JP2003111315A - 回転電気機器の電機子 - Google Patents

回転電気機器の電機子

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JP2003111315A
JP2003111315A JP2001295589A JP2001295589A JP2003111315A JP 2003111315 A JP2003111315 A JP 2003111315A JP 2001295589 A JP2001295589 A JP 2001295589A JP 2001295589 A JP2001295589 A JP 2001295589A JP 2003111315 A JP2003111315 A JP 2003111315A
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JP
Japan
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magnetic pole
wire
slot
armature
pole teeth
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JP2001295589A
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Kenji Nagai
研二 永井
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Yamaha Motor Electronics Co Ltd
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Moric Co Ltd
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一度巻回したワイヤがスロットから飛び出す
ことがない回転電機機器の電機子を提供する。 【解決手段】 回転軸6に対し放射状に配設された複数
の磁極歯7aからなるコア7を有し、コア7に対向して
マグネットが配設され、隣接する磁極歯7a間にスロッ
ト41が形成され、マグネットとの対向面で隣接する磁
極歯7a間にスロットの入口42が開口し、磁極歯7a
のコイルエンド面40及び両側面を覆う樹脂の絶縁材か
らなるインシュレータ27を介して磁極歯7aにワイヤ
9を巻回してコイルが形成された回転電気機器の電機子
において、インシュレータ27のスロット入口42の開
口幅をワイヤ9の径より小さくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンのスタータ
モータ等の直流モータや発電機等の回転電気機器の電機
子(アーマチュア)に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン始動用のスタータモータとして
バッテリーから電源供給される直流モータがエンジンに
備わる。このスタータモータは、円筒状ヨークの内面に
円周方向に複数に分割されたマグネットを固着してステ
ータを構成し、このマグネットに対向して配設したコイ
ルによりアーマチュア(ロータ)を構成し、このアーマ
チュアの回転軸をモータの出力軸としたものである。こ
のモータ出力軸に減速ギヤ及びオーバーランニングクラ
ッチ等を介してエンジンのクランク軸が連結され、スタ
ータモータの回転力によりエンジンを始動させる。
【0003】マグネットは通常の磁石を形成するフェラ
イト系の磁性材料を着磁したものが用いられる。コイル
は、アーマチュアのコアを構成する放射状に配設された
複数の磁極歯にワイヤ(通常φ0.9mm以下の細線)
を巻回して構成される。この場合、コアはインシュレー
タで覆われ、このインシュレータを介してワイヤが巻回
される。インシュレータは例えば一定厚の絶縁樹脂材料
の成形体からなり、各磁極歯のコイルエンド部及び側面
部を覆って放射状のコアに嵌め込まれる。
【0004】一方、フェライト系マグネットに代えて高
エネルギーのネオジム系マグネットを用いたスタータモ
ータが開発されている。このネオジム系マグネットを用
いることによりマグネット厚を薄くすることができ出力
向上が図られる。このような高エネルギーマグネットを
用いる場合、そのエネルギーに見合う電流を流すために
径が略1mm以上の太線ワイヤを用いてコイルが形成さ
れる。
【0005】図6は従来のインシュレータを装着したコ
アの(A)は上面図、(B)はB−B断面図であり、図
7はスロット付近を示す詳細図である。
【0006】図示したように、コア71の上下にはイン
シュレータ72が装着される。コア71はロータ軸75
を中心として複数の放射状の磁極歯71aからなり、各
磁極歯71aにワイヤ73が巻回される。隣接する磁極
歯間にスロット74が形成される。この例は21スロッ
トのモータである。隣接する磁極歯71aの磁極面76
間にはスロット入口74aが開口する。このスロット入
口74aは、ワイヤ73の径以上の開口幅を有する。
【0007】ワイヤ73を巻回するとき、図7に示すよ
うに、スロット入口74aからワイヤ73が入り込み、
所定のスロット74間隔ごとに巻回されてコイルを形成
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の回転電気機器の電機子では、特に太線ワイヤを用い
て巻回するときにワイヤの剛性の為、巻回したワイヤが
図6(B)に示すようにスロット入口から飛び出てしま
い、正常なコイルを形成することが困難であった。この
ため、従来はワイヤを巻回した後、ワイヤ飛び出し防止
のための含浸(コーティング)を施したり、コアの円周
に飛び出し防止板を取付けてスロット入口を塞いだりし
てワイヤの飛び出しを防止していた。したがってワイヤ
飛び出し防止のために生産工程が1つ増加してしまい、
作業が面倒になるとともに生産効率が悪かった。
【0009】本発明は上記従来技術を考慮したものであ
って、一度巻回したワイヤがスロットから飛び出すこと
がない回転電機機器の電機子の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、回転軸に対し放射状に配設された複数
の磁極歯からなるコアを有し、該コアに対向してマグネ
ットが配設され、隣接する磁極歯間にスロットが形成さ
れ、前記マグネットとの対向面で隣接する磁極歯間に前
記スロットの入口が開口し、前記磁極歯のコイルエンド
面及び両側面を覆う樹脂の絶縁材からなるインシュレー
タを介して磁極歯にワイヤを巻回してコイルが形成され
た回転電気機器の電機子において、前記インシュレータ
のスロット入口の開口幅は、前記ワイヤの径より小さい
ことを特徴とする回転電気機器の電機子を提供する。
【0011】この構成によれば、スロット入口を通して
ワイヤをスロット内に導入し、このワイヤを磁極歯周り
に巻き回してコイルを形成する際、樹脂の絶縁材からな
るインシュレータの弾性に抗して入口の開口幅より径の
太いワイヤをスロット内に押込んでワイヤを巻回するこ
とができ、一旦スロット内に入ってコイルを形成したワ
イヤはスロット入口幅が狭いため、積極的にインシュレ
ータの弾性力以上の大きな引出し力を作用させない限り
例えば巻回中のワイヤの弾性力や通常使用中の電機子の
回転による遠心力程度の力では抜け出すことはない。し
たがって、ワイヤは乱れることなく安定して緊密にスロ
ット内に収まり、コイルの製形性が向上し、コイルエン
ドの高さや形状も揃って製形作業が容易に又は省略する
ことができる。また、コイル形成後のワイヤの飛び出し
を防止するためのスロット入口を塞ぐ遮蔽板やワイヤを
固定保持するための含浸樹脂を省略することができる。
【0012】好ましい構成例では、前記インシュレータ
の各磁極歯の先端部に楔状の拡大頭部が形成され、隣接
する拡大頭部間にスロット入口が形成されたことを特徴
としている。
【0013】この構成によれば、楔状の拡大頭部によ
り、前記インシュレータのスロット入口の形状は、開口
幅がスロット内に向って徐々に狭くなるように形成され
る。したがって、ワイヤをこのスロット入口を通して押
込めば、ワイヤはインシュレータを弾性変形させながら
円滑にスロット内に押込まれるとともに、入口の拡大頭
部を通過後は、弾性変形が元に戻って拡大頭部の楔端部
のフック状の段差により入口が狭くなりワイヤの抜け出
しを効果的に防止できる。
【0014】さらに好ましい構成例では、前記回転電気
機器はエンジンのスタータモータであり、前記ワイヤの
径が約1mm以上であることを特徴としている。
【0015】この構成によれば、自動二輪車等のエンジ
ンのスタータモータにおいて、電機子に磁界を付与する
マグネットとしてネオジム系等の高エネルギーマグネッ
トを用いた場合、コイルのワイヤ径が太くなり、1mm
以上の太線が用いられる。このような太線ワイヤを用い
た場合に、太線ワイヤの弾性力が大きくなるため、巻き
回しの際ワイヤがスロット入口から抜け出しやすくな
る。したがって、このような太線ワイヤを用いた場合に
本発明のワイヤ抜け出し防止や製形性向上の効果が顕著
になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明に係る自動二輪
車のスタータとして用いる直流モータの全体構成図、図
2はそのA−A部の断面図、図3はB−B部の断面図で
ある。このスタータモータ1は、円筒状のヨーク2とそ
の内面に接合された4枚の円弧状断面のマグネット3か
らなるステータ4と、このステータ4内に装着されたア
ーマチュア(ロータ)5とにより構成される。アーマチ
ュア5は、マグネット3に対面してロータ軸6に装着さ
れたコア7と、このコア7に隣接してロータ軸端部に装
着された整流子(コンミテータ)8とにより構成され
る。コア7は、図2に示すように、複数の放射状の磁極
歯7aからなり、各磁極歯7aにコイル(不図示)が巻
回される。コア7は、図2に示す放射状の形状の薄い鉄
板材を多数枚積層して形成される。隣接する磁極歯間に
スロット41が形成される。この例は14スロットのモ
ータである。
【0017】鉄板材の積層体であるコア7の各磁極歯7
aは、その磁極面(マグネット3に対向する面)40の
側縁が、図1に示すように、ロータ軸6と平行である。
隣接する磁極歯7aの磁極面40間にスロット入口42
が開口する。
【0018】整流子8は、磁極歯7aに対応した枚数の
接触片8aからなり、4個のブラシ22,23(図3)
が整流子8の外周側から接触する。各ブラシは、コイル
バネ10により整流子8の接触片8a側に押圧される。
【0019】円筒状ヨーク2の両側には、図の左側を覆
う前側カバー11(図1)および図の右側を覆う後側カ
バー12が装着され、ヨーク2とともに全体でモータケ
ース13を形成する。すなわち、モータケース13は、
ロータ(アーマチュア5)とこれに対向するステータ
(ヨーク2及びマグネット3)に対応した部分のケース
本体(ヨーク2)と、その前後両側を覆う前側カバー1
1及び後側カバー12とにより構成される。後側カバー
12にブラケット50が設けられ、このブラケット50
を介してスタータモータ1が車体フレーム(不図示)に
固定される。
【0020】ロータ軸6は、前側カバー11および後側
カバー12にそれぞれベアリング14を介して回転可能
に保持される。後側カバー12には、車載バッテリ(不
図示)から正極側の電源を供給する正側ターミナル15
が設けられる。正側ターミナル15は、正極側のブラシ
22(図3)に接続される。負極側(アース側)のブラ
シ23(図3)はケーブル(または負側ターミナル及び
ブラケット50)を介してアース(バッテリ負極)に接
続される。
【0021】前側カバー11には、エンジン側からモー
タケース13内へのオイルの進入を防止するためのオイ
ルシール17およびエンジン取付け部をシールするため
のO−リング18が装着される。ロータ軸6のエンジン
側端部には、不図示のフライホイルのギヤに噛合ってク
ランク軸を回転駆動するためのギヤ19が備わる。
【0022】ロータ軸6端部の整流子8を覆う後側カバ
ー12内に、円板状のブラシホルダ21が固定される。
このブラシホルダ21上の90°の放射状角度の4ヵ所
の位置に、それぞれ180°対向して2つの正極ブラシ
22および2つの負極(接地)ブラシ23が固定され
る。各ブラシ22,23はコイルバネ10により内側の
整流子8側に付勢される。正極ブラシ22は正側ターミ
ナル15に接続され、負極ブラシ23は負極(接地)タ
ーミナル24に接続される。本発明においては、コア7
の各磁極歯7aは後述のインシュレータで覆われる。
【0023】図4は本発明に係るインシュレータを装着
したコアの(A)は上面図、(B)はB−B断面図であ
り、図5はスロット付近を示す詳細図である。
【0024】樹脂の絶縁材からなるインシュレータ27
はコア7の上下のコイルエンド32の両側からスロット
41内に差込むことにより嵌め込まれる。この状態でワ
イヤ9がインシュレータ27の外側から磁極歯7a周り
に巻回される。
【0025】インシュレータ27が形成するスロット入
口42の開口幅Wはワイヤ9の径Dよりも小さく設定さ
れる。この例では、図4(A)に示すように、放射状の
各磁極歯部分の先端に楔状の拡大頭部43が形成され
る。この楔状の拡大頭部43により、スロット入口幅が
内部に向かって徐々に狭まり楔部分の終端にフック部4
3aが形成される。スロット入口の両側のフック部43
a間の幅Wがワイヤ9の径口より小さくなるように拡大
頭部43を形成する。
【0026】このような構成にすることにより、特に太
線ワイヤを磁極歯7a周りに巻回してコイルを形成する
際、楔の傾斜面に沿ってワイヤをスロット内に円滑に押
込んでワイヤを巻回することができるとともに、一旦ス
ロット内に入ってコイルを形成したワイヤは楔のフック
部43aに引っ掛かってワイヤが抜け出すことはない。
したがって、図4(A)(B)に示すように、ワイヤ9
は拡大頭部43の内側のスロット41内に安定して保持
される。これにより、コイルの製形性が向上し、コイル
形成後のワイヤの飛び出しを防止するためのスロット入
口を塞ぐ遮蔽板やワイヤを固定保持するための含浸樹脂
を省略することができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、スロ
ット入口を通してワイヤをスロット内に導入し、このワ
イヤを磁極歯周りに巻き回してコイルを形成する際、樹
脂の絶縁材からなるインシュレータの弾性に抗して入口
の開口幅より径の太いワイヤをスロット内に押込んでワ
イヤを巻回することができ、一旦スロット内に入ってコ
イルを形成したワイヤはスロット入口幅が狭いため、積
極的にインシュレータの弾性力以上の大きな引出し力を
作用させない限り例えば巻回中のワイヤの弾性力や通常
使用中の電機子の回転による遠心力程度の力では抜け出
すことはない。したがって、ワイヤは乱れることなく安
定して緊密にスロット内に収まり、コイルの製形性が向
上し、コイルエンドの高さや形状が揃って製形作業が容
易に又は省略することができる。また、コイル形成後の
ワイヤの飛び出しを防止するためのスロット入口を塞ぐ
遮蔽板やワイヤを固定保持するための含浸樹脂を省略す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動二輪車のスタータとして用
いる直流モータの全体構成図。
【図2】 図1のA−A部の断面図。
【図3】 図1のB−B部の断面図。
【図4】 本発明に係るインシュレータを装着したコア
の(A)は上面図、(B)はB−B断面図。
【図5】 スロット付近を示す詳細図。
【図6】 従来のインシュレータを装着したコアの
(A)は上面図、(B)はB−B断面図。
【図7】 スロット付近を示す詳細図。
【符号の説明】
1:スタータモータ、2:ヨーク、3:マグネット、
4:ステータ、5:アーマチュア、6:ロータ軸、7:
コア、7a:磁極歯、8:整流子、8a:接触片、9:
ワイヤ、10:コイルバネ、11:前側カバー、12:
後側カバー、13:モータケース、14:ベアリング、
15:正側ターミナル、17:オイルシール、18:O
−リング、19:ギヤ、21:ブラシホルダ、22:ブ
ラシ、23:ブラシ、24:負極ターミナル、27:イ
ンシュレータ、32:コイルエンド、40:磁極面、4
1:スロット、42:スロット入口、43:拡大頭部、
43a:フック部、50:ブラケット、71:コア、7
1a:磁極歯、72:インシュレータ、73:ワイヤ、
74:スロット、74a:スロット入口、75:ロータ
軸、76:磁極面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に対し放射状に配設された複数の磁
    極歯からなるコアを有し、該コアに対向してマグネット
    が配設され、隣接する磁極歯間にスロットが形成され、
    前記マグネットとの対向面で隣接する磁極歯間に前記ス
    ロットの入口が開口し、前記磁極歯のコイルエンド面及
    び両側面を覆う樹脂の絶縁材からなるインシュレータを
    介して磁極歯にワイヤを巻回してコイルが形成された回
    転電気機器の電機子において、 前記インシュレータのスロット入口の開口幅は、前記ワ
    イヤの径より小さいことを特徴とする回転電気機器の電
    機子。
  2. 【請求項2】前記インシュレータの各磁極歯の先端部に
    楔状の拡大頭部が形成され、隣接する拡大頭部間にスロ
    ット入口が形成されたことを特徴とする請求項1に記載
    の回転電気機器の電機子。
  3. 【請求項3】前記回転電気機器はエンジンのスタータモ
    ータであり、前記ワイヤの径は約1mm以上であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の回転電気機器の
    電機子。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5577340A (en) * 1978-12-01 1980-06-11 Hitachi Ltd Armature
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JPH09182344A (ja) * 1995-12-27 1997-07-11 Victor Co Of Japan Ltd スピンドルモータ

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