JP2003116279A - 同期整流回路 - Google Patents

同期整流回路

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JP2003116279A
JP2003116279A JP2001309422A JP2001309422A JP2003116279A JP 2003116279 A JP2003116279 A JP 2003116279A JP 2001309422 A JP2001309422 A JP 2001309422A JP 2001309422 A JP2001309422 A JP 2001309422A JP 2003116279 A JP2003116279 A JP 2003116279A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MOSFETを用いた同期整流回路の簡素化
と損失の低減化を図る。 【解決手段】 MOSFETQ4のドレイン・ソース間
に印加される電圧VQ4により、ダイオードD6とコンデ
ンサC3との第1直列回路のC3を充電し、電圧VQ4
零になったらダイオードD7とコンデンサC4との第2
直列回路により、C3に充電された電荷をC4に移す。
次にQ4に電圧VQ4が印加されると、コンデンサC5に
は電圧VQ4とC3の充電電圧とが加わるため、Q4の印
加電圧の倍圧に充電される。この倍圧充電電圧をQ4の
駆動電力として用いることで、低電圧出力の整流回路に
てもMOSFETを充分に駆動できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、低電圧出力の同
期整流回路の改良、特に効率を向上させることが可能な
同期整流回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に同期整流回路の第1の従来例を示
す。
【0003】これは、米国特許第5,528,482号
として公知のもので、トランス1の1次巻線N1には金
属酸化物半導体型電界効果トランジスタ(MOSFE
T)Q1が、トランス1の2次巻線N2にはMOSFE
TQ2,Q3の直列回路が、MOSFETQ2,Q3に
はそれぞれ並列にダイオードD1,D2が、さらにMO
SFETQ2には並列にリアクトルL1とコンデンサC
oとの直列回路がそれぞれ接続されている。
【0004】この回路は、MOSFETQ1がオンして
いるときには、トランス1の1次巻線N1には実線矢印
の向きに電圧V1が、2次巻線N2には同じく実線矢印
の向きに電圧V2が印加される。また、リアクトルL1
に流れていた電流iLは、コンデンサCo→ダイオード
D2→トランス2次巻線N2を介して流れる。このと
き、MOSFETQ3のゲート・ソース間には2次巻線
電圧V2が印加され、MOSFETQ3がオンする。M
OSFETQ2のゲート・ソース間はダイオードD2と
MOSFETQ3がオンしていることにより、零電圧と
なりオフ状態となる。
【0005】次に、MOSFETQ1がオフしていると
きには、トランス1の1次巻線N1には点線矢印の向き
に電圧V1が、2次巻線N2には同じく点線矢印の向き
に電圧V2が印加される。また、リアクトルL1に流れ
ていた電流iLは、コンデンサCo→ダイオードD1を
介して流れる。このとき、MOSFETQ2のゲート・
ソース間には2次巻線電圧V2が印加され、MOSFE
TQ2がオンする。MOSFETQ3のゲート・ソース
間はトランス2次電圧V2が逆バイアス方向に印加さ
れ、オフ状態となる。
【0006】ダイオードは、PN接合のしきい値電圧が
あり0.5〜1V程度の順電圧であるが、MOSFET
はユニポーラデバイスでしきい値電圧がなくオン抵抗素
子であるため、オン電圧を0.1Vにも低減できる。例
えば、3V出力の電源においては、1Vの順電圧は1V
/(3V+1V)で25%の効率低減となるが、これを
0.1Vに低減できれば0.1V/(3V+0.1V)
で3%の効率低減となり、装置の高効率化が達成でき
る。
【0007】図4に同期整流回路の第2の従来例を示
す。
【0008】これは、特開平08−223906号とし
て公知のもので、図3との相違はトランス1に3次巻線
N3を設け、MOSFETQ2,Q3のゲートを3次巻
線で駆動する点にある。また、MOSFETQ2のゲー
トには抵抗R1とコンデンサC1のフィルタ回路とダイ
オードD3を、MOSFETQ3のゲートには抵抗R2
とコンデンサC2のフィルタ回路とダイオードD4を、
それぞれ接続して構成される。
【0009】図4の回路で、MOSFETQ1がオンし
ているときには、トランス1の1次巻線N1には実線矢
印の向きに電圧V1が、3次巻線N3には同じく実線矢
印の向きに電圧V3が印加される。また、リアクトルL
1に流れていた電流iLは、コンデンサCo→ダイオー
ドD2→トランス2次巻線N2を介して流れる。このと
き、MOSFETQ3のゲート・ソース間には3次巻線
電圧V3が印加され、MOSFETQ3がオンする。M
OSFETQ2のゲート・ソース間はダイオードD3が
オンしていることにより、零電圧となりオフ状態とな
る。
【0010】次に、MOSFETQ1がオフしていると
きには、トランス1の1次巻線N1には点線矢印の向き
に電圧V1が、3次巻線N3には同じく点線矢印の向き
に電圧V3が印加される。また、リアクトルL1に流れ
ていた電流iLは、コンデンサCo→ダイオードD1を
介して流れる。このとき、MOSFETQ2のゲート・
ソース間には3次巻線電圧V3が印加され、MOSFE
TQ2がオンする。MOSFETQ3のゲート・ソース
間はダイオードD4がオンしていることによりオフ状態
となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】現在、CPU(中央処
理装置)の動作電圧は1.5V〜2.5Vと低下してき
ており、これに伴ってCPUに電力を供給する電源の出
力電圧も1.5V〜2.5Vと低圧になっている。一
方、電力用のMOSFETのゲート電圧には5〜10V
の電圧が必要である。これに対し、図3に示す回路では
トランス2次電圧が2〜5Vと低く、そのため、MOS
FETを充分に駆動できないという問題がある。
【0012】一方、図4に示す回路ではトランスに3次
巻線が必要で、トランスが大型化するという問題があ
る。つまり、これらの装置に使用されるトランスは一般
に、巻線にプリント板を使用したプレーナトランスが使
用されるため、3次巻線を設けることはトランスの大型
化につながり、高価になるという訳である。
【0013】したがって、この発明の課題は、小型かつ
安価に高効率化を実現することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1の発明では、同期整流回路の整流素子
としてオン抵抗素子としてのMOSFETを用い、MO
SFETのドレインとソース間には第1ダイオードと第
1コンデンサとを直列に接続した第1の直列回路を、M
OSFETのドレインと第1コンデンサ間には第2ダイ
オードと第2コンデンサとを直列に接続した第2の直列
回路を、MOSFETのソースと第2コンデンサ間には
第3ダイオードと第3コンデンサとの直列回路をそれぞ
れ接続し、MOSFETに印加される電圧にて第3コン
デンサを倍圧充電することにより、第3コンデンサに充
電される電圧でMOSFETを駆動可能にしたことを特
徴とする。
【0015】上記請求項1の発明では、前記第1,第2
の直列回路を組として複数組用いてMOSFETに印加
される電圧を複数倍に昇圧し、MOSFETの駆動電力
とすることができ、(請求項2の発明)、または、前記
第3コンデンサと並列にP型MOSFETとN型MOS
FETの直列回路と第1,第2抵抗の直列回路とをそれ
ぞれ接続するとともに、第1,第2抵抗の直列接続点を
P型MOSFET,N型MOSFETの各ゲートに、ま
た、P型MOSFET,N型MOSFETの各ゲートと
MOSFETのドレイン間をダイオードを介してそれぞ
れ接続し、MOSFETの電圧状態によりMOSFET
のゲートにP型またはN型MOSFETのいずれかを接
続して充,放電することができる(請求項3の発明)。
【0016】すなわち、MOSFETQ4のドレイン・
ソース間に印加される電圧は、ダイオードD6とコンデ
ンサC3との第1直列回路のコンデンサC3に充電され
る。MOSFETQ4のドレイン・ソース間の電圧が零
になると、ダイオードD7とコンデンサC4との第2直
列回路により、コンデンサC3に充電された電圧がコン
デンサC4に移される。次に、MOSFETQ4のドレ
イン・ソース間に電圧が印加されると、コンデンサC5
にはMOSFETQ4の電圧とコンデンサC4の電圧と
が加わって充電される。この電圧をMOSFETQ4の
駆動電力として利用することにより、低電圧出力の整流
回路においてもMOSFETを充分駆動できるようにす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態を示
す回路図である。
【0018】図示のように、MOSFETQ4とダイオ
ードD5の並列回路にはダイオードD6とコンデンサC
3との直列回路が、コンデンサC3とMOSFETQ4
のドレイン間にはダイオードD7とコンデンサC4との
直列回路が、コンデンサC4とMOSFETQ4のソー
ス間にはダイオードD8とコンデンサC5との直列回路
が、コンデンサC5にはMOSFETQ5とQ6との直
列回路および抵抗R3とR4との直列回路がそれぞれ接
続され、さらに、MOSFETQ5とQ6との接続点に
はMOSFETQ4のゲートが、抵抗R3とR4との接
続点にはMOSFETQ5とQ6の各ゲートがそれぞれ
接続され、また、MOSFETQ5とQ6の各ゲートと
MOSFETQ4のドレイン間にはダイオードD9が接
続されて構成されている。
【0019】図1の回路において、MOSFETQ4に
電圧VQ4が印加された場合、ダイオードD6を介してコ
ンデンサC3が電圧VQ4に充電される。MOSFETQ
4の電圧VQ4が零になると、ダイオードD7,MOSF
ETQ4を介してコンデンサC4がコンデンサC3の電
圧で充電される。次に、MOSFETQ4に電圧VQ4
印加されると、コンデンサC4とMOSFETQ4のV
Q4電圧がダイオードD8を介してコンデンサC5に充電
される。したがって、コンデンサC5の電圧は電圧VQ4
の倍電圧となる。
【0020】また、ダイオードD5がオンするとダイオ
ードD9が導通し、MOSFETQ5のソース・ゲート
間にはコンデンサC5の電圧が印加され、MOSFET
Q6のゲート・ソース間は零電圧になる。すると、MO
SFETQ5はP型MOSFETであるためオンし、M
OSFETQ6はN型MOSFETであるためオフす
る。その結果、MOSFETQ4のゲートにはMOSF
ETQ5を介してコンデンサC5の電圧が印加され、Q
4がオンする。
【0021】MOSFETQ4に電圧が印加されるとダ
イオードD9がオフし、MOSFETQ5のソース・ゲ
ート間にはコンデンサC5の電圧を抵抗R3とR4で分
圧した電圧が印加され、MOSFETQ6のゲート・ソ
ース間にもコンデンサC5の電圧を抵抗R3とR4で分
圧した電圧が印加される。すると、MOSFETQ5は
P型MOSFETであるためオフし、MOSFETQ6
はN型MOSFETであるためオンする。その結果、M
OSFETQ4のゲートはMOSFETQ6を介して放
電し、Q4がオフする。
【0022】このように、図1の駆動回路では、ダイオ
ードD5がオンするとMOSFETQ4がオンし、ダイ
オードD5がオフするとMOSFETQ4がオフするの
で、MOSFETをダイオード(整流素子)と同等に用
いることができる。
【0023】図2に上記のような駆動回路2,3をフォ
ワードコンバータに適用した場合の構成例を示す。
【0024】図示のように、トランス1の1次巻線には
直列にMOSFETQ1が、トランス1の2次巻線には
MOSFETQ2とQ3との直列回路が、MOSFET
Q2,Q3にはそれぞれ並列にダイオードD1と駆動回
路2,ダイオードD2と駆動回路3が、MOSFETQ
2には並列にリアクトルL1とコンデンサCoとの直列
回路がそれぞれ接続されている。
【0025】図2の回路でも、ダイオードがオンすると
MOSFETがオンし、ダイオードがオフするとMOS
FETがオフするため、MOSFETをダイオードと同
じように使用することができる。また、出力電圧が1.
5V〜2.5Vと低圧でトランス2次電圧が2〜5Vと
低い場合でも、MOSFET駆動電圧は倍電圧に昇圧さ
れるため4〜10Vと高い電圧で駆動することが可能で
ある。さらに、図1のダイオードD6とコンデンサC3
との直列回路、ダイオードD7とコンデンサC4との直
列回路を複数個設けることで、複数倍に昇圧することも
できる。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、トランス2次電圧が
2〜5Vと低い場合でも、倍電圧の4〜10Vの駆動電
圧でMOSFETを駆動できるため、オン電圧を充分小
さくでき、発生損失を低減し得ると言う利点がある。
【0027】また、トランスに3次巻線を巻く必要がな
いので、装置の小型化を実現することができる。さら
に、駆動回路を集積化すればダイオードと同じように2
端子素子として使用でき、回路間の配線の簡素化、組み
立て工数の低減化、装置の低価格化などが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す回路図である。
【図2】この発明のフォワードコンバータへの適用例を
示す構成図である。
【図3】第1の従来例を示す回路図である。
【図4】第2の従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…トランス、2,3…駆動回路、Q1〜Q6…金属酸
化物半導体型電界効果トランジスタ(MOSFET)、
D1〜D9…ダイオード、L1…リアクトル、R1〜R
4…抵抗、Co〜C5…コンデンサ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期整流回路の整流素子としてオン抵抗
    素子としてのMOSFETを用い、MOSFETのドレ
    インとソース間には第1ダイオードと第1コンデンサと
    を直列に接続した第1の直列回路を、MOSFETのド
    レインと第1コンデンサ間には第2ダイオードと第2コ
    ンデンサとを直列に接続した第2の直列回路を、MOS
    FETのソースと第2コンデンサ間には第3ダイオード
    と第3コンデンサとの直列回路をそれぞれ接続し、MO
    SFETに印加される電圧にて第3コンデンサを倍圧充
    電することにより、第3コンデンサに充電される電圧で
    MOSFETを駆動可能にしたことを特徴とする同期整
    流回路。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2の直列回路を組として複
    数組用いてMOSFETに印加される電圧を複数倍に昇
    圧し、MOSFETの駆動電力とすることを特徴とする
    請求項1に記載の同期整流回路。
  3. 【請求項3】 前記第3コンデンサと並列にP型MOS
    FETとN型MOSFETの直列回路と第1,第2抵抗
    の直列回路とをそれぞれ接続するとともに、第1,第2
    抵抗の直列接続点をP型MOSFET,N型MOSFE
    Tの各ゲートに、また、P型MOSFET,N型MOS
    FETの各ゲートとMOSFETのドレイン間をダイオ
    ードを介してそれぞれ接続し、MOSFETの電圧状態
    によりMOSFETのゲートにP型またはN型MOSF
    ETのいずれかを接続して充,放電することを特徴とす
    る請求項1に記載の同期整流回路。
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