JP2003109681A

JP2003109681A - ペンチ対応型のリングスリーブ

Info

Publication number: JP2003109681A
Application number: JP2001338620A
Authority: JP
Inventors: Toshiyuki Niki; 敏之仁木
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2001-09-29
Filing date: 2001-09-29
Publication date: 2003-04-11

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、電気配線工事における分岐接続結線
に用いるリングスリーブは、圧着に際しては圧着ペンチ
を必要とする作業上不便な難点があるが、普通のペンチ
で楽に圧着が出来るペンチ対応型のリングスリーブの提
供を目的とする。【構成】断面中空部が長方形の箱形で、平面が横長形状
のペンチ対応型のリングスリーブ。断面中空部の内面が
凹凸状のペンチ対応型のリングスリーブ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気配線工事にお
ける分岐結線に用いる裸電線圧着式のペンチ対応型のリ
ングスリーブに関する。従来の断面中空部が円形のリン
グスリーブに対して、本発明のリングスリーブは断面中
空部が長方形の箱形であること、平面が横長形状である
こと、その側面が接続する電線端末方向において傾斜し
ていてもよいこと、断面中空部の内面の適宜な箇所を凸
面状にすることにより、内面に凹凸形状を設けているこ
と、の点で特徴を有するものであり、電気配線工事にお
いて優れた作用効果を発揮するものである。

【０００２】

【従来の技術】電気配線工事に用いられている主な接続
端子は、リングスリーブとコネクターである。リングス
リーブは長さが１０ミリ位の細い銅管よりなる断面中空
部が円形のリングであって、接続する電線端末を束ねて
一方向からリングスリーブに入れ、圧着ペンチで圧着し
て接続する圧着方式であり、分岐本数に合わせて大中小
が使い分けられている。コネクターは電線端末を一本づ
つ差込口に差込み、バネの力で導電板に接触させて接続
する完全な差込み方式であり、差込口は普通の市販品で
は２箇所から８箇所ぐらいまでである。その他の接続端
子としては、リングスリーブ内面にネジ切り溝を設け、
これをキヤップ内に入れて固定した構造よりなる接続端
子に電線端末をネジ込んで接続する方式等よりなる各種
構造のものが見受けられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】電気配線工事は天井裏
等の暗くて狭い場所での作業が多く、このため電線の分
岐結線に用いる接続端子は、結線時に接触不良が発生し
ない確実な方式のものでなければならない。また、小型
で安価で作業性のよいものが要求される。リングスリー
ブは構造が簡単で安価であり、圧着ペンチで接続結線す
ると接触不良がなく、確実な方法であるが、圧着ペンチ
を使用しなければならない作業上不便な点があり、また
リングスリーブを押し潰して圧着するには強い力を要す
る。わが国の通常の電気配線工事においては、直径が
２．０ミリと１．６ミリの２種類の電線を使用している
が、直径の異なる銅線をリングスリーブに一緒に挿入す
る場合、普通のペンチでは圧着しても銅線が接触不良と
なることが多く、圧着ペンチがないと作業出来ないこと
になる。専用の圧着ペンチは使用頻度が少なく、作業者
が常に携帯していることは少ないが、ペンチ（普通のペ
ンチ）は電線の切断や被膜剥がし等での使用頻度が多
く、常に作業者が携帯しているから、ペンチを用いて圧
着作業が楽にできるリングスリーブがあれば作業性が良
くなる。本発明は、この課題を解決するペンチ対応型の
リングスリーブの提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記の目的達成のために
用いるリングスリーブは、次の構成上の特徴点を有する
ものである。（イ）リングスリーブの断面中空部が長方形の箱形であ
ること。（ロ）リングスリーブの平面が横長形状であること。そ
の平面の側面が接続する電線端末方向において傾斜して
いてもよい。（ハ）リングスリーブの断面中空部の内面の適宜な箇所
を凸面状にすることにより、内面に凹凸形状を設けてい
ること。勿論、従来型リングスリーブと同様に、挿入本
数に対応して長方形の箱形の断面中空部を適宜大きくす
ることができる。

【０００５】

【発明の実施の形態】まず、本発明の平面横長形で側面
が傾斜してなるリングスリーブの断面中空部の内面に凹
凸形状を設けてなるペンチ対応型のリングスリーブにつ
いて述べる。図１に示したものである。わが国の電気配
線工事で用いる通常の電線は、直径が２．０ミリと１．
６ミリであり、電線の分岐結線に際し、電線の挿入数と
種類に適合する適当な本発明のリングスリーブを選び出
す。作業手順は従来型の円形リングスリーブと同じであ
り、直径の異なる電線の先端被膜を剥いだ複数の電線端
末を本発明のリングスリーブに挿入すると電線端末は断
面中空部の長方形の箱形内において一列状に並ぶ。そし
て、ペンチでリングスリーブを圧着すると、ペンチの力
は凸面箇所に加わり、構造上楽に凸部が押し潰された
り、押し込まれたりする。そして、圧着面の凸面箇所に
より、太い２．０ミリ銅線に接する凸面箇所は押し潰さ
れて圧着し、そして、細い１．６ミリ銅線に接する凸面
箇所は適度に押圧され、各銅線は整列する状態で圧着さ
れ、電線端末は密着してリングスリーブ内面と接続し、
リングスリーブは板状になる。平面横長形のリングスリ
ーブは従来型の円形のリングスリーブに比べ、電線端末
が一列に整列してリングスリーブに挿入でき、ペンチで
の作業性が良い。その側面が接続する電線端末方向にお
いて傾斜していると、大きい方の断面中空部から端末が
挿入しやすいとの効果が得られる。つぎに、従来型の断
面中空部が円形のリングスリーブの内面に、凹凸形状を
設けてなる本発明のリングスリーブは図３の如きもので
ある。ペンチでリングスリーブを圧着すると、リングス
リーブは板状に変形をはじめ、圧着面の凹凸形状によ
り、太い２．０ミリ銅線に接する凸面箇所は楽に押し潰
されて圧着し、そして、細い１．６ミリ銅線に接する凸
面箇所は適度に押圧され、束状になっていた各電線端末
は圧着され、各端末は密着してリングスリーブ内面と接
続し、リングスリーブは板状に変形する。接触不良が生
じない。

【０００６】

【実施例】実施例について述べる。本発明の図１のリン
グスリーブの内面突起は、表面に切り込みを入れ、切り
込み部の一端を中空部に押し出した形状のものであり、
図３のリングスリーブの内面突起は、表面から押し出し
て内面を突起させた形状のものである。リングスリーブ
の内面を凹凸形状にすることにより、リングスリーブは
電線端末が挿入されていても圧着すると変形しやすくな
り、凹凸形状により各電線端末に密着するようになる。
また、リングスリーブ平面を横長形状にすることによ
り、ペンチでの作業性が良くなる。従来型のリングスリ
ーブでの寸法表示の大中小と同様に、本発明の請求項１
ないし３のリングスリーブにも電線端末の本数と電線の
種類に対応する適合タイプを設けることができる。ま
ず、本発明の平面横長形で側面が接続する電線端末方向
において傾斜するリングスリーブの内面に凹凸形状を設
けてなるリングスリーブの使用例について述べる。直径
の異なる電線端末を、入れやすい大きい方のリングスリ
ーブ中空部から挿入すると、各端末の銅線の先端部は密
着して一列に並ぶ。そして、ペンチを用いてリングスリ
ーブを圧着すると、圧着面の凸面により、太い２．０ミ
リ銅線に接する凸面箇所は完全に押し潰されて圧着し、
そして、細い１．６ミリ銅線に接する凸面箇所は適度に
押圧され、各銅線は密着して整列する状態で圧着され、
リングスリープは押圧されて板状になる。ペンチでの作
業がしやすい。つぎに、従来型の断面中空部が円形のリ
ングスリーブの内面を凹凸形状にした本発明のリングス
リーブの場合は、直径の異なる複数の電線端末の銅線を
リングスリーブに挿入すると、銅線は束状になる。この
断面中空部が円形のリングスリーブは、側面が接続する
電線端末方向において傾斜していてもよい。大きい方の
円形断面から端末が挿入しやすいからである。そして、
ペンチを用いてリングスリーブを圧着すると、圧着面の
凹凸形状により、太い２．０ミリ銅線に接する凸面箇所
は押し潰されて圧着し、そして、細い１．６ミリ銅線に
接する凸面箇所は適度に押圧され、各銅線は少しばらけ
た状態で圧着され、リングスリーブ内面と接続し、リン
グスリーブは板状に変形する。接触不良が生じない。

【０００７】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、電線の分岐結線に際し、本発明のリングス
リーブを用いるとペンチ（普通のペンチ）での圧着が可
能となり、電線端末もリングスリーブと完全接触する。
また、作業者はペンチを携帯していることが普通である
から、それで圧着作業をすればよいのであって、圧着ペ
ンチを用意する必要がない。作業性が良くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平面が横長形で側面が傾斜形で内面が
凹凸形状よりなるリングスリーブの正面斜視図。

【図２】図１に銅線を挿入する時のＡ−Ａ′の断面図。

【図３】従来型の円形リングスリーブの内面に凸面状を
設ける本発明の内面が凹凸形状のリングスリーブの正面
斜視図。

【図４】図３のＢ−Ｂ′の断面の要部拡大図。

【符号の説明】

１７１０１３リング２８１２１５凸面３傾斜付き側面４９１６中空５１１１４くぼみ６銅線

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】断面中空部が長方形の箱形であり、平面が
横長形状、あるいは横長形状で側面が接続する電線端末
方向において傾斜してなることを特徴とするペンチ対応
型のリングスリーブ。
【請求項２】断面中空部の内面の適宜な箇所を凸面状に
することにより、内面に凹凸形状を設けることを特徴と
するペンチ対応型のリングスリーブ。
【請求項３】断面中空部が長方形の箱形であり、平面は
横長形状、あるいは横長形状で側面が接続する電線端末
方向において傾斜してなり、かつ、断面中空部の内面の
適宜な箇所を凸面状にすることにより、内面に凹凸形状
を設けることを特徴とするペンチ対応型のリングスリー
ブ。