JP2003115333A - 色素増感光電変換素子 - Google Patents

色素増感光電変換素子

Info

Publication number
JP2003115333A
JP2003115333A JP2001308382A JP2001308382A JP2003115333A JP 2003115333 A JP2003115333 A JP 2003115333A JP 2001308382 A JP2001308382 A JP 2001308382A JP 2001308382 A JP2001308382 A JP 2001308382A JP 2003115333 A JP2003115333 A JP 2003115333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
photoelectric conversion
aromatic hydrocarbon
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001308382A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4005330B2 (ja
Inventor
Masaaki Ikeda
征明 池田
Koichiro Shigaki
晃一郎 紫垣
Teruhisa Inoue
照久 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2001308382A priority Critical patent/JP4005330B2/ja
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to CA2453060A priority patent/CA2453060C/en
Priority to US10/482,425 priority patent/US7851701B2/en
Priority to DE60238922T priority patent/DE60238922D1/de
Priority to PCT/JP2002/006833 priority patent/WO2003005481A1/ja
Priority to EP10178386A priority patent/EP2259378A1/en
Priority to EP02745855A priority patent/EP1422782B1/en
Priority to KR1020047000146A priority patent/KR100864816B1/ko
Priority to AU2002318619A priority patent/AU2002318619B2/en
Priority to CN028136802A priority patent/CN1524315B/zh
Priority to CN2012105685082A priority patent/CN103065803A/zh
Priority to EP10178494.0A priority patent/EP2262050B1/en
Publication of JP2003115333A publication Critical patent/JP2003115333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4005330B2 publication Critical patent/JP4005330B2/ja
Priority to US12/908,439 priority patent/US8338700B2/en
Priority to US12/908,444 priority patent/US8338701B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/649Aromatic compounds comprising a hetero atom
    • H10K85/654Aromatic compounds comprising a hetero atom comprising only nitrogen as heteroatom
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2027Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode
    • H01G9/2031Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode comprising titanium oxide, e.g. TiO2
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/631Amine compounds having at least two aryl rest on at least one amine-nitrogen atom, e.g. triphenylamine
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特定のメチン系の色素により増感された半導体
微粒子を用いた、安価で変換効率の良い光電気変換素子
および太陽電池の開発。 【解決手段】一般式(1)で表されるメチン系の色素を
担持せしめた有機色素増感半導体微粒子薄膜の光電変換
素子を用いた太陽電池を得る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は有機色素で増感さ
れた半導体微粒子、光電変換素子および太陽電池に関
し、詳しくは一般式(1)で表されるメチン系の色素に
よって増感された酸化物半導体微粒子、およびそれを用
いることを特徴とする光電変換素子及びそれを利用した
太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】石油、石炭等の化石燃料に代わるエネル
ギー資源として太陽光を利用する太陽電池が注目されて
いる。現在、結晶またはアモルファスのシリコンを用い
たシリコン太陽電池、あるいはガリウム、ヒ素等を用い
た化合物半導体太陽電池等について盛んに高効率化な
ど、開発検討がなされている。しかしそれらは製造に要
するエネルギー及びコストが高いため、汎用的に使用す
るのが困難であるという問題点がある。また色素で増感
した半導体微粒子を用いた光電変換素子、あるいはこれ
を用いた太陽電池も知られ、これを作成する材料、製造
技術が開示されている。(B.O'Regan and M.Gratzel Nat
ure, 353, 737 (1991), M.K.Nazeeruddin, A.Kay, I.Ro
dicio, R.Humphry-Baker, E.Muller, P.Liska, N.Vlach
opoulos, M.Gratzel, J.Am.Chem.Soc., 115, 6382 (199
3) e.t.c.) この光電変換素子は酸化チタン等の比較的
安価な酸化物半導体を用いて製造され、従来のシリコン
等を用いた太陽電池に比べコストの安い光電変換素子が
得られる可能性があり注目を集めている。しかし変換効
率の高い素子を得るために増感色素としてルテニウム系
の錯体を使用されており、色素自体のコストが高く、ま
たその供給にも問題が残っている。また増感色素として
有機色素を用いる試みも既に行われているが、変換効率
が低いなどまだ実用化には至らない現状にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】有機色素増感半導体を
用いた光電変換素子において、安価な有機色素を用い、
変換効率の高い実用性の高い光電変換素子の開発が求め
られている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するために鋭意努力した結果、一般式(1)で表
されるメチン系の色素を用いて半導体微粒子を増感し、
光電変換素子を作成する事により変換効率の高い光電変
換素子が得られることを見出し、本発明を完成させるに
至った。すなわち本発明は、(1)一般式(1)で表さ
れるメチン系の色素によって増感された酸化物半導体微
粒子を用いることを特徴とする光電変換素子、
【化3】 (式中、A1、A2およびA3はそれぞれ独立に、置換
基を有してもよい芳香族炭化水素残基、置換基を有して
もよいアミノ基、置換基を有してもよい複素環残基、ヒ
ドロキシル基、シアノ基、水素原子、ハロゲン原子又は
置換基を有してもよいアルキル基をあらわす。X1およ
びX2はそれぞれ独立にイミノ基、アルキルイミノ基、
アリールイミノ基、酸素原子、イオウ原子またはセレン
原子あらわす。Yはサリチル酸およびポリ置換ヒドロキ
シベンゼンで表される構造を除く置換基を有してもよい
芳香族炭化水素残基又は置換基を有してもよい有機金属
錯体残基をあらわす。R1は水素原子、置換基を有して
もよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水
素残基、置換基を有してもよい複素環残基を表す。R2
及びR3はそれぞれ独立に水素原子、シアノ基、置換基
を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香
族炭化水素残基、置換基を有してもよい複素環残基、ハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、リン酸基、リン酸エステ
ル基、アルコキシル基又はカルボキシル基、カルボンア
ミド基、アルコキシカルボニル基及びアシル基から選ば
れたカルボニル基を有する基を表す。nは0〜4の整数
を示す。また、nが2以上でA1およびA2が複数存在
する場合、それぞれのA1およびそれぞれのA2は互い
に独立に同じ又は異なってもよい前記の基を示す。また
A1、若しくはA1が複数存在する場合にはそれぞれの
A1、A2若しくはA2が複数存在する場合にはそれぞ
れのA2およびA3の中の複数を用いて置換基を有して
もよい環を形成してもよい。)(2)一般式(1)の置
換基Yが下記一般式(2)で示されることを特徴とする
光電変換素子、
【化4】 (式中、Zは置換基をあらわし、複数個あっても良く、
複数個存在するときは同じでも異なってもよく、互いに
連結してまたはR4、R5と置換基を有してもよい環を
形成しても良い。R4、R5はそれぞれ水素原子、置換
基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳
香族炭化水素残基または置換基を有してもよい複素環残
基を表す。)(3)一般式(1)のR1がカルボキシル
置換のアルキル基、カルボキシル置換の芳香族炭化水素
残基で表されることを特徴とする(1)乃至(2)記載
の光電変換素子、(4)一般式(1)のR3がシアノ
基、またはカルボキシル基、カルボンアミド基、アルコ
キシカルボニル基、アシル基などの置換カルボニル基で
表されることを特徴とする(1)乃至(3)記載の光電
変換素子、(5)一般式(1)のnが0〜3で表される
ことを特徴とする(1)乃至(4)記載の光電変換素
子、(6)(1)〜(5)記載の色素を少なくとも1つ
含み、かつ他の金属錯体色素および他の構造を有する有
機色素によりなる群から選ばれた色素のうち、2種以上
の色素の併用により増感された酸化物半導体微粒子を用
いることを特徴とする光電変換素子、(7)酸化物半導
体微粒子が二酸化チタンを必須成分として含有する
(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の光電変換素
子、(8)酸化物半導体微粒子に包摂化合物の存在下、
色素を担持させた(1)乃至(7)のいずれか1項に記
載の光電変換素子、(9)(1)乃至(8)のいずれか
1項に記載の光電変換素子を用いる事を特徴とする太陽
電池、(10)(1)乃至(5)記載の一般式(1)で
表されるメチン系の色素により増感された酸化物半導体
微粒子、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の光電変換素子は、一般式(1)で表されるメチ
ン系の色素によって増感された酸化物半導体を用いるこ
とを特徴とする。
【0006】
【化5】
【0007】一般式(1)においてA1、A2およびA
3はそれぞれ独立に、置換基を有してもよい芳香族炭化
水素残基、置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有
してもよい複素環残基、ヒドロキシル基、シアノ基、水
素原子、ハロゲン原子又は置換基を有してもよいアルキ
ル基をあらわす。A1、A2およびA3の好ましいもの
としてはそれぞれ、芳香族炭化水素残基、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基等が挙げられ、さらに好ましく
は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基が挙げられる。
ハロゲン原子は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である
ことが好ましい。またA1およびA2が複数存在する場
合、それぞれのA1およびそれぞれのA2は互いに独立
に同じ又は異なってもよい下記の基を示す。nは0〜4
の整数を示す。
【0008】置換基を有してもよい芳香族炭化水素残
基、置換基を有してもよい複素環残基における置換基と
しては、特に制限はないが、アルキル基、アリール基、
シアノ基、イソシアノ基、チオシアナト基、イソチオシ
アナト基、ニトロ基、ニトロシル基、ハロゲン原子、ヒ
ドロキシル基、リン酸基、リン酸エステル基、置換もし
くは非置換メルカプト基、置換もしくは非置換アミノ
基、置換もしくは非置換アミド基、アルコキシル基、ア
ルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、スルホ
基、カルボキシル基、アミド基、アシル基等のカルボニ
ル基等が挙げられる。アルキル基としては置換基を有し
てもよい飽和及び不飽和の直鎖、分岐及び環状のアルキ
ル基が挙げられ、炭素数は1から36が好ましく、さら
に好ましくは置換基を有しても良い飽和の直鎖アルキル
基で、炭素数は1から20であるものが挙げられる。環
状のものとして例えば炭素数3乃至8のシクロアルキル
などが挙げられる。これらのアルキル基は上記の置換基
(アルキル基を除く)で更に置換されていてもよい。ア
リール基としては、後記芳香族炭化水素残基の項で挙げ
られる芳香環から水素原子をとった基等が挙げられる。
アリール基は更に上記の基などで置換されていてもよ
い。アシル基としては例えば炭素数1乃至10のアルキ
ルカルボニル基、アリールカルボニル基、アミド基、ア
ルコキシカルボニル基等が挙げられ、好ましくは炭素数
1乃至4のアルキルカルボニル基、具体的にはアセチル
基、プロピオニル基等が挙げられる。ハロゲン原子とし
てはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等の原子が挙げられ、
塩素、臭素、ヨウ素が好ましい。リン酸エステルとして
はリン酸(炭素数1ないし4の)アルキルエステル基等が
挙げられる。置換もしくは非置換メルカプト基としては
メルカプト基、アルキルメルカプト基等が挙げられる。
置換もしくは非置換アミノ基としては、アミノ基、モノ
またはジメチルアミノ基、モノまたはジエチルアミノ
基、モノまたはジプロピルアミノ基等のアルキル置換ア
ミノ基、モノまたはジフェニルアミノ基、モノまたはジ
ナフチルアミノ基等の芳香族置換アミノ基、またはベン
ジルアミノ基等が挙げられる。置換もしくは非置換アミ
ド基としては、アミド基、アルキルアミド基、芳香族ア
ミド基等が挙げられる。アルコキシル基としては、例え
ば炭素数1ないし10のアルコキシル基等が挙げられ
る。アルコキシアルキル基としては、例えば(炭素数1
ないし10の)アルコキシ(炭素数1ないし10の)ア
ルキル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基とし
ては例えば炭素数1ないし10のアルコキシカルボニル
基等が挙げられる。また、カルボキシル基、スルホ基及
びリン酸基等の酸性基およびヒドロキシル基は、塩を形
成してもよく、塩としては例えばリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属などとの塩、又は有機塩
基、例えばテトラメチルアンモニウム、テトラブチルア
ンモニウム、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの4級
アンモニウム塩のような塩を挙げることができる。
【0009】芳香族炭化水素残基とは、芳香族炭化水素
から水素原子を1つ除いた基を意味する。芳香族炭化水
素としては例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセ
ン、フェナンスレン、ピレン、ペリレン等が挙げられ
る。また、複素環残基とは、複素環化合物から水素原子
を1つ除いた基を意味し、後記の複素環残基の項で挙げ
るもの等が例示されるが、A1又はA2における複素環
残基として好ましいものとしては例えばピリジン、ピラ
ジン、ピペリジン、モルホリン、インドリン、チオフェ
ン、フラン、オキサゾール、チアゾール、インドール、
ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、キノリン等が
挙げられ、これらは前記するように置換基を有しても良
い。
【0010】また、nが2以上でA1およびA2が複数
存在する場合、それぞれのA1およびそれぞれのA2は
互いに独立に同じ又は異なってもよい前記の基を示す。
またA1、若しくはA1が複数存在する場合にはそれぞ
れのA1、A2若しくはA2が複数存在する場合にはそ
れぞれのA2およびA3の中の複数を用いて置換基を有
してもよい環を形成してもよい。置換基を有する場合の
置換基としては、前記の置換基を有してもよい環式炭化
水素基の項で述べた置換基等を挙げることができる。形
成する環としては不飽和炭化水素環または複素環が挙げ
られる。不飽和炭化水素環としてはベンゼン環、ナフタ
レン環、アントラセン環、フェナンスレン環、ピレン
環、インデン環、アズレン環、フルオレン環、シクロブ
テン環、シクロヘキセン環、シクロペンテン環、シクロ
ヘキサジエン環、シクロペンタジエン環等が挙げられ、
複素環基としては、ピリジン環、ピラジン環、ピペリジ
ン環、インドリン環、チオフェン環、フラン環、ピラン
環、オキサゾール環、チアゾール環、インドール環、ベ
ンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン
環、カルバゾール環、ベンゾピラン環等が挙げられる。
またこれらのうちの好ましいものはシクロブテン環、シ
クロペンテン環、シクロヘキセン環、ピラン環などが挙
げられる。また、カルボニル基、チオカルボニル基等を
有する場合には環状ケトンまたは環状チオケトンなどを
形成しても良い。
【0011】X1及びX2はそれぞれ独立にイミノ基、
アルキルイミノ基、アリールイミノ基、酸素原子、硫黄
原子またはセレン原子あらわす。好ましくはイミノ基、
アルキルイミノ基、アリールイミノ基、酸素原子、硫黄
原子で、さらに好ましくはイミノ基、酸素原子である。
【0012】Yはサリチル酸およびポリ置換ヒドロキシ
ベンゼンで表される構造を除く置換基を有してもよい芳
香族炭化水素残基、置換基を有してもよい有機錯体残基
を表す。ここで挙げる芳香族炭化水素残基とは芳香族炭
化水素から水素原子を1つ除いた基を意味し、例えばベ
ンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、
ピレン、インデン、アズレン、フルオレン等の芳香族炭
化水素から水素原子1つを除いた基が挙げられ、これら
は前記したようにいずれも置換基を有してもよい。これ
らは通常炭素数6〜16の芳香環(芳香環及び芳香環を
含む縮合環等)を有する芳香族炭化水素残基である。ま
た、有機金属錯体残基とは有機金属錯体から水素原子1
つを除いた基を意味し、例えばフェロセン、ルテノセ
ン、チタノセン、ジルコノセン、ポルフィリン、フタロ
シアニン、ビピリジル錯体などが挙げられ、これらは前
記したようにいずれも置換基を有してもよい。Yとして
好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、インデン環、フ
タロシアニン環、ポルフィリン環、フェロセンなどが挙
げられる。さらに好ましくはベンゼン環、ナフタレン
環、最も好ましくはベンゼン環が挙げられる。またこの
時のYが有してもよい置換基としては、前述の置換基を
有してもよい芳香族炭化水素残基の項で述べた置換基と
同様で良く、好ましくは置換基を有してもよいアミノ
基、置換基を有してもよいアルキル基、アルコキシル
基、アシル基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子等が挙げ
られ、さらに好ましくは置換基を有してもよいアミノ
基、置換基を有してもよいアルキル基、アルコキシル基
等が挙げられる。ここで置換基を有してもよいアミノ基
として好ましくはモノまたはジアルキル置換アミノ基、
モノアルキルモノアリール置換アミノ基、モノまたジア
リール置換アミノ基、モノまたはジアルキレン置換アミ
ノ基等が挙げられるが、ジアルキル置換アミノ基、ジア
リール置換アミノ基が特に好ましい。置換基を有しても
よいアルキル基の置換基として好ましいものはアリール
基、ハロゲン原子、アルコキシル基、シアノ基、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基等が挙げられる。置換基を有
してもよいアルコキシル基としてはアルコキシ置換、ハ
ロゲン置換、アリール置換などが挙げられる。またその
他、置換基を有してもよい芳香族アゾ基が置換していて
もよい。
【0013】一般式(1)で示される化合物はシス体、
トランス体などの構造異性体をとり得るが、特に限定さ
れず、いずれも光増感用色素として良好に使用しうるも
のである。
【0014】R1は水素原子、置換基を有してもよいア
ルキル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素残基、
置換基を有してもよい複素環残基等を表し、好ましくは
水素原子、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基等
のカルボキシアルキル基、カルボキシエチレン基、メチ
ル基、エチル基、n-ブチル基、イソプロピル基等の直
鎖及び分鎖のアルキル基、シアノエチル基、ヒドロキシ
エチル基等が挙げられ、カルボキシメチル基、カルボキ
シエチレン基、メチル基、エチル基、n-ブチル基等が
特に好ましい。またこの時の置換基を有してもよいアル
キル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素残基、置
換基を有してもよい複素環残基が有しても良い置換基と
しては前述の置換基を有してもよい芳香族炭化水素残基
の項で述べた置換基と同様で良い。
【0015】R2及びR3は、水素原子、シアノ基、置
換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
芳香族炭化水素残基、置換基を有してもよい複素環残
基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、リン酸基、リン酸
エステル基、アルコキシル基、カルボキシル基、カルボ
ンアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基などの
カルボニル基等を表し、好ましくは、シアノ基、置換基
を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香
族炭化水素残基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カル
ボキシル基、カルボンアミド基等が挙げられ、シアノ
基、置換基を有してもよいアルキル基、カルボキシル基
等が特に好ましい。R2及びR3のアルキル基、芳香族
炭化水素基、複素環残基が有しても良い置換基として
は、前述の置換基を有してもよい芳香族炭化水素残基の
項で述べた置換基と同様で良く、好ましくはシアノ基、
置換基を有してもよいアルキル基、カルボキシル基、カ
ルボンアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基等
のカルボニル基等が挙げられ、カルボキシル基、カルボ
ンアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基などの
カルボニル基等が特に好ましい。また、R2とR3は互
いに独立に同じ又は異なってもよい。
【0016】いずれにせよ、R1およびR2またはR3
のうち、少なくとも一つのカルボン酸基、カルボンアミ
ド基、エステル基、アシル基などのカルボニル基を有す
ることが酸化物半導体との吸着結合にとって好ましい。
【0017】一般式(2)においてZは置換基をあらわ
す。ここで述べる置換基は、前述の置換基を有してもよ
い芳香族炭化水素残基の項で述べたものと同様で良く、
好ましくはアルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ
基、アシル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換も
しくは非置換アミノ基、置換もしくは非置換アミド基、
アルコキシル基、アルコキシアルキル基、カルボキシル
基、アルコキシカルボニル基、スルホ基等が挙げられ
る。またZは複数個あっても良く、複数個存在する場合
は同じでも異なってもよく、互いに連結してまたはR
4、R5と置換基を有してもよい環を形成してもよい。
R4、R5はそれぞれ水素原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素残基
または置換基を有してもよい複素環残基を表す。ここで
述べる置換基とは、前述の置換基を有してもよい芳香族
炭化水素残基の項で示したものと同様でよく、芳香族炭
化水素残基、複素環残基としては前述したものでよく、
好ましくは、置換基を有してもよいアルキル基または置
換基を有してもよい芳香族炭化水素環残基で、置換基と
しては無置換またはヒドロキシル基、ハロゲン原子、シ
アノ基、アシル基、アルコキシル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシアルキル基、カルボキシル基、アルコ
キシカルボニル基、スルホ基等が挙げられる。また、R
4、R5は結合して置換基を有してもよい環を形成して
もよい。
【0018】一般式(1)の化合物は、一般式(3)で
示される活性メチレンを有するピリドン誘導体と、式
(4)で示されるカルボニル誘導体を必要であればナト
リウムエトキシド、ピペリジン、ピペラジンなどの塩基
性触媒の存在下、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノールなどのアルコールやジメチルホルムアミドなどの
非プロトン性極性溶媒や無水酢酸などの溶媒中、20℃
〜120℃好ましくは50℃〜80℃程度で縮合するこ
とにより得られる。
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】以下に化合物例を列挙する。化合物(1)
のA1、A2およびA3が水素でYが4−アミノベンゼ
ンの誘導体である一般式(5)の化合物例を表1にあら
わす。エチル基をEt、フェニル基をPhと略する。
【0022】
【化8】
【0023】
【表1】
【0024】
【0025】その他の例を以下にあらわす。
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】本発明の色素増感光電変換素子は例えば酸
化物半導体微粒子を用いて基板上に酸化物半導体の薄膜
を製造し、次いでこの薄膜に色素を担持させたものであ
る。本発明で酸化物物半導体の薄膜を設ける基板として
は、その表面が導電性であるものが好ましいが、そのよ
うな基板は市場で容易に入手可能である。具体的には、
例えばガラスの表面又はポリエチレンテレフタレート若
しくはポリエーテルスルフォン等の透明性のある高分子
材料の表面にインジウム、フッ素、アンチモン、をドー
プした酸化スズなどの導電性金属酸化物や金、銀、銅等
の金属の薄膜を設けたものを用いることができる。その
導電性としては、通常1000Ω以下であればよく、1
00Ω以下のものが好ましい。酸化物半導体の微粒子と
しては金属酸化物が好ましく、その具体例としてはチタ
ン、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニウム、ガリウ
ム、インジウム、イットリウム、ニオブ、タンタル、バ
ナジウムなどの酸化物が挙げられる。これらのうちチタ
ン、スズ、亜鉛、ニオブ、タングステン等の酸化物が好
ましく、これらのうち酸化チタンが最も好ましい。これ
らの酸化物半導体は単一で使用することも出来るが、混
合して使用することも出来る。また酸化物半導体の微粒
子の粒径は平均粒径として、通常1〜500nmで、好
ましくは5〜100nmである。またこの酸化物半導体
の微粒子は大きな粒径のものと小さな粒径のものを混合
して使用することも可能である。酸化物半導体薄膜は酸
化物半導体微粒子を蒸着させ直接基板上に薄膜として形
成する方法、基板を電極として電気的に半導体微粒子薄
膜を析出させる方法、半導体微粒子のスラリーを基板上
に塗布した後、乾燥、硬化もしくは焼成することによっ
て製造することが出来る。酸化物半導体電極の性能上、
スラリーを用いる方法等が好ましい。この方法の場合、
スラリーは2次凝集している酸化物半導体微粒子を常法
により分散媒中に平均1次粒子径が1〜200nmにな
るように分散させることにより得られる。
【0030】スラリーを分散させる分散媒としては半導
体微粒子を分散させ得るものであれば何でも良く、水あ
るいはエタノール等のアルコール、アセトン、アセチル
アセトン等のケトンもしくはヘキサン等の炭化水素等の
有機溶媒が用いられ、これらは混合して用いてもよく、
また水を用いることはスラリーの粘度変化を少なくする
という点で好ましい。スラリーを塗布した基板の焼成温
度は通常300℃以上、好ましくは400℃以上で、か
つ上限はおおむね基材の融点(軟化点)以下であり、通
常上限は900℃であり、好ましくは600℃以下であ
る。また焼成時間には特に限定はないがおおむね4時間
以内が好ましい。基板上の薄膜の厚みは通常1〜200
μmで好ましくは5〜50μmである。
【0031】酸化物半導体薄膜に2次処理を施してもよ
い。すなわち例えば半導体と同一の金属のアルコキサイ
ド、塩化物、硝化物、硫化物等の溶液に直接、基板ごと
薄膜を浸積させて乾燥もしくは再焼成することにより半
導体薄膜の性能を向上させることもできる。金属アルコ
キサイドとしてはチタンエトキサイド、チタンイソプロ
ポキサイド、チタンtーブトキサイド、n−ジブチルー
ジアセチルスズ等が挙げられ、そのアルコール溶液が用
いられる。塩化物としては例えば四塩化チタン、四塩化
スズ、塩化亜鉛等が挙げられ、その水溶液が用いられ
る。
【0032】次に酸化物半導体薄膜に色素を担持させる
方法について説明する。前記の色素を担持させる方法と
しては、色素を溶解しうる溶媒にて色素を溶解して得た
溶液、又は溶解性の低い色素にあっては色素を分散せし
めて得た分散液に上記酸化物半導体薄膜の設けられた基
板を浸漬する方法が挙げられる。溶液又は分散液中の濃
度は色素によって適宜決める。その溶液中に基板上に作
成した半導体薄膜を浸す。浸積時間はおおむね常温から
溶媒の沸点までであり、また浸積時間は1時間から48
時間程度である。色素を溶解させるのに使用しうる溶媒
の具体例として、例えば、メタノール、エタノール、ア
セトニトリル、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホル
ムアミド等が挙げられる。溶液の色素濃度は通常1×1
-6M〜1Mが良く、好ましくは1×10-4M〜1×1
-1Mである。この様にして色素で増感した酸化物半導
体微粒子薄膜の光電変換素子が得られる。
【0033】担持する色素は1種類でも良いし、2種類
以上混合しても良い。混合する場合は本発明のアクリル
酸部位を有する色素同士でも良いし、他の色素や金属錯
体色素を混合しても良い。特に吸収波長の異なる色素同
士を混合することにより、幅広い吸収波長を用いること
が出来、変換効率の高い太陽電池が得られる。3種類以
上の色素を混合利用することで更に最適な太陽電池の作
成も可能になる。混合利用する金属錯体色素の例として
は特に制限は無いが J.Am.Chem.Soc., 115, 6382(1993)
や特開2000−26487に示されているルテニウム
ビピリジル錯体やフタロシアニン、ポルフィリンなどが
好ましく、混合利用する有機色素としては無金属のフタ
ロシアニン、ポルフィリンやシアニン、メロシアニン、
オキソノール、トリフェニルメタン系などのメチン系色
素や、キサンテン系、アゾ系、アンスラキノン系等の色
素が挙げられる。好ましくはルテニウム錯体やメロシア
ニン等のメチン系色素が挙げられる。混合する色素の比
率は特に限定は無く、それぞれの色素により最適化され
るが、一般的に等モルずつの混合から、1つの色素につ
き10%モル程度以上使用するのが好ましい。混合色素
を混合溶解若しくは分散した溶液を用いて、酸化物半導
体微粒子薄膜に色素を吸着させる場合、溶液中の色素合
計の濃度は1種類のみ担持する場合と同様でよい。
【0034】酸化物半導体微粒子の薄膜に色素を担持す
る際、色素同士の会合を防ぐために包摂化合物の共存
下、色素を担持することが効果的である。ここで包摂化
合物としてはコール酸等のステロイド系化合物、クラウ
ンエーテル、シクロデキストリン、カリックスアレン、
ポリエチレンオキサイドなどが挙げられるが、好ましい
ものはコール酸、ポリエチレンオキサイド等である。ま
た色素を担持させた後、4ーt−ブチルピリジン等のア
ミン化合物で半導体電極表面を処理してもよい。処理の
方法は例えばアミンのエタノール溶液に色素を担持した
半導体微粒子薄膜の設けられた基板を浸す方法等が採ら
れる。
【0035】本発明の太陽電池は上記酸化物半導体薄膜
に色素を担持させた光電変換素子電極と対極とレドック
ス電解質または正孔輸送材料から構成される。レドック
ス電解質は酸化還元対を溶媒中に溶解させた溶液や、ポ
リマーマトリックスに含浸させたゲル電解質、また溶融
塩のような固体電解質であってもよい。正孔輸送材料と
してはアミン誘導体やポリアセチレン、ポリアニリン、
ポリチオフェンなどの導電性高分子、ポリフェニレンな
どのディスコティック液晶相を用いる物などが挙げられ
る。用いる対極としては導電性を持っており、レドック
ス電解質の還元反応を触媒的に作用するものが好まし
い。例えばガラス、もしくは高分子フィルムに白金、カ
ーボン、ロジウム、ルテニウム等を蒸着したり、導電性
微粒子を塗り付けたものが用いうる。
【0036】本発明の太陽電池に用いるレドックス電解
質としてはハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化
合物及びハロゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解
質、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン
−フェリシニウムイオンなどの金属錯体等の金属酸化還
元系電解質、アルキルチオール−アルキルジスルフィ
ド、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等の芳香族
酸化還元系電解質などをあげることができるが、ハロゲ
ン酸化還元系電解質が好ましい。ハロゲン化合物−ハロ
ゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解質におけるハ
ロゲン分子としては、例えばヨウ素分子や臭素分子等が
挙げられ、ヨウ素分子が好ましい。また、ハロゲンイオ
ンを対イオンとするハロゲン化合物としては、例えばL
iI、NaI、KI、CsI、CaI2等のハロゲン化
金属塩あるいはテトラアルキルアンモニウムヨーダイ
ド、イミダゾリウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイ
ドなどのハロゲンの有機4級アンモニウム塩等が挙げら
れるが、ヨウ素イオンを対イオンとする塩類化合物が好
ましい。ヨウ素イオンを対イオンとする塩類化合物とし
ては、例えばヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ
化トリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0037】また、レドックス電解質はそれを含む溶液
の形で構成されている場合、その溶媒には電気化学的に
不活性なものが用いられる。例えばアセトニトリル、プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メ
トキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、γ−ブチロラク
トン、ジメトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジエ
チルエーテル、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボ
ネート、1、2−ジメトキシエタン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキサイド、1、3−ジオキソラ
ン、メチルフォルメート、2ーメチルテトラヒドロフラ
ン、3−メトキシーオキサジリジン−2−オン、スルホ
ラン、テトラヒドロフラン、水等が挙げられ、これらの
中でも、特に、アセトニトリル、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニト
リル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、
3−メトキシオキサジリジン−2−オン等が好ましい。
これらは単独もしくは2種以上組み合わせて用いてもよ
い。ゲル電解質の場合はマトリックスとして、ポリアク
リレートやポリメタクリレート樹脂などを使用したもの
が挙げられる。レドックス電解質の濃度は通常0.01
〜99重量%で好ましくは0.1〜90重量%程度であ
る。
【0038】本発明の太陽電池は、基板上の酸化物半導
体薄膜に色素を担持した光電変換素子の電極に、それを
挟むように対極を配置する。その間にレドックス電解質
を含んだ溶液を充填することにより本発明の太陽電池が
得られる。
【0039】
【実施例】以下に実施例に基づき、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるも
のではない。実施例中、部は特に指定しない限り質量部
を、また%は重量%をそれぞれ表す。
【0040】合成例1 N-カルボキシメチル-3-シアノ-6-ヒドロキシ-4-メチル
ピリドン2.4部とN,N−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド1.1部をエタノール20部に混ぜ、ここにピペラ
ジン無水物0.2部を添加する。還流で2時間反応させ
た後、冷却し得られた固体を濾過、洗浄、乾燥し、次い
でエタノールで再結晶後、濾過、洗浄、乾燥し化合物
(3)を2.9部得た。吸収極大(エタノール):538n
m
【0041】合成例2 N-カルボキシメチル-3-シアノ-6-ヒドロキシ-4-メチル
ピリドン2.4部とN,N−ジメチルアミノシンナムアル
デヒド1.4部をエタノール20部に混ぜ、ここにピペラ
ジン無水物0.2部を添加する。還流で2時間反応させ
た後、冷却し得られた固体を濾過、洗浄、乾燥し、次い
でエタノールで再結晶後、濾過、洗浄、乾燥し化合物
(6)を2.8部得た。吸収極大(エタノール):556n
m
【0042】実施例 色素を3×10-4MになるようにEtOHに溶解した。
この溶液中に多孔質基板(透明導電性ガラス電極上に多
孔質酸化チタンを450℃にて30分焼結した半導体薄
膜電極)を室温で3時間から一晩浸漬し色素を担持せし
め、溶剤で洗浄し、乾燥させ、色素増感した半導体薄膜
の光電変換素子を得た。実施例7,8については2種類
の色素をそれぞれ1.5×10-4MになるようにEtO
H溶液を調整し、2種類の色素を担持することで同様に
光電変換素子を得た。また実施例4、6及び7において
は半導体薄膜電極の酸化チタン薄膜部分に0.2M四塩
化チタン水溶液を滴下し、室温にて24時間静置後、水
洗して、再度450度にて30分焼成して得た、四塩化
チタン処理半導体薄膜電極を用いて色素を同様に担持し
た。さらに実施例3、5については色素の担持時に包摂
化合物としてコール酸を3×10-2Mとなるように加え
て先の色素溶液を調製し、半導体薄膜に担持して、コー
ル酸処理色素増感半導体薄膜を得た。これと挟むように
表面を白金でスパッタされた導電性ガラスを固定してそ
の空隙に電解質を含む溶液を注入した。実施例1につい
ては、3ーメトキシプロピオニトリルにヨウ素/ヨウ化
リチウム/1、2ージメチルー3ーn−プロピルイミダ
ゾリウムアイオダイド/t−ブチルピリジンをそれぞれ
0.1M/0.1M/0.6M/1Mになるように溶解
した電解液Aを、実施例2〜7については、エチレンカ
ーボネートとアセトニトリルの6対4の溶液にヨウ素/
テトラ−n−プロピルアンモニウムアイオーダイドを
0.02M/0.5Mになるように溶解した電解液Bを
それぞれ使用した。測定する電池の大きさは実行部分を
0.25cm2とした。光源は500Wキセノンランプ
を用いて、AM1.5フィルターを通して100mW/
cmとした。短絡電流、解放電圧、変換効率はポテンシ
オ・ガルバノスタットを用いて測定した。
【0043】
【化13】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の色素増感光電変換素子におい
て、一般式(1)で表されるメチン系の色素を用いるこ
とにより、変換効率の高い太陽電池を提供する事が出来
た。さらに2種以上の色素の併用により増感された酸化
物半導体微粒子を用いることで、変換効率の向上が見ら
れた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F051 AA14 5H032 AA06 AS16 EE16 EE17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表されるメチン系の色素に
    よって増感された酸化物半導体微粒子を用いることを特
    徴とする光電変換素子。 【化1】 (式中、A1、A2およびA3はそれぞれ独立に、置換
    基を有してもよい芳香族炭化水素残基、置換基を有して
    もよいアミノ基、置換基を有してもよい複素環残基、ヒ
    ドロキシル基、シアノ基、水素原子、ハロゲン原子又は
    置換基を有してもよいアルキル基をあらわす。X1およ
    びX2はそれぞれ独立にイミノ基、アルキルイミノ基、
    アリールイミノ基、酸素原子、イオウ原子またはセレン
    原子あらわす。Yはサリチル酸およびポリ置換ヒドロキ
    シベンゼンで表される構造を除く置換基を有してもよい
    芳香族炭化水素残基又は置換基を有してもよい有機金属
    錯体残基をあらわす。R1は水素原子、置換基を有して
    もよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水
    素残基、置換基を有してもよい複素環残基を表す。R2
    及びR3はそれぞれ独立に水素原子、シアノ基、置換基
    を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳香
    族炭化水素残基、置換基を有してもよい複素環残基、ハ
    ロゲン原子、ヒドロキシル基、リン酸基、リン酸エステ
    ル基、アルコキシル又はカルボキシル基、カルボンアミ
    ド基、アルコキシカルボニル基及びアシル基から選ばれ
    たカルボニル基を有する基を表す。nは0〜4の整数を
    示す。また、nが2以上でA1およびA2が複数存在す
    る場合、それぞれのA1およびそれぞれのA2は互いに
    独立に同じ又は異なってもよい前記の基を示す。またA
    1、若しくはA1が複数存在する場合にはそれぞれのA
    1、A2若しくはA2が複数存在する場合にはそれぞれ
    のA2およびA3の中の複数を用いて置換基を有しても
    よい環を形成してもよい。)
  2. 【請求項2】一般式(1)の置換基Yが下記一般式
    (2)で示されることを特徴とする光電変換素子。 【化2】 (式中、Zは置換基をあらわし、複数個あっても良く、
    複数個存在するときは同じでも異なってもよく、互いに
    連結してまたはR4、R5と置換基を有してもよい環を
    形成しても良い。R4、R5はそれぞれ水素原子、置換
    基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい芳
    香族炭化水素残基または置換基を有してもよい複素環残
    基を表す。)
  3. 【請求項3】一般式(1)のR1がカルボキシル置換の
    アルキル基、カルボキシル置換の芳香族炭化水素残基で
    表されることを特徴とする請求項1乃至2記載の光電変
    換素子。
  4. 【請求項4】一般式(1)のR3がシアノ基、またはカ
    ルボキシル基、カルボンアミド基、アルコキシカルボニ
    ル基、アシル基などの置換カルボニル基で表されること
    を特徴とする請求項1乃至3記載の光電変換素子。
  5. 【請求項5】一般式(1)のnが0〜3で表されること
    を特徴とする請求項1乃至4記載の光電変換素子。
  6. 【請求項6】請求項1〜5記載の色素を少なくとも1つ
    含み、かつ他の金属錯体色素および他の構造を有する有
    機色素によりなる群から選ばれた色素のうち、2種以上
    の色素の併用により増感された酸化物半導体微粒子を用
    いることを特徴とする光電変換素子。
  7. 【請求項7】酸化物半導体微粒子が二酸化チタンを必須
    成分として含有する請求項1乃至6のいずれか1項に記
    載の光電変換素子。
  8. 【請求項8】酸化物半導体微粒子に包摂化合物の存在
    下、色素を担持させた請求項1乃至7のいずれか1項に
    記載の光電変換素子。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光
    電変換素子を用いる事を特徴とする太陽電池。
  10. 【請求項10】請求項1乃至5記載の一般式(1)で表
    されるメチン系の色素により増感された酸化物半導体微
    粒子。
JP2001308382A 2001-07-06 2001-10-04 色素増感光電変換素子 Expired - Fee Related JP4005330B2 (ja)

Priority Applications (14)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001308382A JP4005330B2 (ja) 2001-10-04 2001-10-04 色素増感光電変換素子
CN2012105685082A CN103065803A (zh) 2001-07-06 2002-07-05 染料敏化的光电转换器件
DE60238922T DE60238922D1 (de) 2001-07-06 2002-07-05 Mit methinfarbstoffen sensibilisierte photoelektrische zelle
PCT/JP2002/006833 WO2003005481A1 (fr) 2001-07-06 2002-07-05 Element de conversion photoelectrique sensibilise par une matiere colorante
EP10178386A EP2259378A1 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Photoelectric conversion element sensitized with methine dyes
EP02745855A EP1422782B1 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Photoelectric conversion element sensitized with methine dyes
KR1020047000146A KR100864816B1 (ko) 2001-07-06 2002-07-05 색소증감 광전변환소자
AU2002318619A AU2002318619B2 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Photoelectric conversion element sensitized with coloring matter
CA2453060A CA2453060C (en) 2001-07-06 2002-07-05 Dye-sensitized photoelectric conversion device
US10/482,425 US7851701B2 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Dye-sensitized photoelectric conversion device
EP10178494.0A EP2262050B1 (en) 2001-07-06 2002-07-05 Photoelectric conversion element sensitized with methine dyes
CN028136802A CN1524315B (zh) 2001-07-06 2002-07-05 染料敏化的光电转换器件
US12/908,439 US8338700B2 (en) 2001-07-06 2010-10-20 Dye-sensitized photoelectric conversion device
US12/908,444 US8338701B2 (en) 2001-07-06 2010-10-20 Dye-sensitized photoelectric conversion device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001308382A JP4005330B2 (ja) 2001-10-04 2001-10-04 色素増感光電変換素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003115333A true JP2003115333A (ja) 2003-04-18
JP4005330B2 JP4005330B2 (ja) 2007-11-07

Family

ID=19127707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001308382A Expired - Fee Related JP4005330B2 (ja) 2001-07-06 2001-10-04 色素増感光電変換素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4005330B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007007671A1 (ja) 2005-07-07 2007-01-18 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 光電変換素子用シール剤及びそれを用いた光電変換素子
WO2008004580A1 (fr) 2006-07-05 2008-01-10 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Cellule solaire sensible à la coloration
JP2008021496A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 Nippon Kayaku Co Ltd 色素増感光電変換素子
WO2011145551A1 (ja) 2010-05-17 2011-11-24 日本化薬株式会社 熱硬化型光電変換素子用シール剤を用いた光電変換素子
WO2014084296A1 (ja) 2012-11-30 2014-06-05 日本化薬株式会社 色素増感太陽電池

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007007671A1 (ja) 2005-07-07 2007-01-18 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 光電変換素子用シール剤及びそれを用いた光電変換素子
WO2008004580A1 (fr) 2006-07-05 2008-01-10 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Cellule solaire sensible à la coloration
JP2008021496A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 Nippon Kayaku Co Ltd 色素増感光電変換素子
WO2011145551A1 (ja) 2010-05-17 2011-11-24 日本化薬株式会社 熱硬化型光電変換素子用シール剤を用いた光電変換素子
WO2014084296A1 (ja) 2012-11-30 2014-06-05 日本化薬株式会社 色素増感太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP4005330B2 (ja) 2007-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100792381B1 (ko) 색소 증감 광전 변환소자
JP4841248B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4963343B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4986205B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP5138371B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP5145037B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4287655B2 (ja) 色素増感光電変換素子
WO2002001667A1 (fr) Transducteur photoelectrique sensibilise par colorant
KR20040010840A (ko) 색소증감 광전변환소자
JP5051810B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4274306B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP2006294360A (ja) 色素増感光電変換素子
JP4230228B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4450573B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP2003086257A (ja) 色素増感光電変換素子
JP4266573B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP2006134649A (ja) 光電変換素子
JP4334185B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4005330B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4278023B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP4230182B2 (ja) 色素増感光電変換素子及びこれを用いた太陽電池
JP4230185B2 (ja) 色素増感光電変換素子
JP2003007358A (ja) 色素増感光電変換素子
JP2004022387A (ja) 色素増感光電変換素子
JP2005019130A (ja) 色素増感光電変換素子

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees