JP2003117703A - シャンク及び切削工具 - Google Patents
シャンク及び切削工具Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 先部材の後端に本体部材を継ぎ足してなる従
来の接合型シャンクは、先部材のＶ溝に本体部材の楔形
の凸部を嵌合わせるものであるが、楔形凸部とＶ溝の組
み合わせは、本体部材と先部材の軸心を正確に一致させ
る手段が別途必要であり、しかもその状態をロウ付開始
から接合完了時まで維持させる必要があるなど、本体部
材と先部材を高精度に接合する困難性が高くコスト高に
なる問題点があった。 【解決手段】 前記先部材２ａと本体部材２ｂの何れか
一方の接合面に円錐形の凸部５を形成すると共に他方の
部材の接合面に前記凸部５に嵌まり合う円錐孔状の凹部
７を形成した。
来の接合型シャンクは、先部材のＶ溝に本体部材の楔形
の凸部を嵌合わせるものであるが、楔形凸部とＶ溝の組
み合わせは、本体部材と先部材の軸心を正確に一致させ
る手段が別途必要であり、しかもその状態をロウ付開始
から接合完了時まで維持させる必要があるなど、本体部
材と先部材を高精度に接合する困難性が高くコスト高に
なる問題点があった。 【解決手段】 前記先部材２ａと本体部材２ｂの何れか
一方の接合面に円錐形の凸部５を形成すると共に他方の
部材の接合面に前記凸部５に嵌まり合う円錐孔状の凹部
７を形成した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、切削工具のシャン
ク及び切削工具に関する。
ク及び切削工具に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に切削工具は、棒状のシャンクの先
端に切削刃（例えばスローアウェイチップ）を設けてな
り、シャンクの後部を刃物台に固定して使用する。前記
シャンクは、高剛性の材料を使用することによって切削
時に生じる切削刃の「びびり」を抑制し、もって切削工
具の加工精度を高めることができる。しかし、シャンク
を高剛性にするとシャンク自身の加工性が悪化するた
め、スローアウェイチップを取り付けるための切削加工
が出来ないか、或いは出来たとしても非常にコスト高に
なるという弊害が発生する。そこでシャンクを先部材と
本体部材に分割形成し、先部材を加工性に優れた鋼材で
形成すると共に本体部材を剛性に優れた超硬合金で形成
し、両部材をロウ付により接合して一体化させるように
したものがある（以下単に接合型シャンクという。）。
端に切削刃（例えばスローアウェイチップ）を設けてな
り、シャンクの後部を刃物台に固定して使用する。前記
シャンクは、高剛性の材料を使用することによって切削
時に生じる切削刃の「びびり」を抑制し、もって切削工
具の加工精度を高めることができる。しかし、シャンク
を高剛性にするとシャンク自身の加工性が悪化するた
め、スローアウェイチップを取り付けるための切削加工
が出来ないか、或いは出来たとしても非常にコスト高に
なるという弊害が発生する。そこでシャンクを先部材と
本体部材に分割形成し、先部材を加工性に優れた鋼材で
形成すると共に本体部材を剛性に優れた超硬合金で形成
し、両部材をロウ付により接合して一体化させるように
したものがある（以下単に接合型シャンクという。）。
【０００３】しかして、従来の接合型シャンクは、本体
部材の接合面に楔形の凸部を形成し、一方、先部材の接
合面にＶ溝を形成し、そのＶ溝に楔形の凸部を嵌め合わ
せて両者をロウ付するようにしていた。
部材の接合面に楔形の凸部を形成し、一方、先部材の接
合面にＶ溝を形成し、そのＶ溝に楔形の凸部を嵌め合わ
せて両者をロウ付するようにしていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の接
合型シャンクは、先部材のＶ溝に本体部材の楔形の凸部
を嵌め合わせるものであるが、楔形凸部とＶ溝の組み合
わせは、仮に先部材と本体部材の軸心がずれた状態であ
っても問題なく噛み合うため、本体部材と先部材の軸心
を正確に一致させる手段が別途必要であり、しかもその
状態をロウ付開始から接合完了時まで維持させる必要が
あるなど、本体部材と先部材を高精度に接合する困難性
が高くコスト高になる問題点があった。
合型シャンクは、先部材のＶ溝に本体部材の楔形の凸部
を嵌め合わせるものであるが、楔形凸部とＶ溝の組み合
わせは、仮に先部材と本体部材の軸心がずれた状態であ
っても問題なく噛み合うため、本体部材と先部材の軸心
を正確に一致させる手段が別途必要であり、しかもその
状態をロウ付開始から接合完了時まで維持させる必要が
あるなど、本体部材と先部材を高精度に接合する困難性
が高くコスト高になる問題点があった。
【０００５】本発明は上記に鑑みなされたもので、その
目的は低コストでしかも接合強度に優れた接合型シャン
ク及びそのようなシャンクを備えた切削工具を提供する
ことにある。
目的は低コストでしかも接合強度に優れた接合型シャン
ク及びそのようなシャンクを備えた切削工具を提供する
ことにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は請求項１に記載したように、切削刃を有する
先部材の後端に軸状の本体部材を継ぎ足して接合してな
る切削工具のシャンクであって、前記先部材と本体部材
の何れか一方の接合面に円錐形の凸部を形成すると共に
他方の部材の接合面に前記凸部に嵌まり合う円錐孔状の
凹部を形成してなるシャンクを提供する。
め本発明は請求項１に記載したように、切削刃を有する
先部材の後端に軸状の本体部材を継ぎ足して接合してな
る切削工具のシャンクであって、前記先部材と本体部材
の何れか一方の接合面に円錐形の凸部を形成すると共に
他方の部材の接合面に前記凸部に嵌まり合う円錐孔状の
凹部を形成してなるシャンクを提供する。
【０００７】円錐孔状の凹部に円錐形の凸部を嵌め合わ
せると、先部材と本体部材の軸心が自動的に一致する。
従って先部材と本体部材を簡単且つ高精度に接合するこ
とができる。また、円錐形の凸部の側面積（円錐の全表
面積から底面積を除いた残りの面積）と楔形の表面積
は、両者の軸径と尖った先端の角度（円錐の頂角）が同
一である場合において計算上同一である。よって本発明
における本体部材と先部材の接合面積は前記従来の接合
型シャンクと同じである。しかしながら円錐形の凸部と
円錐孔状の凹部の嵌合構造は、どの方向に対しても接合
強度が均一でバランスがよいため、同じ接合面積であっ
ても従来の接合型シャンクよりトータル的な接合強度は
向上する。
せると、先部材と本体部材の軸心が自動的に一致する。
従って先部材と本体部材を簡単且つ高精度に接合するこ
とができる。また、円錐形の凸部の側面積（円錐の全表
面積から底面積を除いた残りの面積）と楔形の表面積
は、両者の軸径と尖った先端の角度（円錐の頂角）が同
一である場合において計算上同一である。よって本発明
における本体部材と先部材の接合面積は前記従来の接合
型シャンクと同じである。しかしながら円錐形の凸部と
円錐孔状の凹部の嵌合構造は、どの方向に対しても接合
強度が均一でバランスがよいため、同じ接合面積であっ
ても従来の接合型シャンクよりトータル的な接合強度は
向上する。
【０００８】また、請求項２のように本体部材を超硬合
金で形成し、先部材をそれより加工性のよい金属で形成
すれば、高剛性によるワーク加工上の精度アップと、加
工性の良さに起因する自己の低コスト化という二つの効
果が同時に得られる。また、請求項３のように前記先部
材と本体部材の接合手段をロウ付又は接着とすることに
より先部材と本体部材の接合の確実性を高めることがで
きる。
金で形成し、先部材をそれより加工性のよい金属で形成
すれば、高剛性によるワーク加工上の精度アップと、加
工性の良さに起因する自己の低コスト化という二つの効
果が同時に得られる。また、請求項３のように前記先部
材と本体部材の接合手段をロウ付又は接着とすることに
より先部材と本体部材の接合の確実性を高めることがで
きる。
【０００９】また、請求項４に記載したように前記凹部
の窄まった奥端に遊び孔を連設するか又は請求項５に記
載したように凸部の尖鋭端を切除して凹部の奥端との間
に遊び空間が形成されるようにすれば、前記遊び孔又は
遊び空間に余分なロウ材や接着剤が逃げ込むため、それ
らの外部への漏れ出しが防止できる。
の窄まった奥端に遊び孔を連設するか又は請求項５に記
載したように凸部の尖鋭端を切除して凹部の奥端との間
に遊び空間が形成されるようにすれば、前記遊び孔又は
遊び空間に余分なロウ材や接着剤が逃げ込むため、それ
らの外部への漏れ出しが防止できる。
【００１０】また、本発明は円錐と円錐孔という低難度
の技術で加工できるため、接合部の軸径がφ４.０ｍｍ
という細さにまで対応できる。従って請求項６に記載し
たように接合部の軸径がφ４.０ｍｍ以上のシャンクに
適用可能である。なお、細いシャンクほど「びびり」が
生じやすいため、本発明により得られる利益は大きい。
の技術で加工できるため、接合部の軸径がφ４.０ｍｍ
という細さにまで対応できる。従って請求項６に記載し
たように接合部の軸径がφ４.０ｍｍ以上のシャンクに
適用可能である。なお、細いシャンクほど「びびり」が
生じやすいため、本発明により得られる利益は大きい。
【００１１】また、請求項７に記載したように、凸部と
凹部を構成する円錐の頂角は６０゜〜１２０゜に設定す
るのがよい。この条件の範囲内であれば凹部の加工が容
易である上に凸部の先が曲がったり破損するようなおそ
れもなく、また、十分な実用強度が得られる。
凹部を構成する円錐の頂角は６０゜〜１２０゜に設定す
るのがよい。この条件の範囲内であれば凹部の加工が容
易である上に凸部の先が曲がったり破損するようなおそ
れもなく、また、十分な実用強度が得られる。
【００１２】また、請求項８に記載したように前記切削
工具をボーリング加工又はドリル加工用にするとよい。
ワークに孔を加工する方法には、ワークを回転させて切
削工具を固定するボーリング加工（中ぐり加工ともい
う。）と、ワークを固定して切削工具を回転させるドリ
ル加工の二つがあるが、その何れの場合も加工する孔よ
り切削工具の方が細いから、細いシャンクに強みを発揮
する本発明の技術はボーリング加工又はドリル加工の用
途に最適である。
工具をボーリング加工又はドリル加工用にするとよい。
ワークに孔を加工する方法には、ワークを回転させて切
削工具を固定するボーリング加工（中ぐり加工ともい
う。）と、ワークを固定して切削工具を回転させるドリ
ル加工の二つがあるが、その何れの場合も加工する孔よ
り切削工具の方が細いから、細いシャンクに強みを発揮
する本発明の技術はボーリング加工又はドリル加工の用
途に最適である。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。なお、図１は切削工具の正面
図、図２は切削工具のシャンクを分離させた状態を示す
正面図、図３は図１のＸ−Ｘ線拡大断面図である。
を参照しつつ説明する。なお、図１は切削工具の正面
図、図２は切削工具のシャンクを分離させた状態を示す
正面図、図３は図１のＸ−Ｘ線拡大断面図である。
【００１４】図示した切削工具１は「ボーリングバー」
と呼ばれるボーリング加工用のものであり、シャンク２
の先端に切削刃を構成するスローアウェイチップ３がネ
ジ４で止められている。シャンク２は直径４.０ｍｍで
あり、スローアウェイチップ３を有する短い先部材２ａ
の後端に長い軸状の本体部材２ｂを継ぎ足して接合して
なる。
と呼ばれるボーリング加工用のものであり、シャンク２
の先端に切削刃を構成するスローアウェイチップ３がネ
ジ４で止められている。シャンク２は直径４.０ｍｍで
あり、スローアウェイチップ３を有する短い先部材２ａ
の後端に長い軸状の本体部材２ｂを継ぎ足して接合して
なる。
【００１５】前記本体部材２ｂは、剛性の高い超硬合金
（例えばＷＣ）で形成されており、先端に円錐形の凸部
５を形成してなる。なお、図示した凸部５は、頂角を６
０゜に設定したものである。また、図面では本体部材２
ｂの長さの中間部分を省略したが、本体部材２ｂの前記
凸部５を除いた部分の長さは先部材２ａの全長のほぼ１
０倍である。
（例えばＷＣ）で形成されており、先端に円錐形の凸部
５を形成してなる。なお、図示した凸部５は、頂角を６
０゜に設定したものである。また、図面では本体部材２
ｂの長さの中間部分を省略したが、本体部材２ｂの前記
凸部５を除いた部分の長さは先部材２ａの全長のほぼ１
０倍である。
【００１６】前記先部材２ａは、比較的加工性の良い鋼
材（例えばＳＣＭ４３５合金鋼）で形成されており、先
端にスローアウェイチップ３の取付座部６があり、後端
に円錐孔状の凹部７がある。さらに凹部７の窄まった奥
端に断面円形の遊び孔８がある。
材（例えばＳＣＭ４３５合金鋼）で形成されており、先
端にスローアウェイチップ３の取付座部６があり、後端
に円錐孔状の凹部７がある。さらに凹部７の窄まった奥
端に断面円形の遊び孔８がある。
【００１７】しかして前記シャンク２は、先部材２ａの
凹部７に本体部材２ｂの凸部５を嵌め合わせ、その凹部
７と凸部５の間にロウ材（例えば銀ロウ）の箔を挟んで
加熱し、ロウ材を溶融させて一体に接合する。その際、
溶けたロウ材の余剰分が遊び孔８に逃げ込むため、ロウ
材が外部に漏れ出さない。
凹部７に本体部材２ｂの凸部５を嵌め合わせ、その凹部
７と凸部５の間にロウ材（例えば銀ロウ）の箔を挟んで
加熱し、ロウ材を溶融させて一体に接合する。その際、
溶けたロウ材の余剰分が遊び孔８に逃げ込むため、ロウ
材が外部に漏れ出さない。
【００１８】その他、図において符号９はシャンク２の
周面の一部を平らに切削した回り止め部であり、先部材
２ａと本体部材２ｂを接合した後に加工する。
周面の一部を平らに切削した回り止め部であり、先部材
２ａと本体部材２ｂを接合した後に加工する。
【００１９】以上、本発明を実施の形態について説明し
たが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるもの
ではない。例えば、実施形態では先部材２ａと本体部材
２ｂをロウ材でロウ付したが、接着剤で接着するように
してもよい。その場合の接着剤としてはメタクリル酸エ
ステル類合成樹脂がある。
たが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるもの
ではない。例えば、実施形態では先部材２ａと本体部材
２ｂをロウ材でロウ付したが、接着剤で接着するように
してもよい。その場合の接着剤としてはメタクリル酸エ
ステル類合成樹脂がある。
【００２０】また、実施形態では凹部７の窄まった奥端
に穿った遊び孔８に余剰のロウ材又は接着剤を逃げ込ま
せるようにしたが、そのような遊び孔８を設けることな
く、図４の要部拡大断面図に示したように凸部５の尖鋭
端を適当量切除して凹部７の奥端との間に遊び空間１０
を形成し、その遊び空間１０に余剰のロウ材又は接着剤
を逃げ込ませるようにしてもよい。また、前記遊び孔８
と遊び空間１０を併用することももちろん可能である。
に穿った遊び孔８に余剰のロウ材又は接着剤を逃げ込ま
せるようにしたが、そのような遊び孔８を設けることな
く、図４の要部拡大断面図に示したように凸部５の尖鋭
端を適当量切除して凹部７の奥端との間に遊び空間１０
を形成し、その遊び空間１０に余剰のロウ材又は接着剤
を逃げ込ませるようにしてもよい。また、前記遊び孔８
と遊び空間１０を併用することももちろん可能である。
【００２１】また、実施形態ではボーリング加工用の切
削工具１を例示したが、ドリル加工用の切削工具はもち
ろん、それ以外の切削工具にも適用可能である。また、
実施形態では切削刃をスローアウェイチップ３で形成し
たが、先部材２ａに直接切削刃を形成するなど、切削刃
を形成する手段も限定されない。また、実施形態では先
部材２ａに凹部７を形成し、本体部材２ｂに凸部５を形
成したが、先部材２ａに凸部５を形成し、本体部材２ｂ
に凹部７を形成するようにしてもよい。
削工具１を例示したが、ドリル加工用の切削工具はもち
ろん、それ以外の切削工具にも適用可能である。また、
実施形態では切削刃をスローアウェイチップ３で形成し
たが、先部材２ａに直接切削刃を形成するなど、切削刃
を形成する手段も限定されない。また、実施形態では先
部材２ａに凹部７を形成し、本体部材２ｂに凸部５を形
成したが、先部材２ａに凸部５を形成し、本体部材２ｂ
に凹部７を形成するようにしてもよい。
【００２２】
【発明の効果】本発明のシャンクは、円錐孔状の凹部に
円錐形の凸部を嵌め合わせて先部材と本体部材を接合さ
せるように構成したため、両者の軸心が自動的に一致す
るから簡単且つ高精度に接合することができる。また、
円錐形の凸部の側面積と楔形の表面積は、両者の軸径と
尖った先端の角度が同一である場合において計算上同一
であり、よって本発明の本体部材と先部材の接合面積は
従来の接合型シャンクと同じであるが、円錐形の凸部と
円錐孔状の凹部の嵌合構造はどの方向に対しても接合強
度が均一でバランスがよいため、従来の接合型シャンク
よりトータル的な接合強度に優れる。
円錐形の凸部を嵌め合わせて先部材と本体部材を接合さ
せるように構成したため、両者の軸心が自動的に一致す
るから簡単且つ高精度に接合することができる。また、
円錐形の凸部の側面積と楔形の表面積は、両者の軸径と
尖った先端の角度が同一である場合において計算上同一
であり、よって本発明の本体部材と先部材の接合面積は
従来の接合型シャンクと同じであるが、円錐形の凸部と
円錐孔状の凹部の嵌合構造はどの方向に対しても接合強
度が均一でバランスがよいため、従来の接合型シャンク
よりトータル的な接合強度に優れる。
【００２３】また、請求項２のように本体部材を超硬合
金で形成し、先部材をそれより加工性のよい金属で形成
すれば、高剛性によるワーク加工上の精度アップと、加
工性の良さに起因する自己の低コスト化という二つの効
果が同時に得られる。また、請求項３のように前記先部
材と本体部材の接合手段をロウ付又は接着とすることに
より先部材と本体部材の接合の確実性を高めることがで
きる。
金で形成し、先部材をそれより加工性のよい金属で形成
すれば、高剛性によるワーク加工上の精度アップと、加
工性の良さに起因する自己の低コスト化という二つの効
果が同時に得られる。また、請求項３のように前記先部
材と本体部材の接合手段をロウ付又は接着とすることに
より先部材と本体部材の接合の確実性を高めることがで
きる。
【００２４】また、請求項４に記載したように前記凹部
の窄まった奥端に遊び孔を連設するか又は請求項５に記
載したように凸部の尖鋭端を切除して凹部の奥端との間
に遊び空間が形成されるようにすれば、前記遊び孔又は
遊び空間に余分なロウ材や接着剤が逃げ込むため、それ
らの外部への漏れ出しが防止できる。
の窄まった奥端に遊び孔を連設するか又は請求項５に記
載したように凸部の尖鋭端を切除して凹部の奥端との間
に遊び空間が形成されるようにすれば、前記遊び孔又は
遊び空間に余分なロウ材や接着剤が逃げ込むため、それ
らの外部への漏れ出しが防止できる。
【００２５】また、本発明は円錐と円錐孔という低難度
の技術で加工できるため、接合部の軸径がφ４.０ｍｍ
という細さにまで対応できる。従って請求項６に記載し
たように接合部の軸径がφ４.０ｍｍ以上のシャンクに
適用可能である。なお、細いシャンクほど「びびり」が
生じやすいため、本発明により得られる利益は大きい。
の技術で加工できるため、接合部の軸径がφ４.０ｍｍ
という細さにまで対応できる。従って請求項６に記載し
たように接合部の軸径がφ４.０ｍｍ以上のシャンクに
適用可能である。なお、細いシャンクほど「びびり」が
生じやすいため、本発明により得られる利益は大きい。
【００２６】また、請求項７に記載したように、凸部と
凹部を構成する円錐の頂角を６０゜〜１２０゜に設定す
れば、凹部の加工が容易である上に凸部の先が曲がった
り破損するようなおそれもなく、また、十分な実用強度
が得られる。
凹部を構成する円錐の頂角を６０゜〜１２０゜に設定す
れば、凹部の加工が容易である上に凸部の先が曲がった
り破損するようなおそれもなく、また、十分な実用強度
が得られる。
【００２７】また、請求項８に記載したように前記切削
工具はボーリング加工又はドリル加工用にするとよい。
何れの場合も加工する孔より切削工具の方が細いから、
細いシャンクに対して強みを発揮する本発明は、ボーリ
ング加工又はドリル加工の用途に最適である。
工具はボーリング加工又はドリル加工用にするとよい。
何れの場合も加工する孔より切削工具の方が細いから、
細いシャンクに対して強みを発揮する本発明は、ボーリ
ング加工又はドリル加工の用途に最適である。
【図１】 切削工具の正面図である。
【図２】 切削工具のシャンクを分離させた状態を示す
正面図である。
正面図である。
【図３】 図１のＸ−Ｘ線拡大断面図である。
【図４】 他の形態を示す要部の拡大断面図である。
１ …切削工具
２ …シャンク
２ａ…先部材
２ｂ…本体部材
３ …スローアウェイチップ（切削刃）
５ …凸部
７ …凹部
８ …遊び孔
１０…遊び空間
Claims (9)
- 【請求項１】 切削刃を有する先部材の後端に軸状の本
体部材を継ぎ足して接合してなる切削工具のシャンクで
あって、 前記先部材と本体部材の何れか一方の接合面に円錐形の
凸部を形成すると共に他方の部材の接合面に前記凸部に
嵌まり合う円錐孔状の凹部を形成してなることを特徴と
するシャンク。 - 【請求項２】 前記本体部材を超硬合金で形成し、先部
材をそれより加工性のよい金属で形成してなることを特
徴とする請求項１記載のシャンク。 - 【請求項３】 前記先部材と本体部材の接合手段がロウ
付又は接着であることを特徴とする請求項１又は２記載
のシャンク。 - 【請求項４】 前記凹部の窄まった奥端に遊び孔を連設
してなることを特徴とする請求項１乃至３の何れか一つ
に記載のシャンク。 - 【請求項５】 前記凸部の尖鋭端を切除して凹部の奥端
との間に遊び空間が形成されるようにしたことを特徴と
する請求項１乃至４の何れか一つに記載のシャンク。 - 【請求項６】 前記接合部の軸径がφ４.０ｍｍ以上で
あることを特徴とする請求項１乃至５の何れか一つに記
載のシャンク。 - 【請求項７】 凸部と凹部を構成する円錐の頂角が６０
゜〜１２０゜であることを特徴とする請求項１乃至６の
何れか一つに記載のシャンク。 - 【請求項８】 前記切削工具がボーリング加工又はドリ
ル加工用であることを特徴とする請求項１乃至７の何れ
か一つに記載のシャンク。 - 【請求項９】 請求項１乃至８の何れか一つに記載のシ
ャンクの先部材に切削刃を構成するスローアウェイチッ
プを取り付けてなることを特徴とする切削工具。
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