JP2003109212A - 磁気ディスク用アルミニウム合金製ブランク及びその製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用アルミニウム合金製ブランク及びその製造方法

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JP2003109212A
JP2003109212A JP2001301079A JP2001301079A JP2003109212A JP 2003109212 A JP2003109212 A JP 2003109212A JP 2001301079 A JP2001301079 A JP 2001301079A JP 2001301079 A JP2001301079 A JP 2001301079A JP 2003109212 A JP2003109212 A JP 2003109212A
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Yuichi Hayashi
雄一 林
Ryosuke Higuchi
亮介 樋口
Katsuaki Masuda
勝昭 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドを安定して極めて低い高さで浮上
させることを可能とする磁気ディスク用アルミニウム合
金製ブランク及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 先ず、平坦度が5μm以下のスペーサ2
を10乃至40mmの間隔となるように介在させながら
プレス打ち抜き後のアルミニウム合金製のブランク素板
1を積層する。次いで、ブランク素板1に対しその積層
方向に1平方センチメートル当たり6.86乃至68.
6Nの荷重を印加しながら焼鈍する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスクに好適
な磁気ディスク用アルミニウム合金製ブランク及びその
製造方法に関し、特に、磁気ディスクの高面記録密度化
を可能とする磁気ディスク用アルミニウム合金製ブラン
ク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気ディスク用基板としてアルミ
ニウム合金製基板が使われている。これは、アルミニウ
ム合金は軽量かつ非磁性であり、また、加工性が優れて
いるからである。但し、アルミニウム合金製基板そのま
までは、耐衝撃性に求められる表面硬度が低く、また、
高面記録密度化に重要な役割を果たす高平滑性が得られ
難い等の理由により、一般には、表面に無電解NiPメ
ッキ膜が形成されたものが磁気ディスク用基板として使
用されている。このような磁気ディスク用アルミニウム
合金製基板は、以下のような方法により製造される。
【0003】先ず、所望の合金種、調質及び板厚に調整
したアルミニウム合金板を打ち抜きプレスにより所定の
ドーナツ形状に打ち抜く。その後、基板内で均一な特性
を持たせるためのO材化及び平坦度の向上のために、ス
ペーサ間に複数枚のアルミニウム合金製基板を積み付け
し、加圧しながら焼鈍することにより、加圧焼鈍を行
う。この加圧焼鈍の方法は、例えば特開昭62−240
112号公報に記載されている。
【0004】一般に、このような加圧焼鈍後のアルミニ
ウム合金製基板はブランクと称されている。その後、こ
のドーナツ形状のブランクの内縁部及び外縁部に所定の
端面加工を施す。つまり、両縁部における面取り加工を
行う。続いて、両面研削機に予めセットされたキャリア
のポケット内にブランクを取り付け、目標の板厚になる
まで研削を行う。このようにして得られた基板は、中心
線平均粗さRaで100Å程度と非常に平滑な表面状態
を有している。
【0005】しかし、この状態でも磁気ディスクとして
の要求仕様を満足することはできず、その後、全面に無
電解NiPメッキ膜を形成し、更に表面を研磨すること
により、中心線平均粗さRaが10Å以下の磁気ディス
ク用基板が得られる。
【0006】磁気ディスクにおいては、面記録密度の飛
躍的な向上が図られており、近い将来には、面記録密度
が1平方インチ(6.45cm)当たり100Gビッ
トに達する勢いである。このため、磁気ディスク用基板
にはより厳しい機械的精度が求められている。一般に、
面記録密度は、円周方向の記録密度(BPI:Bit Per
Inch)と半径方向の記録密度(Track Per Inch)との積
として表される。これらの記録密度のうち、上述の近年
の面記録密度の飛躍的な向上は半径方向の記録密度の増
大に負うところが大きい。
【0007】一方、更に一層高記録密度化するために
は、情報の書き込み及び読み取りに使用する磁気ヘッド
の性能向上及びこの磁気ヘッドを磁気ディスク上0.1
μm以下の超低空で安定して浮上させることが必要とさ
れている。また、所定の半径位置に、超短時間で磁気ヘ
ッドを位置決めするための技術開発も必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法により製造された磁気ディスク用ブランクから作製
した磁気ディスクでは、無電解NiPメッキ膜を形成し
その中心線平均粗さRaを10Å以下としても、磁気ヘ
ッドを安定して浮上させることが困難であるという問題
点がある。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、磁気ヘッドを安定して極めて低い高さで浮
上させることを可能とする磁気ディスク用アルミニウム
合金製ブランク及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ディス
ク用アルミニウム合金製ブランクは、平坦度が0.1乃
至10μmであり、中心線平均粗さRaが0.1乃至
0.5μmである磁気ディスク用アルミニウム合金製ブ
ランクであって、前記ブランクに対しプリズム参照面が
ブランク外縁を含む面に平行になるようにプリズムを配
置してこのプリズムを介してその表面にレーザ光を照射
したときに前記プリズム参照面からの反射光とブランク
表面からの反射光との光路差により発生する干渉縞の形
状が同心円状であることを特徴とする。なお、平坦度
は、上述のようにして得られる干渉縞の本数に基づいて
求めることができる。更に、本願発明における同心円状
には、数学的な厳密な同心円状に限らず、多少の歪みが
あっても実質的に同心円状とみなせるものも含まれる。
【0011】図1は平坦度の測定方法を示す模式図であ
る。レーザ光源11から発射されたレーザ光は、入射角
調整プリズム12を通過してプリズム13(光学平面)
に入射する。そして、その一部はプリズム参照面13a
において反射され、他はプリズム参照面13aを通過し
てブランク14の表面において反射される。なお、プリ
ズム13は、そのプリズム参照面13aがブランク14
の外縁を含む面と平行になるように配置されている。従
って、これらの反射光の光路差によりブランクの形状を
反映した干渉縞が発生する。その後、これらの反射光
は、凸レンズ15を通過した後、反射鏡16によって反
射され、カメラ17内で収束し、干渉縞の形状及び本数
の観察が可能となる。なお、図1では、ブランク14の
表面からの反射光は省略している。また、平坦度の測定
感度は、入射角調整プリズム12によりプリズム13へ
のレーザ光の入射角を調整することにより、連続的に変
化させることができる。
【0012】本発明者等は、前記課題を解決すべく、磁
気ディスクの表面状態、特に平坦度と磁気ヘッドの浮上
の安定性との関係について検討した結果、磁気ディスク
の半径方向への高速な移動を含め磁気ヘッドの安定した
浮上には、磁気ディスクの平坦度の大きさ及び形状が大
きく影響することが明らかとなった。つまり、本願発明
者等は、磁気ヘッドを超低空で安定に浮上させるために
は、磁気ディスクの平坦度をできる限り小さくし、磁気
ディスクの形状を同心円状とすること、つまりプリズム
参照面からの反射光とブランク表面からの反射光との光
路差により発生する干渉縞の形状を同心円状とすること
が有効であることを見出した。なお、一般には、同心円
状の形状を傘型という。
【0013】一般に、磁気ディスクの平坦度はブランク
の状態で決定される。本発明者等が従来のブランクの形
状を観察したところ、同心円状(傘型)のものは極めて
少なく、多くのものは2ベント又は鞍型であった。な
お、2ベントとは、ブランク内のある直径を軸として一
方向に湾曲された形状をいい、鞍型とは、乗馬で使用さ
れる鞍のような形状を意味し、ある直径を軸として一方
向に湾曲され、更に前記直径に直交する直径を軸として
逆方向に湾曲された形状をいう。このため、2ベント又
は鞍型では、上述のような干渉縞の形状は同心円状とは
ならずに大きく歪んだ形状となっている。このような2
ベント又は鞍型のブランクから磁気ディスクを作製した
場合には、その形状がそのまま磁気ディスクの形状に反
映されるため、磁気ヘッドを安定して浮上させにくく、
今後の更なる面記録密度の向上に対応することができな
い。これに対し、本発明においては、平坦度及び中心線
平均粗さRaを適切に規定すると共に、その形状を同心
円状、つまり円周方向に沿って表面の高さが一定になっ
て歪みがないものとしているので、その形状を磁気ディ
スクに反映させて磁気ヘッドを安定して浮上させること
が可能となる。
【0014】本発明に係る磁気ディスク用アルミニウム
合金製ブランクの製造方法は、平坦度が5μm以下のス
ペーサを10乃至40mmの間隔となるように介在させ
ながらプレス打ち抜き後のアルミニウム合金製のブラン
ク素板を積層する工程と、前記ブランク素板に対しその
積層方向に1平方センチメートル当たり6.86乃至6
8.6Nの荷重を印加しながら焼鈍する工程と、を有す
ることを特徴とする。
【0015】本発明においては、スペーサの平坦度及び
スペーサ同士の間隔を適切に規定し、更に加圧焼鈍時の
荷重を適切に規定しているので、上述のような平坦度、
中心線平均粗さRa及び形状を具備したブランクを得る
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る磁気
ディスク用アルミニウム合金製ブランクの製造方法につ
いて、添付の図面を参照して具体的に説明する。図2は
本発明の実施例における加圧焼鈍の様子を示す模式図で
ある。
【0017】先ず、アルミニウム合金の原料を溶解した
後、鋳造し、その結果得られた鋳塊に圧延及び熱処理を
施すことにより、アルミニウム合金板を作製する。アル
ミニウム合金板の組成は、原料の溶解時に適当な各種元
素を添加することにより調整することができる。また、
鋳塊の圧延条件及び熱処理条件を変更することで、板厚
及び強度等を変更することができる。
【0018】次に、打ち抜きプレスによりアルミニウム
合金板を所望のサイズに打ち抜くことにより、ドーナツ
状のブランク素板を得る。この打ち抜きプレス後のブラ
ンク素板の平坦度は100μm程度である。
【0019】その後、図2に示すように、複数枚のブラ
ンク素板1を所定枚数毎にそれらの間にスペーサ2を介
在させながら積み付けし、所定の荷重を積み付けの方向
から印加し、この状態でブランク素板1を焼鈍する。即
ち、加圧焼鈍を行う。その後、荷重を解放して、磁気デ
ィスク用アルミニウム合金製ブランクを得る。
【0020】本実施例においては、この加圧焼鈍時に印
加する荷重、つまり締め付け荷重、スペーサ同士の間隔
及びスペーサの平坦度を適切な範囲内に規定することに
より、平坦度が0.1乃至10μm、中心線平均粗さR
aが0.1乃至0.5μmであり、干渉縞の形状が同心
円状のブランクを得ることができる。
【0021】ブランクの中心線平均粗さRaが0.5μ
mより大きい場合、その後の研削工程における研削時間
が長くなり、コストが上昇する。また、ブランクの表面
粗さは、アルミニウム合金板を得るための圧延の際に使
用する圧延ロールの表面粗さでほぼ決まる。ブランクの
中心線平均粗さRaを0.1μmより小さくしようとす
ると、圧延ロールの表面粗さを極めて小さくする必要が
あり、圧延ロールの表面をより精密に研磨する必要が生
じて圧延ロールのコストが上昇する。このことは、ブラ
ンクのコストの上昇に繋がる。従って、ブランクの中心
線平均粗さRaは、0.1乃至0.5μmとする。
【0022】また、ブランクの平坦度が10μmを超え
ると、例えば磁気ヘッドを超低空で半径方向に高速移動
させることが困難となる。一方、平坦度が0.1μm未
満のブランクを得るためには、平坦度が極めて良好なス
ペーサを多数使用する等、種々の煩雑で高いコストを要
する制御が必要になるため、ブランクのコストが著しく
上昇する。従って、ブランクの平坦度は0.1乃至10
μmとする。
【0023】次に、加圧焼鈍時の締め付け荷重、スペー
サ同士の間隔及びスペーサの平坦度の数値範囲及びその
限定理由について説明する。
【0024】締め付け荷重:6.86乃至68.6(N
/cm)(0.7乃至7(kg重/cm)) 加圧焼鈍時の荷重をY(N)とし、各ブランク素板の片
面の面積をX(cm)とするとすると、締め付け荷重
はY/X(N/cm)で表される。この締め付け荷重
が6.86(N/cm)未満であると、ブランクの平
坦度が10μmを超えてしまう。一方、締め付け荷重が
68.6(N/cm)を超えると、加圧焼鈍時にブラ
ンク素板の外周部に局部歪みが生じ、干渉縞の形状は同
心円状にならない。更に、焼鈍後に積み付けした状態を
崩す際に、ブランク同士が互いに強力に密着し、それら
の剥離が困難となる。このような場合、剥離機等を使用
してブランク同士を引き離す必要があり、この際に、ブ
ランクに局部的な平坦度の悪化部分が生じたり、ブラン
ク表面に後の研削でも消滅させることができないような
深い傷が発生したりすることがある。従って、締め付け
荷重は、6.86乃至68.6(N/cm)とする。
【0025】スペーサ同士の間隔:10乃至40mm スペーサ同士の間隔が10mm未満であると、ブランク
の平坦度は大幅に改善されるものの、多数のスペーサが
必要となり、コストが極めて高くなり不適当である。ま
た、スペーサ同士の間隔が40mmを超えると、良好な
平坦度は得られず、更に、干渉縞の形状が2ベント又は
鞍型を表す形状となる。このため、磁気ヘッドの安定し
た浮上が阻害される。従って、スペーサ同士の間隔は1
0乃至40mmとする。
【0026】スペーサの平坦度:5μm以下 平坦度が5μmを超えるスペーサを使用して加圧焼鈍を
行うと、焼鈍後に得られるブランクの平坦度は10μm
を超えたものとなり、磁気ディスクとした場合に、磁気
ヘッドの安定した浮上が妨げられる。従って、スペーサ
の平坦度は5μm以下とする。
【0027】なお、スペーサの材質は特に限定されるも
のではなく、加圧焼鈍に耐え得るものであればよい。例
えば、リサイクルが可能で加工を施しやすく、所望の平
坦度が容易に得られるものであることが好ましい。
【0028】また、本願発明に係るブランクから作製さ
れる磁気ディスクの大きさは特に限定されるものではな
く、例えば3.5インチ型、2.5インチ型又は1.8
インチ型であってもよい。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
【0030】第1実験例 先ず、打ち抜きプレスにより打ち抜いた3.5インチ型
磁気ディスク用のドーナツ状のアルミニウム合金製基板
を供試材として作製した。なお、この供試材の板厚は
0.80mmであり、その合金種はJIS5086であ
る。次いで、供試材を平坦度が3μmで厚さが25mm
のスペーサを使用して550mmの高さに積み付けし
た。このとき、締め付け荷重は、下記表1に示すよう
に、5.88(N/cm)(0.6(kg/c
))、19.6(N/cm)(2.0(kg/c
))又は78.4(N/cm)(8.0(kg/
cm))とした。また、スペーサ同士の間隔は、1
7、22、27、30、33又は42mmとした。そし
て、320℃で3時間の焼鈍を行った。
【0031】
【表1】
【0032】そして、加圧焼鈍により得られた各ブラン
クについて、平坦度測定機(ZYGO社製、商品名:ZYGO M
esa)を使用して平坦度の大きさ及び形状を測定した。
この結果を下記表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】実施例No.1乃至5においては、締め付
け荷重及びスペーサ同士の間隔が本発明範囲内にあるの
で、ブランクの平坦度が10μm以下となり、干渉縞の
形状が同心円状であった。
【0035】一方、比較例No.11乃至16において
は、締め付け荷重が本発明範囲の下限未満であるため、
干渉縞の形状が2ベント又は鞍型を表すものとなった。
特に、比較例No.16においては、スペーサ同士の間
隔が本発明範囲の上限を超えているので、ブランクの平
坦度が著しく大きくなった。
【0036】また、比較例No.17においては、スペ
ーサ同士の間隔が本発明の上限を超えているので、干渉
縞の形状が2ベントを表すものとなった。
【0037】また、比較例No.18乃至23において
は、締め付け荷重が本発明範囲の上限を超えているの
で、ブランクの外周部に歪みが生じた。
【0038】更に、これらのブランクの内縁部及び外縁
部に所定の端面加工を施し、その両面を研削した。続い
て、全面に無電解NiPメッキ膜を形成した後、表面を
研磨して最終的に磁気ディスクを作製した。
【0039】そして、実際に磁気ディスドライブに組み
込んで、磁気ヘッドの浮上の状態を検証した。この結
果、実施例No.1乃至5のブランクから作製した磁気
ディスクでは、磁気ヘッドが安定して浮上したが、比較
例No.11乃至23から作製した磁気ディスクでは、
磁気ヘッドの浮上が不安定となり、特に、平坦度が大き
く形状が2ベント又は鞍型のものでは、磁気ヘッドのク
ラッシュも発生した。
【0040】第2実験例 第2の実験例では、供試材としてのアルミニウム合金製
基板の厚さを1.0mmとし、他の条件は第1の実験例
と同様として3.5インチ型磁気ディスク用のブランク
を作製した。そして、第1の実験例と同様の測定を行っ
た。この結果を下記表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】第2の実験例においても、第1の実験例と
同様の結果が得られた。
【0043】また、第1の実験例と同様に、これらのブ
ランクから磁気ディスクを作製し、磁気ヘッドの浮上の
状態を検証したところ、第1の実験例と同様に、実施例
No.1乃至5のブランクから作製した磁気ディスクで
は、磁気ヘッドが安定して浮上したが、比較例No.1
1乃至23から作製した磁気ディスクでは、磁気ヘッド
の浮上が不安定となり、特に、平坦度が大きく形状が2
ベント又は鞍型のものでは、磁気ヘッドのクラッシュも
発生した。
【0044】また、下記表4に示すように、平坦度が5
μmを超えるスペーサを使用して3.5インチ型磁気デ
ィスク用のブランクを作製したところ、ブランクの平坦
度が大きくなった。なお、締め付け荷重は19.6(N
/cm)、スペーサの厚さは25mm、スペーサ同士
の間隔は17mmとし、他の条件は第1の実施例のもの
と同様にした。
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
平坦度及び中心線平均粗さRaを適切に規定すると共
に、干渉縞の形状を同心円状としているので、その形状
を磁気ディスクに反映させて磁気ヘッドを安定して浮上
させることが可能となる。従って、磁気ディスクを高面
記録密度化に適したものとすることができる。
【0047】また、本発明方法によれば、スペーサの平
坦度及びスペーサ同士の間隔を適切に規定し、更に加圧
焼鈍時の荷重を適切に規定しているので、上述のような
平坦度、中心線平均粗さRa及び形状を具備したブラン
クを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】平坦度の測定方法を示す模式図である。
【図2】本発明の実施例における加圧焼鈍の様子を示す
模式図である。
【符号の説明】
1;ブランク素板 2;スペーサ 11;レーザ光源 12;入射角調整プリズム 13;プリズム 13a;プリズム参照面 14;ブランク 15;凸レンズ 16;反射鏡 17;カメラ
フロントページの続き (72)発明者 増田 勝昭 栃木県真岡市鬼怒ヶ丘15番地 株式会社神 戸製鋼所真岡製造所内 Fターム(参考) 5D006 CB04 CB07 5D112 AA02 BA10 GB02 GB09 JJ03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦度が0.1乃至10μmであり、中
    心線平均粗さRaが0.1乃至0.5μmである磁気デ
    ィスク用アルミニウム合金製ブランクであって、前記ブ
    ランクに対しプリズム参照面がブランク外縁を含む面に
    平行になるようにプリズムを配置してこのプリズムを介
    してその表面にレーザ光を照射したときに前記プリズム
    参照面からの反射光とブランク表面からの反射光との光
    路差により発生する干渉縞の形状が同心円状であること
    を特徴とする磁気ディスク用アルミニウム合金製ブラン
    ク。
  2. 【請求項2】 平坦度が5μm以下のスペーサを10乃
    至40mmの間隔となるように介在させながらプレス打
    ち抜き後のアルミニウム合金製のブランク素板を積層す
    る工程と、前記ブランク素板に対しその積層方向に1平
    方センチメートル当たり6.86乃至68.6Nの荷重
    を印加しながら焼鈍する工程と、を有することを特徴と
    する磁気ディスク用アルミニウム合金製ブランクの製造
    方法。
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WO2010001844A1 (ja) * 2008-06-30 2010-01-07 Hoya株式会社 磁気ディスク用基板及びその製造方法並びに磁気ディスク

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