JP2003116262A - リニア同期モータ - Google Patents

リニア同期モータ

Info

Publication number
JP2003116262A
JP2003116262A JP2001310870A JP2001310870A JP2003116262A JP 2003116262 A JP2003116262 A JP 2003116262A JP 2001310870 A JP2001310870 A JP 2001310870A JP 2001310870 A JP2001310870 A JP 2001310870A JP 2003116262 A JP2003116262 A JP 2003116262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
synchronous motor
linear synchronous
moving direction
yoke
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001310870A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Moriyama
毅 森山
Satoru Muranishi
哲 村西
Kenichi Katsumi
健一 勝見
Ikuma Nariyoshi
郁馬 成吉
Sukehiro Akama
助広 赤間
Osamu Kokubo
修 小久保
Kimio Uchida
公夫 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
Priority to JP2001310870A priority Critical patent/JP2003116262A/ja
Publication of JP2003116262A publication Critical patent/JP2003116262A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Linear Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 中空移動コイル(コイル部材)2は、駆動
電流によって励磁される磁束の方向を移動方向に一致さ
せ、かつ、この移動方向に並べて配列され、上サイドヨ
ーク3及び下サイドヨーク4は、上記複数個の中空移動
コイル2を挟んで配置され、上記移動方向に延び、セン
ターヨーク5は、上記中空移動コイル2の中空部に挿通
され上記移動方向に延び、永久磁石6は、上記上サイド
ヨーク3及び下サイドヨーク4の中空移動コイル2側の
面に、上記移動方向に並べて配列され界磁磁束を形成
し、かつ、上記移動方向にみて隣接する全ての磁極が、
相互に反対方向に向けられている永久磁石6とを備え
る。 【効果】小型化、大推力化、高制御化が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品装着装置
などに用いられるリニア同期モータに関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品装着装置(通称チップマウン
タ)に用いられているリニア同期モータについて説明す
る。図5は、従来のリニア同期モータの構成図である。
図5より、従来のリニア同期モータ101は、上サイド
ヨーク102と下サイドヨーク103から成るコの字型
ヨーク104、移動体取り付け部108の両面に補強板
105と共に固着されている中空移動コイル106、上
記上サイドヨーク102と下サイドヨーク103の中空
移動コイル側の面に並べて配置され界磁磁束を形成する
永久磁石107とを備える。
【0003】コの字型ヨーク104は、中空移動コイル
106の移動(図上矢印Aの方向)をガイドする部分で
ある。この上サイドヨーク102と下サイドヨーク10
3の中空移動コイル側の面には、中空移動コイル106
の移動方向に整列して永久磁石107が配置されてい
る。その極性は、上記矢印方向Aに見て、対応する位置
にある上記上サイドヨーク102側の永久磁石107と
下サイドヨーク103側の永久磁石107とが、それぞ
れに同じ方向に磁極が向けられている。
【0004】更に、上記矢印方向Aに見て隣接する全て
の永久磁石107は、それぞれ反対方向に磁極が向けら
れている。この永久磁石107によってリニア同期モー
タの界磁磁束が生成される。中空移動コイル106は、
駆動電流が供給された時に上記界磁磁束によって上記矢
印方向Aに駆動されるリニア同期モータの移動子であ
る。この中空移動コイル106の構成について図を用い
て詳細に説明する。
【0005】図6は、従来の電子部品装着装置用リニア
同期モータの断面図である。図6に示すように中空移動
コイル106は、扁平型のコイルであって補強板105
と共に移動体取り付け部108の両面に固着されてい
る。この中空移動コイル106では、駆動電流によって
励磁される磁束が、永久磁石107によって生成される
界磁磁束の方向と一致している。次に中空移動コイル1
06の構造について詳細に説明する。
【0006】図7は、中空移動コイルの説明図である。
図7に示すように中空移動コイル106は、補強板10
5を挟んで矢印方向Aにそれぞれ所定の間隔K1離れて
配置される。この中空移動コイル106は、ウエット巻
きで作成されている。ウエット巻きとは、巻き線を巻き
込んで所定のコイルの形状を形作った巻き線間に、エポ
キシ樹脂などを浸透させてコイル形状を維持したままで
固着させる巻き線方法である。
【0007】上記中空移動コイル106は、扁平形状な
ので鉛直方向への強度を補強するために補強板105が
用いられている。又中空移動コイル106の位置決めの
ために凸部110が設けられている。更に、補強板10
5に中空移動コイル106を挿入したときに全体として
整列した中空移動コイル106の水平面に凹凸が出来な
いようにコイルの厚さD1と等しい深さD2の窪みが設
けられている。
【0008】以上説明したように、従来の電子部品装着
装置用リニア同期モータに用いられる中空移動コイル1
06は、扁平型のコイルである。更に、駆動電流によっ
て励磁される磁束は、永久磁石107によって生成され
る界磁磁束の方向に一致している。この状態で、上記矢
印方向Aに整列して配置されている。かかる構成のリニ
ア同期モータには、どのような解決課題があるのかにつ
いて以下に説明する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の技
術には、次のような解決すべき課題があった。 課題1 図7に示すように中空移動コイル106では、L1部分
(通常約8mm)がリニア同期モータの推力発生に寄与
していないので巻き線の利用効率が悪くなる。その結果
所望の推力を得るためにはコイルの容積が大きくなって
しまい、結果としてリニア同期モータが大型化してしま
う。
【0010】課題2 上記のように中空移動コイル106が扁平形状なので鉛
直方向への強度を補強するために補強板105が必要に
成ってくる。この補強板105は非磁性体なので磁気抵
抗が大きく界磁磁束が弱められるため効率が低下する。
その結果所望の推力を得るためのコイルの容積は大きく
なり、結果としてリニア同期モータが大型化してしま
う。
【0011】課題3 中空移動コイル106に供給される駆動電流によって発
生する磁束の方向が界磁磁束の方向と一致しているので
界磁磁束が乱される。即ち回転機器における電機子反作
用と同様の現象が発生し、電流対推力のリニアリティが
悪くなる。結果として制御性能が悪化して、ときには振
動が発生する場合もある。
【0012】課題4 中空移動コイル106に起因する漏洩磁束が大きいた
め、コの字型ヨーク104(図5)内で渦電流が発生し
て装置の温度上昇を促す。その結果永久磁石107(図
5)の起磁力が弱まり界磁磁束が小さくなりリニア同期
モータの推力を低下させる。
【0013】以上説明した4つの課題が解決されていな
かったため、従来のリニア同期モータは、大型で小推
力、かつ、制御性が悪くならざるを得なかった。本発明
は、上記課題を解決して、リニア同期モータの小型化、
大推力化、高制御性能化を図ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉駆動電流によって励磁される磁束の方向を移
動方向に一致させ、かつ、この移動方向に並べて配列さ
れる4N(Nは整数)個のコイル部材と、上記4N(N
は整数)個のコイル部材を挟んで配置され、上記移動方
向に延びる上サイドヨーク及び下サイドヨークと、上記
コイル部材の中空部に挿通され上記移動方向に延びるセ
ンターヨークと、上記上サイドヨーク及び下サイドヨー
クのコイル部材側の面に、上記移動方向にみて対応する
位置に並べて配列され、上記上サイドヨーク側と上記下
サイドヨーク側に、それぞれ反対方向に磁極が向けら
れ、かつ、上記移動方向にみて隣接する全ての磁極が、
相互に反対方向に向けられている永久磁石とを備えるこ
とを特徴とするリニア同期モータ。
【0015】〈構成2〉構成1に記載のリニア同期モー
タにおいて、上記移動方向に並ぶ永久磁石3個を一組と
して上記移動方向への位置角が3πに設定されたとき
に、上記複数個のコイル部材は、4個一組とした上記移
動方向への長さが上記位置角3πに等しく設定されてい
ることを特徴とするリニア同期モータ。
【0016】〈構成3〉構成1に記載のリニア同期モー
タにおいて、4個一組とした上記コイル部材には、端か
ら順に隣接するコイル部材間で、それぞれ、π、−π/
2、π、の位相差がある交流駆動電流が供給されること
を特徴とするリニア同期モータ。
【0017】〈構成4〉構成3に記載の上記4個一組と
したコイル部材をN(Nは整数)個従属接続したことを特
徴とするリニア同期モータ。
【0018】〈構成5〉構成1に記載のリニア同期モー
タにおいて、4個一組とした上記コイル部材には、端か
ら順に隣接するコイル部材間で、それぞれ、π、π/
2、π、の位相差がある交流駆動電流が供給されること
を特徴とするリニア同期モータ。
【0019】〈構成6〉構成5に記載の上記4個一組と
したコイル部材をN(Nは整数)個従属接続したことを特
徴とするリニア同期モータ。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。 〈具体例の構成〉図1は、本発明によるリニア同期モー
タの構成図である。図1より、本発明によるリニア同期
モータ1は、中空移動コイル(コイル部材)2、上サイ
ドヨーク3、下サイドヨーク4、センターヨーク5、永
久磁石6、ヨーク8、移動体取り付け部9とを備える。
【0021】中空移動コイル(コイル部材)2は、図示
していない外部回路によって駆動電流が供給される部分
である。駆動電流と、後に説明する永久磁石6が生成す
る界磁磁束との鎖交によってフレミング左手の法則に基
づく推力を発生する部分である。図を用いて詳細に説明
する。
【0022】図2は、中空移動コイルの説明図である。
図2に示すように、駆動電流によって励磁される磁束の
方向Xに絶縁スペーサ22を介して4の整数倍(4×
N)個のコイル部材(3A1、3A2、3B1、3B
2)が積層状態に固着されて構成される。このコイル部
材(3A1、3A2、3B1、3B2)は、エナメル線
等の巻き線を中空部23を設けた状態に多層巻きして構
成される。所定のコイルの形状を形作った後、巻き線間
にエポキシ樹脂などが浸透され、コイル形状を維持した
ままで固着させる。通称ウエット巻きといわれる。尚、
駆動電流の相配列については、後に永久磁石6の磁極配
列と共に図を用いて説明する。
【0023】ここで留意すべき点は以下の通りである。
図6より、従来技術の中空移動コイル106は、扁平型
のコイルであって補強板105と共に移動体取り付け部
108の両面に固着されている。また、この中空移動コ
イル106では駆動電流によって励磁される磁束は、永
久磁石107によって生成される界磁磁束の方向と一致
している。
【0024】これに対して本発明に用いられる中空移動
コイル2は、駆動電流によって励磁される磁束の方向を
後に説明する自己の移動方向(X方向)に一致させ、か
つ、この移動方向に積層状態に並べて配列されている。
従って、上記、課題1に記した推力発生に寄与していな
い部分が無くなる。又上記、課題2に記した補強板の必
要が無くなる。更に、上記、課題3に記した電機子反作
用と同様の現象も発生しにくくなる。
【0025】上サイドヨーク3及び下サイドヨーク4
は、上記中空移動コイル2を挟んで配置され、上記移動
方向(X方向)に延びている部分である。後に説明する
センターヨーク5と共に上記中空移動コイル2を支持す
る部分である。上サイドヨーク3及び下サイドヨーク4
の内側(中空移動コイル側の面)には、中空移動コイル
2の移動方向(X方向)に後に説明する永久磁石6が並
べて配列されている。上サイドヨーク3及び下サイドヨ
ーク4は、通常、断面形状コの字型のヨーク8として一
体化されている。
【0026】センターヨーク5は、上記中空移動コイル
2の中空部23(図2)に挿通され、上記、上サイドヨ
ーク3及び下サイドヨーク4と共に上記中空移動コイル
2の動きを支持して上記移動方向Xに延びる部分であ
る。
【0027】永久磁石6は、界磁磁束を発生させる永久
磁石である。この永久磁石6の極性配列について図を用
いて説明する。図3は、磁極配列説明図である。図3が
示す通り、永久磁石6は、上記移動方向Xに見て対応す
る位置にある、上サイドヨーク3側の永久磁石6と下サ
イドヨーク4側の永久磁石6とが、それぞれ磁極が反対
方向に向けられている。
【0028】即ち、磁極の極性が反転させて配置されて
いる。更に上記移動方向Xにみて隣接する全ての永久磁
石6は、それぞれ反対方向に磁極が向けられている。本
発明によるリニア同期モータでは、6個の永久磁石6
と、4個のコイル部材からなる中空移動コイル2が1組
として構成されている。この理由については後に動作の
説明の項で詳細に説明する。
【0029】更に、中空移動コイル2には、交流駆動電
流が所定の位相角に基づいて供給される。一例としてコ
イル部材3A1にIa=Im・COSωT、コイル部材
3A2にIb=−Im・COSωT、コイル部材3B1
にIc=Im・SINωT、コイル部材3B2にId=
−Im・SINωT、が供給されている。即ち、端から
順に隣接するコイル部材間で、それぞれ、π、−π/
2、π位相差のある交流駆動電流がそれぞれ供給され
る。ここでは、図上左端を基準にして位相差を設定した
が、右端を基準にして同様の位相差を設定してもよい。
【0030】かかる位相差によって、コイル部材3A1
に発生する漏洩磁束とコイル部材3A2に発生する漏洩
磁束が逆方向になって打ち消される。同様にコイル部材
3B1に発生する漏洩磁束とコイル部材3B2に発生す
る漏洩磁束が逆方向になって打ち消される。その結果、
上記課題4が解決されヨーク8内部での渦電流の発生を
最低限度に食い止めることが可能になる。
【0031】センターヨーク5は、上記中空移動コイル
2の中空部23(図2)に挿通され、上記、上サイドヨ
ーク3及び下サイドヨーク4と共に上記中空移動コイル
2の動きを支持し上記移動方向Xに延びる部分である。
【0032】移動体取り付け部9は、部品吸着ヘッド7
を取り付ける部分である。ここでは、電子部品装着装置
を想定して説明しているので移動体取り付け部9には、
部品吸着ヘッド7が取り付けられるが、他の装置を想定
する場合には、その装置に固有のものが装着されるのは
言うまでもない。以上で本発明に用いられるリニア同期
モータ1の構成の説明を終了したので、次に動作につい
て説明する。
【0033】〈具体例の動作〉図4は、リニア同期モー
タの動作原理説明図である。図3を用いて、既に説明し
たように、本発明によるリニア同期モータは、6個の永
久磁石6と、4個のコイル部材からなる中空移動コイル
2を動作単位として構成されている。ここでは基本原理
を説明するために図4に示すように永久磁石6を6−2
〜6−4の3個(又は6−8〜6−10の3個)と、一
体となって移動する4個のコイル部材(3A1、3A
2、3B1、3B2)を一組の動作単位とする。
【0034】図に示す通り、永久磁石6−3から出力さ
れた磁束はセンターヨーク5を経由して、永久磁石6−
2、あるいは、永久磁石6−2乃至永久磁石6−4に入
力される。又永久磁石6−9から出力された磁束はセン
ターヨーク5を経由して、永久磁石6−8、あるいは、
永久磁石6−8、乃至永久磁石6−10に入力される。
同様にして永久磁石6−5から出力された磁束はセンタ
ーヨーク5を経由して、永久磁石6−4、あるいは、永
久磁石6−4乃至永久磁石6−6に入力される。又永久
磁石6−11から出力された磁束はセンターヨーク5を
経由して、永久磁石6−10、あるいは、永久磁石6−
10乃至永久磁石6−12に入力される。
【0035】永久磁石6−2及び永久磁石6−8の左側
を起点として位置角(磁場の位相角)を設定する。位置
角は、隣接する永久磁石1個毎にπ進むものと定める。
又永久磁石6−2及び永久磁石6−8の左側を起点とし
て右方向(X軸方向)へ一体となって移動する4個のコ
イル部材(3A1、3A2、3B1、3B2)の移動す
る距離をxと定める。
【0036】コイル部材(3A1)が距離xだけX軸方
向へ移動したときに鎖交する磁束数は(1式)となる。 Ba=Bm・SIN(x)・・・・・・・・・・・(1式) コイル部材(3A2)が距離xだけX軸方向へ移動した
ときに鎖交する磁束数は(2式)となる。 Bb=Bm・SIN(x+3π/4)・・・・・・(2式) コイル部材(3B1)が距離xだけX軸方向へ移動した
ときに鎖交する磁束数は、(3式)となる。 Bc=Bm・SIN(x+6π/4)・・・・・・(3式) コイル部材(3B2)が距離xだけX軸方向へ移動した
ときに鎖交する磁束数は、(4式)となる Bd=Bm・SIN(x+9π/4)・・・・・・(4式) ここでBmは、永久磁石の最大磁束密度とし、各コイル
部材毎の位置ズレを上記位置角(3π/4、6π/4、
9π/4)で表している。
【0037】図に示すようにコイル部材(3A1、3A
2、3B1、3B2)に以下に記す駆動電流がそれぞれ
供給される。コイル部材(3A1)には、(5式)の駆動
電流が供給される。 Ia=Im・COS(ωT)・・・・・・・・・・(5式) コイル部材(3A2)には、(6式)の駆動電流が供給さ
れる。 Ib=−Im・COS(ωT)・・・・・・・・・(6式) コイル部材(3B1)には、(7式)の駆動電流が供給さ
れる。 Ic=Im・SIN(ωT)・・・・・・・・・・(7式) コイル部材(3B2)には、(8式)の駆動電流が供給さ
れる。 Id=−Im・SIN(ωT)・・・・・・・・・(8式)
【0038】以上求めた(1式)〜(8式)から永久磁
石6−1〜6−5の界磁磁束とコイル部材に流れる電流
が鎖交することによって4個のコイル部材(3A1、3
A2、3B1、3B2)に働く推力Fは次式で表され
る。 F=Bm・SIN(x)×Im・COS(ωT) −Bm・SIN(x+3π/4)×Im・COS(ωT) +Bm・SIN(x+6π/4)×Im・SIN(ωT) −Bm・SIN(x+9π/4)×Im・SIN(ωT) =Bm・Im[{SIN(x)−SIN(x+3π/4)}COS(ωT) +{SIN(x+6π/4)−SIN(x+9π/4)}SIN(ωT)] =2Bm・Im・SIN(−3π/8) ×{COS(x+3π/8)・COSωT +COS(x+15π/8)・SINωT}・・・(9式) (9式)にCOS(x+15π/8)=SIN(x+3π/8)を代入すると F=α・SIN(−3π/8)[COS{x+(3π/8)−ωT)} ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10式)となる。 ここでα・は、定数{α=2Bm・Im・SIN(−3π
/8)}である。(10式)より{x+(3π/8)−ω
T})=2Nπ・・・・(11式)の時、Fは、以下に記
す、最大値Fmaxをとる。ここでNは、N=0、1、
2・・である。 Fmax=2Bm・Im・SIN(−3π/8)×SIN(−3π/8) =2Bm・Im・(−1/2){COS(−3π/4)−1} ={1−COS(3π/4)}・Bm・Im 又、(11式)を時間Tで微分すると −ω+dx/dT=0 ゆえにX軸上での位相速度dx/dTは、dx/dT=
ω・・・・・・・・・・・・(12式)となる。
【0039】(12式)は、移動可能な4個のコイル部
材(3A1、3A2、3B1、3B2)が位置角で表さ
れた位相速度ωでX軸方向への移動するかぎり、コイル
部材(3A1、3A2、3B1、3B2)が界磁磁束か
ら受ける推力は常に一定となることを意味している。
又、(12式)は、同期リニア同期モータの前提条件とな
るωT=±xを満足している。
【0040】即ち、4個一組のコイル部材(3A1、3
A2、3B1、3B2)をそれぞれ位置角にして(3/
4)π離し、かつ、それぞれに端から順に隣接するコイ
ル部材間で、それぞれ、π、−π/2、π、位相差があ
る交流駆動電流が供給されると、その駆動電流の角周波
数ωで表される位相速度で4個のコイル部材(3A1、
3A2、3B1、3B2)が移動することになる。
【0041】以上、永久磁石6−1〜6−5の界磁磁束
と4個コイル部材(3A1、3A2、3B1、3B2)
に流れる電流が鎖交する事によって発生する推力につい
て説明した。尚、4個のコイル部材(3A1、3A2、
3B1、3B2)には、永久磁石6−7〜6−11の界
磁磁束との鎖交によっても推力が同一の方向に働くが、
同様の理論なので説明を割愛する。
【0042】上記説明では、一例としてコイル部材3A
1、コイル部材3A2、コイル部材3B1、コイル部材
3B2にそれぞれ、π、−π/2、π、位相差のある交
流駆動電流がそれぞれ供給される場合について説明した
が、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0043】即ち、コイル部材3A1、コイル部材3A
2、コイル部材3B1、コイル部材3B2にそれぞれ、
π、π/2、π、位相差のある交流駆動電流が供給され
ても良い。この場合には移動方向が反対方向となる。従
って、本発明のリニア同期モータでは、供給電流の位相
差を、π、−π/2、π、又はπ、π/2、π、に変更
することによって所望の制御が可能となる。又、すでに
具体例の構成で説明した通り、上記位相差は、従属接続
されているコイル部材の左端を基準にして上記位相差に
設定される場合のみでなく、右端を基準にして上記位相
差に設定されてもよい。
【0044】更に、上記位相差のコイル部材3A1、コ
イル部材3A2、コイル部材3B1、コイル部材3B2
からなる中空移動コイル2を複数個従属接続することも
可能である。この場合、従属される複数個全ての中空移
動コイル2には、位相差、π、−π/2、π、又はπ、
π/2、π、のいずれか一方が供給される。
【0045】
【発明の効果】以上説明した本発明によるリニア同期モ
ータは、以下の効果を有する。 1.リニア同期モータの巻き線の利用効率が良くなるの
で所望の推力を得るための容積が小さくなる。 2.中空移動コイルを補強するための非磁性体の補強板
が必要無くなるので磁気抵抗が小さくなりリニア同期モ
ータの効率が良くなる。 3.中空移動コイルに印加される駆動電流によって発生
する磁束の方向が界磁磁束の方向と一致しないので界磁
磁束が乱されることがなくなる。即ち回転機器における
電機子反作用と同様の現象が発生しにくくなる。その結
果、電流対推力のリニアリティが良くなり制御性能が向
上する。 4.中空移動コイルに起因する漏洩磁束が小さくなるた
め、コの字型ヨーク内での渦電流の発生が少なくなる。
その結果界磁磁束の減少を防止出来るのでリニア同期モ
ータの推力低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリニア同期モータの構成図であ
る。
【図2】中空移動コイルの説明図である。
【図3】磁極配列説明図である。
【図4】リニア同期モータの動作原理説明図である。
【図5】従来のリニア同期モータの構成図である。
【図6】従来の電子部品装着装置用リニア同期モータの
断面図である。
【図7】中空移動コイルの説明図である。
【符号の説明】
1 リニア同期モータ 2 中空移動コイル(コイル部材) 3 上サイドヨーク 4 下サイドヨーク 5 センターヨーク 6 永久磁石 7 部品装着ヘッド 8 ヨーク 9 移動体取り付け部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝見 健一 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 成吉 郁馬 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 赤間 助広 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 小久保 修 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 内田 公夫 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 Fターム(参考) 5H641 BB06 BB18 GG03 GG05 GG07 GG12 HH02 HH05 HH12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動電流によって励磁される磁束の方向
    を移動方向に一致させ、かつ、この移動方向に並べて配
    列される4N(Nは整数)個のコイル部材と、 前記4N(Nは整数)個のコイル部材を挟んで配置さ
    れ、前記移動方向に延びる上サイドヨーク及び下サイド
    ヨークと、 前記コイル部材の中空部に挿通され前記移動方向に延び
    るセンターヨークと、 前記上サイドヨーク及び下サイドヨークのコイル部材側
    の面に、前記移動方向にみて対応する位置に並べて配列
    され、前記上サイドヨーク側と前記下サイドヨーク側
    に、それぞれ反対方向に磁極が向けられ、かつ、前記移
    動方向にみて隣接する全ての磁極が、相互に反対方向に
    向けられている永久磁石とを備えることを特徴とするリ
    ニア同期モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリニア同期モータにお
    いて、 前記移動方向に並ぶ永久磁石3個を一組として前記移動
    方向への位置角が3πに設定されたときに、 前記複数個のコイル部材は、 4個一組とした前記移動方向への長さが前記位置角3π
    に等しく設定されていることを特徴とするリニア同期モ
    ータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のリニア同期モータにお
    いて、 4個一組とした前記コイル部材には、端から順に隣接す
    るコイル部材間で、それぞれ、π、−π/2、π、の位
    相差がある交流駆動電流が供給されることを特徴とする
    リニア同期モータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の前記4個一組としたコ
    イル部材をN(Nは整数)個従属接続したことを特徴とす
    るリニア同期モータ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のリニア同期モータにお
    いて、 4個一組とした前記コイル部材には、端から順に隣接す
    るコイル部材間で、それぞれ、π、π/2、π、の位相
    差がある交流駆動電流が供給されることを特徴とするリ
    ニア同期モータ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の前記4個一組としたコ
    イル部材をN(Nは整数)個従属接続したことを特徴とす
    るリニア同期モータ。
JP2001310870A 2001-10-09 2001-10-09 リニア同期モータ Pending JP2003116262A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001310870A JP2003116262A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 リニア同期モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001310870A JP2003116262A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 リニア同期モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003116262A true JP2003116262A (ja) 2003-04-18

Family

ID=19129789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001310870A Pending JP2003116262A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 リニア同期モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003116262A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005192322A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Toshiba Mach Co Ltd リニア同期モータ
US7622832B2 (en) 2004-09-06 2009-11-24 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Linear motor and linear moving stage device
WO2012176236A1 (ja) * 2011-06-22 2012-12-27 三菱電機株式会社 リニアモータ
WO2014132587A1 (ja) * 2013-02-27 2014-09-04 住友重機械工業株式会社 リニアモータ
JP2014166111A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Sumitomo Heavy Ind Ltd リニアモータ
JP2014171281A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Sumitomo Heavy Ind Ltd リニアモータ

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005192322A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Toshiba Mach Co Ltd リニア同期モータ
US7622832B2 (en) 2004-09-06 2009-11-24 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Linear motor and linear moving stage device
WO2012176236A1 (ja) * 2011-06-22 2012-12-27 三菱電機株式会社 リニアモータ
JP5372298B2 (ja) * 2011-06-22 2013-12-18 三菱電機株式会社 リニアモータ
CN103650306A (zh) * 2011-06-22 2014-03-19 三菱电机株式会社 线性电动机
KR101370230B1 (ko) 2011-06-22 2014-03-25 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 리니어 모터
CN103650306B (zh) * 2011-06-22 2015-09-30 三菱电机株式会社 线性电动机
WO2014132587A1 (ja) * 2013-02-27 2014-09-04 住友重機械工業株式会社 リニアモータ
JP2014166111A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Sumitomo Heavy Ind Ltd リニアモータ
US9887611B2 (en) 2013-02-27 2018-02-06 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Linear motor
JP2014171281A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Sumitomo Heavy Ind Ltd リニアモータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6828723B2 (ja) 磁石の製造方法
US20100066180A1 (en) Linear drive device provided with an armature body having a magnet carrier
JP2000253640A (ja) リニア振動モータ
JPH0528066B2 (ja)
JP2005176464A (ja) リニアモータ
JP2003116262A (ja) リニア同期モータ
JP5005131B2 (ja) リニアモータ
JP2001078417A (ja) リニアアクチュエータ
JP4610125B2 (ja) 電子部品装着装置
JP2001028871A (ja) リニアアクチュエータ
JP2003134791A (ja) 永久磁石形同期リニアモータ
JP2002171743A (ja) リニアモータ
KR100434068B1 (ko) 영구자석형 리니어모터
JP2000245126A (ja) リニア振動モータ
JPH06207945A (ja) 電磁駆動装置とこれに用いる速度センサおよびリニアボイスコイルモータ
JP6551076B2 (ja) 回転電機の駆動装置
JP6631102B2 (ja) 回転電機
JPH08140330A (ja) 可動磁石形リニアモータ
JP6558157B2 (ja) 回転電機
CN114825689A (zh) 一种振镜电机及具有其的振镜系统
JP2003102160A (ja) 可動磁石型リニアモータ
JP2000050535A (ja) 電動機或いは発電機用の高効率鉄心
JP2003010784A (ja) リニア振動モータ(1)
KR200401556Y1 (ko) 단상스탭핑모터의 스테이터
CN116418192A (zh) 运动阻尼可调的高精度直线运动装置