JP2003114280A - ビーム位置検出装置 - Google Patents

ビーム位置検出装置

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JP2003114280A
JP2003114280A JP2001307340A JP2001307340A JP2003114280A JP 2003114280 A JP2003114280 A JP 2003114280A JP 2001307340 A JP2001307340 A JP 2001307340A JP 2001307340 A JP2001307340 A JP 2001307340A JP 2003114280 A JP2003114280 A JP 2003114280A
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Japan
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electrode pattern
detecting device
beam position
position detecting
pattern layers
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JP2001307340A
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English (en)
Inventor
Kazumichi Sato
一道 佐藤
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Japan Atomic Energy Agency
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
Japan Atomic Energy Research Institute
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研究開発分野や製造業において、放射光・粒
子線を用いたビーム応用実験・分析が行われ、その際に
非常に小さい領域にビームを集中させる場合にはビーム
位置の安定化が必要であり、その安定化を実現するため
のビーム位置精密測定検出装置。 【解決手段】 銅等からなるブロック、その表面に接合
された絶縁体基板、その絶縁体基板表面に蒸着又はメッ
キされた上側及び下側電極パターン層、その電極パター
ン層から間隔を開て配置された電子収集電極、並びに上
側及び下側電極パターン層にそれぞれ結合された電流計
から構成され、電子収集電極を透過して電極パターン層
に放射光ビームを照射し、上側及び下側電極パターン層
に発生する電流を測定することによりビームの照射位置
を検出する装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射光ビーム、粒
子ビーム等のビームの位置を精密に測定する検出装置に
関する。本発明の検出装置は、特に下記の分野で使用で
きるものである。
【0002】(1) シンクロトロン放射光分野 シンクロトロン放射光施設における、放射光ビーム位置
安定化のために応用することができる。シンクロトロン
放射光は、科学技術研究や産業技術開発のための基盤設
備として世界的に普及しつつあるので、今後この利用分
野は拡大するものと予想される。
【0003】(2) 放射光X線露光による半導体製造
分野及び放射光微細加工分野 0.1ミクロンの次世代半導体製造技術では、現在利用
されている紫外線露光よりも、波長の短いX線を利用し
て微細な半導体パターンを精度よく製造しようとしてい
る。このためのX線光源の第一候補が放射光であり、こ
の場合放射光がX線マスクに入射する時の入射角度の一
定性が非常に重要である。このための評価装置として、
本発明のビーム位置検出装置を応用することが可能であ
る。同様の理由で、LIGA(リソグラフィー、電気メ
ッキ、モールド:放射光を使用して1μm程度の精度で
微細な立体構造体を作る技術)等の放射光微細加工分野
についても応用可能である。
【0004】
【従来の技術】近年、研究開発分野や製造業において、
放射光・粒子線を用いたビーム応用実験・分析が広く行
われている。高輝度放射光のように、非常に小さい領域
にビームを集中させようとする場合には、ビーム位置の
安定化が必要である。安定化を実現するために、ビーム
位置の検出装置が開発されてきた(参考文献: T. Mitsu
hashi et al., IEEE Particle Accelerator Conferenc
e, Washington, 1987, p.576)。
【0005】図3に、放射光ビームの分野で用いられて
いる、ビーム位置検出装置の従来例の1つを示す。放射
光ビームは、電子蓄積リングにより水平方向に帯状に発
生させられ、図3(a)では左手前方向からビーム位置検
出装置に入射する。ビーム位置検出装置は、上下2つの
電極板を有する。ビームが電極板に入射されると、電極
板から光電効果により光電子が放出される。図3(b)
は、電極板をビームの入射方向から見たものである。電
極板はビームに対して傾きをもって配置されている。二
つの電極板からの電流値を測定することによって、ビー
ム位置が上方であれば上側電極板からの電流が大きくな
り、ビーム位置が下方であれば下側電極板からの電流が
大きくなるので、ビーム位置が検出できる。なお、ビー
ム位置検出装置は、真空中に設置される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】帯状のビームの中央部
は実験・分析に使用するため遮ってはならないので、ビ
ーム位置検出装置では、ビームの端部を測定することに
なる。なるべくビームを遮らないように電極の水平方向
の長さは短いことが必要である。しかも、ビームの端部
では、スリットの形状の影響、スリットによる散乱の影
響を受けているので、ビームの形状が歪んでいて、ビー
ム位置の測定に適していない。ビームの形状の歪みの影
響は、三角形の繰返し形状とすることで大幅に改善する
ことができる。三角形の繰返し形状を、水平方向の長さ
を短くして製作するのは、金属等の板を機械的に加工す
る方法では、製作するのが困難である。また、ビームの
垂直方向の位置だけでなく、水平方向の位置を測定しよ
うとすると、後述するような、より複雑な電極パターン
が必要になる。ビームの水平方向の位置を測定できるビ
ーム位置検出装置もまた、金属などの板を機械的に加工
する方法では、製作するのが困難である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、絶縁体基板
の上に、電極パターンを形成することによって、複雑な
電極パターンを有するビーム位置検出装置を発明するに
至った。
【0008】即ち、本発明のビーム位置検出装置は、絶
縁体基板の上に、電極パターンを形成した、ビーム位置
検出装置である。より詳細には、本発明のビーム位置検
出装置は、三角形の繰返し形状の電極パターンを採用し
たビーム位置検出装置である。パターンの具体例を図2
(a)及び図2(b)に示す。三角形が上下それぞれ1個の場
合は、図2(a)のようになる。この場合、ビームの端部
でビーム形状が歪んでいるために、下側電極パターンの
出力する電流値が、上側電極パターンの出力する電流値
よりも大きくなりやすく、これがビームの垂直方向の測
定に、系統的な誤差をもたらす。特に、ビームが水平方
向に移動した場合、ビームが垂直方向に動いているかの
ような測定結果をもたらす。この影響は、図2(b)のよ
うに、三角形の繰返し形状とすることで、大幅に改善さ
れる。
【0009】又、本発明のビーム位置検出装置は、短冊
状の電極パターンを有するビーム位置検出装置である。
パターンの具体例を図2(c)に示す。中央側電極パター
ンと、端側電極パターンの間で、出力する電流値の比を
とることによって、ビームの水平方向の位置を測定する
ことができる。
【0010】更に又、本発明のビーム位置検出装置は、
三角形の繰返し形状及び短冊形状の両方の電極パターン
を有するビーム位置検出装置である。パターンの具体例
を図2(d)に示す。
【0011】本発明のビーム位置検出装置は、絶縁体基
板の材料として、窒化アルミ、ベリリア等の高熱伝導性
セラミックを用いた、ビーム位置検出装置である。特
に、放射光ビームは絶縁体基板に大きな熱負荷を与える
ので、絶縁体基板の材質として熱伝導性の高く、しか
も、絶縁性の高いものが必要である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のビーム位置検出器の一例
を図1に示す。それは、銅等からなるブロック、その表
面に接合された絶縁体基板、その絶縁体基板表面に蒸着
又はメッキされた上側及び下側電極パターン層、その電
極パターン層から間隔を開て配置された電子収集電極、
並びに上側及び下側電極パターン層にそれぞれ結合され
た電流計から構成され、電子収集電極を透過して電極パ
ターン層に放射光ビームを照射し、上側及び下側電極パ
ターン層に発生する電流を測定することによりビームの
照射位置を検出する装置である。
【0013】本発明のビーム位置検出装置においては、
従来のビーム位置検出装置には存在しない下記の利点が
生ずる。 (1) 従来のビーム位置検出装置では、帯状のビーム
に対する、ビームの横方向の位置を検出することができ
なかった。本発明のビーム位置検出装置によって、図2
に示されるように、帯状のビームに対する、ビームの横
方向の位置を検出することが初めて可能になった。
【0014】(2) 本発明のビーム位置検出装置にお
いては、電極パターン層に微細な蒸着パターンを利用す
ることで、ビームの端のごく一部を利用するだけで、ビ
ーム位置を検出することができる。
【0015】(3) セラミック電子回路基板の製造技
術という、産業上頻繁に利用されている技術を利用する
ことで、非常に精度よく電極パターンを製作することが
できる。したがって、電極パターンの機械的な製作に比
較して、一台一台の電極寸法のばらつきが非常に小さ
い。
【0016】(4) 本発明の装置は、コンパクトであ
り、他のスリット等の装置の一部に付加して組み込むこ
とができる。本発明における位置検出対象ビームとは、
放射光ビームの他、粒子線(分子線、原子線、中性子
線、電子線等)である。以下、本発明を実施例に基づい
て説明する。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明に係る好適な
実施形態を説明する。図1は、本発明に係る好適な実施
形態であるビーム位置検出装置の概略図である。窒化ア
ルミ・セラミックの絶縁体基板(厚さ2mm、縦26mm、横1
3mm)の1つの面に、金の電極パターン(厚さ2ミクロ
ン)を蒸着及びメッキによって形成する。パターンの加
工精度は±10ミクロンである。基板と電極パターンを
結合する下地として、チタン及び白金の蒸着層を用い
る。電極パターンとしては、三角形の繰返し構造を用い
る。下側電極パターンは、二等辺三角形を3回繰り返し
た形状から構成され、上側電極パターンは、二等辺三角
形を2回繰り返した形状と直角三角形を2つから構成さ
れる。三角形の高さは、すべて10mmとする。繰返し構造
の幅は2mmとして、左右のマージン0.5mmずつと
ると、ビームの端のわずか3mmをさえぎるだけでビー
ム位置を検出することができる。
【0018】電極パターンから電子蓄積リングの方向に
0.5mmの間隔をあけて、アルミニウムの電子収集電極を
設ける。電子収集電極に対して、直流電源を用いて+9
Vの電圧を印加することにより、光電子が電圧に引き付
けられて、電極パターンから放出されやすくなる。電子
収集電極のアルミニウムの厚みを1.5mmとすることで、
放射光X線の主な成分は、電子収集電極を透過して、電
極パターンに到達することができる。
【0019】電極パターンは、放射光の入射を受けるこ
とによって加熱されるので、絶縁体基板として熱伝導性
のよい窒化アルミ・セラミックが用いられる。さらに、
絶縁体基板からの熱を外部に放出するために、絶縁体基
板は厚さ100ミクロンの銀フォイルを介して銅ブロック
へと機械的に接合される。
【0020】上下の電極パターンは、それぞれの電流計
へと電気的に接続され、それらの電流値から、ビームの
垂直方向の位置を検出することができる。電極パターン
の三角形の高さ10mmに基づいて、電流値から次の式を用
いることでビーム位置Y[mm]を得ることができる: Y=5×(Iu-Id)/(Iu+Id) ここで、上側電極パターンからの電流値Iu、下側電極パ
ターンからの電流値Idとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るビーム位置検出装置の好適な一
実施形態の概略図である。
【図2】 本発明に係る電極パターンの模式図である。
【図3】 従来例の1つのビーム位置検出装置の概略図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 一道 兵庫県佐用郡三日月町光都1丁目1番1号 財団法人高輝度光科学研究センター内 Fターム(参考) 2G085 AA13 BB20 BE01 BE06 CA20 CA27 DB10 EA01 EA08 2G088 FF02 FF14 GG25 JJ01 JJ09 JJ23 JJ32 JJ37 KK07 KK27 KK35 5C030 AA07 5F046 DB01 DC02 GA14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体基板の上に、電極パターンを形成
    した、ビーム位置検出装置。
  2. 【請求項2】 電極パターンとして、三角形の繰返し形
    状を採用した請求項1に記載のビーム位置検出装置。
  3. 【請求項3】 電極パターンとして、短冊形状を採用し
    た請求項1に記載のビーム位置検出装置。
  4. 【請求項4】 電極パターンとして、請求項2及び請求
    項3に記載の両方の形状を有するビーム位置検出装置。
  5. 【請求項5】 絶縁体基板の材料として、窒化アルミ、
    ベリリア等の高熱伝導性セラミックを用いた、請求項1
    乃至請求項4のいずれかに記載のビーム位置検出装置。
JP2001307340A 2001-10-03 2001-10-03 ビーム位置検出装置 Pending JP2003114280A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007183142A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Japan Synchrotron Radiation Research Inst 高耐熱・高速放射光モニター

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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