JP2003117306A - 反応晶析方法及び装置 - Google Patents

反応晶析方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 晶析反応槽において、該反応槽内で生成した
微細結晶粒子を効率的に成長させ、成長させた結晶粒子
を種晶として脱リンなどのイオン除去を、粒のそろった
粒子として長期間安定に行う方法及び装置を提供する。 【解決手段】 晶析法によって被処理水中の被除去イオ
ンを除去する方法において、2槽以上からなる晶析反応
槽の各々に被処理水を供給し、第二以降の晶析反応槽の
各々に空気を供給し、第一晶析反応槽において、被処理
水中の被除去イオンで難溶性塩を晶析させた後、難溶性
塩と処理水とに固液分離し、該固液分離した微細な難溶
性塩粒子を第二以降の晶析反応槽に導入し、該微細難溶
性塩粒子表面に被処理水中の被除去イオンを晶析させて
粒子を成長させ、該成長粒子を第一晶析反応槽に返送
し、該返送粒子を第一晶析反応槽でさらに成長させた
後、製品結晶として抜き出す反応晶析方法、及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液中から特定なイ
オンを除去する方法及び装置に係わり、特に、リン酸イ
オン、カルシウムイオン、フッ素イオン、炭酸イオン、
硫酸イオンを化学反応の結果、粒度のそろった難溶性の
結晶として析出させることにより、安定した除去性能を
得る方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液中から特定なイオンを除去する
方法の一つとして晶析法が用いられてきた。この場合、
反応方式は、流動層方式が多い。流動層方式は、原水を
上向流で通水し、流動層内で流動している粒子(生成
物、砂などの媒体)の表面で生成物を析出させている。
この場合、流動層内で流動している粒子は粒子径が大き
い方が沈降速度が速く、原水の上向流速度を速くするこ
とができる。
【0003】晶析法の例を示すと、廃水中のリン酸イオ
ン、フッ素イオンを除去する場合には、カルシウム源を
添加してリン酸カルシウム、或いはフッ化カルシウムの
結晶を析出させている。地下水を原水とする用水、排
水、ゴミ侵出水からカルシウムイオンを除去する場合に
は、炭酸カルシウムの結晶を析出させている。また、嫌
気性消化汚泥の脱水ろ液など、液中にリン酸イオン、ア
ンモニアイオンを含有している排水では、マグネシウム
を添加してリン酸マグネシウムアンモニウム(以下、M
APという)の結晶を析出させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】(課題1)通常、原水
中の被除去イオンは、流動層内で流動している粒子表面
で結晶化するが、一般的に難溶性塩は、微細な結晶を生
成しやすい。微細な結晶は流動層上部で膨張する。微細
な結晶の膨張率はきわめて高いため、微細な結晶が多量
に存在すると、処理水とともに流出し、除去性能が低下
することがある。また、通常、流動層内で粒子が滞留し
ていると粒子の成長が見られるが、流動層上部では、被
処理水中の各イオンの濃度に関しては、過飽和度がほと
んど残留しておらず、粒子成長はきわめて遅い。
【0005】そのため、なるべく微細な結晶を生成しな
いようにするのが好ましい。微細な結晶が生成しないよ
うにするには、原水の被除去イオン濃度を低下させた
り、被イオンの流入負荷を低下させるとよい。しかしな
がら、微細な結晶を完全に生成させないようにするのは
きわめて困難である。
【0006】そのため、微細な結晶が生成しても処理水
とともに流出しないような工夫がなされる。たとえば、
反応塔上部の断面積を反応塔底部の断面積よりも大きく
し、液の上昇流速を抑えることによって展開率を抑える
ことが考えられる。しかしこの場合、装置容積が大きく
なるという欠点がある。また、微細な結晶を抜き出し、
未飽和状態とすることにより溶解させることでイオン化
させ、再び結晶化させることが考えられる。しかし、薬
品コストを考えるとこの方法は必ずしも有利な方法とは
いえない。そこで、本発明者らは、微細な結晶を抜き出
し、原水と反応させることで積極的に成長させるという
思想に到った。
【0007】(課題2)流動層内の結晶が過度に大きく
なると、有効反応表面積の減少、流動状態の悪化による
除去性能の低下がおこる。仮に流動層内の存在する微細
結晶の成長が速ければ、微細結晶が種晶として利用で
き、結晶が過度に大きくなることがなく、流動層内の結
晶はある粒径で平衡となる。しかし、実際には、微細粒
子の成長が遅く、微細粒子の成長と結晶の抜き出しのバ
ランスが釣り合わず、流動層内の結晶の平均粒径は大き
くなる傾向にある。
【0008】このような場合、滞留している結晶(すな
わち製品結晶)よりも粒径の小さな結晶を種晶として添
加すると、粒径の過大成長を防止することができ、処理
水質が悪くなるのを防止することが可能となる。ここ
で、小さな結晶とは、前記の微細な結晶のことではな
く、少なくとも流動させたい結晶粒子径の10%以上、
好ましくは30%以上の粒径をもつ結晶のことである。
通常、流動層の上昇流速は、粒子の沈降速度の1/10
が最適な速度とされている。そのため、理論上、最適粒
径の10%の粒子径まで、流動層を流出することなく滞
留できる。
【0009】しかし、実際には、他の物理的条件によっ
て影響を受けるため、余裕をみて最適粒径の30%以上
とすることが望ましい。しかも小さい結晶を添加する方
法は、別途種晶添加設備が必要となり、また、種晶の選
定、調達等の煩わしさがある。また、過大成長した結晶
を粉砕して利用することも考えられるが、工程が増加す
る煩わしさがある。そこで、本発明に示すように、微細
な結晶を積極的に成長させ、種晶として利用可能な粒
径、少なくとも抜き出し結晶の10%の粒径まで成長さ
せることが好ましい。
【0010】本発明は、上記の課題1及び2を一挙に解
決する反応晶析方法及び装置に関するものである。すな
わち、本発明は、晶析反応槽において流動層形式で行う
結晶粒子の生成に際し、該反応装置外から別途種晶を添
加する必要がなく、該反応槽内で生成した微細結晶粒子
を効率的に成長させ、成長させた結晶粒子として脱リン
などのイオン除去を、粒のそろった粒子として長期間安
定に行う方法及び装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の手段を
用いることによって、上記の課題を解決することができ
た。 (1)晶析法によって被処理水中の被除去イオンを除去
する方法において、2槽以上からなる晶析反応槽の各々
に被処理水を供給し、第二以降の晶析反応槽の各々に空
気を供給し、第一晶析反応槽において、被処理水中の被
除去イオンで難溶性塩を晶析させた後、難溶性塩と処理
水とに固液分離し、該固液分離した微細な難溶性塩粒子
を第二以降の晶析反応槽に導入し、該微細難溶性塩粒子
表面に被処理水中の被除去イオンを晶析させて粒子を成
長させ、該成長粒子を第一晶析反応槽に返送し、該返送
粒子を第一晶析反応槽でさらに成長させた後、製品結晶
として抜き出すことを特徴とする反応晶析方法。 (2)第二晶析反応槽から第一晶析反応槽に移送させる
成長粒子の粒径は、前記製品結晶の粒径の少なくとも1
0%以上とすることを特徴とする前記(1)記載の反応
晶析方法。
【0012】(3)晶析法によって、被処理水中の被除
去イオンを除去する装置において、被処理水中から被除
去イオンを塩として晶析させるための晶析反応槽が2槽
以上からなり、前記被処理水の導入管が各々晶析反応槽
の底部に接続され、空気の導入管が各々第二以降の晶析
反応槽の底部に接続され、第一晶析反応槽は、槽下部に
設置された反応部と、槽上部に設置された固液分離部
と、該固液分離部内に設置された内筒からなり、第二以
降の晶析反応槽は内部にエアリフト管が設置され、該エ
アリフト管が第一晶析反応槽の該固液分離部内に設置さ
れた内筒の内部に連通しており、第一晶析反応槽の該固
液分離部内に設置された内筒で分離された微細な難溶性
塩粒子を前記内筒から第二以降の晶析反応槽に送る移送
管を設けたことを特徴とする反応晶析装置。 (4)第二以降の晶析反応槽に設置されたエアリフト管
は、第一晶析反応槽の内筒ではなく、反応部と接続され
ていることを特徴とする前記(3)記載の反応晶析装
置。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
にして詳細に説明する。図1は、本発明を実施する処理
系の一形態を示し、反応槽1は第一晶析反応槽2と第二
晶析反応槽3とからなる。反応槽は2槽以上設けてもよ
い。原水4の供給管及び空気5の供給管は、第一晶析反
応槽2と第二晶析反応槽3の下部にそれぞれ接続してあ
り、原水4中の被除去イオンと反応するイオン或いは化
合物(薬品)6の供給管も同様に、各槽の底部に接続し
てある。第一晶析反応槽2の下部は、反応部を形成して
いて、原水4中の被除去イオンと前記イオン或いは化合
物との反応が行われる。ただし、空気5の供給管は、第
一晶析反応槽2の下部に接続してなくともよい。
【0014】第一晶析反応槽2の上部は、図1の装置の
場合、拡大部を形成していてその内部に底部がラッパ状
になった内筒7が備えられてあり、底部より供給された
空気5はこの内筒7によって排出されるようになってい
て、全体で固液分離部を構成している。反応部から上昇
してきた微細な結晶を含む液は、上昇速度が低下するこ
とにより微細な結晶が内径の拡大部で下降し、上昇する
気泡に伴って内筒7のラッパ状部に入り、内筒7の内部
に滞留する。このため、内筒7の内部では微細な結晶が
流動している状態となり、そこで回収される。また、第
一晶析反応槽2の上部には処理水8の流出管が備えられ
ている。図1の装置の場合、内筒7の上端は、内筒7内
に気泡を含む液がある関係で内筒の下端で周囲と同じ水
圧となるように、内筒7の周囲の液面より高くしてお
き、そこから空気が抜けるようにしておくが、その上端
で気泡が破裂し、また液が溢流する際に液の飛沫が飛び
散るので、内筒7の上端の周囲を別の円筒で囲むように
するのが好ましい。第二晶析反応槽3の槽壁の上端を高
くすれば、前記した別の円筒を必要としないが、槽壁の
上端を高くすることはコスト高となる。
【0015】第二晶析反応槽3内には移送管兼エアリフ
ト管9(「エアリフト管」と略称する)が、また上部に
は第二晶析槽処理水流出管10が備えられている。前記
エアリフト管9は第一晶析反応槽2の反応部、又は内筒
7と接続されている。このエアリフト管9は第一晶析反
応槽2の内筒7内の微細な結晶粒子を第二晶析反応槽3
に送る作用をする。エアリフト管9に設けたバルブ11
を開放したままであるときには、第二晶析反応槽3内で
の上昇空気量が少なくて気泡がエアリフト管9に入って
こないような条件では、密度差で第一晶析反応槽2の内
筒7内の微細な結晶粒子が第二晶析反応槽3に自然に流
下してくる。また、このエアリフト管9は、後述するよ
うに、第二晶析反応槽3で成長させて粒径が大きくなっ
た微細結晶粒子をエアリフトにより、第一晶析反応槽2
に送り込むことができる。エアリフト管9の先端を反応
部、又は内筒7と接続させるようにすることにより、結
晶を移送させるときに勢い余って結晶が流出しないよう
にすることができる。
【0016】第一晶析反応槽2に流入した原水4中の被
除去イオンは、被除去イオンと反応するイオン或いは化
合物6と、すでに反応槽内で流動している粒子表面で結
晶化する。このとき、反応濃度条件が良くなかったり、
流動状態がよくなかったりすると、微細な結晶が析出し
てしまう。第一晶析反応槽2内は、空気5によって攪拌
されており、前記した機構で微細な結晶粒子は反応槽2
上部の内筒7内を流動する。内筒7の側面には第二晶析
反応槽3のエアリフト管9が接続されており、微細な結
晶はエアリフト管9を逆に通って(移送管となる)、第
二晶析反応槽3に導入される。エアリフト管9に、バル
ブ11などを設置することにより、第二晶析反応槽3に
導入する微細結晶の量を制御できる。なお、微細な結晶
を第一晶析反応槽2から第二晶析反応槽3に導入する際
にはエアリフト管9とは別の移送管を用いてもよく、そ
の場合にはポンプなどを使用することができる。第一晶
析反応槽2で処理された液は、処理水8として上部の処
理水管より排出される。
【0017】時間の経過と共に反応槽2内の晶析物量が
増加してくるので、適時第1晶析反応槽2の底部より結
晶を抜き出す。このとき、曝気を止め、原水4の上昇流
のみの状態を少なくとも5分以上保つと、反応槽2内の
粒子は分級され、粒子径の大きな粒子を選択的に回収で
きる。前述のごとく、第一晶析反応槽2で析出した微細
な結晶は、エアリフト管9を自然沈降によって第二晶析
反応槽3内に導入する。このとき、第二晶析反応槽3内
は、すでに結晶を移送させた後であり、微細な結晶は結
晶の密度差によって容易に導入される。また、導入され
ている間、第二晶析反応槽3に原水4を通水しない方が
好ましい。第二晶析反応槽3では第一晶析反応槽2で析
出し、第二晶析反応槽3に導入された微細結晶を成長さ
せる。
【0018】微細結晶の成長速度は、原水4の流入負荷
量に依存する。すなわち、流入負荷量が多ければ成長速
度は大きくなり、流入負荷量が小さければ成長速度も小
さくなる。しかし、ここで注意しなければならないこと
は、流入負荷が過度に大きいと微細な結晶が更に増える
ということである。第二晶析反応槽3で成長した微細結
晶を第一晶析反応槽2に移送する手段として、エアリフ
トによる手段を用いる。空気5の供給管は第一晶析反応
槽2と第二晶析反応槽3に分注されているが、通常第一
晶析反応槽2に供給される空気量の方が多い。第一晶析
反応槽2に供給する空気5を一時的に中断させることに
より、第二晶析反応槽3に多量の空気5を供給すること
ができ、微細な結晶を移送するのに必要な空気量を得る
ことができる。
【0019】エアリフトによって結晶を移送させている
間、原水4及び空気5の第一晶析反応槽2への供給は止
めるのが好ましい。第二晶析反応槽3で成長した微細結
晶は、第一晶析反応槽2に移送された後、第一晶析反応
槽2に滞留することによって更に成長する。そして、成
長した結晶を製品結晶12としてカラム底部から抜き出
し管より抜き出す。
【0020】また、エアリフト管にバルブを設けるのに
代えて他の手段を用いることができる。図3は、バルブ
の代わりに可動堰13を設けた例を示している。図3に
おいて、エアリフト管9の一部を構成している第一晶析
反応槽2と第二晶析反応槽3を区画する側壁の上端は液
面下にあり、その上に可動堰13を上下可能に設けられ
ており、通常運転時には両槽の液は可動堰13により遮
断されて流通がないようにされている。第二晶析反応槽
3内の結晶がある大きさになったら、同槽3への空気送
気量を増加してエアリフト作用により液が可動堰13を
越えて流入するようにして結晶を第一晶析反応槽2へ送
る。その後、第二晶析反応槽3の水位が下がったら、可
動堰13を下げて第一晶析反応槽2内の内筒7内に滞留
している(浮遊している)微細結晶を含む液を第二晶析
反応槽3に移送させる。所定量移送したら再び可動堰1
3を上げて通常運転に戻る。
【0021】以上の結果、第一晶析反応槽2内の微細結
晶数は減少し、槽内粒子径は均一となる。また、第二晶
析反応槽3で成長させた結晶の粒径が、第一晶析反応槽
2内で流動している結晶の粒子径よりも小さいので、第
一晶析反応槽2内の粒子の過大成長を防止することがで
きる。よって、反応槽内の粒子径が均一になることで、
安定した除去性能を長期にわたり得ることができる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に具体的説
明するが、本発明は、この実施例により限定されるもの
ではない。
【0023】実施例1 メタン発酵の処理水を用いて、図1に示す処理系で脱リ
ン処理を行った。反応槽は第一晶析反応槽と第二晶析反
応槽からなる。メタン発酵の処理水は、リン、アンモニ
アを含有しており、マグネシウムとアルカリを供給する
ことでリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)を結
晶化させた。
【0024】メタン発酵処理水の性状を第2表に示す。
以下、メタン発酵処理水を原水という。原水は、内径1
50mmφ(上部300mmφ)×高さ3600mmの
カラムを第一晶析反応槽として、反応槽下部より上向流
で通水させた。第一晶析反応槽の操作条件を第1表に示
す。通常運転では、カラムの底部より空気を5リットル
/minで供給し、槽内を攪拌した。処理水はカラム上
部より流出させた。第一晶析反応槽で増加した結晶は適
時カラム底部より抜き出した。第一晶析反応槽内の気泡
回収部と第二晶析反応槽のエアリフト管は接続してお
り、バブルを開くことによって、微細なMAP結晶を第
一晶析反応槽から第二晶析反応槽に所定量移送させた。
このとき微細MAP粒子径は約0.1mmであった。
【0025】第二晶析反応槽は、内径50mmφ×高さ
2000mmのカラムを用いた。第二晶析反応槽の操作
条件を第1表に示す。第二晶析反応槽で、約1週間滞留
させることによって、微細MAP粒子径は0.3〜0.
5mmまで成長した。なお、成長させている間は、エア
リフト管のバルブ弁は閉じていた。成長した微細MAP
粒子を、第一晶析反応槽に移送するときには、第一晶析
反応槽の空気を止め、エアリフト管のバルブを開け、第
二晶析反応槽内に供給する空気量を30リットル/mi
nとした。その結果、エアリフトによって成長した微細
MAP粒子が第一晶析反応槽に移動した。
【0026】30日間連続通水した処理結果を第2表に
示す。原水のT−P濃度120mg/リットルに対し、
処理水T−Pは18mg/リットルであり、リンの除去
率は85%であった。反応槽内のMAP粒子平均径は
1.2〜1.5mmの間で安定しており、極端に小さく
なったり、大きくなったりすることはなかった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】比較例1 メタン発酵の処理水を用いて、図2に示す処理系で比較
実験を行った。図1で示した構成要素と同一機能を有す
る構成要素は同一符号を用いて示す。比較実験の実験装
置は第二晶析反応槽が存在しない以外、実施例と同じで
ある。通水条件を第3表に示す。第一晶析反応槽内のM
APは適時抜き出した。抜き出したMAPの粒径は経日
的に大きくなる傾向があった。通水開始10日で2m
m、20日で2.5mm、30日で3.1mmとなっ
た。
【0030】処理水質は、粒径が1.5〜2.0mmで
はリン除去率80%以上であったが、それ以上大きくな
ると悪くなる傾向があった。30日後の処理結果を第4
表に示す。原水のT−P濃度120mg/リットルに対
し、処理水T−Pは40mg/リットルであり、リンの
除去は67%であった。処理水中のSSを観察したとこ
ろ、原水SS以外に、微細な針状のMAP結晶が確認さ
れた。粒径が大きくなることで、MAP粒子表面積の減
少、反応効率の低下等の反応条件の悪化により、微細な
MAP粒子が多量に生成し、除去率が低下した。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、粒度のそろった粒子を
連続的に得ることが可能となり、その結果、安定した除
去性能を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応晶析方法の原理を説明する工程系
統図である。
【図2】比較例の反応晶析方法の原理を説明する工程系
統図である。
【図3】図1のバルブの代わりに可動堰を用いた場合の
工程系統図である。
【符号の説明】
1 反応槽 2 第一晶析反応槽 3 第二晶析反応槽 4 原水 5 空気 6 イオン又は化合物(薬品) 7 内筒 8 処理水 9 移送管兼エアリフト管 10 第二晶析反応槽処理水流出管 11 バルブ 12 製品結晶 13 可動堰
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 9/02 609 B01D 9/02 609B 613 613 618 618A 625 625E C02F 1/58 C02F 1/58 H M Q S (72)発明者 片岡 克之 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 田中 俊博 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 石川 英之 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 4D038 AA08 AB24 AB48 AB54 AB55 AB81 BA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 晶析法によって被処理水中の被除去イオ
    ンを除去する方法において、2槽以上からなる晶析反応
    槽の各々に被処理水を供給し、第二以降の晶析反応槽の
    各々に空気を供給し、第一晶析反応槽において、被処理
    水中の被除去イオンで難溶性塩を晶析させた後、難溶性
    塩と処理水とに固液分離し、該固液分離した微細な難溶
    性塩粒子を第二以降の晶析反応槽に導入し、該微細難溶
    性塩粒子表面に被処理水中の被除去イオンを晶析させて
    粒子を成長させ、該成長粒子を第一晶析反応槽に返送
    し、該返送粒子を第一晶析反応槽でさらに成長させた
    後、製品結晶として抜き出すことを特徴とする反応晶析
    方法。
  2. 【請求項2】 第二晶析反応槽から第一晶析反応槽に移
    送させる成長粒子の粒径は、前記製品結晶の粒径の少な
    くとも10%以上とすることを特徴とする請求項1記載
    の反応晶析方法。
  3. 【請求項3】 晶析法によって、被処理水中の被除去イ
    オンを除去する装置において、被処理水中から被除去イ
    オンを塩として晶析させるための晶析反応槽が2槽以上
    からなり、前記被処理水の導入管が各々晶析反応槽の底
    部に接続され、空気の導入管が各々第二以降の晶析反応
    槽の底部に接続され、第一晶析反応槽は、槽下部に設置
    された反応部と、槽上部に設置された固液分離部と、該
    固液分離部内に設置された内筒からなり、第二以降の晶
    析反応槽は内部にエアリフト管が設置され、該エアリフ
    ト管が第一晶析反応槽の該固液分離部内に設置された内
    筒の内部に連通しており、第一晶析反応槽の該固液分離
    部内に設置された内筒で分離された微細な難溶性塩粒子
    を前記内筒から第二以降の晶析反応槽に送る移送管を設
    けたことを特徴とする反応晶析装置。
  4. 【請求項4】 第二以降の晶析反応槽に設置されたエア
    リフト管は、第一晶析反応槽の内筒ではなく、反応部と
    接続されていることを特徴とする請求項3記載の反応晶
    析装置。
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