JP2003113382A - ガス化プラント用流動床ガス化炉の制御方法及び制御装置 - Google Patents

ガス化プラント用流動床ガス化炉の制御方法及び制御装置

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JP2003113382A
JP2003113382A JP2001306369A JP2001306369A JP2003113382A JP 2003113382 A JP2003113382 A JP 2003113382A JP 2001306369 A JP2001306369 A JP 2001306369A JP 2001306369 A JP2001306369 A JP 2001306369A JP 2003113382 A JP2003113382 A JP 2003113382A
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光 瀬戸川
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隆司 今泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料として廃棄物を用いる場合であっても、
容易に安定した運転が行なえるガス化プラント用流動床
ガス化炉の自動制御方法及び装置を提供すること。 【解決手段】 原料を流動床において熱分解する流動床
ガス化炉4と、流動床ガス化炉4から送出される熱分解
ガスを高温でガス改質して製品ガスとする高温ガス化炉
7とを具備するガス化プラント用流動床ガス化炉であ
る。本プロセスで合成される製品ガスの流量が予め設定
した設定流量になるように流動床ガス化炉4に投入する
原料の量を制御する原料供給量制御工程と、原料が流動
床において熱分解ガス化されるに必要な炉床温度を設定
し流動床ガス化炉4に供給する炉床吹込み酸素流量を設
定した炉床温度になるように制御する炉床温度制御工程
と、を具備することで本プロセスで合成される製品ガス
の流量を予め設定した設定流量に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物(ゴミ等)
を有効利用できるガス(化学原料)としてリサイクルす
るようにガス改質を行なう場合等に用いて好適な、ガス
化プラント用流動床ガス化炉の自動制御方法及び装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は製品ガス精製プラントの一例を示
すプロセス概要図である。同図に示す製品ガス精製プラ
ントは、原料前処理及び貯留設備1と、原料供給設備2
と、原料供給フィーダ3と、流動床低温ガス化炉(流動
床ガス化炉)4と、高温ガス化炉(高温炉)7と、ガス
洗浄・精製設備8と、ガス利用設備9と、不燃物抜き出
し設備5と、流動媒体供給設備6とを具備して構成され
ている。
【0003】そしてまず原料前処理及び貯留設備1にお
いて廃棄物を炉内に投入し易いように加工した原料を、
原料供給設備2に移送して貯留し、定期的に原料供給フ
ィーダ3に原料を吐き出す。そして原料供給フィーダ3
は内部に設置したモータを回転駆動することでスクリュ
ー式の原料押出機を回転し、原料を定量的に流動床低温
ガス化炉(流動床ガス化炉)4内に送り込み、流動床低
温ガス化炉4では投入された原料を流動床方式で600
〜700℃程度で熱分解し、さらにこの熱分解ガスを高
温ガス化炉7に送って1300〜1500℃程度でガス
改質し、高温ガス化炉7内においてガスとならなかった
金属等の溶融スラグ11を取り出した後のガスをガス洗
浄・精製設備8に送り込む。そしてこのガスをガス洗浄
・精製設備8において洗浄及び精製してガス利用設備9
に送り、精製ガスは燃料電池の原料やアンモニア合成な
どに有効利用される。
【0004】一方流動床低温ガス化炉4でガスにならな
かった不燃物(アルミ等)は流動媒体(砂)と共に不燃
物抜出し設備5に抜き出され、不燃物10が取り出され
た後に流動媒体のみが流動媒体供給設備6に送られ、流
動床低温ガス化炉4内に戻される。
【0005】上記製品ガス精製プラントにおいては、所
定のプロセス状態量(プロセス運転時に各設備で生じる
実際の物理的・化学的現象を数値で表したもの、例えば
炉内温度、原料供給量、各種気体の流量・濃度)になる
ように、流動床低温ガス化炉4及び高温ガス化炉7に供
給する酸素や蒸気や原料等の各操作量を制御する。この
制御は、プラントの各種設備のプロセス状態量を測定装
置により計測して電気信号に変換し、プラントを監視制
御する監視制御装置にて信号を受けて表示し、監視され
る。
【0006】ところで従来の製品ガス精製プラントは、
供給する原料として廃棄物のようにその組成や発熱量の
変動の大きいものを用いておらず、原料組成及び原料成
形性の安定した原料を用いる化学プラントであったの
で、原料のガス化速度や反応速度はある一定の原料投入
量に対しては一定となる。つまり運転員が定常的に運転
できるある運転ポイントを見つければ、原料供給量や酸
素供給量等の操作設定値を固定しておいても定常運転状
態を継続することが可能になる。従って従来は複数のプ
ロセス状態量から自動的に複数の操作量を変更する制御
はしていなかった。
【0007】一方この製品ガス精製プラントの原料とし
て図3に示すように廃棄物を加工した原料を供給する場
合、組成や成形性の不確定な原料を投入することとなる
ので、この場合は運転員が常に複数のプロセス状態量を
監視し、場合によっては原料供給量や酸素供給量を逐次
変更する操作を行なわねばならない。しかしながらそう
すると監視する運転員によって操作量が変わったり、操
作する間隔がまちまちになることがあったり、目的とし
ているプロセス状態量からかなり逸脱して爆発等を誘発
する危険な状態になる恐れもあった。
【0008】一方従来の制御では、流動床低温ガス化炉
4内又はその後段側のプロセス状態量を捕らえて流動床
低温ガス化炉4側の操作量を変更する制御と、高温ガス
化炉7内又はその後段側のプロセス状態量を捕らえて高
温ガス化炉7側の操作量を変更する制御とを合せて全体
の制御としているが、高温ガス化炉7側の操作量の変更
は高温ガス化炉7内で溶融して炉壁を伝って落ちる溶融
スラグのスムーズな流れを阻害し炉壁のある部分での滞
留を引き起こしたり、逆に炉壁に定常的に溜まっていた
スラグが一気に落ちてきてこの溶融スラグを炉外へ排出
する排出口を閉塞させたりする現象を引き起こす大きな
原因となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたものでありその目的は、たとえ原料として
廃棄物を用いる場合であっても、容易に安定した運転が
行なえるガス化プラント用流動床ガス化炉の自動制御方
法及び装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、原料を流動床において熱分解する流動床ガ
ス化炉と、流動床ガス化炉から送出される熱分解ガスを
高温でガス改質して製品ガスとする高温ガス化炉とを具
備するガス化プラント用流動床ガス化炉の制御方法にお
いて、本プロセスで合成される製品ガスの流量が予め設
定した設定流量になるように流動床ガス化炉に投入する
原料の量を制御する原料供給量制御工程と、原料が流動
床において熱分解ガス化されるに必要な炉床温度を設定
し流動床ガス化炉に供給する炉床吹込み酸素流量を前記
設定した炉床温度になるように制御する炉床温度制御工
程と、を具備することで前記本プロセスで合成される製
品ガスの流量を予め設定した設定流量にすることを特徴
とする。
【0011】また本発明は、前記原料供給量制御工程
で、本プロセスで合成される製品ガスの流量を測定して
その測定値と前記設定流量の偏差から流動床ガス化炉に
投入すべき原料の量の増減と、流動床ガス化炉に供給さ
れる原料の供給量を測定してその測定値と前記算出した
原料供給量の偏差から流動床ガス化炉に投入すべき原料
の量の増減と、を加えて全体として流動床ガス化炉に投
入する原料の量の増減制御を行うことを特徴とする。
【0012】また本発明は、前記炉床温度制御工程で、
流動床ガス化炉内の炉床温度を測定してその測定値と前
記設定した炉床温度の偏差から流動床ガス化炉に供給す
る炉床吹込み酸素流量の増減制御を行うことを特徴とす
る。
【0013】また本発明は、原料を流動床において熱分
解する流動床ガス化炉と、流動床ガス化炉から送出され
る熱分解ガスを高温でガス改質して製品ガスとする高温
ガス化炉とを具備するガス化プラント用流動床ガス化炉
の制御装置において、本プロセスで合成される製品ガス
の流量が予め設定した設定流量になるように流動床ガス
化炉に投入する原料の量を制御する原料供給量制御手段
と、原料が流動床においてガス化されるに必要な炉床温
度を設定し流動床ガス化炉に供給する炉床吹込み酸素流
量を前記設定した炉床温度になるように制御する炉床温
度制御手段と、を具備することで前記本プロセスで合成
される製品ガスの流量を予め設定した設定流量にするこ
とを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態
にかかる流動床ガス化炉を含む廃棄物ガス化プラントの
自動制御装置の概略ハード構成図である。同図に示すよ
うにこの自動制御装置は、シミュレーション装置40と
監視制御装置20とを具備して構成されている。ここで
シミュレーション装置40はコンピュータによって構成
されている。また監視制御装置20はコンピュータから
なる制御用コントローラ21と監視制御インターフェー
スとなる操作、監視装置23とを具備し、何れも装置間
LAN接続用ハブ25を介してシミュレーション装置4
0に接続されている。そして制御用コントローラ21は
I/O装置31を介してプラント設備30を運転監視制
御する。即ち制御用コントローラ21は流動床ガス化炉
を含むプラント設備30を運転するために必要な原料投
入量、酸素吹込み量等の操作量をそれぞれ所定のタイミ
ングで所定量になるようにバルブの開閉やモータの駆動
などからなる操作手段を自動的に操作・制御する。
【0015】そして本発明においては図3に示す流動床
低温ガス化炉4に投入する原料と炉床温度を制御するこ
とで流動床低温ガス化炉4から送出される熱分解ガスの
流量(熱分解ガスの流量と高温ガス化炉7でガス改質さ
れた製品ガスの流量の間には相関関係があるので、熱分
解ガスの流量を製品ガスの流量に置き換えても良い)が
定量化される(即ち3つの値の間には相関関係がある)
ことに着目し、流動床低温ガス化炉4に投入する原料供
給量に定量性を持たせる制御と、流動床低温ガス化炉4
の炉床温度(砂の温度)を一定にする制御とを同時に行
なうことにより、流動床低温ガス化炉4で発生する熱分
解ガス量を定量化し、これによって高温ガス化炉7の操
作量を一定にして高温ガス化炉7内の運転状態を定常的
に保つようにし、高温ガス化炉7の操作を不要(又は容
易)にするようにした。その際廃棄物ガス化特有となる
原料の組成のバラツキ及び不定形性により、上記原料供
給量と炉床温度が変動するのを微少に補正する。以下両
制御の方法について説明する。
【0016】〔原料供給自動制御〕ここで図2は監視制
御装置20において行なわれる原料供給自動制御方法を
示す原料供給量制御フロー図である。同図においてまず
得ようとする製品ガスの設定流量D11を決め、この製
品ガスの設定流量D11に応じた原料供給量D4をシミ
ュレーション装置40によるシミュレーションによって
算出する。例えば原料中のHとCとO等の量及び吹込み
酸素量、蒸気量、低温ガス化炉4、高温ガス化炉7の温
度、圧力等の条件と熱バランス、マテリアルバランス計
算から製品ガス中のH2とCOとCO2とN2等が算出で
きるので、逆に製品ガスの設定流量からシミュレーショ
ンによって原料供給量D4が算出できるのである。即ち
例えば製品ガスの設定流量D11を2000m3/hと
すると、原料供給量D4が1000kg/hというよう
に算出される。
【0017】次に算出した原料供給量D4から、この原
料供給量D4とするための原料供給装置3のモータMの
回転数をパーセント換算(100%をモータMの最大回
転数としたときの回転数の割合)して求め(換算値D1
%)、この換算値D1を補正回転数D17及び制御基準
回転数D2として原料供給装置3のモータMを駆動する
インバータINVに出力する。これによってモータMの
回転数に応じた原料が流動床低温ガス化炉4に逐次投入
されていく。
【0018】一方原料供給フィーダ3から流動床低温ガ
ス化炉4内に投入される原料の供給量は、流動床低温ガ
ス化炉4内に設置した原料供給量測定センサS1によっ
て逐次測定されているが、投入される原料は廃棄物の性
質によって必ずしも一定量ずつ投下されず、例えモータ
Mの回転数が一定でも投下量はまとまって多量に投下さ
れたり少なく投下されたりする。そこで原料供給量測定
センサS1によって逐次測定される測定量を監視制御装
置20に入力して、その移動平均演算を行なって供給さ
れる原料の平均値である移動平均演算値D3を求める。
次にこの移動平均演算値D3と前記原料供給量D4とを
比較してその差である偏差計算値D5を求め、次に図4
に示すような〔原料の偏差計算値D5を0にするために
モータMの回転数を増減すべき値(%)〕の関数データ
によって偏差計算値D5を0にするための原料供給装置
3の回転数(%)の増減すべき補正出力値D6を求め
る。即ち例えば原料供給量D4が1000kg/hで移
動平均演算値D3が900kg/hの場合は、偏差計算
値D5が−100kg/hで、図4から回転数の補正出
力値D6は+3%になる。つまり実際に供給されている
原料が100kg/hだけ少ないので、その分モータM
の回転数を3%上げるということである。
【0019】次にこの補正出力値D6に対して係数D8
を掛けて補正強度D7を決定する。係数D8は例えば
0.1や0.2という数値である。前記偏差計算値D5
を即座に0にするように原料供給装置3の回転数の補正
を行なうと、原料投入量が急激に増減するので、原料投
入量を段階的に徐々に補正していくため、係数D8を掛
けるのである。例えば係数D8を0.1とした場合、補
正出力値D6が+3%なので補正強度D7は+0.3%
になる。なお補正出力値D6はこれが一定間隔毎に更新
されるようにタイマ設定値D9を設定している。例えば
タイマ設定値D9を1分とすると、1分毎に補正出力値
D6と補正強度D7が更新されていく。
【0020】一方製品ガスの実際の流量は、ガス洗浄、
精製設備8とガス利用設備9の間に設置した流量測定セ
ンサS2によって逐次測定されているので、この逐次測
定されている測定量を監視制御装置20に入力し、その
移動平均演算を行なって排出される製品ガスの流量の平
均値である移動平均演算値D10を求める。次にこの移
動平均演算値D10と製品ガスの設定流量D11とを比
較してその差である偏差計算値D12を求め、次に図5
に示すような〔製品ガスの偏差計算値D12を0にする
ためにモータMの回転数を増減すべき値(%)〕の関数
データによって原料供給装置3の回転数(%)の増減す
べき補正出力値D13を求める。
【0021】次にこの補正出力値D13に対して係数D
15を掛けて補正強度D14を決定する。係数D15は
前記係数D8と同様に原料投入量を段階的に徐々に補正
していくためのものであり、例えば0.1や0.2とい
う数値である。なお補正出力値D13はこれが一定間隔
毎に更新されるようにタイマ設定値D16を設定してい
る。
【0022】そして最初にシミュレーションによって求
めた原料供給装置3のモータMの回転数の換算値D1
(換算値Xになる)に、前記タイマ設定値D9の制御周
期毎に補正強度D7を加算すると共に、前記タイマ設定
値D16の制御周期毎に補正強度D14を加算し、その
加算値を補正回転数D17及び制御基準回転数D2とし
て原料供給装置3のモータMを駆動するインバータIN
Vに出力し、モータMの回転数を補正する。なお当初は
換算値Xとしてシミュレーションによって求めた換算値
D1を用いるが、補正強度D14又はD7が加算され始
めた段階でスイッチSW1を切り換えて補正後の制御基
準回転数D2を改めて換算値Xとして用い、この新たな
換算値Xに対して補正を繰り返して行き、製品ガスの設
定流量D11に近づけていく。例えばある瞬間の換算値
Xが50%で、補正強度D7が+0.3%、補正強度D
14が−0.1%の場合、補正回転数D17は50.2
%になる。そしてこの補正回転数D17(=50.2
%)を次の換算値Xとして補正を繰り返していく。
【0023】以上のように製品ガスの設定流量と、この
設定流量からシミュレーションによって求められる原料
の設定投入量とになるように、原料供給量測定センサS
1によって求めた実際の原料供給量と流量測定センサS
2によって求めた実際の製品ガス流量を用いて補正して
いくことで、安定した製品ガス流量が得られる。
【0024】〔炉床温度自動制御〕図6は監視制御装置
20において行なわれる炉床温度自動制御方法を示す炉
床温度制御フロー図である。同図においてまず原料が流
動床においてガス化されるに必要な炉床温度設定値d4
を設定し、上記〔原料供給自動制御〕で決めた製品ガス
の設定流量及び算出した原料の設定投入量に対して、こ
の炉床温度設定値d4とするための炉床吹込み酸素流量
d1を、予め記憶しておいたデータ及び数式を用いてシ
ミュレーション装置40のシミュレーションによって算
出する。例えば炉床温度設定値d4を600℃、製品ガ
スの設定流量2000m3/h及び原料供給量1000
kg/hから、例えば炉床吹込み酸素流量d1は200
3/hというように算出される。
【0025】次に算出した炉床吹込み酸素流量d1を、
補正炉床吹込み酸素流量d10とし、最終的に制御基準
炉床吹込み酸素流量d2がこの補正炉床吹込み酸素流量
d10の値と同一になるように所定の変化率r1(%/
min)でこの制御基準炉床吹込み酸素流量d2を徐々
に変化させ、流動床低温ガス化炉4の炉床内に供給する
酸素配管に取り付けた開閉バルブV1の開度を制御す
る。
【0026】その後スイッチSW2を切り換えて算出し
た炉床吹込み酸素流量d1の出力を閉にするとともに、
炉床各部に設置した多数の温度センサT−1〜nによっ
て測定した多数の炉床温度の内の何れか複数本の温度セ
ンサTの測定値を選択スイッチで選択して選択した炉床
温度測定値の平均温度d3を算出し、この平均温度d3
を予め設定した前記炉床温度設定値d4と比較してその
差として偏差計算値d5を求め、〔炉床温度の偏差計算
値d5を0にするために炉床吹込み酸素流量を増減すべ
き値(m3/h)〕の関数データ(図示せず)によって
偏差計算値d5を0にするための炉床吹込み酸素流量の
増減すべき補正出力値d6を求め、この補正出力値d6
に対して係数d8を掛けて補正強度d7を決定する。係
数d8は例えば0.1や0.2という数値である。この
係数d8も、炉床吹込み酸素流量を急激に増減するのを
防止して段階的に徐々に補正していくためのものであ
る。なお補正出力値d6はこれが一定間隔毎に更新され
るようにタイマ設定値d9を設定している。例えば平均
温度d3が590℃だった場合、炉床温度設定値d4は
600℃なので偏差計算値d5は−10℃になり、関数
データによって炉床吹込み酸素流量の補正出力値d6が
例えば10m3/hとなれば、これに係数d8として例
えば0.1を掛けて1m3/hとし、これを補正強度d
7とする。
【0027】そして現在の制御基準炉床吹込み酸素流量
d2に対して、タイマ設定値d9の制御周期毎に補正強
度d7を加算して、その加算値を補正炉床吹込み酸素流
量d10とし、この補正炉床吹込み酸素流量d10とな
るように現在の制御基準炉床吹込み酸素流量d2を所定
の変化率r1で徐々に変化させ、最終的に補正炉床吹込
み酸素流量d10と同じ値にする。以後この制御基準炉
床吹込み酸素流量d2の補正をタイマ設定値d9で設定
した時間毎に繰り返すことで、所望の炉床温度設定値d
4に近づけるようにする。
【0028】以上のように原料が流動床においてガス化
されるに必要な炉床温度となるように、制御基準炉床吹
込み酸素流量d2を制御して補正していくことで、安定
した製品ガス流量が得られる。
【0029】以上本発明の実施形態を説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範
囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書
及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明
の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範
囲内である。例えばプラントとしては、他の種々の構造
・機能のものであっても良い。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば以下のような優れた効果を有する。 製品ガス流量に影響を与える原料の供給量と炉床温度
とを制御することで、安定した製品ガス流量が得られ
る。これによって高温ガス化炉には安定したガス化ガス
を送り込むことが可能となり、高温ガス化炉の各種操作
量を変動する必要がなくなる。高温ガス化炉に安定した
ガスを送り込むことでその操作量を変更させなければ、
高温ガス化炉内を溶融して流れるスラグの流れを常に定
常的に保てるので、スラグの排出も良好となる。
【0031】本発明にかかる自動制御をかけることに
より運転員が操作することがほとんど不要で、運転員毎
に異なる操炉方法を行うことによって生じる不安定な運
転状態を招くこともなく、監視をメインとした安全な操
炉が実現できる。
【0032】少ない運転員数で安定した製品ガスを送
出することが可能となるので効率的な運転が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃棄物ガス化プラントの自動制御装置の概略ハ
ード構成図である。
【図2】原料供給量制御フロー図である。
【図3】製品ガス精製プラントの一例を示すプロセス概
要図である。
【図4】原料の偏差計算値D5を0にするために増減す
べきモータMの回転数を示す図である。
【図5】製品ガスの偏差計算値D12を0にするために
増減すべきモータMの回転数を示す図である。
【図6】炉床温度制御フロー図である。
【符号の説明】
1 原料前処理及び貯留設備 2 原料供給設備 3 原料供給フィーダ 4 流動床低温ガス化炉 5 不燃物抜き出し設備 6 流動媒体供給設備 7 高温ガス化炉 8 ガス洗浄・精製設備 9 ガス利用設備 20 監視制御装置 21 制御用コントローラ 23 操作、監視装置 25 装置間LAN接続用ハブ 31 I/O装置 30 プラント設備 40 シミュレーション装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10J 3/54 C10J 3/54 L F23C 10/28 F23G 5/30 ZABP F23G 5/30 ZAB F23C 11/02 305 (72)発明者 瀬戸川 光 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 奥 秀一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 今泉 隆司 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 稲井 恒 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 3K064 AA08 AA14 AA15 AB03 AC07 AC12 AC13 AC15 AC16 AD01 AD08 AE01 BA07 BA21 4G070 AA01 AB06 BB32 CB19 CC03 CC06 DA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を流動床において熱分解する流動床
    ガス化炉と、流動床ガス化炉から送出される熱分解ガス
    を高温でガス改質して製品ガスとする高温ガス化炉とを
    具備するガス化プラント用流動床ガス化炉の制御方法に
    おいて、 本プロセスで合成される製品ガスの流量が予め設定した
    設定流量になるように、流動床ガス化炉に投入する原料
    の量を制御する原料供給量制御工程と、 原料が流動床においてガス化されるに必要な炉床温度を
    設定し、流動床ガス化炉に供給する炉床吹込み酸素流量
    を前記設定した炉床温度になるように制御する炉床温度
    制御工程と、を具備することで前記プロセスで合成され
    る製品ガスの流量を予め設定した設定流量にすることを
    特徴とするガス化プラント用流動床ガス化炉の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記原料供給量制御工程では、本プロセ
    スで合成される製品ガスの流量を測定してその測定値と
    前記設定流量の偏差から流動床ガス化炉に投入すべき原
    料の量の増減と、 流動床ガス化炉に供給される原料の供給量を測定してそ
    の測定値と前記算出した原料供給量の偏差から流動床ガ
    ス化炉に投入すべき原料の量の増減と、を加えて全体と
    して流動床ガス化炉に投入する原料の量の増減制御を行
    うことを特徴とする請求項1記載のガス化プラント用流
    動床ガス化炉の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記炉床温度制御工程では、流動床ガス
    化炉内の炉床温度を測定してその測定値と前記設定した
    炉床温度の偏差から流動床ガス化炉に供給する炉床吹込
    み酸素流量の増減制御を行うことを特徴とする請求項1
    記載のガス化プラント用流動床ガス化炉の制御方法。
  4. 【請求項4】 原料を流動床において熱分解する流動床
    ガス化炉と、流動床ガス化炉から送出される熱分解ガス
    を高温でガス改質して製品ガスとする高温ガス化炉とを
    具備するガス化プラント用流動床ガス化炉の制御装置に
    おいて、 本プロセスで合成される製品ガスの流量が予め設定した
    設定流量になるように流動床ガス化炉に投入する原料の
    量を制御する原料供給量制御手段と、 原料が流動床においてガス化されるに必要な炉床温度を
    設定し、流動床ガス化炉に供給する炉床吹込み酸素流量
    を前記設定した炉床温度になるように制御する炉床温度
    制御手段と、を具備することで前記プロセスで合成され
    る製品ガスの流量を予め設定した設定流量にすることを
    特徴とするガス化プラント用流動床ガス化炉の制御装
    置。
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