JP2003111358A - 電機子のコンミテータ - Google Patents

電機子のコンミテータ

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JP2003111358A
JP2003111358A JP2001295809A JP2001295809A JP2003111358A JP 2003111358 A JP2003111358 A JP 2003111358A JP 2001295809 A JP2001295809 A JP 2001295809A JP 2001295809 A JP2001295809 A JP 2001295809A JP 2003111358 A JP2003111358 A JP 2003111358A
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groove
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Hisanobu Azuma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒュージングを施した際に確実に導電性を確
保でき、かつワイヤを保持する溝からワイヤが飛び出る
おそれのない電機子のコンミテータを提供する。 【解決手段】 回転軸に対し放射状に配設された磁極歯
からなるコアを有し、コアの所定数の磁極歯ごとにコイ
ルが巻回され、コイルのワイヤ端部を固定保持するリン
グ状鍔部55を有し、鍔部55は、各磁極歯に対応した
ワイヤ固定部56を絶縁材62を介してリング状に連結
して形成され、各ワイヤ固定部56に外周面側が開口す
るワイヤ保持溝61が形成され、各ワイヤ保持溝61は
溝幅がワイヤ径とほぼ同じであり、各ワイヤ保持溝61
内に2本のワイヤ端部9a、9bが並べて収容され、各
ワイヤ固定部56に接触片が接続された電機子のコンミ
テータにおいて、ワイヤ保持溝61の底部と内側のワイ
ヤ9との間に、溝61内で溶融するワイヤ被覆材の体積
に見合う以上のスペース63が形成された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンのスタータ
モータ等の直流モータや発電機等の電機子(アーマチュ
ア)のコンミテータに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン始動用のスタータモータとして
バッテリーから電源供給される直流モータがエンジンに
備わる。このスタータモータは、円筒状ヨークの内面に
円周方向に複数に分割されたマグネットを固着してステ
ータを構成し、このマグネットに対向して配設したコイ
ルによりアーマチュア(ロータ)を構成し、このアーマ
チュアの回転軸をモータの出力軸としたものである。こ
のモータ出力軸に減速ギヤ及びオーバーランニングクラ
ッチ等を介してエンジンのクランク軸が連結され、スタ
ータモータの回転力によりエンジンを始動させる。
【0003】マグネットは通常の磁石を形成するフェラ
イト系の磁性材料を着磁したものが用いられる。コイル
は、アーマチュアのコアを構成する放射状に配設された
複数の磁極歯にワイヤ(通常φ0.9mm以下の細線)
を巻回して構成される。この場合、コアはインシュレー
タで覆われ、このインシュレータを介してワイヤが巻回
される。インシュレータは例えば一定厚の絶縁樹脂材料
の成形体からなり、各磁極歯のコイルエンド部及び側面
部を覆って放射状のコアに嵌め込まれる。
【0004】一方、フェライト系マグネットに代えて高
エネルギーのネオジム系マグネットを用いたスタータモ
ータが開発されている。このネオジム系マグネットを用
いることによりマグネット厚を薄くすることができ出力
向上が図られる。このような高エネルギーマグネットを
用いる場合、そのエネルギーに見合う電流を流すために
径が略1mm以上の太線ワイヤを用いてコイルが形成さ
れる。
【0005】ワイヤは各磁極歯周りに巻回された後、ワ
イヤ始端部及び終端部がコアに隣接してロータ軸に装着
されたコンミテータ(整流子)のワイヤ保持溝内に固定
保持される。この場合、ワイヤ端部は溝内で加熱電極に
よりヒュージングされる。これによりワイヤ表面の被覆
材を溶かして溝の内壁面と導通させるとともに溝の入口
部分を熱変形させながらかしめて2本のワイヤを溝内に
固定する。
【0006】図11は従来の加熱電極を用いたワイヤ端
部のかしめ加工方法を示す。金属材料からなるワイヤ固
定部70が絶縁材71を介して磁極歯(不図示)に対応
して連続的に形成され全体でリング状の鍔部を構成す
る。各ワイヤ固定部70に溝72が形成されその内部に
各コイル(不図示)の始端及び終端となる2本のワイヤ
73が挿入される。溝幅はワイヤ径とほぼ同じであり、
溝底部の断面形状はワイヤ形状にほぼ合った円形であ
る。
【0007】各ワイヤ固定部70は各磁極歯に対応した
接触片(不図示)に接続されている。ワイヤ73を溝7
2内に挿入後、ヒュージングされる。ヒュージングの
際、加熱電極74によりワイヤ固定部の溝開口部を加熱
しながら押付けて溝開口部をかしめ加工し、ワイヤを溝
内に固定保持する。このときワイヤの被覆材(不図示)
を溶融して除去し、ワイヤを溝の内壁面に接触させる。
これにより、このリング状に連続するワイヤ固定部の溝
を介して、ワイヤ端部と接触片とを導通させる。従来の
加熱電極74は図示したように円錐台形状であり、先端
の押付部分の側面はテーパ状に傾斜していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電機子のコンミテータでは、ワイヤを挿入する溝底
部がワイヤ形状に合った円形断面形状であるため、ヒュ
ージングを施した際に溶けてワイヤから剥がれた被覆材
が溝底部に溜まり、これがそのまま溝内でワイヤを覆う
ように残る。この溶けて溜まった被覆材が内側(溝底部
側)のワイヤの表面に再付着するため、ワイヤが再び絶
縁材で覆われてしまい導電性を確保できない。
【0009】また、ヒュージングに用いる加熱電極の押
圧側端部の側面がテーパ面を有する円錐台形状であるた
め、この加熱電極を押圧すると、そのテーパ側面により
溝開口部を外側に押し広げる力が働く。このため、溝入
口を閉じるかしめ加工が充分できず逆に溝の入口が広が
り、ワイヤが溝から飛び出るおそれがあった。
【0010】本発明は、上記従来技術を考慮したもので
あって、ヒュージングを施した際に確実に導電性を確保
でき、かつワイヤを保持する溝からワイヤが飛び出るお
それのない電機子のコンミテータの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、回転軸に対し放射状に配設された磁極
歯からなるコアを有し、該コアの所定数の磁極歯ごとに
コイルが巻回され、該コイルのワイヤ端部を固定保持す
るリング状鍔部を有し、該鍔部は、前記各磁極歯に対応
したワイヤ固定部を絶縁材を介してリング状に連結して
形成され、各ワイヤ固定部に外周面側が開口するワイヤ
保持溝が形成され、各ワイヤ保持溝は溝幅がワイヤ径と
ほぼ同じであり、各ワイヤ保持溝内に2本のワイヤ端部
が並べて収容され、各ワイヤ固定部に接触片が接続され
た電機子のコンミテータにおいて、前記ワイヤ保持溝の
底部と内側のワイヤとの間に、該溝内で溶融するワイヤ
被覆材の体積に見合う以上のスペースが形成されたこと
を特徴とする電機子のコンミテータを提供する。
【0012】この構成によれば、ワイヤ保持溝内に連続
するコイルの始端と終端の2本のワイヤが上下(外側と
内側)に重ねて収容され、内側のワイヤと溝底部の間に
加熱かしめ時に溶融した被覆材が溜まる充分なスペース
が形成されているため、被覆材が除去されたワイヤ外面
と溝壁面との間に被覆材が溜まって残ることはなく、ワ
イヤと溝壁面が確実に導通し、安定して信頼性の高いコ
イル特性が得られる。
【0013】好ましい構成例では、前記ワイヤ保持溝の
底部は両隅がほぼ直角なコ字形断面形状であることを特
徴としている。
【0014】この構成によれば、断面が矩形の溝を形成
することにより、両隅が直角なコ字形断面の溝底部が形
成され、容易に被覆材を溜める充分なスペースを設ける
ことができる。
【0015】本発明では、上記構成のワイヤ保持溝を有
する電機子のコンミテータ製造方法として、前記ワイヤ
保持溝内に2本のワイヤ端部を圧入した後、該溝の開口
面側から加熱電極を押し当てて加熱し、開口部の両縁を
かしめ加工してワイヤを溝内に固定保持することを特徴
とする電機子のコンミテータの製造方法を提供する。
【0016】この構成によれば、溝幅がワイヤ径とほぼ
同一のワイヤ保持溝内に2本のワイヤを押込んで収容し
た後、その開口面側から加熱電極を押し当てて加熱して
かしめることにより、開口部の両側の縁が内側に変形し
てワイヤ上にかしめられ、ワイヤが溝内に固定保持され
る。
【0017】本発明では、さらに上記コンミテータ製造
方法で用いる加熱電極として、前記加熱電極の端部は、
その側面が押付け方向に対し平行なストレート形状であ
ることを特徴とする加熱電極を提供する。
【0018】この構成によれば、加熱電極端部の側面が
ストレートであるため、押付け時に従来の円錐状側面の
ような外側に押し広げる力は作用せず、信頼性の高い確
実なかしめ加工ができる。
【0019】好ましい構成例では、前記加熱電極の端部
は、その押付け面の両側が前記ワイヤ保持溝の開口部両
側の各縁に対し傾斜して楔形状に形成されたことを特徴
としている。
【0020】この構成例では、加熱電極の押付け面が、
その側面がストレートのままワイヤ保持溝の開口部両縁
に対し楔状に傾斜しているため、加熱電極を押付けるこ
とにより溝開口部両縁が内側に変形して確実にかしめら
れる。
【0021】好ましい構成例では、前記加熱電極の端部
は、押付け方向に直角な断面が円形であることを特徴と
している。
【0022】この構成によれば、断面が円形の円柱形状
の加熱電極を用いることにより、効率よくワイヤ固定部
を局部加熱してかしめることができ、また従来の円錐状
電極の端部に容易にこの円柱状ストレート電極端部を形
成できる。
【0023】別の好ましい構成例では、前記加熱電極の
端部は、押付け方向に直角な断面が矩形であることを特
徴としている。
【0024】この構成によれば、断面が矩形の四角柱形
状の加熱電極を用いることにより、ワイヤ固定部に開口
する溝に沿ってスペース的に効率よくかしめ部を長く形
成でき、確実なかしめ構造が得られるとともに、電極を
溝に沿って長く形成することにより抵抗値を小さくして
電極の過熱化を抑制できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明に係る自動二輪
車のスタータとして用いる直流モータの全体構成図、図
2はそのA−A部の断面図、図3はB−B部の断面図で
ある。
【0026】このスタータモータ1は、円筒状のヨーク
2とその内面に接合された4枚の円弧状断面のマグネッ
ト3からなるステータ4と、このステータ4内に装着さ
れたアーマチュア(ロータ)5とにより構成される。ア
ーマチュア5は、マグネット3に対面してロータ軸6に
装着されたコア7と、このコア7に隣接してロータ軸端
部に装着されたコンミテータ(整流子)8とにより構成
される。コア7は、図2に示すように、複数の放射状の
磁極歯7aからなり、各磁極歯7aにコイル(不図示)
が巻回される。コア7は、図2に示す放射状の形状の薄
い鉄板材を多数枚積層して形成される。隣接する磁極歯
間にスロット41が形成される。この例は14スロット
のモータである。
【0027】鉄板材の積層体であるコア7の各磁極歯7
aは、その磁極面(マグネット3に対向する面)40の
側縁が、図1に示すように、ロータ軸6と平行である。
隣接する磁極歯7aの磁極面40間にスロット入口42
が開口する。
【0028】コンミテータ8は、磁極歯7aに対応した
枚数の接触片8aからなり、4個のブラシ22,23
(図3)がコンミテータ8の外周側から接触する。各ブ
ラシは、コイルバネ10によりコンミテータ8の接触片
8a側に押圧される。
【0029】円筒状ヨーク2の両側には、図の左側を覆
う前側カバー11(図1)および図の右側を覆う後側カ
バー12が装着され、ヨーク2とともに全体でモータケ
ース13を形成する。すなわち、モータケース13は、
ロータ(アーマチュア5)とこれに対向するステータ
(ヨーク2及びマグネット3)に対応した部分のケース
本体(ヨーク2)と、その前後両側を覆う前側カバー1
1及び後側カバー12とにより構成される。後側カバー
12にブラケット50が設けられ、このブラケット50
を介してスタータモータ1が車体フレーム(不図示)に
固定される。
【0030】ロータ軸6は、前側カバー11および後側
カバー12にそれぞれベアリング14を介して回転可能
に保持される。後側カバー12には、車載バッテリ(不
図示)から正極側の電源を供給する正側ターミナル15
が設けられる。正側ターミナル15は、正極側のブラシ
22(図3)に接続される。負極側(アース側)のブラ
シ23(図3)はケーブル(または負側ターミナル及び
ブラケット50)を介してアース(バッテリ負極)に接
続される。
【0031】前側カバー11には、エンジン側からモー
タケース13内へのオイルの進入を防止するためのオイ
ルシール17およびエンジン取付け部をシールするため
のO−リング18が装着される。ロータ軸6のエンジン
側端部には、不図示のフライホイルのギヤに噛合ってク
ランク軸を回転駆動するためのギヤ19が備わる。
【0032】ロータ軸6端部の整流子8を覆う後側カバ
ー12内に、円板状のブラシホルダ21が固定される。
このブラシホルダ21上の90°の放射状角度の4ヵ所
の位置に、それぞれ180°対向して2つの正極ブラシ
22および2つの負極(接地)ブラシ23が固定され
る。各ブラシ22,23はコイルバネ10により内側の
整流子8側に付勢される。正極ブラシ22は正側ターミ
ナル15に接続され、負極ブラシ23は負極(接地)タ
ーミナル24に接続される。
【0033】図4はワイヤを巻回したときのアーマチュ
アの概略図であり、図5は図4のコンミテータの詳細図
である。また、図6はコンミテータの上面図である。
【0034】図4に示すように、ロータ軸6にコア7及
びこれに隣接してコンミテータ8が装着される。コア7
は前述のように複数の放射状の磁極歯7aにより構成さ
れている。コンミテータ8は、各磁極歯7aに対応した
接触片8a(図5)を有し、端部にリング状の鍔部55
が備わる。鍔部55は図6に示すように各接触片8aに
導通する金属材料からなるワイヤ固定部56を絶縁材6
2を介してリング状に連結したものである。各ワイヤ固
定部56にワイヤ固定保持用の溝61が形成される。各
溝61の底部は、図6に示すように両角がほぼ直角なコ
字形断面形状である。
【0035】コイルを形成する場合、所定の数の磁極歯
7aごとにワイヤ9を巻回する。この所定の数の磁極歯
ごとの1巻のコイルは順次1つずつ磁極歯をずらせて連
続して形成される。ワイヤ9の始端部9a及び終端部9
bはコンミテータ8の端部に設けたリング状鍔部55に
固定される。このときワイヤ9の始端部9aはワイヤ固
定部56に設けられた溝61(図6)に固定され、終端
部9bはその隣の溝に固定される。この終端部を固定し
た溝が、次のコイルの始端となる。したがって、1つの
溝61内に2本のワイヤが固定される。
【0036】ワイヤ端部9a、9bをこれらの径とほぼ
等しい幅の溝61内に押し込んで挿入した後後述の加熱
電極を溝開口部側から押し当ててヒュージングする。こ
れにより、ワイヤ固定部56が熱変形して溝内のワイヤ
がかしめられて固定され、図5に示すように、表面に加
熱電極の押し跡57が形成される。この例では円形の加
熱電極を用いているため、押し跡57は略円形である。
【0037】図7はワイヤを固定したときのワイヤ固定
部の詳細図である。リング状鍔部55(図6参照)はコ
アに形成されるスロット数に対応して溝61を有する
(図6は21スロットのコアを示す)。ワイヤ9は溝6
1に入れられた後、溝の入口を後述する円筒状の加熱電
極を押し当てられ、かしめられて溝内に固定される。こ
の溝61の底部は両角がほぼ直角なコ字形断面形状であ
り、内側のワイヤ9bとの間にワイヤ被覆材の体積に見
合う以上の隙間63が両隅に形成される。ワイヤ9にヒ
ュージングを施すと、溶融したワイヤ9a、9bの被覆
材はこの隙間63に溜まり、ワイヤ9周囲に残ることは
ないので、ワイヤ9の表面が溝61の内壁面に確実に接
触し、確実に導電性を確保できる。
【0038】また、後述のように端部が円筒状のストレ
ート電極を用いてヒュージングするため、溝開口部両側
が図示したように内側に変形してかしめられワイヤ9を
溝内に確実に保持する。57は加熱電極端部の押し跡で
ある。
【0039】図8はヒュージングを行う時の本発明の加
熱電極を示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は
下面図である。図示したように、加熱電極64の押付部
となる端部64aは円筒状であり、側面が押付け方向に
平行なストレート形状である。これにより、溝61内に
2本のワイヤ19を押込んで収容した後、その開口面側
からこの加熱電極64を押し当てて加熱してかしめるこ
とにより、開口部の両側の縁が内側に変形してワイヤ9
上にかしめられ、ワイヤ9が溝61内に固定保持され
る。この場合、先端部が同径の円筒形状で電極端部の側
面がストレートであるため、押付け時に従来の円錐状側
面のような外側に押し広げる力は作用せず、信頼性の高
い確実なかしめ加工ができる。
【0040】図9はヒュージングを行う時の別の例の加
熱電極を示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は
下面図である。図示したように、加熱電極65の端部6
5aは、前述の図8の例と同様に側面がストレートな円
筒形の加熱電極であるとともに、押付け面65bの両側
が鋭角の楔状に形成されている。これにより、この加熱
電極をワイヤ固定部の溝上から押付けた時、加熱電極6
5の押付け面65bがワイヤ保持溝の開口部両縁に対し
楔状に傾斜しているため、電極を押付けることにより溝
開口部両縁が内側に変形して確実にかしめられる。
【0041】図10はヒュージングを行う時のさらに別
の例の加熱電極を示す概略図であり、(A)は正面図、
(B)は下面図、(C)はヒュージングしたときの溝の
形状を示す概略図である。図示したように、加熱電極6
6の先端部66aは四角柱形状として押付け面66bを
矩形としてもよい。このように、断面が矩形の四角柱形
状の加熱電極を用いることにより、ワイヤ固定部に開口
する溝に沿ってスペース的に効率よくかしめ部を長く形
成でき、確実なかしめ構造が得られるとともに、電極を
溝に沿って長く形成することにより抵抗値を小さくして
電極の過熱化を抑制できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ワイ
ヤ保持溝内に連続するコイルの始端と終端の2本のワイ
ヤが上下(外側と内側)に重ねて収容され、内側のワイ
ヤと溝底部の間に加熱かしめ時に溶融したワイヤの被覆
材が溜まる充分なスペースが形成されているため、被覆
材が除去されたワイヤと溝壁面との間に被覆材が残るこ
とはなく、ワイヤと溝壁面が確実に導通し、安定して信
頼性の高いコイル特性が得られる。
【0043】また、溝幅がワイヤ径とほぼ同一のワイヤ
保持溝内に2本のワイヤを押込んで収容した後、その開
口面側から押付け部の側面がストレートな加熱電極を押
し当てて加熱してかしめることにより、開口部の両側の
縁が外側に広がることなくワイヤが溝内に確実に固定保
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動二輪車のスタータとして用
いる直流モータの全体構成図。
【図2】 図1のA−A部の断面図。
【図3】 図1のB−B部の断面図。
【図4】 ワイヤを巻回したときのアーマチュアの概略
図。
【図5】 図4のコンミテータの詳細図。
【図6】 コンミテータの上面図。
【図7】 ワイヤを固定したときのワイヤ固定部の詳細
図。
【図8】 ヒュージングを行う時の本発明の加熱電極を
示す概略図。
【図9】 ヒュージングを行う時の別の例の加熱電極を
示す概略図。
【図10】 ヒュージングを行う時のさらに別の例の加
熱電極を示す概略図。
【図11】 従来の加熱電極を用いたワイヤ端部のかし
め加工方法を示す概略図。
【符号の説明】
1:スタータモータ、2:ヨーク、3:マグネット、
4:ステータ、5:アーマチュア、6:ロータ軸、7:
コア、7a:磁極歯、8:コンミテータ、8a:接触
片、9:ワイヤ、10:コイルバネ、11:前側カバ
ー、12:後側カバー、13:モータケース、14:ベ
アリング、15:正側ターミナル、17:オイルシー
ル、18:O−リング、19:ギヤ、21:ブラシホル
ダ、22:ブラシ、23:ブラシ、24:負極ターミナ
ル、40:磁極面、41:スロット、42:スロット入
口、50:ブラケット、55:鍔部、56:ワイヤ固定
部、57:押し跡、61:溝、62:絶縁材、63:隙
間、64:加熱電極、65:加熱電極、66:加熱電
極、70:ワイヤ固定部、71:絶縁材、72:溝、7
3:ワイヤ、74:加熱電極。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に対し放射状に配設された磁極歯か
    らなるコアを有し、該コアの所定数の磁極歯ごとにコイ
    ルが巻回され、該コイルのワイヤ端部を固定保持するリ
    ング状鍔部を有し、該鍔部は、前記各磁極歯に対応した
    ワイヤ固定部を絶縁材を介してリング状に連結して形成
    され、各ワイヤ固定部に外周面側が開口するワイヤ保持
    溝が形成され、各ワイヤ保持溝は溝幅がワイヤ径とほぼ
    同じであり、各ワイヤ保持溝内に2本のワイヤ端部が並
    べて収容され、各ワイヤ固定部に接触片が接続された電
    機子のコンミテータにおいて、 前記ワイヤ保持溝の底部と内側のワイヤとの間に、該溝
    内で溶融するワイヤ被覆材の体積に見合う以上のスペー
    スが形成されたことを特徴とする電機子のコンミテー
    タ。
  2. 【請求項2】前記ワイヤ保持溝の底部は両隅がほぼ直角
    なコ字形断面形状であることを特徴とする請求項1に記
    載の電機子のコンミテータ。
  3. 【請求項3】前記ワイヤ保持溝内に2本のワイヤ端部を
    圧入した後、該溝の開口面側から加熱電極を押し当てて
    加熱し、開口部の両縁をかしめ加工してワイヤを溝内に
    固定保持することを特徴とする請求項1または2に記載
    の電機子のコンミテータの製造方法。
  4. 【請求項4】前記加熱電極の端部は、その側面が押付け
    方向に対し平行なストレート形状であることを特徴とす
    る請求項3に記載の電機子のコンミテータの製造方法で
    使用する加熱電極。
  5. 【請求項5】前記加熱電極の端部は、その押付け面の両
    側が前記ワイヤ保持溝の開口部両側の各縁に対し傾斜し
    て楔形状に形成されたことを特徴とする請求項4に記載
    の加熱電極。
  6. 【請求項6】前記加熱電極の端部は、押付け方向に直角
    な断面が円形であることを特徴とする請求項4または5
    に記載の加熱電極。
  7. 【請求項7】前記加熱電極の端部は、押付け方向に直角
    な断面が矩形であることを特徴とする請求項4または5
    に記載の加熱電極。
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