JP2003113012A - 池沼用浮遊性アオコ抑制粒材 - Google Patents

池沼用浮遊性アオコ抑制粒材

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JP2003113012A
JP2003113012A JP2001310784A JP2001310784A JP2003113012A JP 2003113012 A JP2003113012 A JP 2003113012A JP 2001310784 A JP2001310784 A JP 2001310784A JP 2001310784 A JP2001310784 A JP 2001310784A JP 2003113012 A JP2003113012 A JP 2003113012A
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suppressing
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Akira Sato
昭 佐藤
Koji Kobayashi
孝司 小林
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 池や沼等のアオコ発生の防止及び既に発生し
ているアオコの増殖を抑制し得る一方で、水中や底土中
に生息している生物群には安全であり、かつ水面に浮い
て効率よく拡展し得る池沼用浮遊性アオコ抑制粒材の提
供。 【解決手段】 有機質材としておが屑を粉砕した木粉
を、アオコ抑制剤として亜鉛の水酸化物を、比重調整材
として炭酸カルシウムを、バインダとしてヒドロキシメ
チルセルロースを、それぞれ採用し、これらをリボンミ
キサーで混合し、かつこれに適量の水を加えて混練した
上で、ディスクペレッターによって粒状に成形した後、
これをドライヤーで乾燥し、次いで篩い分けて粒径が概
ね2mmに揃った池沼用浮遊性アオコ抑制粒材を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、これを池や沼など
の水面に散布してアオコ発生の防止や既に発生している
アオコの増殖を抑制して、水中に生育する水中植物を健
全に育成させる池沼用浮遊性アオコ抑制粒材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】池や沼などにあって、その水の流れの穏
やかなところの水面には、晩春から秋口にかけてアオコ
が発生して来るようになる。このアオコをそのまま放置
すると次第に増殖して広くはびこり、水面に花を咲かせ
るスイレンやホテイアオイその他の水中植物の成育を妨
げるようになる。
【0003】アオコは緑色をした藻類の一種で、その発
生を防止する殺菌剤は既に知られている。しかしそのよ
うな殺菌剤を用いてアオコの発生を防止しようとする
と、アオコが死滅するだけではなくて、水中に生息する
魚類、貝類、両生類、水棲昆虫、原生動物、その他の微
小生物等の種々の生物を死滅させるおそれがあり、その
結果、枯れた水中植物の分解が停止し、或いは池や沼な
どに流れ込む種々の有機物等がそのまま残存することと
なって、池沼の汚れを解消することができなくなる問題
が生じる。
【0004】即ち、上記各種の生物は、池沼に流れ込む
種々の有機物類又は池沼で発生する植物又は動物を捕食
してその生体を合成するものであり、その過程で池沼水
を汚すおそれのある上記有機物類を分解し、その結果、
水質の汚濁や、底部への枯死した植物の堆積を抑制する
ものである。それ故、アオコとともにこれらの生物も死
滅させられてしまうと、枯死した水中植物の底部への堆
積が放置され、また池沼水の水質の悪化を招くものとな
ってしまう訳である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点を解決し、池沼に於けるアオコの発生
の防止及び既に発生しているアオコの増殖を効率的に抑
制する一方で、水中に生息している生物群に対しては安
全であり、必要領域に良好に拡散して作用効果を均一に
発揮することができる池沼用浮遊性アオコ抑制粒材を提
供することを解決の課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の1は、有機質材
とアオコ抑制剤と比重調整材とバインダとの混合物を多
孔質粒状に造粒した池沼用浮遊性アオコ抑制粒材であ
る。
【0007】本発明の2は、本発明の1の池沼用浮遊性
アオコ抑制粒材に於いて、前記アオコ抑制剤として亜鉛
の水酸化物及び銅の水酸化物の一方又は双方の混合物を
採用したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、有機質材とアオコ抑制
剤と比重調整材とバインダとの混合物を多孔質粒状に造
粒した池沼用浮遊性アオコ抑制粒材であり、これを池や
沼などの水面に投げ込んだ場合に、浮上状態で広い範囲
に平均に拡散し、アオコの発生防止や既に発生している
アオコの増殖を抑制するものである。
【0009】前記有機質材としては、たとえば、もみが
ら、牧草、ピーナッの殻、ピートモス、木粉、腐植酸等
が採用できる。これらを採用した理由は、いずれもその
内部が多孔性となっているのでバインダでアオコ抑制剤
を付着させる際に、内部にまでより多くのアオコ抑制剤
を保持させることができるからである。またこれらは、
いずれも比重が小さく(軽く)水面に浮かせることがで
きるので、アオコに絡まんで粒材に含ませたアオコ抑制
剤を作用させるのに好都合だからでもある。
【0010】また前記もみがら等を前記有機質材として
採用する場合は、そのサイズは、これを材料の一部に用
いて多孔質粒状に造粒する観点から200μm以下とす
るのが望ましい。なお前記もみがら等は、前記有機質材
としては、各々の単一材又は二種以上の混合材として用
いることができる。
【0011】前記アオコ抑制剤としては、無機化合物の
亜鉛の水酸化物〔Zn(OH)2 〕や銅の水酸化物〔C
u(OH)2 〕を採用することができる。これらの無機
化合物は、殆どアオコに対してだけ作用して、アオコの
発生や増殖を抑制するものであって、スイレンなどの水
中植物の成育や、これらを植え付けてある底土の中の微
小生物又は水中の魚類その他の生物の生息には悪影響を
与えることはなく、安全であることを確認したものであ
る。
【0012】上記無機化合物は、アオコ抑制剤として、
それぞれ単独で、或いは併用することができる。
【0013】前記比重調整材は、製造対象である浮遊性
アオコ抑制粒材の比重を調整するためのものである。製
造対象の比重を1より小さく、たとえば、0.9〜0.
7程度になるように調整して池や沼の水面に浮くように
するためのものである。必要に応じて使用割合を調整す
ることにより比重を調整するものである。
【0014】この比重調整材としては、たとえば、シリ
カヒューム、フライアッシュ、シラスバルーン、ホワイ
トカーボン、炭酸カルシウム、タルク、クレー、珪砂粉
等が採用できる。これらは単一材又は二種以上の混合材
として用いることができる。またこれらの比重調整材を
粉末状態で利用する場合のサイズは、製造対象である浮
遊性アオコ抑制粒材を多孔質粒状に造粒する観点から2
00μm以下であることが望ましい。
【0015】前記バインダは、前記有機質材と、前記ア
オコ抑制剤と、前記比重調整材とを混合して適度の強度
を保持した粒材に構成するための接着剤であり、たとえ
ば、水溶性高分子材料をそれとして用いることができ
る。
【0016】上記水溶性高分子材料としては、たとえ
ば、澱粉、メチルセルロース、エチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、グアーガム、キサンタンガム、ビーンガム、グルテ
ンなどが挙げられる。この中でも天然高分子材料である
澱粉、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、グアーガム、グルテン等が
自然界で容易に分解され得ることから適当である。
【0017】また前記バインダとしては、無機粘土鉱物
材料を用いることもできる。この無機粘土鉱物材料とし
てはベントナイトが好ましい。
【0018】更にバインダとして用いる水溶性高分子材
料及び無機粘土鉱物材料は、単一で又は複数種を混合し
て用いることができる。
【0019】前記アオコ抑制剤は、製造対象の浮遊性ア
オコ抑制粒材の中に3〜15重量%の割合で含むように
することが適当である。アオコ抑制剤が3重量%未満で
は、アオコ抑制粒材を構成したときに含有量が少なすぎ
て、充分なアオコ抑制効果を得るためには、池や沼など
の水面に散布する量が多量に必要となる。また前記アオ
コ抑制剤が12重量%を越えると、散布する量は少なく
て済むようになるが、水面に平均に散布することが困難
となる。
【0020】また前記有機質材と前記アオコ抑制剤と前
記比重調整材との混合物と、前記バインダとの配合重量
比率は、有機質材とアオコ抑制剤と比重調整材との混合
物:バインダ=100:3〜100:12の範囲とする
のが適当である。前記バインダの重量比が3未満では得
られる粒材の強度が弱く壊れやすいものとなる。また前
記バインダが12を越えると、多孔性に造粒することが
困難となる。
【0021】本発明の池沼用浮遊性アオコ抑制粒材は、
種々の製造方法によってこれを製造することができる。
たとえば、前記有機質材と前記アオコ抑制剤と前記比重
調整材と前記バインダとを所定の比率で配合し、加水し
て混練した後に、湿式加圧成形して造粒し、えられた粒
材を乾燥して適度な目開きの篩で篩分けするプロセスで
製造することができる。
【0022】以上の製造プロセスに於いて、前記有機質
材と前記アオコ抑制剤と前記比重調整材とを混合する混
合装置としては、リボンミキサー、ナウターミキサー、
ヘンシェルミキサー又はスパルタンリューザー等が挙げ
られる。また加水して混練する混練装置としては、リボ
ンミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、
スパルタンリューザー又はニーダー等が挙げられる。ま
た前記湿式加圧成形手段としては、目皿押し出し式成形
機(ディスクペレッター)等が挙げられる。更に乾燥手
段としては、振動流動乾燥機又はロータリードライヤー
等が挙げられる。
【0023】また前記湿式加圧成形手段によって造粒す
る粒材の径は1〜10mm程度とするのが適当である。粒
径が1mm未満であると粒材としたものを池や沼などの水
面に散布したときに、少しの風でも飛散し易いものとな
ったり、水面で固まり易くなったりして好ましくない。
また10mmを越えると、体積に比して表面積が小さくな
るため、水との接触面積が小さくなり、好ましくない。
【0024】本発明の池沼用浮遊性アオコ抑制粒材の使
用方法について説明する。一般に池・沼にあって水の流
れの弱い淀んだところには、気温の上昇に伴って水温が
上がってくると、その水面には既にアオコの発生が認め
られるか、或いは、アオコが発生しやすい状態となって
くる。このようなところをそのまま放置しておくと次第
にアオコが増殖してはびこるようになったり、或いは未
発生のところに、アオコが発生してくるようになる。こ
のような池沼の水面に前述のようにして製造した前記ア
オコ抑制粒材を、水面1m2当たり30〜120gを平
均に散布する。
【0025】アオコ抑制粒材を水面に投入すると、比重
が1より小さいために水面に浮いた状態で拡展して一面
に平均に散布した状態になる。そして池沼の各所でアオ
コ抑制粒材から水中にアオコ抑制剤が溶け出し、アオコ
の発生を防止するようになる。またアオコが既に発生し
ている場合は、このアオコ抑制粒材は、アオコに絡まる
ように付着し、かつその状態で水中にアオコ抑制剤が溶
け出し、その増殖を抑制するようになる。
【0026】またこのアオコ抑制粒材は、前記有機質材
でその内部が多孔性となっているものを採用したので、
アオコ抑制剤が内部深くまで付着している。そのため、
これを水面に散布したときには、水中に、長期間にわた
って継続的にアオコ抑制剤が溶け出すこととなり、その
間継続的にアオコの発生を防止したり、アオコの増殖を
抑制することができる。このアオコの発生を防止した
り、アオコの増殖を抑制する効果は、投入した場所の気
象条件にもよるが、散布後約3月を経過する頃には顕著
になり、通常、その効果は1シーズンは継続する。若干
流れの速いところ等では、効果が失われやすいので、ア
オコの発生状況を目視して確認し、再投入すればよい。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。
【0028】<実施例1>有機質材としておが屑を粉砕
した木粉(粒度100メッシュ通過)を、アオコ抑制剤
として亜鉛の水酸化物を、比重調整材として炭酸カルシ
ウム(粒度80メッシュ通過)を、バインダとしてヒド
ロキシメチルセルロースを、それぞれ採用し、次に示す
配合割合で池沼用浮遊性アオコ抑制粒材の製造を行っ
た。 〔配合割合〕 木粉(粒度100メッシュ通過) 85重量部 亜鉛の水酸化物 9重量部 炭酸カルシウム(粒度80メッシュ通過) 6重量部 ヒドロキシメチルセルロース 8重量部
【0029】初めに前記配合割合の木粉と亜鉛の水酸化
物と炭酸カルシウムとをリボンミキサーで混合し、この
混合物に、上記所定割合となるヒドロキシメチルセルロ
ースを水に3%濃度に溶解したものと適量の水とを加え
て混練した。そしてこれを目皿押し出し式成形機(ディ
スクペレッター)に送って、径が2mmの粒状に成形し、
これをロータリードライヤーで乾燥して、最後に目開き
が1.5mmの篩を通過させて細かく砕かれたものを除去
して、実施例1の池沼用浮遊性アオコ抑制粒材を得た。
【0030】<実施例2>有機質材としておが屑を粉砕
した木粉(粒度100メッシュ通過)を、アオコ抑制剤
として銅の水酸化物を、比重調整材としてクレー(粒度
80メッシュ通過)を、バインダとしてヒドロキシメチ
ルセルロースを、それぞれ採用し、次に示す配合割合で
池沼用浮遊性アオコ抑制粒材の製造を行った。 〔配合割合〕 木粉(粒度100メッシュ通過) 87重量部 銅の水酸化物 9重量部 クレー(粒度80メッシュ通過) 4重量部 ヒドロキシメチルセルロース 8重量部
【0031】初めに前記配合割合の木粉と銅の水酸化物
とクレーとをリボンミキサーで混合し、この混合物に、
上記所定割合となるヒドロキシメチルセルロースを水に
3%濃度に溶解したものと適量の水とを加えて混練し
た。そしてこれを目皿押し出し式成形機(ディスクペレ
ッター)に送って径が2mmの粒状に成形し、これをロー
タリードライヤーで乾燥して、最後に目開きが1.5mm
の篩を通過させて細かく砕かれたものを除去し、実施例
2の池沼用浮遊性アオコ抑制粒材を得た。
【0032】<テスト使用方法>実施例1及び実施例2
によって得た池沼用浮遊性アオコ抑制粒材を試験試料と
して、次に示す二つのテスト使用を行ってその効果を確
認した。
【0033】<テスト使用1>スイレンが植えてある某
池に於いて、流れが淀んでいて、日当たりが良く、かつ
風が遮られており、更にアオコが発生していない相互に
同様な条件のエリアを3ケ所選定し、その内の2カ所に
ついては、それぞれ岸から約1mの位置から池の中程に
向かって、約幅3m、長さ5mの区域(15m2)の池
の表面に各試験試料を1m2当たり60gの割合で投入
してテスト使用1を試みた。他の一カ所には何も投入せ
ず、放置した。なお、それぞれのテスト使用の区域は、
間隔を30m以上空けてテストを行った。追加投入はし
なかった。
【0034】<テスト使用2>スイレンが植えてある別
の某池に於いて、流れが淀んでいて、日当たりが良く、
かつアオコが既に発生している相互に同様な条件のエリ
アを3ケ所選定し、その内の2カ所については、それぞ
れ岸から約1mの位置から池の中程に向かって、約幅3
m、長さ5mの区域(15m2)の池の表面に各試験試
料を1m2 当たり80gの割合で投入してテスト使用2
を試みた。他の一カ所には何も投入せず、放置した。な
お、それぞれのテスト使用の場所は、間隔を30m以上
空けてテストを行った。追加投入はしなかった。
【0035】<試験項目及び試験方法>テスト使用1及
びテスト使用2に対して、次に示す試験項目につき、4
月15日〜10月31日の6ケ月以上に渡ってその使用
の状況を観察し、テスト使用1の試験結果を表1に、テ
スト使用2の試験結果を表2にまとめた。
【0036】<テスト使用1の試験項目及び試験方法> 1.スイレン池の表面へのアオコの発生状況の確認。 スイレン池の表面にそれぞれの試験試料を投入した後、
その直後から毎週一回、池の表面の状態を視覚で観察し
て、アオコの発生の有無を確認する。 2.スイレンの成育状況の確認。 スイレン池の表面にそれぞれの試験試料を投入した後、
その直後から毎週一回、スイレンの成育状況を視覚で観
察して、正常に成育しているか、異変が発生しているか
確認する。 3.スイレン池の水の中に生息する生物群の確認。 スイレン池の表面にそれぞれの試験試料を投入した後、
その直後から二週間に一回、池の水を採取して、その中
に生物が生息しているか否かを拡大ルーペ(10倍)を
用いて視覚により確認する。
【0037】<テスト使用2の試験項目及び試験方法> 1.アオコが発生しているスイレン池のアオコの状態変
化の確認。 アオコが発生しているスイレン池の表面にそれぞれの試
験試料を投入した後、その直後から毎週一回、アオコの
状態変化を視覚で観察して確認する。 2.アオコが発生しているスイレン池のスイレンの成育
状況の変化の確認。 アオコが発生しているスイレン池の表面にそれぞれの試
験試料を投入した後、その直後から毎週一回、スイレン
の成育状況を視覚で観察して、正常に成育しているか、
異変が発生しているか確認する。 3.アオコが発生しているスイレン池の水の中に生息す
る生物群の確認。 アオコが発生しているスイレン池の表面にそれぞれの試
験試料を投入した後、その直後から二週間に一回、池の
水を採取して、その中に生物が生息しているかを拡大ル
ーペ(10倍)を用いて視覚により確認する。
【0038】
【表1】<テスト使用1の試験結果>
【0039】
【表2】<テスト使用2の試験結果>
【0040】<試験結果からの考察>表1、表2の試験
結果のまとめからも判るように、本発明の池沼用浮遊性
アオコ抑制粒材は、スイレン池にアオコが発生していな
い状態であっても、アオコが既に発生している状態であ
っても、アオコの発生防止又はアオコの抑制効果を保持
している。
【0041】また池沼用浮遊性アオコ抑制粒材に含むア
オコ抑制剤の作用でアオコの増殖が抑制されることによ
って、スイレンは元気を取り戻して成育するようになる
ことが確認されており、アオコ抑制剤はスイレンの成育
に対して悪影響がないことが分かる。
【0042】更に池沼用浮遊性アオコ抑制粒材に含むア
オコ抑制剤は、これを用いた後でも、スイレンが植えて
ある池の水の中には活動的な多数の微小生物の存在が確
認されており、生息する生物群に対して殆ど害がないこ
とが分かる。またアオコが発生していた池では、アオコ
抑制粒材が用いられた後では、アオコの生育が抑制さ
れ、いずれ減少するに至ることにより、微小生物が復活
し、かつより活動的になることも認められている。
【0043】
【発明の効果】したがって、本発明の1の池沼用浮遊性
アオコ抑制粒材によれば、池や沼にアオコが発生してい
ないところ又はアオコが既に発生しているところのいず
れであっても、これを投入することによりアオコの発生
防止又はアオコの抑制効果を発揮することができる。
【0044】また本発明の1の池沼用浮遊性アオコ抑制
粒材に於いては、アオコ抑制剤を保持する担体となる材
料として多孔質材を採用したので、該アオコ抑制剤を該
材料内に深く含滲付着させておくことができる。そのた
め、該アオコ抑制粒材を池や沼に投入すると、そのアオ
コ抑制剤は表面及び内部から徐々に溶け出してくるの
で、その作用効果を長期間にわたって継続的に発揮さ
せ、その間、アオコの発生を防止したり、アオコの増殖
を抑制する作用を持続できることとなる。
【0045】更に本発明の1の池沼用浮遊性アオコ抑制
粒材は、その比重を1より小さくなるように構成したの
で、これを池や沼に投入したときには水面に浮いて、広
く均一に拡散し、広い範囲でアオコが発生し易い水面付
近に効果的に作用するようになる。また既にアオコが発
生しているところでは、そのアオコに絡まるように付着
するので該浮遊性アオコ抑制粒材に含ませたアオコ抑制
剤を効果的に作用させることができる。
【0046】本発明の2の池沼用浮遊性アオコ抑制粒材
によれば、概ねアオコに対してのみ選択的に作用し、そ
の発生や増殖を抑制するものである。それ故、スイレン
等の水中植物、魚類、両生類、水棲昆虫、原生動物、そ
の他の水中生物、或いは底土の中に生息する微小生物等
の生物群に対しては殆ど悪影響を与えることはない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 540 C02F 1/50 540D 540F ZAB ZAB E02B 3/00 E02B 3/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機質材とアオコ抑制剤と比重調整材と
    バインダとの混合物を多孔質粒状に造粒した池沼用浮遊
    性アオコ抑制粒材。
  2. 【請求項2】 前記アオコ抑制剤として、亜鉛の水酸化
    物及び銅の水酸化物の一方又は双方の混合物を採用した
    請求項1の池沼用浮遊性アオコ抑制粒材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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