JP2003112609A - 回動レバーの連結構造 - Google Patents

回動レバーの連結構造

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JP2003112609A
JP2003112609A JP2001308497A JP2001308497A JP2003112609A JP 2003112609 A JP2003112609 A JP 2003112609A JP 2001308497 A JP2001308497 A JP 2001308497A JP 2001308497 A JP2001308497 A JP 2001308497A JP 2003112609 A JP2003112609 A JP 2003112609A
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shaft
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sliding
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Takayoshi Suzuki
隆佳 鈴木
Akira Maruyama
明 丸山
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを増大することなく連結軸のカシメ部
の形成において摺動軸部の外周面への変形を抑制するこ
とができる回動レバーの連結構造を提供する。 【解決手段】 メインレバー22に固定された連結軸2
1にアームヘッド16が回動自在に連結されている。こ
の連結軸21は、アームヘッド16が摺動回転する摺動
軸部32と、摺動軸部32の一端において外径方向に延
出形成されたフランジ部31と、摺動軸部32の他端に
形成されてメインレバー22が固定される固定軸部33
と、固定軸部33のメインレバー22を貫通した先端部
が軸線方向に加圧されて外径方向に延出形成されたカシ
メ部40とを備えている。連結軸21の軸線方向におい
てカシメ部40と反対側の突端部には、同カシメ部40
に対応して凹部41が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回動レバーの連結
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回動レバーの連結構造としては、
例えば特開平11−180259号公報に記載されたも
のが知られている。この回動レバーの連結構造は車両用
ワイパ装置に適用されたもので、図6に示されるように
第1レバーとしてのメインレバー81に固定された連結
軸82に第2レバーとしてのアームヘッド83が回動自
在に連結されている。この連結軸82は、アームヘッド
83が摺動回転する摺動軸部84と、同摺動軸部84の
一端において外径方向に延出形成されたフランジ部85
と、同摺動軸部84の他端に形成されてメインレバー8
1が固定される固定軸部86と、同固定軸部86のメイ
ンレバー81を貫通した先端部が軸線方向に加圧されて
外径方向に延出形成されたカシメ部87とを備えてい
る。そして、これらメインレバー81及びアームヘッド
83は、フランジ部85及びカシメ部87との間に介装
されて軸線方向への移動が規制されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記連結軸
82のカシメ部87は、以下の態様で形成される。すな
わち、図7は上記カシメ部87の形成態様を示す縦断面
図である。同図に示されるように、連結軸82の摺動軸
部84にアームヘッド83を挿通し、更に固定軸部86
にメインレバー81を固定した状態でフランジ部85側
を下方にしてカシメ機のダイ91に載置する。そして、
この状態で固定軸部86のメインレバー81を貫通した
先端部を、上記カシメ部87の外形に応じた凹部92a
を有するカシメ機のパンチ92にて連結軸82の軸線方
向に加圧してカシメ部87を形成する。
【0004】しかしながら、このようなカシメ部87の
形成にあたっては、連結軸82は上記ダイ91及びパン
チ92により連結軸82の軸線方向に圧縮される。そし
て、図7に2点鎖線にて示されるようにこの圧縮により
上記摺動軸部84の外径が拡がるような塑性変形が生じ
ることがある。この場合、連結軸82(摺動軸部84)
の真円度の低下や外径のばらつきが生じ、摺動軸部84
に対して摺動回転するアームヘッド83との間での摩擦
に伴う回動負荷が増大してこれら連結軸82及びアーム
ヘッド83の早期磨耗を招くことがある。
【0005】あるいは、このような塑性変形を抑制する
ために上記連結軸82を成形する材料として展性・延性
の低いものを使用した場合、同連結軸82を切削加工に
て製造する必要があり、材料自体が高価であるのみなら
ず工数も増大してコストの増大を余儀なくされる。
【0006】本発明の目的は、コストを増大することな
く連結軸のカシメ部の形成において摺動軸部の外周面へ
の変形を抑制することができる回動レバーの連結構造を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、第1レバーに固定され
た連結軸に第2レバーが回動自在に連結された回動レバ
ーの連結構造において、前記連結軸は、前記第2レバー
が摺動回転する摺動軸部と、該摺動軸部の一端において
外径方向に延出形成されたフランジ部と、該摺動軸部の
他端に形成されて前記第1レバーが固定される固定軸部
と、該固定軸部の該第1レバーを貫通した先端部が軸線
方向に加圧されて外径方向に延出形成され該フランジ部
との間で該第1及び第2レバーの軸線方向の移動を規制
するカシメ部とを備え、前記連結軸の軸線方向において
前記カシメ部と反対側の突端部に、該カシメ部に対応し
て凹部を形成したことを要旨とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の回動レバーの連結構造において、前記固定軸部は、段
部を介して縮径されて前記摺動軸部の他側端に形成され
たことを要旨とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の回動レバーの連結構造において、前記固定軸部はセレ
ーションを有し、前記第1レバーは前記段部に当接され
て該固定軸部に嵌着されたことを要旨とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の回動レバーの連結構造において、前記第1レバーは、
ワッシャを介して前記段部に当接されたことを要旨とす
る。請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか
1項に記載の回動レバーの連結構造において、前記連結
軸及び前記第2レバーは金属製であり、前記連結軸の摺
動軸部と前記第2レバーとの間に樹脂製カラーを介挿し
たことを要旨とする。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の回動レバーの連結構造において、前記連結軸の少なく
とも摺動軸部は転造にて形成された加工表面を有するこ
とを要旨とする。
【0012】(作用)請求項1又は2に記載の発明によ
れば、上記連結軸の軸線方向においてカシメ部と反対側
の突端部には、同カシメ部に対応して凹部が形成されて
いる。従って、第1及び第2レバーと連結軸との連結に
際して、上記固定軸部の第1レバーを貫通した先端部を
軸線方向に加圧してカシメ部を形成するときの連結軸の
塑性変形は、上記凹部の肉の盛り上がりによって吸収さ
れる。そして、連結軸の摺動軸部の外周面への変形は抑
制される。すなわち、上記第2レバーが摺動回転する摺
動軸部の外周面は、上記加圧により塑性変形が生じても
高精度の真円度及び略均一な外径を保持する。従って、
上記連結軸の摺動軸部に対して摺動回転する第2レバー
との間での摩擦に伴う回動負荷の増大が抑制され、これ
ら連結軸及び第2レバーの早期磨耗も防止される。
【0013】また、カシメ部を形成するときの連結軸の
塑性変形が摺動軸部の外周面の変形に及ぼす影響が低減
されることから、同連結軸を成形する材料に必要とされ
る展性・延性(絞り率)を大きくできる。従って、例え
ば切削加工にて製造していた連結軸を冷間鍛造にて製造
することができ、工数及びコストの削減が可能となる。
さらに、この場合には切粉などの発生も回避されるた
め、環境に優しい連結構造が簡易な構成で実現される。
【0014】請求項3又は4に記載の発明によれば、上
記第1レバーは段部に当接されてセレーションを有する
固定軸部に嵌着される。従って、カシメ部を形成すると
きに第1レバーに作用する軸線方向の力は、段部にて受
け止められる。また、第1レバーは、これら段部及びカ
シメ部とで軸線方向の移動が規制されて位置決めされ
る。さらに、上記第1レバーはセレーションを有する固
定軸部に嵌着されるため、これら第1レバー及び固定軸
部(連結軸)の結合強度は増大され、回転トルクの伝達
能力が増大される。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、上記連結
軸及び第2レバーは金属製であり、連結軸の摺動軸部と
第2レバーとの間には樹脂製カラーが介挿される。従っ
て、第1及び第2レバーの相対回動において、第2レバ
ー及び摺動軸部間での金属同士の摺動が回避される。す
なわち、樹脂製カラーを介挿したことで、第1及び第2
レバーの相対回動において、第2レバー及び樹脂製カラ
ー間、樹脂製カラー及び摺動軸部間での摺動となり、こ
れら連結軸及び第2レバーの磨耗及び異音発生が抑制さ
れる。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、上記連結
軸の少なくとも摺動軸部は転造にて形成された加工表面
を有する。従って、例えば切削加工にて比して表面が粗
くなる冷間鍛造にて連結軸を製造しても、上記転造によ
る加工を加えることで摺動軸部の表面粗度は向上され
る。そして、上記連結軸の摺動軸部と第2レバーとの間
に介挿される樹脂製カラーとの間での摩擦に伴う回動負
荷の増大が抑制され、これら連結軸及び樹脂製カラーの
早期磨耗も防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態が適用
される車両用ワイパ装置について図面に従って説明す
る。
【0018】図3は、ワイパ装置10の全体構成を示す
平面図である。同図に示されるように、このワイパ装置
10は、ワイパアーム11とこのワイパアーム11に保
持されたワイパブレード12とを備えている。
【0019】ワイパアーム11は、第2レバーとしての
アームヘッド16、リテーナ17及びアームピース18
を備えている。リテーナ17は、支軸19を介してアー
ムヘッド16の先端に連結され、ウインドシールドガラ
スに接近及び離間する方向に所定角度回動可能になって
いる。リテーナ17とアームヘッド16との間にはスプ
リング(図示省略)が掛け渡されており、ワイパアーム
11を倒したときにリテーナ17はウインドシールドガ
ラスの払拭面の方向に付勢されている。
【0020】上記アームピース18は、リテーナ17の
先端部に固着されている。このアームピース18の先端
部は断面略U字状に屈曲された保持部18aとなってお
り、図示しないクリップ部材を介して上記ワイパブレー
ド12を支持している。
【0021】上記アームヘッド16の基端側は、後述の
態様で連結軸21を介して第1レバーとしてのメインレ
バー22の一端に回動可能に支持されている。また、上
記アームヘッド16の先端側は、連結軸23を介してサ
ブレバー24の一端に回動可能に支持されている。メイ
ンレバー22の他端は、車両に設けられたピボット軸2
5に固定されており、常にピボット軸25と共に回動す
る。また、サブレバー24の他端は、ピボット軸25か
ら所定距離離間した位置に設けられた支軸26に回動可
能に支持されている。そして、これらメインレバー22
及びサブレバー24は、互いに並列状態で配置されてい
る。
【0022】以上により、ワイパ装置10は、上記アー
ムヘッド16、メインレバー22、サブレバー24にて
4節回転連鎖のリンク機構を構成しており、上記ピボッ
ト軸25と支軸26との間の車体またはフレームが不動
リンクを形成している。そして、ピボット軸25と共に
メインレバー22が回動すると、メインレバー22の回
動動作に従動してアームヘッド16の動作を規制するサ
ブレバー24によって、アームヘッド16がピボット軸
25から相対的に接離しながら回動する。この結果、ワ
イパアーム11の全長が伸縮する(アームヘッド16の
支持位置が変位してその全長が見掛け上伸縮する)態様
でワイパアーム11及びワイパブレード12が往復回動
し、ウインドシールドガラス面の雨滴等を払拭する。な
お、アームヘッド16は、樹脂製のカバー30にて被覆
されている。
【0023】次に、上記ワイパアーム11(アームヘッ
ド16)及びメインレバー22の連結構造の細部につい
て図1の断面図に基づき更に詳述する。上記連結軸21
は、例えばステンレス鋼[オーステナイト系・SUS3
03](絞り率:50以上)よりも展性及び延性があり
冷間鍛造に適した金属材料のステンレス鋼[オーステナ
イト系・SUSXM7](絞り率:60以上)により製
造されている。図1に示されるように、この連結軸21
は略円柱体に形成されており、軸線方向一側(図1の上
側)には外径方向に延出形成されたフランジ部31を有
している。また、連結軸21の軸線方向他側(図1の下
側)は段部21aを介して縮径されている。この連結軸
21の軸線方向において上記フランジ部31及び段部2
1aの間が前記アームヘッド16が摺動回転する摺動軸
部32となっており、段部21aより先端側が前記メイ
ンレバー22が固定される固定軸部33となっている。
【0024】上記アームヘッド16は、金属材料にて成
形されている。このアームヘッド16には、連結軸21
のフランジ部31の外径よりも小さく、且つ、摺動軸部
32の外径よりも大きい内径を有し、同摺動軸部32と
略同等の軸長を有する軸挿通孔16aが形成されてい
る。そして、連結軸21は、フランジ部31の対向面が
ワッシャ34,35を介してアームヘッド16に当接さ
れることで軸線方向他側(図1の下側)への移動が規制
されるようになっている。
【0025】アームヘッド16の内周面(軸挿通孔16
a)と摺動軸部32の外周面との間に形成される空隙に
は、フランジ部31側から順次、樹脂製カラー36及び
O(オー)リング37が介挿されている。すなわち、上
記樹脂製カラー36は、摺動軸部32(軸挿通孔16
a)よりも短い軸長を有しており、その一側開口端と段
部21aとの間にOリング37が配置されている。そし
て、アームヘッド16は、上記樹脂製カラー36を介し
て連結軸21に回動自在に連結されている。また、上記
空隙の軸線方向他側(図1の下側)は、上記Oリング3
7を介して閉塞されている。
【0026】一方、アームヘッド16から突出する態様
で配置された固定軸部33には、多数の三角形の歯から
なるセレーション33aが形成されている。すなわち、
固定軸部33はいわゆるセレーション軸となっている。
前記メインレバー22にはこのセレーション33aに対
応する嵌合面が形成されており、同メインレバー22は
セレーション33aを有する固定軸部33に嵌合・圧入
されて上記固定軸部33に回動不能に連結されている。
なお、上記メインレバー22は、略円環状のカップワッ
シャ38及びワッシャ39を介してアームヘッド16に
当接されることで軸線方向一側(図1の上側)への移動
が規制されるようになっている。特に、上記メインレバ
ー22の中心部は、カップワッシャ38を介して連結軸
21の段部21aにも当接されるようになっており、同
連結軸21に対して軸線方向一側(図1の上側)への移
動が規制されるようになっている。
【0027】上記固定軸部33の軸線方向他側(図1の
下側)には、同固定軸部33のメインレバー22を貫通
した先端部が後述の態様で軸線方向に加圧されて外径方
向に延出形成されたカシメ部40が設けられている。そ
して、連結軸21の軸線方向において上記カシメ部40
と反対側(フランジ部31側)の突端部には、同カシメ
部40に対応して断面略円形の凹部41が形成されてい
る。これらメインレバー22及びアームヘッド16は、
フランジ部31及びカシメ部40との間に介装されて軸
線方向への移動が規制されている。
【0028】なお、上記ワイパアーム11(アームヘッ
ド16)及びサブレバー24の連結構造についても上記
同様であり、その説明は割愛する。次に、本実施形態に
おける連結軸21,23のカシメ部40の形成態様につ
いて図面に従って説明する。なお、図2は上記カシメ部
40の形成前における連結軸21,23を示す斜視図で
あり、図3は同カシメ部40の形成態様を示す縦断面図
である。同図に示されるように、カシメ部40の形成前
において上記固定軸部33のセレーション33aは、先
端まで連続して形成されており、このときの同固定軸部
33は連結軸21,23の最小径部となっている。そし
て、連結軸21,23には固定軸部33側から順次、ワ
ッシャ34,35、アームヘッド16、樹脂製カラー3
6、Oリング37、ワッシャ39及びカップワッシャ3
8を挿通し、固定軸部33にメインレバー22,24を
嵌合・圧入する。
【0029】次に、この状態でフランジ部31側を下方
にしてこれをカシメ機のダイ51に載置する。このと
き、上記凹部41も下方に配置されるのはいうまでもな
い。そして、この状態で固定軸部33のメインレバー2
2,24を貫通した先端部を、上記カシメ部40の外形
に応じた凹部52aを有するカシメ機のパンチ52にて
連結軸21,23の軸線方向に加圧してカシメ部40を
形成する。このとき、連結軸21,23はパンチ52に
よりその軸線方向に圧縮されるが、図4に2点鎖線にて
示されるようにこれに伴う連結軸21,23の塑性変形
は上記凹部41の肉の盛り上がりによって吸収される。
そのため、連結軸21,23の摺動軸部32の外周面へ
の変形は抑制される。
【0030】次に、上記連結軸21,23の摺動軸部3
2の転造加工について図5に基づき説明する。図5は、
連結軸21,23の軸線方向を紙面に直交する方向に一
致させた状態での摺動軸部32の転造加工工程を示す模
式図である。同図に示されるように、本実施形態では転
造による加工を採用しており、連結軸21,23は滑ら
かな平坦面53a,54aを有する一対の平形ダイス5
3,54にてその摺動軸部32が所要の圧力を保持して
挟持されている。このとき、摺動軸部32よりも外径方
向に突出するフランジ部31はこれら平形ダイス53,
54と干渉しないように配置されている。このような状
態で、例えば平形ダイス53を固定して平形ダイス54
を往復移動すると、上記摺動軸部32の外周面は平坦面
53a,54aにて滑らかにならされる。そして、この
工程により摺動軸部32の表面粗度を向上させている。
なお、転造においてはこれら平形ダイス53,54は相
対的に移動すればよいので、例えば平形ダイス54を固
定して平形ダイス53を往復移動してもよく、あるいは
両平形ダイス53,54を互いに逆方向に往復移動して
もよい。
【0031】以上詳述したように、本実施形態によれ
ば、以下に示す効果が得られるようになる。 (1)本実施形態では、連結軸21,23の軸線方向に
おいてカシメ部40と反対側の突端部には、同カシメ部
40に対応して凹部41が形成されている。従って、ア
ームヘッド16及びレバー22,24と連結軸21,2
3との各連結に際して、上記固定軸部33のレバー2
2,24を貫通した先端部を軸線方向に加圧してカシメ
部40を形成するときの連結軸21,23の塑性変形
を、上記凹部41の肉の盛り上がりによって吸収でき
る。そして、連結軸21,23の摺動軸部32の外周面
への変形は抑制される。すなわち、上記アームヘッド1
6が摺動回転する摺動軸部32の外周面は、上記加圧に
より塑性変形が生じても高精度の真円度及び略均一な外
径を保持する。従って、上記連結軸21,23の摺動軸
部32に対して摺動回転するアームヘッド16との間で
の摩擦に伴う回動負荷の増大を抑制し、これら連結軸2
1,23及びアームヘッド16の早期磨耗も防止でき
る。
【0032】また、カシメ部40を形成するときの連結
軸21,23の塑性変形が摺動軸部32の外周面の変形
に及ぼす影響を低減できることから、同連結軸21,2
3を成形する材料に必要とされる展性・延性(絞り率)
を大きくできる。従って、例えば切削加工にて製造して
いた連結軸を冷間鍛造にて製造することができる。具体
的には、展性・延性(絞り率)が小さいSUS303に
て成形した場合には、切削加工により連結軸を製造する
必要があった。これに対して、本実施形態では同じオー
ステナイト系ステンレス鋼で展性・延性(絞り率)が大
きいSUSXM7にて連結軸21,23を成形すること
ができた。従って、冷間鍛造により連結軸21,23を
製造することができ、工数及びコストの削減が可能とな
る。さらに、この場合には切粉などの発生も回避される
ため、環境に優しい連結構造を簡易な構成で実現でき
る。
【0033】(2)本実施形態では、上記レバー22,
24は段部21aに当接されてセレーション33aを有
する固定軸部33に嵌着(圧入・嵌合)される。従っ
て、カシメ部40を形成するときにレバー22,24に
作用する軸線方向の力は、段部21aにて受け止められ
る。また、レバー22,24は、これら段部21a及び
カシメ部40とで軸線方向の移動が規制されて位置決め
される。さらに、上記レバー22,24はセレーション
33aを有する固定軸部33に嵌着されるため、これら
レバー22,24及び固定軸部33(連結軸21,2
3)の結合強度を増大し、回転トルクの伝達能力を増大
できる。
【0034】(3)本実施形態では、上記連結軸21,
23及びレバー22,24は金属製であり、連結軸2
1,23の摺動軸部32とアームヘッド16との間には
樹脂製カラー36が介挿される。従って、アームヘッド
16及び摺動軸部32間での金属同士の摺動を回避でき
る。すなわち、樹脂製カラー36を介挿したことで、ア
ームヘッド16及びレバー22,24の相対回動におい
て、アームヘッド16及び樹脂製カラー36間、樹脂製
カラー36及び摺動軸部32間での摺動となり、これら
連結軸21,23及びアームヘッド16の磨耗及び異音
発生を抑制できる。
【0035】(4)本実施形態では、上記連結軸21,
23の摺動軸部32外周面は転造にて形成された加工表
面を有している。従って、例えば切削加工にて比して表
面が粗くなる冷間鍛造にて連結軸21,23を製造して
も、上記転造による表面の加工を加えることで摺動軸部
32の表面粗度を向上できる。そして、上記連結軸2
1,23の摺動軸部32とアームヘッド16との間に介
挿される樹脂製カラー36との間での摩擦に伴う回動負
荷の増大を抑制でき、これら連結軸21,23及び樹脂
製カラー36の早期磨耗も防止できる。
【0036】なお、本発明の実施の形態は上記実施形態
に限定されるものではなく、次のように変更してもよ
い。 ・前記実施形態においては、凹部41を断面略円形に形
成したが、例えば断面略多角形などその他の形状として
もよい。要は、カシメ部40の形成における連結軸2
1,23の塑性変形を吸収する十分な空間容積が確保さ
れるのであればよい。
【0037】・前記実施形態においては、固定軸部33
をセレーション軸としてレバー22,24を嵌着した
が、例えばスプライン軸としてレバー22,24を嵌着
してもよい。このように変更をすることで、前記実施形
態と同様の効果に加えて回転トルクの伝達能力を更に向
上することができる。また、連結軸21,23に対して
レバー22,24が回動不能に連結されるのであれば、
例えば断面略多角形の所定の嵌合形状を採用してもよ
い。或いは、円形の一部を切り欠いた断面形状(断面略
D字状など)の嵌合形状を採用してもよい。
【0038】・前記実施形態においては、レバー22,
24を段部21aに(カップワッシャ38を介して)当
接させて軸線方向の移動を規制した。これに対して、レ
バー22,24の固定軸部33への嵌着が軸線方向の移
動を規制する十分な圧入荷重にて行われる場合には、必
ずしも段部21aに当接させる必要はなく、連結軸の段
部を割愛してもよい。このように変更をしても前記実施
形態の(1)、(3)、(4)と同様の効果が得られ
る。
【0039】・前記実施形態においては、連結軸21,
23の摺動軸部32の表面加工を平形ダイス53,54
により挟持して行ったが、例えばこれに準じた滑らかな
外周面を有する2個又は3個のローラにより挟持して行
ってもよい。このように変更をしても前記実施形態と同
様の効果が得られる。
【0040】・前記実施形態においては、ワイパ装置1
0として1つのワイパアーム11に係る連結構造につい
て説明した。一般に、車両用ワイパ装置はリンクを介し
て同期駆動される一対のワイパアーム(及びワイパブレ
ード)を備えたいわゆるタンデム構造となっている。従
って、この場合には両ワイパアームに係る連結構造に本
発明を適用してもよい。
【0041】・前記実施形態においては、ワイパ装置1
0の配置について特に言及していないが、車両前方・後
方のいずれに配置されるワイパ装置であってもよい。 ・前記実施形態においては、ワイパ装置10のリンク機
構に係る連結構造に本発明を適用したが、同様のレバー
(第1及び第2レバー)及び連結軸を有するリンク機構
に係る連結構造に本発明を適用してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1又は2に
記載の発明によれば、コストを増大することなく連結軸
のカシメ部の形成において摺動軸部の外周面への変形を
抑制することができる。
【0043】請求項3又は4に記載の発明によれば、カ
シメ部を形成するときに第1レバーに作用する軸線方向
の力は、段部にて受け止められる。また、第1レバー
は、これら段部及びカシメ部とで軸線方向の移動が規制
されて位置決めされる。さらに、上記第1レバーはセレ
ーションを有する固定軸部に嵌着されるため、これら第
1レバー及び固定軸部(連結軸)の結合強度を増大し、
回転トルクの伝達能力を増大できる。
【0044】請求項5に記載の発明によれば、連結軸及
び第2レバーの磨耗及び異音発生を抑制できる。請求項
6に記載の発明によれば、連結軸の摺動軸部と第2レバ
ーとの間に介挿される樹脂製カラーとの間での摩擦に伴
う回動負荷の増大を抑制でき、これら連結軸及び樹脂製
カラーの早期磨耗も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図。
【図2】同実施形態の連結軸を示す斜視図。
【図3】同実施形態が適用されるワイパ装置を示す平面
図。
【図4】同実施形態のカシメ部の形成態様を示す断面
図。
【図5】同実施形態の摺動軸部の転造加工を示す正面
図。
【図6】従来の連結構造の形態を示す断面図。
【図7】従来のカシメ部の形成態様を示す断面図。
【符号の説明】
16…第2レバーとしてのアームヘッド、21,23…
連結軸、21a…段部、22…第1レバーとしてのメイ
ンレバー、24…第1レバーとしてのサブレバー、31
…フランジ部、32…摺動軸部、33…固定軸部、33
a…セレーション、36…樹脂製カラー、カップワッシ
ャ38…ワッシャとしてのカップワッシャ、40…カシ
メ部、41…凹部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1レバー(22,24)に固定され
    た連結軸(21,23)に第2レバー(16)が回動自
    在に連結された回動レバーの連結構造において、 前記連結軸(21,23)は、前記第2レバー(16)
    が摺動回転する摺動軸部(32)と、該摺動軸部(3
    2)の一端において外径方向に延出形成されたフランジ
    部(31)と、該摺動軸部(32)の他端に形成されて
    前記第1レバー(22,24)が固定される固定軸部
    (33)と、該固定軸部(33)の該第1レバー(2
    2,24)を貫通した先端部が軸線方向に加圧されて外
    径方向に延出形成され該フランジ部(31)との間で該
    第1及び第2レバーの軸線方向の移動を規制するカシメ
    部(40)とを備え、 前記連結軸(21,23)の軸線方向において前記カシ
    メ部(40)と反対側の突端部に、該カシメ部(40)
    に対応して凹部(41)を形成したことを特徴とする回
    動レバーの連結構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回動レバーの連結構
    造において、 前記固定軸部(33)は、段部(21a)を介して縮径
    されて前記摺動軸部(32)の他側端に形成されたこと
    を特徴とする回動レバーの連結構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の回動レバーの連結構
    造において、 前記固定軸部(33)はセレーション(33a)を有
    し、前記第1レバー(22,24)は前記段部(21
    a)に当接されて該固定軸部(33)に嵌着されたこと
    を特徴とする回動レバーの連結構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の回動レバーの連結構
    造において、 前記第1レバー(22,24)は、ワッシャ(38)を
    介して前記段部(21a)に当接されたことを特徴とす
    る回動レバーの連結構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    回動レバーの連結構造において、 前記連結軸(21,23)及び前記第2レバー(16)
    は金属製であり、 前記連結軸(21,23)の摺動軸部(32)と前記第
    2レバー(16)との間に樹脂製カラー(36)を介挿
    したことを特徴とする回動レバーの連結構造。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の回動レバーの連結構
    造において、 前記連結軸(21,23)の少なくとも摺動軸部(3
    2)は転造にて形成された加工表面を有することを特徴
    とする回動レバーの連結構造。
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