WO2023171824A1 - 円盤状ガラス基板の製造方法、円環状ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、円盤状ガラス基板、円環状ガラス基板、及び磁気ディスク用ガラス基板 - Google Patents

円盤状ガラス基板の製造方法、円環状ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、円盤状ガラス基板、円環状ガラス基板、及び磁気ディスク用ガラス基板 Download PDF

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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers

Definitions

  • an overlapping irradiation distance along the outer circumferential end surface from the laser beam irradiation start position to the laser beam irradiation end position is on the outer circumferential end surface.
  • the spot diameter of the laser beam may be twice or less the circumferential length of the outer peripheral end surface.
  • a disc-shaped glass substrate comprising: has a main surface and an outer peripheral end surface, A disc-shaped glass substrate is provided in which the outer peripheral end face has at least two regions with different roughness in the circumferential direction of the outer peripheral end face.
  • the outer circumferential end surface 12 and the inner circumferential end surface 13 are Each glass substrate 1 having a smooth surface can be manufactured.
  • the connection portion between the outer peripheral end surface 12 and the main surfaces 11a and 11b is chamfered, the outer peripheral end surface 12 is shaped so that the central portion in the thickness direction of the glass substrate 1 protrudes toward the outside in the radial direction of the glass substrate 1. For example, it can be processed into a smoothly curved shape.
  • the rotational speed (relative speed at the irradiation position) of the glass base plate was 20 mm/s.
  • the roundness of the outer peripheral end face was measured using a roundness measuring machine. The results are shown in Table 1-1 below. Note that the outer peripheral end surface after the above treatment was chamfered between each of the two main surfaces, so that one curved surface was formed as a whole. The length of the chamfered surface in the radial direction of the main surface was within the range of 30 to 150 ⁇ m.
  • the overlapping irradiation distance of the laser beam is as short as possible within the range that can reduce the roundness of the inner peripheral end face.
  • the overlapping irradiation distance of the laser beam it is possible to reduce the proportion of the low roughness region on the inner peripheral end face.
  • the roughness of the inner peripheral end surface becomes more uniform in the circumferential direction, reducing the risk of falling due to imbalance of contact friction with the jig when gripping and handling the inner peripheral end surface with a jig. I can do it.

Abstract

円盤状ガラス基板(1)の製造方法は、主表面(11a、11b)と、外周端面(12)とを有する、円盤状ガラス素板を準備することと、円盤状ガラス素板の外周端面(12)に沿って1周を超えるようにレーザ光(L)を照射することとを含む。

Description

円盤状ガラス基板の製造方法、円環状ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、円盤状ガラス基板、円環状ガラス基板、及び磁気ディスク用ガラス基板
 本発明は、レーザ光を用いて形状を加工することを含む、円盤状ガラス基板の製造方法、円環状ガラス基板の製造方法、及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、並びに、円盤状ガラス基板、円環状ガラス基板、及び磁気ディスク用ガラス基板に関する。
 今日、パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、DVD(Digital Versatile Disc)記録装置、あるいはクラウドコンピューティングのデータセンター等には、データを記録するためのハードディスク装置が用いられる。ハードディスク装置では、円環状の非磁性体の磁気ディスク用ガラス基板に磁性層が設けられた磁気ディスクが用いられる。
 従来、このような磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、ガラス板から円環状ガラス素板を割断して取り出し、円環状ガラス素板の内周端面及び外周端面にレーザ光を照射することにより、内周端面及び外周端面を滑面化するとともに、面取り面を形成する技術が知られている(特許文献1)。具体的には、円環状ガラス素板の内周端面及び外周端面にレーザ光を照射して、ガラスの軟化点以上の温度に加熱することにより、内周端面及び外周端面を溶融させる。これにより、内周端面及び外周端面が滑面化されるとともに、面取り面が形成される。
特開2002-150546号公報
 しかしながら、上記技術において、円環状ガラス素板の内周端面及び外周端面のそれぞれに沿ってレーザ光を1周照射すると、内周端面及び外周端面が滑面化され且つ面取り面が形成されるものの、レーザ光Lを照射した後の内周端面及び/又は外周端面の真円度が悪化する(大きくなる)場合があった。そして、内周端面及び/又は外周端面における真円度が悪化した円環状ガラス基板を磁気ディスク用ガラス基板として用いる場合、高速回転時に空気の流れが乱れ、フラッタリングが発生する可能性が考えられる。
 本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、円盤状ガラス素板又は円環状ガラス素板の端面にレーザ光を照射することにより、レーザ光を照射した後の端面の真円度を悪化させることなく、端面を滑面化するとともに面取り面を形成する技術を提供することを目的とする。
 本発明の第1の態様に従えば、円盤状ガラス基板の製造方法であって、
 主表面と、外周端面とを有する、円盤状ガラス素板を準備することと、
 前記円盤状ガラス素板の前記外周端面に沿って1周を超えるようにレーザ光を照射することとを含む、円盤状ガラス基板の製造方法が提供される。
 本発明の第1の態様に従う円盤状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光の照射は、前記外周端面に沿って2周未満となるように行われてもよい。
 本発明の第1の態様に従う円盤状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記外周端面に沿う重複照射距離は、前記外周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記外周端面の周方向の長さ以上であってもよい。
 本発明の第1の態様に従う円盤状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記外周端面に沿う重複照射距離が、前記外周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記外周端面の周方向の長さの2倍以下であってもよい。
 本発明の第1の態様に従う円盤状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光を照射した後の前記外周端面の真円度は15μm以下であってもよい。
 本発明の第1の態様に従う円盤状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光の照射を終了した後の前記外周端面における、前記レーザ光の照射開始位置の径方向内側への凹みの深さは15μm以下であってもよい。
 本発明の第1の態様に従う円盤状ガラス基板の製造方法において、前記円盤状ガラス基板は、中央部に円孔を有する円環形状のガラス基板であってもよい。
 本発明の第2の態様に従えば、本発明の第1の態様に従う円盤状ガラス基板の製造方法により製造された円盤状ガラス基板の主表面を研磨することを少なくとも含む、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法が提供される。
 本発明の第3の態様に従えば、円環状ガラス基板の製造方法であって、
 主表面と、互いに同心である外周端面及び内周端面とを有する、円環状ガラス素板を準備することと、
 前記円環状ガラス素板の前記内周端面に沿って1周を超えるようにレーザ光を照射することとを含む、円環状ガラス基板の製造方法が提供される。
 本発明の第3の態様に従う円環状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光の照射は、前記内周端面に沿って2周未満となるように行われてもよい。
 本発明の第3の態様に従う円環状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記内周端面に沿う重複照射距離は、前記内周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記内周端面の周方向の長さ以上であってもよい。
 本発明の第3の態様に従う円環状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記内周端面に沿う重複照射距離が、前記内周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記内周端面の周方向の長さの2倍以下であってもよい。
 本発明の第3の態様に従う円環状ガラス基板の製造方法において、前記レーザ光を照射した後の前記内周端面の真円度は15μm以下であってもよい。
 本発明の第4の態様に従えば、本発明の第3の態様に従う円環状ガラス基板の製造方法により製造された円環状ガラス基板の主表面を研磨することを少なくとも含む、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法が提供される。
 本発明の第5の態様に従えば、円盤状ガラス基板であって、
 主表面と、外周端面とを有し、
 前記外周端面は、前記外周端面の周方向において少なくとも2つの粗さの異なる領域を有する、円盤状ガラス基板が提供される。
 本発明の第5の態様に従う円盤状ガラス基板において、前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、低粗さ領域と高粗さ領域とを含んでもよく、
 前記外周端面の周方向において、前記低粗さ領域の長さは前記高粗さ領域の長さよりも短くてもよい。
 本発明の第5の態様に従う円盤状ガラス基板において、前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、いずれもレーザ光の照射により滑面化した領域であってもよい。
 本発明の第5の態様に従う円盤状ガラス基板において、前記外周端面の真円度は15μm以下であってもよい。
 本発明の第6の態様に従えば、円環状ガラス基板であって、
 主表面と、互いに同心である外周端面及び内周端面とを有し、
 前記内周端面は、前記内周端面の周方向において少なくとも2つの粗さの異なる領域を有する、円環状ガラス基板が提供される。
 本発明の第6の態様に従う円環状ガラス基板において、前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、低粗さ領域と高粗さ領域とを含んでもよく、
 前記内周端面の周方向において、前記低粗さ領域の長さは前記高粗さ領域の長さよりも短くてもよい。
 本発明の第6の態様に従う円環状ガラス基板において、前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、いずれもレーザ光の照射により滑面化した領域であってもよい。
 本発明の第6の態様に従う円環状ガラス基板において、前記内周端面の真円度は15μm以下であってもよい。
 本発明の第7の態様に従えば、本発明の第5の態様に従う円盤状ガラス基板又は本発明の第6の態様に従う円環状ガラス基板を用いた、磁気ディスク用ガラス基板が提供される。
 本発明によれば、円盤状ガラス基板又は円環状ガラス基板の端面の真円度を悪化させることなく、端面を滑面化するとともに面取り面を形成する技術を提供することができる。
(a)は、本実施形態の製造方法により製造されたガラス基板の一例を示す斜視図であり、(b)は、本実施形態の製造方法により製造されたガラス基板の、外周端面の断面形状の一例を示す図であり、(c)は、本実施形態の製造方法により製造されたガラス基板の、内周端面の断面形状の一例を示す図である。 本実施形態の製造方法に含まれる端面処理を行う、回転装置及びレーザ照射装置の一例を示す図である。 (a)は、本実施形態の製造方法に含まれるレーザ光を用いた端面処理において、ガラス素板の外周端面に対するレーザ光の照射を開始した状態を示す図であり、(b)は、ガラス素板の外周端面に対するレーザ光の照射が進んだ状態を示す図であり、(c)は、ガラス素板の外周端面に対するレーザ光の照射を1周で終了した場合の、ガラス基板の外周端面の様子を示す図である。 本実施形態の製造方法に含まれるレーザ光を用いた端面処理において、ガラス素板の外周端面に沿って1周を超えてレーザ光を照射した状態を示す図である。
 まず、本実施形態の製造方法により製造された円盤状ガラス基板について、図1(a)~図1(c)を参照しつつ説明する。
 図1(a)に示すように、ガラス基板1は薄板のガラス基板であり、円盤形状を有する。なお、円盤形状を有するガラス基板1の中央部には、外周端と同心状の円孔(中央孔)が形成されていてもよい。つまり、ガラス基板1は、円環形状を有していてもよい。以下の説明では、円盤形状を有するガラス基板を円盤状ガラス基板と称し、円環形状を有するガラス基板を円環状ガラス基板と称する。また、円盤状ガラス基板という概念には円環状ガラス基板も含まれており、円環状ガラス基板は円盤状ガラス基板の一例である。
 ガラス基板1は、例えば、磁気ディスク用の基板、半導体用基板、半導体ウエハの支持基板、として用いられる。磁気ディスク用の基板として用いる場合、ガラス基板1のサイズは問わないが、例えば、公称直径2.5インチ以上(例えば2.5インチ、3.5インチ、5インチなど)の磁気ディスクに適したサイズである。公称直径2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板の場合、例えば、外径(直径)が55~70mm、中央孔の径(直径)が20mm、板厚が0.3~0.8mmである。公称直径3.5インチの磁気ディスク用ガラス基板の場合、例えば、外径が85~100mm、中央孔の径が25mm、板厚が0.3~0.8mmである。また、半導体用基板や半導体ウエハの支持基板として用いる場合は、中央孔はなくてもよく、例えば、外径(直径)が50~500mm、板厚が0.3~1.5mmである。以下では、磁気ディスク用の基板として用いられる、中央孔を有する円環状のガラス基板1を代表例として説明する。
 ガラス基板1は、一対の対向する主表面11a、11bと、外周端面12と、中央孔を画成する内周端面13とを備える。主表面11aは、2つの同心円を外縁及び内縁として有する、円環形状の面である。主表面11bは、主表面11aと同形状であり且つ同心である。外周端面12は、主表面11aの外縁と主表面11bの外縁とを接続する面である。内周端面13は、主表面11aの内縁と主表面11bの内縁とを接続する面である。
 図1(b)に示すように、外周端面12と主表面11a、11bとの接続部分はそれぞれ丸みを帯びている。換言すると、外周端面12と主表面11a、11bとがなす角部はそれぞれ面取りされている。これにより、外周端面12は、ガラス基板1の厚み方向の中央部分がガラス基板1の径方向外側に向かって突き出すように、滑らかに湾曲している。なお、外周端面12は全体として一つの湾曲面となっていてもよいが、そうでなくてもよい。例えば、外周端面12の板厚方向の中央部において、主表面11aに略垂直な面(断面図において直線状となる面)が存在していてもよい。上記の面取りされた結果生じる主表面11aに対して傾斜した部分(以後、面取面とも言う)の主表面11aの半径方向の長さは、半径方向において外周端面12が最も突出した位置の半径と、主表面11aが傾斜し始める位置の半径との差として定義され、例えば30~300μmとすることができる。また、面取面の板厚方向の長さは、半径方向において外周端面12が最も突出した位置を接点として板厚方向に接線を引いたとき、当該接点から主表面11aを含む平面までの板厚方向の距離として定義され、例えば30μmから板厚の半分の長さまでとすることができる。ここで、外周端面12の板厚方向の中央部に主表面11aに略垂直な面がある場合など、外周端面12が最も突出した位置が複数考えられる場合は、上記「板厚方向の距離」が取りうる値のうち最小値を当該「板厚方向の距離」とすればよい。
 図1(c)に示すように、内周端面13と主表面11a、11bとの接続部分はそれぞれ丸みを帯びている。換言すると、内周端面13と主表面11a、11bとがなす角部はそれぞれ面取りされている。これにより、内周端面13は、ガラス基板1の厚み方向の中央部分がガラス基板1の径方向内側に向かって突き出すように、滑らかに湾曲している。なお、内周端面13は全体として一つの湾曲面となっていてもよいが、そうでなくてもよい。例えば、内周端面13の板厚方向の中央部において、主表面11aに略垂直な面(断面図において直線状となる面)が存在していてもよい。
 そして、ガラス基板1を用いて磁気ディスクを製造する際には、少なくとも主表面11a、11bの研磨を行った後、主表面11a、11bに磁性層が形成される。なお、必要に応じて、主表面11a、11bの研削を前記研磨の前に行ってもよい。
 ここで、ガラス基板1の主表面11a、11bに磁性層を形成する際に、ガラス基板1の外周端面12及び/又は内周端面13を治具によって確実に把持するため、ガラス基板1の外周端面12及び/又は内周端面13は、目標形状に揃えられていることが望ましい。また、磁気ディスクを精度よくHDD装置に組み込むためにも、ガラス基板1の外周端面12及び/又は内周端面13は、目標形状に揃えられていることが望ましい。さらに、微細なパーティクルが主表面に付着して磁気ディスクの性能に悪影響を与えないようにするため、パーティクルが発生しやすい外周端面12及び/又は内周端面13は、滑らかであることが望ましい。
 そこで、本実施形態では、外周端面12を図1(b)に示す断面形状に加工するとともに、内周端面13を図1(c)に示す断面形状に加工するため、円環状ガラス基板1の材料となる円環状ガラス素板1´に対してレーザ光を用いた端面処理を行っている。
 次に、円環状ガラス素板の分離処理と、レーザ光を用いた端面処理について説明する。
(円環状ガラス素板の分離処理)
 円環状ガラス素板の分離処理は、シート状のガラス板から、円環状ガラス素板1´を分離する処理である。ここで、ガラス板としては、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等を用いることができる。特に、必要に応じて化学強化を施すことができ、また基板の主表面の平坦度及び基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作成することができるという点で、アモルファスのアルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。このようなガラス板は、例えばフロート法やオーバーフローダウンドロー法を用いて作製されてもよく、金型を用いて熔融ガラスの塊をプレス成形することにより作製されてもよい。そして、ガラス板から円環状ガラス素板1´を分離する方法としては、周知のスクライバを用いて切筋を付けて割断する方法や、ガラス板にレーザ光を照射して円形状の欠陥を形成し、円形状の欠陥に沿って分離する方法を用いることができる。なお、シート状のガラス板から円環状ガラス素板1´を分離した後、端面処理を行う前は、外周端面12´は主表面11a、11bに対して略直交していることが好ましく、内周端面13´も主表面11a、11bに対して略直交していることが好ましい。このように端面が主表面に対して略直交していると、端面処理する際、端面の両側の面取形状を揃えやすい。なお、端面処理を行う前の外周端面や内周端面の表面粗さは、例えば算術平均粗さRaで0.1μm以上である。ここで、算術平均粗さRaは、JIS  B0601:2001に準拠した値である。端面の表面の算術平均粗さRaの計測は、例えばレーザ顕微鏡を用いて、50μm四方の評価領域において以下の条件で行うことができる。
 観察倍率:3000倍、
 高さ方向(Z軸)の測定ピッチ:0.01μm、
 カットオフ値λs:0.25μm、
 カットオフ値λc:80μm。
なお、高さ方向の分解能は1nm以下であることが好ましい。また、観察倍率は例えば3000倍とすることができるが、測定面の大きさに応じて、1000~3000倍程度の範囲で適宜選択すればよい。
(レーザ光を用いた端面処理)
 次に、シート状のガラス板から分離されたガラス素板1´の外周端面12´及び内周端面13´に対して個別に、レーザ光を用いた端面処理を行う。端面処理では、ガラス素板1´の外周端面12´又は内周端面13´とレーザ光Lとを相対的に移動させながら、外周端面12´又は内周端面13´に対してレーザ光Lを照射する。このとき、ガラス素板1´の外周端面12´又は内周端面13´とレーザ光Lとの相対速度は一定であることが好ましい。相対速度を一定とすることで、端面処理用の装置構成をシンプルにすることができる。端面処理では、例えば図2に示されるように、回転装置20によってガラス素板1´を一定速度で回転させながら、外周端面12´及び内周端面13´に対して、レーザ照射装置30からレーザ光Lを照射する。なお、外周端面12´に対する端面処理と内周端面13´に対する端面処理とは、どちらか一方のみを行ってもよい。また、両方実施する場合、いずれを先に行ってもよく、同時に行ってもよい。
 回転装置20は、ガラス素板1´が載置される載置台21と、載置台21に接続された回転シャフト22と、回転シャフト22に接続され回転シャフト22を回転させる回転モータ23と、回転モータ23を支持する支持台24とを備える。回転モータ23によって回転シャフト22を一定速度で回転させることにより、回転シャフト22に接続された載置台21が一定速度で回転する。そして、載置台21が一定速度で回転することにより、載置台21に載置されたガラス素板1´も一定速度で回転する。ガラス素板1´は、ガラス素板1´の中心位置が回転シャフト22の回転中心位置に略一致するように、載置台21に載置される。また、図示しないがガラス素板1´を加熱するためのヒーターを備えていてもよい。
 レーザ照射装置30は、レーザ光源、光学系、集束レンズ等を備えており、外周端面12´の一部及び内周端面13´の一部を軟化させるために、外周端面12´の一部及び内周端面13´の一部にレーザ光Lを照射する。レーザ光Lの種類は、照射された部分が軟化する限り、特に制限されないが、例えばCOレーザが好適に用いられる。レーザ光Lの発振形態は特に限定されず、例えば、連続発振光(CW光)、パルス発振光、連続発振光の変調光のいずれであってもよいし、その他の発振形態でもよい。また、外周端面12´や内周端面13´の軟化を促進するために、ガラス素板1´をヒーター等で適宜加熱しながらレーザ光を照射してもよい。
 端面に対するレーザ光Lの照射方法は、端面の滑面化(軟化及び/又は溶解)と面取処理ができればどのような方法でもよい。外周端面12´に対してレーザ光Lを照射する場合は、例えば図2の実線で示されるように、外周端面12´の法線方向から照射することが好ましい。この法線方向には、法線方向に対する傾斜角度が20度以内の範囲も許容範囲として含まれる。また、内周端面13´に対してレーザ光Lを照射する場合は、例えば図2の点線で示されるように、ミラー25~27によってレーザ光Lの光路を調整してガラス素板1´の中央孔の内側に配置されたミラー28に対してガラス素板1´の中央孔の上方からレーザ光Lを照射し、レーザ光Lをミラー28で反射させることにより、内周端面13´の法線方向から照射することができる。内周端面13´に対してレーザ光を照射する場合も、法線方向から照射することが好ましい。この法線方向には、法線方向に対する傾斜角度が20度以内の範囲も許容範囲として含まれる。なお、外周端面12´上における、レーザ光Lのスポット径は、ガラス素板1´の厚み方向よりも外周端面12´の周方向に大きいことが好ましい。この場合、レーザ光Lのエネルギーを、主表面11a側の角部と主表面11b側の角部の面取りに、効率よく使うことができる。また、スポット径の、外周端面12´の周方向の幅は、例えば1mm以上とすることができ、2mm以上であることが好ましい。なお、当該周方向の幅の上限は例えば20mmである。20mmを超えると、外周端面12´の曲率半径の影響を受けやすくなり、外周端面12´を加熱しにくくなる場合がある。また、スポット径の、ガラス素板1´の厚み方向の幅は、例えば0.5mm以上とすることができるが、ガラス素板1´の板厚よりも大きいことが好ましく、1mm以上であることがより好ましい。当該厚み方向の幅の上限は加熱効率の観点から例えば板厚の10倍である。そして、レーザ光Lの光束(スポット)がガラス素板1´の厚み方向の両側に均等にはみ出すようにレーザ光Lを照射することにより、主表面11a側の角部と主表面11b側の角部とを均等に面取りしやすくできる。なお、スポット径の、ガラス素板1´の厚み方向の幅を0.5mm未満とすると、レーザ照射装置30の光学系の調整が難しくなる場合がある。内周端面13´上におけるレーザ光Lのスポット径についても、外周端面12´上におけるレーザ光Lのスポット径と同様である。
 このように、円環状ガラス素板1´の外周端面12´に対してレーザ光Lを照射して加熱することにより、外周端面12´を軟化させ、例えば図1(b)に示すような径方向外側に突き出した湾曲面に加工することができる。同様に、円環状ガラス素板1´の内周端面13´に対してレーザ光Lを照射して加熱することにより、内周端面13´を軟化させ、例えば図1(c)に示すような径方向内側に突き出した湾曲面に加工することができる。
 次に、円環状ガラス素板1´の外周端面12´を例にとり、外周端面12´に沿ってレーザ光Lが照射される様子について説明する。まず、回転装置20によって、ガラス素板1´の回転を開始させる。なお、本実施形態では、図3(a)に示されるように、回転装置20はガラス素板1´を反時計回りに回転させる。そして、ガラス素板1´の回転速度が一定となった状態で、外周端面12´に対するレーザ光Lの照射を開始する。ここで、図3(a)に示されるように、外周端面12´に対するレーザ光Lの照射を開始した際の照射スポットの中心位置を、照射開始位置SPとする。そして、回転装置20によってガラス素板1´を反時計回りに一定速度で回転させつつ、外周端面12´にレーザ光Lを照射する。例えば、ガラス素板1´を反時計回りに180度回転させた時点では、図3(b)に示されるように、外周端面12´における照射開始位置SPから現在の照射位置までの半周分の領域に沿って、時計回りにレーザ光Lが照射されている。換言すると、ガラス素板1´を180度回転させることにより、外周端面12´におけるレーザ光Lの照射開始位置SPは、半時計回りに半周分移動する。そして、ガラス素板1´をさらに180度回転させることにより、外周端面12´の1周分の領域全体にレーザ光Lが照射される。つまり、回転装置20によってガラス素板1´を反時計回りに360度回転させることにより、外周端面12´におけるレーザ光Lの照射開始位置SPは、半時計回りに1周分移動する。
 ここで、ガラス素板1´の外周端面12´の1周分の領域にレーザ光Lが照射された時点でレーザ光Lの照射を終了すると、ガラス基板1の外周端面12の真円度が悪化する(大きくなる)場合があった。そこで、ガラス基板1の外周端面12の真円度が悪化する原因について発明者らが探索したところ、図3(c)に示されるように、ガラス基板1の外周端面12におけるレーザ光Lの照射開始位置SPとその近傍が、ガラス基板1の外周端面12における他の領域に対して径方向の内側に、目視では認識できない程度に僅かに凹む場合があることがわかった。つまり、ガラス基板1の外周端面12の1箇所に、僅かな凹みが生じる場合があることがわかった。僅かに凹む理由は必ずしも明確ではないが、レーザ光Lの照射開始位置SPでは加熱が不足しやすく、照射開始位置SPとその近傍では、径方向外側への突き出し量が他の領域と比べて小さくなりやすいことが一つの要因と推察される。ガラス基板1が磁気ディスク用基板として用いられ、磁気ディスクが高速で回転する際、ガラス基板1の外周端面12の僅かな凹み(凹部)は空気の流れを乱し、フラッタリングが発生する要因にもなり得る。
 そこで、本実施形態では、図4に示すように、ガラス素板1´を反時計回りに360度を超えるように回転させることにより、外周端面12´に沿って1周を超えるようにレーザ光Lを照射する。つまり、レーザ光Lの照射は、ガラス素板1´の外周端面12´に沿って1周を超えるように行われる。換言すると、外周端面12´におけるレーザ光Lの照射開始位置SPの移動が1周分を超えた後に、レーザ光Lの照射を終了し、回転装置20によるガラス素板1´の回転を終了する。さらに換言すると、外周端面12´に対するレーザ光Lの照射を終了した際の照射スポットの中心位置である照射終了位置EPは、外周端面12´のうちレーザ光Lが既に照射されている領域上にある。これにより、少なくとも照射開始位置SPには、レーザ光Lが2回照射される。この結果、照射開始位置SPにおける加熱不足が補われ、照射開始位置SPとその近傍における径方向外側への突き出し量を、レーザ光Lを1回照射した場合よりも大きくすることができる。そして、照射開始位置SPとその近傍に形成される凹みの深さを小さくできる。つまり、レーザ光Lの照射は、当該照射によって外周端面12に生じる凹みを小さくするように、ガラス素板1´の外周端面12´に沿って1周を超えるように行われる。なお、本実施形態において、ガラス基板1の外周端面12における凹みの深さとは、凹みの、ガラス基板1の半径方向における深さを意味している。つまり、凹みの深さは、外周端面12の全体の輪郭線のデータから凹み部分のデータを除いた残りのデータに対して最小二乗法を用いて求めた真円の基準円(最小二乗円)の半径と、当該基準円の中心から、凹みのうち当該基準円の中心に最も近い部分までの距離との差に等しい。また、ガラス基板1の外周端面12の真円度とは、ガラス基板1の外周端面12の輪郭線を、中心が同一の二つの真円(内接円と外接円)で挟んだときに、それら二円の間隔が最小となる場合の二円の半径の差と定義される。ガラス基板1の外周端面12の輪郭線は、例えばガラス基板1の板厚よりも長い板状のプローブを、ガラス基板1の厚み方向に、外周端面12と対向するように配置し、ガラス基板1を円周方向に回転させることにより取得できる。ガラス基板1の外周端面12の真円度は、例えば真円度測定機により測定することができる。ここで、上記凹みの部分を除いた外周端面12の真円度は、照射開始位置SPとその近傍に形成される凹みの深さと比べて十分に小さい。このため、真円度の定義より、照射開始位置SPとその近傍に形成される凹みの深さは、実質的にはガラス基板1の外周端面12の真円度で表されるので、凹みの深さを小さくすることにより、ガラス基板1の外周端面12の真円度をより小さくすることができる。ガラス素板1´の外周端面12´に沿って1周を超えるようにレーザ光Lを照射することにより、レーザ光Lの照射開始位置SPとその近傍の凹みの深さは15μm以下となっていることが好ましい。つまり、外周端面12に生じる凹みが15μm以下となるように、レーザ光Lの照射が行われるのが好ましい。すなわち、ガラス基板1の外周端面12の真円度は15μm以下となっていることが好ましい。当該真円度は10μm以下、6μm以下、5μm以下の順により好ましい。また、ガラス素板1´の外周端面12´に沿ってレーザ光Lが重複して照射された距離である、照射開始位置SPから照射終了位置EPまでの距離dは、外周端面12´におけるレーザ光Lのスポット径の、外周端面12´の周方向の幅以上であることが真円度低減の観点から好ましい。こうすることで、ガラス基板1の外周端面12の真円度を15μm以下にすることができる。また、上記距離dは、上記幅の1.25倍以上であると真円度を小さくする観点でより好ましい。こうすることで、ガラス基板1の外周端面12の真円度を5μm以下にすることができる。
 内周端面13´についても、外周端面12´と同様に、内周端面13´に沿って1周を超えるようにレーザ光Lを照射することにより、即ち、レーザ光Lの照射を、ガラス素板1´の内周端面13´に沿って1周を超えるように行うことにより、照射開始位置とその近傍における径方向内側への突き出し量を、レーザ光Lを1回照射した場合よりも大きくすることができる。そして、照射開始位置とその近傍に形成される凹みの深さを小さくできる。つまり、レーザ光Lの照射は、当該照射によって内周端面13に生じる凹みを小さくするように、ガラス素板1´の内周端面13´に沿って1周を超えるように行われる。なお、本実施形態において、ガラス基板1の内周端面13における凹みの深さとは、凹みの、ガラス基板1の半径方向における深さを意味している。つまり、凹みの深さは、内周端面13の全体の輪郭線のデータから凹み部分のデータを除いた残りのデータに対して最小二乗法を用いて求めた真円の基準円(最小二乗円)の半径と、当該基準円の中心から、凹みのうち当該基準円の中心に最も遠い部分までの距離との差に等しい。また、ガラス基板1の内周端面13の真円度とは、ガラス基板1の内周端面13の輪郭線を、中心が同一の二つの真円(内接円と外接円)で挟んだときに、それらの二円の間隔が最小となる場合の二円の半径の差と定義される。ガラス基板1の内周端面13の輪郭線は、ガラス基板1の板厚よりも長い板状のプローブを、ガラス基板1の厚み方向に、内周端面13と対向するように配置し、ガラス基板1を円周方向に回転させることにより取得できる。ガラス基板1の内周端面13の真円度も、外周端面12の真円度と同様に、真円度測定機により測定することができる。ここで、上記凹みの部分を除いた内周端面13の真円度は、照射開始位置とその近傍に形成される凹みの深さと比べて十分に小さい。このため、真円度の定義より、照射開始位置とその近傍に形成される凹みの深さは、実質的にはガラス基板1の内周端面13の真円度で表されるので、凹みの深さを小さくすることにより、ガラス基板1の内周端面13の真円度をより小さくすることができる。ガラス素板1´の内周端面13´に沿って1周を超えるようにレーザ光Lを照射することにより、レーザ光Lの照射開始位置とその近傍の凹みの深さは15μm以下となっていることが好ましい。すなわち、ガラス基板1の内周端面13の真円度は15μm以下となっていることが好ましい。当該真円度は10μm以下、6μm以下、5μm以下の順により好ましい。また、ガラス素板1´の内周端面13´に沿ってレーザ光Lが重複して照射された距離である、照射開始位置から照射終了位置までの距離は、内周端面13´におけるレーザ光Lのスポット径の、内周端面13´の周方向の幅以上であることが真円度低減の観点から好ましい。こうすることで、ガラス基板1の内周端面13の真円度を15μm以下にすることができる。また、上記距離は、上記幅の1.25倍以上であると真円度を小さくする観点でより好ましい。こうすることで、ガラス基板1の内周端面13の真円度を6μm以下にすることができる。
(主表面に対する処理)
 なお、本実施形態の製造方法では、上述したレーザ光を用いた端面処理の後に、主表面研削処理、主表面研磨処理等が行われてもよい。以下では、レーザ光を用いた端面処理後のガラス素板も、ガラス基板と呼ぶことにする。
 主表面研削処理では、例えば遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いて、ガラス基板1の主表面11a´,11b´に対して研削加工を行う。研削による取り代は、例えば数μm~300μm程度である。両面研削装置は、上定盤及び下定盤を有しており、上定盤及び下定盤の間にガラス基板1が挟持される。そして、ガラス基板1と各定盤とを相対的に移動させることにより、主表面11a´,11b´を研削する。定盤としては、その表面にダイヤモンド等の砥粒が樹脂で固定された固定砥粒の研削シートが貼り付けられているものを使用できる。なお、主表面研削処理は省略されてもよい。
 主表面研磨処理では、ガラス基板1の主表面11a´,11b´に対して、研磨が行われる。研磨による取り代は、例えば、0.1μm~100μm程度である。主表面研磨は、これより前の処理により主表面11a´,11b´に残留したキズ、歪みの除去や、うねり、微小うねり、粗さの低減、及び主表面11a´,11b´の鏡面化を目的とする。主表面研磨には、例えば、酸化セリウム砥粒やジルコニア砥粒(粒子サイズ:D50で0.5~2μm程度)、またはシリカ砥粒(粒子サイズ:D50で10~100nm程度)を遊離砥粒として含む研磨液が用いられる。なお、主表面研磨処理を2段階以上に分けて実施してもよい。
 上述した本発明の態様に従う製造方法によれば、ガラス素板1´の外周端面12´及び内周端面13´に沿ってレーザ光Lを照射することにより、外周端面12及び内周端面13がそれぞれ滑面化されたガラス基板1を製造することができる。また、外周端面12と主表面11a、11bとの接続部分が面取りされるので、外周端面12を、ガラス基板1の厚み方向の中央部分がガラス基板1の径方向外側に向かって突き出すように、例えば滑らかに湾曲した形状に加工できる。さらに、内周端面13と主表面11a、11bとの接続部分が面取りされるので、内周端面13を、ガラス基板1の厚み方向の中央部分がガラス基板1の径方向内側に向かって突き出すように、例えば滑らかに湾曲した形状に加工できる。つまり、ガラス素板1´の外周端面12´にレーザ光Lを照射して外周端面12´の少なくとも一部を軟化又は溶融させて、主表面11a、11bと外周端面12との間を面取りすることができる。同様に、ガラス素板1´の内周端面13´にレーザ光Lを照射して内周端面13´の少なくとも一部を軟化又は溶融させて、主表面11a、11bと内周端面13との間を面取りすることができる。
 上述した本発明の態様に従う製造方法によれば、ガラス素板1´の外周端面12´及び内周端面13´に沿ってそれぞれ、1周を超えるようにレーザ光Lを照射する。これにより、外周端面12における照射開始位置とその近傍における径方向外側への突き出し量を、レーザ光Lを1回照射した場合よりも大きくすることができる。同様に、内周端面13における照射開始位置とその近傍における径方向内側への突き出し量を、レーザ光Lを1回照射した場合よりも大きくすることができる。この結果、ガラス素板1´の外周端面12´及び内周端面13´に沿ってそれぞれレーザ光Lを1周だけ照射した場合と比べて、ガラス基板1の外周端面12及び内周端面13の真円度をより小さくすることができる。換言すれば、レーザ光Lの照射開始位置SPの近傍で生じた径方向外側又は内側への突き出し量の不足を補うことができる。なお、レーザ光Lを2周以上照射すると、処理時間が長くなり生産性が悪化する場合がある。生産性の観点から、レーザ光Lの照射は、ガラス素板1´の外周端面12´及び内周端面13´に沿ってそれぞれ1.5周未満(1周を超える分が0.5周未満)であるとより好ましく、1.25周未満(1周を超える分が0.25周未満)であるとより一層好ましい。
(実施例1-1)
 本実施形態の製造方法に含まれる、レーザ光を用いた端面処理の効果を確認するため、円環状のガラス素板の外周端面に沿って、重複照射距離(照射開始位置と照射終了位置との間の外周端面上の距離)を変えながらレーザ光を照射した後、外周端面の真円度を測定した。円環状ガラス素板は、外径97mm、内径25mm、厚み0.6mmであった。このガラス素板の外周端面及び内周端面はそれぞれ、主表面に略垂直な面であった。また、レーザ光を照射する前は、外周端面の真円度は5μmであり内周端面の真円度は4μmであった。レーザ光として、COレーザを使用し、レーザ光のパワーを50W、スポット径を2mm(直径2mmの円)とした。すなわち、外周端面におけるレーザ光のスポット径の、外周端面の周方向の長さは2mmである。そして、ガラス素板を適宜加熱しつつ、レーザ光の光束(スポット)がガラス素板の厚み方向の両側に均等にはみ出すようにレーザ光を照射した。また、ガラス素板の回転速度(照射位置における相対速度)を20mm/sとした。そして、レーザ光を照射した後、外周端面の真円度を、真円度測定機により測定した。この結果を、下記表1-1に示す。なお、上記処理後の外周端面は、2つの主表面との間がそれぞれ面取りされて、全体として一つの湾曲面が形成された。面取面の主表面半径方向の長さは30~150μmの範囲内であった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000001
 また、外周端面のうち、レーザ光を重複して照射した領域(以下、重複照射領域という)とそれ以外の領域のそれぞれについて、算術平均粗さRaを求めた。なお、算術平均粗さRaは、JIS  B0601:2001に準拠した値である。算術平均粗さRaを求めるために行う外周端面の表面形状の計測は、レーザ顕微鏡を用いて行った。重複照射領域のRaは、条件2~条件11において0.03μmであったのに対し、それ以外の領域のRaは条件1~条件11において0.05μmであった。つまり、各外周端面には、Raが低い領域(低粗さ領域)とRaが高い領域(高粗さ領域)とがそれぞれ1つずつ存在した。
(実施例1-2)
 外周端面におけるレーザ光のスポット形状を、外周端面の周方向の長さが4mm、板厚方向の長さが1mmの楕円としたこと、及び、重複照射距離を増やしたこと以外は、実施例1-1と同じ条件とし、レーザ光を照射した後、外周端面の真円度を測定した。この結果を、下記表1-2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000002
また、実施例1-1と同様に、重複照射領域及びそれ以外の領域のそれぞれについて、算術平均粗さRaを求めた。重複照射領域のRaは、条件13~条件25において0.02μmであったのに対し、それ以外の領域のRaは条件12~条件25において0.03μmであった。つまり、各外周端面には、Raが低い領域(低粗さ領域)とRaが高い領域(高粗さ領域)とがそれぞれ1つずつ存在した。
(実施例2-1)
 本実施形態の製造方法に含まれる、レーザ光を用いた端面処理の効果を確認するため、円環状ガラス素板の内周端面に沿って、重複照射距離(照射開始位置と照射終了位置との間の内周端面上の距離)を変えながらレーザ光を照射した後、内周端面の真円度を測定した。ガラス素板、レーザ光、レーザ光の照射条件、及びガラス素板の回転速度は、実施例1-1と同じとした。そして、実施例1-1と同様に、レーザ光を照射した後、内周端面13の真円度を測定した。この結果を、下記表2-1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000003
さらに、内周端面における重複照射領域及びそれ以外の領域のそれぞれについて、算術平均粗さRaを求めた。重複照射領域のRaは、条件27~条件36において0.03μmであったのに対し、それ以外の領域のRaは条件26~条件36において0.05μmであった。つまり、各内周端面には、Raが低い領域(低粗さ領域)とRaが高い領域(高粗さ領域)とがそれぞれ1つずつ存在した。
(実施例2-2)
 内周端面におけるレーザ光のスポット形状を、内周端面の周方向の長さが4mm、板厚方向の長さが1mmの楕円としたこと、及び、重複照射距離を増やしたこと以外は、実施例2-1と同じ条件とし、レーザ光を照射した後、内周端面の真円度を測定した。この結果を、下記表2-2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000004
また、実施例2-1と同様に、重複照射領域及びそれ以外の領域のそれぞれについて、算術平均粗さRaを求めた。重複照射領域のRaは、条件38~条件50において0.02μmであったのに対し、それ以外の領域のRaは条件37~条件50において0.03μmであった。つまり、各内周端面には、Raが低い領域(低粗さ領域)とRaが高い領域(高粗さ領域)とがそれぞれ1つずつ存在した。
 上記表1-1及び表1-2に示される結果から、ガラス素板の外周端面に沿って1周を超えてレーザ光を照射した場合(条件2~11及び条件13~25)、外周端面に沿って1周だけレーザ光を照射した場合(条件1及び条件12)と比べて、外周端面の真円度が小さくなっていることがわかる。また、レーザ光の重複照射距離が、スポット径の外周端面の周方向の長さ以上になると、外周端面の真円度が15μm以下になることがわかる。さらに、レーザ光の重複照射距離が、スポット径の外周端面の周方向の長さの1.25倍以上になると、外周端面の真円度が5μm以下になることがわかる。しかし、レーザ光の重複照射距離が、レーザ光のスポット径の外周端面の周方向の長さの2倍を超えると、外周端面の真円度が少し大きくなっていることがわかる。これは、重複照射領域のうち、1回目の照射で突き出した領域が、2回目の照射で再度加熱されることによりさらに突き出してしまうためであると考えられる。ここで、真円度の増加量が若干となる理由としては、1回目の照射によって生じた端面の滑面化及び面取りによる形状変化により、レーザ光がガラス内部に吸収されにくくなるためと推察される。また、外周端面において、重複照射領域は、それ以外の領域(1回だけ照射した領域)と比べて算術平均粗さRaが低い、低粗さ領域となっていた。ここで、レーザ光の重複照射距離が長くなるほど、換言すれば、レーザ光の重複照射領域の長さが長くなるほど、レーザ光の照射時間が長くなるため、生産性は低下する。このため、生産性の観点から、レーザ光の重複照射距離は、外周端面の真円度を小さくできる範囲内で、可能な限り短い方が好ましい。そして、レーザ光の重複照射距離を短くすることにより、外周端面における低粗さ領域の割合を小さくすることができる。つまり、外周端面の粗さが周方向においてより均一となるため、治具で外周端面を把持して取り扱う際に治具との接触摩擦のバランスが崩れることによる落下等のリスクを減らすことができる。また、磁気ディスク用ガラス基板として用いられる場合に、HDD装置に取り付け後、高速回転時の空気抵抗が一定となり易く、回転をより安定させることができる。低粗さ領域の長さは、外周端面の円周長の10%以下であることが好ましく、5%以下であるとより好ましい。10%を超えると治具による把持ミスや高速回転時の気流の乱れが発生しやすくなる場合がある。また、低粗さ領域の長さの下限は、例えば外周端面の円周長の0.1%以上とすることができるが、0.2%以上とするとより好ましく、0.5%以上とするとさらに好ましい。0.1%未満の場合、真円度が十分に小さくならない場合がある。
 また、上記表2-1及び表2-2に示される結果から、ガラス素板の内周端面に沿って1周を超えてレーザ光を照射した場合(条件27~36及び条件38~50)、内周端面に沿って1周だけレーザ光を照射した場合(条件26及び条件37)と比べて、内周端面の真円度が小さくなっていることがわかる。また、レーザ光の重複照射距離が、スポット径の内周端面の周方向の長さ以上になると、内周端面の真円度が15μm以下になることがわかる。さらに、レーザ光の重複照射距離が、スポット径の内周端面の周方向の長さの1.25倍以上になると、内周端面の真円度が6μm以下になることがわかる。しかし、レーザ光の重複照射距離が、レーザ光のスポット径の内周端面の周方向の長さの2倍を超えると、内周端面の真円度が少し大きくなっていることがわかる。これは、外周端面の場合と同様に、重複照射領域のうち、1回目の照射で突き出した領域が、2回目の照射で再度加熱されることによりさらに突き出してしまうためであると考えられる。ここで、真円度の増加量が若干となる理由としては、1回目の照射によって生じた端面の滑面化及び面取りによる形状変化により、レーザ光がガラス内部に吸収されにくくなるためと推察される。また、内周端面においても、重複照射領域は、それ以外の領域(1回だけ照射した領域)と比べて、算術平均粗さRaが低い低粗さ領域となっていた。ここで、レーザ光の重複照射距離が長くなるほど、レーザ光の照射時間が長くなるため、生産性は低下する。このため、内周端面の端面処理においても、生産性の観点から、レーザ光の重複照射距離は、内周端面の真円度を小さくできる範囲内で、可能な限り短い方が好ましい。そして、レーザ光の重複照射距離を短くすることにより、内周端面における低粗さ領域の割合を小さくすることができる。つまり、内周端面の粗さが周方向においてより均一となるため、治具で内周端面を把持して取り扱う際に治具との接触摩擦のバランスが崩れることによる落下等のリスクを減らすことができる。また、磁気ディスク用ガラス基板として用いられる場合に、HDD装置のスピンドルに嵌め込む際にひっかかるトラブルを低減することができる。低粗さ領域の長さは、内周端面の円周長の15%以下であることが好ましく、10%以下であるとより好ましい。15%を超えると治具による把持ミスやスピンドルに嵌め込む際のトラブルが発生しやすくなる場合がある。また、低粗さ領域の長さの下限は、例えば内周端面の円周長の0.5%以上とすることができるが、2%以上とするとより好ましく、3%以上とするとさらに好ましい。0.5%未満の場合、真円度が十分に小さくならない場合がある。
 また、外周端面及び内周端面のそれぞれにおいて、低粗さ領域と高粗さ領域の粗さ(Ra)は、いずれも0.05μm以下であることが好ましい。Raが0.05μmを超えると端面に異物が付着しやすくなる場合がある。また、低粗さ領域と高粗さ領域の粗さ(Ra)の差(絶対値)は、0.03μm以下であることが好ましい。なお、低粗さ領域の粗さ(Ra)と高粗さ領域の粗さ(Ra)の差の下限は、例えば0.001μmとすることができるが、0.002μm以上であるとより好ましく、0.005μm以上であるとさらに好ましい。上記の範囲内とすることで、粗さの差を適正な範囲に抑制することができるため、真円度を小さくしつつ、例えば治具による把持(取り扱い)の失敗などのトラブルを減らすことができる。
 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例について説明する。
 上記実施形態において、回転装置20によるガラス素板1´の回転方向は反時計回りであったが、回転装置20によるガラス素板1´の回転方向は、時計回りであってもよい。この場合、レーザ光Lは外周端面12´及び内周端面13´に沿って、反時計回りに照射される。また、上記実施形態では、ガラス素板1´の回転速度が一定となった状態でレーザ光Lの照射を開始したが、これには限られず、ガラス素板1´の回転開始と同時にレーザ光Lの照射を開始してもよく、ガラス素板1´の回転速度が一定となる前にレーザ光Lの照射を開始してもよい。
 上記実施形態では、回転装置20によってガラス素板1´を回転させながら、固定されているレーザ照射装置30からレーザ光Lを照射したが、これには限られない。例えば、レーザ照射装置30に設けたマイクロミラーデバイス等の光学系を駆動させて、光束を連続的に偏向させることにより、載置台に固定されたガラス素板1´の外周端面12´及び内周端面13´対して、レーザ光Lを周方向に沿って移動させながら照射してもよい。
 上記実施形態において、ガラス素板1´の外周端面12´に対するレーザ光Lの照射と、内周端面13´に対するレーザ光Lの照射は、1つのレーザ照射装置30を用いて別個に行っているが、外周端面12´への照射が終わってから内周端面13´への照射を行ってもよく、内周端面13´への照射が終わってから外周端面12´への照射を行ってもよい。或いは、外周端面12´と内周端面13´とに、2つのレーザ照射装置30からそれぞれレーザ光Lを同時に照射することにより、又は1つのレーザ照射装置30から出たレーザ光Lを2つに分けてそれぞれの端面に照射することにより、外周端面12´と内周端面13´とを同時に加工してもよい。
 上記実施形態において説明したとおり、ガラス素板1´の外周端面12´及び内周端面13´のどちらか一方だけにレーザ光Lの照射を実施してもよい。この場合、レーザ光Lの照射を実施しなかった端面については、総型砥石を用いた公知の研削処理を行うことによって面取りを実施することができる。また、端面に対して研磨ブラシと遊離砥粒とを用いた公知の端面研磨処理をすることによって、端面の表面粗さを低減することができる。
 上記実施形態において、ガラス素板1´は、中央部に円孔が形成された円環形状を有していたが、中央部に円孔が形成されていなくてもよい。この場合、ガラス素板1´は外周端面12´のみを有しており、レーザ光を用いた端面処理は外周端面12´に対してのみ行われる。
 上記実施形態の製造方法により製造されたガラス基板1は、磁気ディスク用ガラス基板として使用されるが、これに限らず任意の用途に使用することができる。
 上記実施形態において、レーザ光を用いた端面処理は、円盤状のガラス素板1´の端面に対して行われるが、これに限らず、円盤状の金属板の端面に対しても適用することができる。
 1 ガラス基板
 1´ ガラス素板
 11a,11b,11a´,11b´ 主表面
 12,12´ 外周端面
 13,13´ 内周端面
 20 回転装置
 21 載置台
 22 回転シャフト
 23 回転モータ
 24 支持台
 30 レーザ照射装置
 L レーザ光
 SP 照射開始位置
 EP 照射終了位置

Claims (23)

  1.  円盤状ガラス基板の製造方法であって、
     主表面と、外周端面とを有する、円盤状ガラス素板を準備することと、
     前記円盤状ガラス素板の前記外周端面に沿って1周を超えるようにレーザ光を照射することとを含む、円盤状ガラス基板の製造方法。
  2.  前記レーザ光の照射は、前記外周端面に沿って2周未満となるように行われる、請求項1に記載の円盤状ガラス基板の製造方法。
  3.  前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記外周端面に沿う重複照射距離が、前記外周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記外周端面の周方向の長さ以上である、請求項1又は2に記載の円盤状ガラス基板の製造方法。
  4.  前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記外周端面に沿う重複照射距離が、前記外周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記外周端面の周方向の長さの2倍以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の円盤状ガラス基板の製造方法。
  5.  前記レーザ光を照射した後の前記外周端面の真円度が15μm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の円盤状ガラス基板の製造方法。
  6.  前記レーザ光の照射を終了した後の前記外周端面において、前記レーザ光の照射開始位置の径方向内側への凹みの深さが15μm以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の円盤状ガラス基板の製造方法。
  7.  前記円盤状ガラス基板は、中央部に円孔を有する円環形状のガラス基板である、請求項1~6のいずれか一項に記載の円盤状ガラス基板の製造方法。
  8.  請求項1~7のいずれか一項に記載の製造方法により製造された円盤状ガラス基板の主表面を研磨することを少なくとも含む、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  9.  円環状ガラス基板の製造方法であって、
     主表面と、互いに同心である外周端面及び内周端面とを有する、円環状ガラス素板を準備することと、
     前記円環状ガラス素板の前記内周端面に沿って1周を超えるようにレーザ光を照射することとを含む、円環状ガラス基板の製造方法。
  10.  前記レーザ光の照射は、前記内周端面に沿って2周未満となるように行われる、請求項9に記載の円環状ガラス基板の製造方法。
  11.  前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記内周端面に沿う重複照射距離が、前記内周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記内周端面の周方向の長さ以上である、請求項9又は10に記載の円環状ガラス基板の製造方法。
  12.  前記レーザ光の照射開始位置から、前記レーザ光の照射終了位置までの、前記内周端面に沿う重複照射距離が、前記内周端面上における前記レーザ光のスポット径の、前記内周端面の周方向の長さの2倍以下である、請求項9~11のいずれか一項に記載の円環状ガラス基板の製造方法。
  13.  前記レーザ光を照射した後の前記内周端面の真円度が、15μm以下である、請求項9~12のいずれか一項に記載の円環状ガラス基板の製造方法。
  14.  請求項9~13のいずれか一項に記載の製造方法により製造された円環状ガラス基板の主表面を研磨することを少なくとも含む、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  15.  円盤状ガラス基板であって、
     主表面と、外周端面とを有し、
     前記外周端面は、前記外周端面の周方向において少なくとも2つの粗さの異なる領域を有する、円盤状ガラス基板。
  16.  前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、低粗さ領域と高粗さ領域とを含み、
     前記外周端面の周方向において、前記低粗さ領域の長さは前記高粗さ領域の長さよりも短い、請求項15に記載の円盤状ガラス基板。
  17.  前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、いずれもレーザ光の照射により滑面化した領域である、請求項15又は16に記載の円盤状ガラス基板。
  18.  前記外周端面の真円度は15μm以下である、請求項15~17のいずれか一項に記載の円盤状ガラス基板。
  19.  円環状ガラス基板であって、
     主表面と、互いに同心である外周端面及び内周端面とを有し、
     前記内周端面は、前記内周端面の周方向において少なくとも2つの粗さの異なる領域を有する、円環状ガラス基板。
  20.  前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、低粗さ領域と高粗さ領域とを含み、
     前記内周端面の周方向において、前記低粗さ領域の長さは前記高粗さ領域の長さよりも短い、請求項19に記載の円環状ガラス基板。
  21.  前記少なくとも2つの粗さの異なる領域は、いずれもレーザ光の照射により滑面化した領域である、請求項19又は20に記載の円環状ガラス基板。
  22.  前記内周端面の真円度は15μm以下である、請求項19~21のいずれか一項に記載の円環状ガラス基板。
  23.  請求項15~18のいずれか一項に記載の円盤状ガラス基板または請求項19~22のいずれか一項に記載の円環状ガラス基板を用いた、磁気ディスク用ガラス基板。
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