14aと入力軸17との間に介設された上記シー
ル19を変形させるということは防止され、このため、
上記リヤデフ6とクラッチ装置12とを互いに接近する
ようコンパクトに配置させた場合でも、上記リヤデフ6
のデフケース14の内部空間18に充填されている潤滑
油が、上記クラッチハウジング27の内部空間28に向
って無意図的に洩出するということはより確実に防止さ
れる。 【0041】また、前記したように、両対向面47,4
8のうちの少なくともいずれか一方に、上記軸心15の
周方向に沿って延びる溝50を成形してある。 【0042】このため、大気側の雨水が、上記隙間49
での毛細管現象により、上記クラッチハウジング27の
内部空間28に浸入しようとしても、この浸入は上記溝
50に達したところで防止される。 【0043】よって、上記したように、クラッチハウジ
ング27の内部空間28の空気圧の上昇を上記隙間49
を設けることにより防止した場合でも、この隙間49を
通って上記内部空間28に雨水が浸入するということは
防止される。 【0044】また、前記したように、溝50の下部側か
ら下方に向って延出する水抜き孔51を設け、大気側に
開放される上記水抜き孔51の下端開口52を上記支持
体43の後面に成形してある。 【0045】このため、上記溝50に水が溜まったとし
ても、これは、上記水抜き孔51を通し排水され、よっ
て、上記隙間49を通してのクラッチハウジング27の
内部空間28への雨水の浸入は、より確実に防止され
る。 【0046】しかも、上記水抜き孔51の下端開口52
は、上記支持体43の後面に成形されているため、自動
車1の走行中に飛散した雨水が上記水抜き孔51に飛び
込むということは防止されると共に、自動車1の走行風
により生じる上記支持体43の後方近傍の負圧により、
上記水抜き孔51を通しての排水が促進され、よって、
上記クラッチハウジング27の内部空間28への雨水の
浸入が、更に確実に防止される。 【0047】なお、以上は図示の例によるが、上記構成
をリヤデフ6に代えてフロントデフ4に適用してもよ
い。また、シール19は、上記入力軸17に直接接合す
るものであってもよい。また、上記溝50は、上記両対
向面47,48のうち、いずれか一方のみに成形しても
よいが、軸心15の径方向で互いに対向するよう両対向
面47,48に共に成形してもよい。 【0048】 【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。 【0049】請求項1の発明は、左右車輪の間に介設さ
れるデフが、車体に支持されるデフケースと、前後方向
に延びる軸心回りに回転自在となるよう上記デフケース
に支承され、前後方向の一端部が上記デフケースの一端
部から外方に突出する入力軸と、上記デフケースの一端
部と入力軸との間に介設されるシールとを備え、エンジ
ンからの駆動力を上記入力軸に断接自在に伝達するクラ
ッチ装置を設け、このクラッチ装置が、その外殻を構成
して上記軸心回りに回転自在とされるクラッチハウジン
グと、このクラッチハウジングの内部空間に収容されて
このクラッチハウジングに入力された上記駆動力を上記
入力軸に断接自在に伝達可能とさせるよう作動するソレ
ノイドと、上記デフケースの一端部に外嵌されると共に
このデフケースに連結され、上記ソレノイドを支持する
支持体とを備えた自動車における動力断接装置におい
て、 【0050】上記デフケースの一端部と支持体との互い
の嵌合部における互いの対向面の間に、上記クラッチハ
ウジングの内部空間を大気側に連通させる隙間を成形し
てある。 【0051】ここで、上記したように、ソレノイドに電
流が流されてこのソレノイドが作動するとき、このソレ
ノイドが発熱することにより、上記クラッチハウジング
の内部空間の空気が膨張し、空気圧が上昇しようとす
る。 【0052】しかし、上記したように、デフケースの一
端部と支持体との互いの嵌合部における互いの対向面の
間に、上記クラッチハウジングの内部空間を大気側に連
通させる隙間を成形してあるため、上記内部空間の空気
の一部は上記隙間を通って大気側に排出される。 【0053】よって、上記クラッチハウジングの内部空
間の空気圧が上昇して、上記デフケースの一端部と入力
軸との間に介設された上記シールを変形させるというこ
とは防止され、このため、上記デフとクラッチ装置とを
互いに接近するようコンパクトに配置させた場合でも、
上記デフのデフケースの内部空間に充填されている潤滑
油が、上記クラッチハウジングの内部空間に向って無意
図的に洩出するということはより確実に防止される。 【0054】また、上記両対向面のうちの少なくともい
ずれか一方に、上記軸心の周方向に沿って延びる溝を成
形してある。 【0055】このため、大気側の雨水が、上記隙間での
毛細管現象により、上記クラッチハウジングの内部空間
に浸入しようとしても、この浸入は上記溝に達したとこ
ろで防止される。 【0056】よって、上記したように、クラッチハウジ
ングの内部空間の空気圧の上昇を上記隙間を設けること
により防止した場合でも、この隙間を通って上記内部空
間に雨水が浸入するということは防止される。
【図面の簡単な説明】 【図1】図2の1‐1線矢視拡大断面図である。 【図2】自動車の全体平面線図である。 【図3】図1の3‐3線矢視拡大断面、作用説明図であ
る。 【図4】図1の部分拡大断面図である。 【符号の説明】 1 自動車 2 車体 5 後車輪 6 リヤデフ 9 エンジン 12 クラッチ装置 14 デフケース 14a 一端部 15 軸心 17 入力軸 17a 一端部 18 内部空間 19 シール 27 クラッチハウジング 28 内部空間 40 ソレノイド 43 支持体 47 対向面 48 対向面 49 隙間 50 溝 51 水抜き孔 52 開口

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 左右車輪の間に介設されるデフが、車体
    に支持されるデフケースと、前後方向に延びる軸心回り
    に回転自在となるよう上記デフケースに支承され、前後
    方向の一端部が上記デフケースの一端部から外方に突出
    する入力軸と、上記デフケースの一端部と入力軸との間
    に介設されるシールとを備え、エンジンからの駆動力を
    上記入力軸に断接自在に伝達するクラッチ装置を設け、
    このクラッチ装置が、その外殻を構成して上記軸心回り
    に回転自在とされるクラッチハウジングと、このクラッ
    チハウジングの内部空間に収容されてこのクラッチハウ
    ジングに入力された上記駆動力を上記入力軸に断接自在
    に伝達可能とさせるよう作動するソレノイドと、上記デ
    フケースの一端部に外嵌されると共にこのデフケースに
    連結され、上記ソレノイドを支持する支持体とを備えた
    自動車における動力断接装置において、 上記デフケースの一端部と支持体との互いの嵌合部にお
    ける互いの対向面の間に、上記クラッチハウジングの内
    部空間を大気側に連通させる隙間を成形し、 上記両対向面のうちの少なくともいずれか一方に、上記
    軸心の周方向に沿って延びる溝を成形した自動車におけ
    る動力断接装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007127252A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 動力伝達装置
CN100439752C (zh) * 2005-07-20 2008-12-03 株式会社小松制作所 动力传递装置及具备该装置的建设机械

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